JP5082337B2 - 圧電アクチュエータ、インクジェットプリンタ及び圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ、インクジェットプリンタ及び圧電アクチュエータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットヘッド等に用いられる圧電アクチュエータ、インクジェットプリンタび圧電アクチュエータの製造方法に関するものである。
インクタンクから供給されるインクを移送して、ノズルから記録用紙等に向けてインク液滴を噴射するインクジェットヘッドが既に知られている。このインクジェットの方式は、噴射エネルギーの発生方法の違いにより分類されており、圧電素子の振動力を利用してインク液滴を噴射させる圧電方式や、熱エネルギーによる気泡の発生でインク液滴を噴射させるサーマルジェット方式などが存在する。例えば、特許文献1に開示された圧電方式のインクジェットヘッドは、インク供給口に繋がる共通液室から複数のノズル孔までの流路中に各ノズルに夫々対応する複数の圧力室が設けられた流路ユニットと、この流路ユニットの上に積層されて圧力室の容積を選択的に変動させる圧電アクチュエータとを備えている。
前記圧電アクチュエータは、複数枚が積層された圧電シートの間に共通電極と複数の個別電極とが交互に介設された構成であり、それら個別電極及び共通電極は、外部機器との電気的接続を行うためのフレキシブルフラットケーブルに導通接続される必要がある。そのため、個別電極及び共通電極は、それぞれ圧電シートの端縁まで引き出して形成され、各圧電シートの側端面に形成された側面電極を介して、最上層の圧電シートの上面に形成された表面電極に導通接続されている。そして、フレキシブルフラットケーブルの端子が圧電アクチュエータの上面の表面電極に接続されることで、該端子が個別電極及び共通電極に導通されることとなる。
特開2004−166463号公報
しかしながら、前記圧電アクチュエータで一連の電極を形成する場合、圧電シートの上面に個別電極及び共通電極を印刷で形成する工程と、各圧電シートの側面に側面電極を導電ペースト材で形成する工程と、表面電極を印刷で形成する工程とが必要となる。そうすると、圧電アクチュエータの製造工程が多くなるために、生産性が低下するという問題がある。
一方、製造工程を低減するためには、上方からの印刷により圧電シートの上面に個別電極や共通電極や表面電極を形成するのと同時に圧電シートの側端面にも側面電極を印刷形成することが考えられる。しかし、その場合には、圧電シートの側端面が上下方向で印刷方向に沿った状態となるため、側面電極は印刷直後の自重により垂れ下がって均一な膜厚に形成されず、特に側面電極の上部で膜厚が薄くなることによってクラック発生等の原因となるおそれがある。
そこで、本発明は、高品質で生産性の良い圧電アクチュエータ及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る圧電アクチュエータは、少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極として導電性を有する振動板と、前記振動板の一方面上に形成された第1圧電層と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に形成された第2電極と、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように形成された第2圧電層と、前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上に形成された第3電極とを備え、前記第1圧電層及び前記第2圧電層は平面視で矩形状であり、前記第1圧電層の側端部が前記第2圧電層の対応する側端部よりも側方に突出し、かつ、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出し、前記第3電極は、前記第1圧電層及び第2圧電層の前記側端部を通過して前記振動板の一方面上まで階段状に延設されており、前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されていることを特徴とする。
