JP5087993B2 - 空調制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載された空調装置を制御する空調制御装置に関し、特に、設定温度を含む所定の温度範囲内に車室温を維持しながらエネルギーを有効活用することで車両の燃費を向上させる空調制御装置に関する。
従来、目的地までの道路状況に応じて燃料消費量が最小となるようにエンジン及びモータの利用スケジュールを自動的に設定するハイブリッド車両の駆動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この駆動制御装置は、目的地までの経路上にある発進又は停止が予測される地点でその経路を複数の区間に区分し、目的地までの道路状況と各運転者の運転履歴とに基づいて区間毎に推奨車速を設定し、推奨車速とエンジンの燃料消費特性とに応じて目的地までの燃料消費量が最小となるようにエンジン及びモータの利用スケジュールを区間毎に設定する。
これにより、この駆動制御装置は、減速又は制動の際のエネルギー回生による燃費改善と加速の際の燃費悪化とを考慮しながら目的地までの道路状況と運転者の運転履歴とに応じたより厳密な燃料消費量を求めた上で、燃料消費量が最小となるエンジン及びモータの利用スケジュールを設定することができる。
特開2000−333305号公報
しかしながら、特許文献1に記載の駆動制御装置は、モータで消費される電気エネルギーとエンジンで燃焼される燃料とを考慮しているだけで、空調装置で消費される電気エネルギーを考慮しておらず、車両の燃費の向上を図る上で対策が不十分である。
上述の点に鑑み、本発明は、車室温を所定の温度範囲内に維持しながらエネルギーを有効に活用することで車両の燃費を更に向上させる空調制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第一の実施例に係る空調制御装置は、車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、前記空調制御手段は、前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて、車室温が、車両搭乗者が許容できる限度として設定される、設定温度からの逸脱度合いの限度である許容限度となるまでに要する時間、又は、車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離と、車両位置と、前記エネルギー回収区間の位置情報とに基づいて前記空調装置を制御することを特徴とする。これにより、近い将来の車室温の変化と回生エネルギーが生成されるタイミングとを事前に把握しながら空調の作動状態を細かく制御し、その回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで車両の燃費を更に向上させることができる。
また、本発明の第二の実施例は、第一の実施例に係る空調制御装置であって、前記エネルギー回収区間情報取得手段は、走行経路又は走行計画に基づいてエネルギー回収区間に関する情報を取得することを特徴とする。これにより、エネルギー回収区間の始点又は終点をより正確に把握しながら空調の作動状態を細かく制御し回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで車両の燃費を更に向上させることができる。
また、本発明の第三の実施例は、第一又は第二の実施例に係る空調制御装置であって、前記車室温変化予測手段は、空調を弱めたり停止させたりした場合における車室温の変化を予測することを特徴とする。これにより、空調の作動状態に応じた車室温の変化をより正確に予測しながら回生エネルギーが生成される前の期間における空調の作動状態を細かく制御し回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで車両の燃費を更に向上させることができる。
また、本発明の第四の実施例に係る空調制御装置は、車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、前記空調制御手段は、空調を弱めたり停止させたりした場合における前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて車室温が許容限度となるまでに要する時間又は車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離に基づいて、車両が前記エネルギー回収区間に達する前に空調を弱めたり停止させたりすることを特徴とする。これにより、空調の作動を先送りするために空調を弱めたり停止させたりするタイミングをより適切に設定し、車室温をより確実に所定の温度範囲内に維持しながら、回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで、車両の燃費を更に向上させることができる。
