JP5086164B2 - 光波長合分波回路 - Google Patents

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Description

本発明は、光波長合分波回路に関し、より詳細には、アレイ導波路回折格子型の光波長合分波回路に関する。
シリコン基板上に形成した石英系ガラス導波路によって構成されたプレーナ光波回路(PLC)の研究開発が盛んに行われている。かかるPLC技術を利用した、アレイ導波路回折格子(AWG)は、光波長合分波を実現する回路であり、光通信用の部品として重要な役割を果たしている。
AWGは、合分波される光の透過波長に温度依存性を有する。これは、AWGを構成する石英系ガラス導波路の実効屈折率が温度依存性を有する故である。そのため通常のAWGにおいては、波長透過特性を一定に保持するために、温度調節装置を付加する必要があった。
AWGに付加的に必要とされた温度調節装置を省略するため、AWGの透過波長の温度依存性を低減する方法が開発されている。この方法について、特許文献1に開示されている。透過波長の温度依存性を低減したAWGは、「温度無依存AWG」または「アサーマルAWG」と呼ばれる。アサーマルAWGは、AWG内の各光路の一部分断した溝を形成し、その溝に導波路の実効屈折率の温度係数とは異なる屈折率温度係数を有する材料(以下「温度補償材料」という。)を挿入することによって実現される。温度補償材料は、アレイ導波路において温度変化によって生ずる光路長差変化を相殺する。
図9は、アレイ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWG907の構成を示す平面図である。ここで、901は第1の入出力導波路、902は第1のスラブ導波路、903はアレイ導波路、904は第2のスラブ導波路、905は第2の入出力導波路、906は溝であり、溝906には温度補償材料が充填されている。溝906は、アレイ導波路903中央の直線部分に、複数の溝に分割されて形成されている。これは複数の溝に分割して特定の間隔で配置することで、単一の溝よりも放射損失を低減することが可能だからである。図10は、図9のアサーマルAWGのX−X線に沿った断面図である。ここで、906は溝であり、908はシリコン基板、910はクラッドである。また点線で示される909は導波路コアの位置を示している。溝906は導波路コアおよびクラッドの一部を取り除いて形成されており、導波路コアを分断している。
図11は、図9に示す構成のアサーマルAWGを、同一チップ907上に2回路配置した場合の構成を示す平面図である。ここで、901から906の符号は図9と同様の部分を示しており、また同様に、911は第1の入出力導波路、912は第1のスラブ導波路、913はアレイ導波路、914は第2のスラブ導波路、915は第2の入出力導波路、916は溝であり、溝916には温度補償材料が充填されている。また、溝916も複数の溝に分割されている。このようにスラブ導波路を交差させることで、ほぼ1回路を配置するのに要する長方形チップの面積内において、2回路を配置することが可能である。また交差するスラブ導波路を伝播する光波は、互いに進行方向が異なるため、回路間で光が漏洩することは無い。このような2回路配置のアサーマルAWGは、2つの別個な光波長合分波回路の機能を1つのチップで実現可能であり、あるいは、2回路でより特性の優れた回路を使用することで統計的に回路特性を向上させることが可能であるため、非常に有用な構成である。
一方、スラブ導波路に溝を形成するアサーマルAWGの構成は、アレイ導波路上に溝を形成するための直線領域を設置する必要が無いため、非アサーマルAWGと比較して回路面積で増大が無いという長所を有する。スラブ導波路に溝を形成するアサーマルAWGについて更に詳しくは、特許文献2に開示されている。
図12(A)〜(C)は、スラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWG1207の構成を示す平面図である。ここで、1201は第1の入出力導波路、1202は第1のスラブ導波路、1203はアレイ導波路、1204は第2のスラブ導波路、1205は第2の入出力導波路、1206は溝であり、溝1206には温度補償材料が充填されている。また、溝1206は複数の溝に分割され、第1のスラブ導波路1202または第2のスラブ導波路1204の中央に、特定の間隔で配置されている。これにより、単一の溝よりも放射損失を低減することが可能である。図12(A)は第1のスラブ導波路1202に溝を形成する場合、図12(B)は第2のスラブ導波路1204に溝を形成する場合、図12(C)は両方のスラブ導波路に溝を形成する場合を示している。また図13は図12(A)のアサーマルAWGのXIII−XIII線に沿った断面図である。ここで、1206は溝であり、1208はシリコン基板、1209は導波路コア、1210はクラッドである。溝1206は導波路コアおよびクラッドの一部を取り除いて形成されており、導波路コアを分断している。図12(B)及び図12(C)に示す構成のアサーマルAWGにおいても、溝1206の断面の構成は図13に示されたものと同一である。
図12(A)〜(C)においてi番目のアレイ導波路の光路長iは、Li=Li+(i−1)・ΔLと表され、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。これに応じて、各アレイ導波路を通過する光波が、溝1206によって第1のスラブ導波路1201または第2のスラブ導波路1204において分断される長さLi’はLi’=Li’+(i−l)・ΔL’と表され、ΔLに比例した量ΔL’ずつ順次長くなるような形状をしている。これらのAWGにおける透過中心波長λoは、およそ
λo={na・ΔL−ns・ΔL’+n’・ΔL’}/M