以上の本発明において、少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極として導電性を有する振動板とは、振動板の材料とは異なる導電性材料から形成された第1電極が振動板の少なくとも一方面に固着する態様、振動板の少なくとも一方面にあたる表面のみが導電性を有する態様、及び振動板全体が導電性材料から形成される態様のいずれをも含む概念である。
このようにすると、第1圧電層の側端部が第2圧電層の側端部よりも側方に突出し、かつ、振動板の側端部が第1圧電層の側端部よりも側方に突出し、全体として各側端部が階段状に形成されているので、面方向に対して垂直な側端部が段差で中断されて、個々の側端部の垂直部分の連続高さが低くなる。これにより、第3電極を第2圧電層上から振動板上まで延設するようにコーティングする際に、側端部における第3電極の膜厚が自重により薄くなるのを抑制することができる。したがって、第2圧電層上から振動板上まで延設される第3電極は、例えば第2圧電層の面に直交する方向から成膜処理することで少ない工数で効率良く形成されると共に、クラック発生等も防止されて第3電極を高品質に形成することができる。
また、第1電極と第3電極の一部は振動板上の同一平面に形成されるので、例えばFPC等の1つの外部電気接続部品で各電極との接続を容易に図ることができ、シンプル且つ低コスト化を実現することが可能となる。
また、第2電極は、第3電極が通過する側端部と交差する異なる辺において第1圧電層の側端部を通過し、振動板上まで段差状に延設されているので、第2電極の通過経路が第3電極の通過経路と干渉しない。よって、第2電極の配線設計が容易になると共に電極形成位置の要求精度も緩和することができる。
前記第2電極は、互いに独立した複数の個別電極からなる個別電極群を有し、前記第1電極及び前記第3電極は、前記個別電極群に対応する共通電極であってもよい。
このようにすると、個別電極に印加される電圧が一方側の第2圧電層を介して一方側の共通電極に作用すると共に、他方側の第1圧電層を介して他方側の共通電極にも作用するため、1つの個別電極で一対の圧電層を変形させることができ、駆動電圧を抑制することが可能となる。
前記複数の個別電極が第1方向に列状に並んで配置されるとともに、当該個別電極の列が前記第1方向に交差する第2方向に複数並んでおり、前記共通電極は、前記第1方向に引き出されるように延設されており、前記個別電極は、前記第2方向に引き出されるように延設されていてもよい。
前記振動板が導電性材料で形成されて前記共通電極を兼ねており、前記第3電極が前記振動板に導通接続されていてもよい。
このようにすると、導電性材料からなる振動板自体が共通電極を兼ねているので、共通電極を別形成する必要がなくなり、製造工数を低減することができる。また、共通電極である第3電極の一部を振動板上の自由な位置に設けるだけで、第1電極及び第3電極である共通電極同士を簡単に導通させることができ、設計自由度も向上する。
前記振動板が非導電層を有し、前記非導電層上に前記第1電極が形成され、前記第3電極が前記振動板の一方面上で前記第1電極に導通接続されていてもよい。
このようにすると、振動板が非導電層と第1電極とを別々に有しているので、非導電層部分で振動性能を調節でき、第1電極の厚さ・大きさ・位置などの設計自由度を向上させることができる。
また本発明のインクジェットプリンタは、前記圧電アクチュエータと、前記第1方向において前記圧電アクチュエータの一方側に配置されたインク供給口を有する流路ユニットと、を備え、前記共通電極は、前記第1方向における前記インク供給口が形成されていない他方側から引き出されていることを特徴とする。
また本発明の圧電アクチュエータの製造方法は、少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極となる導電性を有する振動板の一方面上に、その側端部に沿った露出領域を残しつつ平面視で矩形状の第1圧電層を形成する第1工程と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に第2電極を形成する第2工程と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に、その側端部に沿った露出領域を残した状態で、かつ、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように平面視で矩形状の第2圧電層を形成する第3工程と、前