JP5082391B2 - 透明導電膜の作製方法、透明導電膜及びプラズマディスプレイ用電磁波シールド - Google Patents

透明導電膜の作製方法、透明導電膜及びプラズマディスプレイ用電磁波シールド Download PDF

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Description

本発明は、優れた導電性を備えた導電性細線が形成できる透明導電膜の作製方法、それにより得られる透明導電膜及びそれを用いたプラズマディスプレイ用電磁波シールドに関するものである。
近年電子機器の使用増大のために電磁波障害(EMI)を低減する必要性が高まっている。機器から放出される電磁波は、電子、電気機器の誤動作、障害の原因になるほか、人体に対しても害を与えることが指摘されている。この為、電子機器では、電磁波放出の強さを規格または規格内に抑えることが要求されている。
特にプラズマディスプレイパネル(PDP)は、希ガスをプラズマ状態にして紫外線を放射させこの光線で蛍光体を発光させる原理に基づくために原理的に電磁波を発生する。
また、このとき近赤外線も放射され、リモコン等の操作素子の誤動作を引き起こすので、電磁波遮蔽と同時に近赤外線の遮蔽も求められている。
電磁波遮蔽能は、簡便には表面抵抗値で表すことができ、PDP用の透光性電磁波遮蔽材料では10Ω/□以下が要求され,PDPを用いた民生用プラズマテレビにおいては、2Ω/□以下とする必要性が高く、より望ましくは0.2/□以下という極めて高い導電性が要求されている。
従来、微細な導電性パターンを有するIC、LSIなどの配線基板や電子回路等を形成するには、シート状基材に形成された導電層上に、レジスト剤を用いてレジスト層を形成した後、所望の導電回路パターンを有するフォトマスクで覆って光照射して、導電回路パターン状に形成されたレジスト層以外の未硬化のレジスト層及び導電層を除去して導電性パターンを形成するホトリソグラフによる方法が用いられている。しかしながら、この方法では、レジスト層の付与、光照射、レジスト層の除去等の導電性パターンを形成するための工程を多数必要とし、作業の煩雑性及び経済性の点で問題を抱えている。また、不要物を除去する際に、未硬化のレジスト層が多量に発生し、環境に対する負荷を与えるという課題もある。更に、昨今、PDPの画質要求はより一層高まっており、それに対応すべく、様々な発光方法が開発されているため、それぞれのPDPの発光方式に合致したパターンの透明導電膜を配置することがより求められてきている。透明導電膜は、一般的には、錫をドープした酸化インジウム(以下、ITOと略記する)を蒸着した膜や金属薄板を透明基材に貼り付けて、一定のピッチから構成される格子状の導電性細線をフォトリソ法等にて作製することが一般的であった。しかしながら、上記ITO膜では、導電性が不足しており、フォトリソ法での導電性細線は、フォトマスク等の個別対応が必要となり、実用性に乏しいのが現状である。実用的でない。
また、シート基材上にアルミニウム粉末、銀粉末などの導電性粉末を含む導電性ペーストを印刷して導電回路を作成する方法があるが、印刷機を用いて印刷するため、製版が必要であり、大量生産という観点では適性を備えてはいるが、オンデマンドで少量、多品種の注文に応じることが困難である上、導電性ペースト中の導電性粉末同士の接触により導電性が付与されるため、導電性粒子間の接触不足により導電性が不十分となる場合があるという問題があった。
また、高品位のPDPを実現するためには、電磁波遮断シールドとしては、透光性が高く、かつ優れた電磁波遮断効果を備えていることが要求されているが、極めて微小な線幅を有する導電性細線の形成が求められているが、上記方法では、形成できる細線幅に限界があり、所望の細線幅を実現するのが困難であるのが現状である。
上記の様な各課題を解決する方法の1つとして、インクジェット吐出方式を備えたインクジェット記録装置を用いて、インク受容層を有する基材上に、無電解メッキ触媒を含有するインクをパターン状に直接射出してパターンを形成した後、無電解メッキ法によりパターン上に導電性金属を形成する透光性導電膜の形成方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この様な方法で形成される導電性金属パターンでも、近年、より厳しい要求がなされている20μm以下という極めて微細な導電性細線を安定して形成するには至っていない。すなわち、特許文献1に記載の方法では、実施例に記載のインクジェットプリンターでは、インク液滴量が2〜8plの範囲であり、そのため、極微細な細線形成が難しく、また形成した細線にインク液滴によるドット間が残留したり、あるいはドット間のつながり部に抵抗が集中し、導電性細線の破断を招く結果となる場合がある。
一方、分散媒中に金属コロイドを含むインク組成物を用いて、特定の平滑度、光沢度を有する基材上に印字することにより、インクジェット記録ヘッドでの目詰まりを起こすことなく、金属光沢を有する印刷物を得ることができる印刷方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の発明は、カラーインクを用いた印刷物の作成において、通常のカラーインクでは表現できなかった光沢感を付与させるために金属コロイドを含むインクを用いる方法であって、インク液滴量も2〜8plの範囲であり、また、金属コロイドを含むインク組成物を用いて、極めて微細な導電性細線を形成する方法に関しては、一切の記載や示唆はなされてはいない。
特開2000−311527号公報 特開2003−306625号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、細線化され、細線均一性に優れ、かつ高い光透過性及び導電性を有する透明導電膜を、高い生産効率で形成できるの透明導電膜の作製方法とそれにより得られる透明導電膜及びそれを用いたプラズマディスプレイ用電磁波シールドを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.基材に、金属微粒子を含有するインクを用いて、インクジェット方式で導電性細線を格子状に形成する透明導電膜の作製方法であって、基材上に吐出する該インクの液滴サイズが0.05pl以上、1.0pl以下で、かつ該基材と該インクとの接触角が、40度以上、90度以下であることを特徴とする透明導電膜の作製方法。
