JP5082579B2 - 電気光学装置、その駆動方法および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、その駆動方法および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドにおいて表示素子をオンオフすることにより、当該表示素子を階調表示させる技術に関する。
液晶素子のような表示素子を画素に用いた電気光学装置において階調表示を行う場合に、電圧変調方式に代わるものとして次のような技術が提案されている。すなわち、1フィールドを複数のサブフィールドに分割するとともに、各サブフィールドにおいて画素(液晶素子)をオンオフさせて、1フィールドにおいて画素がオンまたはオフする時間の割合を変化させることによって階調表示を行う技術が提案されている(特許文献1参照)。
上記技術では、液晶素子における応答速度が比較的遅いことを利用して、詳細には、1つのサブフィールドにおいてのみ液晶素子をオンさせても、透過率または反射率がオンに相当する黒色に達しない(飽和しない)点を利用して、1つのサブフィールドにおける液晶素子の透過率または反射率を細かく制御している。
例えば上記技術において、基本m階調から基本(m+1)階調までの階調細分化は、1フィールドの時間的前方側に位置する1番目から(m+1)番目までのサブフィールドにおいて、液晶素子をオフさせるサブフィールドを適切に配置させることによって実現されている(上記特許文献1の図16参照)。より詳細には、オフさせるサブフィールドを1フィールドの時間的前方側に配置させた場合と時間的後方側に配置させた場合とでは、時間的後方側に配置させた場合の方が、液晶素子の透過率または反射率が飽和側に近いので、基本(m+1)階調寄りの明るさを実現できる。
特開2003−114661号公報
ところで、液晶の応答速度は、一般には、温度が高くなるにつれて高速化する。このため、温度が高く、応答速度が高速化している状態になると、オフさせるサブフィールドを1フィールドの時間的前方側に配置させた場合と時間的後方側に配置させた場合とでは、液晶素子の明るさに差がなくなり、適切な階調表現ができなくなる、という不都合が考えられる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、温度などによって応答速度が変化しても、適切な階調表現が可能な電気光学装置、その駆動方法および電子機器を提供することにある。
上記不都合は、画素をオンまたはオフさせるサブフィールドが不連続なることに起因する。そこで、本発明に係る電気光学装置の駆動方法にあっては、複数の画素を有し、1フィールドを複数に分割したサブフィールド毎に前記画素を少なくともオンまたはオフ状態に制御することによって階調表示を行う電気光学装置の駆動方法であって、前記1フィールドをp(pは2以上の整数)個のグループに分割するとともに、各グループを2個のサブフィールドに分割し、前記p個のグループを互いに等しい期間長に設定し、各グループ内においては、2つのサブフィールドの期間長が異なり、各グループにおけるサブフィールドの期間長の比がグループ毎に異なるように設定し、オン状態とさせるサブフィールドを前記画素に対して指定される階調レベルに応じて設定するとともに、オン状態となるサブフィールドが複数となる場合、オン状態となるサブフィールドを、一のフィールド内で連続させる、又は一のフィールド内で連続し且つ当該一のフィールドに隣接するフィールドのサブフィールドと連続させることを特徴とする。
本発明によれば、オンおよびオフ状態となるサブフィールドが不連続になったときに、画素が目的とする明るさとならなくなる、という不具合が解消される。さらに、本発明にあっては、サブフィールドの開始タイミングが、1フィールドの固定点から所定間隔毎にシフトした地点にあるので、各画素に対するオンオフ制御が比較的容易となる。
本発明において、前記画素は、前記オン状態にあるときに白色または黒色のいずれか一方となり、前記オフ状態にあるときに白色または黒色のいずれか他方となる液晶素子を含み、前記サブフィールドのうち、最も短いサブフィールドの期間長を、前記オン状態とさせる電圧を前記液晶素子に印加した場合に当該液晶素子の反射率または透過率が飽和するまでの飽和応答時間よりも短く設定することが好ましい。このような設定によれば、最も短いサブフィールドの期間長は、液晶素子の飽和応答時間よりも短いので、表現可能な階調数を液晶素子の飽和応答時間に依存させずに増加させることが可能となる。
本発明において、オン状態となるサブフィールドが連続する階調レベルは、前記画素における表現可能な階調数のうち半数以上であり、画素の階調レベルを指定する表示データを、サブフィールドに応じてオンまたはオフ状態に指定するデータに変換し、当該変換したデータに基づき前記画素をオンまたはオフ状態に制御するのが好ましい。ここで、上記変換については変換テーブルを用いても良い。
本発明において、前記サブフィールドにおいて、前記画素を、前記オン状態と、前記オフ状態と、さらに前記オンおよびオフのあいだの中間状態とのいずれかに制御しても良い。このようにオンオフの2状態にくわえて、さらに中間状態を加えると、サブフィールドの配列を変更せずに、表現可能な階調数を増加させることが可能となる。この際、中間状態としては、2以上の複数(やや明るい、やや暗い等)としても良い。
なお、本発明は、電気光学装置の駆動方法のみならず、電気光学装置それ自体、さらには、当該電気光学装置を有する電子機器としても概念することが可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る電気光学装置1の全体構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置1は、制御回路10、メモリ20、変換テーブル30、表示回路100、走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路140に大別される。このうち、制御回路10は、後述するように各部を制御するものである。
表示回路100には、画素がマトリクス状に配列している。詳細には、表示回路100では、1080行の走査線112が図においてX(水平)方向に延在する一方、1920列のデータ線114が走査線112と電気的な絶縁を保ちつつ、図においてY(垂直)方向に延在している。そして、これらの走査線112とデータ線114との交差に対応するように画素110がそれぞれ設けられている。したがって、本実施形態において、画素110は、表示回路100において縦1080行×横1920列のマトリクス状に配列することになるが、本発明をこの配列に限定する趣旨ではない。
メモリ20は、縦1080行×横1920列で配列する画素に対応した記憶領域を有し、各記憶領域は、それぞれに対応する画素110の表示データDaを記憶する。表示データDaは、画素110の明るさ(階調レベル)を指定するものであり、本実施形態では、「0」から「36」までの階調レベルを「1」毎の刻みで指定する。
なお、この表示データDaは、図示しない上位装置から供給されて、制御回路10により画素に対応する記憶領域に記憶される一方で、表示回路100で走査される画素に対応したものがメモリ20から読み出される構成となっている。
変換テーブル30は、メモリ20から読み出された表示データDaを、当該表示データDaで指定される階調レベル、および、駆動すべきサブフィールドにしたがって、画素110(液晶素子)をオンまたはオフさせるかを示すデータDbに変換するものである。なお、この変換内容については後述する。
<画素の構成>
説明の便宜上、画素110の構成について図2を参照して説明する。図2は、画素110の詳細な構成を示す図であり、i行およびこれに隣接する(i+1)行と、j列およびこれに隣接する(j+1)列との交差に対応する2×2の計4画素分の構成を示している。ここで、i、(i+1)とは、画素110が配列する行を一般的に示す場合の記号であって、本実施形態では、1以上1080以下の整数であり、j、(j+1)とは、画素110が配列する列を一般的に示す場合の記号であって、1以上1920以下の整数である。
図2に示されるように、各画素110は、nチャネル型のトランジスタ(MOS型FET)116と液晶素子120とを含む。
ここで、各画素110については互いに同一構成なので、i行j列に位置するもので代表させて説明すると、当該i行j列の画素110におけるトランジスタのゲート電極はi行目の走査線112に接続される一方、そのソース電極はj列目のデータ線114に接続され、そのドレイン電極は液晶素子120の一端たる画素電極118に接続されている。また、液晶素子120の他端は、対向電極108である。この対向電極108は、全ての画素110にわたって共通であって、本実施形態では電圧LCcomに保たれている。