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上から、前記第1圧電層及び第2圧電層の側端部を通過して、前記振動板まで階段状に延設される第3電極を形成する第4工程と、を備え、前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されており、前記第4工程において、前記第3電極は成膜法によって形成され、前記第4工程は少なくとも2回の成膜工程を含み、先の成膜工程によって、前記第1圧電層及び振動板に対しての成膜が施され、後の成膜工程によって、前記第2圧電層及び第1圧電層に対しての成膜が施されることで、前記第3電極が形成されていることを特徴とする。
以上の本発明において、少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極として導電性を有する振動板とは、振動板の材料とは異なる導電性材料から形成された第1電極が振動板の少なくとも一方面に固着する態様、振動板の少なくとも一方面にあたる表面のみが導電性を有する態様、及び振動板全体が導電性材料から形成される態様のいずれをも含む概念である。
このようにすると、振動板上にその側端部に沿って第1圧電層で覆われない露出領域が設けられていると共に、第1圧電層上にその側端部に沿って第2圧電層で覆われない露出領域が設けられているので、全体として各圧電層の各側端部が階段状に形成され、個々の側端部の面方向に対して垂直な部分の連続高さが低くなる。これにより、第3電極を第2圧電層上から振動板上まで延設するようにコーティング形成する際に、側端部における第3電極の膜厚が自重により薄くなるのを抑制することができる。したがって、第2圧電層上から振動板上まで延設される第3電極は、例えば第2圧電層の面に直交する方向から成膜処理することで少ない工数で効率良く形成されると共に、クラック発生等も防止されて第3電極を高品質に形成することができる。
そして、第1圧電層上に第2電極を成膜する際に第1圧電層及び振動板に対して第3電極の階段状の一部を予め成膜しておくことで、その後に第2圧電層上に電極を成膜すれば、予め成膜された部分と併せて第3電極を容易に形成することができる。
また本発明の別の圧電アクチュエータの製造方法は、少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極となる導電性を有する振動板の一方面上に、その側端部に沿った露出領域を残しつつ平面視で矩形状の第1圧電層を形成する第1工程と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に第2電極を形成する第2工程と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に、その側端部に沿った露出領域を残した状態で、かつ、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように平面視で矩形状の第2圧電層を形成する第3工程と、前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上から、前記第1圧電層及び第2圧電層の側端部を通過して、前記振動板まで階段状に延設される第3電極を形成する第4工程と、を備え、前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されており、前記第4工程において、前記第3電極は成膜法によって形成され、一回の成膜工程によって、前記第2圧電層、前記第1圧電層及び前記振動板に対しての成膜が施されることで前記第3電極が形成されることを特徴とする
このようにすると、振動板の露出領域と、第1圧電層の露出領域と、第2圧電層とに対して一回の成膜工程を行うだけで、第2圧電層上から振動板上まで階段状に延設された第3電極を容易に形成することができる。
