JP5094345B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品に関する。
従来より、使い捨ておむつ等の吸収性物品では、水分を多く含む軟便が排泄された場合に、軟便が着用者と吸収性物品との間で広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することを防止するため、様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1の使い捨て着用物品では、表面シート、吸収コアおよび裏面シートが積層されて形成された着装シートの股下域に厚み方向に貫通する開孔が形成されており、当該開孔全体が、裏面シート側から不透液性の被覆シートにより覆われることにより、軟便等の排泄物が収容される排泄物収容部が形成される。特許文献1の使い捨て着用品では、被覆シートの着用者側に吸水性の内装シートが設けられており、排泄物収容部に収容された軟便の水分が内装シートに吸収されることにより、軟便の流動性が低下して着用者に対する軟便の付着が抑制される。
特許文献2の展開型紙おむつでは、綿状パルプ等により形成された第1吸収体が、バックシート上において着用者の背側から股下を経て腹側にかけて設けられ、第1吸収体と同じく綿状パルプ等により形成された第2吸収体が、第1吸収体上において着用者の背側から股下にかけて設けられている。特許文献2の展開型紙おむつでは、第2吸収体が、股下から背側に向かって第1吸収体から離間することにより、着用者の背側において第1吸収体と第2吸収体との間に排泄物を保持するポケットが形成され、当該ポケット内に軟便等を収容することにより着用者に対する軟便等の付着が抑制される。
特許文献3および特許文献4の使い捨ておむつでは、着用者の背側から股下域を経て腹側にかけて設けられる液吸収性の第1パネルの着用者側に、腹側から股下域へと向かう液吸収性の第2パネル、および、背側から股下域へと向かう液吸収性の第3パネルが設けられており、第2パネルと第1パネルとの間に股下域に向かって開口する腹側のポケットが形成され、第3パネルと第1パネルとの間に股下域に向かって開口する背側のポケットが形成される。
特許文献3の使い捨ておむつでは、腹側のポケットの第1パネルと第2パネルとの間において左右方向(すなわち、幅方向)に伸びるとともにその両端部が両パネルの左右両側の側縁部に接合された弾性部材が設けられており、弾性部材が収縮して第1パネルおよび第2パネルが互いに離間するように屈曲することにより、ポケットの開口が大きくなって収容容積が増大される。また、背側のポケットも同様の構造とされることにより、収容容積の増大が図られている。
特許文献4の使い捨ておむつでは、左右方向の両側に長手方向に伸びる防漏カフが設けられており、腹側のポケットにおいて、第2パネルの股下域側の左右両側の角部が防漏カフの着用者側の端部に連結されることにより、ポケットの開口が大きくなって収容容積が増大される。また、背側のポケットも同様の構造とされることにより、収容容積の増大が図られている。
一方、特許文献5では、内部に空気を充填して膨張させた略U字型の排泄補助用具が開示されている。おむつの着用時には、排泄補助用具が着用者の臀部とおむつとの間に挿入され、おむつと身体との間に排泄用空間が得られる。これにより、着用者からの排泄物が確実におむつに収容され、また、便が着用者の肌に付着することが抑制される。
特開2003−275247号公報 特開2005−279004号公報 特許第3816012号公報 特許第3964624号公報 特開2005−144130号公報
ところで、特許文献1ないし4のような使い捨ておむつは、病院等の施設で排泄介護が必要とされる着用者に対して使用されることが多く、このような着用者はベッド等で横になった姿勢でいることが多い。このため、使い捨ておむつの背側に対して体圧が加わって背側のポケットの開口が閉じてしまい、排泄物がポケットに収容されない恐れがある。また、背側のポケットに軟便等が収容された状態で体圧が加わると、ポケットの内部空間が押しつぶされ、軟便等がポケットから外に押し出されて着用者の肌に付着してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品の背側に着用者の体圧が加わった場合においても後部ポケットの内部空間を維持して後部ポケットの排泄物の収容力低下を抑制することを主な目的としている。
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、着用者の腹側に配置される前部吸収体と、前記着用者の背側に配置される後部吸収体と、前記前部吸収体および前記後部吸収体のそれぞれの外側を覆い、前記前部吸収体と前記後部吸収体との間にて前記着用者の股間部に直接対向する中央露出領域を有し、前記後部吸収体の前記中央露出領域側のエッジの少なくとも中央部を除いて前記後部吸収体の周囲と接合されることにより前記後部吸収体との間に前記中央露出領域を向く開口を有する後部ポケットを形成するバックシートと、前記後部ポケット内の幅方向の両側にて前記後部吸収体と前記バックシートとの間に介在して前記後部吸収体を支持することにより前記後部吸収体と前記バックシートとを離間させるとともに前記後部吸収体よりも圧縮性が高い一対のコア支持部材とを備え、前記バックシートが、撥水性または不透液性の外装シートと、前記外装シートの内側に積層された親水性シートとを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記一対のコア支持部材が、前記後部吸収体および前記バックシートの一方に接合され、他方に対して非接合とされる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品であって、前記一対のコア支持部材が、前記バックシートに接合され、前記後部吸収体に対して非接合とされる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記一対のコア支持部材が、フィルムの間にエアを閉じ込めたエア緩衝材により形成される