JP5083006B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置に関するものである。
一般に、車両用空調装置は、空気通路を形成する空調ケースと、空調ケース内に空気を送風する送風機と、空調ケース内に配置され、送風された空気を冷却する冷却用熱交換器と、空調ケース内に配置され、冷却用熱交換器を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器とを備えている。
ところで、冷却用熱交換器で空気を冷却すると、空気内に含まれた水分が結露して冷却用熱交換器に付着するため、冷却用熱交換器およびその近傍には、細菌やカビが発生しやすい。この細菌やカビがエアコン始動時に不快な臭いとして発臭することが知られている。そこで、従来の車両用空調装置は、異臭防止のために、所定条件時に冷却用熱交換器を乾燥させている(例えば、特許文献1、2参照)。
具体的には、特許文献1に記載の技術では、冷却用熱交換器を乾燥させる際に、エアミックスドアもしくは吹出モードドアを全閉して送風機を所定時間稼動させることで、冷却用熱交換器を乾燥させ、冷却用熱交換器を通過した異臭成分を含む空気を車外に排出している。
また、特許文献2に記載の技術では、加熱用熱交換器の下流から送風機の上流にかけてバイパス通路を形成し、冷却用熱交換器を乾燥させる際に、このバイパス通路によって、加熱用熱交換器の下流から送風機の上流に空気を導き、空調ユニット内に空気を循環させることで、冷却用熱交換器を乾燥させるようにしている。
また、これらとは異なる手法で異臭防止を図る技術が特許文献3に開示されている。この特許文献3に記載の技術は、冷却用熱交換器の表面に水と接触すると活性酸素を発生する被膜を形成しておき、冷却用熱交換器の表面に発生した凝縮水により活性酸素を発生させて、凝縮水中に存在する細菌やカビ等の異臭の発生源を分解することで、異臭防止を図っている。
特開2004−249972号公報 特開2004−359134号公報 特開2002−71296号公報
しかし、上記した特許文献1、2には、単に、冷却用熱交換器に対して送風することしか記載されておらず、冷却用熱交換器全体を均一に乾燥させる手段が記載されていない。このため、特許文献1、2に記載の技術では、冷却用熱交換器の表面全体を均一に乾燥させることができない。
一方、上記した特許文献3に記載の被膜は、電子供与重合体を成分とするものであり、被膜に凝縮水が接触すると、電子供与重合体から凝縮水中の溶存酸素に電子が供与されることで活性酸素が発生する。しかし、電子供与重合体が供与可能な電子の量には限度がある。このため、冷却用熱交換器の表面に凝縮水が次々に生成したり、冷却用熱交換器の表面上の凝縮水が乾きにくい状況であったりして、被膜に凝縮水が常に接触した状態であると、凝縮水中の溶存酸素に供与する電子が不足して、活性酸素が発生せず、凝縮水中または冷却用熱交換器の表面に付着した異臭の発生源が分解されないという問題が生じる。
ただし、電子供与重合体から凝縮水中の溶存酸素への電子供与が停止しても、冷却用熱交換器の表面を乾燥させれば、乾燥時に凝縮水中の活性酸素から電子供与重合体に電子が戻るため、電子供与重合体の活性酸素の発生能力を再生できる。なお、特許文献3には、熱交換器の表面を乾燥させることで、被膜を構成する電子供与重合体の活性酸素の発生能力が再生されることの記載はあるが、このような被膜が表面に形成された熱交換器の具体的な乾燥手段についての記載はない。
本発明は上記点に鑑みて、冷却用熱交換器の表面を均一に乾燥させることができる車両用空調装置を提供することを第1の目的とする。また、水と接触すると活性酸素を発生する電子供与重合体を成分とする被膜が表面に形成された冷却用熱交換器を備える場合に、被膜の活性酸素の発生能力を回復させることができる車両用空調装置を提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、2に記載の発明では、空調ケース(5)に設けられ、冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気入口(8a)が位置し、冷却用熱交換器(6)の空気流れ下流側であって加熱用熱交換器(7)の空気流れ上流側に空気出口(8b)が位置する第1バイパス通路(8)と、空調ケース(5)に設けられ、加熱用熱交換器(7)の空気流れ下流側に空気入口(9a)が位置し、冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気出口(9b)が位置する第2バイパス通路(9)と、空調ケース(5)のうち冷却用熱交換器(6)と第1バイパス通路の空気出口(8b)との間に設けられ、車外と連通する連通口(10、11)と、送風機(3)を運転して空調空気を車室内に送風する通常運転モードと、送風機(3)を運転して冷却用熱交換器(6)の表面を乾燥させる乾燥運転モードとを切り替え制御する制御手段(30)と、空調ケース(5)のうち第1バイパス通路の空気入口(8a)に設けられ、制御手段(30)によって駆動制御されて、通常運転モード時に第1バイパス通路(8)を閉状態とし、乾燥運転モード時に第1バイパス通路(8)を開状態とし、かつ、空調ケース(5)のうち冷却用熱交換器(6)よりも空気流れ上流側部分を閉状態とする第1バイパス通路ダンパ(12)と、第2バイパス通路(9)に設けられ、制御手段(30)によって駆動制御されて、通常運転モード時に第2バイパス通路(9)を閉状態とし、乾燥運転モード時に第2バイパス通路(9)を開状態とする第2バイパス通路ダンパ(13)と、空調ケース(5)のうち連通口(10、11)と第1バイパス通路(8)の空気出口(8b)との間に設けられ、制御手段(30)によって駆動制御されて、空調ケース(5)のうち冷却用熱交換器(6)と加熱用熱交換器(7)との間の部分を、通常運転モード時に開状態とし、乾燥運転モード時に閉状態とする排気ダンパ(23)と、空調ケース(5)のうち第2バイパス通路の空気出口(9b)に設けられ、制御手段(30)によって駆動制御されて、乾燥運転モード時に第2バイパス通路(9)から吹き出される風の向きを調整する風向調整板(18)と、空調ケース(5)のうち第2バイパス通路の空気入口(9a)よりも空気流れ下流側に設けられ、制御手段(30)によって駆動制御されて、空調ケース(5)のうち第2バイパス通路の空気入口(9a)よりも空気流れ下流側部分を、通常運転モード時に開状態とし、乾燥運転モード時に閉状態とする空気流れ遮断ダンパ(25)とを備えることを特徴としている。
