JP5097501B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5097501B2
JP5097501B2 JP2007270820A JP2007270820A JP5097501B2 JP 5097501 B2 JP5097501 B2 JP 5097501B2 JP 2007270820 A JP2007270820 A JP 2007270820A JP 2007270820 A JP2007270820 A JP 2007270820A JP 5097501 B2 JP5097501 B2 JP 5097501B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
insulating film
adjacent
length
delay time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007270820A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009099821A (ja
Inventor
隆 松本
純司 野口
隆文 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2007270820A priority Critical patent/JP5097501B2/ja
Priority to US12/253,469 priority patent/US8122405B2/en
Publication of JP2009099821A publication Critical patent/JP2009099821A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5097501B2 publication Critical patent/JP5097501B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/30Circuit design
    • G06F30/32Circuit design at the digital level
    • G06F30/33Design verification, e.g. functional simulation or model checking
    • G06F30/3308Design verification, e.g. functional simulation or model checking using simulation
    • G06F30/3312Timing analysis
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/70Manufacture or treatment of devices consisting of a plurality of solid state components formed in or on a common substrate or of parts thereof; Manufacture of integrated circuit devices or of parts thereof
    • H01L21/71Manufacture of specific parts of devices defined in group H01L21/70
    • H01L21/768Applying interconnections to be used for carrying current between separate components within a device comprising conductors and dielectrics
    • H01L21/76801Applying interconnections to be used for carrying current between separate components within a device comprising conductors and dielectrics characterised by the formation and the after-treatment of the dielectrics, e.g. smoothing
    • H01L21/7682Applying interconnections to be used for carrying current between separate components within a device comprising conductors and dielectrics characterised by the formation and the after-treatment of the dielectrics, e.g. smoothing the dielectric comprising air gaps
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造方法に関し、特に、遅延時間の設計制約を満足するための半導体集積回路装置の最適化技術に関する。
タイミング最適化は、半導体集積回路装置の設計工程の随所で行われるもので、従来はRTL修正,論理セルの追加,論理セルの置き換えといったことが行われていた。論理セルの追加や置き換えは、トランジスタのサイズ変更やトランジスタの閾値切り替えによって、負荷の充放電の速度を調節することが目的となる。この為、このような修正を行うと、再論理合成,再機能検証といった設計の後戻りが発生し、設計期間が増大するという問題があった。
特許文献1には、かかる問題を解決するため、半導体集積回路装置のタイミング調整において隣接配線間の寄生容量を変えることを目的として、隣接配線間の距離を一部狭くしたり広くしたりすること(従来技術1)や、隣接配線間の絶縁膜の材質を部分的に変更すること(従来技術2)で、ディレイ違反を解消する方法が開示されている。
一方、半導体集積回路装置のプロセス世代が進むにつれて、トランジスタの動作速度が増すと共に、トランジスタ間を繋ぐ配線はその幅が細くなり、隣接配線間の距離も近くなるため、半導体集積回路装置(LSI)の速度は、ゲート遅延から配線のRC遅延が律束する割合が大きくなってきている。また、配線抵抗を低減するため、配線構造のアスペクト比(断面の縦横比)が高さ方向に長い長方形となり、隣接配線間の寄生容量が増大し、更なる配線RC遅延の増大を招いている。
このことから半導体デバイスのロードマップとして、配線ディレイを低減するためのさまざまな技術が提案されてきた。その1つが、配線層間絶縁膜としての低誘電率(low−k)材料の開発による配線間の寄生容量低減である。近年では、この低誘電率化の進歩も飽和しつつあり、次世代ではlow−k層間絶縁膜に多孔質性を加えた絶縁膜であるポーラスlow−k材料からなる配線層間絶縁膜が着目されていたが、材料の機械的な強度不足から信頼性の問題が残っていた。
そこで、次世代の配線構造として、同層の隣接配線間にボイドを残すAir−Gapと呼ばれる技術が着目されている。なお、このAir−Gap技術は、特許文献2に開示されている。
