JP5088193B2 - 液体収容容器 - Google Patents

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Description

本発明は、特にインクジェット式記録装置等の液体消費装置における液体(インク)残量等の検出に適した液体収容容器に関する。
従来の液体消費装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレイ、面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
液体消費装置の代表例であるインクジェット式記録装置においては、圧力発生室を加圧する圧力発生手段と加圧されたインクをインク滴として射出するノズル開口とを有するインクジェット記録ヘッドが、キャリッジに搭載されている。インク収容容器内のインクが流路を介して記録ヘッドに供給され続けることにより、印刷を継続可能に構成されている。インク収容容器は、例えばインクが消費された時点でユーザーが簡単に交換できる、着脱可能なカートリッジとして構成されている。
従来、インクカートリッジのインク消費の管理方法としては、記録ヘッドでのインク滴の射出数やメンテナンスにより吸引されたインク量をソフトウェアにより積算してインク消費を計算により管理する方法や、インクカートリッジに液面検出用の電極を取付けることにより実際にインクが所定量消費された時点を管理する方法などがある。
しかしながら、ソフトウェアによりインク滴の吐出数やインク量を積算してインク消費を計算上管理する方法には、次のような問題がある。ヘッドの中には吐出インク滴に重量バラツキを有するものがある。このインク滴の重量バラツキは画質には影響を与えないが、バラツキによるインク消費量の誤差が累積した場合を考慮して、マージンを持たせた量のインクをインクカートリッジに充填してある。従って、個体によってはマージン分だけインクが余るという問題が生ずる。
一方、電極によりインクが消費された時点を管理する方法は、インクの実量を検出できるので、インク残量を高い信頼性で管理できる。しかしながら、インクの液面の検出をインクの導電性に頼ることになるので、検出可能なインクの種類が限定され、電極のシール構造が複雑化してしまうという欠点がある。また、電極の材料としては、通常は導電性が良く耐腐食性も高い貴金属が使用されるので、インクカートリッジの製造コストがかさむ。さらに、2本の電極を装着する必要があるため、製造工程が多くなり、結果として製造コストがかさんでしまう。
そこで、上記の課題を解決すべく開発された装置が、特許文献1に圧電装置(ここでは、センサユニットと言う)として開示されている。このセンサユニットは、圧電素子が積層された振動板に対向するセンサキャビティの内部に、インクが存在する場合とインクが存在しない場合とで、強制振動後の振動板の残留振動(自由振動)に起因する残留振動信号の共振周波数が変化することを利用して、インクカートリッジ内のインク残量を監視するというものである。
特許文献2の図8に、センサユニットにインクを導く流路として、インクの流れを垂直方向逆向きに方向変換する複数の垂直方向変換部が開示されている。この垂直方向変換部の上方空間が、気泡捕集空間として機能している。
特許文献3の図9または図14には、センサベースを、隔壁と、その左右の本体ケース壁とによって、三箇所にて支持する構造が開示されている。特許文献4には、センサと対向する液中に防波壁を設けて、タンク内の液面が泡立っても、気泡がセンサキャビティ内に入り難くする技術が開示されている。
なお、液体通路の開口部を覆うフィルムの一部を未溶着として液体のバイパス流路を確保し、その後フィルムの一部を溶着して液体のバイパス流路を閉鎖する技術が、特許文献5,6に開示されている。
特開2001−146030号公報 特開2006−248201号公報 特開2006−315302号公報 特開2001−328277号公報 特開2005−022257号公報 特開2004−306466号公報
特許文献2の技術は、所謂迷路状の流路であり、液体と気泡との比重差に基づき、比重の軽い気泡を上方に貯めて捕集する比重分離方式を採用したものである。
ここで、特許文献2の図8に示すように、気泡捕集空間の下方側位置よりインクが導入され、同じく気泡捕集空間の下方位置よりインクが導出されている。この構造に示す問題点は後述する通り、インクエンド付近では、例えば連続印字によってインクの消費が早くインクの流速が早いと、気泡捕集空間内の気泡がインク中に吸い込まれてインクと共に流出してしまう。こうなると、センサキャビティの直ぐ上流のバッファ室にて泡立ってしまい、気泡がセンサにて検出されることで、インクエンドを誤検出してしまう。
特許文献3の技術では、圧電素子の振動が、センサベースと三箇所にて接触する本体ケースにて吸収され、圧電素子にて検出できる振動を充分に確保しにくい。また、センサベースを本体ケースに形成した開口部にて位置決めしているので、インク注入時には、センサベース周囲の微細な隙間に気泡が残留し、インクエンドを誤検出する虞があつた。このことは特許文献4の防波壁によっても防止できず、なぜなら防波壁はインクを初期に注入する時にインクの流れを阻害し、センサベース周囲に気泡を発生させる可能性が高いからである。
そこで、本発明の目的は、収容された液体残量が少なくなっても、センサキャビティの直ぐ上流での泡立ちを防止して、液体検出精度を高めることができる液体収容容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、液体検出時の振幅を大きくできる構造を備え、さらには液体導入時にセンサベース周囲に気泡が残留しにくい構造によって、誤検出を低減した液体収容容器を提供することにある。
本発明の一態様に係る液体収容容器は、
開口部を介して液体の流路が露出形成された本体ケースと、
前記本体ケースの前記開口部より前記流路に臨んで配置されるセンサベースと、
前記センサベースが前記流路に臨む面とは逆側の面に搭載された圧電素子と、前記圧電素子と対向して配置されて検出対象の液体を受け入れるセンサキャビティとを含むセンサチップと、
前記センサベースを前記開口部に保持し、かつ、前記開口部を封止するフィルムと、
前記本体ケース内にて前記流路を上流バッファ室と下流バッファ室とに仕切る隔壁と、
前記上流バッファ室のさらに上流側に配置された気泡トラップ部と、を備え、
前記気泡トラップ部は、前記液体が消費される使用時に、収容された前記液体の残量の低下に従い液位が下降することで上方にて気泡をトラップする気泡トラップ室と、前記使用時において前記気泡トラップ室の鉛直上方側の位置にて連通されて前記液体を導入する導入口と、前記使用時において前記気泡トラップ室の鉛直下方側の位置にて連通されて前記液体を排出する排出口と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様は、液体に所定の容量があり、その液体が消費される際の液体検出を行なう液体検出装置を内蔵した液体収容容器を対象としている。一般に、連続的に液体を供給する流路途中に気泡トラップ室を設けることは公知であり、大別して、比重分離方式と遠心分離方式が採用されるが、本発明では構造が簡易な比重分離方式を採用している。
気泡トラップ室は、収容された液体の残量の低下に従い液位が下降することで上方にて気泡をトラップする。この気泡トラップの過程として、気泡トラップ室には、液位が下降する際に、気泡トラップ室の導入口が鉛直上方側の位置にあると、液位が下がる過程の時間に亘って、気泡は液外の上方空間に溜まった気体と一体化される。それにより、気泡が液体中に混入することが防止される。気泡トラップ室の排出口が鉛直下方側の位置にあると、気泡が混入されていない液体を排出するだけとなり、それよりも下流の上流バッファ室には気泡が混入することがなくなる。これにより、液体検出時に誤検出することが防止される。
本発明の一態様では、上流バッファ室と前記気泡トラップ室との間には、前記使用時において前記気泡トラップ室の前記排出口より鉛直上方に前記液体を導き、前記上流バッファ室の鉛直上方側の位置より前記液体を前記上流バッファ室に導入する連絡流路をさらに設けることができる。
こうすると、上流バッファ室でも、上述の通りメニスカスが破壊・再生を繰り返す過程で気泡が液中から除外されるので、センサキャビティに液中に混入した気泡が流れ込んで誤検出されることを防止できる。
本発明の一態様では、前記気泡トラップ室よりさらに上流に配置されて前記液体を収容する液体収容室を、大気に開放することができる。こうすると、気泡トラップ室に形成されたメニスカスの上方空間は、気泡を吸収した大気に満たされる。
本発明の一態様では、前記気泡トラップ室と前記液体収容室との間に、迷路状に屈曲する迂回流路を設けることができる。この迂回流路もまた、気泡をトラップすることができる。
本発明の一態様では、前記気泡トラップ室は、前記液体の充填時には前記使用時とは上下逆転して配置してもよい。このとき、前記充填時の鉛直上方側の位置にある前記排出口から前記液体が導入されることになる。そこで、前記充填時の前記気泡トラップ室の鉛直方向上方側の位置に、前記充填時に開放されて前記気泡トラップ室と前記迂回流路とを連通させるバイパス流路を設けることができる。このバイパス流路は、充填時に気泡トラップ室の上方に溜まった気泡を迂回流路側に逃がすことができる。よって、気泡トラップ室の液中に気泡が混入することを防止できる。また、気泡トラップ室に気泡が混入することで気泡トラップ室内の液体容量が低下することを防止できる。なお、バイパス流路は、液体を消費する使用時には閉鎖される。