これによれば、乾燥運転モード時では、第1バイパス通路(8)を通過した空気を加熱用熱交換器(7)で加熱し、加熱された温風を第2バイパス通路(9)を介して冷却用熱交換器(6)に送風することで、冷却用熱交換器(6)の表面を乾燥させることができ、冷却用熱交換器(6)を通過した湿った空気または冷却用熱交換器(6)表面から除去された水を連通口(10、11)から車外に排出することができる。さらに、第2バイパス通路(9)から温風を冷却用熱交換器(6)に送風するときに、風向調整板(18)をスイングさせることで、冷却用熱交換器(6)の表面を均一に乾燥させることができる。
さらに、請求項1に記載の発明では、一端がエンジンルームに連通し、他端が第2バイパス通路(9)に連通するエンジン廃熱通路(14)と、第2バイパス通路(9)内に設けられ、第2バイパス通路(9)を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ(16)と、エンジン廃熱通路(14)内に設けられ、エンジン廃熱通路(14)を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ(17)と、エンジン廃熱通路(14)と第2バイパス通路(9)との合流部に設けられ、エンジン廃熱通路(14)の開度および第2バイパス通路(9)の開度を調整する温度調整ダンパ(15)とを備え、制御手段(30)は、第1温度センサ(16)および第2温度センサ(17)の検出温度に基づいて、温度調整ダンパ(15)を駆動させることにより、エンジン廃熱通路(14)からの温風と第2バイパス通路(9)からの温風との風量割合を調整することを特徴としている。
これによれば、第2バイパス通路の空気出口から送風される温風の温度を調整できる。特に、請求項2のように、冷却用熱交換器(6)の表面に電子供与重合体を成分とする被膜が形成されている場合、冷却用熱交換器に送風される温風の温度が高すぎると電子供与重合体が劣化してしまうが、これによれば、冷却用熱交換器に流れる温風の温度を、電子供与重合体が劣化しない適切な温度にすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、制御手段(30)は、通常運転モードから乾燥運転モードへ切り替える前に、所定時間、事前乾燥運転モードに切り替え、事前乾燥運転モード時に、第1バイパス通路ダンパ(12)は、第1バイパス通路(8)を閉状態とし、排気ダンパ(23)は、空調ケース(5)のうち冷却用熱交換器(6)と加熱用熱交換器(7)との間の部分を閉状態とし、送風機(3)は、制御手段(30)に駆動制御されて、最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっており、
さらに、風向調整板(18)に設置され、冷却用熱交換器に向かって送風し、制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第1送風機(19)を備え、事前乾燥モード時に、乾燥用第1送風機(19)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転し、風向調整板(18)が駆動して乾燥用第1送風機(19)からの送風の向きを変更するようになっていることを特徴としている。
これにより、乾燥運転モード時の乾燥負荷を軽減でき、事前乾燥運転モードを実行しない場合よりも、乾燥運転モードによる冷却用熱交換器の表面の乾燥時間を短縮できる。
請求項1、2に記載の発明は、例えば、請求項10に記載のように、冷却用熱交換器(6)の表面に電子供与重合体を成分とする被膜が形成されている車両用空調装置に適用可能である。
また、請求項3に記載の発明では、一端がエンジンルームに連通し、他端が第2バイパス通路(9)に連通するエンジン廃熱通路(14)と、第2バイパス通路(9)内に設けられ、第2バイパス通路(9)を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ(16)と、エンジン廃熱通路(14)内に設けられ、エンジン廃熱通路(14)を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ(17)と、エンジン廃熱通路(14)と第2バイパス通路(9)との合流部に設けられ、エンジン廃熱通路(14)の開度および第2バイパス通路(9)の開度を調整する温度調整ダンパ(15)とを備え、制御手段(30)は、第1温度センサ(16)および第2温度センサ(17)の検出温度に基づいて、温度調整ダンパ(15)を駆動させることにより、エンジン廃熱通路(14)からの温風と第2バイパス通路(9)からの温風との風量割合を調整することを特徴としている。
これによれば、第2バイパス通路の空気出口から送風される温風の温度を調整できる。特に、請求項2のように、冷却用熱交換器(6)の表面に電子供与重合体を成分とする被膜が形成されている場合、冷却用熱交換器に送風される温風の温度が高すぎると電子供与重合体が劣化してしまうが、これによれば、冷却用熱交換器に流れる温風の温度を、電子供与重合体が劣化しない適切な温度にすることができる。
請求項4に記載の発明では、制御手段(30)は、通常運転モードから乾燥運転モードへ切り替える前に、所定時間、事前乾燥運転モードに切り替え、事前乾燥運転モード時に、第1バイパス通路ダンパ(12)は、第1バイパス通路(8)を閉状態とし、排気ダンパ(23)は、空調ケース(5)のうち冷却用熱交換器(6)と加熱用熱交換器(7)との間の部分を閉状態とし、送風機(3)は、制御手段(30)に駆動制御されて、最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっていることを特徴としている。
これにより、乾燥運転モード時の乾燥負荷を軽減でき、事前乾燥運転モードを実行しない場合よりも、乾燥運転モードによる冷却用熱交換器の表面の乾燥時間を短縮できる。
