JP3973534B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排泄物を吸収、保持する使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、使い捨ておむつには、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸液性コアが介在し、コアの両端縁から縦方向外方へ延びる表裏面シートから形成されたエンドフラップと、コアの両側縁から幅方向外方へ延びる表裏面シートから形成されたサイドフラップとを有し、エンドフラップとサイドフラップとにおいて互いに重なり合う表裏面シートが接合部を介して断続的に接合されたものがある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に開示のおむつは、表面シートに不織布またはプラスチックフィルムが使用され、裏面シートにプラスチックフィルムが使用されている。このおむつのエンドフラップとサイドフラップとでは、互いに重なり合う表裏面シートが点状の多数の接合部を介して接合されている。表裏面シートの接合には、それらシートの少なくとも一方に点状に塗布されたホットメルト型接着剤が使用されている。
【0004】
特許文献2に開示のおむつは、表面シートに親水性不織布が使用され、裏面シートに合成樹脂フィルムまたは合成樹脂フィルムと疎水性不織布とをラミネートした複合シートが使用されている。このおむつのエンドフラップとサイドフラップとでは、互いに重なり合う表裏面シートがジグザグ状に延びる接合部を介して接合されている。表裏面シートの接合には、それらシートの少なくとも一方にスパイラル状に塗布されたホットメルト型接着剤が使用されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−93457号公報(第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−9960号公報 (第2−5頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
それら特許文献に開示のおむつでは、コアの周縁から滲出した排泄物がエンドフラップやサイドフラップにおけるそれらシートの接合部に滲入すると、排泄物のうちの尿や大便に含まれる水分によって接着剤の強度が低下し、表裏面シートが接合部において剥離してしまう場合がある。表裏面シートが剥離すると、排泄物がエンドフラップやサイドフラップからおむつの外側へ漏れてしまうことはもちろん、コアを形成する粉砕パルプや高吸収性ポリマー粒子がそれらフラップからおむつの外側へこぼれてしまう場合がある。
【0007】
エンドフラップやサイドフラップにおける表裏面シートの剥離を確実に防ぐには、接着剤をそれらフラップに位置する表裏面シートの全域に塗布することが好ましい。しかし、接着剤を表裏面シートの全域に塗布すると、硬化した接着剤によってエンドフラップやサイドフラップの剛性が増加し、それらフラップがおむつを着用した着用者の肌に接したときに、着用者の肌に不快な刺激を与える場合がある。
【0008】
本発明の課題は、コアの周縁の外側に位置するシートどうしがそれらシートを接合した接合部において剥離することがなく、接合部を含むそれらシートが着用者の肌に接したとしても、着用者に不快な刺激を与えることがない使い捨ておむつを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の前提は、前後胴周り域およびそれら胴周り域の間に位置する股下域を備え、肌当接側に位置する透液性表面シートおよび肌非当接側に位置する不透液性裏面シートと、前記表裏面シートの間に介在して前記前後胴周り域と前記股下域との少なくとも該股下域に位置する吸液性第1コアとから形成され、前記第1コアの両端縁から縦方向外方へ延びおよび前記第1コアの両側縁から幅方向外方へ延びる前記表面シートおよび前記裏面シートの各部分が、互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布で形成された第1接合部を介して接合されている使い捨ておむつにある。
【0010】
前記前提における本発明は、下記の構成を特徴とする。
肌当接側に位置する透液性第1シートおよび肌非当接側に位置する透液性第2シートと、前記第1および第2シートの間に介在する吸液性第2コアとから形成された液吸収パネルが、前記表面シートの上面の側に位置して前記前後胴周り域の少なくとも一方から前記股下域へ向かって延び、前記パネルが、前記おむつの端部に接合された固定外端部と、前記おむつの両側部に接合された固定両側部と、前記固定外端部と前記固定両側部との間に位置する自由部とを有し、前記股下域の側に位置する前記自由部の内端部分が、前記第2コアの内端縁から延びる前記第1および第2シートの各部分から形成され、該各部分が互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布と熱溶着線とで形成された第2接合部を介して接合されている。
前記第1接合部における前記表面シートおよび前記裏面シートならびに前記第2接合部における前記第1および第2シートの体液の浸潤時の剥離強度が、それぞれ1〜60N/25mmの範囲にあり、前記第2接合部の曲げ剛性が、0.8g・cm 2 /cm以下である。
【0011】
本発明は以下の実施態様を有する。