特開2003−338546号公報 特開2003−297918号公報
Air−Gap技術では、所定間隔以下に近接した隣接配線間にボイド(Air−Gap)が形成される。この為、上述の従来技術1にAir−Gap技術を適用した場合、所定間隔以上に隣接配線間の距離を広くするとボイド(Air−Gap)が無くなり、従来技術1と異なり逆に隣接配線間の寄生容量が増大してしまうという問題が生ずる。また、ボイド(Air−Gap)が形成される所定間隔以下の範囲での上述の従来技術1の配線負荷によるディレイ調整は、配線間距離依存性が極めて小さくなる為に、より長いの配線長に渡って配線引き直しを行う必要があり、配線チャネルを無駄に消費するという問題が生ずる。
さらに、上述の従来技術2は、配線層間絶縁膜に通常使用の絶縁材料に加えて新たな特別な絶縁材料を付加する技術である為、製造プロセスが複雑になることと、既存製造ラインへの付加設備を確保する必要があり、また、新材料の適用は信頼性の確保も含めコスト・TATともに増大するという問題が生ずる。
本発明は、上記従来の課題を解消するためになされたものであり、Air−Gap技術の適用を前提とし、製造プロセスへの付加を抑えコスト・TATを増大させることなくタイミング最適化が可能となる半導体集積回路装置の製造方法を提供することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体集積回路装置の製造方法は、回路設計を行う第1工程と、回路設計の情報に基づいてレイアウト設計を行う第2工程と、レイアウト設計の情報に基づいて半導体集積回路装置を製造する第3工程と備え、第2工程において、タイミング制約違反の有無を判定し、タイミング制約違反が検出された場合にこれを解消する為に信号やクロックの更なる遅延が必要な最適化対象配線とこれに所定間隔以下で近接する隣接配線の間(隣接配線間)の一部又は全部にボイド形成抑止領域を設定し、第3工程において、ボイド形成抑止領域内の最適化対象配線と隣接配線の間(隣接配線間)に絶縁膜を形成し、ボイド形成抑止領域外の最適化対象配線と隣接配線の間(隣接配線間)にボイドを形成するものである。
本発明によれば、製造プロセスへの付加を抑えコスト・TATを増大させることなくタイミング最適化が可能となる半導体集積回路装置およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
図1は、本実施の形態における半導体集積回路装置の製造方法におけるレイアウト設計段階のフローチャートである。 なお、このレイアウト設計に先立って回路設計が行われ、論理ファイル1には回路設計情報が格納されている。
レイアウト設計は、論理ブロック,フリップフロップ,バッファ等の配置を決定する配置工程P00と、配線の配置を決定する配線工程R00と、最終的な動作速度を確認する検証工程V00とから構成される。
配置工程P00は、回路設計情報に基づき、論理セル(論理ブロック及びフリップフロップ)を配置するセル配置工程P01と、論理セル配置情報よりバッファを自動挿入するファンアウト調整工程P02と、論理ブロック,フリップフロップ,バッファのそれぞれの端子間を配線する簡易配線工程P03と、配線されたもののうち信号配線の信号ディレイ時間を計算する遅延時間計算工程P04と、遅延時間計算工程P04の結果に基づいて、論理セル間の信号ディレイ時間が所定時間内に収まっているか否かを検証する遅延時間チェック工程P05とから構成される。なお、簡易配線工程P03は、論理ブロック,フリップフロップ,バッファ等の配置の適否判断の為の仮の配線を行う工程で、実際の配線は、後に続く配線工程R00において行う。
遅延時間チェック工程P05において信号ディレイ時間が所定時間内に収まっていない信号配線が抽出された場合には、セル配置工程P01に戻り、遅延時間チェック工程P05で全ての信号ディレイ時間が所定時間内に収まるまでP01からP04までの工程を繰り返し行う。全ての信号ディレイ時間が所定時間内に収まると、その際にセル配置工程P01及びファンアウト調整工程にて決定した論理ブロック,フリップフロップ,バッファの配置情報を最終のものとして、次の配線工程R00に移行する。
配線工程R00は、配置工程P00にて決定した配置情報に基づき、クリティカルパスやクロック等を優先して配線した後に残りの配線を行う自動配線工程R01と、並行配線長,波形チェックを行うsignal integrityチェック工程R02と、信号配線及びクロック配線の各配線長に基づいてそれぞれのディレイ時間を計算する遅延時間計算工程R03と、遅延時間計算工程R03で得た信号ディレイ時間及びクロックディレイ時間に基づいてタイミング制約違反の有無を判定するタイミング制約違反判定工程R04と、タイミング制約違反判定工程R04によってタイミング制約違反が抽出された場合にこれを解消するために信号配線或いはクロック配線の配線長の修正を行う配線修正工程R05とから構成される。
配線修正工程R05では、タイミング制約違反判定工程R04でホールドディレイ違反の判定がされた場合には、違反の対象となった信号配線の配線長をより長くする修正を行う。また、タイミング制約違反判定工程R04でセットアップディレイ違反の判定がされた場合には、違反の対象となった信号配線の配線長をより短くする修正、或いは、違反の対象となったクロック配線の配線長を長くする修正の、何れかを行う。全ての信号配線及びクロック配線においてタイミング制約違反がなくなると、次の検証工程V00に移行する。
なお、ホールドディレイ違反は、クロック信号変化に対しデータ信号の方が早く伝搬し、データを正しくラッチするために必要な時間を十分確保できないエラーであり、また、セットアップディレイ違反は、クロック信号変化の前にデータを保持しなければならない時間を十分に確保できないエラーである。
検証工程V00は、配線工程R00にて決定した配線情報に基づき、各配線の詳細な寄生抵抗,寄生容量を抽出する配線RC抽出工程V01と、配線RC抽出工程にて得た各配線の寄生抵抗,寄生容量と各配線長に基づいてそれぞれのディレイ時間を計算する遅延時間計算工程V02と、遅延時間計算工程で得た信号ディレイ時間及びクロックディレイ時間に基づいてタイミング制約違反の有無を判定するタイミング制約違反判定工程V03と、タイミング制約違反判定工程V03でタイミング制約違反が検出された場合にこれを解消するタイミング最適化工程V04とから構成される。尚、タイミング制約違反判定工程V03では、ホールドディレイ違反やセットアップディレイ違反の有無の他、クロック信号の分配における等スキュー違反等の検出を行う。
本発明の一つ目の特徴は、Air−Gap技術の適用によりボイド(Air−Gap)が形成される所定間隔以下に近接した隣接配線間領域のうち、ボイドの形成を抑止する領域をタイミング最適化工程V04において設定することにある。なお、ボイド形成抑止の為の半導体集積回路装置の具体的な製造プロセスについては後述することとし、まずタイミング最適化工程V04につき詳述する。
タイミング最適化工程V04では、まず、タイミング制約違反判定工程V03で検出された違反解消の為に必要な信号やクロックの追加の遅延時間とボイドをなくし寄生容量を増大させることで増加する遅延時間とに基づいて、ボイドの形成を抑止すべき領域の長さLを算出する(V041工程)。