請求項5に記載の発明では、風向調整板(18)に設置され、冷却用熱交換器に向かって送風し、制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第1送風機(19)を備え、 事前乾燥モード時に、乾燥用第1送風機(19)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転し、風向調整板(18)が駆動して乾燥用第1送風機(19)からの送風の向きを変更するようになっていることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明では、空調ケース(5)内の冷却用熱交換器の上流に設置され、冷却用熱交換器に向かって送風し、制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第2送風機(20)を備え、事前乾燥モード時に、乾燥用第2送風機(20)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっていることを特徴としている。
請求項5、6に記載の発明のように、冷却用熱交換器の乾燥効率を向上させるために、乾燥用第1、第2送風機を用いて冷却用熱交換器に送風することが好ましい。
請求項7に記載の発明では、乗員によって乾燥運転モードが選択される乾燥運転モードスイッチを備え、制御手段(30)は、乾燥運転モードスイッチがオンにされた場合に乾燥運転モードとすることを特徴としている。
請求項8に記載の発明では、制御手段(30)は、車両が走行状態から停止状態になったときに乾燥運転モードとすることを特徴としている。
請求項9に記載の発明では、制御手段(30)は、通常運転モードのときであって車室内温度が空調設定温度に到達したときに、乾燥運転モードとすることを特徴としている。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における車両用空調装置の全体構成の模式図を示す。本実施形態の車両用空調装置は、送風ユニット1と空調ユニット2とを備える。送風ユニット1および空調ユニット2は、例えば、車室内最前部の計器盤(図示せず)の内側部に配設される。
送風ユニット1は、空調ユニット2内に空気を送風する送風機3と、送風機3を収容する送風ケース4と、送風ケース4の吸気側の内外気吸入口を切り替える図示しない内外気切替ドア等を備える。
空調ユニット2は、内部に空気通路を形成する空調ケース5と、空調ケース5に収容される冷却用熱交換器6および加熱用熱交換器7と、加熱用熱交換器7を通過した空気と加熱用熱交換器7を迂回する空気との混合割合を調整するエアミックスダンパ26とを備える。
空調ケース5は、送風ケース4に連通しており、送風機3から送風された空気が空調ケース5の内部を流れる。空調ケース5の空気流れの下流には、図示しない吹出開口部と、吹出開口部を開閉する吹出モードダンパとが設けられている。
冷却用熱交換器6は、送風機3から送風された空気を冷却する熱交換器であり、チューブおよびフィンを有する蒸発器である。蒸発器は、図示しない圧縮機、放熱器、減圧手段とともに周知の冷凍サイクルを構成するものである。
そして、チューブ、フィン等の冷却用熱交換器6の表面には、水と接触すると活性酸素を発生する被膜が形成されている。この被膜は、電子供与重合体を成分とする膜であり、冷却用熱交換器6の表面に付着した凝縮水と接触すると、電子供与重合体から凝縮水中の溶存酸素に電子を供与し(溶存酸素を還元し)、活性酸素を発生させる。この活性酸素が凝縮水中に存在する細菌やカビ、冷却用熱交換器6の表面に付着した有機物質等の異臭の発生源を分解する。本発明でいう活性酸素とは、通常の酸素に比べて著しく活性が高く化学反応を起こしやすい酸素をいい、具体的には、一重項酸素、スーパーオキシドアニオンラジカル(・O )、ヒドロキシラジカル(・OH)、スーパーヒドロキシラジカル(・OOH)および過酸化水素等をいう。また、電子供与重合体としては、例えば、ポリアニリン、ポリアニリンの誘導体、アニリンブラック、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどのベンゼン縮合環化合物等を用いることができる。
加熱用熱交換器7は、冷却用熱交換器6を通過した空気を加熱する熱交換器であり、例えば、エンジン冷却水を熱源とするヒータコアである。
また、空調ケース5には、第1バイパス通路8と、第2バイパス通路9と、排水口10と、排気口11とが設けられている。
第1バイパス通路8は、冷却用熱交換器6を迂回する空気通路である。第1バイパス通路8の空気入口8aは、空調ケース5の送風機3と冷却用熱交換器6との間、すなわち、冷却用熱交換器6の空気流れ上流側に位置し、第1バイパス通路8の空気出口8bは、空調ケース5の冷却用熱交換器6と加熱用熱交換器7との間、すなわち、冷却用熱交換器6の空気流れ下流側であって加熱用熱交換器7の空気流れ上流側に位置している。これにより、第1バイパス通路8を流れる空気を加熱用熱交換器7で加熱した後、第2バイパス通路9に導くことができる。第1バイパス通路8の形成については、空調ケース5と一体形成したり、空調ケース5と別体に形成し、空調ケース5に接続したりすることができる。
また、空調ケース5のうち、第1バイパス通路8の空気入口8aには、第1バイパス通路ダンパ12が設けられている。第1バイパス通路ダンパ12は、第1バイパス通路8を開閉するとともに、空調ケース5によって構成される空気通路のうち冷却用熱交換器6よりも空気流れ上流側部分を開閉するものであり、空調ケース入口側の送風機3から冷却用熱交換器6へ流れ込む空気流れと、送風機3から冷却用熱交換器6へ流れずに第1バイパス通路8へ流れる空気流れとを切り替えるものである。第1バイパス通路ダンパ12は、例えば、板状のドア本体部とドア本体の片側に設けられたドア軸とを有する片持ちドアで構成される。なお、ダンパはドアと同義である。また、片持ちドアをバタフライドア、スライドドア等の他のドアに変更することも可能である。
第2バイパス通路9は、加熱用熱交換器7を通過した空気を冷却用熱交換器6に導く空気通路である。第2バイパス通路9の空気入口9aは、空調ケース5のうち加熱用熱交換器7の空気流れ下流側であって吹出開口部よりも空気流れ上流側に位置し、第2バイパス通路9の空気出口9bは、空調ケース5のうち冷却用熱交換器6の空気流れ上流側であって第1バイパス通路8の空気入口8aよりも空気流れ下流側に位置する。第2バイパス通路9の形成については、空調ケース5と一体形成したり、空調ケース5と別体に形成し、空調ケース5に接続したりすることができる。
また、空調ケース5のうち、第2バイパス通路9の空気入口9aには、第2バイパス通路ダンパ13が設けられている。第2バイパス通路ダンパ13は、第2バイパス通路9を開閉するものであり、例えば、片持ちドアで構成される。なお、バタフライドア、スライドドア等の他のドアに変更することも可能である。また、第2バイパス通路ダンパ13の位置は、第2バイパス通路9を開閉可能な位置であれば、他の位置に変更可能である。
