JP5082886B2 - 金属板のプレス成形方法およびプレス成形装置 - Google Patents

金属板のプレス成形方法およびプレス成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属板のプレス成形方法およびプレス成形装置に関するものであり、その成形品は自動車や家電製品の部品に用いられる。
通常、自動車(普通乗用車、トラック、自動二輪車等)や家電製品(冷蔵庫、洗濯機等)の部品(パネル部品等)を製作する際には、製作コストに優れたプレス成形(例えば、特許文献1)が用いられることが多い。
図14(a)〜(c)に、金属板の基本的なプレス成形方法(量産に用いられるシングルアクション型のプレス成形装置9による成形方法)を示す。成形される材料(金属板;ブランク)10は、ダイ13とブランクホルダー12によって挟持され、ダイ13の下降に伴って、まずパンチ11と接触し、その後ダイ13と接触し、成形されていく。
しかし、近年、特に自動車産業においては、環境問題に基づいて車体の軽量化により材料の薄肉化や高強度化が進められており、薄肉化や高強度化された材料を用いた場合、プレス成形では材料の割れが発生しやすく、また寸法精度も悪化する傾向になる。
このような問題に対し、液体の圧力を用いる対向液圧成形(例えば、非特許文献1)が有効なことが知られている。対向液圧成形は、成形される材料を液体に対して押し込んでいく成形方法である。
また、窒素ガス等の気体の圧力を用いた成形方法として、例えば特許文献2に高温気体加圧によるものが公開されており、アルミニウム合金の温間成形に関する技術が記載されている。
また、空気圧を利用した成形方法として、特許文献3に中空の溶融樹脂材料を用いた空気圧による成形方法が開示されており、特許文献4に加熱軟化した樹脂板を空気圧により成形する方法が開示されている。
特開平6−154896号公報 特開2001−071046号公報 特開平4−110131号公報 特開2005−125654号公報 中村和彦、「対向液圧成形法とは」、プレス技術、第39巻第9号(2001年9月号)、p18〜23
しかし、前述の特許文献2〜4や非特許文献1に記載の従来技術では、以下の理由により、量産のプレス成形には適さない。
まず、非特許文献1に記載されている対向液圧成形は、生産速度が低く、大型部品では2spm(ストローク/分)が限界で、特許文献1に記載されているようなメカニカルプレス成形の10〜13spm(ストローク/分)には遠く及ばないため、量産には適さない。
また、特許文献2に記載のアルミニウム合金の温間成形に関する技術では、成形される材料を金型に押し付けるため、凸の形状が出にくい。しかも、成形速度が遅いため、生産速度が低い。
また、特許文献3に記載の中空の溶融樹脂材料を用いた空気圧による成形方法、および特許文献4に記載の加熱軟化した樹脂板を空気圧により成形する方法では、いずれも樹脂用の成形方法であり、金属板の成形には、塑性変形挙動の違いから用いることはできない。仮に用いたとしても、成形される材料を金型に押し付けるため、凸の形状が出にくく、溶融または加熱軟化させることが必要なため、生産速度が低く、量産には適さない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その解決すべき課題は、生産速度を低下させることなく、割れを抑制し、寸法精度を向上させることができる金属板のプレス成形方法およびプレス成形装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形方法において、ダイと金属板の間に形成される空間または/およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を設け、該気体吸排機構によって前記空間に気体を吸入・排出して、前記空間内の圧力を増減させることで、金属板がダイあるいはパンチにより成形される前に金属板を予成形し、その後にダイあるいはパンチで金属板を本成形する2工程からなることを特徴とする金属板のプレス成形方法。
[2]金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形方法において、ダイと金属板の間に形成される空間(ダイ側空間)およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間(パンチ側空間)に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を設け、該気体吸排機構によって、前記パンチ側空間から気体を排出してパンチ側空間の圧力を負に減圧するとともに、前記ダイ側空間に気体を吸入してダイ側空間の圧力を正に増圧することで、金属板がダイあるいはパンチにより成形中に成形を補助することを特徴とする金属板のプレス成形方法。