本発明の一態様では、前記センサベースは、前記流路の上流側より前記センサキャビティに前記液体を導く第1の孔と、前記センサキャビティより前記流路の下流側に前記液体を導く第2の孔と、を含み、前記センサベースは、前記開口部の奥行き方向では、前記センサベースの前記第1,第2の孔の間に位置して、前記隔壁のみを介して前記本体ケースと接触可能とすることができる。
本発明の一態様では、圧電素子が振動すると、圧電素子を含むセンサチップが搭載されているセンサベースも振動する。このセンサベースと本体ケースとの接触面積が大きいと、センサベースの振動は本体ケースに吸収されてしまう。この場合、圧電素子にて検出される例えば残留振動波形の振幅は、圧電素子にて検出できる程度の充分な大きさが得られなくなる。本発明の一態様では、実施形態では、センサベースは、開口部の奥行き方向では隔壁のみを介して本体ケースと接触可能である。従って、本体ケースに吸収される振動は最小限となり、圧電素子にて検出可能な充分な振幅を確保できる。また、センサベースを開口部に取り付ける際に、隔壁によってセンサベースを支持でき、センサベースが開口部の奥方に落下することを防止できる。
本発明の一態様では、前記本体ケースは、前記センサベースと対向する位置に流路壁を有し、前記隔壁は、前記本体ケースの前記流路壁に一体的に形成されて前記センサベースに向けて延在することができる。この場合、本体ケースの成形時に隔壁を一体的に形成できる。
本発明の一態様では、前記本体ケースは、前記センサベースを前記開口部に取り付ける組立時に、前記隔壁以外の1または複数箇所にて前記センサベースを支持する補助支持部をさらに有することができる。これにより、センサベースを開口部に取り付ける際に、少なくとも2点支持されるので、組立時にセンサベースを安定して支持できる。
ただし、前記補助支持部は、前記センサベースが前記フィルムによって前記流路壁に対して実質的に平行に支持された状態では前記センサベースと非接触である。これにより、圧電素子での検出時には、センサベースは隔壁のみと接触可能となり、圧電素子にて検出可能な充分な振幅を確保できる。なお、液体収容容器を落下させた際のように、衝撃力が作用する異常時には、センサベースが補助支持部と接触して、センサベースの傾きを規制できる。これにより、センサベースによってフィルムが破断されることを防止できる。
以上の効果を得るために、前記流路壁から前記補助支持部の先端までの高さを、前記流路壁から前記隔壁の先端までの高さよりも低くすることができる。
本発明の一態様では、前記フィルムによって支持された前記センサベースと、隔壁とが常時接触していることまで要求されない。フィルムによって支持されたセンサベースと隔壁との間に僅かな間隙があってもよい。ただし、前記本体ケースに一体形成した前記隔壁との間の間隙の流路抵抗が、前記第1の孔の流路抵抗よりも大きいことが条件となる。これにより、間隙を介して上流側から下流側に液体又は気泡が通過することを阻止でき、隔壁としての機能を担保できるからである。また、圧電素子での検出振幅を大きくするには、センサベースと隔壁とが非接触のほうがより好ましい。
本発明の一態様では、前記隔壁の基端部よりも先端部が薄く形成され、薄い先端部を前記センサベースの前記第1,第2の孔間に位置させることができる。こうすると、隔壁の成形性が良好となり、しかも、隔壁によって第1,第2の孔の一部が塞がれることを防止できる。
本発明の一態様では、上述した隔壁は、前記第1,第2の孔の間にて前記センサベースに一体的に形成されてもよい。また、上述した補助支持部をセンサベースと一体的に形成しても良い。この場合、前記センサベースから前記補助支持部の先端までの高さを、前記センサベースから前記隔壁の先端までの高さより低くすることができる。
本発明の一態様では、前記センサベースは、直交する二軸方向にてそれぞれ二辺が対向する四辺を有する形状を有し、前記本体ケースの少なくとも前記開口部には、前記センサベースの四辺と対向する位置に、前記センサベースの前記四辺に向けて突出する少なくとも四つの位置決め部が設けられ、前記少なくとも四つの位置決め部を除いた領域にて、前記開口部を形成する壁部と前記センサベースの四辺との間の隙間が、前記上流側または前記下流側の前記流路の一部を形成してもよい。
センサベースは、少なくとも四つの位置決め部によって少なくとも四辺が位置決めされて開口部内に配置されると共に、少なくとも四つの位置決め部を除いた領域に形成される隙間が液体流路となる。これにより、センサベースの周囲に気泡が残留し、それに起因して液体検出を誤検出することを低減できる。四つの位置決め部によっても隙間は形成されるが、従来技術に比べればその形成領域は充分に少なく、気泡が成長するスペースとはならない。
ここで、少なくとも四つの位置決め部の二つは、前記隔壁の延長線上に存在している。流路の上流側と下流側との間は、センサキャビティのみを経由させるためである。
また、少なくとも四つの位置決め部の一つは、前記センサベースの一辺、より好ましくに長辺に沿って長手状に形成されていることが好ましい。センサベースの回転方向の位置決めに効果的だからである。
また、前記流路の前記上流側に液体を供給する供給口は、前記センサベースの前記第1の孔と非対向な位置に配置され、前記流路の前記下流側より液体を排出する排出口は、前記センサベースの前記第2の孔と非対向な位置に配置されていることが好ましい。供給口から導入される液体、あるいはセンサベースの第2の孔より導出される液体は、センサベースまたは流路を形成する壁に当たって分散され、隙間に流れ込みやすくなるからである。
さらには、前記流路の前記上流側に液体を供給する供給口と、前記流路の前記下流側より液体を排出する排出口とが、前記少なくとも四つの位置決め部を除いた領域にて前記開口部と対向して配置されていることが好ましい。このことによっても、上述した隙間に液体が流れ込みやすくなるからである。
本発明の他の態様は、液体のタンク室と、前記タンク室に連通される第1,第2の連通口と、前記第1の連通口に連通する流路とを有する液体収容容器の製造方法において、前記タンク室及び前記流路にそれぞれ連通する各々の開口部が形成された前記液体収容容器の一面に、フィルムを溶着する工程と、前記タンク室の鉛直上方部に配置される第2の連通口より前記タンク室内に液体を導入する工程と、前記充填時に、前記タンク室の鉛直上方側に溜まる気泡を、前記タンク室の開口部から前記フィルムの未溶着部分を介して前記流路の開口部に至るバイパス流路を経て、前記タンク室より前記流路に逃がす工程と、を有することを特徴とする。
本発明の他の態様によれば、タンク室の鉛直上方部に配置される第2の連通口よりタンク室内に液体を導入すると、タンク室の鉛直上方側に気泡が溜まりやすい構造となる。この構造では気泡の逃げ場がないので、残留した気泡の量だけ液体をタンク室に充填できなくなる。この際、タンク室の鉛直上方部に溜まる気泡を、タンク室の開口部からフィルムの未溶着部分を介して流路の開口部に至るバイパス流路を経て、タンク室より前記流路に逃がすことができる。これにより、タンク室に充分な量の液体を充填することが可能となる。
本発明の他の態様では、前記充填工程の終了後に、前記フィルムの前記未溶着部分を溶着して前記バイパス流路を閉鎖する工程をさらに有することができる。充填工程の終了後に、気泡を逃がす必要がなければ、バイパス流路は閉鎖しても構わないからである。逆に、液体収容容器には常に一定方向に液体が流れるバッファのようなものであれば、バイパス流路を閉鎖する必要はなく、常時気泡抜き機能を確保すべきである。
本発明のさらに他の態様は、液体のタンク室と、液体消費時に前記タンク室の鉛直上方部に配置される第1の連通口と、液体消費時に前記液タンク室の鉛直下方部に配置される第2の連通口と、前記第1の連通口に連通する流路とを有する液体収容容器であって、前記液体消費時に前記第1の連通口より前記タンク室内に液体を導入し、前記第2の連通口より前記タンク室内の液体を排出する液体収容容器の製造方法において、前記タンク室及び前記流路にそれぞれ連通する各々の開口部が形成された前記液体収容容器の一面に、フィルムを溶着する工程と、前記液体消費時とは前記液体収容容器の上下を逆転させた姿勢で液体を充填し、その充填時に、前記タンク室の鉛直上方部に配置される第2の連通口より前記タンク室内に液体を導入する工程と、前記充填時に、前記タンク室の鉛直上方部に溜まる気泡を、前記タンク室の開口部から前記フィルムの未溶着部分を介して前記流路の開口部に至るバイパス流路を経て、前記タンク室より前記流路に逃がす工程と、前記充填工程の終了後に、前記フィルムの前記未溶着部分を溶着して前記バイパス流路を閉鎖する工程と、を有することを特徴とする。
本発明のさらに他の態様では、液体消費時と充填時とで液体収容容器の上下が逆転されるので、充填時にはタンク室の鉛直上方側に気泡が溜まりやすい構造となる。この場合も上記と同様にして、溜まった気泡を逃がすことができる。