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の吸収性物品であって、前記フィルムの間においてエアが充填される空間が、前記エア緩衝材の前記幅方向に垂直な長手方向のおよそ全長に亘って1つのみ設けられる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記後部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジのほぼ全体が前記バックシートに対して非接合とされる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記後部ポケットの前記開口の一部を形成する前記後部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジが凹状である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の吸収性物品であって、前記後部吸収体の前記エッジが略V字状である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の吸収性物品であって、前記後部吸収体の前記幅方向の中央にて前記幅方向に垂直な長手方向に略平行に接合され、収縮することにより前記後部吸収体の前記エッジを前記前部吸収体から離れる方向に引っ張る弾性部材をさらに備える。
請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記一対のコア支持部材の間に前記後部吸収体の前記エッジの少なくとも一部が位置する。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記前部吸収体の前記中央露出領域側のエッジの少なくとも中央部を除いて前記前部吸収体の周囲と前記バックシートとが接合されることにより、前記前部吸収体と前記バックシートとの間に前記中央露出領域を向く開口を有する前部ポケットを形成する。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の吸収性物品であって、前記前部ポケットの前記開口の一部を形成する前記前部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジが凹状である。
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記バックシートが、前記外装シートの内側に積層された高吸収性樹脂層をさらに備える。
請求項14に記載の発明は、請求項1ないし13のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記後部吸収体が、第1コアと、前記第1コアの前記バックシート側において前記幅方向の両側に積層される一対の第2コアとを備える。
請求項15に記載の発明は、請求項1ないし14のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記バックシートの前記幅方向の両側において前記幅方向に垂直な長手方向のほぼ全長に亘って設けられて内側へと立ち上がる一対の側壁部をさらに備える。
請求項16に記載の発明は、請求項1ないし15のいずれかに記載の吸収性物品であって、着用者が着用する外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具である。
本発明では、後部ポケットの内部空間を維持して後部ポケットの排泄物の収容力低下を抑制することができる。さらに、排泄物の水分をバックシート上にて迅速に拡散させて後部ポケットの内部空間へと容易に導くことができる。また、請求項2および3の発明では、後部ポケットの内部空間を大きくして排泄物の収容力を向上することができ、さらに、請求項3の発明では、コア支持部材の変形を抑制して後部ポケットの内部空間の維持を容易に実現することもできる。請求項4および5の発明では、一対のコア支持部材が着用者の身体に沿って変形するため、吸収性物品の着用感を向上することができ、さらに、請求項5の発明では、一対のコア支持部材を着用者の身体に対してよりフィットさせることができる。
請求項6ないし10、並びに、請求項14の発明では、排泄物を後部ポケットの内部空間へと容易に導くことができる。また、請求項8の発明では、後部吸収体のエッジを臀部に合わせることにより、吸収性物品の着用者への装着を容易とすることもできる。さらに、請求項11の発明では、排泄物の収容力をさらに向上することができ、請求項12の発明では、排泄物を前部ポケットの内部空間へと容易に導くことができる。
求項13の発明では、排泄物の水分をバックシート上にて固定することにより着用者への排泄物の付着を抑制することができる。さらに、請求項15の発明では、排泄物が脚周りから漏出することを防止することができる。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る吸収性物品1を広げた状態にて示す平面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する外装物品である使い捨ておむつ等の内側に取り付けられ、着用者からの軟便等の排泄物を受ける補助吸収具である。図1では、着用者に接する面(すなわち、着用者側)を手前側にして吸収性物品1を描いている。
図1に示すように、吸収性物品1は、平面視において略矩形状である略シート状の本体部2、および、本体部2の幅方向の両側において長手方向のほぼ全長に亘って設けられた一対の側壁部3を備える。吸収性物品1では、側壁部3に設けられた弾性部材31が収縮することにより、本体部2の側方において側壁部3が着用者側(すなわち、内側)に向かって起立し、着用時に着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。
側壁部3としては、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)が利用される。また、弾性部材31としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。
