JP5095496B2 - 折戸装置 - Google Patents
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Description
この従来技術によれば、前記扉体(11,12)が略全閉した際に、前記移動支持部(41)を、その開口部幅方向における閉鎖方向側から磁性吸引体(43)等によって吸引することで、前記扉体が全閉位置で止まらずに逆方向へ行き過ぎてしまうのを防ぐようにしている。
より詳細に説明すれば、前記従来技術では、両扉体が全閉位置に近づくにしたがって、移動支持部の直線的な移動量に対する戸先側扉体の回転量の比率が大きくなる。すなわち、移動支持部が直線的に僅かに移動しただけで、戸先側扉体が比較的大きく回動することになる。
したがって、例えば、移動支持部を磁性吸引体(43)等により吸引しきれずに、該移動支持部が僅かに逆方向(戸尻方向)へ戻った場合には、その僅かな逆方向への戻りに応じて、戸先側扉体が全閉位置を通り過ぎて逆側へ回動してしまうことになる。
戸先側扉体および戸尻側扉体を閉鎖動作した際に、戸尻側扉体の回動が基軸部の制動手段により抑制される。更に、戸先側扉体が略全閉位置となった際には、凹凸係合手段による嵌り合いによって、戸先側扉体の回動が停止する。
よって、戸先側扉体および戸尻側扉体の閉鎖動作を、略全閉位置で効果的に停止することができ、ひいては、戸先側扉体が全閉位置で振り子状にばたつくようなことを防ぐことができる。
図1に示す開閉扉装置は、不動部位に対し基軸部を介して回動可能に支持された戸尻側扉体10と、該戸尻側扉体10の戸先側部分に対し回動可能に連結された戸先側扉体20と、これら戸尻側扉体10及び戸先側扉体20を左右方向側および上方側から囲む枠体30と、前記戸先側扉体20をその上方側から回動可能に支持するとともに開口部幅方向(図示例によれば左右方向)へ移動するように支持する移動支持機構40とを備え、前記戸尻側扉体10を一方向へ回動させながら前記戸先側扉体20を逆方向へ回動させて開閉動作する両折りタイプの折戸装置である。
これら第二カム52eと第三カム52fには、それぞれ第三カム52fに対向する部位に傾斜面52d1,52e1を有する。
そして、この第三カム52fは、上下端部の傾斜面52f1,52f2を有する。
また、第三カム52fが回動し、該第三カム52fの上端部の傾斜面52f1が、第一カム52dの傾斜面52d1に噛み合った状態では、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が略全開状態に位置する。
この構成は、例えば、第三カム52fの傾斜面52f1に平坦面52f11を設けることで、この平坦面52f11と第一カム52dの傾斜面52d1の下端52d11とが摺接している回動範囲内では、第三カム52fが軸方向へ移動しないようにし、他の範囲では、第三カム52fが前記内部流体による抵抗を受けながら軸方向へ移動するようにすればよい。
この構成によれば、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20の閉鎖動作を、その閉鎖動作の途中から抑制することができる。
この戸先側扉体20は、その上端部における幅方向の略中央側の部分が、移動支持機構40によって吊持されている。
なお、図示例によれば、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20の下方側は、床面や地面等としているが、両縦枠31,32間にわたる下枠部としてもよい。
そして、移動支持部41と戸先側扉体20との間には、凹部と凸部の嵌り合いにより戸先側扉体20の回動を略全閉位置で止める凹凸係合手段60が設けられる。
この駆動装置43によれば、例えば、全開位置にある戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が手動で閉鎖動作を開始すると、その閉鎖動作がセンサー等で感知され、前記固定子43aに電力が供給されて、前記閉鎖動作が自動継続される。また、全閉位置にある戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が手動で開放動作を開始した際も、その開放動作がセンサー等で感知され、固定子43aに電力が供給されて、前記開放動作が自動継続される。
この凹凸係合手段60は、移動支持部41の軸部41aに対し固定され且つ前記戸先側扉体20に対し回動するように設けられた環状係合部61と、前記戸先側扉体20に対し回動不能であって且つ軸方向へスライドするように設けられた環状被係合部62とを、上下方向に当接させるとともに、環状係合部61を付勢部材63によって前記当接の方向へ付勢してなり、前記環状係合部61の当接面と前記環状被係合部62の被当接面は、その一方に対する他方の回動に伴い凹部と凸部を係脱させるように形成してある。
そして、前記基部64における環状被係合部62に対向する部位には、回転方向において凹凸状となるように、凹部61aと凸部61bとを交互に配設している。
凹部62aと凸部62bとは、回転方向において凹凸状となるように、交互に配設される。
一方、凸部62bは、前記傾斜面62a1,62a1によって略山形状に形成される。