本発明のさらに他の態様は、気泡トラップ室と、液体消費時に前記気泡トラップ室の鉛直上方部に配置される第1の連通口と、液体消費時に前記液気泡トラップ室の鉛直下方部に配置される第2の連通口と、前記第1の連通口に連通する流路とを有する液体収容容器であって、前記液体消費時に前記第1の連通口より前記気泡トラップ室内に液体を導入し、前記第2の連通口より前記気泡トラップ室内の液体を排出する液体収容容器の製造方法において、前記気泡トラップ室及び前記流路にそれぞれ連通する各々の開口部が形成された前記液体収容容器の一面に、フィルムを溶着する工程と、前記液体消費時とは前記液体収容容器の上下を逆転させた姿勢で液体を充填し、その充填時に、前記気泡トラップ室の鉛直上方部に配置される第2の連通口より前記気泡トラップ室内に液体を導入する工程と、前記充填時に、前記気泡トラップ室の鉛直上方部に溜まる気泡を、前記気泡トラップ室の開口部から前記フィルムの未溶着部分を介して前記流路の開口部に至るバイパス流路を経て、前記気泡トラップ室より前記流路に逃がす工程と、前記充填工程の終了後に、前記フィルムの前記未溶着部分を溶着して前記バイパス流路を閉鎖する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の他の態様は、上述した態様に係るタンク室を気泡トラップ室に置き換えたものである。この気泡トラップ室でも、収容された液体の残量の低下に従い液位が下降することで上方にて気泡をトラップすることができる。この気泡トラップの過程として、気泡トラップ室には、液位が下降する際に、気泡トラップ室の導入口が鉛直上方側の位置にあると、液位が下がる過程の時間に亘って、気泡は液外の上方空間に溜まった気体と一体化される。それにより、気泡が液体中に混入することが防止される。液体充填時での気泡を逃がす動作は、上述した通りと同じである。
上述した各方法において、前記気泡を逃がす工程では、前記液体収容容器の一面より突出形成された一つ以上の突起が前記未溶着部分とされ、前記一つ以上の突起により前記液体収容容器の一面と前記フィルムとの間に生じた隙間が前記バイパス流路として用いられ、前記バイパス流路の閉鎖工程では、前記一つ以上の突起を前記フィルムと溶着して押し潰すことができる。あるいは、前記気泡を逃がす工程では、前記液体収容容器の一面より窪んで形成された一つ以上の溝が前記未溶着部分とされ、前記一つ以上の溝の底部と前記液体収容容器の一面との間に生じた隙間が前記バイパス流路として用いられ、前記バイパス流路の閉鎖工程では、前記一つ以上の溝を前記フィルムと溶着して、前記一つ以上の溝を閉鎖することができる。
さらに、前記充填時には、前記流路側から排気する工程を含むことができる。こうすると、流路側に逃げた気泡は排気されて外部に放出できる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(インクカートリッジの概要)
本発明の実施形態の液体検出装置付きのインクカートリッジ(液体収容容器)について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のインクカートリッジが使用されるインクジェット式記録装置(液体消費装置)の概略構成を示す。キャリッジ1は、キャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介して、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。
キャリッジ1の記録用紙6に対向する側にはインクジェット式記録ヘッド12が搭載されている。キャリッジ1の上部に設けられたホルダ(図示せず)には記録ヘッド12にインク(水性インク又は油性インク)を供給するインクカートリッジ100が着脱可能に装着されている。
この記録装置の非印字領域であるホームポジション(図1中、右側)にはキャップ部材13が配置されている。キャップ部材13は、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド12がホームポジションに移動した時に、記録ヘッド12のノズル形成面に押し当てられてノズル形成面との間に密閉空間を形成する。キャップ部材13の下方には、キャップ部材13により形成された密閉空間に負圧を与えて、クリーニング等を実施するためのポンプユニット10が配置されている。
キャップ部材13における印字領域側の近傍には、ゴムなどの弾性板を備えたワイピング手段11が、記録ヘッド12の移動軌跡に対して例えば水平方向に進退できるように配置されている。ワイピング手段11は、キャリッジ1がキャップ部材13側に往復移動するに際して、必要に応じて記録ヘッド12のノズル形成面を払拭する。
図2は、インクカートリッジ100の概略構成を示す分解斜視図である。なお、図1はインクカートリッジ100がキャリッジ1に装着された状態での上下方向と一致した状態で図示されている。よって、以下の説明で用いる上下の用語とは、インクカートリッジ100をキャリッジ1に搭載した状態での上下方向を意味する。
インクカートリッジ100は、本体ケース102の裏面を覆うフィルム104と、フィルム104及び本体ケース102の底面を覆う蓋体106と、本体ケース102の表面及び上面を覆うフィルム108と、を有する。
本体ケース102は、リブや壁によって複雑に区画されている。本体ケース102には、インク収容領域及びインク送出流路からなるインク流路部と、インク収容領域を大気に連通させるインク側通路と、大気弁収容室及び大気側通路からなる大気連通部とを備えているが、その詳細な説明は省略する(例えば、特開2007−15408参照)。
インク流路部のインク送出流路は、最終的にはインク供給部110に連通され、このインク供給部110からインクカートリッジ100内のインクが負圧によって吸い上げられて供給される。
インク供給部110には、キャリッジ1に設けられたホルダのインク供給針(図示せず)が嵌入される。インク供給部110には、インク供給針に押圧されて摺動、開弁する供給弁112と、インク供給針の周囲に嵌合するエラストマ等の弾性材料からなるシール部材114と、供給弁112をシール部材114に向けて付勢するコイルバネからなる付勢部材116とを有する。これらは、付勢部材116を装填し、次いでシール部材114をインク供給部110に嵌合させ、最後に供給弁112を押し込むことにより組み立てられている。
本体ケース102の一側面には、キャリッジ1に設けられたホルダ側に係合されるレバー120が設けられている。本体ケース102の一側面であって、例えばレバー120の下方位置には、インク供給部110の上流側であって、インク送出流路の終端位置が開口する開口部130が形成されている。開口部130の周縁には溶着用リブ132が形成されている。この開口部130に臨むインク送出流路134を上流バッファ室134a及び下流バッファ室134b(図2では符号を省略、後述の図8及び図9参照)に仕切る隔壁リブ136が形成されている。
(インク検出装置の概要)
次に、本体ケース102、インク送出流路134及び隔壁リブ136を用いて構成される本実施形態に係る液体検出装置を備えたインク検出装置200の概要について、図2及び図3を参照して説明する。図3は、図2に示すインクカートリッジ100のうち、インク検出装置200を拡大して示している。
図2及び図3において、インク検出装置200は、インク送出流路134が形成された樹脂製の本体ケース102と、本体ケース102の開口部130よりインク送出流路134に臨んで配置される金属製のセンサベース210と、センサベース210がインク送出流路134に臨む面とは逆側の面に搭載されたセンサチップ220と、センサベース210を開口部130に保持し、かつ、開口部130を封止するフィルム202と、本体ケース102内にてインク送出流路134を上流側と下流側とに仕切る隔壁136とを含んでいる。フィルム202は、センサベース210の上面に接着されると共に、開口部130の周囲の溶着用リブ132に溶着される。
図2及び図3では、インク検出装置200はさらに、センサベース210、センサチップ220及びフィルム202の上側に配置される押さえカバー230と、押さえカバー230に収容され、フィルム202に形成された孔202aを介してセンサチップ220と電気的に接触する端子242を備えた中継端子240と、押さえカバー230に収容され、かつ、中継端子240の端子244と電気的に接続される回路基板250とを有することができる。なお、本発明に係る液体収容容器200としては、押さえカバー230、中継端子240及び回路基板250は不可欠な構成要素ではない。
(インク検出装置の上流側の流路構造)
インク検出装置を詳述する前に、インク検出装置内部のインク送出流路134よりもさらに上流の流路構造について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態のインク収容容器のうち、インク検出装置200を含む最下流部分を示す断面図である。図4では、インク収容領域であるタンク室260及びそれに連通する送出流路として上下左右に曲折した迷路状の迂回流路270が模式的に示されている。例えば、迂回流路270の最下流端に気泡トラップ部280が配置されている。また、この気泡トラップ部280は、例えば連絡流路290を介して、インク検出装置200のインク送出流路134と連通している。