と表される。ここで、naはアレイ導波路の実効屈折率、nsはスラブ導波路の実効屈折率、n’は温度補償材料の屈折率であり、MはAWGの回折次数である。アサーマルAWGでは、ΔL’/(ΔL−ΔL’)=−α/α’すなわちΔL’=ΔL/(1−α/α’)と設計されており、透過中心波長の温度依存性が補償されている。ここでαはアレイ導波路およびスラブ導波路の実効屈折率温度係数(α=dna/dT=dns/dT)、α’は温度補償材料の屈折率温度係数(α’=dn’/dT)である。
温度補償材料としては,特にα’がαと異符号であり、かつ|α’|が|α|に比較して十分大きいような材料が好ましい。このような条件の材料としては、例えば光学樹脂であるシリコーン樹脂があり、α’〜−35×αである。
国際公開第WO98/36299号パンフレット 特許第3498650号公報
図12(A)〜(C)にあるような、従来技術における、スラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGでは、第1のスラブ導波路1202または第2のスラブ導波路1204の中央に溝1206が配置されているため、図11のような構成で同一チップ上に2回路を配置することができない。これは一方のアサーマルAWG回路における溝が、他方のアサーマルAWGにおける光波の伝播を阻害するためである。そのため、2つの光波長合分波回路の機能を1つのチップで実現する、あるいは、2回路でより特性の優れた回路を使用して統計的に回路特性を向上させるためには、全ての部分が重複することの無いように2回路を配置する必要があり、これはチップサイズの増大を招いていた。
また、第1のスラブ導波路1202または第2のスラブ導波路1204の実効屈折率と、溝に充填された温度補償材料の屈折率との差分のため、光波が溝を通過する際に屈折角が生じる。この屈折角は、アサーマルAWGを広い温度範囲で使用する場合や、アサーマルAWGの波長チャネル間隔が狭い場合に、比較的大きくなる。光波に屈折角が生じると、第1のスラブ導波路1202または第2のスラブ導波路1204を伝播する光波(平面波)がアレイ導波路1203に対して傾斜して入力するために、結合損失が増大し、アサーマルAWGの挿入損失を劣化させる可能性があった。
ここで図12(A)の、第1のスラブ導波路1202に溝1206を形成したアサーマルAWGにおける、溝1206を通過する光波の屈折角について、具体的に考察する。アサーマルAWGはΔ1.5%、コア幅×コア厚4.5μm×4.5μmの導波路によって作製された、波長チャネル数40、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)の設計であるとする。このときアレイ導波路1203の本数は150本、ΔLは68μm、ΔL’は2.3μm、第1のスラブ導波路1202の長さは6080μm、第1のスラブ導波路1202との接続部におけるアレイ導波路1203の間隔は9μmである。図14は、図12(A)のアサーマルAWGにおける第1のスラブ導波路1202とその近傍を拡大した図である。ここで溝1206は6つの部分1206A〜1206Fに分割されており、第1のスラブ導波路1202の中央に配置され、温度補償材料としてシリコーン樹脂が充填されている。第1のスラブ導波路1202の実効屈折率をnsとし、シリコーン樹脂の屈折率をn’とする。図14に示すように、溝1206A〜1206Fの開口角度をαA〜αFとすると、溝1206A〜1206Fを通過した光波に生じる屈折角θはおよそ、
Figure 0005086164
で表される。図12(A)のアサーマルAWGにおいては、Σαi=αA+αB+αC+αD+αE+αF=28.8度である。図15は、nsおよびn’の温度依存性を示したグラフである。図より、シリコーン樹脂の屈折率温度係数は、石英ガラスのそれに比べて符号が逆で絶対値が30倍以上ある。また図16は、この温度条件における、屈折角θを示したグラフである。高温域ではnsとn’の差が大きくなるため、θも増大し、温度80℃ではθ=1.5度に達する。第1の入出力導波路1201から入力した光波は、第1のスラブ導波路1202において水平方向に拡大し、アレイ導波路1203に入力する際には近似的に平面波となる。このとき溝1206A〜1206Fにおいて、光波は角度θ屈折し、等位相面が角度θ傾斜した平面波としてアレイ導波路1203に結合する。図17は、平面波がアレイ導波路へ結合する場合の結合損失と、平面波の等位相面傾きθとの関係性を示したものである。ここで、隣接するアレイ導波路の間隔は9μm、スラブ導波路1202との接続部におけるアレイ導波路1203のコア幅は8μmとし、アレイ導波路1203はテーパ導波路によってコア幅4.5μmに変換されているとする。平面波がアレイ導波路に対して傾いているほど結合損失が増大することが分かる。温度80℃においてこのアサーマルAWGの屈折角θ=1.5度であるから、結合損失は0.73dBとなる。図よりθ=0度での結合損失は0.41dBであるから、溝での屈折による損失増加は0.32dBである。これは低損失性を要求される光波長合分波器においては大きな損失要素となる。また、−40℃において屈折角θ=0.7度であるから、結合損失は0.48dBとなる。よって−40〜80℃の広い温度範囲でアサーマルAWGを使用する場合、0.25dBの損失変動が生じてしまうことになる。
以上のように、従来技術におけるスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGでは、チップサイズを小さく抑えたまま2回路を同一チップ上に配置して使用することが困難であった。また、広い温度範囲において低損失であり、かつ損失の温度変動が小さい特性を得ることが困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、スラブ導波路に溝を形成する構成のアサーマルAWGにおいて、スラブ導波路を交差する方法で2回路を同一チップに配置することを可能にした小型の光波長合分波回路を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、スラブ導波路に溝を形成する構成のアサーマルAWGにおいて、溝を通過する光波の屈折角を低減してアレイ導波路との結合損失を抑制した光波長合分波回路を提供することにある。