(1)前記パネルの固定外端部が、前記第2コアの外端縁から縦方向外方へ延びる前記第1および第2シートの各部分から形成され、前記パネルの固定両側部が、前記第2コアの両側縁から幅方向外方へ延びる前記第1および第2シートの各部分から形成されている。
前記固定外端部を形成する前記第1および第2シートの各部分および前記固定両側部を形成する前記第1および第2シートの各部分が、それぞれ互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布で形成された第3接合部を介して接合されている。前記第3接合部における前記第1および第2シートの体液の浸潤時の剥離強度が、1〜60N/25mmの範囲にあり、前記第3接合部の曲げ剛性が、0.8g・cm2/cm以下である。
(2)前記パネルの固定両側部の外側に位置して縦方向へ延びる一対の防漏シートを備え、前記防漏シートが、前記おむつの側部に接合された固定縁部と、前記表面シートの上方へ起立性向を有する自由縁部と、前記おむつの端部に接合された固定両端部とを有し、前記パネルの内端部分の両側が、前記防漏シートの自由縁部に接合されている。
(3)前記表面シートと前記第1および第2シートとが、親水化処理を施した繊維不織布から形成され、前記裏面シートと前記防漏シートとが、疎水化処理を施した繊維不織布から形成されている。
(4)前記ホットメルト型接着剤が、アクリル系接着剤およびゴム系接着剤のいずれかである。
(5)前記ホットメルト型接着剤の塗布の態様が、ジグザグ、スパイラル、ドットおよび縞状のいずれかである。
【0012】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照し、本発明に係る使い捨ておむつの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0013】
図1,2は、一例として示すおむつ1Aの部分破断斜視図と、図1のII−II線矢視断面図とであり、図3は、図1のIII−III線矢視断面図である。図1では、幅方向を矢印Xで示し、縦方向を矢印Yで示す。図2,3では、接着剤20,30,35の図示を省略している。
【0014】
おむつ1Aは、肌当接側に位置する透液性表面シート2と、肌非当接側に位置する不透液性裏面シート3と、表裏面シート2,3の間に介在してそれらシート2,3の内面に接合された吸液性第1コア4とから形成されている。おむつ1Aは、縦方向に前胴周り域5および後胴周り域7と、それら胴周り域5,7の間に位置する股下域6とを有し、前後胴周り域5,7を幅方向へ延びる前後端部8,9と、前後胴周り域5,7間を縦方向へ延びる両側部10とを有する。
【0015】
おむつ1Aの前胴周り域5の側には、液吸収パネル11が配置されている。おむつ1Aの両側部10には、縦方向へ延びる一対の防漏シート12が取り付けられている。股下域6では、両側部10がおむつ1Aの幅方向内方へ向かって弧を画いている。したがって、おむつ1Aは、その平面形状が実質的に砂時計型を呈する。おむつ1Aでは、裏面シート3が前後胴周り域5,7と股下域6との全体を画成している。表面シート2と第1コア4とは、前胴周り域5と股下域6の略前半分とに存在せず、後胴周り域7と股下域6の略後半分とに位置している。
【0016】
表面シート2と裏面シート3とは、第1コア4の両端縁4aから縦方向外方へ延びる部分13が重なり合い、部分13の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合され、第1コア4の両側縁4bから幅方向外方へ延びる部分15が重なり合い、部分15の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合されている。
【0017】
表面シート2には、親水化処理が施された繊維不織布が使用されている。裏面シート3には、メルトブローン法による繊維不織布16とスパンボンド法による繊維不織布17とをラミネートした複合不織布が使用されている。それら不織布16,17には、疎水化処理が施されている。
【0018】
第1コア4は、粉砕パルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物、または、粉砕パルプと高吸収性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物であり、所定の厚みに圧縮されている。第1コア4は、それの型崩れやポリマー粒子の脱落を防止するため、全体がティッシュペーパーや親水性繊維不織布等の透液性シートに被覆されていることが好ましい。
【0019】
前後端部8,9には、幅方向へ延びる帯状の胴周り用弾性部材18が収縮可能に取り付けられている。両側部10には、縦方向へ延びる複数条の脚周り用弾性部材19が収縮可能に取り付けられている。弾性部材18は、裏面シート3を形成する不織布16,17の間に介在し、それら不織布16,17に接合されている。弾性部材19は、裏面シート3と防漏シート12の後記する固定縁部31との間に介在し、それらに接合されている。
【0020】
パネル11は、肌当接側に位置する透液性第1シート21と、肌非当接側に位置する透液性第2シート22と、第1および第2シート21,22の間に介在してそれらシート21,22の内面に接合された吸液性第2コア23とから形成されている。第2コア23は、第1コア4と同一のものが使用されている。パネル11は、前胴周り域5から股下域6へ向かって延び、股下域6の略前半分に達している。パネル11は、前端部8に接合された固定外端部24と、両側部10に接合された固定両側部25と、固定外端部24と固定両側部25との間に位置する自由部26とを有する。自由部26は、股下域6の側に位置する内端部分27を有する。