気泡トラップ部280は、インクが消費される使用時に、収容されたインク残量の低下に従い液位LH1が下降することで上方にて気泡をトラップする気泡トラップ室282と、インク使用時において気泡トラップ室282の鉛直上方側の位置にて連通されてインクを導入する導入口284と、インク使用時において気泡トラップ室282の鉛直下方側の位置にて連通されてインクを排出する排出口286とを含む。
本実施形態では、気泡トラップ室282は、インクと気泡との比重差によってインクと気泡とを分離する比重分離方式を採用している。この比重分離方式は、連続的に液体を供給するシステムでは公知であるが、本実施形態は特にインク残量が少なくなった時でも気泡がインクに混入しないための構造を具備している。
気泡トラップ室282は、収容された液体の残量の低下に従い液位HL1が下降することで上方にて気泡をトラップする。この気泡トラップ自体は比重分離方式の原理そのものであり、液体をエンドレスで連続的に供給するものに使用される気泡トラップ室と相違はない。
インク残量が低下した時の気泡トラップの過程として、気泡トラップ室282には、導入口284が鉛直上方側の位置にあると、初期的に導入口284から発生する気泡が気泡トラップ室282に混入しても、やがてそれら気泡群の下端が導入口284より下回った時点で、導入口284にメニスカスは形成出来なくなり気泡発生は止まる。同時に上方に溜まった気泡は壊れ互いに合体して一つの気体の空間が形成され、その液面がHL1である。気泡トラップ室282ではそれ以降、気泡が液体中に混入することが防止される。気泡トラップ室282の排出口286が鉛直下方側の位置にあると、気泡が混入されていない液体を排出するだけとなり、それよりも下流側の連絡通路290及びインク検出装置200の送出流路134には気泡が混入することがなくなる。これにより、気泡を検出することでインクエンド検出を行なう際に、誤検出することが防止される。
図5は、比較例を示している。この比較例では、液体をエンドレスで連続的に供給するものに使用される気泡トラップ室500を、連絡流路510を介して、インク検出装置200の送出流路134に連通させた。つまり気泡トラップ室500の導入口502及び排出口504は、気泡トラップ室500の鉛直方向下方位置に共に配置されている。この気泡トラップ室500でも、その延長上方に延びた空間に、比重の軽い気泡をトラップすることはできる。
しかし、この比較例の場合、特にインクの時間当たりの消費量が大きい場合には、気泡トラップ室500には最後までインクが気泡によって置換わって行くので、インク検出装置200に気泡が到達した時点でもそれより上流で気泡が多数残っている事がある。この状態で時間が経過すると気泡はやがて壊れてなくなるが、それらを形成していたインクが少なく無く残インクとなり、再度使用時にインク検出装置200に吸い込まれて後検出の虞がある。他にも気泡トラップ室500内の気泡506がインクの流れに巻き込まれ、下流側の連絡流路510を介して、インク検出装置200の送出流路134に気泡が送出されてしまう。こうなると、後述する通りセンサキャビティ内に気泡が混入してインクエンドを誤検出してしまう。
この点、図4に示す本実施形態では、気泡トラップ室280の上方位置に設けられた導入口504からインクが導入され、気泡トラップ室282内では、インク残量の減少に従い位HL1が下がる過程の時間に亘って、インク内への気泡の残留を確実に防止できる。
本実施形態では、気泡トラップ室282と送出流路134とを直結しても良いが、気泡トラップ室282の下流側に連絡流路290を設けることができる。連絡流路290は、インク消費時において気泡トラップ室282の排出口286と連通する供給口292を有し、鉛直下方位置から導入したインクを鉛直上方に導く。そして、送出流路134(上流バッファ室134a)の鉛直上方側の位置の導出口294よりインクに導入する連絡流路290がさらに有する。
このようにすると、気泡トラップ室282内のインクが空になった後のインクエンド近傍では、図4に示すように送出流路134(上流バッファ室134a)内にて液位HL2が低下し、その際にメニスカスが形成される。従って、送出流路134(上流バッファ室134a)内でも、上述の通りメニスカスが破壊・再生を繰り返す過程で気泡が液中から除外される。こうして、誤検出されることをさらに防止できる。
ここで、本実施態様では、気泡トラップ室282よりさらに上流に配置されてインクを収容する液体収容室(タンク室)260は、前述した通り大気に開放されている。こうすると、気泡トラップ室282に形成されたメニスカスの上方空間は、消費されたインクに置換わる形で大気に満たすことができる。
さらに、本実施形態では、気泡トラップ室282と液体収容室(タンク室)260との間に、迷路状に屈曲する迂回流路270を設けている。この迂回流路270もまた、気泡をトラップすることができる。
本実施形態では、インク液体の充填時には、インクを消費する使用時とは異なり、気泡トラップ室282が上下逆転するようにインクカートリッジを配置して作業しもよい。このとき、インク充填時には上下逆転されて鉛直上方側の位置にある排出口286からインクが導入されることになる。そこで、インク充填時の気泡トラップ室282の鉛直方向上方側の位置に、インク充填時に開放されて気泡トラップ室282と迂回流路270とを連通させるバイパス流路288を設けることができる。このバイパス流路288は、インク充填時に気泡トラップ室282の上方に溜まった気泡を迂回流路270側に逃がすことができる。よって、気泡トラップ室282の液中に気泡が混入することを防止できる。また、気泡トラップ室282内での気泡のたまりを排除できるので、気泡トラップ室282内をインクで満たすことができる。このため、気泡トラップ室282にあるインク検出装置200に、インク残量が多いにもかかわらず、気泡の混入に起因してインクエンドを誤検出することを防止できる。なお、バイパス流路288は、インクを消費する使用時には閉鎖される。
(インク検出装置の詳細)
インク検出装置200の詳細について、図6〜図13を参照して説明する。図6は本体ケース102の正面図である。図6のA1−A1断面図である図7に示すように、インク送出流路134は、図1に示すインク供給部110に至る前の終端側の位置にて、開口部130によって露出されている。
図6のB1−B1断面図である図8と、インクカートリッジ100の右側面図である図9に示すように、開口部130により露出されたインク送出流路134は、隔壁136により、上流バッファ室134aと下流バッファ室134bとに仕切られている。なお、図8に示すように、上流バッファ室134aに臨んで供給口135aが配置され、図6に示すように、下流バッファ室134bに臨んで排出口135bが配置されている。
図10は、センサベース210を下方から見た斜視図である。図11に示すように、センサベース210には、厚さ方向で貫通する第1の孔(供給路)212と第2の孔(排出路)214とが設けられている。
図11は、センサチップ220が搭載されたセンサベース210を上方から見た斜視図である。また、図12は、図2及び図3に示すインク検出装置200を組み立てた状態を模式的に示す断面図である。また、図17はセンサチップの断面図である。
図12及び図17において、センサチップ220は検出対象のインク(液体)を受け入れるセンサキャビティ222を有しており、センサキャビティ222の下面をインクの受け入れを可能とするために開放している。センサキャビティ222の上面は、図11及び図17に示すように振動板224で塞がれている。さらに、振動板224の上面に圧電素子226が配置されている。
具体的に述べると、図17に示すように、センサチップ220は、キャビティ板300に振動板224を積層して構成されて、互いに対向する第1面300aおよび第2面300bを有した振動キャビティ形成基部300を有する。センサチップ220はさらに、キャビティ形成基部300の第2面300b側に積層された圧電素子226を備える。
振動キャビティ形成基部300には、検出対象の媒体(インク)を受け入れるための円筒形の空間形状を呈するキャビティ222が、第1面300a側に開口するようにして形成されており、キャビティ222の底面部222aが振動板224にて振動可能に形成されている。換言すれば、振動板224全体のうちの実際に振動する部分は、222によってその輪郭が規定されている。振動キャビティ形成基部300の第2面300b側の両端には、電極端子228,228が形成されている。
振動キャビティ形成基部300の第2面300bには下部電極310が形成されており、この下部電極310は一方の電極端子228に接続されている。
下部電極310の上には圧電層312が積層されており、この圧電層312には、上部電極314が積層されている。上部電極314は、下部電極310と絶縁された補助電極320に接続されている。この補助電極320に他方の電極端子228が接続されている。
圧電素子226は、例えば、センサキャビティ222内のインクの有無による電気特性(例えば周波数)の違いでインクエンドを判断する機能を果たす。圧電層の材料としては、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)、または、鉛を使用しない鉛レス圧電膜、等を用いることができる。
