JP5083520B2 - 感放射線性樹脂組成物、液晶表示用スペーサーおよび液晶表示素子 - Google Patents
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Description
そこで、これらの問題を解決するために、スペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が採用されるようになってきた。この方法は、感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布し、所定のマスクを介して紫外線を露光したのち現像して、ドット状やストライプ状のスペーサーを形成するものであり、画素形成領域以外の所定の場所にのみスペーサーを形成することができるため、前述したような問題は基本的には解決される。また、この方法によれば、感放射線性樹脂組成物の塗布膜厚を制御することで、セルギャップ幅の制御が容易であるという利点もある。
基板サイズが小型、例えば370mm×470mm以下の場合、感放射線性樹脂組成物は基板上に中央滴下され、スピン塗布法により塗布される。この方法では、塗布に多量の感放射線樹脂組成物溶液を必要とし、さらに大型基板には対応できないという欠点がある。
基板サイズが960mm×1,100mm以下の場合は、感放射線性樹脂組成物溶液の省液を目的として、スリット&スピン法で塗布が行われている。この方法はスリットノズルから感放射線性樹脂組成物溶液を基板面に塗布し、その後基板を回転することにより、均一な塗膜を形成する。この方法の場合、省液には効果があるが、第五世代以降の基板サイズへの対応は難しい。
このような理由から、スリットダイコーター法において、膜厚が均一でムラがないスペーサー形成用感放射線性樹脂組成物溶液が強く望まれていた。
(A)(a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選択される少なくとも1種と(a2)成分(a1)と異なる他の不飽和化合物、ただしこの(a2)成分はオキシラニル基を有する重合性不飽和化合物およびオキセタニル基を有する重合性不飽和化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、との共重合体、
(B)重合性不飽和化合物、
(C)感放射線性ラジカル発生剤、ならびに
(D)下記式(1)で示される溶剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
本発明の上記目的および利点は、第二に、
上記感放射線性樹脂組成物から形成された液晶表示素子のスペーサーによって達成され、第三に、上記スペーサーを具備することを特徴とする、液晶表示素子によって達成される。
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物の各成分について詳述する。
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される(A)共重合体は、(a1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「化合物(a1)」という。)と、(a2)化合物(a1)と異なる他の不飽和化合物(以下、「化合物(a2)」という。)との共重合体である。かかる(A)共重合体は、化合物(a1)および(a2)を溶媒中、適当なラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合することによって製造することができる。
化合物(a1)は、カルボキシル基またはカルボン酸無水物構造と重合性不飽和結合を有するものである。例えば不飽和モノカルボン酸化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、不飽和ジカルボン酸化合物の無水物、多環式の不飽和カルボン酸化合物、多環式の不飽和ジカルボン酸化合物、多環式の不飽和ジカルボン酸化合物の無水物などを挙げることができる。
上記不飽和ジカルボン酸化合物としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸など;
上記不飽和ジカルボン酸化合物の無水物としては、例えば上記不飽和ジカルボン酸化合物として例示した化合物の無水物など;
上記多環式の不飽和カルボン酸化合物としては、例えば5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなど;
上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物としては、例えば5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなど;
上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物の無水物としては、例えば上記多環式の不飽和ジカルボン酸化合物として例示した化合物の無水物などを、それぞれ挙げることができる。
(A)共重合体の合成において、化合物(a1)は単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
なお、化合物(a1)がカルボキシル基を有するものである場合には、カルボキシル基を保護したうえで重合に供し、次いで脱保護することによりカルボキシル基を再生してもよい。ここで、カルボキシル基を保護する保護基としては、特に限定されずカルボキシル基の保護基として公知のものが使用できる。例えばトリアルキルシリル基、1−アルコキシアルキル基、環状1−アルコキシアルキル基などがあげられる。さらに具体的には、例えばトリメチルシリル基、ジメチルブチルシリル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、トリフェニルメチル基などが挙げられる。
上記化合物(a2−1)としては、例えばオキシラニル基を有する重合性不飽和化合物として、オキシラニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物、オキシラニル基を有するα−アルキルアクリル酸エステル化合物、グリシジルエーテル化合物などを挙げることができる。
オキシラニル基を有するα−アルキルアクリル酸エステル化合物として、例えばα−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチルなど;
グリシジルエーテル化合物として、例えばo−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどを、それぞれ挙げることができる。
2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、4−メチル−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−4−フェニルオキセタン、2,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、4,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,3,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,4,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−3,3,4,4−テトラフロロオキセタン、