また、本発明の第五の実施例は、第一乃至第四の何れかの実施例に係る空調制御装置であって、前記空調制御手段は、車両が前記エネルギー回収区間にあるときに空調を強めたり再開させたりすることを特徴とする。これにより、回生エネルギーの生成が開始されると同時にその回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで、車両の燃費を更に向上させることができる。
また、本発明の第六の実施例に係る空調制御装置は、車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、前記空調制御手段は、空調を強めた場合における前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて車室温が許容限度となるまでに要する時間又は車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離に基づいて、車両が前記エネルギー回収区間の終点に達する前に空調を強めることを特徴とする。これにより、近い将来の回生エネルギーが利用できない期間における空調を前倒しで実行するために、回生エネルギーが生成されている段階において空調を強めるタイミングをより適切に設定でき、回生エネルギーを空調装置で無駄なく活用できるようにすることで車両の燃費を更に向上させることができる。
上述の手段により、本発明は、車室温を所定の温度範囲内に維持しながらエネルギーを有効に活用することで車両の燃費を更に向上させる空調制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係る空調制御装置の構成例を示すブロック図であり、空調制御装置100は、操作者(車両搭乗者)が設定した設定温度を含む所定の温度範囲内に車室温を維持しながら、回生エネルギーを効率的に利用するよう空調装置6を制御するための車載装置であって、制御装置1、周辺環境検出装置2、入力装置3、測位装置4、記憶装置5、空調装置6、表示装置7及び音声出力装置8から構成される。
なお、本実施例において、空調制御装置100は、カーナビゲーションシステムに統合されているものとするが、カーナビゲーションシステムとは別個独立の装置であってもよい。
また、本実施例において、空調制御装置100は、ハイブリッド車両に搭載されるものとするが、エネルギーを回生可能な発電機を備えたガソリン車両や電気自動車に搭載されていてもよい。
制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータであって、例えば、経路探索手段10、走行計画生成手段11、エネルギー回収区間情報取得手段12、車室温変化予測手段13及び空調制御手段14のそれぞれに対応するプログラムをROMに記憶しながら、各手段に対応する処理をCPUに実行させる。
周辺環境検出装置2は、車両の周辺環境の状態を検出するための装置であり、例えば、車室温センサ、外気温センサ、又は、明るさセンサ等であって、測定値を制御装置1に出力し、制御装置1が車室温の変化を予測できるようにする。なお、制御装置1による車室温の変化予測については後述する。
入力装置3は、空調制御装置100に各種情報を入力するための装置であり、例えば、タッチパネル、ジョイスティック、リモートコントローラ、エスカッションボタン等であって、空調装置6に対する設定温度、許容上限温度(後述)又は許容下限温度(後述)等の入力に利用される。
測位装置4は、車両の位置を測定するための装置であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機によりGPSアンテナを介してGPS衛星が出力するGPS信号を受信し、受信した信号に基づいて車両位置を測定する。
測位装置4による測定は、単独測位や相対測位(干渉測位を含む。)等の如何なる方法であってもよいが、好ましくは精度の高い相対測位が用いられる。この際、車両位置は、舵角センサ、車速センサ、ジャイロセンサ等の各種センサの出力や、ビーコン受信機又はFM多重受信機を介して受信される各種情報に基づいて補正されてもよい。
記憶装置5は、制御装置1が各種演算を実行する上で必要とする情報を記憶するための装置であり、例えば、ハードディスク又はDVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体であって、目的地までの経路を探索するために利用する地図情報データベース、又は、車室温の変化を予測するために利用する車室温情報データベース等を格納する。
車室温情報データベースは、車室温に関する情報を体系的に記憶したデータベースであり、例えば、車両の熱容量、冷暖房に要した熱量、冷暖房時間、過去の車室温の推移、冷暖房開始時刻、又は、冷暖房終了時刻等を記憶する。
空調装置6は、車室内の温度、湿度、空気の流れ等を調節する装置であり、例えば、カーエアコンであって、制御装置1が出力する制御信号に応じて設定温度、設定湿度、吹き出し口の選択、風量、風向等を制御する。