なお、本願でいう前記成膜法とは、対象物(圧電層や振動板)に対して接着層を介在させずに直接的に電極材料を膜状に付着させる方法であって、例えばスクリーン印刷やスパッタリング法などを用いると好適である。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、第2圧電層上から振動板上まで延設される第3電極は、少ない工数で形成可能でありながらクラック発生等も好適に防止され、高品質で生産性の良好な圧電アクチュエータを提供することができる。また、第1電極と第3電極の一部は振動板上の同一平面に形成されるので、外部の電気接続部品と各電極とを容易に接続することができ、シンプルかつ低コスト化を図ることができる。また、第2電極は、第3電極が通過する側端部と交差する異なる辺において第1圧電層の側端部を通過し、振動板上まで段差状に延設されているので、第2電極の通過経路が第3電極の通過経路と干渉しない。よって、第2電極の配線設計が容易になると共に電極形成位置の要求精度も緩和することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、筐体2に架設されたガイドロッド3を有し、そのガイドロッド3にキャリッジ4がスライド可能に支持されている。キャリッジ4の下部にはインクジェットヘッド10が設けられており、その下方で紙送りローラ5により搬送される記録用紙6に向けてインクジェットヘッド10からインクが噴射される構成となっている。キャリッジ4は、一対のプーリー7に巻き掛けられたタイミングベルト8に接合されており、タイミングベルト8はガイドロッド3の軸線方向と平行に配設されている。一方のプーリー7には正逆回転駆動するモータ9が設けられており、そのプーリー7が正逆回転駆動されることでタイミングベルト8が往復移動し、キャリッジ4に取り付けられたインクジェットヘッド10がガイドロッド3に沿って走査される。
なお、以下の説明において、「走査方向」はキャリッジ4が走査される方向であり、「列方向」は後述する圧力室32の配列方向(ノズル孔24aの配列方向でもある)であって、走査方向と直交する方向である。また、「平面視」とは後述する振動板13の面に対して直交する方向からの目視を意味するものである。
図2は図1に示すインクジェットプリンタ1に用いるインクジェットヘッド10の斜視図である。図3は図2に示すインクジェットヘッド10の平面図である。図2及び図3に示すように、インクジェットヘッド10は、インク流路を有する平面視で矩形状の流路ユニット11と、その流路ユニット11の上面に重ねて接着されるユニモルフ方式の圧電アクチュエータ12とを備えている。
圧電アクチュエータ12は、下部共通電極(第1電極)27(図4参照)を上面に有し流路ユニット11に対面配置された1枚の振動板13と、振動板13の流路ユニット11と反対側の面に形成された共通電極27(図4参照)上に形成された一対の第1圧電層14と、第1圧電層14の上面にそれぞれ多数配列された個別電極(第2電極)15と、個別電極15を第1圧電層14との間で挟むように形成された一対の第2圧電層16と、第2圧電層16の上面に形成された上部共通電極(第3電極)17とを備えている。また、振動板13にはフィルタが被せられたインク供給口18が形成されており、流路ユニット11にもそのインク供給口18と連通するインク供給口(図示せず)が形成されている。圧電アクチュエータ12の上面には、外部機器との電気的接続を行うためのフレキシブルフラットケーブル19が重ねて配置され、そのフレキシブルフラットケーブル19の下面に露出した端子(図示せず)が、圧電アクチュエータ12の各電極15,17,27に導通接続される構成となっている。
図4は図3のIV−IV線断面の要部拡大図である。図5は図3のV−V線断面図である。図4及び図5に示すように、流路ユニット11は、圧力室プレート21と、接続流路プレート22と、マニホールドプレート23と、ノズルプレート24とがそれぞれ接着積層された構成となっている。圧力室プレート21は、4列に並べられた複数の圧力室孔21aを有している。圧力室孔21aは、平面視で走査方向の長軸を有する長円形状となっている(図3も参照)。接続流路プレート22は、圧力室孔21aの一端部に連通する連通孔22aと、圧力室21aの他端部に連通する流出用貫通孔22bとを有している。マニホールドプレート23は、圧力室孔21aの各列にそれぞれ連通孔22aを介して連通するように列方向に延在するマニホールド孔23a(図3も参照)と、流出用貫通孔22bにそれぞれ連通する流出用貫通孔23bとを有している。ノズルプレート24は、流出用貫通孔23bに連通して外部にインクを噴射するノズル孔24aを有している。
