JP5093818B2 - 粉体定量供給装置及びその粉体定量供給装置を備えた粉体溶解装置 - Google Patents
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Description
これにより、粉体収容室に粉体が付着、堆積することがなく、粉体の流量を安定させて、粉体を所定量ずつ連続して供給することができる。
ここで、粉体の供給量は、計量回転体の回転数を変化させることによって、調節することができる。
また、上記(2)の粉体供給口開放状態において、高圧(例えば、大気圧)状態の粉体供給口から低圧(例えば、真空)状態の粉体収容室に粉体が供給、充填される際に生じる衝撃によって機械的な振動が発生することで粉体の流動が促進され、例えば、ホッパにおけるラットホールの発生や粉体の滞留、ひいては、供給する粉体への気体の同伴による混入を防止することができる。
また、上記(4)の膨張室開放状態において、膨張室に放出された粉体は、低圧(例えば、真空)状態におかれるため、体積密度の関係から凝集が抑制され、下流側に連なる粉体の供給路における粉体の詰まりを防止することができる。
この粉体定量供給装置1は、図1に示すように、粉体供給口11及び粉体排出口12を備えたケーシング10と、複数の粉体収容室20を周方向に等間隔に備え、ケーシング10内に回転可能に配設した計量回転体2と、計量回転体2を回転駆動する駆動機構Mとからなり、粉体供給口11から計量回転体2の粉体収容室20に供給された粉体が放出される前記ケーシング10内の位置に、粉体排出口12から作用する吸引力によって、粉体供給口11よりも低圧に維持される膨張室13を形成し、計量回転体2の回転に伴って、各粉体収容室20が、膨張室13に開放される膨張室開放状態、膨張室13及び粉体供給口11と連通しない第1密閉状態、粉体供給口11に開放される粉体供給口開放状態、粉体供給口11及び膨張室13と連通しない第2密閉状態の順で、その状態が繰り返して変化するように構成されている。
この気体導入部14は、バルブを備え、メンテナンス等の際に、バルブを開放することによって、外部から膨張室13内に気体を導入し、粉体の供給路内に存在する粉体をパージすることができるようにするためのものである。
これにより、ホッパHに貯留されている粉体が、ホッパHの壁面C、Dに付着、堆積することを防止することができる。
なお、鉛直面に形成した壁面Cを、ホッパHの最下端に位置する頂点Aの近傍域において、面取り又はアールを付して外側(粉体の流れ方向側)に若干後退させることもできる(図示省略)。
これにより、ホッパHに貯留されている粉体を、排出口Haに向けて円滑に送り出すことができる。
特に、スリット状の排出口Haは、従来の一般的な円形のものと比較して、粉体によって閉塞されにくく、また、ホッパHに貯留されている粉体に鉛直方向のラットホールが生じても、ラットホールが粉体の自重で崩壊して塞がりやすく、このため、従来の円形の排出口にあった、供給する粉体への気体の同伴による混入によって溶解液に含まれる気泡量が多くなり溶解液の品質が低下し、さらに、粉体に対して排出のための吸引力が作用しなくなって、粉体の供給が停止するという問題を解消することができる。
粉体が放出された後の状態を示し、粉体収容室20Aは、計量回転体2の中心部側の開口のみが閉鎖されずに膨張室13と連通することによって低圧(例えば、真空)状態(図中の「−」(マイナス)は、低圧状態を示す。以下、同じ。)となっている。
粉体収容室20Aは、膨張室13及び粉体供給口11との連通が遮断され、膨張室13に開放された状態と同様の低圧(例えば、真空)状態が維持されている。
粉体が、高圧(例えば、大気圧)状態(図中の「+」(プラス)は、高圧状態を示す。以下、同じ。)の粉体供給口11から低圧(例えば、真空)状態の粉体収容室20Aに、圧力差によって、具体的には、圧力差による吸引力と、粉体間に存在する気体の膨張力とによって、粉体の自重のみによる場合と比較して、強制的に効率よく安定して確実に供給、充填される。