2.前記基材と前記インクとの接触角が、50度以上、60度以下であることを特徴とする前記1に記載の透明導電膜の作製方法。
3.前記インクが含有する前記金属微粒子が、銀ナノ粒子、金ナノ粒子及び銅ナノ粒子から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1または2に記載の透明導電膜の作製方法。
4.前記インクが含有する前記金属微粒子がパラジウムナノ粒子であり、かつ形成した前記導電性細線にメッキ処理を施すことを特徴する前記1または2に記載の透明導電膜の作製方法。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の透明導電膜の作製方法を用いて作製されることを特徴とする透明導電膜。
6.前記5に記載の透明導電膜を有することを特徴とするプラズマディスプレイ用電磁波シールド。
本発明により、細線化され、細線均一性に優れ、かつ高い光透過性及び導電性を有する透明導電膜を、高い生産効率で形成できるの透明導電膜の作製方法とそれにより得られる透明導電膜及びそれを用いたプラズマディスプレイ用電磁波シールドを提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、基材上に、金属微粒子を含有するインクを用いて、インクジェット方式で導電性細線を格子状に作製する透明導電膜の作製方法であって、基材上に吐出する該インクの液滴サイズが0.05pl以上、1.0pl以下で、かつ該基材と該インクとの接触角が、40度以上、90度以下であることを特徴とする透明導電膜の作製方法により、細線化され、細線均一性に優れ、かつ高い光透過性及び導電性を有する透明導電膜を、高い生産効率で形成できるの透明導電膜の作製方法を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
〔金属微粒子含有インク〕
本発明の透明導電膜の作製方法においては、基材上に、金属微粒子を含有するインク(以下、導電性インクともいう)を用いて、インクジェット方式で導電性細線を格子状に作製することを特徴の1つとする。
本発明に係るインクには、導電性付与材料として金属微粒子を含有する。
本発明に用いられる金属微粒子としては、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等が挙げられるが、その中でも特に、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い回路パターンを形成することができるので好ましい。また、金属微粒子としてパラジウムナノ粒子を用い、パラジウム粒子により形成された導電性細線にメッキ処理を施すことが好ましい。
これらの金属微粒子は、平均粒子径が100nm以下の金属ナノコロイドであることが好ましい。
本発明に係るインクには、金属微粒子の保護コロイドとして重合体または界面活性剤を用いることができる。重合体としては、例えば、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、ポリウレタンとアルカノールアミンとのブロック共重合体が挙げられる。
また、界面活性剤としては、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、高分子界面活性剤も用いることができ、例えば、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
本発明に係るインクには、水系導電性インクと油系導電性インクとが挙げられる。金属微粒子を、水を主体とする分散媒に分散して構成される水系導電性インクは、例えば、以下に示す方法に従って調製することができる。
塩化金酸や硝酸銀のような金属イオンソース水溶液中に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながら、ジメチルアミノエタノールのようなアルカノールアミンを添加する。数10秒〜数分で金属イオンが還元され、平均粒子径が100nm以下の金属微粒子が析出する。その後、塩素イオンや硝酸イオンを限外濾過などの濾過方法で除去した後、濃縮・乾燥することにより、高濃度に金属微粒子を含有した水系導電性インクが得られる。この水系導電性インクは、水やアルコール系溶媒、テトラエトキシシランやトリエトキシシランのようなゾルゲルプロセス用バインダーに安定に溶解、混合することが可能である。
また、金属微粒子を油性分散媒に分散した油系導電性インクは、例えば、以下に示す方法に従って調製することができる。
油溶性ポリマーをアセトンのような水混和性有機溶媒に溶解させ、このポリマー溶液を金属イオンソース水溶液と混合する。混合物は不均一系であるが、これを撹拌しながらアルカノールアミンを添加すると、金属微粒子が重合体中に分散した形で油相側に析出してくる。これを洗浄、濃縮、乾燥させることにより、水系導電性インクと同様の濃厚な金属微粒子を含有する油系導電性インクが得られる。この油系導電性インクは、芳香族系、ケトン系、エステル系などの溶媒やポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等に安定に溶解、混合することが可能である。
本発明に係るインクにおいて、分散媒中における金属微粒子の濃度は、最大80質量%程度にすることが可能であるが、用途に応じて適宜稀釈して使用することができる。通常は、インクにおける金属微粒子の含有量は2〜50質量%、界面活性剤および樹脂成分の含有量は0.3〜30質量%、粘度は3〜30mPa・sとすることが好ましい。
また、本発明に係るインクにおいては、さらに黒色顔料を用いることができる。黒色顔料は、導電性微粒子を含むインクを印刷して形成される層を黒色化して外光からの反射を防ぎ、表示画面のコントラストを向上させるのに寄与する。