表示装置7は、各種情報を表示するための装置であり、例えば、液晶ディスプレイ等であって、「空調先送り処理中」若しくは「空調前倒し処理中」等の空調制御装置100による空調装置6の制御内容(後述)、又は、空調再開までの時間、現在の車室温若しくは空調制御装置100により節約したエネルギー量等の各種情報を表示する。
音声出力装置8は、各種情報を音声出力するための装置であり、例えば、車載スピーカであって、空調装置6の制御内容に関する音声案内を出力する。
次に、制御装置1が有する各種手段について説明する。
経路探索手段10は、測位装置4が測定した車両位置(緯度、経度、高度)と入力装置3を介して入力された目的地の位置情報(緯度、経度、高度)と記憶装置5に記憶された地図情報データベースとに基づいて、所定位置(例えば、車両の現在位置である。)から目的地に至るまでの最適経路を導き出すための手段であり、例えば、最短経路探索アルゴリズムとしてダイクストラ法を用い最短経路を探索する。
なお、経路探索手段10は、最短経路の他、最も早く目的地に到着できる最速経路や高速道路を利用しない経路等を探索してもよい。
走行計画生成手段11は、走行計画を生成するための手段であり、例えば、エネルギー消費(電力消費及び燃料消費を含む。)を最小にするために、エンジンの回転数に応じた発電効率、燃費、又は、経路探索手段10が探索した経路上の道路種別等に基づいて、利用する駆動力(例えば、エンジン又はモータ等による駆動力である。)、走行速度、加速区間、減速区間、定速区間等から構成される走行計画を生成する。
制御装置1は、走行計画生成手段11が生成した走行計画に基づいてアクセル、ブレーキ、シフト位置等を自動制御するようにしてもよく、走行計画生成手段11が生成した走行計画に含まれる推奨速度や減速開始地点等を表示装置7及び音声出力装置8から出力し運転を支援するようにしてもよい。
エネルギー回収区間情報取得手段12は、エネルギー回収区間に関する情報を取得するための手段であり、例えば、回生ブレーキによるエネルギー回収区間に関する情報として、経路探索手段10が探索した走行経路上の降坂区間の開始地点、終了地点、区間距離又は道路勾配等を取得する。
ここで、エネルギー回収区間とは、空調装置6を作動させるための余剰エネルギー(熱エネルギーとして無駄に放出されるエネルギーである。)を回収できる経路上の区間をいう。
また、エネルギー回収区間情報取得手段12は、高速回転するエンジンの高効率発電によるエネルギー回収区間に関する情報として、走行計画生成手段11が生成した走行計画に含まれる定速区間の開始地点、終了地点又は区間距離等を取得する。
また、エネルギー回収区間情報取得手段12は、回生ブレーキによる電気エネルギー回収区間に関する情報として、走行計画生成手段11が生成した走行計画に含まれる減速区間の開始地点、終了地点又は区間距離等を取得する。
車室温変化予測手段13は、車室温の変化を予測するための手段であり、例えば、周辺環境検出手段2が検出した車室温、外気温又は日射量等と車室温情報データベースに記憶された車両の熱容量、冷暖房に要した熱量、冷暖房時間、過去の車室温の推移、冷暖房開始時刻、又は、冷暖房終了時刻等とに基づいて、近い将来の車室温の変化を予測する。なお、車室温変化予測手段13は、上述の情報に加え、或いは、上述の情報に代えて、車両の走行速度、経路上の地点の高度、経路上のトンネルの有無、時刻又は天候等を考慮しながら近い将来の車室温の変化を予測するようにしてもよい。
空調制御手段14は、空調装置6を制御するための手段であり、例えば、車室温変化予測手段13の予測結果とエネルギー回収区間情報取得手段12が取得したエネルギー回収区間に関する情報とに基づいて空調装置6を制御する。
例えば、空調制御手段14は、車室温変化予測手段13により、空調装置6による冷房を停止させると、10分後に3℃だけ車室温が設定温度(例えば、20℃)を上回ると予測された場合であって、測位装置4が測定した車両位置(緯度、経度、高度)とエネルギー回収区間情報取得手段12が取得したエネルギー回収区間の位置情報(緯度、経度、高度)とに基づいて車両がエネルギー回収区間まで10分未満の位置に達したことを検出した場合、空調装置6による冷房を停止させるようにする。
冷房を停止させたとしても、車両がエネルギー回収区間に達したときに冷房を再開させることで、車室温を許容上限温度(燃費の向上を優先させるために車両搭乗者が許容できるとして設定する設定温度からの高温側への逸脱度合いであり、例えば、設定温度より3℃高い温度とする。)以下に保つことができるからであり、従来ならばブレーキにより熱エネルギーとして無駄に捨ててしまっていた運動エネルギーを、空調装置6を作動させるための電気エネルギーとして有効利用できるからである。
これにより、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間に達し、回生ブレーキ等により電気エネルギーを発生させたときに、発生させた電気エネルギーを最大限活用しながら空調装置6による冷房を再開させるので、電気エネルギーの有効利用ひいては燃費の向上を実現させることができる。