表示回路100は、走査線112や、データ線114、トランジスタ116、画素電極118などが形成された素子基板と、対向電極108が形成された対向基板とが一定の間隙を保って、電極形成面が互いに対向するように貼り合わせられるとともに、この間隙に液晶105が封止された構成となっている(図示省略)。このため、本実施形態において液晶素子120は、画素電極118とコモン電極108とが液晶105を挟持した構成となる。
なお、本実施形態では、素子基板に半導体基板を用い、対向基板にガラス等の透明基板を用いて、液晶素子120を反射型としたLCOS(Liquid Crystal on Silicon)型である。このため、素子基板には、走査線駆動回路130、データ線駆動回路140のほかに、制御回路10や、メモリ20、変換テーブル30をすべて形成した構成としても良い。
この構成において、走査線112に選択電圧を印加して、トランジスタ116をオン(導通)させるとともに、画素電極118に、データ線114およびオン状態のトランジスタ116を介して、データ信号を供給すると、選択電圧を印加した走査線112とデータ信号を供給したデータ線114との交差に対応する液晶素子120には、当該データ信号の電圧と対向電極108に印加された電圧LCcomとの差電圧が書き込まれる。なお、走査線112が非選択電圧になると、トランジスタ116がオフ(非導通)状態となるが、液晶素子120では、トランジスタ116が導通状態となったときに書き込まれた電圧が、その容量性により保持される。
本実施形態において、液晶素子120はノーマリーブラックモードに設定されている。このため、液晶素子120の反射率(透過型とした場合には透過率)は、画素電極118および対向電極108とによる差電圧の実効値が小さくなるにつれて暗くなり、電圧無印加状態においてほぼ黒色となる
ただし、本実施形態において、画素電極118には、上記差電圧を飽和電圧以上とさせるオン電圧、または、しきい値電圧以下とさせるオフ電圧のいずれか一方の電圧のみが印加される。
ノーマリーブラックモードにおいて、最も暗い状態の反射率を相対反射率0%とし、最も明るい状態の反射率を相対反射率100%としたとき、液晶素子120に印加される電圧のうち、相対反射率が10%となる電圧を光学的しきい値電圧といい、相対反射率が90%となる電圧を光学的飽和電圧という。電圧変調方式(アナログ駆動)において、液晶素子120を中間調(灰色)とさせる場合には、液晶105に光学的飽和電圧以下の電圧が印加されるように設計される。このため、液晶105の反射率は、液晶105の印加電圧にほぼ比例した値となる。
これに対して、本実施形態では、画素電極118にオン電圧またはオフ電圧のいずれかのみを印加して次のようにして階調表示を行う。詳細には、本実施形態において階調表示は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割するとともに、画素電極118にオン電圧を印加して液晶素子120をオン状態とさせる期間、および、オフ電圧を印加して液晶素子120をオフ状態とさせる期間を、サブフィールドを単位として配分して制御することによって実行される。
本実施形態において、オン電圧としては、差電圧を飽和電圧の1〜1.5倍程度とさせる電圧が用いられる。これは液晶の応答特性における立ち上がりが液晶素子に印加される電圧レベルとほぼ比例関係にあるから、液晶の応答特性を改善するために好ましいからである。
また、オフ電圧としては、差電圧を光学的しきい値電圧以下とさせる電圧が用いられる。
<フィールド構成>
このように本実施形態では、液晶素子120にオンまたはオフ状態とさせる期間を、サブフィールドを単位として配分して制御することによって実行される。そこでまず、本実施形態におけるフィールドの構成について説明する。
図3は、フィールドの構成を示す図である。
この図において、1フィールドとは、1枚分の画像を形成するのに要する期間をいい、16.7ミリ秒(周波数60Hzの1周期に相当)で一定であり、ノンインターレース方式におけるフレームと同義である。
この図に示されるように、本実施形態において、1フィールドの期間は、4つのグループに等分割され、さらに各グループは、2つのサブフィールドに分割されている。このため、1フィールドは、計8つのサブフィールドに分割されるが、便宜的に、各サブフィールドについて、1フィールドの最初から順番にsf1、sf2、sf3、…、sf8と呼ぶことにする。
ここで、後述するクロック信号Clyの1周期を1Hと表記すると、1グループの期間長は、1944Hであり、このため、1フィールドの期間長は、7776(=1944×4)Hとなる。また、サブフィールドsf1、sf2、sf3、sf4、sf5、sf6、sf7、sf8の期間長は、それぞれ216H、1728H、432H、1512H、648H、1296H、864H、1080Hに設定されている。
したがって、サブフィールドsf1の期間長の比率を「1」とした場合、1フィールドの期間長の比率は「36」となり、サブフィールドsf2、sf3、sf4、sf5、sf6、sf7、sf8の期間長の比率は、それぞれ「8」、「2」、「7」、「3」、「6」、「4」、「5」となる。
また、サブフィールドsf1およびsf2からなるグループの期間長、サブフィールドsf3およびsf4からなるグループの期間長、サブフィールドsf5およびsf6からなるグループの期間長、並びに、サブフィールドsf7およびsf8からなるグループの期間長は、いずれも1944Hであって、比率でいえば「9」であり、互いに同一である。
ここで、奇数サブフィールドsf1、sf3、sf5、sf7の開始タイミングは、1フィールドの期間を4分割した各グループの先頭タイミングである。これに対して、偶数サブフィールドsf2、sf4、sf6、sf8の開始タイミングは、奇数サブフィールドsf1、sf3、sf5、sf7の開始タイミングよりも、216H、432H、648H、864Hだけ順次遅延した、比率でいえば「1」、「2」、「3」、「4」だけ順次遅延したタイミングとなる。
また、このフィールドは、時間的にみれば連続するので、あるフィールドのサブフィールドsf8は、次のフィールドのサブフィールドsf1に隣接することになる。
<階調表示>
次に、このようにフィールドを構成するサブフィールドsf1〜sf8に対し、どのようにオンオフを割り当てて、階調表示を行うかについて説明する。図4は、「0」から「36」までの各階調レベルについて、サブフィールドsf1〜sf8へのオンオフの割り当てを示す図である。
この図において、階調レベル「0」が最低階調の黒色に相当し、階調レベルが上がるにつれて徐々に明るさが増し、階調レベル「36」が最高階調に白色を指定するものとする。
各サブフィールドに対応した□および■は、それぞれ対応するサブフィールドの期間長を有し、このうち、□が液晶素子120のオン(白色)に、■が液晶素子120のオフ(黒色)に、それぞれ割り当てられることを示している。
本実施形態では、上述したように液晶素子120がノーマリーブラックモードに設定されているので、階調レベルが最低の「0」であれば、サブフィールドsf1〜sf8にわたって液晶素子120をオフさせると、1フィールドを単位時間としてみたときに、最低階調の黒色表示となる。
次に、階調レベルが「1」から「8」までは、順にサブフィールドsf1、sf3、sf5、sf7、sf8、sf6、sf4、sf2のそれぞれにおいてのみ、液晶素子120をオンにさせる。これにより、階調レベル「1」〜「8」では、1フィールドの期間を「1」としたときに、液晶素子120がオンする期間の割合がそれぞれ1/36、2/36、3/36、4/36、5/36、6/36、7/36、8/36となる。
ここで、階調レベルが例えば「13」である場合、単純には、液晶素子120がオンする期間の割合を13/36とすれば良いので、例えば期間長が8/36のサブフィールドsf2、期間長が2/36のサブフィールドsf3、および、期間長が3/36のサブフィールドsf5において液晶素子120をそれぞれオンさせ、他のサブフィールドではオフさせる構成が考えられる。
しかし、この構成では、液晶素子120の画素電極118にオン電圧(またはオフ電圧)を印加した瞬間に当該液晶素子120が黒色(または白色)表示となるような理想的に近い電気−光学応答の特性を有することが必要となる。液晶素子120は、電気−光学応答の特性が比較的悪く、画素電極118にオン電圧(またはオフ電圧)を印加しても、直ちに反射率が飽和せず、徐々に黒色(または白色)に近づくような特性を有する。