流路ユニット11内におけるインク流路を説明すると、図5に示すように、マニホールド孔23aの上下が接続流路プレート22とノズルプレート24とで閉鎖されることで共通液室30が形成されている。この共通液室30は、インクタンク(図示せず)からインクが供給されるインク供給口18(図2参照)に連通している。共通液室30は、接続流路プレート22の連通孔22aにより形成された接続流路31を介して上方の圧力室孔21aの一端部に連通している。この圧力室孔21aの上下が振動板13及び接続流路プレート22で閉鎖されることで圧力室32が形成されている。圧力室32の他端部は、流出用貫通孔22b,23bにより形成された流出路33を介してノズル孔24aに連通している。
図2乃至図5に示すように、圧電アクチュエータ12は、流路ユニット11の上面に重ねて接着された平面視矩形状の振動板13を有している。振動板13は、ステンレス板などの金属板からなる振動板本体25と、振動板本体25の上面に成膜されたアルミナ等からなる非導電層26と、2列毎の圧力室32に対応して非導電層26の上面の一部に連続して印刷形成された平面視矩形状の下部共通電極27とを有している。
図2乃至図4に示すように、振動板13の共通電極27の上面には平面視矩形状の一対の第1圧電層14が形成されている。振動板13の前辺の側端部13aは、第1圧電層14の前辺の側端部14aよりも側方に20μm以上突出しており、振動板13上にはその側端部13aに沿って露出領域13dが残されている。この露出領域13dでは、下部共通電極27の前辺側の一部が第1圧電層14で覆われないように露出している。また、図2、図3及び図5に示すように、振動板13の左右辺の側端部13b,13cは、第1圧電層14の左右辺の側端部14b,14cよりも側方に20μm以上突出しており、振動板13上にはその側端部14b,14cに沿ってそれぞれ露出領域13e,13fが残されている。さらに、一対の第1圧電層14は互いに空隙をあけて離反配置されており、その空隙部分における振動板13上に露出領域13gが残されている。
図3に示すように、各第1圧電層14の上面には、各圧力室孔32の夫々に対応するよう配置された多数の個別電極15が4列に印刷形成されている。個別電極15は、平面視で圧力室32と相似形状で圧力室32よりも面積の小さい本体部15aと、本体部15aから第1圧電層14の左右両側に向けて延出された端子部15bとを有している。この本体部15aは、必ずしも圧力室32と相似形状である必要はなく、平面視で圧力室32と重複する位置に形成されていればよい。図2、図3及び図5に示すように、4列の個別電極15のうち両側2列の個別電極15の端子部15bは、第1圧電層14の左右辺側の側端部14b,14cを通過して、振動板13の露出領域13e,13f上まで段差状に延設されている。また、中央2列の個別電極15の端子部15bは、各第1圧電層14の対向する側端部を通過して、振動板13の露出領域13g上まで段差状に延設されている。
一対の第1圧電層14の上面には、第1圧電層14との間で個別電極15を挟む平面視矩形状の一対の第2圧電層16が形成されている。図2乃至図4に示すように、第1圧電層14の前辺の側端部14aは、第2圧電層16の前辺の側端部16aよりも側方に20μm以上突出しており、第1圧電層14上にはその側端部14aに沿って露出領域14dが残されている。図2、図3及び図5に示すように、第2圧電層16の左右辺は平面視で第1圧電層14と同一位置に配置されている。また、各圧電層14,16は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料からなるシート状であり、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法により接着剤を用いずに形成されている。
図2乃至図4に示すように、第2圧電層16の上面には、各個別電極15に対向して2列毎に連続配置された平面視矩形状の上部共通電極17が印刷形成されている。上部共通電極17の一部は、第1圧電層14及び第2圧電層16の前辺側の側端部14a,16aを通過して、振動板13の露出領域13d上まで階段状に延設されて下部共通電極27の一部と導通接続されている。また、上部共通電極17の端子部17aは、振動板13上において個別電極15の端子部15bの存在する左右辺の露出領域13e,13fまで導出されている。
