JP5093183B2 - キートップ用ヒンジ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザにより押圧操作されて変位するキートップ、及びこのキートップを変位可能に支持するヒンジ部を備えるキートップ用ヒンジ機構に関するものであり、ETC(Electronic Toll Collection System)用車載器等のスイッチに適用して有効である。
例えば、特許文献1に記載のスイッチ用のヒンジ機構では、スイッチの一部を他の部位より薄肉化して曲げ剛性を小さくし、この薄肉化した部位を板バネとして機能させることによりキーパッド等のキートップを揺動可能としている。
特開平6−309992号公報
しかし、特許文献1に記載のヒンジ機構では、スイッチ動作時の負荷が全て板バネ状の薄肉部で受けざるを得ないので、スイッチが強く押された場合や繰返し押された場合には、薄肉部が変形・破壊してしまい、ヒンジ機構としての機能が損なわれてしまう可能性が高いという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、キートップが強く押された場合や、繰返し押された場合であっても、ヒンジ機構としての機能が損なわれてしまうことを抑制することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ユーザにより押圧操作され、その押圧力により変位するキートップ(9)と、キートップ(9)に対して押圧の向き側に設けられた基体部(13)と、押圧力による捻りモーメントであって押圧方向と直交する方向(以下、この方向を捻り軸方向という。)に関する捻りモーメントを受けて弾性的に捻り変形するとともに、キートップ(9)を支持するヒンジ部(15)と、ヒンジ部(15)に連結されて捻りモーメントに対向するモーメントを反作用としてヒンジ部(15)に作用させるとともに、ヒンジ部(15)を基体部(13)側に連結するためのアーム部(17)とを備え、アーム部(17)を捻り軸方向から見たとき、アーム部(17)のうちヒンジ部(15)との連結部側であって押圧の向き側に位置する角部(17A)の角度(θ)は、90度より大きく、かつ、135度以下となるように設定されていることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載の発明では、ヒンジ部(15)のうちアーム部(17)側を固定側として、ヒンジ部(15)がキートップ(9)に作用する押圧力により捻れ変形するので、アーム部(17)のうち、ヒンジ部(15)との連結部側であって、かつ、押圧の向き側の部位(以下、この部位を応力集中部位という。)に応力集中が発生し易くなるおそれがある。
しかし、請求項1に記載の発明では、応力集中が発生し易い応力集中部位の角度(θ)を90度より大きくした鈍角としているので、この部位で発生する捻れ応力を分散させることが可能となる。したがって、請求項1に記載の発明では、キートップが強く押された場合や、繰返し押された場合であっても、ヒンジ機構としての機能が損なわれてしまうことを抑制できる。
なお、請求項1に記載の発明では、応力集中部位の角度を鈍角として捻れ応力を分散させることを特徴としているが、この角度(θ)が略180度になると、実質的にその角度(θ)を90度以下とした場合と同じになるので、請求項1に記載の発明では、角度(θ)の上限値を135度としている。
ところで、請求項1に記載の発明では、応力集中部位で発生する捻れ応力を分散させているものの、アーム部(17)は、押圧力による捻りモーメントのほぼ全てを受けるので、捻れ応力を分散させても応力集中部位に発生する応力が許容応力を超えてしまうおそれがある。
これに対して、請求項2に記載の発明では、アーム部(17)は、基体部(13)側からヒンジ部(15)側に延びており、さらに、アーム部(17)には、弾性変形可能な弾性部(17C)が設けられていることを特徴とする。
これにより、請求項2に記載の発明では、アーム部(17)に作用する外力、つまり捻りモーメントに応じて弾性部(17C)も変形するので、アーム部(17)に作用する捻りモーメントを積極的に弾性部(17C)側に分散させることができ、応力集中部位で発生する応力を確実に緩和することができる。
また、請求項3に記載の発明では、弾性部(17C)は、少なくともアーム部(17)の延び方向に弾性変形可能であり、さらに、アーム部(17)のうち弾性部(17C)よりヒンジ部(15)側には、弾性部(17C)より大きい剛性を有する剛性部(17D)が設けられていることを特徴としているので、応力集中部位で発生する応力をより確実に緩和することができる。
すなわち、仮に、剛性部(17D)の剛性が弾性部(17C)より小さい場合には、弾性部(17C)が変形せずに、剛性部(17D)が変形してしまうので、アーム部(17)に作用する捻りモーメントを効率よく弾性部(17C)に伝達することができなくなり、「アーム部(17)に作用する捻りモーメントを積極的に弾性部(17C)側に分散させる」という請求項2の作用効果(特徴)を効果的に発揮させることが難しい。