また、第2バイパス通路9の下流側にエンジン排熱通路14が連通している。エンジン排熱通路14は、一端がエンジンルームに連通し、他端が第2バイパス通路9に連通しており、エンジンの廃熱によって加熱された空気の空気通路である。
エンジン排熱通路14と第2バイパス通路9との連通部(合流部)には、温度調整ダンパ15が設けられている。温度調整ダンパ15は、例えば、片持ちドアで構成される。なお、バタフライドア、スライドドア等の他のドアに変更することも可能である。
温度調整ダンパ15は、エンジン排熱通路14の開度と第2バイパス通路9の開度とを調整するものであり、エンジン廃熱通路14を流れる温風と第2バイパス通路9を流れる温風との風量割合を調整することで、第2バイパス通路9の空気出口9bから冷却用熱交換器6に向かって流れる温風の温度を調整する。これは、冷却用熱交換器6に流れる温風の温度が高すぎる場合、ポリアニリンに代表される電子供与重合体が劣化してしまうので、冷却用熱交換器6に流れる温風の温度を、電子供与重合体が劣化しない適切な温度とするためである。
したがって、温度調整ダンパ15のとり得る位置としては、エンジン排熱通路14と第2バイパス通路9のどちらか一方のみを開状態とする位置や両方を開状態とする中間位置である。なお、第2バイパス通路9を閉状態とした場合に、エンジンルームからエンジン排熱通路14を流れる温風流れが形成されるように、送風機3からの風がエンジンルームを経てエンジン排熱通路14に流れる通路と、その通路を開閉するダンパを設けることが好ましい。ちなみに、エンジン排熱通路14と第2バイパス通路9とが両方開状態のときでは、第2バイパス通路9を流れる温風流れによって、エンジンルームからエンジン排熱通路14を流れる温風流れが形成される。
また、第2バイパス通路9とエンジン排熱通路14とのそれぞれには、第1、第2温度センサ16、17が設けられており、これらの検出温度に基づいて、温度調整ダンパ15が風量割合を調整するようになっている。
空調ケース5のうち、第2バイパス通路9の空気出口9bには、風向調整板18が設けられている。風向調整板18は、第2バイパス通路9の空気出口9bから吹き出される風の向きを変更調整するものであり、板ドアで構成されている。また、風向調整板18の先端側には小型の乾燥用第1送風機19が設けられている。乾燥用第1送風機19は、冷却用熱交換器6の表面を乾燥させるために冷却用熱交換器6に向かって送風するものであり、風向調整板18によって送風方向が変更調整される。風向調整板18は、冷却用熱交換器6に均等に風が当たるようにスイングするようになっている。
空調ケース5内の冷却用熱交換器6の上流に乾燥用第2送風機20が設けられている。この乾燥用第2送風機20は、冷却用熱交換器6の表面を乾燥させるために冷却用熱交換器6に向かって送風するものである。
排水口10および排気口11は、車外と連通する連通口であり、排水口10には配水管21が連通し、排気口11には排気管22が連通している。排水口10は冷却用熱交換器6に付着する凝縮水を車外に排出するためのものであり、排気口11は冷却用熱交換器6を通過した湿った空気を車外に排出するためのものである。排気口11は排水口10よりも空気流れ下流側に配置されている。これは、水滴は冷却用熱交換器6の近くに落ち、風は水滴よりも遠くに到達するためである。
空調ケース5のうち排気口11と冷却用熱交換器バイパス出口8bとの間に、第1排気ダンパ23が設けられ、排気口11に第2排気ダンパ24が設けられている。
第1排気ダンパ23は、冷却用熱交換器6から吹出開口部に向かう空気流れを遮断し、冷却用熱交換器6を通過した空気を排気口11に誘導するためのものであり、第2排気ダンパ24は排気口11を開閉するものである。なお、第1排気ダンパ23と第2排気ダンパ24とを合わせた大きさを、空調ケースによって形成される空気通路の横断面の大きさとして、第1排気ダンパ23と第2排気ダンパ24との両方によって、冷却用熱交換器6から吹出開口部に向かう空気流れを遮断するようにしても良い。
また、空調ケース5のうち、第2バイパス通路9の空気入口9aよりも空気流れ下流側に空気流れ遮断ダンパ25が設けられている。空気流れ遮断ダンパ25は、空調ケース5によって構成される空気通路のうち第2バイパス通路9の空気入口9aよりも空気流れ下流側部分を開閉するものであり、吹出開口部に向かう空気流れを遮断して、加熱用熱交換器7を通過した空気を第2バイパス通路9に誘導するためのものである。
また、車両用空調装置は、電子制御装置(ECU)30を備えている。ECU30は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成され、予め設定されたプログラムに従って所定の演算処理を行って、もしくは、運転モード選択スイッチから入力される情報に基づいて、各種運転モードを実行し、運転モードに応じて、送風機3、乾燥用第1、第2送風機19、20、第1、第2バイパス通路ダンパ12、13、温度調整ダンパ15、風向調整板18、第1、第2排気ダンパ23、24、遮断ダンパ25、エアミックスダンパ26、吹出モードダンパ等の各機器を駆動制御する。
また、ECU30には、第1、第2温度センサ16、17の検出結果が入力されるようになっており、運転モード選択スイッチとしての図示しない乾燥運転スイッチからオン・オフ情報が入力されるようになっている。この乾燥運転スイッチとは、送風機3を運転して冷却用熱交換器6の表面を乾燥させる乾燥運転モードを乗員が選択するための手動スイッチである。本実施形態では、ECU30は、乾燥運転スイッチのオン・オフ情報に基づいて、車両用空調装置の運転モードを、空調空気を車室内に送風する通常運転モードと、送風機3を運転して冷却用熱交換器6の表面を乾燥させる乾燥運転モードとを切り替え制御する。
図2に、ECU30が実行する運転モード切り替え制御のフローチャートを示す。また、図3〜6に図1中の車両用空調装置の作動状態を示す。この制御は、例えば、エアコンスイッチがオンのときに繰り返し実行される。
ステップS1で、乾燥運転モードが選択されているか否か、すなわち、乗員が乾燥運転スイッチをオンにしたか否かが判定される。乾燥運転モードが選択されていなければ、ステップS2で、通常運転モード用に各機器を駆動させ、乾燥運転モードが選択されていれば、ステップS3〜S6で、事前乾燥運転モード(第1乾燥運転モード)および乾燥運転モード(第2乾燥運転モード)用に各機器を駆動させる。