この場合、高圧(例えば、大気圧)状態の粉体供給口11から低圧(例えば、真空)状態の粉体収容室20Aに粉体が供給、充填される際に生じる衝撃によって機械的な振動が発生することで粉体の流動が促進され、例えば、ホッパにおけるラットホールの発生や粉体の滞留、ひいては、供給する粉体への気体の同伴による混入を防止することができる。
粉体収容室20Aは、粉体供給口11及び膨張室13との連通が遮断され、粉体供給口11に開放された状態と同様の高圧(例えば、大気圧)状態で、粉体が粉体収容室20Aに充填された状態が維持される。
粉体収容室20Aに充填された粉体が、高圧(例えば、大気圧)状態の粉体収容室20Aから低圧(例えば、真空)状態の膨張室13に、圧力差によって、具体的には、圧力差による吸引力と、粉体間に存在する気体の膨張力とによって、粉体の自重のみによる場合と比較して、強制的に効率よく安定して確実に放出される。
この場合、粉体収容室20Aは、該粉体収容室20Aを構成する計量回転体2の中心部側の開口のみが閉鎖されない膨張室開放状態となっているため、この粉体収容室20Aから、圧力差によって放出された運動エネルギを持った粉体が、該粉体収容室20Aよりも計量回転体2の回転方向側に位置する、計量回転体2の外周面側の開口及び中心部側の開口が開放された粉体収容室20の計量回転体2の中心部側の開口から外周面側の開口を通過して膨張室13に放出される際に、当該粉体収容室20の計量回転体2に付着している粉体を払い落とすことによって、粉体収容室20に充填された粉体を、一層強制的に効率よく安定して確実に放出することができる。
膨張室開放状態(中期)に続いて、粉体収容室20Aに充填された粉体が、高圧(例えば、大気圧)状態の粉体収容室20Aから低圧(例えば、真空)状態の膨張室13に、圧力差によって、具体的には、圧力差による吸引力と、粉体間に存在する気体の膨張力とによって、粉体の自重のみによる場合と比較して、強制的に効率よく安定して確実に放出される。
この場合、粉体収容室20Aを構成する計量回転体2の外周面側の開口及び中心部側の開口が開放され、粉体収容室20Aに粉体が付着、堆積しやすい隅部が存在しないことから、粉体収容室20Aに充填された粉体を、一層強制的に効率よく安定して確実に放出することができる。
また、このとき、上記のとおり、粉体収容室20Aよりも計量回転体2の反回転方向側(第2密閉状態側)に位置する粉体収容室20から圧力差によって放出された運動エネルギを持った粉体が、粉体収容室20Aの計量回転体2に付着している粉体を払い落とすことによって、粉体収容室20Aに充填された粉体を、一層強制的に効率よく安定して確実に放出することができる。
そして、膨張室開放状態において、膨張室13に放出された粉体は、低圧(例えば、真空)状態におかれるため、体積密度の関係から凝集が抑制され、下流側に連なる粉体の供給路における粉体の詰まりを防止することができる。
この粉体溶解装置Sは、上記の粉体定量供給装置1を備え、遠心式ポンプ6の一次側6aを粉体排出口12に接続して吸引力が膨張室13に作用するようにして粉体を吸引するとともに、吸引した粉体を、遠心式ポンプ6において液体(例えば、水)と混合するようにしている。
このとき、図4に示すように、遠心式ポンプ6の一次側6aと粉体定量供給装置1の粉体排出口12との間(本実施例においては、ミキシングノズル5を介在させている。)は、直線的で、かつ、可及的に短距離となるように構成することが好ましい。
図5(a)及び(b)に示す粉体溶解装置S1、S2は、粉体定量供給装置1のホッパHを比較的低い位置に設置するようにした低床形ホッパタイプで、ホッパHへの粉体の投入を容易に行うことができるようにしている。