]記気体吸排機構に、気体の吸入・排出の応答性を高めるための気体保留手段を設けることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の金属板のプレス成形方法。
]前記空間からの漏洩を抑止するシール手段を設けることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の金属板のプレス成形方法。
]金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形装置において、ダイと金属板の間に形成される空間または/およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を備え、該気体吸排機構によって前記空間に気体を吸入・排出して、前記空間内の圧力を増減させることで、金属板がダイあるいはパンチにより成形される前に金属板を予成形し、その後にダイあるいはパンチで金属板を本成形する2工程を行う手段を備えたことを特徴とする金属板のプレス成形装置。
金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形装置において、ダイと金属板の間に形成される空間(ダイ側空間)およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間(パンチ側空間)に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を備え、該気体吸排機構によって、前記パンチ側空間から気体を排出してパンチ側空間の圧力を負に減圧するとともに、前記ダイ側空間に気体を吸入してダイ側空間の圧力を正に増圧することで、金属板がダイあるいはパンチにより成形中に成形を補助する手段を備えたことを特徴とする金属板のプレス成形装置。
]前記気体吸排機構は、気体の吸入・排出の応答性を高めるための気体保留手段を備えていることを特徴とする前記[または[6]に記載の金属板のプレス成形装置。
]前記空間からの漏洩を抑止するシール手段を備えていることを特徴とする前記[〜[7]のいずれかに記載の金属板のプレス成形装置。
本発明においては、金属板が気体の圧力による予成形によって均一に変形した後に、金型(ダイとパンチ)で本成形されるあるいは成形中に気体の圧力によって成形を補助されるのいずれかまたは両方を行うので、金属板の局所的な板厚減少が低減して成形余裕量が大きくなり、割れを抑制することができる。同時に、金属板の金型へのなじみが良くなり、寸法精度を向上させることができる。その結果、生産速度を低下させることなく、割れのない、寸法精度も良好な成形品を製造することが可能になる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるプレス成形装置1を示すものである。
このプレス成形装置1の基本的構造は、前述の図14に示したシングルアクション型のプレス成形装置9と同様である。すなわち、成形される材料(金属板)10をダイ13とブランクホルダー12によって挟持し、ダイ13を下降させて、ダイ13とパンチ11間で材料10を挟圧し、所定の形状に成形するようになっている。
その上で、この実施形態のプレス成形装置1においては、パンチ11の内部に流路21が形成されていて、その先端がパンチ11の上面(材料10と接触する面)に開口しているとともに、その他端が気体の吸排ユニット(気体用ポンプ)22に連結しており、これによって、パンチ11とブランクホルダー12と材料10の間に形成される空間Mに対して気体を吸入・排出できるようになっている。同様に、ダイ13の内部に流路23が形成されていて、その先端がダイ13の下面(材料10と接触する面)に開口しているとともに、その他端が気体吸排ユニット(気体用ポンプ)24に連結しており、これによって、ダイ13と材料10の間に形成される空間Nに対して気体を吸入・排出できるようになっている。
そして、上記のように構成されたプレス成形装置1を用いて材料10を成形する際には、ダイ13の下降に連動させて、空間Mと空間Nに対して気体を供給・排出して、空間Mと空間N内の圧力を増減させることで、材料10を予成形し、その後に、金型(パンチ11、ダイ13)で材料10を本成形する、または、金型で材料10を成形中に気体の供給・排出により成形の補助とする、のいずれか一方または両方を行う。
以下に、上述のようなプレス成形過程の具体例(具体例1、具体例2)を述べる。