【0021】
内端部分27は、第2コア23の内端縁23aから延びる第1および第2シート21,22から形成されている。内端部分27では、互いに重なり合う第1および第2シート21,22が第2接合部28を介して断続的に接合されている。固定外端部24は、第2コア23の外端縁23bから縦方向外方へ延びる第1および第2シート21,22から形成されている。固定両側部25は、第2コア23の両側縁23cから幅方向外方へ延びる第1および第2シート21,22から形成されている。固定外端部24と固定両側部25とでは、互いに重なり合う第1および第2シート21,22が第3接合部29を介して断続的に接合されている。固定外端部24と固定両側部25とでは、第2シート22が裏面シート3の内面に接着剤30を介して接合されている。
【0022】
防漏シート12は、パネル11の固定両側部25の上側に位置している。防漏シート12には、疎水化処理が施された繊維不織布が使用されている。防漏シート12は、両側部10に接合されて縦方向へ延びる固定縁部31と、表面シート2の上方へ起立性向を有する自由縁部32と、おむつの幅方向内方へ倒伏した状態で前後端部8,9に接合された固定両端部33とを有する。固定縁部31は、裏面シート3の内面に接着剤30を介して接合されている。固定両端部33は、表面シート2に接着剤30を介して接合されている。自由縁部32には、パネル11の内端部分27の両側が接合されている。自由縁部32には、縦方向へ延びる弾性部材34が収縮可能に接合されている。弾性部材34は、防漏シート12の一部に被覆されている。
【0023】
おむつ1Aでは、それが表面シート2を内側にして縦方向へ湾曲すると、弾性部材34が縦方向内方へ収縮し、防漏シート12の自由縁部32が表面シート2の上方へ起立して排泄物に対する障壁を形成する。おむつ1Aでは、パネル11の内端部分27の両側が防漏シート12の自由縁部32に接合されているので、自由縁部32の起立にともなってパネル11の自由部26が裏面シート3の上方へ持ち上げられる。その結果、裏面シート3とパネル11との間に股下域6から前胴周り域5へ向かって開口するポケットP1が形成される。おむつ1Aは、排泄物のうちの尿が第1シート21を透過して第2コア23に吸収され、排泄物のうちの大便が表面シート2を透過して第1コア4に吸収される。
【0024】
部分13,15における表裏面シート2,3どうしの接合、表裏面シート2,3に対する第1コア4の接合、表裏面シート2,3に対する防漏シート12の接合、裏面シート3と防漏シート12とに対する弾性部材19の接合には、表裏面シート2,3の内外面にジグザグ状に塗布された接着剤30が使用されている。不織布16,17どうしの接合、不織布16,17に対する弾性部材18の接合には、不織布16,17にジグザグ状に塗布された接着剤20が使用されている。
【0025】
固定外端部24と固定両側部25とにおける第1および第2シート21,22どうしの接合、第1および第2シート21,22に対する第2コア23の接合には、第1および第2シート21,22の内面にジグザグ状に塗布された接着剤35が使用されている。内端部分27における第1および第2シート21,22どうしの接合には、第1および第2シート21,22の内面にジグザグ状に塗布された接着剤35とともに、熱融着手段が使用されている。内端部分27では、第1および第2シート21,22が断続的に延びる熱融着線36を介して接合されている。
【0026】
接着剤20,30,35を表裏面シート2,3や不織布16,17、第1および第2シート21,22にジグザグ状に塗布した場合、表裏面シート2,3や不織布16,17、第1および第2シート21,22に接着剤20,30,35が塗布された塗布域と接着剤20,30,35が塗布されていない非塗布域とが形成される。接着剤20,30,35は、ジグザグ状の他に、表裏面シート2,3や不織布16,17、第1および第2シート21,22にスパイラル状やドット状、縞状のうちのいずれかの態様で塗布されていてもよい。接着剤20,30,35には、ホットメルト型接着剤として、アクリル系接着剤およびゴム系接着剤のいずれかを使用することができる。なお、接着剤20,30,35は、表裏面シート2,3のいずれか一方の内面に塗布されていてもよく、第1および第2シート21,22のいずれか一方の内面に塗布されていてもよい。
【0027】
おむつ1Aでは、第1接合部14における表裏面シート2,3のwet(ウェット)時の剥離強度が1〜60N/25mmの範囲にあり、第1接合部14を含む部分13,15の曲げ剛性が0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度が1N/25mm未満では、第1コア4の両端縁4aと両側縁4bとから滲出した排泄物が第1接合部14に滲入したときに、第1接合部14において表裏面シート2,3が剥離してしまう場合がある。第1接合部14を含む部分13,15の曲げ剛性が0.8g・cm2/cmを超過すると、部分13,15がおむつ1Aを着用した着用者の肌に接したときに、着用者の肌に不快な刺激を与える場合がある。
【0028】
