JP5087898B2 - 分析チップ - Google Patents
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Description
基板の成形としては、ポリマーの場合、射出成形法、ホットエンボス法などの方法、ガラスやセラミックの場合、サンドブラスト法などの方法、シリコンの場合、公知の半導体プロセスで使用される方法が挙げられる。
(DNA固定化基板の作製)
公知の方法であるLIGA(Lithographie Galvanoformung Abformung)プロセスを用いて、射出成形用の型を作製し、射出成型法により後述するような形状を有するPMMA製の基板を得た。なお、この実施例で用いたPMMAの平均分子量は5万であり、PMMA中には1重量%の割合で、カーボンブラック(三菱化学製 #3050B)を含有させており、基板は黒色である。この黒色基板の分光反射率と分光透過率を測定したところ、分光反射率は、可視光領域(波長が400nmから800nm)のいずれの波長でも5%以下であり、また、同範囲の波長で、透過率は0.5%以下であった。分光反射率、分光透過率とも、可視光領域において特定のスペクトルパターン(ピークなど)はなく、スペクトルは一様にフラットであった。なお、分光反射率は、JIS Z 8722の条件Cに適合した照明・受光光学系を搭載した装置(ミノルタカメラ製、CM−2002)を用いて、基板からの正反射光を取り込んだ場合の分光反射率を測定した。
配列番号1で表される塩基配列を有するDNA(60塩基、5’末端アミノ化)を合成した。なお、このDNAは5’末端がアミノ化されている。
射出成形法により図6に示す貫通孔を4つ有するカバー(外周部にオーバーハング構造有り)を作製した。
表面の中心線平均粗さ(Ra値)が20(nm)、平均粒径が197μmの市販ジルコニア製微粒子(東レ株式会社製)を、炭化珪素質研磨材(粒度#20)を用い遠心式バレル研磨機で1時間、水中にて研磨を行い、水洗して乾燥した。この研磨後の微粒子の表面粗さは、Ra=165nmであった。かかる微粒子の表面の中心線平均粗さの測定は、その表面をAuで真空蒸着した後、走査型電子顕微鏡(株式会社エリオニクス製、型式ESA−2000)で表面の中心線平均粗さ(Ra値)(nm)を測定した。前記中心線平均粗さは、観察倍率を10,000倍、カットオフ値を0とし、任意の10個について測定し、その平均値を求めた。かかる微粒子の粒径は、実体顕微鏡で任意の100個以上の微粒子の画像を50〜150倍で撮影した後、画像処理解析ソフト(三谷商事社株式会社製、Win Roof)により円相当径を求めて平均値を算出し、それを平均粒径とした。その後エタノール溶液に浸漬し、超音波洗浄を5分間行った。さらに同様の洗浄を2回繰り返した。この微粒子をカバーの貫通孔から、基板とカバーの空隙内に120mg封入した。
検体DNAとして、上記DNA固定化基板に固定化されたプローブDNAとハイブリダイズ可能な配列番号4で表される塩基配列を持つDNA(968塩基、以下、配列番号4のDNAともいう)を用いた。調製方法を以下に示す。
マイクロピペットを用いて、基板とカバーの空隙(反応槽)にハイブリダイゼーション検体溶液165μLを貫通孔より注入した。このとき、容易に溶液を注入でき、気泡が混入することはなかった。封止材としてシリコンテープ(アズワン)を用い、4つの貫通孔を塞いだ。ハイブリダイゼーションチャンバー(Takara Hybridization chamber(タカラバイオ(株))をシート振盪台(東京理化器械(株)製 MMS FIT−S)に密着させて固定し、基板をハイブリダイゼーションチャンバー内にセットした。このとき、基板をセットする位置の両端の凹みに、15μLずつ超純水を滴下した。ハイブリダイゼーションチャンバーのふたを閉めて6本の固定ネジを締めて固定後、42℃に設定した恒温チャンバー(東京理化器械(株)製 FMS−1000)内に据え付けた振盪機(東京理化器械(株)製 MMS−310)の上に載せて固定した。恒温チャンバーの前面をアルミホイルで遮光して、250回転/分で旋回振盪しながら、42℃で16時間インキュベートした。インキュベート後、ハイブリダイゼーションチャンバーから基板を取り出し、基板に接着したカバーとPDMSポリマーを脱離した後、洗浄、乾燥した。