次に、配線工程R00にて決定した配線情報に基づいて信号やクロックの追加の遅延が必要な配線(以下、「最適化対象配線」という)とその最適化対象配線に対しボイドが形成される所定間隔以下で近接する隣接配線とを特定し、その隣接配線長lがV041工程で算出したボイド形成の抑止領域の長さL以上であるか否かを判定する(V042工程)。なお、隣接配線長lは、最適化対象配線に対し所定間隔以下で平行して延存している部分の長さとする。また、最適化対象配線に対する隣接配線が複数存在する場合には、それらの合計の長さを隣接配線長lとする。図2に、タイミング制約違反判定工程V03で算出されたタイミングパスディレイ分布図を示す。上記V042工程での最適化対象配線の隣接配線の特定の際には、図2に示すタイミング違反パスや目標ディレイ値に対しタイミングマージンの範囲内の(2)の領域内のパスに関する隣接配線は除外し、図2に示すパスディレイが目標ディレイ値に対しタイミングマージン以上に余裕がある(1)の領域内のパスに関する隣接配線のみを特定する。
V042工程において、隣接配線がボイド形成の抑止領域の長さL以上の隣接配線長lで存在すると判定された場合には、最適化対象配線と隣接配線間に長さLに相当する分のボイド形成抑止領域を設定する(V046工程)。
図3Aは、配置工程P00にて論理ブロック,フリップフロップ,バッファが配置され、配線工程R00にてそれぞれの端子間の配線がなされた一例のレイアウト図であり、301〜304はフリップフロップを,310〜314はバッファを、320は論理ブロックを、330〜340はクロック配線を、351〜352は信号配線を、361,362,363,364はそれぞれクロック配線333,335,337,339に対しボイド371,372,373,374が形成される所定間隔以下で近接する隣接配線を、365,366,367はそれぞれ信号配線352に対しボイド375,376,377が形成される所定間隔以下で近接する隣接配線を、それぞれ示している。
図3Bに、図3Aのレイアウトにおいてフリップフロップ301までのクロックの伝搬遅延時間が他のフリップフロップ302〜304までのクロックの伝搬遅延時間より短く、タイミング制約違反判定工程V03でクロック信号の等スキュー違反が検出された場合のタイミング最適化工程V04後のレイアウト図を示す。
図3Aのレイアウトが上述の等スキュー違反を起こしている場合には、クロック配線333,334が上述した最適化対象配線となる。このうち最適化対象配線334には間にボイドが形成される隣接配線がなく、最適化対象配線333には間にボイド371が形成される隣接配線361が1つ存在している。なお、ここで隣接配線361は上述の図2の(1)の領域内のパスに関する隣接配線であるものと仮定する。
図3Bは、V042工程においてV041工程で算出されたボイド形成抑止領域の長さLより隣接配線361の長さlが長いと判定され、V046工程で最適化対象配線333とその隣接配線361の間に長さL相当分のボイド形成抑止領域381が設定された状態を示している。なお、図3Bでは、両端にそれぞれボイド371a,371bが形成されその間がボイド形成抑止領域381となるようにレイアウトされているが、一端側に1つのボイドを形成し他端側をボイド形成抑止領域とすることも可能である。但し、図3Bに示すレイアウトの方が、実際の半導体装置の製造プロセスにおいてボイド形成抑止領域381を規定するマスクの最適化対象配線333の延在方向の合せずれが生じた際にもボイド形成抑止領域381の長さLの変動が生じない為、レイアウト設計どおりの追加遅延時間を付与できるという点で有利である。
次に、図3Cに、図3Aのレイアウトにおいてフリップフロップ304までの信号の伝搬遅延時間がフリップフロップ304までのクロックの伝搬遅延時間より短く、論理ブロック320からのデータが1回のクロックエッジでフリップフロップ304に正しく転送されず、データがフリップフロップ304を通過してしまうホールドディレイ違反がタイミング制約違反判定工程V03で検出された場合のタイミング最適化工程V04後のレイアウト図を示す。
図3Aのレイアウトが上述のホールドディレイ違反を起こしている場合には、信号配線351,352が上述した最適化対象配線となる。このうち最適化対象配線351には間にボイドが形成される隣接配線がなく、最適化対象配線352には間にボイド375,376,377がそれぞれ形成される隣接配線365,366,367が3つ存在している。なお、以下の説明においては、これらの隣接配線365〜367のうち367は上述の図2の(2)の領域内のパスに関する隣接配線であり、365,366は上述の図2の(1)の領域内のパスに関する隣接配線であるものと仮定する。
図3Cは、V042工程においてV041工程で算出されたボイド形成抑止領域の長さLより隣接配線367を除いた隣接配線365の長さl2と隣接配線366の長さl1を合計した長さl(l1+l2)が長いと判定され、V046工程で最適化対象配線352と隣接配線365の間及び最適化対象配線352と隣接配線366の間にボイド形成抑止領域382及びボイド形成抑止領域383がそれぞれ設定された状態を示している。なお、図3Cでは、V041工程で算出されたボイド形成抑止領域の長さL(L1+L2)を隣接配線366の長さl1と等しい長さL1と残りの長さL2とに分け、最適化対象配線352と隣接配線366の間は全てボイド形成抑制領域383とし、最適化対象配線352と隣接配線365の間に長さL2相当分のボイド形成抑止領域382を設定している。ここで、ボイド形成抑制領域383の設定においては、その長さを図3CのL1’のように隣接配線366の長さl1よりも長くしておくことが有利である。ボイド形成抑制領域383を隣接配線366の長さl1と全く同一の長さL1とした場合には、実際の半導体装置の製造プロセスにおいてボイド形成抑止領域383を規定するマスクの最適化対象配線352の延在方向の合せずれが生ずると一端部にボイドが形成されてしまい、レイアウト設計どおりの追加遅延時間を付与できなくなる恐れがある虞がある。図3CのL1’のように長めに設定することにより、このような問題を防止することができる。なお、ボイド形成抑制領域383を図3CのL1’のように長めに設定したとしても実質的なボイド形成抑制領域の長さが隣接配線366の長さl1と等しいL1であることは、図3Aと図3Cを比較すれば明らかである。なお、ボイド形成抑止領域382の両側にそれぞれボイド375a,375bをレイアウトしたことによる効果は、図3Bにおいて前述したとおりである。
図3Dは、図3Cのボイド形成抑止領域382及びボイド形成抑止領域383のレイアウトの変形例を示す図である。図3Dでは、L1とL2の合計の長さLは変えずに、ボイド形成抑止領域383の長さL1を隣接配線366の長さl1よりも短くし、その分ボイド形成抑止領域382の長さL2を図3Cのボイド形成抑止領域382の長さL2より長くし、ボイド形成抑止領域383の両側にもそれぞれボイド376a,376bをレイアウトしている。