これに対して、請求項3に記載の発明では、剛性部(17D)の剛性が弾性部(17C)より大きいので、アーム部(17)に作用する捻りモーメントを効率よく弾性部(17C)に伝達することができ、請求項2の作用効果(特徴)を効果的に発揮させることできる。
ところで、特許文献1に記載の発明では、薄肉部のみでヒンジ機構を構成しているので、キートップの隅がユーザにより押圧された場合には、板バネ状の薄肉部が捻れながら撓んでキートップが傾きながら変位してしまう可能性が高い。
そして、キートップが傾きながら変位してしまうと、例えば、キートップの押圧部がスイッチを成すクリックボタン部から外れてしまうので、キートップを押圧しても接点を作動させることができず、スイッチが機能しない等の不具合が発生するおそれがある。
これに対して、請求項4に記載の発明では、アーム部(17)は、捻り軸方向の弾性係数が延び方向の弾性係数より大きくなるように構成されていることを特徴とするので、アーム部(17)が捻り軸方向に撓んでしまうことを抑制できる。
これにより、請求項4に記載の発明では、キートップ(9)が傾きながら変位してしまうことを抑制できるので、例えば、キートップの押圧部がスイッチ等のクリックボタン部から外れてしまうといった不具合の発生を抑制できる。
また、請求項5に記載の発明では、アーム部(17)は、基体部(13)側における捻り軸方向の弾性係数がヒンジ部(15)側における捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成されていることを特徴とする。
これにより、請求項5に記載の発明も請求項4に記載の発明と同様に、キートップ(9)が傾きながら変位してしまうことを抑制できるので、例えば、キートップの押圧部がスイッチ等のクリックボタン部から外れてしまう等の不具合の発生を抑制できる。
ところで、捻り軸方向の弾性係数を大きくすると、その影響を受けて、捻り軸方向と直交する方向の弾性係数、つまり延び方向の弾性係数も大きくなってしまう可能性がある。そして、延び方向の弾性係数も大きくなってしまうと、請求項2の作用効果(特徴)を効果的に発揮させることが難しくなってしまうおそれがある。
これに対して、請求項5に記載の発明では、アーム部(17)は、基体部(13)側における捻り軸方向の弾性係数がヒンジ部(15)側における捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成されているので、延び方向の弾性係数が過度に大きくなってしまうことを抑制でき、請求項2の作用効果(特徴)を効果的に発揮させることができる。
なお、請求項4又は5に記載のキートップ用ヒンジ構造においては、請求項6に記載の発明のごとく、アーム部(17)のうち捻り軸方向と平行な部位の寸法(以下、この寸法を厚み寸法という。)であって、基体部(13)側の厚み寸法(T1)を、ヒンジ部(15)側の厚み寸法(T2)より大きくすれば、容易に捻り軸方向の弾性係数を大きくすることができる。
また、請求項6に記載のキートップ用ヒンジ構造においては、請求項7に記載の発明のごとく、キートップ(9)と一体的に変位するとともに、押圧方向において、基体部(13)よりキートップ(9)側であって、かつ、キートップ(9)より基体部(13)側の位置にてクリックボタン部(6D)を押圧する押圧部(9B)を備えている場合には、アーム部(17)のうち、基体部(13)側から少なくとも押圧部(9B)に対応する部位までの厚み寸法(T1)をヒンジ部(15)側の厚み寸法(T2)より大きくすることが望ましい。
また、請求項8に記載の発明では、キートップ(9)の変位時に、キートップ(9)と一体的に変位する部位(9D)に衝突することにより、キートップ(9)の最大変位量を規制するストッパ(3A)を備えることを特徴とする。
これにより、請求項8に記載の発明では、ヒンジ部(15)及びアーム部(17)に過度な捻り応力が発生することを確実に防止できる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手等に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る車載器1の斜視図である。 本発明の実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造の斜視図である。 本発明の実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造の正面図である。 図3のA矢視図である。 本発明の実施形態に係るアーム部17及びヒンジ部15の拡大斜視図である。 (a)は本発明の実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造の上面図であり、(b)は、図6(a)のA部拡大図である。 本発明の実施形態に係るストッパ3A等の構造を示す断面斜視図である。 (a)及び(b)は本発明の実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造の概念図である。 (a)及び(b)は本発明の実施形態に係るアーム部17及びヒンジ部15の拡大である。