センサチップ220は、チップ本体の下面をセンサベース210の上面中央部に載せることにより、接着層216によってセンサベース210に一体に固着されており、その接着層216によって同時に、センサベース210とセンサチップ220間がシールされている。
(インク残量検出)
図12に示すように、インク送出流路134の供給口135aから導入されたインクは、隔壁136で仕切られた一方の部屋である上流バッファ室134aに停留する。
この上流バッファ室134aは、センサベース210の第1の孔212を介して、センサチップ220のセンサキャビティ222と連通している。このため、上流バッファ室134a内のインクは、インク導出に伴って第1の孔212を介してセンサキャビティ222に導かれる。ここで、圧電素子226により振動される振動板224からの振動がインクに伝達され、その残留振動波形の周波数によって、インクの有無が検出される。センサキャビティ222に、インク以外に空気が混入するエンドポイトでは、残留振動波形の減衰が大きく、インクが充満状態のときと比べて高周波数となる。これを検出することで、インクエンド検出が可能となる。
具体的には、圧電素子226に電圧を印加すると、圧電素子226の変形に伴い振動板224が変形する。圧電素子226を強制的に変形させた後、電圧の印加を解除すると、しばらくは、たわみ振動が振動板224に残留する。この残留振動は、振動板224とセンサキャビティ222内の媒体との自由振動である。従って、圧電素子226に印加する電圧をパルス波形あるいは矩形波とすることで、電圧を印加した後の振動板224と媒体との共振状態を容易に得ることができる。
この残留振動は、振動板224の振動であり、圧電素子226の変形を伴う。このため、残留振動に伴って圧電素子226は逆起電力を発生する。
回路基板250は、図12に示すように、表裏面に貫通するスルーホール252に接続された電極254を有する。センサチップ220と接触する中継端子240からの信号は、スルーホール252及び電極254を介して、プリンタ本体に搭載される解析回路(図示せず)で処理され、その結果が回路基板250に搭載された半導体記憶装置(図示せず)に伝送される。つまり、圧電素子226の逆起電力は、中継端子240を介して解析回路に伝達され、その結果が半導体記憶装置に記憶される。
このようにして検出された逆起電力によって共振周波数が特定できるので、この共振周波数に基づいてインクカートリッジ100内のインクの有無を検出することができる。なお、半導体記憶装置には、インクカートリッジ100の種類等の識別情報と、インクカートリッジ100が保持するインクの色の情報ならびにインクの現存量等の情報が格納される。
センサキャビティ222内に停留したインクは、さらなるインクの導出に伴って、センサベース210の第2の孔214を介して下流バッファ室134bに導かれる。さらには、インク排出口135bを介してインク送出流路134に沿って導出され、最終的にはインク供給部110(図2参照)を介してインクカートリッジ100より排出される。
(センサベースの支持方法及び支持構造)
開口部130にセンサベース210、センサチップ220及びフィルム202を装着するには、次の二工程が必要である。つまり、センサチップ220が搭載された金属製センサベース210を、流路134が形成された本体ケース102の開口部130より流路134に臨んで配置する第1工程と、開口部130の周囲のリブ132にフィルム202を溶着して、フィルム202を介してセンサベース210を本体ケース102に支持する第2工程とが必要である。なお、第1工程及び第2の工程によって、センサチップ220に形成されたセンサキャビティ222が、センサベース210に形成された第1の孔212を介して上流バッファ室134aと連通され、かつ、センサベース210に形成された第2の孔214を介して下流バッファ室134bと連通されて、液体の検出経路を形成することは上述の通りである。
本実施形態では、フィルム202の溶着前の第1工程にあっては、隔壁136によってのみセンサベース210が支持されている(隔壁による支持機能)。フィルム202が開口部130の周囲の溶着用リブ132に溶着される前にあっては、センサベース210が開口部130の所定の位置に仮位置決めされなければならないからである。また、第2工程にてフィルム202によってセンサベース210が支持された後は、開口部130の奥行き方向では、センサベース210は隔壁136のみと接触可能である(隔壁による上流・下流の仕切り機能)。なお、センサベース210はフィルム202によって支持されるので、センサベース210が常時隔壁136と接触していることは要求されないが、隔壁136の上流・下流仕切り機能は常時求められる。
ここで、図12に示すように、本実施形態では、インク送出経路134を区画するために、センサベース210と対向して配置された流路壁102aを有する。そして、隔壁136は、この流路壁102aと一体的に形成されている。この隔壁136は、インク送出流路134を上流バッファ室134aと下流バッファ室134bとに仕切るために不可欠な構造である。なぜなら、隔壁136が存在しないと、インク送出経路134内の媒体であるインクまたは気泡がセンサキャビティ222を経由することが保障されないからである。インク送出経路134内のインクまたは気泡がセンサキャビティ222を経由しないと、センサチップ220はインクエンドポイントを誤検出してしまう。
インク送出流路134を上流バッファ室134aと下流バッファ室134bとに仕切るためには、隔壁136がセンサベース210と当接するか、あるいはセンサベース210と隔壁136との間の間隙を介して少なくとも気泡が通過しないように、わずかな間隙でなければならない。換言すれば、第1の孔212の流路抵抗よりも間隙の流路抵抗が大きく、少なくとも気泡の通過は許されない。これが、隔壁136の本来的な機能である。
一方、隔壁136はセンサベース210の装着時(第1工程)にはセンサベース210に当接して支持され、開口部130の奥方にセンサベース210が落下してしまうことを防止できる。つまり、第1工程では、隔壁136がセンサベース210の仮支持機能を有する。
フィルム202が開口部130の周囲の溶着用リブ132に溶着されて、センサベース210及びセンサチップ220が開口部130に取り付けられた後も、センサベース210はセンサチップ220及びフィルム202以外には隔壁136のみと接触する。つまり、開口部130の奥行き方向では、センサベース210は隔壁136とのみ接触可能である。
このことが、圧電素子226による残留振動波形の検出を可能とする。なぜなら、本実施形態ではインク検出装置200の本体ケース102は、インクカートリッジ100の本体ケースの一部であり、容量が大きい。一般に、本体ケース102は樹脂製例えばポリプロピレン等の柔軟材で形成されるが、容量が大きいと振動吸収が大きくなる。
ここで、圧電素子226が振動すると、振動板224の他、このセンサチップ220が搭載されているセンサベース210も振動する。このセンサベース210と本体ケース102の接触面積が大きいと、センサベース102の振動は本体ケース102に吸収されてしまう。この場合、残留振動波形の振幅は、圧電素子226にて検出できる程度の充分な大きさが得られない。
本実施形態では、センサベース210はフィルム202と隔壁136のみによって支持されているので、本体ケース102に吸収される振動波は最小限となり、圧電素子226にて検出可能な充分な振幅を確保している。
図13は、隔壁136の途中で切断した状態を下方から見た図である。隔壁136は、センサベース210の第1,第2の孔212,214の間に位置する。しかも、隔壁136の先端部の最大厚さは、隔壁136が第1,第2の孔212,214と接する場合であり、第1,第2の孔212,214を塞ぐものであってはならない。所定に設計された第1,第2の孔の流路抵抗を増大させるからである。
(変形例)
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
隔壁136は、図14(A)(B)に示すように、流路壁102a側の基端136aよりも、自由端136bの厚さを薄くしたテーパ形状としてもよい。つまり、基端136aが第1,第2の孔212,214のエッジ間距離よりも広くても、自由端136bの厚さが図12と同様にエッジ間距離以下であればよい。第1,第2の孔212,214での流路抵抗を増大させることがないからである。基端136aを厚くすることで、射出成形時の成形性を改善できる。なお、自由端136bを薄くする手法としては、図14(B)のように傾斜テーパ面とすることの他、自由端部を湾曲させてもよい。
センサベース210の取りつけ時の安定性を高めるためには、図15(A)(B)のように構成しても良い。つまり、隔壁136以外の補助支持リブ138を設けても良い。図15(A)(B)では、センサベース210の長手方向の両端側にて当接可能な2つの補助支持リブ138を配置した。ただし、流路壁102aから、2つの補助支持リブ138の先端に至る高さH1は、隔壁136の先端までの高さH2よりも低い。
図12に示す実施形態では、センサベース210の取り付け時には隔壁136によってのみ支持されるので、センサベース210はシーソーのように中心支持となり、安定性はよくない。図15(A)(B)の実施形態では、センサベース210が傾いても、その下降した端部が補助支持リブ138に当接するので、隔壁136との2点支持となって安定する。