本発明では、アサーマルAWGにおいて溝を配置する位置が、従来技術のようにスラブ導波路の中央ではなく、入出力導波路に近い位置、または、アレイ導波路に近い位置であっても、AWGのアサーマル動作には影響しないことに着目した。入出力導波路またはアレイ導波路に近い位置に溝を配置することで、図11のようにスラブ導波路を交差して2回路を同一チップに配置したとしても、一方のアサーマルAWGの溝が、他方のアサーマルAWGの光経路を阻害しないようにすることが可能である。
また本発明では特に、アレイ導波路に近い位置に溝を配置するほど、溝の開口角度の和Σαiが減少することに着目した。なるべくアレイ導波路に近い位置に溝を配置することで、溝による光波の屈折角が低減し、アレイ導波路との結合損失を抑制することが可能である。
以上の考察を踏まえ、請求項1に記載の発明は、予め定めた光路長差で順次長くなる導波路を有するアレイ導波路と、前記アレイ導波路の両端部に接続された第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された第1の入出力導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された第2の入出力導波路とを備えるアレイ導波路回折格子型の波長合分波回路であって、前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路の少なくとも一方に、光波の進行方向に交差して導波路を分断する溝が配置され、前記溝には、前記溝が配置された導波路の実効屈折率の温度係数とは異なる屈折率温度係数を有する材料が充填されて、前記アレイ導波路において温度変化によって生ずる光路長差変化が相殺され、前記第1のスラブ導波路または前記第2のスラブ導波路面内において、前記溝が、中央よりも前記アレイ導波路に近い40%の領域内で、かつ前記アレイ導波路の端部から50μm以上離れた位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、第1のアレイ導波路回折格子および第2のアレイ導波路回折格子で構成されたアレイ導波路回折格子型の波長合分波回路であって、各アレイ導波路回折格子は、予め定めた光路長差で順次長くなる導波路を有するアレイ導波路と、前記アレイ導波路の両端部に接続された第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続された第1の入出力導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された第2の入出力導波路とを備え、前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路の少なくとも一方に、光波の進行方向に交差して導波路を分断する溝が配置され、前記溝には、前記溝が配置された導波路の実効屈折率の温度係数とは異なる屈折率温度係数を有する材料が充填されて、前記アレイ導波路において温度変化によって生ずる光路長差変化が相殺されるアレイ導波路回折格子であり、前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、前記第2のアレイ導波路回折格子の第2のスラブ導波路および第1のスラブ導波路とは、それぞれ交差するように同一のチップ上に配置され、前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された溝は、中央よりも前記アレイ導波路に近い位置、または中央よりも前記第1のアレイ導波路回折格子の第1の入出力導波路もしくは第2の入出力導波路に近い位置であり、かつ、前記溝が配置された前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路を通過する光波を阻害しない位置に配置され、前記第2のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された溝は、中央よりも前記アレイ導波路に近い位置、または中央よりも前記第2のアレイ導波路回折格子の第1の入出力導波路もしくは第2の入出力導波路に近い位置であり、かつ、前記溝が配置された前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路を通過する光波を阻害しない位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された前記溝は、前記溝が配置された前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と接続された入出力導波路とアレイ導波路とを結ぶ全ての線分と重なっておらず、前記第2のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された前記溝は、前記溝が配置された前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と接続された入出力導波路とアレイ導波路とを結ぶ全ての線分と重なっていないことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項において、前記第1のスラブ導波路または前記第2のスラブ導波路面内において、前記溝が、前記アレイ導波路に近い20%の領域内で、かつ前記アレイ導波路の端部から50μm以上離れた位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれかにおいて、前記溝は、光波の進行方向に配列された複数の溝から構成されていることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項において、前記複数の溝は、隣り合う溝の端面から端面までが一定距離であるように配列されていることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれかにおいて、前記アレイ導波