本実施形態は、本発明に係るキートップ用ヒンジ構造をETC用の車載器に適用したものであり、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
1.車載器の概要
本実施形態に係る車載器1の筐体は、図1に示すように、第1ケーシング3及び第2ケーシング5から構成されており、第1ケーシング3は、第2ケーシング5に着脱可能に組み付けられている。因みに、第1ケーシング3及び第2ケーシング5は共に樹脂製であり、弾性変形を利用した係止手段により互いに組み付けられている。
そして、筐体内には、車載器1に装着されるETCカード(図示せず。)に記憶されている情報を読み取るとともに、料金所に設置された通信アンテナ(図示せず。)との間で情報を送受信する通信基板6(図2参照)が収納されており、この通信基板6は、図3に示すように、ETCカードが挿入される挿入ケーシング6Aに固定されている。
因みに、挿入ケーシング6Aは、通信基板6が固定される樹脂製の第1ケーシングプレート6B、及び第1ケーシングプレート6Bに組み付けられた金属製の第2ケーシングプレート6C等から構成されており、第1、2ケーシングプレート6B、6C間に形成された空間にETCカードが挿入される。
また、筐体の前面側には、図1に示すように、ETCカードを挿入するための挿入口7、及びユーザにより押圧操作されてその押圧力により変位する複数のキートップ(押圧スイッチ)9が設けられており、これらのキートップ9は、キートップ基板11(図2参照)を介して筐体に組み付けられている。
なお、本実施形態に係る車載器1では、図1及び図2に示すように、車載器1の左右それぞれにキートップ9が設けられており、これら2つのキートップ9を変位可能に支持するための各キートップ用ヒンジ構造は同一構造である。
因みに、キートップ基板11及び通信基板6は、第1ケーシング3と第2ケーシング5とにより挟まれた状態で筐体内に組み付け固定されているため、筐体を第1ケーシング3と第2ケーシング5とに分解することにより、キートップ基板11及び通信基板6を筐体から取り外すことができる。
2.本実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造
本実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造では、ユーザによる押圧力Fは、図4(a)に示すように前方側から後方側に向かって作用し、キートップ9に押圧力Fが作用すると、キートップ9は、二点鎖線で示すように、その端部(本実施形態では、下端部)に設定された支点部9Aを中心として揺動するように、押圧の向き側に変位する。
なお、「押圧の向き側」とは、押圧力Fを示す矢印の終点側を意味し、本実施形態では後方側(図4の右側)が押圧の向き側となる。また、本実施形態では、キートップ9とは、ユーザが触れて押圧力Fを受ける部分及びこれと一体的に変位(揺動)する部分を意味している。
また、支点部9Aは、図3に示すように、第1ケーシングプレート6B側に突出した凸部により構成されており、この凸部(支点部9A)は、第1ケーシングプレート6B側に設けられた凹部6Dに填り込んでいる。このため、キートップ9に押圧力Fが作用すると、支点部9Aが凹部6Dの側壁部に係止されて押圧の向き側(後方側)に変位することが規制されるため、キートップ9は、前述したように、支点部9Aを中心として揺動するように、押圧の向き側に変位する。
そして、キートップ基板11のうちキートップ9より押圧の向き側にずれた部位には、図4(a)に示すように基体部13が設けられており、この基体部13は、その他の部位に比べて十分に大きい剛性を有するものであって、キートップ用ヒンジ構造のベース部材を構成するものである。なお、本実施形態では、基体部13はキートップ基板11と共に樹脂にて一体形成されている。
また、キートップ9には、図2に示すように、通信基板6に設けられたクリックボタン部6Dを押圧する押圧部9Bが一体形成されており、この押圧部9Bは、押圧力Fの押圧方向(本実施形態では、前後方向)において、基体部13よりキートップ9側(前方側)であって、かつ、キートップ9より基体部13側の位置に設けられている。
つまり、押圧部9Bは、キートップ9のうちユーザが触れる面と反対側から基体部13側に延びる腕状のものであり、押圧力Fによりキートップ9が揺動変位すると、押圧部9Bはこれと一体的に変位してクリックボタン部6Dを押圧する。