ただし、補助支持リブ138は、センサベース210の組立後にあっては、図15(B)に示すように、センサベース210が流路壁102aとほぼ平行に配置されるので、センサベース210は補助支持リブ138と非接触となる。これにより、図12の実施形態と同様に残留振動波形の振幅を大きく確保できる。
また、補助支持リブ138は、センサベース210の組立後にあっても、落下衝撃力が作用するように異常時でも、センサベース210が過度に傾くことを防止できる。このため、フィルム202に支持されたセンサベース210が過度に傾いて、フィルム202を突き破ってしまうことを防止できる。
また、隔壁136は、流路壁102aに設けるものに限らない。例えば、図16に示すように、センサベース210の第1,第2の孔212,214の間より垂下する隔壁216を設けても良い。この隔壁216は、流路壁102aと接触するか、第1の孔212の流路抵抗よりも大きい流路抵抗をもつ僅かな間隙を介して対向する。図16ではさらに、センサベース210の例えば長手方向の両端位置にて垂下する補助支持リブ218を設けている。センサベース210の下面から、2つの補助支持リブ218の先端に至る高さH1は、隔壁216の先端までの高さH2よりも低い。こうしても、図15(A)(B)の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、流路壁102aとセンサベース210の一方に隔壁を設け、他方に補助支持リブを設けても良い。このように、センサベース210に隔壁216及び/または補助支持リブ218を設ける場合には、センサベース210は例えば切削加工となる。
(誤検出防止構造)
次に、気泡による誤検出を防止するための構造について、図18〜図23を参照して説明する。
図18は、図14(B)、図15(B)または図16に示すセンサベース210の取り付け構造を、各図の上方から見て模式的に示す平面図である。ただし、図18ではフィルム202を除去して図示している。図18に示すように、本体ケース102には開口部102Aが形成され、この開口部102A内にセンサベース210が配置された状態で、センサベース210がフィルム202によって支持される。ただし、図18ではフィルム202は図示されていない。
ここで、開口部102Aの内壁部と、矩形状のセンサベース210の四辺との間には、僅かな隙間D1が形成される。この隙間D1を少なくするように、設計上で公差を設定することで、センサベース210が開口部102A内に位置決めされることになる。
図18に示す構造の問題点について説明する。本体ケース102内にインクを充填する際には、本体ケース102内を真空に近い状態としてインクが充填される。このとき、隙間103は、図12に示す上流バッファ室134aまたは下流バッファ室134bに連通しているが、インクが入り込まない程度に狭いので、上流バッファ室134aおよび下流バッファ室134bにインクが充満されると、隙間D1には気泡が残る。
この気泡は、フィルム202が例えばポリプロピレン(pp)等のように気体透過性があるので、長い時間をかけて気体を引き込んで成長し、気泡が大きく成長する。成長した気泡は、例えばセンサベース210上の圧電素子226(図1参照)の振動などによって、隙間D1から抜け出て、図12に示すセンサキャビティ222に連通する上流バッファ室134aまたは下流バッファ室134bに入り込む。この気泡がセンサキャビティ222に到達すると、まだインクが残存しているにも拘わらずインクエンドが誤検出されてしまう。
この問題を改善した構造を、図19(A)〜図19(C)に模式的に示す。図19(A)は、図18と同じ状態で示された本実施形態の平面図である。図19(B)は図19(A)のA2−A2断面図、図19(C)は図19(A)のB2−B2断面図である。
図19(A)は解決原理を示すものであるので、模式的に示すセンサベース210は、四辺を有する矩形とする。開口部402には、センサベース210の四辺と対向する位置に、センサベース210の四辺に向けて突出する四つの位置決め部410,411,412,413が局所的に設けられている。
このとき、図19(A)に示すように、センサベース210の短手方向の長さと、位置決め部410,412間の距離との間には、隙間D1が生じている。同様に、センサベース210の長手方向の長さと、位置決め部411,413間の距離との間には、隙間D1が生じている。隙間D1を設計上にて寸法公差で規定することで、四つの位置決め部410〜413によって、センサベース210を位置決めすることができる。なお、隙間D1の寸法は図18に示す隙間D1と同じであり、この隙間D1は、インクは流れ込まない程度に狭い。
一方、四つの位置決め部410,411,412,413を除いた領域にて、開口部402を形成する壁部とセンサベース210の四辺との間には、上述した設計公差による隙間D1よりも充分に大きい隙間D2が形成されている。この隙間D2は、図19(A)に示す隔壁136にて仕切られた、図19(B)または図19(C)に示す上流バッファ室134aまたは下流バッファ室134bにて形成される流路134の一部を形成している。
つまり、インク注入時には、図19(B)の実線に示すようにインクはセンサベース210の第1の孔212を介してセンサキャビティ222に導入されるが、図19(B)の破線で示すように、第1のバッファ室134aへの供給口135aから導入されたインクは、進行方向の前方にある壁(センサベース210)に当たって分散し、センサベース210の周囲の隙間D2にもインクが流入する。あるいは、図19(C)の実線に示すようにインクはセンサベース210の第2の孔214を介してセンサキャビティ222から排出口135bに導出されるが、図19(B)の破線で示すように、第2の孔214から導出されたインクは、進行方向の前方にある壁(下流バッファ室134bの壁)に当たって分散し、センサベース210の周囲の隙間D2にもインクが流入する。
このように、隙間D2にもインクが充満され、気泡が残留しない。これにより、インクエンドの誤検出を防止できる。
なお、隙間D2にインクを流れ込みやすくするには、上流バッファ室134aの供給口135aがセンサベース210の第1の孔214と非対向な位置に設定され、下流バッファ室134bの排出口135bがセンサベース210の第1の孔214と非対向な位置に設定されていることが好ましい。こうすると、上述のように、導入または導出されるインクの進行方向の前方に壁が存在するので、インクが分散して隙間D2に流れ込みやすくなるからである。
ここで、四つの位置決め部のうちの対向する二つ位置決め部410,412は、隔壁136の延長線上に存在する(図19(A)参照)。そうしないと、隔壁136の一方より他方に連通する流路が、隙間Dにより形成されてしまい、センサキャビティ222を通過しないインク流路が形成されてしまうからである。
図19(A)〜図19(C)の実施形態をより具体的にした他の実施形態を図20〜図23に示す。図20は、図19と同じ状態で示された他の実施形態の平面図である。図21は図20のA3−A3断面図、図22は図20のB3−B3断面図である。図23は、センサベース210の装着前の本体ケース400の平面図である。
図20は、図18と同じ状態で示された本実施形態の平面図である。図21は図20のA3−A3断面図、図22は図20のB3−B3断面図である。図23は、センサベース210の装着前の本体ケース400の平面図である。
図20に示すように、本体ケース400の開口部402の周囲には、フィルム202(図示省略)と熱溶着されるリング状の溶着代404が形成されている。センサベース210は、直交二軸でそれぞれ2辺が対向する計四辺を有する。センサベース210は、位置決めの必要から四辺を有するが、この各辺を結ぶ形状は問わない。
図20〜図23に示すように、開口部402には、センサベース210の四辺と対向する位置に、センサベース210の四辺に向けて突出する四つの位置決め部410,411,412,413が設けられている。このうち、位置決め部410は、センサベース210の一辺、特に長辺に沿って長手状に形成されている。他の位置決め部411〜413は、センサベース210の残りの三辺に対して局所的に設けられている。
センサベース210が有する、直交二軸でそれぞれ2辺が対向する計四辺と、それらと向かい合う4つの位置決め部410〜413との間の隙間D1(図20〜図23では省略)に設計上で公差を設定することで、センサベース210が開口部402内に位置決めされることになる。また、4つの位置決め部のうちの少なくとも一つの位置決め部410が、センサベース210の一辺、特に長辺に沿って長手状に形成されることで、センサベース210の回転方向の位置決めに効果的である。ただし、隙間D1の領域を多く設定することは、気泡の発生から好ましくなく、回転規制の関係からは、長手状に形成される位置決め部は一辺に沿ってのみ形成すれば良い。
そして、四つの位置決め部410,411,412,413を除いた領域にて、開口部402を形成する壁部とセンサベース210の四辺との間には、上述した設計公差による隙間よりも充分に大きい隙間D2が形成されている。この隙間D2は、隔壁136にて仕切られた上流バッファ室134aまたは下流バッファ室134bにて形成される流路134の一部を形成している。