また、空調制御手段14は、車室温変化予測手段13により、エネルギー回収区間において、車室温が設定温度(例えば、20℃)を下回っても空調装置6による冷房をさらに強めると、5分後に3℃だけ車室温が設定温度(例えば、20℃)を下回ると予測された場合であって、測位装置4が測定した車両位置(緯度、経度、高度)とエネルギー回収区間情報取得手段12が取得したエネルギー回収区間の位置情報(緯度、経度、高度)とに基づいて、車両がエネルギー回収区間の終点まで5分未満の位置に達したことを検出した場合、空調装置6による冷房を強めるようにする。
冷房を強めたとしても、車両がエネルギー回収区間の終点に達したときに冷房を停止させることで車室温を許容下限温度(燃費の向上を優先させるために車両搭乗者が許容できるとして設定する設定温度からの低温側への逸脱度合いであり、例えば、設定温度より3℃低い温度とする。)以上に保つことができるからであり、従来ならばブレーキにより熱エネルギーとして無駄に捨ててしまっていた運動エネルギーを、空調装置6を作動させるための電気エネルギーとして有効利用できるからである。
これにより、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間を通過し、空調装置6による冷房を停止させた場合であっても、しばらくの間は、電気エネルギーを消費することなしに車室温を許容下限温度(設定温度より3℃高い温度とする。)以上に維持することができ、電気エネルギーの有効利用ひいては燃費の向上を実現させることができる。
次に、図2を参照しながら、車両がエネルギー回収区間に達する前に空調装置6による冷房を一時停止させ、冷房を作動させる時期をエネルギー回収区間到達後まで先送りする処理(以下、「冷房先送り処理」とする。)について説明する。なお、図2は、冷房先送り処理の流れを示すフローチャートであり、空調制御装置100は、冷房先送り処理を周期的に実行するものとする。
また、空調制御装置100は、設定温度から所定温度(例えば、1℃)だけ上昇した場合に空調装置6に冷房を再開させ、設定温度から所定温度(例えば、1℃)だけ下降した場合に空調装置6に冷房を一時停止させる制御(以下、「通常制御」とする。)により設定温度(例えば、20℃)を維持させるものとし、許容上限温度(例えば、23℃)が入力装置3を介して設定されているものとする。
最初に、制御装置1は、エネルギー回収区間情報取得手段12により、経路探索手段10が探索した最短経路や走行計画生成手段11が生成した走行計画に基づいてエネルギー回収区間に関する情報を取得する(ステップS1)。
その後、制御装置1は、車室温変化予測手段13により、周辺環境検出手段2が検出した車室温、外気温又は日射量等と車室温情報データベースに記憶された車両の熱容量、冷暖房に要した熱量、冷暖房時間、過去の車室温の推移、冷暖房開始時刻、又は、冷暖房終了時刻等とに基づいて、空調装置6による冷房を一時停止させたときの車室温の変化を予測する(ステップS2)。
その後、制御装置1は、空調制御手段14により、車両が直近のエネルギー回収区間の始点に達するまでに要する時間(以下、「始点到達予測時間」とする。)と空調装置6による冷房を一時停止させたときに車室温が許容上限温度(23℃)を上回るまでに要する時間(以下、「許容上限逸脱予測時間」とする。)とを比較し(ステップS3)、始点到達予測時間が許容上限逸脱予測時間以下となった場合(ステップS3のYES)、空調装置6による冷房を一時停止させる(ステップS4)。
一方、始点到達予測時間が許容上限逸脱予測時間を上回った場合(ステップS3のNO)、制御装置1は、空調装置6による通常制御をそのまま継続させる。
このように、空調制御装置100は、車両搭乗者が設定した許容上限温度以下に車室温を維持できる限りにおいて、車両がエネルギー回収区間に達するまで冷房のためのエネルギー消費を先送りし、車両がエネルギー回収区間に達した段階で、従来ならば熱エネルギーとして廃棄していたエネルギーを冷房のために消費させるようにするので、車両が発生させたエネルギーの浪費を最小限に抑えることができる。
次に、図3を参照しながら、車両がエネルギー回収区間の終点に達する前に空調装置6による冷房を強化させ、エネルギー回収区間中に後続期間(エネルギー回収区間通過後の運転期間をいう。)のための冷房を前倒しする処理(以下、「冷房前倒し処理」とする。)について説明する。なお、図3は、冷房前倒し処理の流れを示すフローチャートであり、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間に達した後、繰り返し冷房前倒し処理を実行するものとする。
また、空調制御装置100は、エネルギー回収区間中においても通常制御により設定温度(例えば、20℃)を維持させるものとし、許容下限温度(例えば、17℃)が入力装置3を介して設定されているものとする。