黒色顔料としては、例えば、アセチレンブラック等の、従来公知の種々のカーボンブラックが挙げられる。また、黒色顔料のインク中の含有量は、インク全量に対して0.5〜50質量%の範囲で設定される。黒色顔料の配合量が上記範囲を下回ると黒色化の効果が不十分になり、コントラストの向上を図ることができなくなるおそれがある。逆に、黒色顔料の配合量が上記範囲を超えると、電磁波遮断シールドパターンの導電性が劣り、電磁波シールド効果が低下するおそれがある。
〔インクジェット方式〕
本発明の透明導電膜の作製方法においては、上記インクをインクジェット方式で、インクの液滴サイズが0.05pl以上、1.0pl以下の条件で、基材上に吐出して導電性細線を格子状に作製することを特徴とする。
一般に、電磁波遮断機能等で要求されている微細な線幅のパターンを高精細に描画するには、インクジェット記録装置から射出するインク液滴を、より微細化する必要がある。しかしながら、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)や電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)のみの出力手段を用いて、極微小インク液滴を吐出した場合、ノズルから吐出したインク液滴に付与される運動エネルギーは、インク液滴の半径の3乗に比例して小さくなるため、微小液滴は空気抵抗に耐えるほどの十分な運動エネルギーを確保できず、空気対流などによる擾乱を受け、正確な着弾が困難となる。さらに、インク液滴が微細になるほど、表面張力の効果が増すために、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が激しくなる。このため微細液滴は、飛翔中の著しい質量の消失を招き、着弾時に液滴の形態を保つことすら難しいという問題があった。このように着弾位置の高精度化は、インク液滴の微細化と相反する課題であり、これら2つを同時に実現することに対し、障害を抱えていた。
本発明においては、上記課題を解決する方法として、圧力印加手段と電界印加手段とを用いた射出方法を適用し、インク液滴サイズとして0.05pl以上、1.0pl以下の条件で吐出する方法を適用することが、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から好ましい。
以下、圧力印加手段と電界印加手段とを用いたインクジェット方式について説明する。
この射出方法は、0.1〜100μmの内径の吐出口を有するノズルを用い、導電性インクに任意波形の電圧を印加して、この導電性インクを帯電させることにより、そのインク液滴を吐出口から、樹脂層を有するインク受容基材に吐出する方法である。
すなわち、この射出方法は、ノズルの吐出口の内径が0.1〜100μmであり、電界強度分布が狭くなっているため、ノズル内に供給された導電性インクに任意波形の電圧を印加することにより電界を集中させることができる。その結果、形成されるインク液滴を微小で、かつ形状の安定化したものとすることができる。従って、従来よりも微細な、本発明で規定する0.05〜1.0pl(ピコリットル)のインク液滴パターンを基材表面に形成することができる。また、電界強度分布が狭くなっているため、ノズル内の導電性インクに印加する総印加電圧を低減することができる。また、インク液滴は、ノズルから吐出された直後、電界と電荷の間に働く静電力により加速されるが、ノズルから離れると電界は急激に低下するので、その後は、空気抵抗により減速する。しかしながら、微小液滴でかつ電界が集中したインク液滴は、樹脂層に近づくにつれ、鏡像力により加速される。この空気抵抗による減速と鏡像力による加速とのバランスをとることにより、微小液滴を安定に飛翔させ、着弾精度を向上させることが可能となる。
図1は、本発明に好ましく適用できる圧力印加手段と電界印加手段とを用い導電性インク吐出装置の一例を示した概略断面図である。
図1において、導電性インク吐出装置20は、帯電可能な導電性インクの液滴を先端部からインク受容基材Kに向かって吐出する超微細径のノズル21と、ノズル21の先端部に対向する面側には位置され、その対向面でインク受容基材Kを支持する対向電極23と、ノズル21内の流路22に導電性インクを供給する導電性インク供給手段と、ノズル21内の導電性インクに任意波形の吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段(電圧印加手段)25とを備えている。なお、上記ノズル21と導電性インク供給手段の一部の構成と吐出電圧印加手段25の一部の構成とは、ノズルプレート26と一体的に形成されている。
ノズル21は、ノズルプレート26の下面層26cから垂設され、この下面層26cと一体的に形成されている。ノズル21の先端部は、対向電極23に指向している。ノズル21の内部には、その先端部からその中心線に沿って貫通するノズル内流路22が形成されている。
ノズル21は、例えば、ガラスなどの電気絶縁体により、超微細径で形成されている。ノズル21の各部の寸法の具体例を挙げると、ノズル内流路22の内部直径は1μm、ノズル21の先端部における外部直径は2μm、ノズル21の根元、すなわち、上端部の直径は5μm、ノズル21の高さは100μmに設定されている。また、ノズル21の形状は限りなく円錐形に近い円錐台形に形成されている。このようなノズル21はその全体がノズルプレート26の下面層26cと共に絶縁性の樹脂材により形成されている。
なお、ノズル21の各寸法は上記一例に限定されるものではない。特に吐出口の内径については、電界集中の効果により液滴の吐出を可能とする吐出電圧が1000V未満を実現する範囲であって、例えば、100μm以下であり、より望ましくは、20μm以下であって、現行のノズル形成技術により溶液を通す貫通穴を形成することが実現可能な範囲である内径、例えば0.1μmをその下限値とする。
導電性インク供給手段は、ノズルプレート26の内部であってノズル21の根元となる位置に設けられると共にノズル内流路22に連通する溶液室24と、図示しない外部の導電性インクタンクからインク室24に導電性インクを導く供給路27と、インク室24への溶液の供給圧力を付与する図示しない供給ポンプとを備えている。