パネル11では、第2および第3接合部28,29における第1および第2シート21,22の体液の浸潤時の剥離強度が1〜60N/25mmの範囲にあり、第2接合部28を含む内端部分27の曲げ剛性が0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。第3接合部29を含む固定外端部24と固定両側部25との曲げ剛性が0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。
【0029】
第2および第3接合部28,29における第1および第2シート21,22の体液の浸潤時の剥離強度が1N/25mm未満では、第2コア23の内外端縁23a,23bと両側縁23cとから滲出した排泄物が第2および第3接合部28,29に滲入したときに、第2および第3接合部28,29において第1および第2シート21,22が剥離してしまう場合がある。固定外端部24や固定両側部25、内端部分27の曲げ剛性が0.8g・cm2/cmを超過すると、固定外端部24や固定両側部25、内端部分27がおむつ1Aを着用した着用者の肌に接したときに、着用者の肌に不快な刺激を与える場合がある。特に、股下域6の側に位置するパネル11の内端部分27は、防漏シート12の自由縁部32の起立によって裏面シート3の上方へ持ち上げられるので、おむつ1Aを着用した着用者の股間に接し易く、内端部分27の曲げ剛性が0.8g・cm2/cmを超過すると、着用者の股間に不快な刺激を与えるのみならず、着用者が痛みを感じる場合がある。
【0030】
なお、体液とは、排泄物のうちの尿や大便に含まれる水分をいう。
【0031】
表裏面シート2,3や第1および第2シート21,22のwet(ウェット)時の剥離強度は、以下の方法で測定した。
(1)おむつ1Aから第1接合部14とともに表裏面シート2,3を切り取って幅10mm、長さ15mmの測定用シート片を作成し、パネル11から第2および第3接合部28,29とともに第1および第2シート21,22を切り取って幅10mm、長さ15mmの測定用シート片を作成する。
(2)それらシート片を温度40℃の0.9%生理食塩水に所定時間浸漬した後、生理食塩水に浸潤したそれらシート片の剥離強度を測定する。
(3)剥離強度の測定には、インストロン ジャパンカンパニーリミテッド社製のインストロン5543を使用した。測定条件は、チャック間距離;10mm、剥離速度;300mm/min、剥離角度;180°ピールである。測定範囲は、それらシート片の剥離開始から全て剥離するまでであり、測定範囲における剥離強度の平均値を算出し、その平均値を表裏面シート2,3や第1および第2シート21,22の剥離強度とする。
【0032】
部分13,15の曲げ剛性、固定外端部24や固定両側部25、内端部分27の曲げ剛性は、以下の方法で測定した。
(1)おむつ1Aから第1接合部14とともに表裏面シート2,3を切り取って幅10mm、長さ15mmの部分測定用シート片を作成し、パネル11から第3接合部29とともに第1および第2シート21,22を切り取って幅10mm、長さ15mmの固定外端部測定用シート片および固定両側部測定用シート片を作成するとともに、パネル11から第2接合部28とともに第1および第2シート21,22を切り取って幅10mm、長さ15mmの内端部分測定用シート片を作成する。次に、それら測定用シート片の曲げ剛性を測定する。
(2)曲げ剛性の測定には、カトーテック社製のKES−FB4 AUTO−A SURFACE TESTERを使用した。測定条件は、チャック間距離;10mm、純曲げ方式;最大曲率2.5cm−1まで表面側に曲げた後、元に戻し、さらに、−2.5cm−1まで裏面側に曲げた後、元に戻す、である。曲げ剛性は、それらシート片の縦方向と横方向との両者について行い、縦横の曲げ剛性の平均値を算出し、その平均値を部分13,15や固定外端部24、固定両側部25、内端部分27の曲げ剛性とする。
【0033】
後胴周り域7の両側部10には、幅方向内方へ延びるテープファスナ37が取り付けられている。テープファスナ37の自由端部には、粘着剤(図示せず)が塗布されている。前胴周り域5における裏面シート3の外面には、テープファスナ37を着脱可能に止着する矩形のターゲットテープ38が取り付けられている。テープファスナ37とターゲットテープ38とは、可撓性を有するプラスチックフィルムが使用されている。
【0034】
おむつ1Aを着用するには、後胴周り域7の両側部10を前胴周り域5の両側部10の外側に重ね合わせ、粘着剤を介してテープファスナ37の自由端部をターゲットテープ38に止着し、前胴周り域5と後胴周り域7とを連結する。前後胴周り域5,7が連結されたおむつ1Aには、胴周り開口とその下方に一対の脚周り開口とが形成される(図示せず)。
【0035】
おむつ1Aは、第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度が前記範囲にあるので、第1コア4の両端縁4aと両側縁4bとから滲出した排泄物が第1接合部14に滲入したとしても、第1接合部14において表裏面シート2,3が剥離してしまうことはなく、部分13,15からの排泄物の漏れを防ぐことができ、第1コア4を形成する粉砕パルプやポリマー粒子が部分13,15からこぼれてしまうことを防ぐことができる。おむつ1Aは、第1接合部14を含む部分13,15の曲げ剛性が前記範囲にあるので、部分13,15がおむつ1Aを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。おむつ1Aは、第1接合部14において表裏面シート2,3の剥離を防ぎつつ、第1接合部14を含む部分13,15の柔軟性を維持することができる。