DNAチップ用のスキャナー(Axon Instruments社製 GenePix 4000B)に上記処理後の基板をセットし、レーザー出力33%、フォトマルチプライヤーの電圧設定を500にした状態で測定を行った。ここで、蛍光強度とはスポット内の蛍光強度の平均値であり、バックグラウンドノイズとは、プローブDNAを固定化していない凸部の蛍光強度である。結果を表1に示す。十分な蛍光強度が得られ、バックグラウンドノイズも低く抑えられた。また、同様の実験を基板10枚を用いて行ったが、全てのチップにおいて、容易に微粒子を封入することができ、溶液アプライ時も気泡の混入等なく、簡便に行うことができた。
アルミナ質研磨材(粒度#220)で2時間研磨したジルコニア製微粒子を封入した以外は実施例1と同様の実験を行った。この微粒子の表面の中心線平均粗さは、Ra=43nmであった。結果を表1に示す。十分な蛍光強度が得られ、バックグラウンドノイズも低く抑えられた。また、同様の実験を基板10枚を用いて行ったが、全てのチップにおいて、容易に微粒子を封入することができ、溶液アプライ時も気泡の混入等なく、簡便に行うことができた。
実施例1に記載の市販ジルコニア製微粒子を、20℃の55%フッ化水素酸(ステラケミファ株式会社製)に2時間浸漬後、水洗して乾燥した以外は実施例1と同様の実験を行った。この微粒子の表面の中心線平均粗さは、Ra=110nmであった。結果を表1に示す。十分な蛍光強度が得られ、バックグラウンドノイズも低く抑えられた。また、同様の実験を基板10枚を用いて行ったが、全てのチップにおいて、容易に微粒子を封入することができ、溶液アプライ時も気泡の混入等なく、簡便に行うことができた。
研磨を行わずに表面の中心線平均粗さRa=20nmのジルコニア製微粒子をそのまま封入した以外は実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示す。基板10枚を用いて行ったが、全ての基板で微粒子を封入する際に静電気が発生してしまい、30mg程度しか封入することができなかった。また、溶液アプライにおいても静電気により動かなくなった微粒子の間に抜けきらない気泡が残ってしまいハイブリダイゼーションの反応ムラが生じてしまった。封入された微粒子が少なかったため、溶液の攪拌効果も不十分であり、蛍光強度は実施例1、2と比較して低かった。
アルミナ質研磨材(粒度#220)で1時間研磨したジルコニア製微粒子を封入した以外は実施例1と同様の実験を行った。この微粒子の表面の中心線平均粗さは、Ra=32nmであった。結果を表1に示す。基板10枚を用いて実験を行ったが、全ての基板で微粒子を封入する際に静電気が発生してしまい、40〜60mg程度しか封入することができなかった。また、溶液アプライにおいても静電気により動かなくなった微粒子の間に抜けきらない気泡が残ってしまいハイブリダイゼーションの反応ムラが生じてしまった。封入された微粒子が少なかったため、溶液の攪拌効果も不十分であり、蛍光強度は実施例1と比較して低かった。
実施例3のフッ化水素酸処理したジルコニア製微粒子を、炭化珪素質研磨材(粒度#20)を用い遠心式バレル研磨機で30分、水中にて研磨を行い、水洗して乾燥した以外は実施例1と同様の実験を行った。この微粒子の表面の中心線平均粗さは、Ra=254nmであった。結果を表1に示す。基板10枚を用いて行ったが、微粒子の封入、溶液のアプライ操作は、実施例1と同様に容易に行うことができ、バックグラウンドノイズが実施例1より大きくなったものの、蛍光強度は実施例1と同等であった。
2 カバー部材
3 接着層
4 液面駐止チャンバー
5 貫通孔
6 空隙
7 基板に固定化された選択結合性物質
8 微粒子(ビーズ)
9 封止材
10 検体溶液
11 プローブDNA
Claims (7)
- 基板と該基板と接着されたカバー部材からなり、該基板と該カバー部材との間に空隙を有する分析チップであって、該空隙に微粒子が封入されており、該微粒子の表面の中心線平均粗さ(Ra値)が40nm以上300nm以下であり、該微粒子の最大径が50μm以上500μm以下である分析チップ。
- 前記微粒子の材質がセラミックス、ポリマーまたはガラスである請求項1に記載の分析チップ。
- 前記微粒子の表面の中心線平均粗さ(Ra値)が40nm以上200nm以下である請求項1または2に記載の分析チップ。
- 前記カバー部材が貫通孔を有する請求項1〜3のいずれかに記載の分析チップ。
- 前記基板が複数の凹凸構造を含む請求項1〜4のいずれかに記載の分析チップ。
- 前記基板の凸部の上面に選択結合性物質が固定化された請求項1〜5のいずれかに記載の分析チップ。
- 前記カバー部材が前記基板に脱着可能に接着されている請求項1〜6のいずれかに記載の分析チップ。
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