2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2−(2−(2−メチルオキセタニル))エチル(メタ)アクリレート、2−(2−(3−メチルオキセタニル))エチル(メタ)アクリレート、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−メチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−メチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−トリフロロメチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−ペンタフロロエチルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3−フェニルオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−4−フェニルオキセタン、2,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3,3−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、4,4−ジフロロ−2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)オキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,3,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,4,4−トリフロロオキセタン、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル)−3,3,4,4−テトラフロロオキセタンなどを挙げることができる。
化合物(a2−1)は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸の脂環族エステルとして、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(以下、「トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル」を「ジシクロペンタニル」ともいう。)、2−ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなど;
(メタ)アクリル酸アリールエステルとして、例えばフェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなど;
不飽和ジカルボン酸のジエステルとして、例えばマレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなど;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとして、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど;
ポリエーテルの(メタ)メタクリレート化合物として、例えばポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど;
芳香族ビニル化合物として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなど;
その他の不飽和化合物として、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミドなどを、それぞれ挙げることができる。
化合物(a2−2)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(A)共重合体の製造に使用される化合物(a2)は、化合物(a2−1)を含有する。化合物(a2−1)および(a2−2)の合計に占める化合物(a2−1)の割合は、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは15〜75重量%である。
(A)共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。Mwが2,000未満であると、得られる被膜の現像性、残膜率等が低下したり、耐熱性等が損なわれるおそれがあり、一方100,000を超えると、現像性、解像度などが低下するおそれがある。
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、シクロヘキサノールアセテートなどの(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート化合物;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどの(ポリ)アルキレングリコールジエーテル化合物;
テトラヒドロフランなどの他のエーテル化合物;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなどのケトン化合物;
ジアセトンアルコール(即ち、4−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−オン)、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン−2−オンなどのケトアルコール化合物;
乳酸メチル、乳酸エチルなどの乳酸アルキルエステル化合物;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル、上記式(1)で示される溶剤などの他のエステル化合物;
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素化合物;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド化合物などを挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、全不飽和化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部であり、より好ましくは0.1〜15重量部である。
重合温度は好ましくは0〜150℃、より好ましくは50〜120℃であり、重合時間は好ましくは10分〜20時間、より好ましくは1〜7時間である。
このようにして得られた(A)共重合体は、これを含有する重合体溶液のまま感放射線性樹脂組成物の調製に供しても、また重合体溶液から分離したうえで感放射線性樹脂組成物の調製に供してもよい。
本発明の感放射線性樹脂組成物における(B)重合性不飽和化合物としては、2官能以上のアクリレートおよびメタクリレート(以下、「(メタ)アクリレート」という。)が好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物における(B)重合性不飽和化合物の使用割合は、(A)共重合体100重量部に対して好ましくは40〜250重量部であり、より好ましくは60〜180重量部である。
(C)感放射線性ラジカル発生剤は、放射線に感応して、(B)重合性不飽和化合物の重合を開始しうる活性種を生じる成分である。
このような(C)感放射線性ラジカル発生剤としては、O−アシルオキシム系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ホスフィン系化合物、トリアジン系化合物等を挙げることができる。
エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、
1−〔9−エチル−6−(1,3,5−トリメチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、
1−〔9−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾアート、