まず、具体例1を図2、図3に基づいて説明する。ここで、図2(a)〜(e)がそのプレス成形過程を示す図であり、図3(a)、(b)はその際にパンチ側空間Mとダイ側空間Nの圧力をダイ13の下降変位に連動させてどのように変化させたかを示す図である。なお、図2においては、比較のために、従来のプレス成形装置9で成形した場合の材料の挙動を点線で示してある。
(S1−1)図2(a)に示すように、材料10をダイ13とブランクホルダー12によって挟持する。
(S1−2)次に、図2(b)および図3(a)、(b)に示すように、ダイ13の下降変位に伴って、パンチ側空間Mに気体を吸入してパンチ側空間Mの圧力を正に増圧するとともに、ダイ側空間Nから気体を排出してダイ側空間Nの圧力を負に減圧する。これにより、材料10がパンチ11に接触する前にダイ13側に張り出す。この張り出し変形は均一変形のため、割れにつながる局所的な板厚減少抑制に有効である。
(S1−3)次に、さらにダイ13が下降して、成形が進むと、図2(c)に示すように、材料10の一部がダイ13に接触して成形される状態になるが、図3(a)、(b)に示すように、今度は、パンチ側空間Mから気体を排出してパンチ側空間Mの圧力を負に減圧するとともに、ダイ側空間Nに気体を吸入してダイ側空間Nの圧力を正に増圧する。これにより、図2(d)に示すように、材料10の一部がパンチ11側に膨らみ、その部分がダイ13に接触する前に均一に変形するため、割れが抑制され、金型なじみが向上する。
(S1−4)そして、さらにダイ13が下降して下死点になると、図2(e)に示すように、材料10がパンチ11とダイ13の間で挟圧され、所定の形状に成形される。なお、下死点近傍になると、気体の圧力が材料10を金型に押し付けるように作用するため、寸法精度が向上する。
続いて、具体例2を図4、図5に基づいて説明する。ここで、図4(a)〜(e)がそのプレス成形過程を示す図であり、図5(a)、(b)はその際にパンチ側空間Mとダイ側空間Nの圧力をダイ13の下降変位に連動させてどのように変化させたかを示す図である。
なお、図4においては、比較のために、従来のプレス成形装置9で成形した場合の材料の挙動を点線で示してある。ちなみに、具体例2では、パンチ11の形状を考慮して、パンチ11側の流路21を2本設けている。
(S2−1)図4(a)に示すように、材料10をダイ13とブランクホルダー12によって挟持する。
(S2−2)次に、図4(b)および図5(a)、(b)に示すように、ダイ13の下降変位に伴って、パンチ側空間Mから気体を排出してパンチ側空間Mの圧力を負に減圧するとともに、ダイ側空間Nに気体を吸入してダイ側空間Nの圧力を正に増圧する。これにより、材料10の一部がパンチ11に接触した後に、パンチ11に接触していない他の部分がパンチ11側に張り出す。この張り出し変形は均一変形のため、割れにつながる局所的な板厚減少抑制に有効である。
(S2−3)次に、さらにダイ13が下降すると、図4(c)および図5(a)、(b)に示すように、いったん、パンチ側空間Mの圧力とダイ側空間Nの圧力を0(大気圧)に戻す。
(S2−4)次に、さらにダイ13が下降して、成形が進むと、材料10のかなりの部分がダイ13に接触して成形される状態になるが、図5(a)、(b)に示すように、再度、パンチ側空間Mから気体を排出してパンチ側空間Mの圧力を負に減圧するとともに、ダイ側空間Nに気体を吸入してダイ側空間Nの圧力を正に増圧する。これにより、図4(d)に示すように、材料10の一部がパンチ11側に膨らみ、その部分がダイ13に接触する前に均一に変形するため、割れが抑制され、金型なじみが向上する。
(S2−5)そして、さらにダイ13が下降して下死点になると、図4(e)に示すように、材料10がパンチ11とダイ13の間で挟圧され、所定の形状に成形される。なお、下死点近傍になると、気体の圧力が材料10を金型に押し付けるように作用するため、寸法精度が向上する。
以上のようにして、この実施形態においては、材料10が気体の圧力による予成形によって均一に変形した後に、金型(パンチ11とダイ13)で本成形されるので、材料10の局所的な板厚減少が低減して成形余裕量が大きくなり、割れを抑制することができる。同時に、材料10の金型へのなじみが良くなり、寸法精度を向上させることができる。その結果、生産速度を低下させることなく、割れのない、寸法精度も良好な成形品(パネル部品)を製造することが可能になる。
なお、上記のおいて、パンチ側空間Mとダイ側空間Nに付与する圧力の範囲は、材料10の強度と板厚から選択するのが好ましい。大き過ぎると材料が余るためシワの原因になり、小さ過ぎると効果が発現されない。
また、使用する気体は、通常の空気でも問題は無い。必要に応じて、圧縮性の安定性の観点から、吸入時に窒素を供給してもよい。なお、気体は圧縮により発熱するので、流路21、23を冷却することにより、量産性を安定させることが可能である。