上述の通り、本体ケース400内を真空に近い状態としてインクが充填される。このとき、上流バッファ室134aまたは下流バッファ室134bに連通している隙間D2も、インクの流路となり得るので、上流バッファ室134aおよび下流バッファ室134bにインクが充満されると、隙間D2にもインクが充満され、気泡が残留しない。これにより、インクエンドの誤検出を防止できる。
なお、四つの位置決め部のうちの対向する二つ位置決め部410,412は、隔壁136の延長線上に存在し(図23参照)、センサキャビティ222を通過しないインク流路が形成されるのを防止している。
図20〜図23に示す実施形態においても、上流バッファ室134aの供給口135aがセンサベース210の第1の孔214と非対向な位置に設定され、下流バッファ室134bの排出口135bがセンサベース210の第1の孔214と非対向な位置に設定されている。この供給口135a及び排出口135bの位置については、図24(A)及び図24(B)に示すように設定しても良い。図24(A)は図20(A)と同じ状態を示すさらに他の実施形態の平面図であり、図24(B)は図24(A)のA4−A4断面図である。
図24(A)及び図24(B)に示す実施形態では、上流バッファ室134aに設けられた供給口135aと、下流バッファ室134bに設けられた排出口135bは、共に開口部402の隙間D2と対向する位置に配置されている。この場合、供給口135aと上流バッファ室134aとを仕切る間仕切壁134a1と、排出口135bと下流バッファ室134bとを仕切る間仕切壁134b1とを設けることが好ましい。
供給口135aより導入されたインクは、直進することで隙間D2に流れ込み、好ましくは間仕切壁134a1にて案内されて隙間D2に流れ込むからである。同様に、センサベース210の第2の孔216から排出されたインクは、下流バッファ室134bの壁に当たって分散して隙間D2に流れ込み、好ましくは間仕切壁134b1に案内されて隙間D2に流れ込むからである。
(バイパス流路の詳細)
図4にて説明した気泡抜きのためのバイパス流路288の詳細について、図25〜図27を参照して説明する。図25は、図2に示すケース本体102をフィルム104側から見た図である。図26は図25のC部の拡大平面図であり、図27はC部の拡大斜視図である。
図26及び図27において、ケース本体102には、液体収容室であるタンク室260、迂回流路270及び気泡トラップ室282が設けられ、これらはフィルム104(図2)の装着面側にて開口する開口部を有している。ケース本体102のうちフィルム104が装着される面側のシール面600に、フィルム104が熱溶着される。それにより、タンク室260、迂回流路270及び気泡トラップ室282の各開口部が液密にシールされる。
ここで、図25〜図26は、図2に示すインク消費時(使用時)の姿勢ではなく、このインクカートリッジ100にインクを充填する時の充填時の姿勢を図示している。つまり、インクカートリッジ100の使用時と、インク充填時とは、インクカートリッジ100の上下が逆転して配置される。インク充填は、インク供給部110を上にして、インク供給部110からインクが充填されるからである。
インク充填時には、気泡トラップ室282の鉛直上方側に配置される排出口286からインクが気泡トラップ室282内に導入される。またこのとき、気泡トラップ室282の鉛直下方側に配置される導入口284から、迂回流路270にインクが排出されることになる。つまり、インク充填時では、インク消費時(使用時)とは上下位置関係が逆転する上に、導出口284が排出口となり、排出口286が導入口となり、機能も逆転する。以降は、インク消費時(使用時)とインク充填時とでの名称と機能の混乱を避けるために、導入口284及び排出口286を、第1の連通口284及び第2の連通口286とも称する。
図2に示すインク消費時(使用時)の姿勢では、気泡トラップ室282に対する第1,第2の連通口284,286の位置関係が、気泡をトラップできる点で有用であることは説明した。
しかし、位置関係が逆転し、出口と入り口も逆転する充填時では、気泡トラップ室282に対する第1,第2の連通口284,286の位置関係が好ましくない。なぜなら、図27の第2の連通口286が、気泡トラップ室282の鉛直上方部に位置し、インク充填時の入り口となる。一方、図27の第1の連通口284が、気泡トラップ室282の鉛直下方部に位置し、インク充填時の出口となる。気泡トラップ室282の鉛直上方部に位置する第2の連通口286からインクが充填され、気泡トラップ室282の鉛直下方部に位置する第1の連通口284からインクが排出されると、気泡トラップ室282の鉛直上方部に気泡が溜まる淀みができ易い。この気泡の逃げ場がないと、気泡トラップ室282はインクで満たされない。そればかりか、気泡トラップ室282に残留した気泡が、インク消費時にインク検出装置200に移動し、センサキャビティ222に入り込んでインクエンド誤検出を生じてしまう。
そこで、気泡抜きのためのバイパス流路288を設けた。このバイパス流路288は、特許文献5,6の技術と同様に、フィルム104を一部未溶着として形成されることでは同じであるが、その設置場所と用途または目的が特許文献5,6とは異なっている。
バイパス流路288は、図27に示すように、シール面600よりも高さTだけ突出した一つ以上の突起610、本実施形態では三つの突起610により確保される。この突起610がフィルム104と溶着されないと、ケース本体102の一面に形成されたシール面600とフィルム104との間には、突起610により生じた隙間が確保される。この隙間がバイパス流路288となる。より詳しくは、気泡トラップ室282の開口部からフィルム104の未溶着部分(特に2本の突起610の間)を介して迂回流路270の開口部が連通して、バイパス流路288が形成される。
なお、バイパス流路288は、シール面600よりもある深さだけ窪んだ一つ以上の溝によっても確保される。この溝がフィルム104と溶着されないと、溝の底部とフィルム104との間に隙間が確保されるからである。
(液体収容容器の製造方法)
図25〜図27に示す構造のケース本体を有するインクカートリッジ100(液体収容容器)の製造方法は、以下の工程を有する。先ず、気泡トラップ室282及び迂回流路にそれぞれ連通する各々の開口部が形成されたケース本体102の一面に形成されたシール面600に、図2に示すフィルム104を溶着する。この際、上述した通り、バイパス流路288を確保するために、突起610または溝はフィルム104と溶着されない未溶着部分とする。なお、この溶着作業は、インクカートリッジ100を減圧雰囲気内に配置して行うことが好ましい。無駄なエアがインクカートリッジ100内のインク流路に入らないからである。
次に、インク消費時の姿勢(図2、図3、図6等)とはインクカートリッジ100の上下を逆転させた姿勢(図25〜図27)として、インク供給口110よりインクを充填する。その充填時に、気泡トラップ室282の鉛直上方部に配置される第2の連通口286より気泡トラップ室内にインクを導入する。インクの導入は、インク供給圧に加え、インク流路が減圧されていることでより円滑に行われる。また、インク充填を、迂回流路270よりさらに下流側の開口(図示せず)から減圧排気しながら行ってもよい。気泡トラップ室282内のインクは、気泡トラップ室282の鉛直下方部に位置する第1の連通口284を経て、迂回流路270、さらにはその下流のタンク室260等に供給される。
そのインク充填時に、気泡トラップ室282の鉛直上方部に溜まる気泡を、気泡トラップ室282の開口部からフィルム104の未溶着部分を介して迂回流路270の開口部に至るバイパス流路288を経て、気泡トラップ室282より迂回流路270に逃がす。この気泡は、大気開放された末端開口から外部に放出される。なお、迂回流路270よりさらに下流側の開口から減圧排気していると、気泡はインクカートリッジ100外に強制排気される。
そして、インク充填工程の終了後に、フィルム104の未溶着部分を溶着してバイパス流路288を閉鎖する。バイパス流路288はインク充填時のみ必要であり、インク消費時には不要だからである。
この収容容器の製造方法は、図25〜図27に示したインクカートリッジ100に限定されず、液体収容容器の用途は、インクジェット記録装置のインクカートリッジに限らない。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体消費装置に適用可能である。
液体消費装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレイ、面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロデスペンサ等が挙げられる。
また、本発明の液体収容容器は、オンキャリッジタイプのインクカートリッジに限らず、キャリジに搭載されないサブタンクや、オフキャリジタイプのインクカートリッジ等であっても良い。