1−〔9−エチル−6−(2−メチル-4-テトラヒドロピラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−アセタート、1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−アセタート等を挙げることができる。
前記アセトフェノン系化合物としては、例えば、α−ヒドロキシケトン系化合物、α−アミノケトン系化合物等を挙げることができる。
本発明においては、アセトフェノン系化合物を併用することにより、感度、スペーサー形状や圧縮強度をさらに改善することが可能となる。
また、ビイミダゾール系化合物を併用する場合、それを増感するため、ジアルキルアミノ基を有する脂肪族系または芳香族系の化合物(以下、「アミノ系増感剤」という。)を添加することができる。
これらのアミノ系増感剤のうち、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記アミノ系増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、ビイミダゾール系化合物とアミノ系増感剤とを併用する場合、アミノ系増感剤の添加量は、ビイミダゾール系化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。アミノ系増感剤の添加量が0.1重量部未満では、感度、解像度や密着性の改善効果が低下する傾向があり、一方50重量部を超えると、得られるスペーサーの形状が損なわれる傾向がある。
上記の感放射線性ラジカル発生剤は、単独で、または2種類以上を混合して使用することができる。
感放射線性樹脂組成物において、感放射線性ラジカル発生剤の使用割合は、(A)共重合体100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、さらに好ましくは80重量部以下、特に好ましくは60重量部以下である。他の感放射線性重合開始剤の使用割合が100重量部を超えると、本発明の所期の効果が損なわれるおそれがある。
本発明の感放射線性樹脂組成物は下記式(1)で示される溶剤(以下、「アルキル酸シクロヘキシルエステル」という。)を含有することを特徴とする。
本発明の組成物に用いられる溶剤は(D)溶剤に加えて他の溶剤を併用することができる。
溶剤中のアルキル酸シクロヘキシルエステルの含有量は、全溶剤量に対し好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上となるような範囲である。
アルキル酸シクロヘキシルエステル以外の溶剤としては、組成物の各成分を溶解または分散し、各成分と反応しないものが好ましく用いられる。
エーテルとして、テトラヒドロフランなど;
グリコールエーテルとして、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど;
エチレングリコールアルキルエーテルアセテートとして、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど;
ジエチレングリコールモノアルキルエーテルとして、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど;
ジエチレングリコールジアルキルエーテルとして、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなど;
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとして、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなど;
プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートとして、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなど;
プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネートとして、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなど;
芳香族炭化水素として、トルエン、キシレンなど;
ケトンとして、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチルイソアミルケトンなど;
エステルとして、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどが、それぞれ挙げられる。
上記(D)溶剤(他の溶剤を含む)とともに高沸点溶媒を併用することができる。ここで、併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
高沸点溶媒を併用する際の使用量としては、全溶剤量に対して好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは60重量%以下である。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、(E)界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、好ましくは、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などを挙げることができる。
界面活性剤の配合量は、(A)重合体100重量部に対して、好ましくは1.0重量部以下、さらに好ましくは0.5重量部以下である。界面活性剤の配合量が1.0重量部を超えると、膜ムラを生じやすくなる傾向がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で上記以外の任意添加剤、例えば、接着助剤、保存安定剤、耐熱性向上剤なども配合することができる。
上記接着助剤は、形成されたスペーサーと基板との接着性を向上させるために使用する成分である。
これらの接着助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
接着助剤の配合量は、(A)重合体100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、さらに好ましくは15重量部以下である。接着助剤の配合量が20重量部を超えると、現像残りを生じやすくなる傾向がある。
これらの保存安定剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
保存安定剤の配合量は、(A)共重合体100重量部に対して、好ましくは3.0重量部以下、さらに好ましくは0.5重量部以下である。保存安定剤の配合量が3.0重量部を超えると、感度が低下してパターン形状が劣化するおそれがある。
上記N−(アルコキシメチル)グリコールウリル化合物としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(エトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(n−プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(i−プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(n−ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N’,N’−テトラ(t−ブトキシメチル)グリコールウリルなどを挙げることができる。
これらのN−(アルコキシメチル)グリコールウリル化合物のうち、N,N,N’,N’−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリルが好ましい。