環状係合部61は、図示例によればコイルスプリングであるが、板バネや、ゴム体、樹脂体等の弾性部材とすることも可能である。
先ず、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が全開位置にある際に、通行者等が戸先側扉体20の戸先側を手で閉鎖方向へ若干動かすと、その閉鎖動作に伴う移動支持部41の直線運動が、駆動装置43によって継続される。
すなわち、戸尻側扉体10と戸先側扉体20は、それぞれ開口部に対し略直交した状態から回転を開始する。この際の戸尻側扉体10の回転方向と戸先側扉体20の回転方向は逆方向になる。そして、この回転運動に伴って、移動支持部41が戸先方向へ直線運動する(図2参照)。
そして、前記閉鎖動作中、戸先側扉体20と共に環状被係合部62が回転し、戸先側扉体20が略全閉位置となった際に、環状係合部61の凹部61aと環状被係合部62の凸部62bとが噛み合う(図7(a)〜(c)参照)。
ひいては、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が略全閉する際に、戸先側扉体20が全閉位置を過ぎて振り子状に揺動したり、全閉位置を過ぎた戸先側扉体20がセンサー(図示せず)により感知され駆動装置43によって開放動作してしまったり等するようなことを、効果的に防ぐことができる。
図8及び図9に示す凹凸係合手段70は、外周面に凹部71aを有する被係合部71と、この被係合部71の周囲を回動して前記凹部71aに対し凸部72aを係脱させる係合部72とを備え、これら被係合部71と係合部72との内の一方(図示例によれば係合部72)を、前記戸先側扉体20に対し一体的に設けるとともに、その他方(図示例によれば被係合部71)を移動支持部41の軸部41aに対し一体的に固定している。
この凹部71aは、被係合部71の外周面に角度約90°置きに、計四つ配設されることで、戸先側扉体20の双方向の回動を全開位置と全閉位置との二位置で係止するようにしている。
そして、係合部72は、前記曲げ部分の突端を、戸先側扉体20の上端側に固定された枠状部材23の内壁面に当接させている。したがって、前記一端側と前記他端側の両曲げ部分の間には、係合部72を撓ませるための空間sが確保される(図9参照)。
また、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20が開放動作する際には、前述したのと逆の動作になる。
更に、他例としては、戸先側扉体20が全開位置及び全閉位置以外の位置でも係止するように、凹部71aの配置角度及び数を設定することも可能である。この場合、更に好ましい構成として、全開位置と全閉位置で係合する凹部71a及び凸部72aの配設数(例えば2箇所)に対し、全開位置及び全閉位置以外の位置で係合する凹部71a及び凸部72aの配設数を少なくして(例えば1箇所にして)、前記全開位置及び全閉位置以外の位置での係合保持力を弱くし、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20の開閉をスムーズにすることが可能である。
更に、他例としては、被係合部71の凹部71aと係合部72の凸部72aとの凹凸関係を図示と逆にすることも可能である。
また、凹凸係合手段70においても、上記凹凸係合手段60の逃げ凹部61a2と同様に、凹部71aの底面に逃げ凹部(図示せず)を設けて、係脱性を向上させることが可能である。
前記制動軸82は移動支持機構40の軸部41aに連結される。一方、本体部81は、戸先側扉体20に対し一体的に固定される。
したがって、ロータリーダンパー装置80を用いた構成によれば、戸先側扉体20の開放動作及び/又は閉鎖動作を、適宜速度に抑制することができ、ひいては、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20を全開位置及び/又は全閉位置で効果的に停止することができる。
図10に示す第二の凹凸係合手段90は、戸先側扉体20の戸先部20aと、全閉時に戸先部20aに対向する戸先側縦枠31との間で、凹部91aと凸部92aとを嵌め合わせるように構成される。
被係合部材91は、戸先側縦枠31における扉体厚さ方向の略中央側に上下方向の略全長又は一部にわたって止着されている。
凸部92aは、本体部92bに対し回動自在に支持されたローラーであり、その外周が凹部91aに対し部分的に嵌まり合うようになっている。
凸部92aは、戸先部20aにおける扉体厚さ方向の略中央側に、上下方向の任意の位置に、単数もしくは複数設けられている。
詳細に説明すれば、この第二の凹凸係合手段90’は、戸先側縦枠31に上記係合部材92を設けるとともに、戸先部20aに被係合部材91’を設けてなる。
また、被係合部材91’は、凸部92aと係脱可能な凹部91a’を有する部材であり、例えば合成樹脂材料等から成形される。この被係合部材91’をゴム等の弾性材料から形成して、凹部91a’と凸部92aとの係脱性をより良好にすることも可能である。
戸先側縦枠31は、不動に固定された本体枠31aと、該本体枠31aに対し開口部幅方向(図示例によれば左右方向)へ進退するように設けられた可動枠31bとからなる。本体枠31aを進退させる構造は、例えば、本体枠31aと可動枠31bとのうちの一方に螺合部材31c(例えばねじやボルト等)を固定し、該螺合部材31cを他方に螺合する構成とすればよい。