本体部2の図1中における上側の部位201および下側の部位203はそれぞれ、着用者の腹側および背側の肌に接する部位であり、以下の説明では、「前方部201」および「後方部203」と呼ぶ。また、前方部201と後方部203との間において前方部201および後方部203から連続するとともに着用者の股間部に対向する部位202を「中間部202」と呼ぶ。
図2および図3はそれぞれ、吸収性物品1を、図1中に示す後方部203のA−Aの位置、および、前方部201のB−Bの位置にて、吸収性物品1の長手方向(すなわち、図1中の上下方向)に垂直な面で切断した断面図であり、図4は、吸収性物品1を図1中に示すC−Cの位置にて吸収性物品1の幅方向(すなわち、吸収性物品1の長手方向に垂直な方向であり、図1中の左右方向)に垂直な面で切断した断面図である。
図1ないし図4に示すように、本体部2は、吸収性物品1の着用時に着用者の腹側および背側にそれぞれ配置される略シート状の前部吸収体21および後部吸収体22、並びに、前部吸収体21および後部吸収体22のそれぞれの外側(すなわち、着用者側とは反対側)を覆うバックシート23を備える。本体部2では、図1および図4に示すように、中間部202において前部吸収体21と後部吸収体22との間に開口部25が形成されており、バックシート23は、前部吸収体21と後部吸収体22との間にて前部吸収体21および後部吸収体22から露出して着用者の股間部に直接対向する中央露出領域235を有する。
図1、図2および図4に示すように、後部吸収体22は、略シート状の後部吸収コア222、並びに、後部吸収コア222の内側および外側(すなわち、着用者側およびその反対側)を覆う後部トップシート221を備える。図1中では、後部吸収コア222の輪郭を太い破線にて描いている(後述する前部吸収コア212においても同様)。
後部吸収コア222は、図2に示すように、本体部2の幅にほぼ等しい幅を有する後部第1コア2221、および、後部第1コア2221の外側(すなわち、バックシート23側)において後部第1コア2221の幅方向の両側に積層される一対の後部第2コア2222を備える。後部吸収コア222では、一対の後部第2コア2222が幅方向に互いに離間して設けられているため、後部吸収コア222の幅方向の中央部(すなわち、後部第1コア2221のうち一対の後部第2コア2222の間の部位であり、以下、「後部コア中央部2223」という。)は、後部コア中央部2223の両側の一対の部位(すなわち、一対の後部第2コア2222、および、後部第1コア2221のうち一対の後部第2コア2222と重なる部位であり、以下、「後部コア側部2224」という。)よりも薄くなっている。
後部吸収コア222の後部第1コア2221および後部第2コア2222はそれぞれ、親水性繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維)に粒状の吸水性ポリマー(例えば、SAP(Super Absorbent Polymer))を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等の被覆シートにより包み込んで形成され、後部トップシート221を透過した水分を吸収して迅速に固定する。親水性繊維を包む被覆シートは、親水性繊維および吸水性ポリマーとホットメルト接着剤により接合されて、親水性繊維の型崩れ、および、吸水性ポリマーの脱落(特に、吸水後における脱落)を防止する。
後部トップシート221は、図2に示すように、後部吸収コア222の着用者側を覆い、後部吸収コア222の幅方向の両側のエッジにて着用者側とは反対側(すなわち、外側)へと折り返されて後部吸収コア222の外側を覆う。以下の説明では、後部トップシート221の内側の部位(すなわち、後部吸収コア222の着用者側を覆う部位)を、「後部トップシート上部2211」と呼び、後部トップシート221の外側の部位(すなわち、後部吸収コア222の着用者側とは反対側を覆う部位)を、「後部トップシート下部2212」と呼ぶ。
後部トップシート221は透液性のシート材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して後部吸収コア222へと移動させる。後部トップシート221として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、後部トップシート221として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよく、また、開孔を有するプラスチックフィルムが利用されてもよい。
後部吸収体22では、図4に示すように、後部トップシート上部2211と後部トップシート下部2212とが、後部吸収コア222の長手方向の両側においてホットメルト接着剤等により接合されることにより、後部吸収コア222が後部トップシート221により包まれる。また、バックシート23は、図2に示すように、本体部2の幅方向の両側において着用者側へと折り返され、後部吸収コア222の幅方向の端部を覆いつつ後部トップシート221の着用者側(すなわち、後部トップシート上部2211)にホットメルト接着剤等により接合されている。
本体部2では、図4に示すように、後部吸収体22の中央露出領域235側のエッジ223(すなわち、長手方向における前部吸収体21側のエッジ)のほぼ全体が、バックシート23に対して非接合とされ、当該中央露出領域235側のエッジ223の非接合部を除く後部吸収体22の周囲がバックシート23に接合される。これにより、図4に示す本体部2の後方部203において、後部吸収体22とバックシート23との間に、中央露出領域235を向く開口271を有する後部ポケット27が形成される。後部ポケット27では、開口271の幅が、後部吸収体22の幅とほぼ等しくなっている。
一方、図1、図3および図4に示す前部吸収体21は、後部吸収体22と同様の構造を有し、略シート状の前部吸収コア212、並びに、前部吸収コア212の内側および外側(すなわち、着用者側およびその反対側)を覆う前部トップシート211を備える。図3に示す前部吸収コア212は、後部吸収コア222(図2参照)と同様に、本体部2の幅にほぼ等しい幅を有する前部第1コア2121、および、前部第1コア2121の外側(すなわち、バックシート23側)において前部第1コア2121の幅方向の両側に積層される一対の前部第2コア2122を備える。