上記供給ポンプは、ノズル21の先端部まで導電性インクを供給し、当該先端部からこぼれ出さない範囲の供給圧力を維持して導電性インクの供給を行う。
吐出電圧印加手段25は、ノズル21内の導電性インクに吐出電圧を印加してこの導電性インクを帯電させることにより、この導電性インクの液滴をノズル21の吐出口からインク受容基材Kに向かって吐出させるものである。この吐出電圧印加手段25は、ノズルプレート26の内部であってインク室24とノズル内流路22との境界位置に設けられた吐出電圧印加用の吐出電極28と、この吐出電極28に常時,直流のバイアス電圧を印加するバイアス電源30と、吐出電極28にバイアス電圧に重畳して吐出に要する電位とするパルス電圧を印加する吐出電圧電源29とを備えている。
吐出電極28は、インク室24内部において導電性インクに直接接触し、導電性インクを帯電させると共に吐出電圧を印加する。
バイアス電源30によるバイアス電圧は、導電性インクの吐出が行われない範囲で常時電圧印加を行うことにより、吐出時に印加すべき電圧の幅を予め低減し、これによる吐出時の反応性の向上を図っている。
一例を挙げると、バイアス電圧はDC300Vで印加され、パルス電圧は100Vで印される。従って、吐出の際の重畳電圧は400Vとなる。
ノズルプレート26は、最も上層に位置する上面層26aと、その下に位置する導電性インクの供給路を形成する流路層26bと、この流路層26bのさらに下に形成される下面層26cとを備え、流路層26bと下面層26cとの間には、吐出電極28が介挿されている。
対向電極23は、ノズル21に垂直な対向面を備えており、かかる対向面に沿うようにインク受容基材Kの支持を行う。ノズル21の先端部から対向電極23の対向面までの距離は、例えば100μm等、一定に保持されている。
また、対向電極23は接地されているため、常時、接地電位を維持している。従って、パルス電圧の印加時にはノズル21の先端部と対向面との間に生じる電界による静電力により吐出された液滴を対向電極23側に誘導する。
なお、導電性インク吐出装置20は、ノズル21の超微細化による当該ノズル21の先端部での電界集中により電界強度を高めることで液滴の吐出を行うことから、対向電極23による誘導がなくとも液滴の吐出を行うことは可能ではあるが、ノズル21と対向電極23との間での静電力による誘導が行われた方が望ましい。この場合、ノズル21から吐出され空気抵抗により減速する液滴を、鏡像力により加速することができる。従って、これら空気抵抗による減速と鏡像力による加速とのバランスをとることにより、微小液滴を安定に飛翔させ、着弾精度を向上させることができる。またなお、帯電した液滴の電荷を、対向電極23の接地により逃がすことも可能である。
以上のような導電性インク吐出装置20は、図示しない駆動機構により、インク受容基材Kの搬送方向に対して直交する方向に走査自在とされた走査型の導電性インク吐出装置としてもよい。この場合において、導電性インク吐出装置20に複数のノズル21を配列するようにしてもよい。また、導電性インク吐出装置20は、インク受容基材Kの搬送方向に対して直交する方向に多数のノズル21を配列してなるライン型の導電性インク吐出装置としてもよい。
〔基材〕
本発明に用いられるインク受容材料である基材としては、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルム、ガラス−エポキシ基板、シリコン基板、セラミックス基板、ガラス基板等が挙げられるが、取り扱い性の観点からシート状の樹脂フィルムを用いることが好ましい。また、最終的な高い透過性、具体的には、可視部における平均透過率が80%以上である導電性細線を形成する観点からは、樹脂フィルムあるいはガラス基板が好ましい。
本発明で用いられる樹脂フィルムの材質としては、特に限定はないが、例えば、ポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム,ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム(アートン(JSR社製)、ゼオネックス、ゼオネア(以上、日本ゼオン社製))、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリスルホン系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリアクリレート系フィルム、ポリアリレート系フィルム等を挙げることができる。これらの素材を主成分とする異なる材質のフィルムを積層したフィルムであってもよい。
また、本発明においては、本発明の規定する条件の1つである基材とインクとの接触角を40度以上、90度以下とするため、及び基材上に設ける導電性細線との密着性を高める観点から、基材表面に、予め表面をコロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、プライマー処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理を施すことが好ましい。
〔基材とインクとの接触角〕
本発明の透明導電膜の形成方法においては、基材とインクとの接触角が40度以上、90度以下となる条件で導電性細線を形成することを特徴とし、より好ましくは基材とインクとの接触角が50度以上、60度以下である。
基材とインクとの接触角が40度未満である場合には、インクが基材上で濡れ広がってしまい、形成する導電性細線幅が格段に太くなってしまう。一方、基材とインクとの接触角が90度超になると、基材に着弾した金属微粒子を含むインク液滴同士が接触することにより、より太い線になってしまう。これは、基材における着弾面積に対し、インク液滴量が多くなるため、着弾時の衝撃等により、インク液滴が広がってしまうものと推定している。