V042工程において、隣接配線の長さlがボイド形成の抑止領域の長さLに満たないと判定された場合には、タイミング制約違反判定工程V03で検出された違反解消の為に必要な信号やクロックの追加の遅延時間から最適化対象配線と上述の図2の(1)の領域内にある隣接配線の間のボイドを全てなくすことで得られる遅延時間を差し引いた不足の遅延時間と最適化対象配線に隣接するダミー配線を形成し寄生容量を増大させることで増加する遅延時間とに基づいて、形成すべきダミー配線長mを算出する(V043工程)。なお、かかる算出にあたり、最適化対象配線とダミー配線の間隔はボイドが形成される所定間隔以下とするが、最適化対象配線とダミー配線の間は全てボイド形成抑止領域を設定し、ボイドを形成しないものとする。
次に、最適化対象配線の周囲に、V043工程において算出した長さmのダミー配線を形成するエリアが存在するか否かを判定する(V044工程)。
V044工程において、長さmのダミー配線を形成するエリアが存在すると判定された場合には、最適化対象配線に隣接する長さmのダミー配線を設定する(V045工程)。
次に、最適化対象配線と隣接配線間のボイド及び最適化対象配線とダミー配線間のボイドが全てなくなるように、最適化対象配線と隣接配線間に長さlのボイド形成抑止領域を、最適化対象配線とダミー配線間に長さmのボイド形成抑止領域を、それぞれ設定する(V046工程)。
図3Eに、図3Aのレイアウトにおいてフリップフロップ304までの信号の伝搬遅延時間がフリップフロップ304までのクロックの伝搬遅延時間とクロック周期の和よりも長く、論理ブロック320からのデータの目標のクロック周期内でのフリップフロップ304への転送が間に合わないセットアップディレイ違反がタイミング制約違反判定工程V03で検出された場合のタイミング最適化工程V04後のレイアウト図を示す。
図3Aのレイアウトが上述のセットアップディレイ違反を起こしている場合には、クロック配線339,340が上述した最適化対象配線となる。このうち最適化対象配線340には間にボイドが形成される隣接配線がなく、最適化対象配線339には間にボイド374が形成される隣接配線364が1つ存在している。なお、ここで隣接配線364は上述の図2の(1)の領域内のパスに関する隣接配線であるものと仮定する。
図3Eは、V042工程において隣接配線334の長さlがV041工程で算出されたボイド形成抑止領域の長さLに満たないと判定され、V044工程において最適化対象配線339の周囲にV043工程で算出された長さmのダミー配線を形成するエリアが存在すると判定され、V045工程で最適化対象配線339に隣接した長さmのダミー配線390が配置されると共に、V046工程で最適化対象配線339と隣接配線364の間及び最適化対象配線339とダミー配線390の間に隣接配線364の長さlのボイド形成抑止領域384及びダミー配線390の長さmのボイド形成抑止領域385がそれぞれ設定された状態を示している。ここで、ボイド形成抑制領域384の設定においてはその長さを図3Eのl’のように隣接配線364の長さlよりも長くし、ボイド形成抑制領域385の設定においてはその長さを図3Eのm’のようにダミー配線390の長さmよりも長くしておくことにより、図3Cにおいて述べたように確実にレイアウト設計どおりの追加遅延時間を付与することができる。
V044工程において、最適化対象配線の周囲にV043工程で算出された長さmのダミー配線を形成するエリアが存在しないと判定された場合には、V04工程でのタイミング最適化は行わず、配線工程R00の自動配線工程R01に戻り、最適化対象配線の引き直しを行う。
V04工程でのタイミング最適化が行われた後は、配線RC抽出工程V01に戻り、遅延時間計算工程V02を経てタイミング制約違反判定工程V03に至る。タイミング制約違反判定工程V03においてタイミング制約違反が検出されなくなると、
全ての信号配線及びクロック配線においてタイミング制約違反がなくなると、配置工程P00にて決定した配置情報や配線工程R00にて決定した配線情報の他、タイミング最適化工程V04でのボイド形成抑止領域やダミー配線の設定情報をマスクデータ2として格納し、半導体集積回路装置の製造工程に移行する。
以下、Air−Gap技術を適用し、かつ、上記V046工程で設定したボイド形成抑止領域にボイドを形成しない半導体集積回路装置の製造工程について説明する。なお、本発明においては、半導体基板上へのMOSFET等の半導体素子の形成プロセスは従来どおりである為、本発明の特徴である半導体素子形成以降の配線層の形成プロセスについて詳述する。
図4に本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の要部平面図を示し、図5に図4のA−A’ における断面図を示す。各図において、101a〜cは配線、102はボイド形成抑止領域、1002は導電性バリア膜(第1導体膜)、1003は主導体膜(第2導体膜)、1005はボイド(Air−Gap)、1000,1001,1004,1006〜1008は絶縁膜である。図4,5に示すように、配線101bと配線101cの間にはボイド105が形成され、ボイド形成抑止領域102内の配線101aと配線101bの間には絶縁膜1006が存在しボイドは形成されていない。
なお,上述の図3Bに示す例では、クロック配線333と隣接配線361が図4,5の配線101bと配線101aにそれぞれ対応し、クロック配線335,337,339と隣接配線362〜364或いは信号配線352と隣接配線365〜367が図4,5における配線101bと配線101cにそれぞれ対応する。また、上述の図3C,Dに示す例では、信号配線352と隣接配線365或いは信号配線352と隣接配線36366が図4,5の配線101bと配線101aにそれぞれ対応し、クロック配線33,335,337,339と隣接配線361〜364或いは信号配線352と隣接配線367が図4,5における配線101bと配線101cにそれぞれ対応する。さらに、上述の図3Eに示す例では、クロック配線339と隣接配線364或いはクロック配線339とダミー配線390が図4,5の配線101bと配線101aにそれぞれ対応し、クロック配線333,335,337と隣接配線361〜363或いは信号配線352と隣接配線365〜367が図4,5における配線101bと配線101cにそれぞれ対応する。
図6〜12は、本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図である。
まず、図6に示されるように、絶縁膜1000上に絶縁膜1001をプラズマCVD法などによって形成する。なお、図示していないが、絶縁膜1000の下には半導体集積回路装置の半導体基板とその上に形成された半導体素子が既に形成されている。絶縁膜1001は、例えばプラズマCVD法によって形成された窒化シリコン膜からなり、その厚さは、例えば25nm〜50nm程度である。絶縁膜1001の他の材料として、例えばプラズマCVD法で形成された炭化シリコン膜、プラズマCVD法で形成されたSiCN膜またはプラズマCVD法で形成された酸窒化シリコン(SiON)膜の単体膜を用いても良い。これらの膜を用いた場合、窒化シリコン膜に比べて誘電率を大幅に下げることができるので、配線容量を低減することができ、半導体装置の動作速度を向上させることができる。プラズマCVD法で形成された炭化シリコン膜には、例えば上記BLOk(AMAT社製)がある。また、SiCN膜の成膜に際しては、例えばヘリウム(He)と、アンモニア(NH)と、トリメチルシラン(3MS)との混合ガスが用いられる。また、プラズマCVD法で形成された酸窒化シリコン膜としては、例えばPE−TMS(Canon製、誘電率=3.9)があり、その形成に際しては、例えばトリメトキシシラン(TMS)ガスと酸化窒素(NO)ガスとの混合ガスが用いられる。
