JP5086710B2 - 変性オルガノポリシロキサン、その製造方法、それを含む組成物及び発光ダイオード封止用組成物 - Google Patents
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Description
1.下記の工程1及び工程2を含むことを特徴とする、下記平均組成式(I)で示され、かつ下記(2)を満たす変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
(2)r/(q+r)=0.1〜0.5
〔工程1〕
有機溶媒中において、下記式(II)、(III)、(IV)及び(V)又は(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で示されるアルコキシシラン化合物の混合物を、混合物中の全アルコキシシラン基1モルに対して0.8〜1.1モルの水を添加し、30℃以下の温度で、酸触媒の存在下でアルコキシ基及びエポキシ基を加水分解する工程
R 1 3 Si(OR a ) (II)
(式中、R a は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 1 は上記と同じである。3つのR 1 は同一でも異なっていてもよい。)
R 2 2 Si(OR b ) 2 (III)
(式中、R b は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 2 は上記と同じである。2つのR 2 は同一でも異なっていてもよく、2つのOR b は同一でも異なっていてもよい。)
R 3 Si(OR c ) 3 (IV)
(式中、R c は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 3 は上記と同じである。3つのOR c は同一でも異なっていてもよい。)
R 4 Si(OR d ) 3 (V)
(式中、R d は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 4 は上記と同じである。3つのOR d は同一でも異なっていてもよい。)
Si(OR e ) 4 (VI)
(式中、R e は炭素数1〜6のアルキル基であり、4つのOR e は同一でも異なっていてもよい。)
〔工程2〕
工程1に引き続き、工程1において添加された水1モルに対して、酸無水物基当り1.5〜3モルに相当する酸無水物を添加し縮合反応を行う工程
(変性オルガノポリシロキサン)
上記平均組成式(I)において、m、n、p、q、r及びsは、それぞれ、0<m≦5、2≦n≦20、0≦p≦10、5≦q≦9、1≦r≦5、0≦s≦3の数を表す。また、(p+q+r+s)/n=0.3〜3であり、好ましくは0.4〜2.0である。この比率が0.3よりも小さくなると硬化物が柔らかくなり、3よりも大きくなると粘度が高くなりすぎる。s/(p+q+r+s)=0〜0.3であり、好ましくは、0〜0.2であり、0.3を超えると変性オルガノポリシロキサンの硬化物の靭性が低下する。
上記平均組成式(I)において、3つのR1は、互いに同一でも異なっていてもよく、2つのR2は、互いに同一でも異なっていてもよい。
は、炭素数3〜20のエポキシ基含有有機基が好ましく、より好ましい炭素数は3〜12である。エポキシ基としてはグリシジル基または脂環式エポキシ基が好ましい。具体的には、グリシジル基、グリシドキシエチル基、グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等が挙げられる。該エポキシ基含有有機基は変性オルガノポリシロキサンを架橋剤を用いて架橋させる為の官能基であり、一分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜30個、更に好ましくは2〜10個を含有するものである。2個未満では架橋剤を用いて硬化しても強度、耐熱性共に不十分な硬化物しか得ることができない。
しては、R4のエポキシ基を水和して得られるα、β−ジヒドロキシ構造を有する一価の有機基及びそれらの水酸基が部分的にまたは両方ともアシル化された構造を有する一価の有機基である。これらの一価の有機基の具体例は、2、3−ジヒドロキシプロピル基、β−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)エチル基、γ−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)プロピル基、β−(3,4−ジヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピル基、2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロピル基、β−〔2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ〕エチル基、β−〔2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ〕エチル基、γ−〔2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ〕プロピル基、γ−〔2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ〕プロピル基、β−〔3−ヒドロキシ−4−アセトキシシクロヘキシル〕エチル基、β−〔3−アセトキシ−4−ヒドロキシシクロヘキシル〕エチル基、2、3−ジアセトキシプロピル基、β−(2,3−ジアセトキシプロポキシ)エチル基、γ−(2,3−ジアセトキシプロポキシ)プロピル基及びβ−(3,4−ジアセトキシシクロヘキシル)エチル基等が挙げられる。