このため、オンとなるサブフィールドが不連続であれば、液晶素子120は、オンするサブフィールドにおいて十分な黒色に達する前に、オフとなる白色のサブフィールドとなり、この後、再びオンとなるサブフィールドに移行するので、各サブフィールドにおいて、期待されるような黒色または白色表示とならず、1フィールドでみたときに適切な階調表示が得られない可能性が高い。特に、液晶素子120においては、電気−光学応答の特性が環境温度への依存して大きく変化するので、温度変化に対して、目的とする階調から外れやくなる、と考えられる。
そこで、本実施形態では、各階調レベルにおいてオンおよびオフさせるサブフィールドを連続させる構成としている。
本実施形態では、サブフィールドsf1およびsf2の期間長の和、サブフィールドsf3およびsf4の期間長の和、サブフィールドsf5およびsf6の期間長の和、並びに、サブフィールドsf7およびsf8の期間長の和は、すなわち、各グループの期間長は、いずれも1フィールドの期間に対して9/36である。このことは、あるサブフィールドに着目したときに、当該着目サブフィールドに対して時間的に前方側または後方側のいずれかには、必ず期間長の和が9/36であるグループが存在していることを意味する。
そこで、階調レベル「10」〜「17」については、「ある1つのサブフィールド」と、このサブフィールドに対して時間的に前方側または後方側に位置するグループとにわたって液晶素子がオンに制御されるように割り当てる。
このときの階調レベルをQとすると、グループの期間長が9/36であるので、ここでいう「ある1つのサブフィールド」とは、期間長が(Q−9)/36であるサブフィールドを意味する。
例えば、階調レベルが「10」について、「ある1つのサブフィールド」は、期間長の比率が1/36であるサブフィールドsf1となるので、このサブフィールドsf1と、このサブフィールドsf1に対して時間的に前方側に位置するグループ(1つ前のフィールドにおけるサブフィールドsf7・8のグループ)とにわたって液晶素子120をオンにさせる。これにより、1フィールドにおいてオンするサブフィールドは、sf1、sf7、sf8となり、この期間長の和は10/36となる。さらに、サブフィールドsf1、sf7、sf8は、隣接するサブフィールド同士でみたときに連続しており、また、オフするサブフィールドについても、1つのフィールドでみて、sf2からsf6まで連続することになる。
同様に、階調レベルが「11(12、13)」については、期間長が2/36(3/36、4/36)であるサブフィールドsf3(sf5、sf7)と、このサブフィールドに対して時間的に前方側に位置するサブフィールドsf1・2(sf3・4、sf5・6)のグループとにわたって液晶素子120をオンにさせる。
次に階調レベルが「14」については、期間長が5/36であるサブフィールドsf8と、このサブフィールドに対して時間的に後方側に位置するサブフィールドsf1・2のグループとにわたって液晶素子120をオンにさせる。同様に、階調レベルが「15(16、17)」については、期間長が6/36(7/36、8/36)であるサブフィールドsf6(sf4、sf2)と、このサブフィールドに対して時間的に後方側に位置するサブフィールドsf7・8(sf5・6、sf3・4)のグループとにわたって液晶素子120をオンにさせる。
次に、階調レベル「19」〜「26」については、「ある1つのサブフィールド」と、このサブフィールドに対して時間的に前方側または後方側で連続する2つのグループとにわたって液晶素子がオンに制御させるように割り当てる。
このときの階調レベルをRとすると、2グループの期間長の和が18/36であるので、ここでいう「ある1つのサブフィールド」とは、期間長が(R−18)/36であるサブフィールドを意味する。
例えば、階調レベルが「19」については、「ある1つのサブフィールド」は、期間長の比率が1/36であるサブフィールドsf1となるので、このサブフィールドsf1と、このサブフィールドsf1に対して時間的に前方側に位置するグループ(1つ前のフィールドにおけるサブフィールドsf5・6のグループとsf7・8のグループ)とにわたって液晶素子120をオンにさせる。
これにより、1フィールドにおいてオンするサブフィールドは、sf1、sf5、sf6、sf7、sf8となり、この期間長の和は19/36となる。さらに、サブフィールドsf1、sf5、sf6、sf7、sf8は、隣接するサブフィールド同士でみたときに連続しており、また、オフするサブフィールドについても、1つのフィールドでみて、sf2からsf4まで連続することになる。
同様に、階調レベルが「20(21、22)」については、期間長が2/36(3/36、4/36)であるサブフィールドsf3(sf5、sf7)と、このサブフィールドに対して時間的に前方側に位置するサブフィールドsf7・8およびsf1・2の2グループ(sf1・2およびsf3・4の2グループ、sf3・4およびsf5・6の2グループ)とにわたって液晶素子120をオンにさせる。
次に階調レベルが「23」については、期間長が5/36であるサブフィールドsf8と、このサブフィールドに対して時間的に後方側に位置するサブフィールドsf1・2およびsf3・4の2グループとにわたって液晶素子120をオンにさせる。同様に、階調レベルが「24(25、26)」については、期間長が6/36(7/36、8/36)であるサブフィールドsf6(sf4、sf2)と、このサブフィールドに対して時間的に後方側に位置するサブフィールドsf7・8およびsf1・2の2グループ(sf5・6およびsf7・8の2グループ、sf3・4およびsf5・6の2グループ)とにわたって液晶素子120をオンにさせる。
なお、階調レベルが「28」から「35」までは、順にサブフィールドsf2、sf4、sf6、sf8、sf7、sf5、sf3、sf1のそれぞれにおいてのみ、液晶素子120をオフにさせる。そして、階調レベルが最大の「36」であれば、サブフィールドsf1〜sf8にわたって液晶素子120をオンさせる。
また、階調レベルが「9」である場合、いずれかのグループに属する2つのサブフィールドにおいて液晶素子120をオンさせれば良いが、本実施形態では、隣接する階調レベル「8」、「10」におけるオンの重心位置からの移動量を小さく抑える、という観点から、サブフィールドsf1・2のグループにわたってオンさせる。同様に、階調レベルが「18(27)」である場合、連続する2グループ(3グループ)のサブフィールドにおいて液晶素子120をオンさせれば良いが、サブフィールドsf5・6およびsf7・8の2グループ(サブフィールドsf3・4、sf5・6およびsf7・8の3グループ)にわたってオンさせる。
このように本実施形態では、階調レベル「0」から「36」までの「1」刻みで、計37段階の階調表現が可能であり、このうち、階調レベル「9」から「27」までの19段階にあっては、いずれにあっても、1つまたは隣接するフィールドでみたときにオンおよびオフするサブフィールドの双方が連続することになる。
なお、これ以外の階調レベル「0」から「8」まで、および、「28」から「36」までについては、オンまたはオフのいずれか一方のサブフィールドが「0」または「1」個となるので、オンまたはオフのいずれか他方となるサブフィールドだけが連続することになる。
一般に、オンするサブフィールドの期間における重心位置が、隣接する階調レベル同士で小さいほど、階調表現が適切に行われるとされている(特開2004−325996号公報参照)。本実施形態において、図4に示されるように、サブフィールドsf1〜sf8に対し液晶素子120のオンオフを割り当てると、オンするサブフィールドの期間における重心位置が隣接する階調レベル同士で小さくて済む。本実施形態では、1フィールドを8つのサブフィールドに分割しているが、さらに多くのサブフィールドに分割することにより、隣接階調に対する重心位置の移動量が小さくなる。
また、本実施形態では、サブフィールドsf1〜sf8の期間長を互いに異ならせた上で、オンさせるサブフィールドを連続させつつ、上述したような手順でオンまたはオフさせるサブフィールドを規定しているので、オンオフさせるサブフィールドの組み合わせに困難性を伴うことがない。
<変換テーブルの変換内容>
次に、このような階調表示を実際に行うための変換テーブル30の変換内容について図5を参照して説明する。
この図に示されるように、変換テーブル30では、メモリ20から読み出された表示データDaで指定される階調レベルが、サブフィールドsf1〜sf8毎に、液晶素子120のオンまたはオフを指定するデータDbに変換される。なお、この図において「1」が液晶素子120のオンを、「0」が液晶素子120のオフを、それぞれ指定する。例えば、階調レベルが「13」である場合、液晶素子120を、サブフィールドsf5〜sf7ではオンさせ、他のサブフィールドではオフさせることが指定される。