【0036】
パネル11は、第2および第3接合部28,29における第1および第2シート21,22の体液の浸潤時の剥離強度が前記範囲にあるので、第2コア23の前後端縁23a,23bと両側縁23cとから滲出した排泄物が第2および第3接合部28,29に滲入したとしても、第2および第3接合部28,29において第1および第2シート21,22が剥離してしまうことはなく、固定外端部24や固定両側部25、内端部分27からの排泄物の漏れを防ぐことができ、第2コア23を形成する粉砕パルプやポリマー粒子が固定外端部24や固定両側部25、内端部分27からこぼれてしまうことを防ぐことができる。パネル11は、第2および第3接合部28,29を含む固定外端部24や固定両側部25、内端部分27の曲げ剛性が前記範囲にあるので、固定外端部24や固定両側部25、内端部分27がおむつ1Aを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。このおむつ1Aは、第2および第3接合部28,29において第1および第2シート21,22の剥離を防ぎつつ、第2および第3接合部28,29を含む固定外端部24や固定両側部25、内端部分27の柔軟性を維持することができる。
【0037】
おむつ1Aでは、裏面シート3とパネル11との間に股下域6から前胴周り域5へ向かって開口するポケットP1が形成されるので、おむつ1Aの後胴周り域7に排泄された大便が前胴周り域5へ向かって流動したとしても、大便がポケットP1に収容され、尿と大便とが混ざり合ってしまうことはない。
【0038】
図4,5は、他の一例として示すおむつ1Bの部分破断斜視図と、図4のV−V線矢視断面図とであり、図6は、図4のVI−VI線矢視断面図である。図4では、幅方向を矢印Xで示し、縦方向を矢印Yで示す。図5,6では、接着剤20,30,35の図示を省略している。
【0039】
おむつ1Bは、透液性表面シート2と、不透液性裏面シート3と、表裏面シート2,3の間に介在する吸液性第1コア4とから形成され、前胴周り域5および後胴周り域7と、それら胴周り域5,7の間に位置する股下域6とを有する。おむつ1Bは、幅方向へ延びる前後端部8,9と、縦方向へ延びる両側部10とを有する。おむつ1Bの前胴周り域5と後胴周り域7とには、液吸収パネル11,39が配置されている。おむつ1Bの両側部10には、縦方向へ延びる一対の防漏シート12が取り付けられている。
【0040】
表面シート2や裏面シート3、防漏シート12には、図1のそれらと同一の繊維不織布が使用されている。第1コア4は、図1のそれと同一のものが使用され、表裏面シート2,3の内面に接合されている。裏面シート3は、前後胴周り域5,7と股下域6との全体を画成している。表面シート2と第1コア4とは、前胴周り域5と後胴周り域7とに存在せず、股下域6に位置している。
【0041】
表面シート2と裏面シート3とは、第1コア4の両端縁4aから縦方向外方へ延びる部分13が重なり合い、部分13の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合され、第1コア4の両側縁4bから幅方向外方へ延びる部分15が重なり合い、部分15の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合されている。それら部分13,15は、第1コア4の存在部位を除く残余の部位に位置している。
【0042】
前後端部8,9には、幅方向へ延びる帯状の胴周り用弾性部材18が収縮可能に取り付けられている。両側部10には、縦方向へ延びる複数条の脚周り用弾性部材19が収縮可能に取り付けられている。弾性部材18は、不織布16,17の間に介在し、それら不織布16,17に接合されている。弾性部材19は、裏面シート3と防漏シート12の固定縁部31との間に介在し、それらに接合されている。
【0043】
表裏面シート2,3どうしの接合、表裏面シート2,3に対する第1コア4の接合、表裏面シート2,3に対する防漏シート12の接合、裏面シート3と防漏シート12とに対する弾性部材19の接合には、表裏面シート2,3の内外面にスパイラル状に塗布された接着剤30が使用されている。不織布16,17どうしの接合、不織布16,17に対する弾性部材18の接合には、それら不織布16,17にジグザグ状に塗布された接着剤20が使用されている。
【0044】
液吸収パネル11,39は、透液性第1シート21と、透液性第2シート22と、第1および第2シート21,22の間に介在してそれらシート21,22の内面に接合された吸液性第2コア23とから形成されている。第2コア23は、図1のそれと同一のものが使用されている。パネル11は、前胴周り域5に位置し、前胴周り域5から股下域6へ向かって延びている。パネル39は、後胴周り域7に位置し、後胴周り域7から股下域6へ向かって延びている。それらパネル11,39は、前後端部8,9(端部)に接合された固定外端部24と、両側部10に接合された固定両側部25と、固定外端部24と固定両側部25との間に位置しておむつ1Bから遊離する自由部26とを有する。自由部26は、股下域6の側に位置する内端部分27を有する。
【0045】