これらの中で、好ましい基としては、β−(3,4−ジヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、2、3−ジヒドロキシプロピル基、β−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)エチル基、γ−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)プロピル基、β−(3−ヒドロキシ−4−アセトキシシクロヘキシル)エチル基、β−(3−アセトキシ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピル基、2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロピル基、β−(2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ)エチル基、β−(2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ)エチル基、γ−(2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ)プロピル基及びγ−(2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基から選ばれる少なくとも1種である
全R5中の水酸基含有有機基の割合は少なくとも10モル%であり、20モル%以上が好ましい。また、該水酸基含有有機基の平均組成式(I)における量は、r/(q+r)=0.1〜0.5であり、好ましくは0.15〜0.45である。0.1未満では変性オルガノポリシロキサンの硬化物の接着性が必ずしも十分ではなく、0.5を超えると硬化物の吸水性が高くなる。R5で示される一価の有機基は、アルコキシ基を加水分解する過程において、エポキシ基の所定量を加水分解して水酸基含有基に変性することで得ることができる。エポキシ基の所定量を加水分解して水酸基含有基に変性する条件としては、全アルコキシ基1モルに対して0.8〜1.1モル、好ましくは0.85〜1.05モルの水、及び塩酸、硫酸等のルイス酸触媒を添加し、30℃以下の温度で攪拌する方法を挙げることができる。
本発明の変性オルガノポリシロキサンは、例えば下記の工程1及び工程2を含む製造方法で製造することができる。
有機溶媒中において、下記式(II)、(III)、(IV)及び(V)又は(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で示されるアルコキシシラン化合物の混合物を、混合物中の全アルコキシシラン基1モルに対して0.8〜1.1モルの水を添加し、30℃以下の温度で、酸触媒の存在下でアルコキシ基及びエポキシ基を加水分解する工程
R1 3Si(ORa) (II)
(式中、Raは炭素数1〜6のアルキル基であり、R1は上記と同じである。3つのR1は
同一でも異なっていてもよい。)
R2 2Si(ORb)2 (III)
(式中、Rbは炭素数1〜6のアルキル基であり、R2は上記と同じである。2つのR2は
同一でも異なっていてもよく、2つのORbは同一でも異なっていてもよい。)
R3Si(ORc)3 (IV)
(式中、Rcは炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は上記と同じである。3つのORcは同一でも異なっていてもよい。)
R4Si(ORd)3 (V)
(式中、Rdは炭素数1〜6のアルキル基であり、R4は上記と同じである。3つのORdは同一でも異なっていてもよい。)
Si(ORe)4 (VI)
(式中、Reは炭素数1〜6のアルキル基であり、4つのOReは同一でも異なっていてもよい。)
工程1に引き続き、工程1において添加された水1モルに対して、酸無水物基当り1.5〜3モルに相当する酸無水物を添加し縮合反応を行う工程である。
上記式(II)〜(IV)で示されるアルコキシシラン化合物において、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して一価の炭化水素基であり、炭素数1〜10のものが好ましく、具体例としては、前記例示したとおりである。経済性の観点から、メチル基が好ましい。
式(II)における3つのR1は、同一でも異なっていてもよく、式(III)における2つのR2は、同一でも異なっていてもよい。
上記式(III)における2つのORbは、同一でも異なっていてもよく、式(IV)における3つのORcは、同一でも異なっていてもよい。
上記式(II)で示されるアルコキシシラン化合物としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラン類が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記式(III)で示されるアルコキシシラン化合物としては、例えばジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン類が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記式(IV)で示されるアルコキシシラン化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン類が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記式(V)で示される一価のエポキシ基含有アルコキシシラン化合物において、R4で示される一価のエポキシ基含有有機基としては、前記式(I)で説明をしたものと同一である。一価のエポキシ基含有有機基は、上記〔工程1〕で適宜加水分解されて水酸基含有有機基に変性されるが、変性の容易性及び変性オルガノポリシロキサンの硬化物の接着性と吸水性のバランスの点から脂環式エポキシ基を有する一価のエポキシ基含有有機基が好ましい。
式(V)におけるRdは、炭素数1〜6のアルキル基、好ましくは1〜4のアルキル基であり、ORdの具体例としては、前記ORa、ORb及びORcの例示化合物と同様である。