本発明においては、基材とインクとの接触角が50度以上、60度以下であることがより好ましいが、この接触角を達成する基材とインクとの組み合わせとすることにより、形成した導電性細線のつながりが最もよくなり、また、インクが過度に濡れ広がらないことで、金属微粒子の単位面積当たりの付着濃度も高くなるため、導電性がより高くなり、その結果、インク中の金属微粒子含有量を低減することができ、また、それに伴いインクのインクジェット適性も高まる結果となる。
本発明でいう接触角とは、具体的には、基材上にインク液滴を落としてインク液滴端部の接線と基材面がなす角度(θ)を測定する静的接触角であり、例えば、協和科学社製の接触角計CA−D型を用いて、25度、50%RH環境下で、測定しようとするインク滴(5μl程度)をシリンジから基材上に乗せ、インク液滴端部の接線と基材面がなす角度(θ)を測定することで求めることができる。
基材とインクとの接触角を、本発明で規定する条件とするための手段としては、特に制限はないが、基材側からは、基材の表面自由エネルギーを適宜調整することが好ましく、基材材質の選択、基材表面への下引き処理あるいは前述のような基材表面へのコロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、プライマー処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理等の処理を施すことにより、所望の表面自由エネルギー値に調整することができる。また、インク側からは、インクの構成要素の選択、あるいは界面活性剤の種類及び添加量を適宜選択及び調整することにより、所望の表面自由エネルギー値、すなわち表面張力値を得ることができ、これらの方法でそれぞれの表面自由エネルギー値に設定された基材及びインクとを組み合わせることで、本発明で規定する接触角を得ることができる。
〔透明導電膜のその他の構成要素〕
本発明の透明導電膜(導電性細線)を有する基材を、プラズマディスプレイ用の電磁波シールドとして適用する場合、目的に応じて、各種の機能層を設けることができる。
本発明に係る透明導電膜を、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)用の光学フィルタと組み合わせて使う場合には、近赤外吸収染料を含む層である近赤外線吸収層を設けることができる。近赤外線吸収染料の具体例としては、ポリメチン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、金属錯体系、アミニウム系、イモニウム系、ジイモニウム系、アンスラキノン系、ジチオール金属錯体系、ナフトキノン系、インドールフェノール系、アゾ系、トリアリルメタン系の化合物等が挙げられる。PDP用光学フィルタで近赤外線吸収能が要求されるのは、主として熱線吸収や電子機器のノイズ防止である。このためには、極大吸収波長が750〜1100nmである近赤外線吸収能を有する色素が好ましく、金属錯体系、アミニウム系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ジイモニウム系、スクワリウム化合物系が特に好ましい。
また、本発明に係る透明導電膜を、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)用の光学フィルタと組み合わせて使う場合には、PDPに用いられるネオンガスの輝線発光による色再現性の低下を防ぐために、この対策として595nm付近の光を吸収する色素を含有する態様が好ましい。このような特定波長を吸収する色素としては、具体的には、例えば、アゾ系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、アンスラキノン系、インジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、キナクリドン系、メチン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、ピロール系、チオインジゴ系、金属錯体系等の周知の有機顔料及び有機染料、無機顔料が挙げられる。これらの中でも、耐候性が良好であることからフタロシアニン系、アンスラキノン系色素が特に好ましく用いられる。
本発明においては、電磁波シールド膜の紫外線による劣化を避けるために、極大吸収波長350nm未満の紫外線吸収剤を使用することが好ましい。紫外線吸収剤としては、公知の紫外線吸収剤、例えば、サリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、S−トリアジン系化合物、環状イミノエステル系化合物等を好ましく使用することができる。これらの中、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、環状イミノエステル系化合物が好ましい。ポリエステルに配合するものとしては、特に環状イミノエステル系化合物が好ましい。
〔乾燥処理〕
本発明では、上記インクを用いインクジェット法により導電性細線を印字した後、分散媒等の除去を行うため、必要に応じて乾燥処理をすることができる。乾燥処理は、例えば基板を加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上、5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では、100W以上、1000W以下の範囲で十分である。
〔熱、光処理〕
吐出工程後の導電性細線は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒等を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
熱処理及び/又は光処理は、通常大気中で行われるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。例えば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、150℃以上で焼成することが好ましい。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上130℃以下で行うことが好ましい。