路、前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路、ならびに前記第1の入出力
導波路および前記第2の入出力導波路は、石英系ガラスで構成され、前記溝に充填された
材料は、光学樹脂であることを特徴とする。
本発明によれば、スラブ導波路に配置された溝の位置をスラブ導波路の中央からずらすことにより、以下の効果が得られる。
第1に、第1のアレイ導波路回折格子および第2のアレイ導波路回折格子で構成されたアレイ導波路回折格子型の波長合分波回路において、第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、第2のアレイ導波路回折格子の第2のスラブ導波路および第1のスラブ導波路とをそれぞれ交差するように同一のチップ上に配置し、かつ、スラブ導波路の配置された溝を、そのスラブ導波路と交差する他方のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路を通過する光波を阻害しないように中央からずれた位置に配置することにより、スラブ導波路に溝を形成する構成のアサーマルAWGにおいて、スラブ導波路を交差する方法で2回路を同一チップに配置することを可能にした小型の光波長合分波回路を提供することができる。
第2に、温度補償材料を充填するためにスラブ導波路に設けられた溝の位置を、中央よりもそのスラブ導波路に接続されたアレイ導波路に近い位置にすることにより、スラブ導波路に溝を形成する構成のアサーマルAWGにおいて、溝を通過する光波の屈折角を低減してアレイ導波路との結合損失を抑制した光波長合分波回路を提供することができる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施形態に係るアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路について図1〜5を参照して説明する。図1は、回路の構成を示した平面図である。ここで、101は第1の入出力導波路、102は第1のスラブ導波路、103はアレイ導波路、104は第2のスラブ導波路、105は第2の入出力導波路、106は第1のスラブ導波路102上に形成された溝であり、温度補償材料としてシリコーン樹脂が充填されている。アレイ導波路103のi番目の導波路の光路長Liは、Li=Ll+(i−1)・ΔLと表され、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。これに応じて、各アレイ導波路を通過する光波が、溝106によって第1のスラブ導波路102において分断される長さLi’はLi’=Ll’+(i−1)・ΔL’と表され、ΔLに比例した量ΔL’ずつ順次長くなるような形状をしている。各導波路は、比屈折率差1.5%、コア厚4.5μmの石英系ガラス導波路であり、入出力導波路101、105、およびアレイ導波路103のコア幅は4.5μmである。回路は波長チャネル数40、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)の特性を有し、アレイ導波路103の本数は150本、ΔLは68μm、ΔL’は2.3μm、第1のスラブ導波路102の長さは6080μm、第1のスラブ導波路102との接続部におけるアレイ導波路103の間隔は9μmであり、アレイ導波路のコア幅はテーパ導波路によって8μmに拡大されている。本実施形態においては、溝106は第1のスラブ導波路102の中央ではなく、アレイ導波路103寄りに配置されている。
図2は、図1における第1のスラブ導波路102とその近傍を拡大して示す平面図である。本実施形態において、溝は6つの部分106A〜106Fに分割されており、光波の進行方向に対して各溝は等幅で、かつ各溝の中心線の間隔が一定であるように配置されている。ここで各溝の中心線の間隔は60μmとしている。図に示すように、溝106A〜106Fは、その座標中心が第1の入出力導波路101と第1のスラブ導波路102の接続部から距離β×fの位置に配置されている。ここでfは第1のスラブ導波路102の長さであり、従来のアサーマルAWGにおいてはβ=0.5であったが、アレイ導波路103寄りに溝106A〜106Fが配置される本実施形態においては、β>0.5である。
ここで、アレイ導波路103の本数をN、アレイ導波路103の第1のスラブ導波路102との接続部における間隔をdとすると、溝の開口角度の和Σαiは、
Figure 0005086164