上記式(V)で示される一価のエポキシ基含有有機基を有するアルコキシシラン化合物としては、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらは1種または2種以上を用いることができる。
本製造方法で用いられる有機溶媒としては、特に制限はなく、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチルエステル、酢酸ブチルエステル等のエステル系溶媒等が使用される。中でも、原料及び生成物の溶解性等の観点からジオキサン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸ブチルエステルが好ましい。
本発明の変性オルガノポリシロキサンの製造方法は、工程1と工程2を含む。
〔工程1〕
工程1は、前述した有機溶媒中において、上記(II)〜(V)又は(II)〜(VI)で示されるアルコキシシラン化合物を、該アルコキシ化合物の全アルコキシ基1モルに対して0.8〜1.1モル、好ましくは0.85〜1.05モルの水を添加し、30℃以下の温度で、アルコキシ基を加水分解するとともに、エポキシ基の所定量を加水分解して水酸基含有基に変性せしめる工程である。本工程においては、アルコキシ基を加水分解することによりシラノール基が生成するが、生成したシラノール基の一部は相互に脱水縮合してシロキサン結合を生成すると共に水を生成する。従って、アルコキシ基を加水分解するに際しては、アルコキシ基と等モルの水を使用することは必須ではない。しかし、添加される水の量がアルコキシ基1モルに対し、0.8モルより少ない場合には、アルコキシ基の加水分解が十分に行われないだけでなく、エポキシ基の加水分解も所定通りに進まない可能性がある。また、添加される水の量がアルコキシ基1モルに対し、1.1モルより多い場合には、エポキシ基が必要以上に加水分解されることがあり好ましくない。このような場合、工程2の後で得られる変性オルガノポリシロキサンの粘度が高くなりすぎたり、該変性オルガノポリシロキサンの硬化物の耐水性が劣る結果となる。
工程2は工程1に引き続いて行う工程であるが、工程1において添加された水1モルに対して酸無水物基あたり1.5〜3モルに相当する酸無水物、好ましくは2.0〜2.5モルに相当する酸無水物を添加することにより、工程1において生成したSi−OH同士の縮合反応を行なう工程である。この工程で溶媒中に添加される酸無水物は、シラノール相互の縮合反応で生成する水と反応して反応系内から水を除去する作用をすることでシラノール相互の縮合反応を進め変性オルガノポリシロキサンの高分子量化を進める作用をすると共に、工程1においてエポキシ基の水和によって生成した水酸基の一部をアシル化して水酸基含有量を調節することができる。
本発明の変性オルガノポリシロキサンとエポキシ樹脂とは優れた混和性を示す。これらの混合物は、通常のエポキシ樹脂用硬化剤を配合して加熱硬化することができ、強靭性、接着性に優れた熱硬化物が得られる。エポキシ樹脂の硬化物は一般に吸水性が高いが、変性オルガノポリシロキサンと併用することで吸水性を低下させることができる。また変性オルガノポリシロキサンの接着性はエポキシ樹脂と併用することで、その効果をより高めることが可能となる。
合成実施例及び合成比較例中の変性オルガノポリシロキサンの構造確認は、1H−NMRスペクトルの測定により行った。ここで式(I)中のR4及びR4から誘導されるR5の定量は、エポキシ基由来のプロトン、水和により開環したエポキシ基由来のプロトン、エポキシ基の水和により発生した水酸基をアシル化して得られたエポキシ基由来のプロトンの面積比をそれぞれ算出することにより行うことができる。合成実施例及び合成比較例中の粘度の測定は、E型粘度計により25℃で測定した。
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却器を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン100g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン26g(0.1mol)、メチルトリメトキシシラン27g(0.2mol)、ジメチルジメトキシシラン24g(0.2mol)、トリメチルメトキシシラン(0.05mol)を投入し、次いで1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水18gで希釈したもの(水1.2mol)を添加し、20℃で3時間攪拌しアルコキシシランの加水分解を行った。その後、無水酢酸280g(2.7mol)を添加し、40℃で12時間攪拌した。冷却後、系内に蒸留水を添加し内容物を洗浄し、水層を除去するという水洗浄操作を3回行い、さらに有機層のメチルイソブチルケトンを留去することで目的の変性オルガノポリシロキサン(A−1)を得た。合成した変性オルガノポリシロキサンの1H−NMRスペクトルからエポキシ基由来のプロトンの化学シフト(δ)=3.1ppm、水和により開環したエポキシ基由来のプロトンの化学シフト(δ)=3.3ppm、エポキシ基の水和により発生した水酸基をアシル化して得られたエポキシ基由来のプロトンの化学シフト(δ)=4.7〜4.8ppmの面積比は、66:25:9となりエポキシ基の34%が開環していることが確認された。また、粘度は49,000mPa・sであった。
実施例1の1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水18gで希釈したものを、1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水21gに希釈したもの(水1.4mol)に代えた以外は、実施例1と同様に合成を行った。合成した変性オルガノポリシロキサン(A−2)の1H−NMRスペクトルからエポキシ基の41%が開環していることが確認された。また、粘度は152,000mPa・sであった。