この変換テーブルによって変換されたデータDbにしたがって液晶素子をオンまたはオフに制御することによって、図4で示した階調表示が実現されることになる。
なお、図5において、階調レベル「10」〜「17」、「19」〜「26}についてハッチングが施された「1」は、上述した「ある1つのサブフィールド」であることを示している。
<走査線駆動回路>
本実施形態のように、サブフィールドsf1〜sf8の各々に対応して液晶素子120をオンオフさせる場合、走査線を1、2、3、4、…、1079、1080行目という順番で単純に選択する構成では、最も短いサブフィールドsf1の期間内に、すべての走査線の選択を完了させる必要がある。換言すれば、走査線を1、2、3、4、…、1079、1080行目という順番で選択する構成では、すべての走査線の選択に要する時間以上に、最も短いサブフィールドsf1の期間長を設定する必要が生じてしまう。
そこで、本実施形態では、特開2004−177930号公報に記載された技術を用いて、走査線を1、2、3、4、…行目という順番ではなく、1、(n+1)、2、(n+2)、3、(n+3)、4、(n+4)、…行目というようにn行だけ飛び越した順番で選択する構成とする。ただし、本実施形態では、偶数サブフィールドの開始タイミングが、グループをなす奇数サブフィールドの開始タイミングよりも順次遅延する関係にある点に注意する必要がある。
図6は、本実施形態における走査線駆動回路130の構成を示すブロック図である。
この図において、クロック信号Cly、スタートパルスDys、イネーブル信号Enb1およびEnb2は、それぞれ制御回路10から供給される。このうち、クロック信号Clyはデューティ比が50%であり、スタートパルスDysは、クロック信号Clyの1944周期毎に供給される。詳細には、スタートパルスDysは、図7に示されるように、クロック信号Clyの1周期分のパルス幅(Hレベル)を有し、クロック信号Clyの立ち上がりタイミングと一致してHレベルとなるように、クロック信号Clyの1944周期毎に供給される。
遅延回路41は、スタートパルスDysをクロック信号Clyの215周期分だけ遅延させて出力するものである。また、遅延回路42、43、44は、いずれも入力信号をクロック信号Clyの216周期分だけ遅延させて出力するものである。
スイッチ40は、入力端a〜hのいずれかを、この順番で制御回路10の指示にしたがって選択し、出力端OutからスタートパルスDyとして出力するものである。ここで、スイッチ40の入力端a、c、e、gには、それぞれスタートパルスDysが供給され、入力端b、d、f、hには、それぞれ遅延回路41、42、43、44による遅延信号が供給されている。
制御回路10は、スタートパルスDysをクロック信号Clyの1944周期毎に出力するが、このうち、1つのスタートパルスDysを出力し、かつ、スイッチ40に対して入力端aを選択するように制御したとき、このスタートパルスDysの出力完了した時点(後述するシフト信号Y1がHレベルとなる時点)を、フィールドの開始タイミングSとする(図7参照)。
上述したように、本実施形態では、走査線駆動回路130が飛び越し走査をするので、1フィールドの開始からみたときに、当該走査線駆動回路130による走査線の走査(選択)と、各サブフィールドにおける電圧書込とが直感的に判りづらい場合がある。
そこで、走査線駆動回路130の動作を説明するために、便宜上、上記フィールドの開始タイミングSから、クロック信号Clyの215、1729、431、1513、647、1297、863、1081周期分の期間をそれぞれA、B、C、D、E、F、G、Hとする。
ここで、期間AおよびBの期間長の和は、クロック信号Clyの1944周期分であり、同様に、期間CおよびD、期間EおよびF、期間長GおよびHの期間長の和は、それぞれクロック信号Clyの1944周期分である。このため、期間AおよびBの境界タイミングは、図3におけるサブフィールドsf1・2の境界タイミングよりもクロック信号Clyの1周期分だけ時間軸に対して前方にシフトした関係にある。期間CおよびD、期間EおよびF、期間GおよびHの境界タイミングについても、それぞれサブフィールドsf3・4、sf5・6、sf7・8の境界タイミングよりもクロック信号Clyの1周期分だけ時間軸に対して前方にシフトした関係にある。
制御回路10は、期間Aの開始タイミングよりもクロック信号Clyの1周期分前のタイミングで入力端aを選択し、以下、期間B〜Hの開始タイミングよりもクロック信号Clyの1周期分前のタイミングで入力端b〜hを選択するように、スイッチ40を制御する。
期間A(C、E、G)の開始タイミングよりも1周期分前のタイミングで供給されるスタートパルスDysはスイッチ40の入力端a(c、e、g)を経由して、それぞれサブフィールドsf1(sf3、sf5、sf7)のためのスタートパルスDyとして出力される。一方、期間Aの開始タイミングよりも1周期分前のタイミングに供給されたスタートパルスDysは、遅延回路41によってクロック信号Clyの215周期だけ遅延して、すなわち、期間Bの開始タイミングよりも1周期分前のタイミングにて、サブフィールドsf2のためのスタートパルスDyとして出力される。
同様に、期間C(E、G)の開始タイミングよりも1周期分前のタイミングに供給されたスタートパルスDysは、遅延回路41および42(41〜43、41〜44)によってクロック信号Clyの431(647、863)周期だけ遅延し、期間D(F、G)の開始タイミングよりも1周期分前のタイミングにて、サブフィールドsf4(sf6、sf8)のためのスタートパルスDyとして出力される。
シフトレジスタ132は、第1段から第1080段までの単位回路を有する。シフトレジスタ132における各段の単位回路は、入力信号をクロック信号Clyの1周期分だけ遅延させて、シフト信号として出力するとともに、次段の単位回路に入力信号として供給するものであるが、第1段の単位回路の入力信号は、スイッチ40から出力されたスタートパルスDyである。
AND回路134は、各段(各行)に対応して設けられる。このうち、奇数行目のAND回路134は、対応する段のシフト信号とイネーブル信号Enb1との論理積信号を、当該行の走査信号として走査線112に出力し、偶数行目のAND回路134は、対応する段のシフト信号とイネーブル信号Enb2との論理積信号を、当該行の走査信号として走査線112に出力する。
ここで、1、2、3、4、…、1079、1080行目の走査線112に供給される走査信号をそれぞれG1、G2、G3、G4、…、G1079、G1080と表記する。
イネーブル信号Enb1は、図7に示されるように、クロック信号Clyの2倍の周期を有し、当該クロック信号Clyの半周期よりもやや狭い幅のパルスが2つ連続したものが、クロック信号ClyがLからHレベルに立ち上がるタイミングを挟むように出力される。また、イネーブル信号Enb2は、同図に示されるように、イネーブル信号Enb1の位相を180度シフトさせたものである。ここで、イネーブル信号Enb1およびEnb2については、スタートパルスDysが出力される(Hレベルとなる)期間において、イネーブル信号Enb1における1つのパルスの後にイネーブル信号Enb2における1つのパルスが含まれるように出力される。
制御回路10が1フィールドの開始を規定するスタートパルスDysを出力するとともに、スイッチ40に入力端aを選択するように制御すると、当該スタートパルスDysは、サブフィールドsf1のためのスタートパルスDyとして、シフトレジスタ132における第1段の単位回路に入力される。このため、シフト信号Y1、Y2、Y3、Y4、…、Y1079、Y1080は、図7に示されるように、当該スタートパルスDys(スタートパルスDy)をクロック信号Clyの1周期分ずつ順次遅延させたものとなる。
なお、シフト信号Y1がHレベルとなってからY1080がLレベルとなるまでの期間は、クロック信号Clyの1080周期分である。
一方、当該スタートパルスDysは、遅延回路41によってクロック信号Clyの215周期分だけ遅延させられて、サブフィールドsf2のためのスタートパルスDyとして。シフトレジスタ132における第1段の単位回路に入力される。このため、シフト信号Y1、Y2、Y3、Y4、…、Y1079、Y1080は、同図に示されるように、当該スタートパルスDysをクロック信号Clyの216周期分だけ遅延させたタイミングから、クロック信号Clyの1周期分ずつ順次遅延させたものとなる。