次に、絶縁膜1001上に絶縁膜1006を形成する。絶縁膜1006には、Low−K材料、例えばSiOF膜やSiOC膜のような低誘電率絶縁膜(Low−K絶縁膜)を用いることもできるが、上述のタイミング最適化において最適化対象配線への追加遅延時間付与を与えやすくする為に、より誘電率の高い酸化シリコン膜や窒化シリコン膜とすることがより好ましい。
次に、絶縁膜1006上に反射防止膜1009およびフォトレジスト膜を順に形成し、露光によりフォトレジスト膜をパターン化してフォトレジストパターン1010を形成する。なお、フォトレジストパターン1010には、上記配線工程R00にて決定した配線情報及び上記V045工程で設定したダミー配線情報に基づいて、配線やダミー配線の形成領域に開口部が形成されている。そして、フォトレジストパターン1010をエッチングマスクにしたドライエッチング法により、反射防止膜1009を選択的に除去する。その後、フォトレジストパターン1010をエッチングマスクにしたドライエッチング法により、絶縁膜1006を選択的に除去し、開口部を形成する。それから、アッシングを行い、フォトレジストパターン1010および反射防止膜1009をアッシングして除去した後、最後に絶縁膜1006の開口部から露出する絶縁膜1001をエッチングする。これにより、図7に示されるように、各配線溝100a〜cが形成される。なお、フォトレジストパターン1010をエッチングマスクにしたドライエッチング法により、絶縁膜1006および1001を選択的に除去し、各配線溝100a〜cを形成した後、フォトレジストパターン1010および反射防止膜1009を除去することもできる。
次に、図8に示すように、全面に、例えば窒化チタン(TiN)などからなる厚さ5〜50nm程度の薄い導電性バリア膜(第1導体膜)1002をスパッタリング法などを用いて形成する。導電性バリア膜1002は、例えば後述の主導体膜形成用の銅の拡散を防止する機能および主導体膜のリフロー時に銅の濡れ性を向上させる機能などを有している。このような導電性バリア膜1002の材料としては、窒化チタンに代えて、銅と殆ど反応しない窒化タングステン(WN)または窒化タンタル(TaN)などのような高融点金属窒化物を用いることもできる。また、導電性バリア膜1002の材料として、高融点金属窒化物にシリコン(Si)を添加した材料や、銅と反応し難いタンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)、チタンタングステン(TiW)合金などのような高融点金属や、絶縁膜との密着性が良いTaNとCuの濡れ性が良いTaを組み合わせたTaN/Ta積層バリアを用いることもできる。
続いて、導電性バリア膜1002上に、例えば厚さ800〜1600nm程度の相対的に厚い銅からなる主導体膜(第2導体膜)1003を形成する。主導体膜1003は、例えばCVD法、スパッタリング法またはめっき法などを用いて形成することができる。その後、例えば150〜400℃程度の非酸化性雰囲気(例えば水素雰囲気や窒素雰囲気)中において熱処理を施すことにより主導体膜1003をリフローさせ、銅を配線溝100の内部に隙間なく埋め込む。
次に、主導体膜1003、導電性バリア膜1002をCMP法によって研磨する。これにより、図8に示すように、相対的に薄い導電性バリア膜1002と相対的に厚い主導体膜1003とからなる各配線101a〜cをそれぞれ各配線溝100a〜c内に形成する。
次に、図9に示すように、絶縁膜1006及び配線101上に、バリア絶縁膜1007を20〜50nm成膜する。絶縁膜1007は、例えば窒化シリコン膜からなり、銅配線のバリア絶縁膜として機能する。従って、絶縁膜1007は、配線101の主導体膜1003中の銅が、後で形成される層間絶縁膜1008中に拡散するのを抑制または防止する。絶縁膜1007の他の材料として、例えば炭化シリコン(SiC)膜、炭窒化シリコン(SiCN)膜または酸窒化シリコン(SiON)膜の単体膜を用いても良い。これらの膜を用いた場合、窒化シリコン膜に比べて誘電率を大幅に下げることができるので、配線容量を低減することができ、半導体集積回路装置の動作速度を向上させることができる。プラズマCVD法で形成された炭化シリコン膜には、例えばBLOk(AMAT社製)がある。その成膜ガスは、上記した通りである。上記SiCN膜の成膜に際しては、例えばヘリウム(He)と、アンモニア(NH)と、トリメチルシラン(3MS)との混合ガスを用いる。また、上記プラズマCVD法で形成された酸窒化シリコン膜としては、例えばPE−TMS(Canon製、誘電率=3.9)がある。上記酸窒化シリコン膜の形成に際しては、例えばトリメトキシシラン(TMS)ガスと酸化窒素(NO)ガスとの混合ガスを用いる。
その後、絶縁膜1007上にフォトレジスト膜を形成し、露光によりフォトレジスト膜をパターン化してフォトレジストパターン1011を形成する。この際に、絶縁膜1007は、フォトレジストパターン1011と銅配線101との反応防止膜として機能する。なお、さらに精度を向上させるため、フォトレジスト膜の下部、バリア絶縁膜1007の上部に反射防止膜を用いることも可能である。このフォトレジストパターン1011は、上記V046工程で設定したボイド形成抑止領域情報に基づいて、ボイド形成抑止領域102を覆うように形成する。
そして、このフォトレジストパターン1011をエッチングマスクにしたドライエッチング法により、絶縁膜1007、1006を選択的に除去し、ボイド形成抑止領域102の絶縁膜1007,1006を残す。(図10)この際、ウェハをプラズマCVD装置の処理室内に配置し、CFガスを導入してプラズマ電源を印加することにより、ウェハ(特に配線101が露出するCMP面)に対して、CFプラズマ処理を施し、絶縁膜1007、1006を除去する。このようなCFプラズマ処理により、1003のCu配線表面は、一時的に有機系副生成物やフッ化系副生成物が僅かに生じるが、その後に実施する後洗浄(たとえば、有機酸洗浄、フッ酸洗浄、有機アルカリ洗浄あるいはそれらの混合溶液による洗浄)や、水素アニール処理によって除去できる。また、絶縁膜1006にSiLK等のシリコンを含まない有機膜を用いた場合、絶縁膜1006のエッチングには、アンモニアやN/H混合ガス等の還元性プラズマを用いる。なお、プラズマ処理とは、プラズマ状態にある環境に、基板表面、あるいは、基板上に絶縁膜、金属膜等のような部材が形成されている時にはその部材表面を暴露し、プラズマの化学的、機械的(ボンバードメント)作用を表面に与えて処理することをいう。また、還元性雰囲気のプラズマとは、還元作用、すなわち、酸素を引き抜く作用を有するラジカル、イオン、原子、分子等の反応種が支配的に存在するプラズマ環境をいう。