と表される。本実施形態における設計値ΔL’=2.3μm、d=9μmを与えてえられるΣαiのβ依存性を図3(A)に示す。本実施形態のようにβ>0.5とすることによって、Σαiは減少してゆく。また第1のスラブ導波路102の実効屈折率温度依存性、および溝106A〜106Fに充填されているシリコーン樹脂の屈折率温度依存性は、図15と同様であり、これと式(1)から、溝106A〜106Fにおける屈折角θの温度依存性が得られる。図3(B)は、β=0.5、0.6、0.7、0.8、0.9におけるθの温度依存性を示したものである。ここで、第1のスラブ導波路102を進行する光波が溝106A〜106Fにおいて角度θで屈折し、等位相面がθ傾斜した平面波としてアレイ導波路103に結合するときの結合損失は、図17と同様である。よって、例えばβ=0.6の場合、温度80℃において屈折角θ=1.15度であるから、結合損失は0.60dBとなる。図17よりθ=0度での結合損失は0.41dBであるから、溝での屈折による損失増加は0.19dBであり、従来のアサーマルAWGよりも減少する。また−40℃においては屈折角θ=0.55度であるから、結合損失は0.46dBであり、−40〜80℃での損失変動は0.14dBとなるから、損失変動についても従来のアサーマルAWGより減少する。また別の例としてβ=0.8の場合には、温度80℃において屈折角θ=0.85度であるから、結合損失は0.51dBとなり、溝での屈折による損失増加は0.1dBであって、β=0.6の場合よりも更に結合損失が減少する。また−40℃においては屈折角θ=0.4度であるから、結合損失は0.43dB、−40〜80℃での損失変動は0.08dBとなり、損失変動についてもβ=0.6の場合よりも更に減少する。
低損失性、および低損失変動が求められるアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路においては、溝での屈折による損失増加および損失の温度変動は0.2dB以下であることが好ましい。これは本実施形態におけるβの条件としてはβ≧0.6に相当する。すなわち第1のスラブ導波路102において、溝106は、アレイ導波路103近い40%の領域内の位置に配置されていることが好ましい。また場合によって極めて優れた低損失特性が求められる仕様においては、溝での屈折による損失増加および損失の温度変動は0.1dB以下であることが更に好ましい。これは本実施形態におけるβの条件としてはβ≧0.8に相当する。すなわち第1のスラブ導波路102において、溝106は、アレイ導波路103近い20%の領域内の位置に配置されていることが更に好ましい。また溝106とアレイ導波路103の間には、少なくとも50μmのスラブ導波路が存在することが好ましい。これは溝106を通過した光波が、スラブ導波路の伝播モードに結合せずにアレイ導波路に入力すると、大きな損失を生じる可能性があるためである。上述した光波がスラブ導波路の伝播モードに完全に遷移するには、少なくともスラブ導波路を50μm以上伝播する必要があると考えられる。
また本実施形態における、溝106の分割配置方法であるが、図2では、光波の進行方向に対して分割された各溝106A〜106Fは等幅で、かつ各溝の中心線の間隔が一定であるように配置する方法を示した。この方法は特許文献2に開示されている。別の分割方法として、図4および図5の方法がある。図4は、図2と同様に各溝106A〜106Fは等幅で、各溝の間に残された導波路の幅が一定であるように配置する方法で、図2の配置より、干渉による放射損失の抑制効果がより顕著な配置と考えられている。換言すると、隣り合う溝の端面から端面までが一定距離であるように配列されている。ここで各溝の間に残された導波路の幅は30μmとしている。図5は、図4と同様に各溝106A〜106Fの間に残された導波路の幅が一定で、端に位置する溝ほど溝幅が狭くなるよう配置する方法で、干渉の効果が小さい端の溝では比較的放射を小さくすることで、図4の配置より、さらに放射損失を低減できる配置であると考えられている。ここで各溝の間に残された導波路の幅は30μmとし、溝106A〜106Fの幅の比率は1:1.5:2:2:1.5:1としている。溝の配置方法は異なるが、図4および図5の溝106A〜106Fにおける溝の開口角度の和Σαiは、図2の溝配置の場合と全く同様である。よって、図4および図5の溝配置の場合でも、β>0.5の位置に溝106A〜106Fを配置することにより、本実施形態における損失および損失温度依存性の改善効果が同様に得られる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施形態に係るアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路について図6を参照して説明する。図6は、回路の構成を示した平面図である。本実施形態においては、2つのアサーマルAWGを同一チップ607上に集積している。ここで、601、611は第1の入出力導波路、602、612は第1のスラブ導波路、603、613はアレイ導波路、604、614は第2のスラブ導波路、605、615は第2の入出力導波路、606、616は第1のスラブ導波路602、612にそれぞれ形成された溝であり、温度補償材料としてシリコーン樹脂が充填されている。2つのアサーマルAWGは、第1及び第2のスラブ導波路の両方において、導波路を交差して配置されている。アレイ導波路603、613のi番目の導波路の長さLiは、Li=Ll+(i−1)・ΔLと表され、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。これに応じて、各アレイ導波路を通過する光波が、溝606、616によって第1のスラブ導波路602、612において分断される長さLi’はLi’=Ll’+(i−1)・ΔL’と表され、ΔLに比例した量ΔL’ずつ順次長くなるような形状をしている。2つのアサーマルAWGは同一設計である。各導波路は、比屈折率差1.5%、コア厚4.5μmの石英系ガラス導波路であり、第1、第2の入出力導波路およびアレイ導波路のコア幅は4.5μmである。回路は波長チャネル数40、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)の特性を有し、アレイ導波路本数は150本、ΔLは68μm、ΔL’は2.3μm、第1、第2のスラブ導波路の長さは6080μm、第1のスラブ導波路との接続部におけるアレイ導波路の間隔は9μmであり、アレイ導波路のコア幅はテーパ導波路によって8μmに拡大されている。