因みに、クリックボタン部6Dはスイッチの一種であり、本実施形態に係るクリックボタン部6Dは、押圧されると、その度、ON状態とOFF状態とが交互に切り替わるモーメンタリスイッチにて構成されている。
また、キートップ9のうち支点部9A側(本実施形態では、下端部側)には、図3に示すように、キートップ9を揺動変位可能に支持するヒンジ部15が設けられており、このヒンジ部15は、押圧力Fによる捻りモーメントであって、その押圧方向と直交する方向(以下、この方向を捻り軸方向という。)に関する捻りモーメントを受けて弾性的に捻り変形する捻り支持手段である。
なお、本実施形態では、押圧力Fは、車載器1の前方側から後方側に向かう向きであり、支点部9Aがキートップ9の下端部に設定されているため、本実施形態における捻り軸方向は、車載器1の左右方向と一致する。このため、本実施形態では、キートップ9の下端部側の左右両端側それぞれにヒンジ部15が設けられた構成となっている。
また、ヒンジ部15は、キートップ9の下端部側の左右両端から捻り軸方向に延びるとともに、その先端部は、ヒンジ部15を基体部13側に連結するためのアーム部17に連結されている。そして、アーム部17は、押圧力Fによる捻りモーメントに対向するモーメントを反作用としてヒンジ部15に作用させるため、ヒンジ部15は、そのアーム部17側を固定側として、押圧力Fにより捻れ変形する。
なお、本実施形態では、ヒンジ部15の断面形状は、図4(b)に示すように、支点部9A側(下面側)が平面状に形成され、これと反対側(上面側)が凸となるような曲面に形成され、かつ、その両側面が平面状となるような蒲鉾状に形成されている。そして、キートップ9、ヒンジ部15、アーム部17及び基体部13は、ベースキートップ基板11と共に樹脂にて一体形成されている。
また、アーム部17のうちヒンジ部15との連結部側であって押圧の向き側に位置する角部17Aの角度θは、図4(b)に示すように、アーム部17を捻り軸方向から見たときに、90度より大きく、かつ、135度以下となるように設定されている。このため、アーム部17(角部17A)のうちヒンジ部15の側面部15Aと連なる部位17Bは、図5に示すように、ヒンジ部15の側面部15Aに対して押圧の向き側に傾いた傾斜面となっている。
また、アーム部17は、図4(a)に示すように、基体部13からヒンジ部15側に延びている。そして、このアーム部17のうち、基体部13側には、主にその延び方向(本実施形態では、前後方向)に弾性変形可能な弾性部17Cが設けられ、一方、弾性部17Cよりヒンジ部15側には、弾性部17Cより大きい剛性を有する剛性部17Dが設けられている。
なお、本実施形態では、アーム部17のうち弾性部17Cに相当する部位の断面積をその他の部位に比べて小さくするとともに、その部位を湾曲させることにより、主にその延び方向に弾性変形し易い形状として弾性部17Cを構成している。また、剛性部17Dは、湾曲することなく弾性部17Cに比べて十分に大きい断面積となっている。
また、基体部13には、第1ケーシングプレート6Bの内壁に設けられた被係止部(図示せず。)と係合する係止部13Aが設けられており、この係止部13Aが被係合部と係合することにより、弾性部17Cに作用する力に対向する力が発生し、アーム部17等が押圧の向き側に変位してしまうことが防止される。
そして、本実施形態では、図6(a)及び図6(b)に示すように、アーム部17のうち基体部13側の厚み寸法T1をヒンジ部15側の厚み寸法T2より大きくすることにより、アーム部17の捻り軸方向の弾性係数が延び方向の弾性係数より大きくなり、かつ、基体部13側における捻り軸方向の弾性係数がヒンジ部15側における捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成している。なお、アーム部17の厚み寸法とは、アーム部17のうち捻り軸方向(左右方向)と平行な部位の寸法をいう。
具体的には、アーム部17のうち、少なくとも基体部13側から押圧部9B(クリックボタン部6Dの中心)に対応する部位までの厚み寸法T1を、ヒンジ部15側の厚み寸法T2より大きくしている。なお、本実施形態では、押圧部9B(クリックボタン部6Dの中心)に対応する部位を超えて剛性部17Dまでの厚み寸法T1を、ヒンジ部15側の厚み寸法T2より大きくしているが、本実施形態はこれに限定されるものではない。
また、押圧部9Bを構成する腕部9Cのうちクリックボタン部6Dと反対側(本実施形態では、上面側)には、図7に示すように、壁状の突起部9Dに設けられており、一方、第1ケーシング3の内壁面には、キートップ9の変位時に突起部9Dと衝突するストッパ3Aが設けられている。そして、突起部9Dがストッパ3Aに衝突することにより、キートップ9の最大変位量を規制される。
3.本実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造の特徴
図8(a)は、本実施形態に係るキートップ用ヒンジ構造を模式的に示した図であり、キートップ9に押圧力Fが作用すると、図8(b)に示すように、支点部9Aを中心としてキートップ9が基体部13側に揺動変位する。