遠心式ポンプ6の一次側6aと粉体定量供給装置1の粉体排出口12との間は、S字に屈曲させた配管8a又はホース8bによって接続するようにしている。
このとき、遠心式ポンプ6による吸引力は、図4に示す粉体溶解装置Sの遠心式ポンプ6による吸引力よりも大きく設定することが好ましい。
このように、低床形ホッパタイプで、ホース8bの長さを、例えば、数m以上としたときでも、粉体定量供給装置1から、ミキシングノズル5を介して、遠心式ポンプ6に、粉体を所定量ずつ連続して供給することができることから、ホッパHや遠心式ポンプ6の設置場所の自由度を大きくできるとともに、粉体を取り扱う際の作業性を向上することができる。
この場合、粉体を貯留するタンクTから吸引ホース等を介して粉体と共に吸引口9aから吸引された気体は、上方の排出口9bから排出され、粉体のみが下方の粉体貯留部9cに貯留され、粉体定量供給装置1に供給される。
このように、遠心分離装置9を用いることにより、粉体を貯留するタンクTから吸引ホース等を介して遠心分離装置9の粉体貯留部9cに貯留して粉体定量供給装置1に供給することができ、粉体を貯留するタンクTや遠心式ポンプ6の設置場所の自由度を大きくできるとともに、粉体を取り扱う際の作業性を向上することができる。
10 ケーシング
11 粉体供給口
12 粉体排出口
13 膨張室
14 気体導入部
2 計量回転体
20 粉体収容室
21 隔壁
3 開口閉鎖部材
4 溶媒供給装置
5 ミキシングノズル
6 遠心式ポンプ
6a 遠心式ポンプの一次側
7 気液分離装置
H ホッパ
Ha 排出口
M 駆動機構
S 粉体溶解装置
S1 粉体溶解装置
S2 粉体溶解装置
S3 粉体溶解装置
Claims (3)
- 粉体供給口及び粉体排出口を備えたケーシングと、複数の粉体収容室を周方向に等間隔に備え、ケーシング内に回転可能に配設した計量回転体と、計量回転体を回転駆動する駆動機構とからなる粉体定量供給装置において、粉体供給口から計量回転体の粉体収容室に供給された粉体が放出される前記ケーシング内の位置に、粉体排出口から作用する吸引力によって、粉体供給口よりも低圧に維持される膨張室を形成し、計量回転体の回転に伴って、各粉体収容室が、膨張室に開放される膨張室開放状態、膨張室及び粉体供給口と連通しない第1密閉状態、粉体供給口に開放される粉体供給口開放状態、粉体供給口及び膨張室と連通しない第2密閉状態の順で、その状態が繰り返して変化するように構成されてなり、かつ、前記粉体収容室を計量回転体の外周面及び中心部において開口するように構成し、計量回転体の外周面側の開口が第1密閉状態及び第2密閉状態において閉鎖されるようにケーシングを形成するとともに、計量回転体の中心部側の開口が第1密閉状態、粉体供給口開放状態及び第2密閉状態において閉鎖されるように計量回転体の中心部に開口閉鎖部材を偏在させてケーシングに配設するとともに、少なくとも1つの粉体収容室が、該粉体収容室を構成する計量回転体の外周面側の開口及び中心部側の開口が閉鎖されない膨張室開放状態のときに、該粉体収容室よりも第2密閉状態側に位置する少なくとも1つの粉体収容室が、該粉体収容室を構成する計量回転体の中心部側の開口のみが閉鎖されない膨張室開放状態となるように構成されてなることを特徴とする粉体定量供給装置。
- 粉体供給口に供給する粉体を貯留するホッパを備え、該ホッパが逆三角形状をし、最下端に位置する頂点から当該頂点を通る1つの辺に沿ってスリット状の粉体供給口を形成するとともに、該粉体供給口を形成した辺を含まない壁面を鉛直面に形成してなることを特徴とする請求項1記載の粉体定量供給装置。
- 請求項1又は2記載の粉体定量供給装置を備え、遠心式ポンプの一次側を粉体排出口に接続して吸引力が膨張室に作用するようにして粉体を吸引するとともに、吸引した粉体を、遠心式ポンプにおいて液体と混合するようにしたこと特徴とする粉体溶解装置。
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