また、気体の流路については、具体例1(図2)では、パンチ11側とダイ13側にそれぞれ1本ずつ設け、具体例2(図4)では、パンチ11側に2本、ダイ13側に1本設けているが、適宜、必要な本数を設ければよい。場合によっては、パンチ11側あるいはダイ13側のいずれか一方のみに流路を設けるようにしてもよい。さらに、ブランクホルダー12に流路を設けるようにしてもよい。なお、外板部品など流路の開口穴の跡が残るのを避けたい場合は、跡がついても良い部分に開口穴を設けることや、開口穴の径を小さくして目立たなくすることも有効である。
さらに、上記の構成に加えて、気体の吸入・排出の応答性を高めるための気体保留手段を設けることが好ましい。すなわち、プレス速度が10〜13spm(ストローク/分)であり、数秒間のうちにプレス成形が終了するため、高い応答性が必要である。このため、図6(a)、(b)に示すように、気体の流路21(あるいは流路23)に気体の保留用の空隙25を設ける。この気体保留用空隙25に気体を保留しておき、必要時に弁26、27の開放により短時間で金型内の空間M、Nの圧力を変化させて、材料10を変形させる。この気体保留用空隙25は、金型(パンチ11、ブランクホルダー12、ダイ13)内に設けるのが望ましいが、金型外に配置することも可能である。
また、パンチ11とブランクホルダー12の合わせ部(摺動面)にシールを設けることが望ましい。すなわち、パンチ11とブランクホルダー12と材料10で囲まれるパンチ側空間Mは、ブランクホルダー12がパンチ11の側面に沿って摺動するため、その部分から気体の漏洩が起こりやすく、パンチ側空間Mの圧力が上昇し難いためである。図7(a)に示すように、ゴムのような粘性材料のシール材29を貼り付けるだけでもよいし、図7(b)に示すように、ブランクホルダー12の下降に伴って先端がガイド溝32に沿って移動するようになったシール材31を設けてもよい。
そして、上記では、現在量産に主に使用されるシングルアクション形のプレス成形装置に適用した場合で説明したが、当然、本発明はダブルアクション形のプレス成形装置にも適用可能である。
本発明の実施例を以下に述べる。
ここでは、自動車のサイドパネルの成形を行うこととし、本発明例として、上記の本発明の実施形態に基づいて成形し、従来例として、図14に示した従来のプレス成形装置を用いて成形した。
まず、成形に供した材料(鋼板)の材料特性を表1に示す。ここでは、自動車のサイドパネルに主に用いられる270MPa級鋼板(A)以外に、高張力鋼(ハイテン)である340MPa級鋼板(B)および440MPa級鋼板(C)も供した。
Figure 0005082886
そして、本発明例において、パンチ側空間Mとダイ側空間Nに付与した圧力条件を図8と図9に示す。ちなみに、図8に示す圧力条件1は、前述の具体例1に対応しており、図9に示す圧力条件2は、前述の具体例2に対応している。
上記のようにして成形した成形品(サイドパネル)について、その品質評価を割れと寸法精度の2項目で行った。表2に従来例(従来例1〜3)と本発明例(本発明例1〜6)の品質評価結果を示す。
Figure 0005082886
まず、従来例においては、270MPa級鋼板(A)では、成形できたものの、寸法精度は出荷品質許容値を超えた。また、340MPa級鋼板(B)および440MPa級鋼板(C)では、割れが発生し、寸法精度は評価できなかった。
これに対して、本発明例においては、いずれの強度の鋼板においても割れなく成形ができ、寸法精度も出荷品質許容内であった。
次に、270MPa級鋼板(A)を用いた従来例1と本発明例1について、図10に示す成形品(サイドパネル)の断面位置で断面形状(ビード端からの距離とパネル高さ)を測定し、設計形状と比較した結果を図11に示す。
従来例1では、スプリングバックにより、R部の乖離や面の落ち込みが発生したが、本発明例1では、従来例1に比べスプリングバック量が小さく、設計形状に近いパネルが得られており、寸法精度が極めてよいことが分かる。
また、従来例1と本発明例1〜6について、図12に●印で示す寸法精度評価位置における設計形状からの乖離量を測定した結果を図13に示す。なお、図12において、パネル外側の●印は、フランジ部であることを示している。
従来例1では、乖離量がほとんどの評価位置で0.5mmを大きく超えたが、本発明例1〜3(圧力条件1)および本発明例4〜6(圧力条件2)では、いずれも乖離量が0.5mm以下で非常に良好な寸法精度が得られた。