ここで、先のサブフィールドsf1のスタートパルスDyは、シフトレジスタ132における単位回路で転送されている最中にある。詳細には、サブフィールドsf1のためのスタートパルスDyの転送によってシフト信号Y216がHレベルとなる期間において、サブフィールドsf2のスタートパルスDyの転送によってシフト信号Y1がHレベルとなる。このため、先のサブフィールドsf1のためにスイッチ40の入力端aを介したスタートパルスDyの転送によるシフト信号Y216〜Y1080と、サブフィールドsf2のためにスイッチ40の入力端bを介したスタートパルスDyの転送によるシフト信号Y1〜Y865とは、それぞれ互いに重複して出力されることになる。
このとき、必ず奇数行のシフト信号と偶数行のシフト信号とが重複してHレベルとなる。このため、シフト信号のパルスが重複していても、奇数行のシフト信号はイネーブル信号Enb1によって、また、偶数行のシフト信号はイネーブル信号Enb2によって、それぞれ互いに重複しないようにAND回路134によって抜き出されるので、図8に示されるように、走査線112に供給される走査信号としてみたときに、Hレベルが重複することはない。
したがって、走査線112は、図8に示されるように、期間Aにおいて1行目から215行目まで飛び越さずに順番に選択され、期間Bにおいて1、216、2、217、3、218、…、865、1080行目という順番(nを「215」とした順番)で飛び越して選択された後、866行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択されることになる。
また、ここでは、期間AおよびBの組について説明しているが、他の組についてもスタートパルスDysの遅延量が異なるだけで同様な動作となる。
すなわち、走査線112は、期間Cにおいて1行目から431行目まで飛び越さずに順番に選択され、期間Dにおいて1、432、2、433、3、434、…、649、1080行目という順番(nを「431」とした順番)で飛び越して選択された後、650行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択され、期間Eにおいて1行目から647行目まで飛び越さずに順番に選択され、期間Fにおいて1、648、2、649、3、650、…、433、1080行目という順番(nを「647」とした順番)で飛び越して選択された後、434行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択され、そして、期間Gにおいて1行目から863行目まで飛び越さずに順番に選択され、期間Hにおいて1、864、2、865、3、866、…、217、1080行目という順番(nを「863」とした順番)で飛び越して選択された後、218行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択されることになる。
図8において、期間Aの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって、ある走査線の走査信号がHレベルとなってから、期間Bの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって同じ走査信号が再びHレベルとなるまでの期間が、当該走査線に位置する画素のサブフィールドsf1に相当する期間長となる。また、期間Bの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって、当該走査線の走査信号がHレベルとなってから、期間Cの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって同じ走査信号が再びHレベルとなるまでの期間が、当該走査線に位置する画素のサブフィールドsf2に相当する期間長となる。
ここで、期間A、Cの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって、走査信号がHレベルとなるタイミングは、期間Bの直前に供給されたスタートパルスDyの転送によって、走査信号がHレベルとなるタイミングよりも、おおよそクロック信号Clyの半周期分だけ時間的後方にシフトしている。また、本実施形態では、奇数行のシフト信号と偶数行のシフト信号とが2つだけ同時にHレベルとなるようにしている。これらのため、各行においてサブフィールドsf1に相当する期間長は、図3の説明と比較して、若干短く、また、サブフィールドsf2に相当する期間長は若干長くなっているが、実質的な影響はほとんどない。
他の奇数サブフィールドsf3、sf5、sf7についても、サブフィールドsf1と同様に図3の説明と比較して若干短く、他の偶数サブフィールドsf4、sf6、sf8についても、サブフィールドsf2と若干長くなるが、実質的な影響はほとんどない。
<データ線駆動回路>
続いて図1におけるデータ線駆動回路140について説明する。データ線駆動回路140は、変換テーブル30により変換されたデータDbを、制御回路10で指定された極性の電圧に変換して、当該データDbに対応する列のデータ線114にデータ信号として供給するものである。詳細には、データ線駆動回路140は、変換テーブル30により変換されたデータDbが液晶素子120のオンを示す「1」である場合であって、制御回路10により液晶素子120に対して正極性書込が指定されていれば電圧Vw(+)に、負極性書込が指定されていれば電圧Vw(-)に、それぞれ変換する一方、液晶素子120のオフを示す「0」である場合であって、正極性書込が指定されていれば電圧Vb(+)に、負極性書込が指定されていれば電圧Vb(-)に、それぞれ変換する。
なお、1、2、3、…、1920列目のデータ線114に供給されるデータ信号を、データ信号d1、d2、d3、…、d1920と表記し、列を特定しないでj列目のデータ信号をdjと表記する。
電圧Vw(+)およびVw(-)は、液晶素子120に対するオン電圧であり、図9に示されるように、電圧Vcを基準して対称の位置関係にある。上述したように、本実施形態では、対向電極108には電圧LCcomが印加されているので、電圧Vw(+)が画素電極118に印加されると液晶素子120には当該電圧Vw(+)と電圧LCcomとの差電圧が、電圧Vw(-)が画素電極118に印加されると液晶素子120には当該電圧Vw(-)と電圧LCcomとの差電圧が、それぞれ書き込まれてオン状態となる。
なお、このオン電圧としては、上述したように差電圧を飽和電圧の1〜1.5倍程度とさせる電圧が用いられるが、画素電極118に電圧Vw(+)、Vw(-)が印加された場合に、液晶素子120の反射率が飽和して白色となるまでの飽和応答時間は、最も短いサブフィールドsf1の期間長よりも長い。換言すれば、サブフィールドsf1の期間長は、液晶素子120の飽和応答時間よりも短く設定されている。
一方、電圧Vb(+)およびVb(-)は、液晶素子120に対するオフ電圧であり、図9に示されるように、電圧Vcを基準して対称の位置関係にある。この電圧Vb(+)が画素電極118に印加されると液晶素子120には当該電圧Vb(+)と電圧LCcomとの差電圧が、電圧Vb(-)が画素電極118に印加されると液晶素子120には当該電圧Vb(-)と電圧LCcomとの差電圧が、それぞれ書き込まれてオフ状態となる。
ここで、液晶素子120に直流成分が印加されると、液晶105が劣化するので、画素電極118には基準電圧Vcに対して高位側および低位側の電圧が交互に印加される(交流駆動)。この交流駆動において、画素電極118に印加する電圧、すなわち、データ信号の電圧を、基準電圧Vcに対して高位側とするか、低位側とするかが書込極性であって、高位側とする場合を正極性とし、低位側とする場合を負極性としている。
したがって、電圧Vw(+)、Vb(+)が正極性電圧であり、電圧Vw(-)、Vb(-)が負極性電圧である。
なお、本実施形態において書込極性については、電圧Vcを基準とするが、電圧については、特に説明のない限り、論理レベルのLレベルに相当する接地電位Gndを電圧ゼロの基準としている。
ところで、対向電極108への印加電圧LCcomは、基準電圧Vcよりも低位側に設定される。これは、nチャネル型のトランジスタ116では、ゲート・ドレイン電極間の寄生容量に起因して、オンからオフに状態変化するときにドレイン(画素電極118)の電位が低下する、というプッシュダウンが発生するためである。仮に電圧LCcomを基準電圧Vcと一致させた場合、負極性書込による液晶素子120の電圧実効値が、プッシュダウンのために、正極性書込による電圧実効値よりも若干大きくなってしまう(トランジスタ116がnチャネルの場合)。このため、プッシュダウンの影響が相殺されるような適正値に、電圧LCcomを基準電圧Vcよりも低位側にオフセットして設定される。ただし、プッシュダウンの影響が無視できるならば、電圧LCcomと基準電圧Vcとは一致するように設定される。