よって、戸尻側扉体10及び戸先側扉体20の閉鎖動作を全閉位置で効果的に停止することができる。
しかも、可撓性部材100が上下方向へわたって戸先部20aに対し弾性的に接触するため、全閉状態で戸先部20aと戸先側縦枠31との間に隙間が形成されるようなことを防ぐことができる。
また、可撓性部材100,100と戸先部20aとの係脱性を良好にするために、螺合部材31cを回して可動枠31bおよび可撓性部材100,100の突出量を調整することが可能である。
可動枠31bは、戸先部20aに対向する部位が上下方向へわたって凹状に形成されている。
可撓性部材100は、戸先部20aにおける扉体厚さ方向の略中央部に、上下方向の略全長にわたって止着されている。
しかも、可撓性部材100が上下方向へわたって戸先側縦枠部31に対し弾性的に接触するため、戸先部20aと戸先側縦枠31との間に隙間が形成されるようなことを防ぐことができる。
また、戸先部20a側の可撓性部材100と可動枠31bとの係脱性を良好にするために、螺合部材31cを回して可動枠31bの突出量を調整することが可能である。
更に他例としては、上述した制動手段52や、凹凸係合手段60(又は70)や、第二の凹凸係合手段90(又は90’)、可撓性部材100等の一部もしくは全部を用いて、バランスドアやドア等を構成することも可能である。
20a:戸先部 31:戸先側縦枠
40:移動支持機構 41:移動支持部
50:基軸部 52:制動手段
60:凹凸係合手段 61:環状係合部
61a:凹部 61a2:逃げ凹部
61b:凸部 62:環状被係合部
62a:凹部 62b:凸部
63:付勢部材 71:被係合部
71a:凹部 72:係合部
72a:凸部 90,90’:第二の凹凸係合手段
91a,91a’:凹部 92a:凸部
100:可撓性部材
Claims (8)
- 不動部位に対し基軸部を介して回動可能に支持された戸尻側扉体と、該戸尻側扉体の戸先側部分に対し回動可能に連結された戸先側扉体と、該戸先側扉体をその上方側及び/又は下方側から回動可能に支持するとともに開口部幅方向へ移動するように設けられた移動支持部とを備え、前記戸尻側扉体を一方向へ回動させながら前記戸先側扉体を逆方向へ回動させて開閉動作する折戸装置において、
前記基軸部に、前記戸尻側扉体の閉鎖方向の回動を抑制する制動手段を設け、
前記移動支持部と前記戸先側扉体の間には、凹部と凸部の嵌り合いにより前記戸先側扉体の回動を略全閉位置で止める凹凸係合手段を設けたことを特徴とする折戸装置。 - 前記凹凸係合手段は、前記移動支持部に対し回動不能に設けられた環状係合部と、前記戸先側扉体に対し回動不能に設けられた環状被係合部とを、上下方向に当接させてなり、
前記環状係合部の当接面と前記環状被係合部の被当接面は、その一方に対する他方の回動に伴い凹部と凸部を係脱させるように形成してあることを特徴とする請求項1記載の折戸装置。 - 前記凹凸係合手段は、前記移動支持部に対し固定され且つ前記戸先側扉体に対し回動するように設けられた環状係合部と、前記戸先側扉体に対し回動不能であって且つ軸方向へスライドするように設けられた環状被係合部とを、上下方向に当接させるとともに、環状被係合部を付勢部材によって前記当接の方向へ付勢してなり、
前記環状係合部の当接面と前記環状被係合部の被当接面は、その一方に対する他方の回動に伴い凹部と凸部を係脱させるように形成してあることを特徴とする請求項1記載の折戸装置。 - 前記凹凸係合手段は、外周面に凹部を有する被係合部と、この被係合部の周囲を回動して前記凹部に対し凸部を係脱させる係合部とを備え、これら被係合部と係合部との内の一方を、前記戸先側扉体に対し一体的に設けるとともに、その他方を前記移動支持部に対し一体的に設けていることを特徴とする請求項1記載の折戸装置。
- 前記係合部は、前記被係合部の外周面に対する接線方向の一端側と他端側とが支持された両持梁状に構成されるとともに、前記一端側と前記他端側との間に前記凸部を有し、弾性的に撓んで前記凸部を前記被係合部の前記凹部に係脱させることを特徴とする請求項4記載の折戸装置。
- 前記凹部の底面には、対向する前記凸部と嵌り合った際に、該凸部の突端との間に隙間を確保する逃げ凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の折戸装置。
- 前記戸先側扉体の戸先部と、全閉時に前記戸先部に対向する戸先側縦枠との間に、凹部と凸部を嵌め合わせる第二の凹凸係合手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の折戸装置。
- 前記戸先側扉体の戸先部と、全閉時に前記戸先部に対向する戸先側縦枠との内の一方の部位に、上下方向にわたるように可撓性部材を設け、該可撓性部材の戸先方向の先端側を、他方の部位に接触させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の折戸装置。
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