これらのN−(アルコキシメチル)メラミン化合物のうち、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(メトキシメチル)メラミンが好ましく、その市販品としては、例えば、ニカラックN−2702、同MW−30M(以上 三和ケミカル(株)製)などを挙げることができる。
このようにして調製された組成物溶液は、孔径0.5μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することもできる。
次に、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いてスペーサーを形成する方法について説明する。
本発明のスペーサーの形成方法は、以下の工程を以下に記載の順序で実施することで行われる。
(1)本発明の感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程。
(2)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程。
(3)放射線照射後の被膜を現像する工程。
(4)現像後の被膜を加熱する工程。
以下、これらの各工程について順次説明する。
透明基板の片面に透明導電膜を形成し、該透明導電膜の上に、本発明の感放射線性樹脂組成物の被膜を形成する。
ここで用いられる透明基板としては、例えば、ガラス基板、樹脂基板などを挙げることができ、より具体的には、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどのガラス基板;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミドなどのプラスチックからなる樹脂基板を挙げることができる。
透明基板の一面に設けられる透明導電膜としては、例えば酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社の登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを挙げることができる。
被膜の形成方法としては、塗布法またはドライフィルム法によることができる。
一方、ドライフィルム法により被膜を形成する場合に使用されるドライフィルムは、ベースフィルム、好ましくは可とう性のベースフィルム上に、本発明の感放射線性樹脂組成物からなる感放射線性層を積層してなるもの(以下、「感放射線性ドライフィルム」という。)である。
このようにして形成された被膜は、次いで好ましくはプレベークされる。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、好ましくは70〜120℃で1〜15分間程度である。
被膜のプレベーク後の膜厚は、好ましくは0.5〜10μmであり、より好ましくは1.0〜7.0μm程度である。
次いで、形成された被膜の少なくとも一部に放射線を照射する。このとき、被膜の一部にのみ照射する際には、例えば所定のパターンを有するフォトマスクを介して照射する方法によることができる。
照射に使用される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線などを挙げることができる。このうち波長が250〜550nmの範囲にある放射線が好ましく、特に365nmの紫外線を含む放射線が好ましい。
放射線照射量(露光量)は、照射される放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI model 356、OAI Optical Associates Inc.製)により測定した値として、好ましくは100〜5,000J/m2、より好ましくは200〜3,000J/m2である。
次に、放射線照射後の被膜を現像することにより、不要な部分を除去して、所定のパターンを形成する。
現像後、例えば流水洗浄を30〜90秒間行ったのち、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾することによって、所望のパターンを得ることができる。
次いで、得られたパターン状被膜を、例えばホットプレート、オーブンなどの適当な加熱装置により、所定温度、例えば100〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上では5〜30分間、オーブン中では30〜180分間、加熱(ポストベーク)することにより、所望のスペーサーまたは保護膜を得ることができる。
以上にようにして、圧縮強度、液晶配向膜のラビング工程に対する耐性、基板との密着性などの諸性能に優れるスペーサーまたは保護膜を得ることができる。
本発明の液晶表示素子は、例えば以下の方法(a)または(b)により作製することができる。
装置:GPC−101(昭和電工(株)製)
カラム:GPC−KF−801、GPC−KF−802、GPC−KF−803およびGPC−KF−804を結合
移動相:リン酸0.5重量%を含むテトラヒドロフラン
合成例1
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)5重量部と酢酸シクロヘキシル220重量部を仕込み、引き続いてスチレン5重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸ベンジル30重量部およびメタクリル酸ブチル40重量部を仕込んで、窒素置換した後、さらに1,3−ブタジエン5重量部を仕込み、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合することにより、固形分濃度30.2重量%の(A)共重合体溶液を得た。これを〔A−1〕重合体とする。
得られた〔A−1〕重合体について、MwをGPCにより用いて測定したところ、12,000であった。
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)4重量部とジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込み、引き続いてスチレン10重量部、アクリル酸15重量部、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル40重量部およびメタクリル酸テトラヒドロフルフリル30重量部を仕込んで、窒素置換した後、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間保持して重合することにより、固形分濃度29.8重量%の(A)共重合体溶液を得た。これを〔A−2〕重合体とする。
得られた〔A−2〕重合体について、MwをGPCにより用いて測定したところ、13,000であった。
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込み、引き続いてメタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル30重量部、スチレン5重量部およびメタクリル酸ブチル40重量部を仕込んで、窒素置換したのち、さらに1,3−ブタジエン5重量部を仕込み、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合させて、〔A〕共重合体を含む樹脂溶液(固形分濃度=28.4重量%)を得た。これを〔A−3〕重合体とする。得られた〔A〕共重合体のMwは16,000であった。
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル220重量部を仕込み、引き続いてメタクリル酸20重量部、3−(メタクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン30重量部、スチレン5重量部およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル40重量部を仕込んで、窒素置換したのち、さらに1,3−ブタジエン5重量部を仕込み、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合させて、〔A〕共重合体を含む樹脂溶液(固形分濃度=28.2重量%)を得た。これを〔A−4〕重合体とする。得られた〔A〕共重合体のMwは14,000であった。