内端部分27は、第2コア23の内端縁23aから縦方向外方へ延びる第1および第2シート21,22から形成されている。内端部分27では、互いに重なり合う第1および第2シート21,22が第2接合部28を介して断続的に接合されている。固定外端部24は、第2コア23の外端縁23bから縦方向外方へ延びる第1および第2シート21,22から形成されている。固定両側部25は、第2コア23の両側縁23cから幅方向外方へ延びる第1および第2シート21,22から形成されている。固定外端部24と固定両側部25とでは、互いに重なり合う第1および第2シート21,22が第3接合部29を介して断続的に接合されている。
【0046】
固定外端部24と固定両側部25とにおける第1および第2シート21,22どうしの接合、第1および第2シート21,22に対する第2コア23の接合には、第1および第2シート21,22の内面にジグザグ状に塗布された接着剤35が使用されている。内端部分27における第1および第2シート21,22どうしは、第1および第2シート21,22の内面にジグザグ状に塗布された接着剤35と断続的に延びる熱融着線36(熱融着手段)とを介して接合されている。
【0047】
第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度は、1〜60N/25mmの範囲にあり、第1接合部14を含む部分13,15の曲げ剛性は、0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。第2および第3接合部28,29における第1および第2シート21,22の体液の浸潤時の剥離強度は、1〜60N/25mmの範囲にあり、第2接合部28を含む内端部分27の曲げ剛性は、0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。第3接合部29を含む固定外端部24と固定両側部25との曲げ剛性は、0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。このおむつ1Bの前記剥離強度と前記曲げ剛性との測定方法は、図1のそれら同一である。
【0048】
防漏シート12は、両側部10に接合された固定縁部31と、表面シート2の上方へ起立性向を有する自由縁部32と、おむつ1Bの幅方向内方へ倒伏した状態で前後端部8,9に接合された固定両端部33とを有する。自由縁部32には、それらパネル11,39の内端部分27の両側が接合されている。自由縁部32には、縦方向へ延びる弾性部材34が収縮可能に接合されている。
【0049】
パネル11,39の自由部26は、防漏シート12の自由縁部32の起立にともなって裏面シート3の上方へ持ち上げられる。その結果、裏面シート3とパネル11との間に股下域6から前胴周り域5へ向かって開口するポケットP1が形成され、裏面シート3とパネル39との間に股下域6から後胴周り域7へ向かって開口するポケットP2が形成される。
【0050】
おむつ1Bは、第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度が前記範囲にあるので、第1コア4の両端縁4aと両側縁4bとから滲出した排泄物がそれら第1接合部14に滲入したとしても、第1接合部14において表裏面シート2,3が剥離してしまうことはない。おむつ1Bは、第1接合部14を含むそれら部分13,15の曲げ剛性が前記範囲にあるので、それら部分13,15がおむつ1Bを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。
【0051】
パネル11,39は、第2および第3接合部28,29における第1および第2シート21,22の体液の浸潤時の剥離強度が前記範囲にあるので、第2コア23の内外端縁23a,23bと両側縁23cとから滲出した排泄物が第2および第3接合部28,29に滲入したとしても、第2および第3接合部28,29において第1および第2シート21,22が剥離してしまうことはない。パネル11,39は、第2および第3接合部28,29を含む固定外端部24や固定両側部25、内端部分27の曲げ剛性が前記範囲にあるので、固定外端部24や固定両側部25、内端部分27がおむつ1Bを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。
【0052】
おむつ1Bでは、裏面シート3とパネル11との間に股下域6から前胴周り域5へ向かって開口するポケットP1が形成され、裏面シート3とパネル39との間に股下域5から後胴周り域7へ向かって開口するポケットP2が形成されるので、おむつ1Bの後胴周り域7に排泄された大便が前胴周り域5へ向かって流動したとしても、大便がポケットP1とポケットP2とに収容され、尿と大便とが混ざり合ってしまうことはない。
【0053】
図7,8は、他の一例として示すおむつ1Cの部分破断斜視図と、図7のVIII−VIII線矢視断面図とである。図1では、幅方向を矢印Xで示し、縦方向を矢印Yで示す。図8では、接着剤20,30の図示を省略している。
【0054】
おむつ1Cは、肌当接側に位置する透液性表面シート2と、肌非当接側に位置する不透液性裏面シート3と、表裏面シート2,3との間に介在する吸液性コア4(吸液性第1コア)とから形成されている。おむつ1Cは、前胴周り域5および後胴周り域7と、それら胴周り域5,7の間に位置する股下域6とを有する。おむつ1Cは、コア4の両端縁4aの外側に位置して幅方向へ延びる前後端部8,9と、コア4の両側縁4bの外側に位置して縦方向へ延びる両側部10とを有する。
【0055】