このとき、ヒンジ部15のうちアーム部17側が固定側として、ヒンジ部15が押圧力Fにより捻れ変形するので、アーム部17のうち、ヒンジ部15との連結部側であって、かつ、押圧の向き側の部位(以下、この部位を応力集中部位という。)に応力集中が発生し易くなるおそれがある(図9(a)及び図9(b)参照)。
しかし、本実施形態では、応力集中が発生し易い応力集中部位、つまり角部17Aの角度θを90度より大きくした鈍角としているので、この部位で発生する捻れ応力を分散させることが可能となる。したがって、本実施形態では、キートップ9が強く押された場合や、繰返し押された場合であっても、ヒンジ機構としての機能が損なわれてしまうことを抑制できる。
なお、本実施形態では、応力集中部位の角度を鈍角として捻れ応力を分散させることを特徴としているが、この角度θが略180度になると、実質的にその角度θを90度以下とした場合と同じになるので、本実施形態では、角度θの上限値を135度としている。
ところで、本実施形態では、応力集中部位で発生する捻れ応力を分散させているものの、アーム部17は、押圧力による捻りモーメントのほぼ全てを受けるので、捻れ応力を分散させても応力集中部位に発生する応力が許容応力を超えてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、アーム部17に作用する外力、つまり捻りモーメントに応じて、アーム部17に設けた弾性部17Cも変形するので(図8(b)参照)、アーム部17に作用する捻りモーメントを積極的に弾性部17C側に分散させることができ、応力集中部位で発生する応力を確実に緩和することができる。
また、本実施形態では、アーム部17のうち弾性部17Cよりヒンジ部15側には、弾性部17Cより大きい剛性を有する剛性部17Dが設けられているので、応力集中部位で発生する応力をより確実に緩和することができる。
すなわち、仮に、剛性部17Dの剛性が弾性部17Cより小さい場合には、弾性部17Cが変形せずに、剛性部17Dが変形してしまうので、アーム部17に作用する捻りモーメントを効率よく弾性部17Cに伝達することができなくなり、「アーム部17に作用する捻りモーメントを積極的に弾性部17C側に分散させる」という効果(以下、この効果を分散効果という。)を効果的に発揮させることが難しい。
これに対して、本実施形態では、剛性部17Dの剛性が弾性部17Cより大きいので、アーム部17に作用する捻りモーメントを効率よく弾性部17Cに伝達することができ、分散効果を効果的に発揮させることできる。
ところで、特許文献1に記載の発明では、薄肉部のみでヒンジ機構を構成しているので、キートップの隅がユーザにより押圧された場合には、板バネ状の薄肉部が捻れながら撓んでキートップが傾きながら変位してしまう可能性が高い。
そして、仮に本実施形態において、キートップ9が傾きながら変位してしまうと、キートップ9の押圧部9Bがクリックボタン部6Dから外れてしまうので、キートップ9を押圧しても接点を作動させることができず、スイッチが機能しないおそれがある。
これに対して、本実施形態では、アーム部17は、捻り軸方向の弾性係数が延び方向の弾性係数より大きくなり、かつ、基体部13側における捻り軸方向の弾性係数がヒンジ部15側における捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成されているので、アーム部17が捻り軸方向に撓んでしまうことを抑制できる。
したがって、本実施形態では、キートップ9が傾きながら変位してしまうことを抑制できるので、押圧部9Bがクリックボタン部6Dから外れてしまう等の不具合の発生を抑制できる。
ところで、捻り軸方向の弾性係数を大きくすると、その影響を受けて、捻り軸方向と直交する方向の弾性係数、つまり延び方向の弾性係数も大きくなってしまう可能性がある。そして、延び方向の弾性係数も大きくなってしまうと、分散効果を効果的に発揮させることが難しくなってしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、アーム部17は、基体部13側における捻り軸方向の弾性係数がヒンジ部15側における捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成されているので、延び方向の弾性係数が過度に大きくなってしまうことを抑制でき、分散効果を効果的に発揮させることができる。
また、本実施形態では、キートップ9の最大変位量を規制するストッパ3Aを備えているので、ヒンジ部15及びアーム部17に過度な捻り応力が発生することを確実に防止できる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明を車載器1に適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、その他のものにも適用できる。