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル170重量部、酢酸シクロヘキシル50重量部を仕込み、引き続いてメタクリル酸15重量部、メタクリル酸2−メチルグリシジル22重量部、スチレン18重量部、メタクリル酸シクロヘキシル30重量部およびメタクリル酸2−エチルヘキシル10重量部を仕込んで、窒素置換したのち、さらに1,3−ブタジエン5重量部を仕込み、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持して重合させて、〔A〕共重合体を含む樹脂溶液(固形分濃度=28.6重量%)を得た。これを〔A−5〕重合体とする。得られた〔A〕共重合体のMwは15,000であった。
冷却管と撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート220重量部を仕込み、引き続いてアクリル酸10重量部、メタクリル酸グリシジル30重量部、スチレン10重量部、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル40重量部および2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸10重量部を仕込んで、窒素置換したのち、緩やかに攪拌しつつ、溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持して重合させて、〔A〕共重合体を含む樹脂溶液(固形分濃度=28.5重量%)を得た。これを〔A−6〕重合体とする。得られた〔A〕共重合体のMwは16,000であった。
(I)感放射線性樹脂組成物の調製
上記合成例1〜6で得た重合体(A)および下記する(B)、(C)および(E)成分、さらに、接着助剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5重量部、保存安定剤として4−メトキシフェノール0.5重量部を混合し、固形分濃度が23重量%になるように(D)成分に溶解したのち、孔径0.2μmのミリポアフィルタでろ過して、組成物溶液を調製した。各成分の量を表1に示す。
B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
B−2:1,9−ノナンジオールジアクリレート
B−3: ω―カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート(商品名アロニックス M−5300(東亜合成(株)製)
C−1:エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)(商品名イルガキュアOX02、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
C−2:2−(4−メチルベンゾイル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(商品名イルガキュア379、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
C−3:2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
C−4:エタノン,1−[9−エチル−6−[2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル]−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(ADEKA社製 N−1919)
D−1:酢酸シクロヘキシル
D−2:酢酸−2−メチルシクロヘキシル
D−3:ジエチレングリコールジメチルエーテル
D−4:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
D−5:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−1:メガファックF178(大日本インキ化学工業(株)製)
E−2:トーレシリコーンSH28PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 )
E−3:TSF−4460(GE東芝シリコーン(株)製)
E−4:オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)
評価
上記に示すように調製した組成物の評価を以下のように実施した。評価結果を表2に示す。
550×650mmのクロム成膜ガラス上に、調製した組成物溶液を、スリットダイコーターを用いて塗布した。0.5Torrまで減圧乾燥した後、ホットプレート上で100℃にて2分間プレベークして塗膜を形成し、さらに2,000J/m2の露光量で露光することにより、クロム成膜ガラスの上面からの膜厚が4μmの膜を形成した。
膜表面をナトリウムランプにて照らし、目視にて塗布膜面を確認した。筋ムラ(塗布方向、もしくはそれに交差する方向にできる一本または複数本の直線のムラ)、モヤムラ(雲状のムラ)、ピン跡(基板支持ピン上にできる点状のムラ)がはっきりと確認できた場合は×、僅かに確認できた場合は△、殆ど確認できなかった場合は○、一切の筋ムラ、モヤムラ、ピン跡を確認できなかった場合は◎とした。
上述のようにして作製したクロム成膜ガラス上の塗膜の膜厚を、針接触式測定機(KLA Tencor社製 AS200)を用いて測定した。
ユニフォミティとして、9つの測定点における膜厚から計算した。9つの測定点とは基板の短軸方向をX、長軸方向をYとすると、(X[mm]、Y[mm])が、(275、20)、(275、30)、(275、60)、(275、100)、(275、325)、(275、550)、(275、590)、(275、620)、(275、630)である。
ユニフォミティの計算式としては、下記数式(3)で表される。下記数式(3)のFT(X、Y)maxは9つの測定点における膜厚中の最大値、FT(X、Y)minは9つの測定点における膜厚中の最小値、FT(X、Y)avgは9つの測定点における膜厚中の平均値である。ユニフォミティが2%未満の場合は◎、2%以上3%未満の場合は○、3%以上5%未満の場合は△、5%以上の場合は×とした。
ユニフォミティ(%)={FT(X、Y)max − FT(X、Y)min}×100/{2×FT(X、Y)avg} (3)
E型粘度計(東機産業(株)製 VISCONIC ELD.R)を用いて25℃で測定した。
Claims (6)
- 上記式(1)で示される溶剤の含有量が全溶剤量に対して20%以上である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 上記式(1)で示される溶剤が酢酸シクロヘキシルおよび酢酸−2−メチルシクロヘキシルよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 液晶表示素子のスペーサーを形成するために用いられる請求項1〜3に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 請求項4に記載の感放射線性樹脂組成物から形成された液晶表示素子のスペーサー。
- 請求項5に記載のスペーサーを具備することを特徴とする液晶表示素子。
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