表面シート2と裏面シート3とは、図1のそれらと同一の繊維不織布が使用されている。コア4は、図1のそれと同一のものが使用され、表裏面シート2,3の内面に接合されている。両側部10では、表面シート2がコア4の両側縁4bから幅方向外方へわずかに延び、裏面シート3が表面シート2からさらに幅方向外方へ延びている。
【0056】
表面シート2と裏面シート3とは、コア4の両端縁4aから縦方向外方へ延びる部分13が重なり合い、部分13の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合され、コア4の両側縁4bから幅方向外方へ延びる部分15が重なり合い、部分15の内面どうしが第1接合部14を介して断続的に接合されている。それら部分13,15は、コア4の存在域を除く残余の部位に位置している。表裏面シート2,3どうしの接合、表裏面シート2,3に対するコア4の接合には、表裏面シート2,3の内面にジグザグ状に塗布された接着剤30が使用されている。
【0057】
前後端部8,9には、幅方向へ延びる帯状の胴周り用弾性部材18が収縮可能に取り付けられている。両側部10には、縦方向へ延びる複数条の脚周り用弾性部材19が収縮可能に取り付けられている。それら弾性部材18,19は、裏面シート3を形成する不織布16,17の間に介在し、それら不織布16,17に接合されている。不織布16,17どうしの接合、不織布16,17に対する弾性部材18,19の接合には、それら不織布16,17にジグザグ状に塗布された接着剤20が使用されている。
【0058】
第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度は、1〜60N/25mmの範囲にある。第1接合部14を含む部分13,15の曲げ剛性は、0.006〜0.8g・cm2/cmの範囲にある。このおむつ1Cの前記剥離強度と前記曲げ剛性との測定方法は、図1のそれら同一である。
【0059】
おむつ1Cは、第1接合部14における表裏面シート2,3の体液の浸潤時の剥離強度が前記範囲にあるので、コア4の両端縁4aと両側縁4bとから滲出した排泄物が部分13,15に滲入したとしても、第1接合部14において表裏面シート2,3が剥離してしまうことはない。おむつ1Cは、第1接合部14を含むそれら部分13,15の曲げ剛性が前記範囲にあるので、部分13,15がおむつ1Cを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。
【0060】
表面シート2には、親水性繊維不織布の他に、多数の開孔を有する疎水性繊維不織布、微細な多数の開孔を有する透液性プラスチックフィルムのいずれかを使用することもできる。裏面シート3や防漏シート12には、疎水性繊維不織布の他に、通気不透液性プラスチックフィルム、疎水性繊維不織布と通気不透液性プラスチックフィルムとをラミネートした複合シートのいずれかを使用することもできる。
【0061】
裏面シート3や防漏シート12には、高い耐水性を有するメルトブローン法による繊維不織布の両面を、高い強度と良好な柔軟性とを有するスパンボンド法による繊維不織布で挟んだ複合不織布を使用することもできる。
【0062】
不織布としては、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンボンド、ケミカルボンド、エアースルー、の各製法により製造されたものを使用することができる。不織布の構成繊維としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、の各繊維、ポリエチレン/ポリプロピレンやポリエチレン/ポリエステルからなる芯鞘型複合繊維または並列型複合繊維を使用することができる。
【0063】
この発明は、着用時に前後胴周り域5,7を連結するオープン型のおむつ1A,1B,1Cの他に、前後胴周り域の両側部があらかじめ連結されて胴周り開口と脚周り開口とが形成されたパンツ型のおむつにも実施することができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明にかかる使い捨ておむつによれば、第1接合部における表裏面シートの体液の浸潤時の剥離強度が1〜60N/25mmの範囲にあるので、排泄物が第1接合部に滲入したとしても、第1接合部において表裏面シートが剥離してしまうことはなく、残余の部位からの排泄物の漏れを防ぐことができる。このおむつは、第1接合部の曲げ剛性が0.8g・cm2/cm以下であるので、第1接合部がおむつを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。このおむつは、第1接合部において表裏面シートの剥離を防ぎつつ、第1接合部の柔軟性を維持することができる。
【0065】
表面シートの外面の側に液吸収パネルが配置されたおむつは、パネルの第2および第3接合部における第1および第2シートの体液の浸潤時の剥離強度が1〜60N/25mmの範囲にあるので、第2コアの両端縁と両側縁とから滲出した排泄物が第2および第3接合部に滲入したとしても、第2および第3接合部において第1および第2シートが剥離してしまうことはなく、パネルの固定外端部や固定両側部、内端部分からの排泄物の漏れを防ぐことができる。このおむつは、第2および第3接合部を含む固定外端部や固定両側部、内端部分の曲げ剛性が0.8g・cm2/cm以下であるので、パネルの内端部分や固定外端部、固定両側部がおむつを着用した着用者の肌に接したとしても、着用者の肌に不快な刺激を与えることはない。このおむつは、パネルの第2および第3接合部において第1および第2シートの剥離を防ぎつつ、第2および第3接合部を含むパネルの内端部分や固定外端部、固定両側部の柔軟性を維持することができる。