熱処理及び/又は光処理は、通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上、5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では、100W以上、1000W以下の範囲で十分である。以上の工程により、印字後のメッシュ層は、微粒子間の電気的接触が確保され、電磁波シールドに変換される。
〔メッキ処理〕
本発明においては、特には、メッキ触媒として作用する金属微粒子を含有する導電性細線は、形成後に加熱、焼成処理により良好な導電性を呈するが、特に好ましくは、導電性細線が含有している金属微粒子をメッキ触媒として作用させてメッキ処理を施すことが、より優れた導電性が得られる観点から好ましい。特には、金属微粒子として、パラジウムナノ粒子を用いる場合には、形成した導電性細線にメッキ処理を施すことにより、本発明の目的効果をより発揮できる観点から好ましい態様の1つである。
本発明において、メッキ処理としては、従来公知のメッキ法を適用できるが、その中でも、低抵抗の導電性細線を、煩雑な工程なしに簡便、低コストでメッキ処理することができる観点から、無電解メッキ法を適用することが好ましい。
無電解メッキ法によるメッキ処理は、上述の方法に従ってメッキ触媒として作用する金属微粒子を含有する導電性細線に、メッキ剤を接触させる方法である。これにより、メッキ触媒である金属微粒子とメッキ剤とが接触し、導電性細線部に無電解メッキが施されて、より優れた導電性を得ることができる。
本発明に係るメッキ処理で使用できるメッキ剤としては、例えば、メッキ材料として析出させる金属イオンが均一溶解された溶液が用いられ、金属塩とともに還元剤が含有される。ここで、通常は溶液が用いられるが、無電解メッキを生じさせるものであればこれに限らず、ガス状や粉体のメッキ剤を適用することも可能である。
具体的に、この金属塩としては、Au、Ag、Cu、Ni、Co、Fe等から選択される少なくとも1種の金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩などが適用可能である。また還元剤としては、ヒドラジン、ヒドラジン塩、ボロハライド塩、次亜燐酸塩、次亜硫酸塩、アルコール、アルデヒド、カルボン酸、カルボン酸塩などが適用可能である。なお、これらの還元剤に含有されるボロン、燐、窒素などの元素が、析出する電極に含有されていても構わない。或いはこれらの金属塩の混合物を用いて合金が形成されていても構わない。
メッキ剤は、上記金属塩と還元剤とが混合されたものを適用するようにしてもよいし、或いは金属塩と還元剤とを別個に適用するようにしてもよい。ここで、導電性細線をより鮮明に形成するためには、金属塩と還元剤とが混合されたものを適用することが好ましい。また、金属塩と還元剤とを別個に適用する場合には、導電性細線部にまず金属塩を配した後、還元剤を配することで、より安定した電極パターンを形成することができる。
メッキ剤には、必要があれば、pH調整のための緩衝剤、界面活性剤などの添加物を含有させることができる。また、溶液に用いる溶媒としては、水以外にアルコール、ケトン、エステルなどの有機溶剤を添加するようにしてもかまわない。
メッキ剤の組成は、析出させる金属の金属塩、還元剤、および必要に応じて添加物、有機溶媒を添加した組成で構成されるが、析出速度に応じて濃度や組成を調整することができる。また、メッキ剤の温度を調節して析出速度を調整することもできる。この温度調整の方法としては、メッキ剤の温度を調整する方法、また例えばメッキ剤中に浸漬する場合、浸漬前に基板を加熱、冷却して温度調節する方法などが挙げられる。さらに、メッキ剤に浸漬する時間で析出する金属薄膜の膜厚を調整することもできる。
〔酸化処理〕
本発明においては、形成した導電性細線に対し酸化処理を行うことができる。酸化処理により、不要な金属成分をイオン化して溶解除去することが可能となり、フィルムの透過率をより高めることが可能となる。
〔透明導電膜(電磁波シールド)のプラズマディスプレイへの適用〕
本発明の導電性細線からなる透明導電膜を、電磁波シールド膜としてプラズマディスプレイの表示画面に用いる場合には、高い透明性が要求されるため支持体自体の透明性も高いことが望ましい。この場合におけるプラスチックフィルムまたはガラス板の可視光域の平均透過率は、好ましくは85〜100%であり、より好ましくは90〜100%である。また、本発明では、色調調節剤としてプラスチックフィルムまたはガラス板を、本発明の目的を妨げない程度に着色したものを用いることもできる。可視光域の平均透過率とは、400〜700nmまでの可視光領域の透過率を少なくとも5nm毎に測定して求めた可視光域の各透過率を積算し、その平均値として求めたものと定義する。測定においては、測定アパチャーを前述のメッシュパターンより十分大きくとっておく必要があり、少なくともメッシュの格子面積より100倍以上大きな面積で測定して求める。
本発明に用いる基材の厚さには特に制限はないが、透過率の維持及び取り扱い性の観点から5〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることが更に好ましい。
本発明に係る透明支持体は染料を添加して着色することができる。染料の添加方法としては、支持体原料の溶融物または溶液に染料を添加しておいて製膜する方法や、透明支持体製膜後に染料と接触させる、所謂染色する方法などがある。透明支持体の着色に際しては、支持体形成ポリマーと染料との相溶性を表す溶解性パラメーターが近いことが好ましい。
本発明においては、高い透光性と高い電磁波遮蔽性能を付与するために、格子状の細線パターンを、インクジェット方式で描画し、導電性のメッシュパターンを形成し、電磁波シールド膜とすることが好ましい。本発明に係る導電性細線の線幅は20μm以下、線間隔は50μm以上であることが好ましい。また、導電性細線部は、アース接続等の目的においては線幅は20μmより広い部分を有していてもよい。また、画像を目立たせなくする観点からは、導電性細線部の線幅は18μm未満が好ましく、10μm未満が更により好ましく、7μm未満が最も好ましい。