前部吸収コア212では、一対の前部第2コア2122が幅方向に互いに離間して設けられているため、前部吸収コア212の幅方向の中央部である前部コア中央部2123が、前部コア中央部2123の両側の一対の前部コア側部2124よりも薄くなっている。前部吸収コア212の前部第1コア2121および前部第2コア2122は、後部吸収コア222の後部第1コア2221および後部第2コア2222と同様の材料により形成されて同様の構造を有する。
前部トップシート211は、図3および図4に示すように、前部吸収コア212の着用者側を覆う前部トップシート上部2111、および、前部吸収コア212の着用者側とは反対側を覆う前部トップシート下部2112を備える。前部トップシート211は、後部トップシート221と同様の材料により、同様の製造方式にて形成される。
前部吸収体21では、図4に示すように、前部トップシート上部2111と前部トップシート下部2112とが、前部吸収コア212の長手方向の両側においてホットメルト接着剤等により接合されることにより、前部吸収コア212が前部トップシート211により包まれる。また、バックシート23は、図3に示すように、本体部2の幅方向の両側において着用者側へと折り返され、前部吸収コア212の幅方向の端部を覆いつつ前部トップシート211の着用者側(すなわち、前部トップシート上部2111)にホットメルト接着剤等により接合されている。
本体部2では、図4に示すように、前部吸収体21の中央露出領域235側のエッジ213(すなわち、長手方向における後部吸収体22側のエッジ)のほぼ全体が、バックシート23に対して非接合とされ、当該中央露出領域235側のエッジ213の非接合部を除く前部吸収体21の周囲がバックシート23に接合される。これにより、図4に示す本体部2の前方部201において、前部吸収体21とバックシート23との間に、中央露出領域235を向く開口261を有する前部ポケット26が形成される。前部ポケット26では、開口261の幅が、前部吸収体21の幅とほぼ等しくなっている。
本実施の形態では、図1に示すように、前部トップシート211と後部トップシート221とは、開口部25の幅方向の両側にて連続しており、前部吸収コア212と後部吸収コア222とは、開口部25の幅方向の両側において長手方向に離間している。また、図2および図3に示すように、一対の側壁部3は、本体部2の幅方向の両側においてバックシート23の外側(すなわち、着用者側とは反対側)にホットメルト接着剤等を介して接合されている。
吸収性物品1の本体部2は、図1および図2に示すように、後部ポケット27内の幅方向の両側にて後部吸収体22とバックシート23との間に介在して後部吸収体22を支持することにより後部吸収体22とバックシート23とを離間させる一対のコア支持部材24をさらに備える。一対のコア支持部材24はそれぞれ、薄い樹脂フィルムの間にエアを閉じ込めたエア緩衝材により形成され、後部吸収体22よりも高い圧縮性を有する。換言すれば、同じ大きさの圧力が加えられた際の圧縮率は、コア支持部材24の方が後部吸収体22よりも大きい。
本実施の形態では、コア支持部材24として、2枚の長方形の樹脂フィルムを外縁部において貼り合わせ、樹脂フィルム間にエアを充填したエア緩衝材(いわゆる、エアチューブ)が利用される。当該エア緩衝材は、エアが充填される空間(以下、「空気室」という。)を樹脂フィルムの間に1つのみ有し、エア緩衝材の長手方向のおよそ全長に亘って設けられる空気室内のエアの常温時の体積は、空気室の最大容量よりも小さく(好ましくは、空気室の最大容量の20%以上80%以下)される。
図1に示すように、コア支持部材24の長手方向の一端は後部吸収体22のエッジ223近傍に位置しており、本実施の形態では、各コア支持部材24の長手方向の大きさは100mm以上とされる。また、各コア支持部材24の幅方向の大きさは、本実施の形態では、20mm以上50mm以下とされる。
本体部2では、一対のコア支持部材24が、バックシート23および後部吸収体22の一方に接合されるとともに他方に対して非接合とされることが好ましく、本実施の形態では、両コア支持部材24は、バックシート23に接合されるとともに後部吸収体22に対して非接合とされる。
本体部2では、図2に示すように、後部ポケット27内の幅方向の両側に設けられる一対のコア支持部材24により後部吸収体22が支持されることにより、一対のコア支持部材24の間(すなわち、幅方向の中央)における後部吸収体22とバックシート23との離間が確保される。また、図3に示すように、前部ポケット26内の幅方向の両側において、前部吸収体21の前部コア中央部2123よりも厚い一対の前部コア側部2124がバックシート23に当接することにより、一対の前部コア側部2124の間(すなわち、幅方向の中央)における前部吸収体21とバックシート23との離間が確保される。そして、本体部2の幅方向の中央において、後部ポケット27の後部吸収体22とバックシート23との間の厚さ方向の距離が、前部ポケット26の前部吸収体21とバックシート23との間の厚さ方向の距離よりも大きくなっている。
図1に示すように、後部ポケット27の開口271の一部を形成する(すなわち、開口271の着用者側の部分である)後部吸収体22の中央露出領域235側のエッジ223は長手方向に関して凹状となっており、幅方向に略平行な本体部2の後方部203の端部(すなわち、長手方向におけるバックシート23の後部吸収体22側の端部237)に対し、幅方向の中央において最も近接している。
また、前部ポケット26の開口261の一部を形成する(すなわち、開口261の着用者側の部分である)前部吸収体21の中央露出領域235側のエッジ213も、後部吸収体22のエッジ223と同様に、長手方向に関して凹状となっており、幅方向に略平行な本体部2の前方部201の端部(すなわち、長手方向におけるバックシート23の前部吸収体21側の端部236)に対し、幅方向の中央において最も近接している。