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物をβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランから3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン24g(0.1mol)に代えた以外は、実施例1と同様に合成を行った。合成した変性オルガノポリシロキサン(A−3)の1H−NMRスペクトルからエポキシ基の27%が開環していることが確認された。また、粘度は24,000mPa・sであった。
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却器を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン100g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン26g(0.1mol)、メチルトリメトキシシラン21g(0.2mol)、ジメチルジメトキシシラン24g(0.2mol)、テトラメトキシシラン8g(0.05mol)、トリメチルメトキシシラン(0.05mol)を投入し、次いで1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水21gで希釈したもの(水1.4mol)を添加し、20℃で3時間攪拌しアルコキシシランの加水分解を行った。その後、無水酢酸280g(2.7mol)を添加し、40℃で12時間攪拌した。冷却後、系内に蒸留水を添加し内容物を洗浄し、水層を除去するという水洗浄操作を3回行い、さらに有機層のメチルイソブチルケトンを留去することで目的の変性オルガノポリシロキサン(A−4)を得た。合成した変性オルガノポリシロキサンの1H−NMRスペクトルからエポキシ基の30%が開環していることが確認された。また、粘度は223,000mPa・sであった。
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却器を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン100g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン26g(0.1mol)、ジメチルジメトキシシラン48g(0.4mol)、トリメチルメトキシシラン(0.05mol)を投入し、次いで1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水17gで希釈したもの(水1.2mol)を添加し、20℃で3時間攪拌しアルコキシシランの加水分解を行った。その後、無水酢酸240g(2.4mol)を添加し、40℃で12時間攪拌した。冷却後、系内に蒸留水を添加し内容物を洗浄し、水層を除去するという水洗浄操作を3回行い、さらに有機層のメチルイソブチルケトンを留去することで目的のエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(A−5)を得た。合成した変性オルガノポリシロキサンの1H−NMRスペクトルからエポキシ基の31%が開環していることが確認された。また、粘度は3,000mPa・sであった。
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却器を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン100g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン52g(0.2mol)、メチルトリメトキシシラン27g(0.2mol)、ジメチルジメトキシシラン12g(0.1mol)、トリメチルメトキシシラン(0.05mol)を投入し、次いで1mol/Lの塩酸4gを蒸留水22gで希釈したもの(水1.4mol)を添加し、20℃で3時間攪拌しアルコキシシランの加水分解を行った。その後、無水酢酸300g(2.9mol)を系に添加し、40℃で12時間攪拌した。冷却後、系内に蒸留水を添加し内容物を洗浄し、水層を除去するという水洗浄操作を3回行い、さらに有機層のメチルイソブチルケトンを留去することで目的のエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(A−6)を得た。合成した変性オルガノポリシロキサンの1H−NMRスペクトルからエポキシ基の28%が開環していることが確認された。また、粘度は1,000,000mPa・sを超えており、硬化物の作成には不適なものであった。
実施例1の1mol/Lの濃度の塩酸4gの代わりに蒸留水4gに代えた以外は実施例1と同様に合成を行った。合成した変性オルガノポリシロキサン(A−7)の1H−NMRスペクトルからエポキシ基の5%が開環していることが確認された。また、粘度は38,000mPa・sであった。
1mol/Lの濃度の塩酸4gを蒸留水32gで希釈したもの(水2.0mol)をアルコキシ基の加水分解に用い、無水酢酸を310g(3.0モル)に代えた以外は実施例1と同様に合成を行った。合成したエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(A−8)の1H−NMRスペクトルからエポキシ基の73%が開環していることが確認された。また、粘度は870,000mPa・sであった。
無水酢酸を130g(1.3モル)に代えた以外は実施例1と同様に合成を行った。合成した変性オルガノポリシロキサン(A−9)の1H−NMRスペクトルからエポキシ基の67%が開環していることが確認された。また、粘度は450,000mPa・sであった。
実施例5〜11及び比較例6〜10