本発明における導電性細線部は、可視光透過率の点から開口率は85%以上が好ましく、90%以上が更に好ましく、90%以上が最も好ましい。開口率とはメッシュをなす細線のない部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は90%である。また、本発明においては、支持体を挟んだ両側に各々導電性細線を形成することも好ましく行われる。本発明において、可視光域の平均透過率とは、400〜700nmまでの可視光領域の透過率を、少なくとも5nm毎に測定して求めた可視光域の各透過率を積算し、その平均値として求めたものと定義する。
本発明における導電性細線部は、導電性金属粒子を担持するため良好な導電性が得られる。このため、本発明に係る透光性の電磁波シールド膜(導電性細線部)の表面抵抗値は、10Ω/□以下であることが好ましく、1Ω/□以下であることがより好ましく、0.5Ω/□以下であることがさらに好ましく、0.1Ω/□以下であることが最も好ましい。
本発明においては、電磁波シールドの可視光域による平均透過率としては80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
以上のようにして、本発明の透明導電膜は、電磁波シールドとして、PDPに直接貼合してプラズマディスプレイパネルとしてもよく、また、ディスプレイパネル本体とは別に、ガラス板やアクリル樹脂板などの透明基板に貼合してもよい。
また、本発明の透光性の透明導電膜材料は、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)などのディスプレイ前面に用いる電磁波シールド材料として、用いることができる。また、電子レンジ、電子機器、プリント配線板など、特定周波数を遮蔽する透光性の周波数選択性電磁波シールド材料として好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《透明基材の作製》
〔透明基材1の作製〕
100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム支持体の両面に、12W・min/m2のコロナ放電処理を2秒間施し、下記下引き塗布液B−1を乾燥膜厚0.6μmになるように塗布、乾燥して下引き層B−1を形成し、その上に12W・min/m2のコロナ放電処理を4秒間施し、後述の導電性インク液1との接触角が55度である透明基材1を作製した。
〈下引き塗布液B−1〉
ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、スチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合体(質量比=30:20:25:25)ラテックス液(固形分30%) 50g
化合物(UL−1) 0.2g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g
水で仕上げる 1000ml
Figure 0005082391
〔透明基材2〜5の作製〕
上記透明基材1の作製において、下引き層B−1上にコロナ放電処理を施す際に、導電性インク液1との接触角がそれぞれ30度、40度、50度、60度となる条件でコロナ放電処理の出力及び処理時間を適宜変更した以外は同様にして、透明基材2〜5を作製した。
〔透明基材6〜9の作製〕
上記透明基材1の作製において、下引き層B−1上にコロナ放電処理を施す際に、後述の導電性インク液2との接触角がそれぞれ70度、80度、90度、95度となる条件でコロナ放電処理の出力及び処理時間を適宜変更した以外は同様にして、透明基材6〜9を作製した。
《導電性インクの調製》
〔導電性インク1の調製〕
銀ナノ粒子を含有する石原産業製の導電性インクMGI−C01を用い、それにCabot製の自己分散タイプカーボンブラック溶液CAB−O−JET200を、導電性インクに対するカーボンブラック比率が10.0質量%になるように添加し、更にサーフィノール465(日信化学工業株式会社)を添加して、25℃における表面張力が45mN/mである導電性インク1を調製した。
〔導電性インク2の調製〕
上記導電性インク1の調製において、サーフィノール465を除いた以外は同様にして、25℃における表面張力が62mN/mである導電性インク2を調製した。
《導電性細線の形成》
上記調製した導電性インク液1、2を、それぞれインクジェット記録ヘッドとして、図1に記載の構成からなる圧力印加手段と電界印加手段とを有し、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiのピエゾ型ヘッドを搭載したインクジェットプリント装置に装填し、表1に記載の導電性インク液と透明基材との組み合わせで、各透明基材上に線幅10μm、乾燥後膜厚0.5μm、線間隔300μmの格子状の導電性細線1〜15を形成した後、乾燥した。
次いで、各導電性細線を形成した基材を、190℃の恒温槽中で60分間かけて、焼成処理を行い、透明導電膜フィルム1〜15を作製した。
なお、表1に記載の各導電性インク液滴サイズの測定は、上記インクジェット記録ヘッドより、導電性インク液滴を100滴吐出して、その総質量値と導電性インクの密度より体積(pl)を算出した。また、表1に記載の導電性インク液滴サイズは、インクジェット記録ヘッドの印加電圧を調整して行った。
《透明導電膜の評価》
以上のようにして作製した各透明導電膜フィルムについて、下記の方法に従って各特性値の測定及び評価を行った。
〔全光線透過率の評価〕
各透明導電膜フィルムについて、東京電色社製AUTOMATICHAZEMETER(MODEL TC−HIIIDP)を用いて、全光線透過率を測定した。全光線透過率は75%以上であれば、透明導電膜フィルムとして実用上適性を有していると判定した。
〔導電性の評価〕