このため、後部吸収体22のエッジ223と前部吸収体21のエッジ213との間の長手方向の距離は、幅方向の中央において最大となる。好ましくは、幅方向の中央におけるエッジ223とエッジ213との間の長手方向の距離(すなわち、開口部25の後方部203側のエッジと前方部201側のエッジとの間の長手方向の距離)は、50mm以上250mm以下(より好ましくは、110mm以上210mm以下)とされ、本実施の形態では、約160mmとされる。また、バックシート23の後部吸収体22側の端部237と後部吸収体22のエッジ223との間の長手方向の距離は、幅方向の中央において100mm以上300mm以下とされることが好ましく、より好ましくは、150mm以上250mm以下とされる。
本実施の形態では、後部吸収体22のエッジ223は略V字状とされ、幅方向の中央におけるエッジ223の曲率半径は、エッジ223の他の部位の曲率半径よりも小さい。また、エッジ223の幅方向の中央近傍の一部は、一対のコア支持部材24の間に位置している。換言すれば、エッジ223の幅方向の中央の部位が、長手方向に関し、両コア支持部材24の前方部201側の端部よりもバックシート23の端部237側に位置している。
後部吸収体22では、幅方向の中央にて長手方向に平行に伸びる1本の弾性部材224が、図2に示すように後部トップシート上部2211と後部吸収コア222との間に接合されており、弾性部材224が収縮することにより、図1に示す後部吸収体22の中央露出領域235側のエッジ223が前部吸収体21から離れる方向に引っ張られる。これにより、弾性部材224が設けられない場合に比べて、エッジ223がさらに凹状となって前部吸収体21から離れる。弾性部材224としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられ、本実施の形態では、ポリウレタン糸がホットメルト接着剤により後部吸収体22に接着される。
図2ないし図4に示すように、バックシート23は、撥水性または不透液性の外装シート231、外装シート231の内側(すなわち、着用者側)に積層された高吸収性樹脂層233、並びに、外装シート231および高吸収性樹脂層233の内側に積層された親水性シート232を備える。
外装シート231としては、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用され、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側にしみ出すのを防止する。外装シート231にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1の内側のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(すなわち、通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
高吸収性樹脂層233は、例えば、SAP等の粒状の吸水性ポリマーを外装シート231上に散布し、ホットメルト接着剤等により外装シート231に接着することにより形成される。また、親水性シート232としては、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)、あるいは、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された親水性の不織布が好ましく利用される。
図1に示す吸収性物品1は、病院等の施設で排泄介護が必要とされる着用者に対して使用されることが多く、ベッド等で横になった状態の着用者(例えば、仰臥位を取る着用者)から排泄された軟便等の排泄物は、前部吸収体21と後部吸収体22との間の開口部25を介してバックシート23へと向かい、バックシート23の中央露出領域235にて受けられる。中央露出領域235にて受けられた排泄物は、開口271を介して後部ポケット27の内部空間へと移動して収容される。
吸収性物品1では、後部ポケット27内の幅方向の両側にて、後部吸収体22が一対のコア支持部材24により支持されることにより、一対のコア支持部材24の間において、後部吸収体22がバックシート23と離間されている。このため、着用者が仰臥位を取る等して吸収性物品1の後方部203に体圧が加わった場合(すなわち、後部ポケット27に体圧が加わった場合)であっても、後部ポケット27の開口271が体圧により閉じてしまうことを防止し、軟便等の排泄物を後部ポケット27の内部空間へと容易に導いて収容することができる。
また、後部ポケット27の内部空間が体圧により押し潰されてしまうことを防止して内部空間の容積を一定以上に維持し、後部ポケット27の排泄物の収容力低下を抑制することができる。その結果、軟便等が後部ポケット27内に収容された後に後部ポケット27に体圧が加わった場合においても、軟便等の排泄物が後部ポケット27から押し出されて着用者の肌に付着することを抑制することができる。
さらに、体圧が加わる前の状態の各コア支持部材24の圧縮性を後部吸収体22よりも高くすることにより、体圧が加わった場合にコア支持部材24が着用者の身体に沿って柔軟に変形することを可能とし、体圧による後部吸収体22の変形を抑制して後部ポケット27の排泄物の収容力低下をさらに抑制することができる。
吸収性物品1では、一対のコア支持部材24の高さが適宜定められることにより、着用者の体圧が後部ポケット27に加えられた状態において、一対のコア支持部材24の間におけるバックシート23と後部吸収体22との間の厚さ方向の距離(より具体的には、幅方向の中央におけるバックシート23の後部吸収体22側の面と後部吸収体22のバックシート23側の面との間の距離)が所定の範囲内の大きさとされる。これにより、後部ポケット27の容量を、排泄物の収容に通常必要とされる容量に対して十分大きくすることができ、後部ポケット27の収容力が十分に確保される。また、吸収性物品1の後方部203が必要以上に厚くなることが防止され、吸収性物品1の着用感がより向上される。