前記圧電アクチュエータ12によれば、個別電極15に印加された電圧によって発生する電界が第2圧電層16を介して上部共通電極17に作用すると共に、第1圧電層14を介して下部共通電極27にも作用し、1つの個別電極15で一対の圧電層14,16を変形させることができるため、個別電極15の数が低減されて個別電極15の断線や短絡による歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
次に、図6乃至図13に基づいて圧電アクチュエータ12の製造手順の一例を前辺側に注目して説明する。図6及び図7に示すように、流路ユニット11の上にステンレスからなる振動板本体25を接合し、その振動板本体25の上にアルミナからなる非導電層26を成膜し、その後、非成膜領域にマスクM1を被せた状態で上方から電極材料をスクリーン印刷して下部共通電極27を所要位置に形成する。これにより、振動板本体25、非導電層26及び下部共通電極27からなる振動板13が形成される。
次いで、図8に示すように、振動板13に対して、側端部13aに沿った露出領域13dを残し且つ下部共通電極27の一部27aを露出させた状態となるようにマスクM2を被せて、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法、ゾルゲル法などの成膜法によりチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料を上方から成膜し、第1圧電層14を形成する。
次いで、図9及び図10に示すように、非成膜領域にマスクM3を被せた状態で、電極材料をスクリーン印刷で成膜して個別電極15を夫々の圧力室32に対応して形成する。この際、個別電極15の端子部15bを、第1圧電層14の側端部14cを通過させて振動板13の露出領域13fまで段差状に延設させる。かつ、これと同時に、下部共通電極27の一部27aと、第1圧電層14の側端部14aと、その側端部14aに沿った第1圧電層14の上面とに対して、電極材料をスクリーン印刷で上方から段差状に成膜し、後で形成する上部共通電極17の一部17’を予め形成しておく。
次いで、図11に示すように、振動板13の露出領域13dと、第1圧電層14の側端部14aに沿った上面の露出領域14dと、予め形成された上部共通電極17の一部17’とを残すようにマスクM4を被せた状態で、上述した成膜法によりチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料を上方から成膜し、第2圧電層16を形成する。
次いで、図12及び図13に示すように、振動板13の露出領域13dにマスクM5を被せた状態で、第2圧電層16の上面と、第1圧電層14上に予め形成された電極の一部17’とに対して電極材料をスクリーン印刷で上方から段差状に成膜し、上部共通電極17を形成する。これにより、予め成膜された部分17’と併せて上部共通電極17が容易に形成され、上部共通電極17は第1圧電層14及び第2圧電層16の各側端部14a,16aを通過して階段状に延設されて下部共通電極27と導通接続されることとなる。
以上の構成とすれば、第1圧電層14の側端部14aが第2圧電層16の側端部16aよりも側方に突出し、かつ、振動板13の側端部13aが第1圧電層14の側端部14aよりも側方に突出し、全体として各側端部14a,16aが階段状に形成されているので、各側端部14a,16aの垂直部分の個々の連続高さが低くなる。これにより、上部共通電極17を第2圧電層16上から振動板13上まで延設するように成膜する際に、側端部14a,16aにおける上部共通電極17の膜厚が自重により薄くなるのを抑制することができる。したがって、第2圧電層16上から振動板13上まで延設される上部共通電極17は、上方から成膜処理のみの少ない工数で効率良く形成できると共に、クラック発生等も防止されて上部共通電極17の品質も向上する。
さらに、図2及び図3に示すように、下部共通電極27、個別電極15の端子部15b及び上部共通電極17の端子部17aは、振動板13の同一平面上に形成されるので、フレキシブルフラットケーブル19による接続を容易に図ることができ、シンプルかつ低コストな製法を実現することが可能となる。
また、図2及び図5に示すように、個別電極15の端子部15bは、上部共通電極17が通過する側端部14aと異なる左右辺において第1圧電層14の側端部14b,14cを通過し、振動板13上まで段差状に延設されているので、個別電極15の端子部15bの通過経路が上部共通電極17の通過経路と全く干渉しない。よって、個別電極15の端子部15bの配線設計が容易になると共に電極形成位置の要求精度も緩和される。