本発明の2つ目の特徴は、後のボイド形成に不可欠な隣接配線間の絶縁膜除去工程において、上記タイミング最適化工程V04で設定したボイド形成抑止領域102の隣接配線間の絶縁膜1006を除去することなく残すことにある。
図11は、図10に続く半導体集積回路装置の配線層の製造工程中における要部断面図を示している。ボイド形成抑止領域102以外の絶縁膜1006が除去された後、後洗浄を行い、その後、全面に絶縁膜1004をプラズマCVD法などによって形成する。すなわち、各配線101a〜cの上面および側面,バリア絶縁膜1007,絶縁膜1001を覆うように、絶縁膜1004を20〜50nm成膜する。絶縁膜1004は、例えば窒化シリコン膜からなり、銅配線のバリア絶縁膜として機能する。従って、絶縁膜1004は、配線101の主導体膜1003中の銅が、後で形成される層間絶縁膜1008中に拡散するのを抑制または防止する。絶縁膜1004の他の材料として、例えば炭化シリコン(SiC)膜、炭窒化シリコン(SiCN)膜または酸窒化シリコン(SiON)膜の単体膜を用いても良い。これらの膜を用いた場合、窒化シリコン膜に比べて誘電率を大幅に下げることができるので、配線容量を低減することができ、半導体装置の動作速度を向上させることができる。プラズマCVD法で形成された炭化シリコン膜には、例えばBLOk(AMAT社製)がある。その成膜ガスは、上記した通りである。上記SiCN膜の成膜に際しては、例えばヘリウム(He)と、アンモニア(NH)と、トリメチルシラン(3MS)との混合ガスを用いる。また、上記プラズマCVD法で形成された酸窒化シリコン膜としては、例えばPE−TMS(Canon製、誘電率=3.9)がある。上記酸窒化シリコン膜の形成に際しては、例えばトリメトキシシラン(TMS)ガスと酸化窒素(NO)ガスとの混合ガスを用いる。
次に、バリア絶縁膜1004上に、絶縁膜1008を成膜する。絶縁膜1008には、SiOFやSiOCといった低誘電率絶縁膜(Low−K絶縁膜)を用いる。
本実施の形態においては、所定間隔以下に近接した配線101bと配線101cの間では絶縁膜1008がコンフォーマルには成膜されない条件で、絶縁膜1008を堆積する。ここで、上記所定間隔は絶縁膜1008の成膜条件により変わるが、少なくとも半導体集積回路装置の配線層における最小ピッチの配線間隔は上記所定間隔以下のものである。
所定間隔以下に近接した配線間では、絶縁膜1008の堆積が進行するに従って、対向する配線側面(配線対向面)の上部近傍での堆積物に遮られて徐々に反応種が下方に入り込みにくくなる。このため、対向する配線側面の下部近傍での堆積速度は上部近傍での堆積速度に比べて小さくなる。従って、対向する配線側面上に堆積された絶縁膜1008の厚みは均一にはならず、上部近傍での厚みが下部近傍よりも厚くなる。
このため、配線101bと配線101cの間では、絶縁膜1008は配線101b,101cの形状を反映したコンフォーマルな形状にはならず、図18に示されるようなボイド(Air−Gap)1005が生じる。また、絶縁膜1008の成膜には、プラズマCVD法などを用いることができ、絶縁膜1008の成膜条件を調整することなどにより、上述のようなボイド(Air−Gap)1005を近接した隣接配線間に容易に形成することができる。
一方、ボイド形成抑止領域102では、配線101aと配線101bの間の絶縁膜1006が除去されずに残っている為にボイドが形成されず、その分配線101a,bの寄生容量が増大し、配線101a,bにおける信号やクロックの伝搬遅延時間を大きくすることができる。なお、より短いボイド形成抑止領域102の設定長さでより大きな伝搬遅延時間を得る為には、配線101aと配線101bの間の絶縁膜1006をボイド1005形成の為に堆積する絶縁膜1008より高い誘電率の膜とすることが重要である。この点で、上述の例のように、絶縁膜1008をSiOFやSiOC等の低誘電率絶縁膜とし、絶縁膜1006を酸化シリコン膜や窒素シリコン膜とすることが望ましい。
なお、本実施の形態では、配線101a〜cの上面および側面をバリア絶縁膜としての絶縁膜1004で覆うので、配線101a〜cにおいて導電性バリア膜1002を省略し、銅からなる主導体膜1003だけで配線101a〜cを形成することもできる。
次に、絶縁膜1008の上面に発生した段差を解消するため、CMPによる平坦化処理を行って、図18に示す配線層が得られる。
本実施の形態におけるレイアウト設計段階のフローチャートである。 タイミング制約違反判定工程V03で算出されたタイミングパスディレイ分布図。 V00工程前の論理ブロック,フリップフロップ,バッファ,各種配線のレイアウト図。 V04工程における等スキュー違反のタイミング最適化後のレイアウト図。 V04工程におけるホールドディレイ違反のタイミング最適化後のレイアウト図。 V04工程におけるホールドディレイ違反のタイミング最適化後の他のレイアウト図。 V04工程におけるセットアップディレイ違反のタイミング最適化後のレイアウト図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の要部平面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の要部平面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。 本実施の形態の半導体集積回路装置の配線層の製造工程中の要部断面図。
符号の説明
301〜304…フリップフロップ、310〜314…バッファ、320…論理ブロック、330〜340…クロック配線、351〜352…信号配線、361〜367…隣接配線、371〜377…ボイド(Air−Gap)381〜385…ボイド形成抑止領域、390…ダミー配線、101a〜c…配線、102…ボイド形成抑止領域、1002…導電性バリア膜(第1導体膜)、1003…主導体膜(第2導体膜)、1005…ボイド(Air−Gap)、1000,1001,1004,1006〜1008…絶縁膜。

Claims (3)

  1. 論理ブロック,フィリップフロップ及びバッファの配置を決定する配置工程と、クロック配線及び信号配線の配置を決定する配線配置と、半導体集積回路装置の動作速度を検証する検証工程と、半導体集積回路装置を製造する製造工程とを有する半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記検証工程が、
    各クロック配線及び各信号配線の寄生抵抗,寄生容量及び配線長に基づいて、各クロック配線におけるクロックの伝搬遅延時間及び各信号配線における信号の伝搬遅延時間を計算する遅延時間計算工程と、
    前記遅延時間計算工程で算出された前記クロックの伝搬遅延時間及び前記信号の伝搬遅延時間に基づいて、タイミング制約違反の有無を判定するタイミング制約違反判定工程と、
    前記タイミング制約違反判定工程で前記タイミング制約違反が検出された場合に、前記タイミング違反を解消するタイミング最適化工程とを有し、
    前記タイミング最適化工程が、
    前記タイミング制約違反の解消の為に必要な追加の信号或いはクロックの伝搬遅延時間に応じて設定すべきボイド形成抑止領域の長さを決定する第1工程と、
    前記追加の信号或いはクロックの伝搬遅延時間を付与する最適化対象配線と該最適化対象配線と所定間隔以下で近接する隣接配線を特定し、該隣接配線の長さと前記第1工程で決定した長さを比較する第2工程と、