また、上述の実施形態では、アーム部17に弾性部17C及び剛性部17Dを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、弾性部17C及び剛性部17Dのうち少なくとも一方を廃止してもよい。
また、上述の実施形態では、ヒンジ部15及びアーム部17等のキートップ用ヒンジ構造を構成する部材が全て樹脂にて一体成形されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば弾性部17Cを金属バネにて構成してもよい。
また、上述の実施形態では、アーム部17の厚み寸法を調整することにより、捻り軸方向の弾性係数及び延び方向の弾性係数を調整したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、方向によってヤング率が大きく異なる異方性材料にてアーム部17を構成する又はリブ等の補強部を設ける等により、捻り軸方向の弾性係数及び延び方向の弾性係数を調整してもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1…車載器、3…第1ケーシング、3A…ストッパ、5…第2ケーシング、
6…通信基板、6A…挿入ケーシング、6D…クリックボタン部、6D…凹部、
7…挿入口、9…キートップ、9A…支点部、9B…押圧部、9C…腕部、
9D…突起部、11…キートップ基板、11…ベースキートップ基板、
13…基体部、15…ヒンジ部、15A…側面部、17…アーム部、
17A…角部、17B…部位、17C…弾性部、17D…剛性部。

Claims (8)

  1. ユーザにより押圧操作され、その押圧力により変位するキートップと、
    前記キートップに対して押圧の向き側に設けられた基体部と、
    前記押圧力による捻りモーメントであって押圧方向と直交する方向(以下、この方向を捻り軸方向という。)に関する捻りモーメントを受けて弾性的に捻り変形するとともに、前記キートップを支持するヒンジ部と、
    前記ヒンジ部に連結されて前記捻りモーメントに対向するモーメントを反作用として前記ヒンジ部に作用させるとともに、前記ヒンジ部を前記基体部側に連結するためのアーム部とを備え、
    前記アーム部を前記捻り軸方向から見たとき、前記アーム部のうち前記ヒンジ部との連結部側であって前記押圧の向き側に位置する角部の角度は、90度より大きく、かつ、135度以下となるように設定されていることを特徴とするキートップ用ヒンジ構造。
  2. 前記アーム部は、前記基体部側から前記ヒンジ部側に延びており、
    さらに、前記アーム部には、弾性変形可能な弾性部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキートップ用ヒンジ構造。
  3. 前記弾性部は、少なくとも前記アーム部の延び方向に弾性変形可能であり、
    さらに、前記アーム部のうち前記弾性部より前記ヒンジ部側には、前記弾性部より大きい剛性を有する剛性部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のキートップ用ヒンジ構造。
  4. 前記アーム部は、前記捻り軸方向の弾性係数が前記延び方向の弾性係数より大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のキートップ用ヒンジ構造。
  5. 前記アーム部は、前記基体部側における前記捻り軸方向の弾性係数が前記ヒンジ部側における前記捻り軸方向の弾性係数より大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載のキートップ用ヒンジ構造。
  6. 前記アーム部のうち前記捻り軸方向と平行な部位の寸法(以下、この寸法を厚み寸法という。)であって、前記基体部側の厚み寸法は、前記ヒンジ部側の厚み寸法より大きいことを特徴とする請求項4又は5に記載のキートップ用ヒンジ構造。
  7. 前記キートップと一体的に変位するとともに、前記押圧方向において、前記基体部より前記キートップ側であって、かつ、前記キートップより前記基体部側の位置にてクリックボタン部を押圧する押圧部を備えており、
    さらに、前記アーム部のうち、前記基体部側から少なくとも前記押圧部に対応する部位までの厚み寸法は、前記ヒンジ部側の厚み寸法より大きいことを特徴とする請求項6に記載のキートップ用ヒンジ構造。
  8. 前記キートップの変位時に、前記キートップと一体的に変位する部位に衝突することにより、前記キートップの最大変位量を規制するストッパを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のキートップ用ヒンジ構造。
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