最初に、制御装置1は、車両がエネルギー回収区間に達し、電気エネルギーの回収を開始させた場合や(例えば、HV(Hybrid Vehicle)車における回生ブレーキを使用した場合である。)、発電機により電気エネルギーの効率的な生成を開始させたりした場合に(例えば、AT(Automatic Transmission)車において燃料の供給をカットしながらエンジンブレーキによる減速を開始させた場合である。)、冷房先送り処理によって一時停止させておいた空調装置6による冷房を再開させる(ステップS11)。
その後、制御装置1は、エネルギー回収区間情報取得手段12により、エネルギー回収区間に関する情報を取得し(ステップS12)、車室温変化予測手段13により、周辺環境検出手段2が検出した車室温、外気温又は日射量等と車室温情報データベースに記憶された車両の熱容量、冷暖房に要した熱量、冷暖房時間、過去の車室温の推移、冷暖房開始時刻、又は、冷暖房終了時刻等とに基づいて、設定温度を所定温度(例えば、1℃)以上下回った場合にも空調装置6による冷房をさらに強めたときの車室温の変化を予測する(ステップS13)。
その後、制御装置1は、空調制御手段14により、車両が直近のエネルギー回収区間の終点に達するまでに要する時間(以下、「終点到達予測時間」とする。)と通常制御によらず設定温度を下回っても空調装置6による冷房をさらに強めたときに車室温が許容下限温度(17℃)を下回るまでに要する時間(以下、「許容下限逸脱予測時間」とする。)とを比較し(ステップS14)、終点到達予測時間が許容下限逸脱予測時間以下となった場合(ステップS14のYES)、空調装置6による冷房を強めるようにする(ステップS15)。
一方、終点到達予測時間が許容範囲逸脱予測時間を上回った場合(ステップS14のNO)、制御装置1は、通常制御により車室温を設定温度に維持させるようにする。
なお、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間の終点に達した時点で、空調装置6による冷房の強化を停止させ、通常制御に移行させるようにする。車室温が許容下限温度以下にならないようにするためであり、また、エネルギーが回生できない場合におけるエネルギーの消費を抑制するためである。
このように、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間の終点に達するまでに、車両搭乗者が設定した許容下限温度まで車室温を前もって冷やしておき、車両がエネルギー回収区間を通過した後も、電気エネルギーを追加的に消費することなく、できるだけ長期間にわたって車室温を設定温度(実際には設定温度より1℃高い温度)以下に留まらせるようにするので、車両が発生させたエネルギーの浪費を最小限に抑えることができる。
以上の構成により、空調制御装置100は、車両搭乗者が設定した許容範囲内に車室温を維持しながら冷房を先送りしたり、或いは、冷房を前倒ししたりするので、車室温を所定の温度範囲内に維持しながら車両が発生させたエネルギーを有効に活用し車両の燃費を向上させることができる。
また、空調制御装置100は、加速区間における冷房を加速区間に続く減速区間又は定速区間まで先送りしたり、減速区間又は定速区間に続く加速区間における冷房を前倒しして減速区間又は定速区間で作動させたりするので、車室温を所定の温度範囲内に維持しながら車両が発生させたエネルギーを有効に活用し車両の燃費を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例において、空調制御装置100は、車両がエネルギー回収区間に達する前に冷房を停止させて電力消費のタイミングを先送りし、エネルギー回収区間に達するまでの区間における空調装置6による電力消費を無くすようにするが、冷房を緩めることにより、エネルギー回収区間に達するまでの区間における空調装置6による電力消費を低減させるようにしてもよい。
また、空調制御装置100は、車室温変化予測手段13より車室温の変化を時間軸で捉え、許容上限逸脱予測時間又は許容上限逸脱予測時間等の各種時間を予測することで、空調装置6を制御するタイミングを決定するが、車室温の変化を距離(例えば、走行時間と走行速度との積で表される。)で捉え、許容上限逸脱予測距離又は許容上限逸脱予測距離等の各種距離を予測することで、空調装置6を制御するタイミングを決定するようにしてもよい。
また、空調制御装置100は、空調装置6による冷房を制御するが、空調装置6による暖房(電気エネルギーによる暖房であり、例えば、シートヒータやステアリングヒーター等による暖房を含む。)を制御するようにしてもよい。
また、空調制御装置100は、電気エネルギーを出し入れ可能な車載バッテリーの如く、熱エネルギーを出し入れ可能な容器として車室を捉え、冷房を先送りしたり、或いは、冷房を前倒ししたりして車室温を直接的に制御するが、蓄熱機や蓄冷機を用いて熱エネルギーの出し入れに時間的な幅をもたせ、例えば、エネルギー回収区間において空調装置6が発生させる冷気を蓄冷機に蓄え、エネルギー回収区間以外の区間において蓄冷機に蓄えておいた冷機により車室温を低下させるようにしながら、車室温を間接的に制御するようにしてもよい。