    前記第2工程で前記隣接配線の長さが前記第1工程で決定した長さより長いと判定された場合に、前記最適化対象配線と前記隣接配線の間に前記第1工程で決定した長さ分の前記ボイド形成抑止領域を設定する第3工程とを有し、
    前記最適化対象配線と所定間隔以下で近接する隣接配線が複数存在する場合、前記第2工程において、複数の隣接配線の各長さの合計と前記第1工程で決定した長さを比較するものであり、
    前記第3工程において、前記最適化対象配線と前記複数の隣接配線の間のそれぞれに前記ボイド形成抑止領域を設定し、設定した複数のボイド形成抑止領域の各長さの合計が前記第1工程で決定した長さとなるようにするものであり、
    前記タイミング最適化工程が、更に、
    前記第2工程で前記隣接配線の長さが前記第1工程で決定した長さより短いと判定された場合に、前記タイミング制約違反の解消の為に必要な追加の信号或いはクロックの伝搬遅延時間から前記最適化対象配線と前記隣接配線の間のボイドを全てなくすことで得られる信号或いはクロックの伝搬遅延時間を差し引いた不足の信号或いはクロックの伝搬遅延時間に応じて設定すべきダミー配線の長さを決定する第4工程と、
    前記最適化対象配線の周囲に前記第4工程で決定した長さのダミー配線を形成する領域が存在するか判定する第5工程と、
    前記第5工程でダミー配線を形成する領域が存在すると判定された場合に、前記最適化対象配線と所定間隔以下で近接する前記ダミー配線を前記第4工程で決定した長さ分設定する第6工程とを有し、
    第6工程の後、前記第3工程において、前記最適化対象配線と前記隣接配線の間の全部及び前記最適化対象配線と前記ダミー配線の間の全部を覆う複数のボイド形成抑止領域をそれぞれ設定するものであり、
    前記製造工程が、
    第1の絶縁膜に互いに所定間隔以下で近接した第1及び第2の配線溝を形成する第7工程と、
    前記第1及び第2の配線溝内に導体膜を埋め込み互いに所定間隔以下で近接した最適化対象配線及び隣接配線をそれぞれ形成する第8工程と、
    前記第3工程において設定した前記ボイド形成抑止領域を覆うフォトレジストパターンを、前記最適化対象配線と前記隣接配線の間の前記第1絶縁膜上に形成する第9工程と、
    前記フォトレジストパターンをマスクとして前記第1絶縁膜をエッチング除去する第10工程と、
    前記最適化対象配線と前記第2の配線の間のうち前記第1絶縁膜が除去された部分にボイドが形成されるように、前記第1及び第2の配線の上方および残された前記第1の絶縁膜の上方に第2の絶縁膜を形成する第11工程を有し、
    前記第10工程において残された前記第1の絶縁膜の両側に前記ボイドが形成されるように、前記第3工程において前記ボイド形成抑止領域を設定ものであり、
    前記第1の絶縁膜の誘電率を、前記第2の絶縁膜の誘電率よりも高くすることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 前記第1の絶縁膜を酸化シリコン膜或いは窒化シリコン膜とし、第2の絶縁膜を低誘電率絶縁膜とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  3. 前記低誘電率絶縁膜をSiOF膜或いはSiOC膜とすることを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路装置の製造方法。
JP2007270820A 2007-10-18 2007-10-18 半導体集積回路装置の製造方法 Active JP5097501B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007270820A JP5097501B2 (ja) 2007-10-18 2007-10-18 半導体集積回路装置の製造方法
US12/253,469 US8122405B2 (en) 2007-10-18 2008-10-17 Delay adjusting method and LSI that uses air-gap wiring

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007270820A JP5097501B2 (ja) 2007-10-18 2007-10-18 半導体集積回路装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009099821A JP2009099821A (ja) 2009-05-07
JP5097501B2 true JP5097501B2 (ja) 2012-12-12

Family

ID=40564784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007270820A Active JP5097501B2 (ja) 2007-10-18 2007-10-18 半導体集積回路装置の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8122405B2 (ja)
JP (1) JP5097501B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5396065B2 (ja) 2008-10-28 2014-01-22 株式会社日立製作所 半導体装置の製造方法
US8561001B1 (en) 2012-07-11 2013-10-15 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. System and method for testing stacked dies
US9805155B2 (en) * 2015-03-31 2017-10-31 Mediatek Inc. Circuit layouts, methods and apparatus for arranging integrated circuits
JP6318188B2 (ja) 2016-03-30 2018-04-25 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
JP6329199B2 (ja) 2016-03-30 2018-05-23 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
JP7174557B2 (ja) * 2018-07-31 2022-11-17 旭化成エレクトロニクス株式会社 データ出力装置およびad変換装置
CN112906339B (zh) * 2021-03-30 2022-12-16 飞腾信息技术有限公司 物理设计布线和优化方法、系统、设备和介质

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5253182A (en) * 1990-02-20 1993-10-12 Hitachi, Ltd. Method of and apparatus for converting design pattern data to exposure data