ステップS2の通常運転モード用の駆動制御では、下記の通り、各ダンパの位置を図3に示す位置とする。第1バイパス通路ダンパ12の位置を第1バイパス通路8が閉状態となる位置とし、第2バイパス通路ダンパ13の位置を第2バイパス通路9が閉状態となる位置とし、風向調整板18の位置を第2バイパス通路9の空気出口9bを塞ぐ位置とする。第1排気ダンパ23の位置を空調ケース5によって構成される空気通路のうち冷却用熱交換器6と加熱用熱交換器7との間の部分を開状態とする位置とし、第2排気ダンパ24の位置を排気口11を閉状態とする位置とする。遮断ダンパ25の位置を空調ケース5によって構成される空気通路のうち第2バイパス通路9の空気入口9aよりも空気流れ下流側部分を開状態とする位置とする。なお、送風機3、エアミックスダンパ26および各吹出モードダンパについては、所望温度の空調空気が所望の吹出開口部から吹き出すように駆動制御される。
これにより、通常運転モード時では、図3中の矢印で示すように、送風機3によって吸入された空気が、空調ケース5内を冷却用熱交換器6等を通過し吹出開口部に向かって流れ、吹出開口部から所望温度の空調空気が吹き出る。
一方、ステップS3の事前乾燥運転モード用の駆動制御では、下記の通り、各ダンパの位置を図4に示す位置とする。すなわち、第1排気ダンパ23の位置を空調ケース5によって構成される空気通路のうち冷却用熱交換器6と加熱用熱交換器7との間の部分を閉状態とする位置とし、第2排気ダンパ24の位置を排気口11を開状態とする位置とする。なお、他のダンパの位置は図3の通常運転モード時と同じである。そして、送風機3を最大風量で連続的もしくは間欠的に運転する。
このようにして、図4中の矢印で示すように、送風機3から冷却用熱交換器6に空気を送風し、冷却用熱交換器6を通過した空気を排気口11に導くことで、冷却用熱交換器6の表面の水を強制的に吹き飛ばし、水滴を排水口10、配水管21から車外に排出し、冷却用熱交換器6からの湿った空気を排気管22から車外に排出する。
また、ステップS3では、送風機3だけでなく、風向調整板18をスイングさせながら乾燥用第1送風機19を最大風量で連続的もしくは間欠的に運転し、さらに、乾燥用第2送風機20も最大風量で連続的もしくは間欠的に運転する。これによって、冷却用熱交換器6の表面の水をより排除することができ、送風による乾燥効率を向上できる。
次いで、ステップS4で、ステップS3を実行してから所定時間T1が経過したか否かが判定される。この所定時間T1は送風による水の強制的排除に必要な時間として設定される。所定時間T1が経過していなければ、ステップS3の状態が維持され、所定時間T1が経過していれば、次のステップS5で乾燥運転モード用の駆動制御が実行される。
ステップS5の乾燥運転モード用の駆動制御では、図4に示す第1排気ダンパ23と第2排気ダンパ24を除く各ダンパの位置を、図5に示す各ダンパの位置に変更する。すなわち、図5中の矢印で示す空気流れを実現するために、第1バイパス通路ダンパ12の位置を、第1バイパス通路8が開状態で、かつ、空調ケース5によって構成される空気通路のうち冷却用熱交換器6よりも空気流れ上流側部分を閉状態となる位置とする。エアミックスダンパ26の位置を、加熱用熱交換器7を迂回する通路を閉状態とする位置とする。遮断ダンパ25の位置を空調ケース5によって構成される空気通路のうち第2バイパス通路9の空気入口9aよりも空気流れ下流側部分を閉状態とする位置とする。第2バイパス通路ダンパ13の位置を第2バイパス通路9が開状態となる位置とし、温度調整ダンパ15の位置をエンジン廃熱通路14を閉状態とする位置とする。
そして、送風機3を所定風量で連続的に運転する。これにより、図5中の矢印のように、送風機3からの送風空気を第1バイパス通路8に導き、第1バイパス通路8を通過した空気を加熱用熱交換器7で加熱し、加熱された温風を第2バイパス通路9に導き、第2バイパス通路9を通過した温風を冷却用熱交換器6に当て、冷却用熱交換器6を通過した空気を排気口11、排気管22から車外に排出する。この結果、冷却用熱交換器6の表面に形成されている被膜を乾燥させることができ、被膜を構成する電子供与重合体が長時間にわたって水と接触することで活性酸素の発生能力が低下しても、電子供与重合体の活性酸素の発生能力を回復させることができる。
このとき、風向調整板18をスイングさせて、第2バイパス通路9の空気出口9bから吹き出される温風が冷却用熱交換器6の全体に均等に当てることで、冷却用熱交換器6の表面を均一に乾燥させることができる。
また、冷却用熱交換器6に送風される温風の温度が適切な温度となるように、第1、第2温度センサ16、17の検出温度に基づいて、温度調整ダンパ15の位置を調整する。例えば、温度調整ダンパ15の位置が図5に示す位置のときの第2バイパス通路9を流れる温風の温度が適温であれば、温度調整ダンパ15の位置をそのままの位置とする。一方、第2バイパス通路9を流れる温風の温度が高すぎる場合に、温度調整ダンパ15の位置を、図6に示すように、エンジン排熱通路14と第2バイパス通路9の両方を開状態とする中間位置として、エンジン廃熱通路14を流れる温風と第2バイパス通路9を流れる温風との風量割合を調整する。これにより、温風の温度が高すぎることによる電子供与重合体の劣化を防止できる。なお、第2バイパス通路9を流れる温風の温度が低すぎる場合に、温度調整ダンパ15の位置を図6に示す中間位置にしても良い。また、エンジン廃熱通路14を流れる温風の温度が適温であれば、温度調整ダンパ15の位置を第2バイパス通路9が閉状態となる位置としても良い。
次いで、ステップS6で、ステップS5を実行してから所定時間T2が経過したか否かが判定される。この所定時間T2は冷却用熱交換器6に温風を当てて乾燥させるのに必要な時間として設定される。所定時間T2が経過していなければ、ステップS5の状態が維持され、所定時間T2が経過していれば、送風機3の運転が停止され、乾燥運転モードが終了する。
本実施形態では、ステップS5の乾燥運転モードを実行する前に、ステップS3の事前乾燥運転モードを実行しているが、事前乾燥運転モードを省略しても良い。ただし、本実施形態のように、事前乾燥運転モードを実行する場合では、冷却用熱交換器6の表面の凝縮水を予め除去しているので、事前乾燥運転モードを実行しない場合と比較して、ステップS5での乾燥運転モードによる冷却用熱交換器6の乾燥時間、すなわち、所定時間T2を短縮させることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、乗員が乾燥運転スイッチをオンにした場合に、ECU30が乾燥運転モードを選択し、乾燥運転モードに応じて各ダンパを駆動制御していたが、本実施形態では、ECU30は、車両が走行状態から停止状態になったときに乾燥運転モードとする。