また、上述したように液晶素子120を交流駆動するので、本実施形態では、制御回路10が、データ線駆動回路140に対して1フィールドの期間毎に書込極性を正極性および負極性に交互に切り替える構成としている。
<書込動作>
次に、電気光学装置1の表示動作について説明する。
制御回路10は、上述したようにスタートパルスDys、クロック信号Cly、イネーブル信号Enb1およびEnb2を走査線駆動回路130に供給し、走査線駆動回路130は、これらの信号にしたがって走査線112に走査信号を供給する。このため、制御回路10が、間接的に走査線の選択を制御することになる。
上述したように期間Aにおいて、走査線112は、1行目から215行目まで飛び越さずに順番に選択される。
制御回路10は、期間Aにおいて1行目の走査線112を選択する前に、1行目に位置する1〜1920列の画素1行分の表示データDaをメモリ20から読み出して変換テーブル30に供給させる。これにより、変換テーブル30は、読み出された表示データDaを、当該表示データDaで指定される階調レベル、および、サブフィールドsf1に対応して、液晶素子120をオンオフさせるためのデータDbに順次変換する。例えば、読み出された表示データDaが階調レベル「10」を指定するものであれば、サブフィールドsf1に対応して、液晶素子120をオンさせる「1」に変換される(図5参照)。
なお、上述したように本実施形態では、1フィールドの期間毎に書込極性を正極性および負極性に交互に切り替えるが、この1フィールドにおいて、正極性書込が指定されるものとする。
データ線駆動回路140は、変換された1行1列〜1行1920列に対応したデータDbを1行分蓄積した後、1行目の走査信号Y1がHレベルとなったときに、データDbが「1」であれば電圧Vw(+)に、「0」であれば電圧Vb(+)に、それぞれ変換して、データ信号d1〜d1920として、1〜1920列目のデータ線114にそれぞれ供給する。例えば、1行j列のデータDbが「0」であれば、走査信号Y1がHレベルとなったときに、データ信号djを電圧Vb(+)とする。
次に1行目の走査線112の選択により走査信号Y1がHレベルになると、1行目に位置する画素110のトランジスタ116がすべてオンするので、データ線114に供給されたデータ信号の電圧が画素電極118に印加される。このため、1行目であって1、2、3、4、…、1920列の画素における液晶素子120には、それぞれデータDbで指定されたオンに相当する正極性電圧Vw(+)またはオフに相当する正極性電圧Vb(+)が画素電極に印加されて、対向電極108に印加された電圧LCcomとの差電圧に保持される。なお、この差電圧は、トランジスタ116がオフしても、その容量性によって維持される。
次に、期間Aにおいて2行目の走査線112が選択されるが、このときにも同様な動作が実行される。すなわち、2行目の走査線112が選択される前に、2行目に位置する1〜1920列の画素1行分の表示データDaがメモリ20から読み出されるとともに、変換テーブル30によって、階調レベル、および、サブフィールドsf1に対応してデータDbに順次変換される。変換された2行1列〜2行1920列に対応したデータDbがデータ線駆動回路140に1行分蓄積された後、2行目の走査信号Y2がHレベルとなったときに、正極性の電圧Vw(+)またはVb(+)に変換されて、データ信号d1〜d1920として、1〜1920列目のデータ線114にそれぞれ供給される。
そして、走査信号Y2がHレベルになると、2行目に位置するトランジスタ116がすべてオンするため、2行目であって1、2、3、4、…、1920列の画素における液晶素子120には、それぞれデータDbで指定された電圧Vw(+)または電圧Vb(+)が画素電極に印加されることにより、電圧LCcomとの差電圧に保持される。
このように、期間Aでは、以下同様な動作が215行目まで繰り返されて、データDbで指定された電圧Vb(+)または電圧Vw(+)が画素電極に印加されて、電圧LCcomとの差電圧が保持される。
次に、期間Bに移行すると、上述したように、走査線112が、1、216、2、217、3、218、…、865、1080行目という順番で飛び越して選択された後、866行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択される。このような期間Bの走査において、1行目から215行目までの走査線112は、サブフィールドsf2のための書き込みのための選択であり、期間Bにおいて1回のみ選択されるが、216行目から1080行目までの走査線112は期間Bにおいて2回選択され、このうち、1回目がサブフィールドsf1のための書き込みであり、2回目がサブフィールドsf2のための書き込みである。
期間Cにおいて、走査線112は、サブフィールドsf3の書き込みのために1行目から431行目まで飛び越さずに順番に選択される。また、期間Dにおいて、走査線112は、1、432、2、433、3、434、…、649、1080行目という順番で飛び越して選択された後、650行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択される。このような期間Dの走査において、1行目から431行目までの走査線112は、サブフィールドsf4のための書き込みのための選択であるが、432行目から1080行目までの走査線112は2回選択され、このうち、1回目がサブフィールドsf3のための書き込みであり、2回目がサブフィールドsf4のための書き込みである。
期間Eにおいて、走査線112は、サブフィールドsf5の書き込みのために1行目から647行目まで飛び越さずに順番に選択される。また、期間Fにおいて、走査線112は、1、648、2、649、3、650、…、433、1080行目という順番で飛び越して選択された後、434行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択される。このような期間Fの走査において、1行目から647行目までの走査線112は、サブフィールドsf6のための書き込みのための選択であるが、648行目から1080行目までの走査線112は2回選択され、このうち、1回目がサブフィールドsf5のための書き込みであり、2回目がサブフィールドsf6のための書き込みである。
期間Gにおいて、走査線112は、サブフィールドsf7の書き込みのために1行目から863行目まで飛び越さずに順番に選択される。また、期間Hにおいて、走査線112は、1、864、2、865、3、866、…、217、1080行目という順番で飛び越して選択された後、218行目から1080行目まで再び飛び越しせずに順番に選択される。このような期間Hの走査において、1行目から863行目までの走査線112は、サブフィールドsf8のための書き込みのための選択であるが、864行目から1080行目までの走査線112は2回選択され、このうち、1回目がサブフィールドsf7のための書き込みであり、2回目がサブフィールドsf8のための書き込みである。
なお、次のフィールドでは、負極性書込が指定されるので、液晶素子120には、変換されたデータDbが「1」であれば電圧Vw(-)が、「0」であれば電圧Vb(-)が、それぞれが書き込まれて、保持されることになる。
図9は、i行j列の液晶素子120における画素電極118の電圧P(i、j)を示す図である。
同図に示されるように、正極性書込が指定されていれば、電圧P(i,j)は、走査信号GiがHレベルとなったときに、データDbにしたがって液晶素子120をオンさせる電圧Vw(+)、または、オフさせる電圧Vb(+)のいずれかとなり、サブフィールドの各期間にわたって維持される。また、負極性書込が指定されていれば、電圧P(i,j)は、走査信号GiがHレベルとなったときに、データDbにしたがって液晶素子120をオンさせる電圧Vw(-)、または、オフさせる電圧Vb(-)のいずれかとなり、サブフィールドの各期間にわたって維持される。
図10は、期間A〜Hにわたって、1行目から1080行目までの走査線に位置する各画素110についてオンオフの書き込みの進行を示す図である。なお、この図においては、走査線の選択を微小点で表しているが、走査線が時間経過とともに下方向に向かって選択されるので、当該微小点が右下斜め方向に連続した実線として示されている。