US5310700A (en) * 1993-03-26 1994-05-10 Integrated Device Technology, Inc. Conductor capacitance reduction in integrated circuits
US5798937A (en) * 1995-09-28 1998-08-25 Motorola, Inc. Method and apparatus for forming redundant vias between conductive layers of an integrated circuit
JP2773729B2 (ja) * 1996-02-29 1998-07-09 日本電気株式会社 半導体装置の製造方法
JP3611020B2 (ja) * 1998-09-11 2005-01-19 松下電器産業株式会社 半導体装置の配線方法
JP2001028369A (ja) * 1999-07-13 2001-01-30 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP3481222B2 (ja) * 2001-09-07 2003-12-22 松下電器産業株式会社 配線構造及びその設計方法
JP4068868B2 (ja) * 2002-03-29 2008-03-26 株式会社ルネサステクノロジ 半導体装置の製造方法
JP2003338546A (ja) * 2002-05-22 2003-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路装置の設計方法
JP4177123B2 (ja) * 2003-01-10 2008-11-05 富士通株式会社 配線図形検証方法、プログラム及び装置
JP2008103610A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路の配線構造およびその設計方法と設計装置
JP2008130911A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路設計方法およびプログラム、半導体集積回路設計支援方法およびプログラム、配線寄生容量算出方法およびプログラム
US7795920B2 (en) * 2008-03-31 2010-09-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor integrated circuit

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009099821A (ja) 2009-05-07
US20090106718A1 (en) 2009-04-23
US8122405B2 (en) 2012-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5097501B2 (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
CN100536124C (zh) 互连结构及其形成方法
US7381646B2 (en) Method for using a Cu BEOL process to fabricate an integrated circuit (IC) originally having an al design
US8779590B2 (en) Semiconductor device and method of producing the same
US6103624A (en) Method of improving Cu damascene interconnect reliability by laser anneal before barrier polish
US7442637B2 (en) Method for processing IC designs for different metal BEOL processes
US7611991B2 (en) Technique for increasing adhesion of metallization layers by providing dummy vias
US8445184B2 (en) Pattern formation method
US8907497B2 (en) Semiconductor device with self-aligned interconnects and blocking portions
TW201735271A (zh) 在金屬化層中形成具有不同材料組成物之導電結構的方法
US6967155B2 (en) Adhesion of copper and etch stop layer for copper alloy
US8987085B2 (en) Methods for improving uniformity of cap layers
US20180233445A1 (en) Low resistance seed enhancement spacers for voidless interconnect structures
JP2008288234A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
CN101523585B (zh) 增强的互连结构
CN108231736B (zh) 用于触点和互连金属化集成的腐蚀和/或蚀刻保护层
US8377822B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
KR101554783B1 (ko) 집적 회로 디바이스들 및 이들을 제조하는 방법
US7291557B2 (en) Method for forming an interconnection structure for ic metallization
US7936070B2 (en) Semiconductor device and method for fabricating semiconductor device
JP2008135569A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
US20190237340A1 (en) Self-formed liner for interconnect structures
JP5358950B2 (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
CN104112702A (zh) 在半导体制造中降低超低k介电层损伤的方法
JP4339731B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120924

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5097501

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250