ECU30は、エンジンが停止したか否かを判定する。例えば、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替えられたか否かを判定する。そして、エンジンが稼動中であれば、通常運転モードのままとし、エンジンが停止した場合に乾燥運転モードとして、図2中のステップS3、S4、S5、S6を実行する。
このように、ECU30に通常運転モードと乾燥運転モードとを自動的に選択させても良い。
(第3実施形態)
本実施形態では、ECU30は、通常運転モードが選択されている場合に、室内温度が空調設定温度に到達したときに乾燥運転モードとする。
ECU30は、エアコンスイッチがオンであるときに、室温が空調設定温度に到達したか否かを判定する。例えば、車両用空調装置は、車室内温度を測定する温度センサを備えており、この温度センサが検出した温度が設定温度に到達したか否かをECU30が判定する。そして、室温が設定温度に到達していなければ、通常運転モードのままとし、室温が設定温度に到達した場合に、乾燥運転モードとして、図2中のステップS3、S4、S5、S6を実行する。
ここで、一般に、室温が設定温度に到達している場合、室温が一定になり、空調運転のパワーが弱まり、もしくは、吹出口からの送風が停止される。本実施形態では、室温が設定温度に到達している場合に、運転モードを通常運転モードから乾燥運転モードに切り替えているので、乾燥運転に切り替わったことによって乗員が不快に感じないようにできる。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態では、空調ケース5は、車外と連通する連通口として、排水口10の他に排気口11を有していたが、排気口11および第2排気ダンパ24を省略しても良い。車外と連通する連通口が少なくとも1つあれば、水および湿った空気を車外に排出できるからである。
(2)上述の実施形態では、乾燥用第1送風機19、乾燥用第2送風機20を空調ケース5内に設置していたが、これらを省略しても良い。
(3)上述の実施形態では、空調ケース5によって構成される空気通路のうち第2バイパス通路9の空気入口9aよりも空気流れ下流側部分を開閉するダンパとして、空気流れ遮断ダンパ25を空調ケース5に設けていたが、空気流れ遮断ダンパ25を各吹出モードダンパで代用しても良い。すなわち、空気流れ遮断ダンパ25を設けずに、すべての吹出モードダンパを全閉状態とすることでも、加熱用熱交換器7を通過した空気を第2バイパス通路9に誘導することができる。
ただし、第2バイパス通路9の入口9aの下流側近傍に空気流れ遮断ダンパ25を設けた方が、すべての吹出モードダンパを全閉状態とする場合と比較して、加熱用熱交換器7を通過した空気を第2バイパス通路9に導き易いので、空気流れ遮断ダンパ25を設けた方が好ましい。
(4)上述の実施形態では、送風ケース4と空調ケース5とを別々としていたが、両者を1つの空調ケースとしてもよい。
(5)乾燥運転モードを実行する時期は、上述の実施形態の場合に限られず、冷却用熱交換器6の表面に凝縮水が存在する場合であれば、いつでも乾燥運転を実行しても良い。例えば、冷却用熱交換器6の表面に湿度センサを設け、湿度センサの検出結果に応じて上記した乾燥運転モードをECU30に実行させても良い。
(6)上述の実施形態では、冷却用熱交換器6の表面に電子供与重合体を成分とする被膜が形成されている車両用空調装置に本発明を適用していたが、冷却用熱交換器6の表面に電子供与重合体を成分とする被膜が形成されていない車両用空調装置に本発明を適用しても良い。
(7)上記した各実施形態は実施可能な範囲で組み合わせ可能である。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置の全体構成の模式図である。 図1中のECU30が実行する運転モード切り替え制御のフローチャートである。 図1中の車両用空調装置の通常運転モード時の作動状態を示す図である。 図1中の車両用空調装置の事前乾燥運転モード時の作動状態を示す図である。 図1中の車両用空調装置の乾燥運転モード時の作動状態を示す図である。 図1中の車両用空調装置の乾燥運転モード時の作動状態を示す図である。
符号の説明
5 空調ケース
6 冷却用熱交換器
7 加熱用熱交換器
8 第1バイパス通路
9 第2バイパス通路
10 排水口
11 排気口
12 第1バイパス通路ダンパ
13 第2バイパス通路ダンパ
18 風向調整板
23 第1排気ダンパ
25 空気流れ遮断ダンパ
30 電子制御装置(ECU)

Claims (10)

  1. 空気通路を形成する空調ケース(5)と、
    前記空調ケース(5)内に空気を送風する送風機(3)と、
    前記空調ケース(5)内に配置され、送風された空気を冷却する冷却用熱交換器(6)と、
    前記空調ケース(5)内に配置され、前記冷却用熱交換器(6)を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器(7)とを備える車両用空調装置において、
    前記空調ケース(5)に設けられ、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気入口(8a)が位置し、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ下流側であって前記加熱用熱交換器(7)の空気流れ上流側に空気出口(8b)が位置する第1バイパス通路(8)と、
    前記空調ケース(5)に設けられ、前記加熱用熱交換器(7)の空気流れ下流側に空気入口(9a)が位置し、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気出口(9b)が位置する第2バイパス通路(9)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記第1バイパス通路の空気出口(8b)との間に設けられ、車外と連通する連通口(10、11)と、