表1に示す組成でそれぞれ配合して均一な組成物を調製した。ついで、樹脂成形型に該組成物を流し込み150℃、3時間の硬化条件で硬化させて縦30mm、横30mm、厚さ1mmの硬化物を得た。
(1)耐光性試験
縦30mm、横30mm、厚さ1mmの硬化物に、高圧水銀ランプを用いて、350nm以下の波長をフィルターカットした光を30mW/cm2の照度で100時間照射した後、分光光度計を用いて、波長400nm、厚み1mmの光透過率を測定し、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:初期透過率の90%以上を保持
○:初期透過率の80%以上を保持
△:初期透過率の70%以上を保持
×:初期透過率の70%未満
150℃の電気乾燥炉内に縦30mm、横30mm、厚さ1mmの硬化物サンプルを72時間放置した後、波長450nmでの透過率を分光光度計にて測定し、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:初期透過率の90%以上を保持
○:初期透過率の80%以上を保持
△:初期透過率の70%以上を保持
×:初期透過率の70%未満
リードフレーム上に配置された表面実装型発光ダイオードの封止材として硬化させたリードフレームサンプルを−40℃及び120℃に各30分間暴露する熱ショックサイクルを繰り返し、用いたリードフレームサンプルにおいて硬化物のクラックあるいは硬化物−基材間の剥離が初めて認められるサイクル数でサンプルの耐熱衝撃信頼性を下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:>150回
○:50〜150回
△:5〜50回未満
×:<5回
以上の実施例5〜11及び比較例6〜10の結果を表1にまとめて示した。
Claims (4)
- 下記の工程1及び工程2を含むことを特徴とする、下記平均組成式(I)で示され、かつ下記(2)を満たす変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
(2)r/(q+r)=0.1〜0.5
〔工程1〕
有機溶媒中において、下記式(II)、(III)、(IV)及び(V)又は(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で示されるアルコキシシラン化合物の混合物を、混合物中の全アルコキシシラン基1モルに対して0.8〜1.1モルの水を添加し、30℃以下の温度で、酸触媒の存在下でアルコキシ基及びエポキシ基を加水分解する工程
R1 3Si(ORa) (II)
(式中、Raは炭素数1〜6のアルキル基であり、R1は上記と同じである。3つのR1は同一でも異なっていてもよい。)
R2 2Si(ORb)2 (III)
(式中、Rbは炭素数1〜6のアルキル基であり、R2は上記と同じである。2つのR2は同一でも異なっていてもよく、2つのORbは同一でも異なっていてもよい。)
R3Si(ORc)3 (IV)
(式中、Rcは炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は上記と同じである。3つのORcは同一でも異なっていてもよい。)
R4Si(ORd)3 (V)
(式中、Rdは炭素数1〜6のアルキル基であり、R4は上記と同じである。3つのORdは同一でも異なっていてもよい。)
Si(ORe)4 (VI)
(式中、Reは炭素数1〜6のアルキル基であり、4つのOReは同一でも異なっていてもよい。)
〔工程2〕
工程1に引き続き、工程1において添加された水1モルに対して、酸無水物基当り1.5〜3モルに相当する酸無水物を添加し縮合反応を行う工程 - 変性オルガノポリシロキサンの25℃における粘度が500〜500,000mPa・sである請求項1に記載の変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
- 一価のエポキシ基含有有機基(R4)が、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、グリシジル基、β−グリシドキシエチル基及びγ−グリシドキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
- 水酸基を含有する一価の有機基(R5)が、β−(3,4−ジヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、2、3−ジヒドロキシプロピル基、β−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)エチル基、γ−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)プロピル基、β−(3−ヒドロキシ−4−アセトキシシクロヘキシル)エチル基、β−(3−アセトキシ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基、2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピル基、2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロピル基、β−(2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ)エチル基、β−(2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ)エチル基、γ−(2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロポキシ)プロピル基及びγ−(2−アセトキシ−3−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
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