本実施形態において、溝606は第1のスラブ導波路602の中央ではなく、アレイ導波路603寄りに配置されている。ここで溝606は十分にアレイ導波路603寄りに配置されているため、交差する他方のアサーマルAWGの第2の入出力導波路615の全てとアレイ導波路613の全てとをそれぞれ結んだ線分で占められる領域Pと重ならない。よって、第2のスラブ導波路615を通過する光波は、溝606によって阻害されることは無く、本発明の光波長合分波回路においては、2つのアサーマルAWGが共に問題なく動作する。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施形態に係るアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路について図7を参照して説明する。図7は回路の構成を示した平面図である。本実施形態においては、2つのアサーマルAWGを同一チップ707上に集積している。ここで、701、711は第1の入出力導波路、702、712は第1のスラブ導波路、703、713はアレイ導波路、704、714は第2のスラブ導波路、705、715は第2の入出力導波路、706、716は第1のスラブ導波路702、712にそれぞれ形成された溝であり、温度補償材料としてシリコーン樹脂が充填されている。2つのアサーマルAWGは、第1及び第2のスラブ導波路の両方において、導波路を交差して配置されている。アレイ導波路703、713のi番目の導波路の長さLiは、Li=Ll+(i−1)・ΔLと表され、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。これに応じて、各アレイ導波路を通過する光波が、溝706、716によって第1のスラブ導波路702、712において分断される長さLi’はLi’=Ll’+(i−1)・ΔL’と表され、ΔLに比例した量ΔL’ずつ順次長くなるような形状をしている。2つのアサーマルAWGは同一設計である。各導波路は、比屈折率差1.5%、コア厚4.5μmの石英系ガラス導波路であり、第1、第2の入出力導波路およびアレイ導波路のコア幅は4.5μmである。回路は波長チャネル数40、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)の特性を有し、アレイ導波路本数は150本、ΔLは68μm、ΔL’は2.3μm、第1、第2のスラブ導波路の長さは6080μm、第1のスラブ導波路との接続部におけるアレイ導波路の間隔は9μmであり、アレイ導波路のコア幅はテーパ導波路によって8μmに拡大されている。
本実施形態において、溝706は第1のスラブ導波路702の中央ではなく、第1の入出力導波路701寄りに配置されている。ここで溝706は十分に第1の入出力導波路701寄りに配置されているため、交差する他方のアサーマルAWGの第2の入出力導波路715の全てとアレイ導波路713の全てとをそれぞれ結んだ線分で占められる領域Pと重ならない。よって、第2のスラブ導波路715を通過する光波は、溝706によって阻害されることは無く、本発明の光波長合分波回路においては、2つのアサーマルAWGが共に問題なく動作する。
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施形態に係るアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路について図8を参照して説明する。図8は、回路の構成を示した平面図である。本実施形態においては、2つのアサーマルAWGを同一チップ807上に集積している。ここで、801、811は第1の入出力導波路、802、812は第1のスラブ導波路、803、813はアレイ導波路、804、814は第2のスラブ導波路、805、815は第2の入出力導波路、806、816は第1のスラブ導波路802、812にそれぞれ形成された溝であり、温度補償材料としてシリコーン樹脂が充填されている。2つのアサーマルAWGは、第1及び第2のスラブ導波路の両方において、導波路を交差して配置されている。アレイ導波路803、813のi番目の導波路の長さLiは、Li=Ll+(i−1)・ΔLと表され、一定量ΔLずつ順次長くなるよう設計されている。これに応じて、各アレイ導波路を通過する光波が、溝806、816によって第1のスラブ導波路802、812において分断される長さLi’はLi’=Ll’+(i−1)・ΔL’と表され、ΔLに比例した量ΔL’ずつ順次長くなるような形状をしている。2つのアサーマルAWGは同一設計である。各導波路は、比屈折率差1.5%、コア厚4.5μmの石英系ガラス導波路であり、第1、第2の入出力導波路およびアレイ導波路のコア幅は4.5μmである。回路は波長チャネル数40、波長チャネル間隔0.4nm(50GHz)の特性を有し、アレイ導波路本数は150本、ΔLは68μm、ΔL’は2.3μm、第1、第2のスラブ導波路の長さは6080μm、第1のスラブ導波路との接続部におけるアレイ導波路の間隔は9μmであり、アレイ導波路のコア幅はテーパ導波路によって8μmに拡大されている。
本実施形態において、溝806は複数に分割されており、これにより単一の溝よりも放射損失を低減することが可能である。また溝806は第1のスラブ導波路802の中央ではなく、アレイ導波路803寄りに配置されている。ここで溝806は十分にアレイ導波路803寄りに配置されているため、交差する他方のアサーマルAWGの第2の入出力導波路815の全てとアレイ導波路813の全てとをそれぞれ結んだ線分で占められる領域Pと重ならない。よって、第2のスラブ導波路815を通過する光波は、溝806によって阻害されることは無く、本発明の光波長合分波回路においては、2つのアサーマルAWGが共に問題なく動作する。
[まとめ]