    前記送風機(3)を運転して空調空気を車室内に送風する通常運転モードと、前記送風機(3)を運転して前記冷却用熱交換器(6)の表面を乾燥させる乾燥運転モードとを切り替え制御する制御手段(30)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第1バイパス通路の前記空気入口(8a)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記通常運転モード時に前記第1バイパス通路(8)を閉状態とし、前記乾燥運転モード時に前記第1バイパス通路(8)を開状態とし、かつ、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)よりも空気流れ上流側部分を閉状態とする第1バイパス通路ダンパ(12)と、
    前記第2バイパス通路(9)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記通常運転モード時に前記第2バイパス通路(9)を閉状態とし、前記乾燥運転モード時に前記第2バイパス通路(9)を開状態とする第2バイパス通路ダンパ(13)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記連通口(10、11)と前記第1バイパス通路(8)の前記空気出口(8b)との間に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記加熱用熱交換器(7)との間の部分を、前記通常運転モード時に開状態とし、前記乾燥運転モード時に閉状態とする排気ダンパ(23)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気出口(9b)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記乾燥運転モード時に前記第2バイパス通路(9)から吹き出される風の向きを調整する風向調整板(18)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気入口(9a)よりも空気流れ下流側に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気入口(9a)よりも空気流れ下流側部分を、前記通常運転モード時に開状態とし、前記乾燥運転モード時に閉状態とする空気流れ遮断ダンパ(25)と
    一端がエンジンルームに連通し、他端が前記第2バイパス通路(9)に連通するエンジン廃熱通路(14)と、
    前記第2バイパス通路(9)内に設けられ、前記第2バイパス通路(9)を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ(16)と、
    前記エンジン廃熱通路(14)内に設けられ、前記エンジン廃熱通路(14)を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ(17)と、
    前記エンジン廃熱通路(14)と前記第2バイパス通路(9)との合流部に設けられ、前記エンジン廃熱通路(14)の開度および前記第2バイパス通路(9)の開度を調整する温度調整ダンパ(15)とを備え、
    前記制御手段(30)は、前記第1温度センサ(16)および前記第2温度センサ(17)の検出温度に基づいて、前記温度調整ダンパ(15)を駆動させることにより、前記エンジン廃熱通路(14)からの温風と前記第2バイパス通路(9)からの温風との風量割合を調整することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 空気通路を形成する空調ケース(5)と、
    前記空調ケース(5)内に空気を送風する送風機(3)と、
    前記空調ケース(5)内に配置され、送風された空気を冷却する冷却用熱交換器(6)と、
    前記空調ケース(5)内に配置され、前記冷却用熱交換器(6)を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器(7)とを備える車両用空調装置において、
    前記空調ケース(5)に設けられ、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気入口(8a)が位置し、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ下流側であって前記加熱用熱交換器(7)の空気流れ上流側に空気出口(8b)が位置する第1バイパス通路(8)と、
    前記空調ケース(5)に設けられ、前記加熱用熱交換器(7)の空気流れ下流側に空気入口(9a)が位置し、前記冷却用熱交換器(6)の空気流れ上流側に空気出口(9b)が位置する第2バイパス通路(9)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記第1バイパス通路の空気出口(8b)との間に設けられ、車外と連通する連通口(10、11)と、
    前記送風機(3)を運転して空調空気を車室内に送風する通常運転モードと、前記送風機(3)を運転して前記冷却用熱交換器(6)の表面を乾燥させる乾燥運転モードとを切り替え制御する制御手段(30)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第1バイパス通路の前記空気入口(8a)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記通常運転モード時に前記第1バイパス通路(8)を閉状態とし、前記乾燥運転モード時に前記第1バイパス通路(8)を開状態とし、かつ、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)よりも空気流れ上流側部分を閉状態とする第1バイパス通路ダンパ(12)と、
    前記第2バイパス通路(9)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記通常運転モード時に前記第2バイパス通路(9)を閉状態とし、前記乾燥運転モード時に前記第2バイパス通路(9)を開状態とする第2バイパス通路ダンパ(13)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記連通口(10、11)と前記第1バイパス通路(8)の前記空気出口(8b)との間に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記加熱用熱交換器(7)との間の部分を、前記通常運転モード時に開状態とし、前記乾燥運転モード時に閉状態とする排気ダンパ(23)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気出口(9b)に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記乾燥運転モード時に前記第2バイパス通路(9)から吹き出される風の向きを調整する風向調整板(18)と、