各透明導電膜フィルムについて、表面抵抗値をダイアインスツルメンツ製の抵抗率計ロレスタGPを用いて測定した。表面抵抗値として、0.5Ω/□未満であれば、透明導電膜フィルムとして実用上適性を有していると判定した。
〔導電性細線均一性の評価〕
各透明導電膜フィルムについて、形成した導電性細線の線幅を、光学顕微鏡で2000倍の倍率条件で、ランダムに50箇所について観察及び測定し、線幅の最大値と最小値との線幅差ΔW(μm)を求め、この線幅差ΔWの導電性細線均一性の尺度とした。線幅差ΔWが2.0μm以下であれば、透明導電膜フィルムとして実用上適性を有していると判定した。
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 0005082391
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する透明基材と銀ナノ粒子を含む導電性インクとの組み合わせで形成した導電性細線は、比較例に対し、透明性(全光線透過性)、導電性及び形成した導電性細線の均一性の全ての項目を同時に満たしていることが分かる。
実施例2
《導電性インクの調製》
〔導電性インク3の調製〕
パラジウムナノ粒子を含有する森村ケミカル社製の触媒インクJIPD−7を用い、それにCabot製の自己分散タイプカーボンブラック溶液CAB−O−JET300を、触媒インクに対するカーボンブラック比率が10.0質量%になるように添加し、更にサーフィノール465(日信化学工業株式会社)を添加して、25℃における表面張力が48mN/mである導電性インク3を調製した。
〔導電性インク4の調製〕
上記導電性インク3の調製において、サーフィノール465を除いた以外は同様にして、25℃における表面張力が64mN/mである導電性インク4を調製した。
《導電性細線の形成》
上記調製した導電性インク液3、4を、それぞれインクジェット記録ヘッドとして、図1に記載の構成からなる圧力印加手段と電界印加手段とを有し、ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiのピエゾ型ヘッドを搭載したインクジェットプリント装置に装填し、表2に記載の導電性インク液と実施例1で作製した透明基材との組み合わせで、各透明基材上に線幅10μm、乾燥後膜厚0.5μm、線間隔300μmの格子状の導電性細線16〜30を形成した後、乾燥した。
次いで、メルテックス社製の高速無電解銅メッキ液CU−5100を用い、温度55℃で10分間浸漬した後、水洗して、無電解メッキ処理を施して、透明導電膜フィルム16〜30を作製した。
なお、表2に記載の各導電性インク液滴サイズの測定は、上記インクジェット記録ヘッドより、導電性インク液滴を100滴吐出して、その総質量値と導電性インクの密度より体積(pl)を算出した。また、表2に記載の導電性インク液滴サイズは、インクジェット記録ヘッドの印加電圧を調整して行った。
《透明導電膜の評価》
以上のようにして作製した各透明導電膜フィルムについて、実施例1に記載の報補と同様にして全光線透過率、導電性及び導電性細線均一性の評価を行い、得られた結果を表2に示す。
Figure 0005082391
表2に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する透明基材と触媒粒子を含む触媒インクとの組み合わせで形成した導電性細線は、比較例に対し、透明性(全光線透過性)、導電性及び形成した導電性細線の均一性の全ての項目を同時に満たしていることが分かる。
実施例3
実施例1及び実施例2で作製した透明導電膜フィルムを、各電磁波シールドから一辺が200mmの正方形サンプルを切り出し、側面周囲に銅テープでアースを形成して、試験片とした。(株)アドバンテスト製の電磁波シールド効果測定装置TR17301型と、ヒューレットパッカード社製のネットワークアナライザ8753Aとを用い、上記試験片について周波数0.1MHz〜1000MHzにおける電磁波の強度を測定し、電磁波減衰率を測定した結果、いずれも電磁波シールドとして優れた特性を有していることを確認することができた。
また、実施例1及び実施例2で作製した透明導電膜フィルムを、プラズマディスプレイの電磁波遮断シールドとして適用した結果、高い光線透過性を有し、良好な電磁波遮断効果を備えていることを確認できた。
本発明に好ましく適用できる圧力印加手段と電界印加手段とを用いた導電性インク吐出装置の一例を示した概略断面図である。
符号の説明
20 導電性インク吐出装置
21 ノズル
22 ノズル内流路
23 対向電極
24 インク室
25 吐出電圧印加手段
26 ノズルプレート
27 供給路
28 吐出電極
30 バイアス電源
K インク受容基材

Claims (6)

  1. 基材に、金属微粒子を含有するインクを用いて、インクジェット方式で導電性細線を格子状に形成する透明導電膜の作製方法であって、基材上に吐出する該インクの液滴サイズが0.05pl以上、1.0pl以下で、かつ該基材と該インクとの接触角が、40度以上、90度以下であることを特徴とする透明導電膜の作製方法。
  2. 前記基材と前記インクとの接触角が、50度以上、60度以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜の作製方法。
  3. 前記インクが含有する前記金属微粒子が、銀ナノ粒子、金ナノ粒子及び銅ナノ粒子から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜の作製方法。
  4. 前記インクが含有する前記金属微粒子がパラジウムナノ粒子であり、かつ形成した前記導電性細線にメッキ処理を施すことを特徴する請求項1または2に記載の透明導電膜の作製方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電膜の作製方法を用いて作製されることを特徴とする透明導電膜。
  6. 請求項5に記載の透明導電膜を有することを特徴とするプラズマディスプレイ用電磁波シールド。
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