さらには、上述した実施形態では、液体検出装置のケース本体を液体収容容器のケース本体の一部として、特許文献2のようなシーリングゴムやスプリングを排除したが、これに限定されない。液体収容容器のケース本体とは別個のユニットとして液体検出装置を構成しても良い。この場合、シーリングゴムやスプリングを排除できないかもしれないが、ユニットケースが大型化したとしても、そのユニットケースでの振動吸収を最小限に抑えて検出波形の振幅を大きく確保することに寄与できる。
上記実施形態において、液体噴射装置を、記録用紙(図示略)の搬送方向(前後方向)と交差する方向において記録ヘッド19が記録用紙(図示略)の幅方向(左右方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプ(ラインヘッド方式)のプリンタに具体化してもよい。
上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「液体」とは、気体のみからなる液体を含まない概念であり、液体には、例えば無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等のほかに、液状体、流状体などが含まれる。
液体収容容器によっては、気泡トラップ室282に液体を充填する場合でなく、液体をためるタンク室を持つ液体収容容器に、上述した製造方法を適用することもできる。つまり、上述したように液体消費時に気泡トラップを実施するものに限らない。液体消費時に気泡トラップを実施しなくても、液体充填時に停留する気泡を除去してタンク室内に液体を充満させたい需要があり得るからである。
さらに言えば、本発明の実施形態に係る液体収容容器の製造方法は、必ずしも使用時の姿勢と充填時の姿勢とが上下で逆転するものでなく良い。用途によっては、液体消費がないものや、気泡トラップ以外の理由でタンク室に第1,第2の連通口284,286を上記と同様な位置関係でさせたいニーズがあり得るからである。迂回流路270も必須でなく、第1の連通口284と接続された流路であれば良い。
例えば、充填時でも消費時でも、常に液体が一方向に流れる一種のバッファとしての液体収容容器があり得る。この場合、気泡トラップ室282に代わるタンク室では、常に気泡抜きのニーズがあるので、必ずしも液体充填後にバイパス流路288を閉鎖する必要はない。
液体消費装置であるインクジェット式プリンタの概略斜視図である。 インクカートリッジの分解斜視図である。 図2の一部を拡大したインク検出装置の分解斜視図である。 インク検出装置の上流側の気泡トラップ室を含む本実施形態の流路を模式的に示す断面図である。 図4の比較例である気泡トラップ室を示す断面図である。 インクカートリッジの正面図である。 図6のA1−A1断面図である。 図6のB1−B1断面図である。 インクカートリッジの右側面図である。 センサベースを裏から見た斜視図である。 センサチップが搭載されたセンサベースを表から見た斜視図である。 インク検出装置の組立後の断面図である。 センサベースの第1,第2の孔と隔壁との位置関係を示す概略説明図である。 図14(A)(B)は、隔壁の変形例を示す図である。 図15(A)(B)は、補助支持部を設けた変形例を示す図である。 隔壁及び補助支持部をセンサベース側に設けた変形例を示す図である。 センサチップの断面図である。 図14(B)、図15(B)または図16に示すセンサベース210の取り付け構造を、各図の上方から見て模式的に示す平面図である。 図19(A)は図18と同じ状態で示された本実施形態の平面図、図19(B)は図19(A)のA2−A2断面図、図19(C)は図19(A)のB2−B2断面図、 図19のより具体的な実施形態を示す平面図である。 図20のA3−A3断面図である。 図20のB3−B3断面図である。 センサベース210の装着前の本体ケース400の平面図である。 図24(A)は図19及び図20と同じ状態を示すさらに他の実施形態を示す平面図、図24(B)は図24(A)のA4−A4断面図である。 図2に示すケース本体をフィルム側から見た図である。 図25のC部の拡大平面図である。 図25のC部の拡大斜視図である。
符号の説明
100 液体収容容器(インクカートリッジ)、102 本体ケース、102a 流路壁、110 液体供給部、130 開口部、132 溶着用リブ、134 流路(送出流路)、134a 上流バッファ室、134a1 間仕切壁、134b 下流バッファ室、134b1 間仕切壁、135a 供給口、135b 排出口、136 隔壁、136a 基端部、136b 自由端部、138、補助支持部、200 液体検出装置、202 フィルム、210 センサベース、212 第1の孔(供給路)、214 第2の孔(排出路)、216 隔壁、218 補助支持部、220 センサチップ、222 センサキャビティ、224 振動板、226 圧電素子、228 電極、230 押さえカバー、240 中継端子、250 回路基板、260 液体収容室(タンク室)、270 迂回流路、280 気泡トラップ部、282 気泡トラップ室(タンク室)、284 導入口、286 排出口、288 バイパス流路、290 連絡流路、300 キャビティ形成基部、300a 第1面、300b 第2面、400 本体ケース、402 開口部、410〜413 位置決め部、600 シール面、610 突起、D1 公差上の隙間、D2 隙間

Claims (7)

  1. 開口部を介して液体の流路が露出形成された本体ケースと、
    前記本体ケースの前記開口部より前記流路に臨んで配置されるセンサベースと、
    前記センサベースが前記流路に臨む面とは逆側の面に搭載された圧電素子と、前記圧電素子と対向して配置されて検出対象の液体を受け入れるセンサキャビティとを含むセンサチップと、
    前記センサベースを前記開口部に保持し、かつ、前記開口部を封止するフィルムと、
    を備え、
    前記本体ケースが、前記流路に配置される気泡トラップ部と、前記流路が連通する液体収容室と、前記流路に配置される連絡流路と、前記流路に配置される上流バッファ室と、前記流路に配置される下流バッファ室と、を含み、前記液体収容室と前記下流バッファ室との間に前記連絡流路が位置し、前記連絡流路と前記下流バッファ室との間に前記気泡トラップ部が位置し、前記気泡トラップ部と前記下流バッファ室との間に前記上流バッファ室が位置し、前記上流バッファ室と前記下流バッファ室と隔壁で仕切られ前記上流バッファ室と前記下流バッファ室とが前記センサキャビティを介して連通され、
    前記気泡トラップ部は、前記液体が消費される使用時に、収容された前記液体の残量の低下に従い液位が下降することで上方にて気泡をトラップする気泡トラップ室と、前記使用時において前記気泡トラップ室の鉛直上方側位置し前記液体収容室から前記気泡トラップ室に前記液体を導入する導入口と、前記使用時において前記気泡トラップ室の鉛直下方側の位置にて連通されて前記液体を排出する排出口と、を含み、
    前記連絡流路が、前記使用時において前記気泡トラップ室の前記排出口より鉛直上方に前記液体を導き、前記上流バッファ室の鉛直上方側の位置より前記液体を前記上流バッファ室に導入するものである、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  2. 請求項において、
    記液体収容室は、大気に開放されていることを特徴とする液体収容容器。
  3. 請求項において、
    前記気泡トラップ室と前記液体収容室との間は、迷路状に屈曲する迂回流路が設けられていることを特徴とする液体収容容器。
  4. 請求項において、
    前記気泡トラップ室は、前記液体の充填時には前記使用時とは上下逆転して配置され、前記充填時の鉛直上方側の位置にある前記排出口から前記液体が導入され、前記充填時の前記気泡トラップ室の鉛直方向上方部の位置に、前記充填時に開放されて前記気泡トラップ室と前記迂回流路とを連通させるバイパス流路が設けられ、前記バイパス流路は前記使用時には閉鎖されていることを特徴とする液体収容容器。
  5. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記センサベースは、1の孔と、2の孔と、を含み、前記第1の孔を介して前記上流バッファ室が前記センサキャビティと連通され、前記第2の孔を介して前記下流バッファが前記センサキャビティと連通され、
    前記センサベースは、前記開口部の奥行き方向では、前記センサベースの前記第1,第2の孔の間に位置する前記隔壁のみを介して前記本体ケースと接触可能であることを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項において、
    前記センサベースは、直交する二軸方向にてそれぞれ二辺が対向する四辺を有する形状を有し、
    前記本体ケースの少なくとも前記開口部には、前記センサベースの四辺と対向する位置に、前記センサベースの前記四辺に向けて突出する少なくとも四つの位置決め部が設けられ、
    前記少なくとも四つの位置決め部を除いた領域にて、前記開口部を形成する壁部と前記センサベースの四辺との間の隙間が、前記上流側または前記下流側の前記流路の一部を形成することを特徴とする液体収容容器。
  7. 請求項において、
    前記少なくとも四つの位置決め部の二つは、前記隔壁の延長線上に存在することを特徴とする液体収容容器。
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