本発明の一実施形態のプレス成形装置を示す図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形過程の具体例1を示す図である。 本発明の一実施形態における気体の圧力変化の具体例1を示す図である。 本発明の一実施形態におけるプレス成形過程の具体例2を示す図である。 本発明の一実施形態における気体の圧力変化の具体例2を示す図である。 本発明の他の実施形態のプレス成形装置を示す図である。 本発明の他の実施形態のプレス成形装置を示す図である。 本発明の実施例1における気体の圧力条件1を示す図である。 本発明の実施例1における気体の圧力条件2を示す図である。 本発明の実施例1における断面形状の評価位置を示す図である。 本発明の実施例1における断面形状の評価結果を示す図である。 本発明の実施例1における寸法精度の評価位置を示す図である。 本発明の実施例1における寸法精度の評価結果を示す図である。 従来のプレス成形方法を示す図である。
符号の説明
1 プレス成形装置
9 プレス成形装置
10 金属板(材料)
11 パンチ
12 ブランクホルダー
13 ダイ
21 流路(パンチ側)
22 吸排ユニット(パンチ側)
23 流路(ダイ側)
24 吸排ユニット(ダイ側)
25 気体保留用空隙
26、27 バルブ
29 シール材
31 シール材
32 ガイド溝

Claims (8)

  1. 金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形方法において、ダイと金属板の間に形成される空間または/およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を設け、該気体吸排機構によって前記空間に気体を吸入・排出して、前記空間内の圧力を増減させることで、金属板がダイあるいはパンチにより成形される前に金属板を予成形し、その後にダイあるいはパンチで金属板を本成形する2工程からなることを特徴とする金属板のプレス成形方法。
  2. 金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形方法において、ダイと金属板の間に形成される空間(ダイ側空間)およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間(パンチ側空間)に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を設け、該気体吸排機構によって、前記パンチ側空間から気体を排出してパンチ側空間の圧力を負に減圧するとともに、前記ダイ側空間に気体を吸入してダイ側空間の圧力を正に増圧することで、金属板がダイあるいはパンチにより成形中に成形を補助することを特徴とする金属板のプレス成形方法。
  3. 前記気体吸排機構に、気体の吸入・排出の応答性を高めるための気体保留手段を設けることを特徴とする請求項1または2に記載の金属板のプレス成形方法。
  4. 前記空間からの漏洩を抑止するシール手段を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属板のプレス成形方法。
  5. 金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形装置において、ダイと金属板の間に形成される空間または/およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を備え、該気体吸排機構によって前記空間に気体を吸入・排出して、前記空間内の圧力を増減させることで、金属板がダイあるいはパンチにより成形される前に金属板を予成形し、その後にダイあるいはパンチで金属板を本成形する2工程を行う手段を備えたことを特徴とする金属板のプレス成形装置。
  6. 金属板をダイとブランクホルダーで挟持し、当該金属板をダイとパンチ間で挟圧して所定の形状に成形する金属板のプレス成形装置において、ダイと金属板の間に形成される空間(ダイ側空間)およびパンチとブランクホルダーと金属板の間に形成される空間(パンチ側空間)に対して気体を吸入・排出する気体吸排機構を備え、該気体吸排機構によって、前記パンチ側空間から気体を排出してパンチ側空間の圧力を負に減圧するとともに、前記ダイ側空間に気体を吸入してダイ側空間の圧力を正に増圧することで、金属板がダイあるいはパンチにより成形中に成形を補助する手段を備えたことを特徴とする金属板のプレス成形装置。
  7. 前記気体吸排機構は、気体の吸入・排出の応答性を高めるための気体保留手段を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の金属板のプレス成形装置。
  8. 前記空間からの漏洩を抑止するシール手段を備えていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の金属板のプレス成形装置。
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