このように、吸収性物品1は、後部ポケット27により排泄物を確実に収容して保持することにより、排泄物が広い範囲に広がってしまうことを防止することができるため、使い捨ておむつ等の外装物品の内側にて着用者の肌の比較的狭い範囲を覆うとともに容易に交換可能な補助吸収具に特に適している。
吸収性物品1では、各コア支持部材24が、少しの荷重で着用者の身体に沿って変形するエア緩衝材により形成されているため、着用者の肌が、後部吸収体22を介してコア支持部材24により強く圧迫されることが防止され、吸収性物品1の着用感が向上される。また、エア緩衝材により形成されたコア支持部材24は、ある程度以上の荷重が加えられることにより圧縮性が低下するため、大きな体圧が後部ポケット27に加えられた場合であっても、後部ポケット27の内部空間を確実に維持して排泄物の収容力低下を抑制することができる。
さらには、各コア支持部材24では、樹脂フィルムの間においてエアが充填される空気室が、コア支持部材24の長手方向のおよそ全長に亘って1つのみ設けられることにより、空気室内のエアが長手方向に容易に移動可能とされる。その結果、コア支持部材24が、着用者からの体圧を分散しつつ着用者の身体によりフィットするように変形するため、着用者の肌が、後部吸収体22を介してコア支持部材24により強く圧迫されることがより確実に防止され、吸収性物品1の着用感がさらに向上される。特に、空気室内のエアの常温時の体積が、空気室の最大容量よりも小さくされる(好ましくは、空気室の最大容量の20%以上80%以下とされる)ことにより、後部ポケット27の収容力低下を抑制しつつ吸収性物品1の着用感の更なる向上が実現される。
後部ポケット27では、一対のコア支持部材24が後部吸収体22およびバックシート23の一方に接合され、他方に対して非接合とされることにより、後部吸収体22とバックシート23とを大きく離間させることができるため、後部ポケット27の内部空間を大きくして排泄物の収容力を向上することができる。特に、本実施の形態のように、一対のコア支持部材24が、吸収性物品1の着用時に着用者の身体に沿う後部吸収体22に対して非接合とされ、バックシート23に接合されることにより、コア支持部材24が後部吸収体22に引っ張られて過剰に変形してしまうことが抑制される。その結果、後部ポケット27の内部空間の維持が容易に実現される。
吸収性物品1では、後部吸収体22の中央露出領域235側のエッジ223のほぼ全体がバックシート23に対して非接合とされ、後部ポケット27の開口271の幅が、吸収性物品1の中間部202の幅とほぼ等しくされることにより、排泄物を後部ポケット27の内部空間へと容易に導くことができる。
また、後部吸収体22のエッジ223が凹状とされる(すなわち、開口部25の後部吸収体22側のエッジが凹状とされる)ことにより、開口部25を着用者の排泄部(すなわち、肛門)と対向する位置に確実に位置させることができるため、排泄物をより確実にバックシート23の中央露出領域235にて受けることができる。これにより、排泄物を後部ポケット27の内部空間へとより容易に導くことが可能となる。さらに、後部吸収体22のエッジ223を着用者の臀部に合わせ、略V字状のエッジ223の幅方向の中央(すなわち、前部吸収体21からもっとも離れている部位)を着用者の身体の中心線に合わせることにより、吸収性物品1の着用者への装着が容易とされる。
吸収性物品1では、後部吸収体22の幅方向の中央に、エッジ223を前部吸収体21から離れる方向に引っ張る弾性部材224が設けられることにより、開口部25が長手方向に拡大されて排泄物をさらに確実にバックシート23の中央露出領域235にて受けることができる。これにより、排泄物を後部ポケット27の内部空間へとさらに容易に導くことが可能となる。
吸収性物品1の後方部203では、後部吸収体22のエッジ223の幅方向における中央近傍の部位が、一対のコア支持部材24の間に位置することにより、後部吸収体22の幅方向に関するコア支持部材24間の部位が、着用者の体圧等によりバックシート23側に撓むことがより一層抑制される。これにより、後部ポケット27の開口271が体圧により閉じてしまうことが防止され、軟便等の排泄物が後部ポケット27の内部空間へと容易に導かれて収容される。なお、後部吸収体22では、エッジ223のほぼ全体がコア支持部材24間に位置していてもよく、エッジ223の少なくとも一部が一対のコア支持部材24の間に位置することにより、後部ポケット27の開口271の閉塞が防止され、排泄物が後部ポケット27の内部空間へと容易に導かれて収容される。
後部吸収体22では、後部吸収コア222が後部第1コア2221、および、後部第1コア2221の幅方向の両側に積層される一対の後部第2コア2222を備え、後部コア中央部2223が両側の後部コア側部2224よりも薄くなっている。これにより、後部ポケット27の内部空間をより大きくして排泄物の収容力をより向上することができる。また、後部コア中央部2223に沿って排泄物を後部ポケット27の内部空間の奥まで容易に導くことができる。
吸収性物品1では、本体部2の前方部201において、前部吸収体21とバックシート23との間に前部ポケット26が形成されることにより、排泄物の収容力がさらに向上される。その結果、排泄時に後部ポケット27に収容されなかった排泄物を前部ポケット26に収容することにより、あるいは、吸収性物品1の交換時に後部ポケット27から流出した排泄物を前部ポケット26に収容することにより、排泄物が着用者の肌に付着することがさらに抑制される。
また、前部吸収体21の中央露出領域235側のエッジ213のほぼ全体がバックシート23に対して非接合とされ、前部ポケット26の開口261の幅が、吸収性物品1の中間部202の幅とほぼ等しくされることにより、排泄物を前部ポケット26の内部空間へと容易に導くことができる。さらに、吸収性物品1では、前部吸収体21のエッジ213が凹状とされる(すなわち、開口部25の前部吸収体21側のエッジが凹状とされる)ことにより、開口部25を着用者の排泄部と対向する位置により確実に位置させることができるため、排泄物をより確実にバックシート23の中央露出領域235にて受けて前部ポケット26および後部ポケット27の内部空間へと容易に導くことが可能となる。