    前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気入口(9a)よりも空気流れ下流側に設けられ、前記制御手段(30)によって駆動制御されて、前記空調ケース(5)のうち前記第2バイパス通路の前記空気入口(9a)よりも空気流れ下流側部分を、前記通常運転モード時に開状態とし、前記乾燥運転モード時に閉状態とする空気流れ遮断ダンパ(25)とを備え
    前記制御手段(30)は、前記通常運転モードから前記乾燥運転モードへ切り替える前に、所定時間、事前乾燥運転モードに切り替え、
    前記事前乾燥運転モード時に、
    前記第1バイパス通路ダンパ(12)は、前記第1バイパス通路(8)を閉状態とし、
    前記排気ダンパ(23)は、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記加熱用熱交換器(7)との間の部分を閉状態とし、
    前記送風機(3)は、前記制御手段(30)に駆動制御されて、最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっており、
    さらに、前記風向調整板(18)に設置され、前記冷却用熱交換器に向かって送風し、前記制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第1送風機(19)を備え、
    前記事前乾燥モード時に、前記乾燥用第1送風機(19)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転し、前記風向調整板(18)が駆動して前記乾燥用第1送風機(19)からの送風の向きを変更するようになっていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 一端がエンジンルームに連通し、他端が前記第2バイパス通路(9)に連通するエンジン廃熱通路(14)と、
    前記第2バイパス通路(9)内に設けられ、前記第2バイパス通路(9)を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ(16)と、
    前記エンジン廃熱通路(14)内に設けられ、前記エンジン廃熱通路(14)を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ(17)と、
    前記エンジン廃熱通路(14)と前記第2バイパス通路(9)との合流部に設けられ、前記エンジン廃熱通路(14)の開度および前記第2バイパス通路(9)の開度を調整する温度調整ダンパ(15)とを備え、
    前記制御手段(30)は、前記第1温度センサ(16)および前記第2温度センサ(17)の検出温度に基づいて、前記温度調整ダンパ(15)を駆動させることにより、前記エンジン廃熱通路(14)からの温風と前記第2バイパス通路(9)からの温風との風量割合を調整することを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置
  4. 前記制御手段(30)は、前記通常運転モードから前記乾燥運転モードへ切り替える前に、所定時間、事前乾燥運転モードに切り替え、
    前記事前乾燥運転モード時に、
    前記第1バイパス通路ダンパ(12)は、前記第1バイパス通路(8)を閉状態とし、
    前記排気ダンパ(23)は、前記空調ケース(5)のうち前記冷却用熱交換器(6)と前記加熱用熱交換器(7)との間の部分を閉状態とし、
    前記送風機(3)は、前記制御手段(30)に駆動制御されて、最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記風向調整板(18)に設置され、前記冷却用熱交換器に向かって送風し、前記制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第1送風機(19)を備え、
    前記事前乾燥モード時に、前記乾燥用第1送風機(19)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転し、前記風向調整板(18)が駆動して前記乾燥用第1送風機(19)からの送風の向きを変更するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記空調ケース(5)内の前記冷却用熱交換器の上流に設置され、前記冷却用熱交換器に向かって送風し、前記制御手段(30)によって駆動制御される乾燥用第2送風機(20)を備え、
    前記事前乾燥モード時に、前記乾燥用第2送風機(20)は最大風量で連続的もしくは間欠的に運転するようになっていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 乗員によって乾燥運転モードが選択される乾燥運転モードスイッチを備え、
    前記制御手段(30)は、前記乾燥運転モードスイッチがオンにされた場合に前記乾燥運転モードとすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記制御手段(30)は、車両が走行状態から停止状態になったときに前記乾燥運転モードとすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記制御手段(30)は、前記通常運転モードのときであって車室内温度が空調設定温度に到達したときに、前記乾燥運転モードとすることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記冷却用熱交換器(6)の表面に、水と接触すると活性酸素を発生する電子供与重合体を成分とする被膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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