(変形例)
図14乃至図16は第1実施形態の圧電アクチュエータの製造手順の変形例を示している。なお、第1圧電層14を成膜する工程までは前述した図6乃至図8と同様であるため説明を省略する。図14に示すように、非成膜領域にマスクM6を被せた状態で、電極材料をスクリーン印刷で成膜して個別電極15を夫々の圧力室32に対応して形成する。この際、振動板13の露出領域13dと、第1圧電層14の上面の側端部14aに沿った部分は非成膜領域としている。
次いで、図15に示すように、振動板13の露出領域13dと、第1圧電層14の上面の側端部14aに沿った露出領域14dとを残すようにマスクM7を被せた状態で、エアロゾルデポジション法によりチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料を上方から成膜し、第2圧電層16を形成する。
次いで、図16に示すように、振動板13の露出領域13dのうち共通電極27の存在しない部分にマスクM8を被せた状態で、電極材料をスクリーン印刷で上方から階段状に成膜し、上部共通電極17を形成する。これにより、一回の成膜工程を行うだけで、第2圧電層16上から振動板13上まで階段状に延設されて下部共通電極27と導通接続される上部共通電極17を容易に形成することができる。
参考形態)
図17は参考形態のインクジェットヘッド40の斜視図である。図18は図17に示すインクジェットヘッド40の平面図である。なお、インクジェットヘッド40の流路ユニット11は第1実施形態と同様であるので同一符号を付して説明を省略する。図17及び図18に示すように、インクジェットヘッド40の圧電アクチュエータ41は、ステンレス等の導電性材料からなり下部共通電極(第1電極)を兼ねた1枚の振動板42と、振動板42上に形成された1枚の第1圧電層43と、第1圧電層43の上面にそれぞれ多数配列された個別電極(第2電極)44と、個別電極44を第1圧電層43との間で挟むように形成された一対の第2圧電層45と、第2圧電層45の上面にそれぞれ形成された上部共通電極(第3電極)46とを備えている。
図19は図18のIXX−IXX線断面の要部拡大図である。図20は図18のXX−XX線断面図である。図17乃至図20に示すように、圧電アクチュエータ41は、流路ユニット11の上面に重ねて接着された平面視矩形状の振動板42を有している。振動板42は、ステンレス板などの導電性材料からなり下部共通電極を兼用している。振動板42の上面には平面視矩形状の第1圧電層43が形成されている。振動板42の前辺の側端部42aは、第1圧電層43の前辺の側端部43aよりも側方に20μm以上突出しており、振動板42上にはその側端部42aに沿って露出領域42bが残されている。また、第1圧電層43の左右辺は平面視で振動板42と同一位置に配置されている。
第1圧電層43の上面には、各圧力室孔32の夫々に対応するよう配置された多数の個別電極44が4列に印刷形成されている。個別電極44は、平面視で圧力室32と相似形状で圧力室32よりも面積の小さい本体部44aと、本体部44aから側方に延出された端子部44bとを有している。4列の個別電極44のうち両側2列の個別電極44の端子部44bは、第1圧電層43の左右辺側に向けて延設されている。また、中央2列の個別電極44の端子部44bは、中央側に向けて延設されている。
第1圧電層43の上面には、第1圧電層43との間で個別電極44を挟む平面視矩形状の一対の第2圧電層45が形成されている。第1圧電層43の前辺の側端部43aは、第2圧電層45の前辺の側端部45aよりも側方に20μm以上突出しており、第1圧電層43上にはその側端部43aに沿って露出領域43dが残されている。また、第1圧電層43の左右辺の側端部43b,43cは、第2圧電層45の左右辺の側端部45b,45cよりも側方に20μm以上突出しており、第1圧電層43上にはその側端部43b,43cに沿ってそれぞれ露出領域43e,43fが残されている。さらに、一対の第2圧電層45は互いに空隙をあけて離反配置されており、その空隙部分における第1圧電層43上に露出領域43gが残されている。