このように本実施形態によれば、液晶素子をオンまたはオフさせるサブフィールドが連続するので、オンさせるサブフィールドを不連続とさせた場合に、温度変化等によって応答速度が高くなっても、液晶素子の反射率について、階調レベルにしたがった段階的変化が確保される。さらに、オンするサブフィールドの期間における重心位置が、隣接する階調レベル同士で小さいので(図4参照)、階調表現を適切に行うことが可能となる。
また、本実施形態では、期間B、D、F、Hの一部において走査線を飛び越し選択するとともに、図10に示されるように各サブフィールドにおけるオンオフ電圧の書き込みを進行させているので、最も短い期間長のサブフィールドsf1において、走査線112を1行目から1080行目まですべて選択する必要がない。このため、走査線の選択時間や、液晶容量に対する電圧の書込時間に対する制約を緩和することが可能となり、さらなる多階調化のためにサブフィールドsf1の期間長を短くしたり、走査速度を高速化したりすることへの対処が容易となる。
さらに、飛び越し選択するための構成としては、クロック信号Clyの1944周期毎に出力されるスタートパルスDysと、このスタートパルスDysを遅延回路41〜44によって一定時間ずつ遅延させたもののなからスイッチ40によって選択して用いる構成の追加だけで済んでいるので、装置全体の構成が複雑化することもない。
<第2実施形態>
第1実施形態では、サブフィールドsf1〜sf8にわたって液晶素子120をオンまたはオフのいずれかの状態としたが、このオンまたはオフ状態に、さらに中間(ハーフ)状態を加えることによって、サブフィールドの構成を変更せずに多階調化を図っても良い。
図11は、「0.5」から「35.5」までの「1」毎の刻みに階調レベルについて サブフィールドsf1〜sf8へのオン・ハーフ・オフの割り当てを示す図である。液晶素子120がノーマリーブラックモードである場合、当該液晶素子120は、画素電極118に電圧Vw(+)またはVw(-)を印加すると、オンに相当する白色に、電圧Vb(+)またはVb(-)を印加すると、オフに相当する黒色になろうとする。このため、正極性であれば、電圧Vw(+)およびVb(+)の中間電圧であるVg(+)を、負極性であれば、電圧Vw(-)およびVb(-)の中間電圧であるVg(-)を、それぞれ画素電極118に印加すると、液晶素子120は、反射率50%の灰色に相当する明るさになろうとする。
図11に示されるように、階調レベル「0.5」では、サブフィールドsf1においてハーフが、他のサブフィールドではオフがそれぞれ割り当てられる。
これは、次のような理由による。すなわち、階調レベル「0.5」とは、端的にいえば図4における階調レベル「1」の半分に相当する明るさとすべき場合である。このため、階調レベル「0.5」については、図4で示した階調レベル「1」におけるサブフィールドsf1のオンをハーフとすれば、フィールドの期間を単位期間としてみたときに、階調レベル「0」と「1」との間に相当する明るさとなる、と考えられるからである。
図11における「1.5」から「17.5」までの階調レベルについても同様な考えに基づく。例えば、階調レベルが「11.5」は、階調レベル「23」の半分に相当する明るさと考えられるので、図4で示した階調レベル「23」におけるサブフィールドsf1〜sf4およびsf8のオンをハーフとしている。
なお、階調レベル「18.5」から「35.5」までについては、階調レベル「17.5」から「0.5」までのオフを、オンに変更したものとなっている。例えば、階調レベル「24.5」は、階調レベル「11.5」においてオフのサブフィールドsf5〜sf7を、オンに変更したものとなっている。
このため、第2実施形態では、第1実施形態において図4に示した「0」から「36」までの「1」毎の刻みに加えて、図11に示される内容を追加すると、「0.5」の刻みに細分化されるので、ほぼ2倍に多階調化することができる。
なお、第2実施形態における変換テーブル30の変換内容については、図5に示したものに図11に相当する内容を加える、詳細には階調レベルを「0.5」刻みとし、各階調レベルに対してオンの「1」、オフの「0」およびハーフに相当する「0.5」を規定するデータDbに変換する必要があるが、その詳細については図示省略する。
また、データ線駆動回路140については、データDbがハーフに相当する「0.5」である場合に、正極性書込が指定されていれば電圧Vg(+)に、負極性書込が指定されていれば電圧Vg(-)に、それぞれ変換したデータ信号をデータ線114に供給する構成となる。
図12は、i行j列の液晶素子120における画素電極118の電圧P(i、j)を示す図である。
同図に示されるように、電圧P(i,j)は、正極性書込が指定されていれば、走査信号GiがHレベルとなったときに、データDbにしたがって液晶素子120をオンさせる電圧Vw(+)、ハーフとさせる電圧Vg(+)、オフさせる電圧Vb(+)のいずれかとなり、また、負極性書込が指定されていれば、走査信号GiがHレベルとなったときに、データDbにしたがって電圧Vw(-)、Vg(-)またはVb(-)のいずれかとなり、それぞれサブフィールドの各期間にわたって保持される。
このように第2実施形態によれば、サブフィールドの構成を変更せずに、多階調化を図ることができる。さらに、液晶素子をオン、ハーフまたはオフさせるサブフィールドが連続するので、不連続によって目的とする階調が得られなくなる、という事態も抑えられることになる。
なお、ハーフの割り当てについても、図11に示したほか、種々のものが考えられる。
またここでは、反射率50%のハーフを中間電圧としても用いたが、中間電圧として例えば33%、66%の2種類や、25%、50%、75%の3種類等を用いてさらなる多階調化を図っても良い。
<応用・変形例>
上述した実施形態では、走査線駆動回路130において、サブフィールドの一部期間において走査線を飛び越し走査する構成としたが、表示素子をオンまたはオフさせるサブフィールドが不連続となることを回避する、という観点についてのみいえば、必ずしも飛び越し走査する必要はない。このため、図13に示されるように、クロック信号Clyの周波数を高速化して、走査線112を1行目から1080行目までをすべて飛び越さないで選択する構成としても良い。
なお、この構成では、1行目から1080行目までの走査線112に選択に要する期間を、最も短いサブフィールドsf1に相当する期間A以上に設定する必要がある。ただし、この構成では、シフトレジスタ132によるシフト信号Y1〜Y1080をそのまま走査信号として用いることができるので、AND回路134やイネーブル信号Enb1、Enb2を生成するための回路が不要となる、という利点はある。
飛び越し走査しない構成において、期間Aを、クロック信号Clyの1080周期分とした場合、期間B、C、D、E、F、G、Hは、それぞれクロック信号Clyの8640、2160、7560、3240、6480、4320、5400周期分となり、飛び越し走査を併用する構成と比較すると、クロック信号Clyの高周波数化が必要となる。
図14は、期間A〜Hにわたって、1行目から1080行目までの走査線に位置する各画素110についてオンオフの書き込みの進行を示す図である。なお、この図においては、走査線の選択を微小点で表しているが、走査線が時間経過とともに下方向に向かって選択されるので、当該微小点が右下斜め方向に連続した実線として示されている点は、図10と同様である。
上述した実施形態では、サブフィールドsf1・sf2と、sf3・sf4と、sf5・sf6と、sf7・sf8との各境を、図3に示されるように等ピッチで遅延させた構成としたが、図15に示すように、逆に時間的に進行させる構成としても良い。図15において、1フィールドを構成するサブフィールドを順番にサブフィールドsf1〜sf8とした場合、図15におけるサブフィールドsf1〜sf8は、図3におけるsf7、sf8、sf5、sf6、sf3、sf4、sf1、sf2に置き換えて、すなわち、期間長が同一のものに置き換えて液晶素子のオンオフを規定すれば良い。
また、実施形態では、pを「4」として、1フィールドを4つのグループに等分割し、さらに1つのフィールドを奇数および偶数サブフィールドに分割するとともに、奇数および偶数サブフィールドの境を等ピッチで遅延または進行させた構成としたが、1グループを5つ以上のグループに等分割しても良いし、2以上4以下にフィールドに等分割しても良い。すなわち、pは、2以上の整数であれば良い。
また、実施形態では、液晶素子120について、ノーマリーブラックモードとして説明したが、電圧無印加状態で白色表示となるノーマリーホワイトモードとしても良い。
さらに、R(赤)、G(緑)、B(青)の3画素で1ドットを構成して、カラー表示を行うとしても良い。また、反射型に限られず、透過型や、両者の中間的な半透過半反射型であっても良い。