以上4つの実施形態から、本発明のアサーマルAWGタイプの光波長合分波回路によれば、スラブ導波路に溝を形成する構成のアサーマルAWGにおいて、スラブ導波路を交差する方法で2回路を同一チップに配置することを可能にし、2回路集積タイプで小型の光波長合分波回路、あるいは統計的に特性の優れた小型の光波長合分波回路を提供することが可能である。また、溝を通過する光波の屈折角を低減してアレイ導波路との結合損失を抑制し、広い温度範囲において低損失かつ損失の温度変動が小さい特性を有する、光波長合分波回路を提供することが可能である。
全ての実施形態では、第1のスラブ導波路に溝を形成し温度補償材料を充填する構成を示したが、本発明の適用範囲は、この構成に限定されるものではなく、溝を第2のスラブ導波路に形成する構成、および第1及び第2のスラブ導波路の両方に形成する構成においても、同様に効果を得ることができる。
全ての実施形態では、導波路の比屈折率差、コア幅及びコア厚を特定の値に限定したが、本発明の適用範囲は、この値に限定されるものではない。
全ての実施形態では、AWGの設計パラメータを特定の値に限定したが、本発明の適用範囲は、このパラメータに限定されるものではない。
全ての実施形態では、温度補償材料としてシリコーン樹脂を使用したが、本発明の適用範囲は、この材料に限定されるものではなく、導波路の実効屈折率温度依存性と異なる屈折率温度依存性を有する材料を適用したアサーマルAWGにおいて、同様に効果を得ることができる。温度補償材料として、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の光学樹脂の使用が考えられる。
第1の実施形態では、溝の分割数を特定の値に限定したが、本発明の適用範囲は、この数に限定さるものではない。
本発明の第1の実施形態に係る光波長合分波回路の構成を示した平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光波長合分波回路において、図1の第1のスラブ導波路102とその近傍を拡大して示した平面図である。 (A)は、本発明の第1の実施形態に係る光波長合分波回路において、図2における溝106A〜106Fの開口角度の和Σαiの溝位置を表すパラメータβに対する依存性を示した図であり、(B)は、溝位置を表すパラメータβがβ=0.5、0.6、0.7、0.8、0.9の場合の溝における光波の屈折角θの温度依存性を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る光波長合分波回路において、図1の第1のスラブ導波路102の変形形態を示した平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光波長合分波回路において、図1の第一のスラブ導波路102の変形形態を示した平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光波長合分波回路の構成を示した平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光波長合分波回路の構成を示した平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る光波長合分波回路の構成を示した平面図である。 従来技術における、アレイ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGの構成を示す平面図である。 図9のアサーマルAWGのX−X線に沿った断面図である。 従来技術における、アレイ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGを、同一チップ上に2回路配置した場合の構成を示す平面図である。 (A)は、従来技術における、第1のスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGの構成を示す平面図であり、(B)は、第2のスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGの構成を示す平面図であり、(C)は、両方のスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGの構成を示す平面図である。 図12(A)のアサーマルAWGのXIII−XIII線に沿った断面図である。 従来技術における、第1のスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGにおいて、図12(A)の第1のスラブ導波路1202とその近傍を拡大して示した平面図である。 AWGを構成する石英系ガラス導波路の実効屈折率の温度依存性、および温度補償材料の屈折率の温度依存性を示した図である。 従来技術における、第1のスラブ導波路に溝を形成するタイプのアサーマルAWGにおいて、図15のシリコーン樹脂を充填した溝における光波の屈折角を示した図である。 AWGにおいて、スラブ導波路を伝播する平面波とアレイ導波路との結合損失と、平面波の傾きθとの関係性を示した図である。
符号の説明
107、607、707、807、907、1207 波長合分波回路
101、601、611、701、711、801、811、901、911、1201 第1の入出力導波路
102、602、612、702、712、802、812、902、912、1202 第1のスラブ導波路
103、603、613、703、713、803、813、903、913、1203 アレイ導波路
104、604、614、704、714、804、814、904、914、1204 第2のスラブ導波路
105、605、615、705、715、805、815、905、915、1205 第2の入出力導波路
106、606、616、706、716、806、816、906、916、1206 溝
908、1208 シリコン基板
909、1209 導波路コア