また、空調制御装置100は、発電機又は回生ブレーキによる回生エネルギーを即時に空調装置6で消費させるようにするが、回生エネルギーの全部又は一部を車載バッテリーに蓄えた上で消費させるようにしてもよい。
また、空調制御装置100は、車室温を許容限度内に維持しながら空調装置6の作動をエネルギー回収区間が開始するまで先送りしたり、エネルギー回収区間が終了するまでに前倒ししたりするが、搭乗者数や搭乗者の着座位置等を考慮しながらより積極的に空調装置6の作動を制御するようにしてもよい。例えば、運転者だけが搭乗している場合、空調制御装置100は、後部座席周辺の車室温に対する許容限度を緩和させる(より広めに設定する)ようにしてもよい。
本発明に係る空調制御装置の構成例を示すブロック図である。 冷房先送り処理の流れを示すフローチャートである。 冷房前倒し処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御装置
2 周辺環境検出装置
3 入力装置
4 測位装置
5 記憶装置
6 空調装置
7 表示装置
8 音声出力装置
10 経路探索手段
11 走行計画生成手段
12 エネルギー回収区間情報取得手段
13 車室温変化予測手段
14 空調制御手段
100 空調制御装置

Claims (6)

  1. 車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、
    エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、
    前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、
    前記空調制御手段は、前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて車室温が、車両搭乗者が許容できる限度として設定される、設定温度からの逸脱度合いの限度である許容限度となるまでに要する時間又は車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離と、車両位置と、前記エネルギー回収区間の位置情報とに基づいて前記空調装置を制御する、
    ことを特徴とする空調制御装置。
  2. 前記エネルギー回収区間情報取得手段は、走行経路又は走行計画に基づいてエネルギー回収区間に関する情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記車室温変化予測手段は、空調を弱めたり停止させたりした場合における車室温の変化を予測する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空調制御装置。
  4. 車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、
    エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、
    前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、
    前記空調制御手段は、空調を弱めたり停止させたりした場合における前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて車室温が許容限度となるまでに要する時間又は車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離に基づいて、車両が前記エネルギー回収区間に達する前に空調を弱めたり停止させたりする、
    ことを特徴とする空調制御装置。
  5. 前記空調制御手段は、車両が前記エネルギー回収区間にあるときに空調を強めたり再開させたりする、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の空調制御装置。
  6. 車室温の変化を予測する車室温変化予測手段と、
    エネルギー回収区間に関する情報を取得するエネルギー回収区間情報取得手段と、
    前記車室温変化予測手段の予測結果と前記エネルギー回収区間に関する情報とに基づいて、前記エネルギー回収区間で車両が発生させるエネルギーが空調装置で利用されるように該空調装置を制御する空調制御手段と、を備え、
    前記空調制御手段は、空調を強めた場合における前記車室温変化予測手段の予測結果に基づいて車室温が許容限度となるまでに要する時間又は車室温が許容限度となるまでに車両が走行する距離を算出し、算出した時間又は距離に基づいて、車両が前記エネルギー回収区間の終点に達する前に空調を強める、
    ことを特徴とする空調制御装置。
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