くわえて、表示素子としては、液晶素子に限られず、例えばEL(Electronic Luminescence)素子、電子放出素子、電気泳動素子、ディジタルミラー素子などを用いた装置や、プラズマディスプレイなどにも適用可能である。
<電子機器>
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を用いた電子機器の一例として、上述した電気光学装置1をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図16は、このプロジェクタの構成を示す平面図である。
この図に示されるように、プロジェクタ1100は、実施形態に係る反射型の電気光学装置1を、R(赤)、G(緑)、B(青)に1つずつ用いた3板式である。プロジェクタ1100内部には、偏光照明装置1110がシステム光軸PLに沿って配置している。この偏光照明装置1110において、ランプ1112からの出射光は、リフレクタ1114による反射で略平行な光束となって、第1のインテグレータレンズ1120に入射する。この第1のインテグレータレンズ1120により、ランプ1112からの出射光は、複数の中間光束に分割される。この分割された中間光束は、第2のインテグレータレンズを光入射側に有する偏光変換素子1130によって、偏光方向がほぼ揃った一種類の偏光光束(s偏光光束)に変換されて、偏光照明装置1110から出射されることとなる。
さて、偏光照明装置1110から出射されたs偏光光束は、偏光ビームスプリッタ1140のs偏光光束反射面1141によって反射される。この反射光束のうち、青色光(B)の光束がダイクロイックミラー1151の青色光反射層にて反射され、反射型のライトバルブ100Bによって変調される。また、ダイクロイックミラー1151の青色光反射層を透過した光束のうち、赤色光(R)の光束は、ダイクロイックミラー1152の赤色光反射層にて反射され、反射型のライトバルブ100Rによって変調される。一方、ダイクロイックミラー1151の青色光反射層を透過した光束のうち、緑色光(G)の光束は、ダイクロイックミラー1152の赤色光反射層を透過して、反射型のライトバルブ100Gによって変調される。
ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bは、上述した実施形態における表示回路100と同様であり、供給されるR、G、Bの各色に対応するデータ信号でそれぞれ駆動されるものである。すなわち、このプロジェクタ1100では、表示回路100を含む電気光学装置1が、R、G、Bの各色に対応して3組設けられて、R、G、Bの各色に対応する表示データに応じてサブフィールドで駆動する構成となっている。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された赤色、緑色、青色の光は、ダイクロイックミラー1152、1151、偏光ビームスプリッタ1140によって順次合成された後、投射光学系1160によって、スクリーン1170に投射されることとなる。なお、ライトバルブ100R、100Bおよび100Gには、ダイクロイックミラー1151、1152によって、R、G、Bの各原色に対応する光束が入射するので、カラーフィルタは必要ない。
電子機器としては、図16を参照して説明した他にも、テレビジョンや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、本発明に係る電気光学装置が適用可能なのは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す図である。 同電気光学装置におけるフィールド構成を示す図である。 同電気光学装置による階調表示を示す図である。 同電気光学装置における各サブフィールドのオンオフの変換を示す図である。 同電気光学装置における走査線駆動回路の構成を示す図である。 同走査線駆動回路の動作を示すタイミングチャートである。 同走査線駆動回路による走査信号を示す図である。 同電気光学装置の各サブフィールドでのオンオフの書き込みを示す図である。 同電気光学装置の各サブフィールドにおける書き込みの進行を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る電気光学装置の階調表示を示す図である。 同電気光学装置の各サブフィールドでのオンオフの書き込みを示す図である。 本発明の応用・変形例に係る電気光学装置の走査信号を示す図である。 同応用・変形例の各サブフィールドにおける書き込みの進行を示す図である。 本発明のフィールドの別構成を示す図である。 実施形態に係る電気光学装置を用いたプロジェクタの構成を示す図である。
符号の説明
1…電気光学装置、10…制御回路、20…メモリ、30…変換テーブル、100…表示回路、105…液晶、108…対向電極、110…画素、112…走査線、114…データ線、116…トランジスタ、118…画素電極、120…液晶容量、130…走査線駆動回路、140…データ線駆動回路

Claims (6)

  1. 複数の画素を有し、
    1フィールドを複数に分割したサブフィールド毎に前記画素を少なくともオンまたはオフ状態に制御することによって階調表示を行う電気光学装置の駆動方法であって、
    前記1フィールドをp(pは2以上の整数)個のグループに分割するとともに、各グループを2個のサブフィールドに分割し、
    前記p個のグループを互いに等しい期間長に設定し、
    各グループ内においては、2つのサブフィールドの期間長が異なり、各グループにおけるサブフィールドの期間長の比がグループ毎に異なるように設定し、
    ン状態とさせるサブフィールドを前記画素に対して指定される階調レベルに応じて設定するとともに、
    オン状態となるサブフィールドが複数となる場合、オン状態となるサブフィールドを、一のフィールド内で連続させる、又は一のフィールド内で連続し且つ当該一のフィールドに隣接するフィールドのサブフィールドと連続させる
    ことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  2. 前記画素は、前記オン状態にあるときに白色または黒色のいずれか一方となり、前記オフ状態にあるときに白色または黒色のいずれか他方となる液晶素子を含み、
    前記サブフィールドのうち、最も短いサブフィールドの期間長を、前記オン状態とさせる電圧を前記液晶素子に印加した場合に当該液晶素子の反射率または透過率が飽和するまでの飽和応答時間よりも短く設定した
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
  3. オン状態となるサブフィールドが連続する階調レベルは、前記画素における表現可能な階調数のうち半数以上であり、画素の階調レベルを指定する表示データは、サブフィールド毎に設定されたオンまたはオフ状態に指定するデータに変換され、当該変換されたデータに基づき前記画素をオンまたはオフ状態に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
  4. 前記サブフィールドにおいて、前記画素を、前記オン状態と、前記オフ状態と、さらに前記オンおよびオフのあいだの中間状態とのいずれかに制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
  5. 複数の画素を有し、
    1フィールドを複数に分割したサブフィールド毎に前記画素を少なくともオンまたはオフ状態に制御することによって階調表示を行う電気光学装置であって、
    前記1フィールドをp(pは2以上の整数)個のグループに分割するとともに、各グループを2個のサブフィールドに分割し、
    前記p個のグループを互いに等しい期間長に設定し、
    各グループ内においては、2つのサブフィールドの期間長が異なり、各グループにおけるサブフィールドの期間長の比がグループ毎に異なるように設定し、
    ン状態とさせるサブフィールドを前記画素に対して指定される階調レベルに応じて設定するとともに、
    オン状態となるサブフィールドが複数となる場合、オン状態となるサブフィールドを、一のフィールド内で連続させる、又は一のフィールド内で連続し且つ当該一のフィールドに隣接するフィールドのサブフィールドと連続させる駆動回路を有する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を有することを特徴とする電子機器。
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