吸収性物品1のバックシート23では、撥水性または不透液性の外装シート231の内側に親水性シート232が積層されることにより、バックシート23の中央露出領域235にて受けた排泄物の水分をバックシート23上にて長手方向に迅速に拡散させ、後部ポケット27および前部ポケット26の内部空間へと容易に導くことができる。また、外装シート231の内側に高吸収性樹脂層233が形成されることにより、排泄物の水分をバックシート23上にて固定することができるため、着用者の肌への排泄物の付着がさらに抑制される。
吸収性物品1では、本体部2の幅方向の両側に一対の側壁部3が形成されることにより、後部ポケット27および前部ポケット26に収容されなかった排泄物が、着用者の脚周りから漏出することを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
吸収性物品1では、開口部25の形状は図1に示す形状には限定されず、例えば、図5.Aないし図5.Dに示す形状とされてもよい。なお、図5.Aないし図5.Dでは、側壁部の図示を省略している。図5.Aないし図5.Dに示す開口部25a〜25dでは、前部吸収体21のエッジ213、および、後部吸収体22のエッジ223の双方が凹状とされ、これにより、排泄物を前部ポケット26および後部ポケット27の内部空間へとより容易に導くことが可能とされる。また、後部吸収体22のエッジ223が、少なくとも幅方向の中央部において略V字状とされることにより、吸収性物品1の着用者への装着が容易とされる。
また、吸収性物品1では、前部吸収体21のエッジ213は、全体として凹状とされるのであれば、幅方向の中央部以外において、後部吸収体22に向かう凸状の部位を有していてもよい。後部吸収体22のエッジ223も同様に、全体として凹状とされるのであれば、幅方向の中央部以外において、前部吸収体21に向かう凸状の部位を有していてもよい。この場合、後部吸収体22のエッジ223の幅方向の中央部における曲率半径が、上記凸状部(すなわち、曲率半径の中心がエッジ223を挟んで前部吸収体21とは反対側に位置する部位)を除く他の部位の曲率半径よりも小さくされることにより、エッジ223が略V字状とされ、吸収性物品1の着用者への装着が容易とされる。
後部吸収体22の幅方向の中央に接合される弾性部材は、必ずしも1本には限定されず、複数の弾性部材が後部吸収体22に接合されてもよい。例えば、図6.Aに示すように、2本の弾性部材224が後部吸収体22の幅方向の中央にて長手方向に平行に接合されてもよい。また、図6.Bに示すように、3本の弾性部材224が、後部吸収体22のエッジ223の幅方向の中央部をおよその中心として、長手方向に略平行かつ放射状に配置されて後部吸収体22に接合されてもよい。いずれの場合も、幅方向の中央にてエッジ223が弾性部材224により前部吸収体21から離れる方向に引っ張られることにより、開口部25が拡大されて排泄物をさらに確実にバックシート23の中央露出領域235にて受けることができる。これにより、排泄物を後部ポケット27の内部空間へとさらに容易に導くことが可能となる。
後部ポケット27では、開口271の幅は必ずしも後部吸収体22の幅とほぼ等しくされる必要はなく、後部吸収体22の幅よりも小さくされてよい。この場合、後部吸収体22の周囲が、中央露出領域235側のエッジ223の少なくとも中央部を除いてバックシート23に接合されることにより、後部ポケット27が形成される。また、前部ポケット26の開口261の幅も、前部吸収体21の幅よりも小さくされてよく、この場合、前部吸収体21の周囲が、中央露出領域235側のエッジ213の少なくとも中央部を除いてバックシート23に接合されることにより、前部ポケット26が形成される。
本体部2では、前部吸収コア212と後部吸収コア222とが、開口部25の幅方向の両側において連続するように設けられてもよい。この場合、開口部25は、本体部2の中間部202において吸収コアに形成された貫通穴となる。また、前部トップシート211と後部トップシート221とが、開口部25の幅方向の両側において長手方向に離間していてもよい。さらには、前部トップシート上部2111と前部トップシート下部2112とが別部材とされてもよく、後部トップシート上部2211と後部トップシート下部2212とが別部材とされてもよい。
後部ポケット27内に設けられる一対のコア支持部材24は、必ずしも、上記形状のエア緩衝材により形成される必要はなく、例えば、図7に示すように、シート上に複数の粒状の気泡部(すなわち、空気室)が形成されたエア緩衝材241が、バックシート23と後部吸収体22との間にて厚さ方向(すなわち、図7中の上下方向)に積層されて長手方向に沿って伸びる略直方体状とされることによりコア支持部材24aが形成されてもよい。また、非圧縮状態において後部吸収体22よりも圧縮性が高い他の様々な部材により、一対のコア支持部材が形成されてもよい。
吸収性物品1では、前部ポケット26内の幅方向の両側にて前部吸収体21とバックシート23との間に介在して前部吸収体21を支持する一対のコア支持部材が設けられ、当該一対のコア支持部材により、幅方向の中央における前部吸収体21とバックシート23との離間が確保されてもよい。また、吸収性物品1に要求される収容力が後部ポケット27のみにより十分に確保できる場合には、前部ポケットは設けられなくてもよく、この場合、前部吸収体21が全面に亘ってバックシート23に接合される。なお、バックシート23に接合される前部吸収体21からは、前部トップシート下部が省略されてよい。
吸収性物品1は、例えば、本体部2の前方部201および後方部203の幅が、中間部202の幅よりも大きい形状(いわゆる、砂時計型や瓢箪型)とされてもよく、本体部2の後方部203の幅が、前方部201および中間部202の幅よりも大きい形状(いわゆる、羽子板型)とされてもよい。
吸収性物品1の構造は、外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具以外にも、例えば、上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの使い捨ておむつや、着用者の腹側に当接する部位と背側に当接する部位とを腰回りで止着して着用するオープンタイプの使い捨ておむつに適用されてよい。
吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の一部を示す平面図である。 吸収性物品の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 吸収性物品
3 側壁部
21 前部吸収体
22 後部吸収体
23 バックシート
24,24a コア支持部材
26 前部ポケット
27 後部ポケット
213 エッジ
223 エッジ
224 弾性部材
231 外装シート
232 親水性シート
233 高吸収性樹脂層
235 中央露出領域
261 開口
271 開口
2221 後部第1コア
2222 後部第2コア

Claims (16)

  1. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
    着用者の腹側に配置される前部吸収体と、
    前記着用者の背側に配置される後部吸収体と、
    前記前部吸収体および前記後部吸収体のそれぞれの外側を覆い、前記前部吸収体と前記後部吸収体との間にて前記着用者の股間部に直接対向する中央露出領域を有し、前記後部吸収体の前記中央露出領域側のエッジの少なくとも中央部を除いて前記後部吸収体の周囲と接合されることにより前記後部吸収体との間に前記中央露出領域を向く開口を有する後部ポケットを形成するバックシートと、
    前記後部ポケット内の幅方向の両側にて前記後部吸収体と前記バックシートとの間に介在して前記後部吸収体を支持することにより前記後部吸収体と前記バックシートとを離間させるとともに前記後部吸収体よりも圧縮性が高い一対のコア支持部材と、
    を備え
    前記バックシートが、
    撥水性または不透液性の外装シートと、
    前記外装シートの内側に積層された親水性シートと、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のコア支持部材が、前記後部吸収体および前記バックシートの一方に接合され、他方に対して非接合とされることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のコア支持部材が、前記バックシートに接合され、前記後部吸収体に対して非接合とされることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記一対のコア支持部材が、フィルムの間にエアを閉じ込めたエア緩衝材により形成されることを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記フィルムの間においてエアが充填される空間が、前記エア緩衝材の前記幅方向に垂直な長手方向のおよそ全長に亘って1つのみ設けられることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記後部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジのほぼ全体が前記バックシートに対して非接合とされることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記後部ポケットの前記開口の一部を形成する前記後部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジが凹状であることを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記後部吸収体の前記エッジが略V字状であることを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項7または8に記載の吸収性物品であって、
    前記後部吸収体の前記幅方向の中央にて前記幅方向に垂直な長手方向に略平行に接合され、収縮することにより前記後部吸収体の前記エッジを前記前部吸収体から離れる方向に引っ張る弾性部材をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記一対のコア支持部材の間に前記後部吸収体の前記エッジの少なくとも一部が位置することを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記前部吸収体の前記中央露出領域側のエッジの少なくとも中央部を除いて前記前部吸収体の周囲と前記バックシートとが接合されることにより、前記前部吸収体と前記バックシートとの間に前記中央露出領域を向く開口を有する前部ポケットを形成することを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項11に記載の吸収性物品であって、
    前記前部ポケットの前記開口の一部を形成する前記前部吸収体の前記中央露出領域側の前記エッジが凹状であることを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記バックシートが、前記外装シートの内側に積層された高吸収性樹脂層をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記後部吸収体が、
    第1コアと、
    前記第1コアの前記バックシート側において前記幅方向の両側に積層される一対の第2コアと、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記バックシートの前記幅方向の両側において前記幅方向に垂直な長手方向のほぼ全長に亘って設けられて内側へと立ち上がる一対の側壁部をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    着用者が着用する外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具であることを特徴とする吸収性物品。
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