【0066】
パネルの内端部分の両側が防漏シートの自由縁部に接合されたおむつでは、防漏シートの自由縁部の起立にともなってパネルの自由部が表面シートの上方へ持ち上げられるので、おむつとパネルとの間にポケットが形成され、ポケットに大便を収容することができ、尿と大便とが混ざり合ってしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一例として示すおむつの部分破断斜視図。
【図2】 図1のII−II線矢視断面図。
【図3】 図1のIII−III線矢視断面図。
【図4】 他の一例として示すおむつの部分破断斜視図。
【図5】 図4のV−V線矢視断面図。
【図6】 図4のVI−VI線矢視断面図。
【図7】 他の一例として示すおむつの部分破断斜視図。
【図8】 図7のVIII−VIII線矢視断面図。
【符号の説明】
1A 使い捨ておむつ
1B 使い捨ておむつ
1C 使い捨ておむつ
2 透液性表面シート
3 不透液性裏面シート
4 吸液性第1コア
5 前胴周り域
6 股下域
7 後胴周り域
8 前端部(端部)
9 後端部(端部)
10 両側部
11 液吸収パネル
12 防漏シート
13 部分
14 第1接合部
15 部分
20 接着剤
21 透液性第1シート
22 透液性第2シート
23 吸液性第2コア
23a 内端縁
23b 外端縁
23c 両側縁
24 固定外端部
25 固定両側部
26 自由部
27 内端部分
28 第2接合部
29 第3接合部
30 接着剤
31 固定縁部
32 自由縁部
33 固定両端部
35 接着剤
36 熱融着線(熱融着手段)
39 液吸収パネル
P1 ポケット
P2 ポケット
Claims (6)
- 前後胴周り域およびそれら胴周り域の間に位置する股下域を備え、肌当接側に位置する透液性表面シートおよび肌非当接側に位置する不透液性裏面シートと、前記表裏面シートの間に介在して前記前後胴周り域と前記股下域との少なくとも該股下域に位置する吸液性第1コアとから形成され、
前記第1コアの両端縁から縦方向外方へ延びおよび前記第1コアの両側縁から幅方向外方へ延びる前記表面シートおよび前記裏面シートの各部分が、互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布で形成された第1接合部を介して接合されている使い捨ておむつにおいて、
肌当接側に位置する透液性第1シートおよび肌非当接側に位置する透液性第2シートと、前記第1および第2シートの間に介在する吸液性第2コアとから形成された液吸収パネルが、前記表面シートの上面の側に位置して前記前後胴周り域の少なくとも一方から前記股下域へ向かって延び、前記パネルが、前記おむつの端部に接合された固定外端部と、前記おむつの両側部に接合された固定両側部と、前記固定外端部と前記固定両側部との間に位置する自由部とを有し、前記股下域の側に位置する前記自由部の内端部分が、前記第2コアの内端縁から延びる前記第1および第2シートの各部分から形成され、該各部分が互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布と熱溶着線とで形成された第2接合部を介して接合され、
前記第1接合部における前記表面シートおよび前記裏面シートならびに前記第2接合部における前記第1および第2シートの体液の浸潤時の剥離強度が、それぞれ1〜60N/25mmの範囲にあり、前記第2接合部の曲げ剛性が、0.8g・cm 2 /cm以下である前記おむつ。 - 前記パネルの固定外端部が、前記第2コアの外端縁から縦方向外方へ延びる前記第1および第2シートの各部分から形成され、前記パネルの固定両側部が、前記第2コアの両側縁から幅方向外方へ延びる前記第1および第2シートの各部分から形成され、
前記固定外端部を形成する前記第1および第2シートの各部分および前記固定両側部を形成する前記第1および第2シートの各部分が、それぞれ互いに重なり合ってホットメルト型接着剤の断続的塗布で形成された第3接合部を介して接合され、
前記第3接合部における前記第1および第2シートの体液の浸潤時の剥離強度が、1〜60N/25mmの範囲にあり、前記第3接合部の曲げ剛性が、0.8g・cm2/cm以下である請求項1に記載のおむつ。 - 前記パネルの固定両側部の外側に位置して縦方向へ延びる一対の防漏シートを備え、前記防漏シートが、前記おむつの側部に接合された固定縁部と、前記表面シートの上方へ起立性向を有する自由縁部と、前記おむつの端部に接合された固定両端部とを有し、前記パネルの内端部分の両側が、前記防漏シートの自由縁部に接合されている請求項1または請求項2に記載のおむつ。
- 前記表面シートと前記第1および第2シートとが、親水化処理を施した繊維不織布から形成され、前記裏面シートと前記防漏シートとが、疎水化処理を施した繊維不織布から形成されている請求項3記載のおむつ。
- 前記ホットメルト型接着剤が、アクリル系接着剤およびゴム系接着剤のいずれかである請求項1ないし4のいずれかに記載のおむつ。
- 前記ホットメルト型接着剤の塗布の態様が、ジグザグ、スパイラル、ドットおよび縞状のいずれかである請求項1ないし 5 のいずれかに記載のおむつ。
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