910、1210 クラッド

Claims (7)

  1. 予め定めた光路長差で順次長くなる導波路を有するアレイ導波路と、
    前記アレイ導波路の両端部に接続された第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、
    前記第1のスラブ導波路に接続された第1の入出力導波路と、
    前記第2のスラブ導波路に接続された第2の入出力導波路と
    を備えるアレイ導波路回折格子型の波長合分波回路であって、
    前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路の少なくとも一方に、光波の進行方向に交差して導波路を分断する溝が配置され、
    前記溝には、前記溝が配置された導波路の実効屈折率の温度係数とは異なる屈折率温度係数を有する材料が充填されて、前記アレイ導波路において温度変化によって生ずる光路長差変化が相殺され、
    前記第1のスラブ導波路または前記第2のスラブ導波路面内において、前記溝が、中央よりも前記アレイ導波路に近い40%の領域内で、かつ前記アレイ導波路の端部から50μm以上離れた位置に配置されていることを特徴とする光波長合分波回路。
  2. 第1のアレイ導波路回折格子および第2のアレイ導波路回折格子で構成されたアレイ導波路回折格子型の波長合分波回路であって、
    各アレイ導波路回折格子は、
    予め定めた光路長差で順次長くなる導波路を有するアレイ導波路と、
    前記アレイ導波路の両端部に接続された第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、
    前記第1のスラブ導波路に接続された第1の入出力導波路と、
    前記第2のスラブ導波路に接続された第2の入出力導波路とを備え、
    前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路の少なくとも一方に、光波の進行方向に交差して導波路を分断する溝が配置され、
    前記溝には、前記溝が配置された導波路の実効屈折率の温度係数とは異なる屈折率温度係数を有する材料が充填されて、前記アレイ導波路において温度変化によって生ずる光路長差変化が相殺されるアレイ導波路回折格子であり、
    前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路と、前記第2のアレイ導波路回折格子の第2のスラブ導波路および第1のスラブ導波路とは、それぞれ交差するように同一のチップ上に配置され、
    前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された溝は、中央よりも前記アレイ導波路に近い位置、または中央よりも前記第1のアレイ導波路回折格子の第1の入出力導波路もしくは第2の入出力導波路に近い位置であり、かつ、前記溝が配置された前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路を通過する光波を阻害しない位置に配置され、
    前記第2のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された溝は、中央よりも前記アレイ導波路に近い位置、または中央よりも前記第2のアレイ導波路回折格子の第1の入出力導波路もしくは第2の入出力導波路に近い位置であり、かつ、前記溝が配置された前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路を通過する光波を阻害しない位置に配置されていることを特徴とする光波長合分波回路。
  3. 前記第1のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された前記溝は、前記溝が配置された前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と接続された入出力導波路とアレイ導波路とを結ぶ全ての線分と重なっておらず、
    前記第2のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路または第2のスラブ導波路に配置された前記溝は、前記溝が配置された前記第2のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と交差する前記第1のアレイ導波路回折格子のスラブ導波路と接続された入出力導波路とアレイ導波路とを結ぶ全ての線分と重なっていないことを特徴とする請求項2に記載の光波長合分波回路。
  4. 前記第1のスラブ導波路または前記第2のスラブ導波路面内において、前記溝が、前記アレイ導波路に近い20%の領域内で、かつ前記アレイ導波路の端部から50μm以上離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の光波長合分波回路。
  5. 前記溝は、光波の進行方向に配列された複数の溝から構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の光波長合分波回路。
  6. 前記複数の溝は、隣り合う溝の端面から端面までが一定距離であるように配列されていることを特徴とする請求項に記載の光波長合分波回路。
  7. 前記アレイ導波路、前記第1のスラブ導波路および前記第2のスラブ導波路、ならびに前記第1の入出力導波路および前記第2の入出力導波路は、石英系ガラスで構成され、
    前記溝に充填された材料は、光学樹脂であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の光波長合分波回路。
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