各第2圧電層45の上面には、各個別電極44に対向して連続配置された平面視矩形状の上部共通電極46が印刷形成されている。上部共通電極46の一部は、第1圧電層43及び第2圧電層45の前辺側の側端部43a,45aを通過して、露出領域42d上まで階段状に延設されて下部共通電極を兼ねた振動板42と導通接続されている。また、上部共通電極46の端子部46aは、第1圧電層43上において個別電極44の端子部44bの存在する左右辺の露出領域43e,43fまで導出されている。
以上の構成とすれば、第1圧電層43の側端部43aが第2圧電層45の側端部45aよりも側方に突出し、かつ、振動板42の側端部42aが第1圧電層43の側端部43aよりも側方に突出し、全体として各側端部43a,45aが階段状に形成されているので、各側端部43a,45aの垂直部分の個々の連続高さが低くなる。これにより、上部共通電極46を第2圧電層45上から振動板42上まで延設するように成膜する際に、側端部43a,45aにおける上部共通電極46の膜厚が自重により薄くなるのを抑制することができる。したがって、上部共通電極46を上方から成膜処理のみの少ない工数で効率良く形成できると共に、クラック発生等も防止されて上部共通電極46の品質も向上する。
また、個別電極44は、第1圧電層43上で平面的に成膜形成されており、段差部分を有していないため、個別電極44の端子部44bの幅が微細であってもクラック発生等が防止され、電極品質がさらに向上する。さらに、上部共通電極46の端子部46aと個別電極44の端子部44bとは、第1圧電層43の同一平面上に形成されるので、フレキシブルフラットケーブル19による接続を容易に図ることができ、シンプルかつ低コストを実現することが可能となる。また、導電性材料からなる振動板42自体が下部共通電極を兼ねているので、下部共通電極を別工程で形成する必要がなくなり、製造工数を低減することができる。
(第実施形態)
図21は第実施形態のインクジェットヘッドの左辺側から見た要部断面図である。図22は第実施形態のインクジェットヘッドの前辺側から見た要部断面図である。第1実施形態との相違点は、圧電アクチュエータ51の圧電層の積層数を4枚に増やしている点である。なお、インクジェットヘッド50の流路ユニット11及び振動板13は第1実施形態と同様であるので同一符号を付して説明を省略する。図21及び図22に示すように、圧電アクチュエータ51は、下から順に、振動板13、第1圧電層52、下部個別電極53、第2圧電層54、中間共通電極55、第3圧電層56、上部個別電極57、第4圧電層58及び上部共通電極59を有している。
図21に示すように、振動板13及び第1〜第4圧電層52,54,56,58の前辺側の各側端部13a,52a,54a,56a,58aは、下層のものが上層のものよりそれぞれ側方に20μm以上突出して階段状に形成されている。これにより、振動板13及び第1〜第3圧電層52,54,56の各側端部13a,52a,54a,56aに沿った上面には露出領域13b,52b,54b,56bが形成されている。中間共通電極55及び上部共通電極59は、第1〜第4圧電層52,54,56,58の前辺側の各側端部52a,54a,56a,58aを通過して、振動板13の露出領域13bの下部共通電極27上まで階段状に延設されている。
また、図22に示すように、振動板13及び第1〜第4圧電層52,54,56,58の右辺側の各側端部13c,52c,54c,56c,58cは、下層のものが上層のものよりそれぞれ側方に20μm以上突出して階段状に形成されている。これにより、振動板13及び第1〜第3圧電層52,54,56の各側端部13c,52c,54c,56cに沿った上面には露出領域13d,52d,54d,56dが形成されている。下部個別電極53及び上部個別電極57は、第1〜第3圧電層52,54,56の前辺側の各側端部52c,54c,56cを通過して、振動板13の露出領域13cの非導電層26上まで階段状に延設されている。
以上の構成とすれば、圧電層52,54,56,58が多数枚積層されており、上層に設けられる電極53,55,57,59がそれぞれ振動板13上まで降ろされる構成の圧電アクチュエータ51であっても、全体として各側端部52a,54a,56a,58a,52c,54c,56cが階段状に形成されているので、各側端部52a,54a,56a,58a,52c,54c,56cの垂直部分の個々の連続高さが低くなる。これにより、上層の電極53,55,57,59を振動板13上まで延設するように成膜する場合であっても、側端部52a,54a,56a,58a,52c,54c,56cにおける電極膜厚が自重により薄くなるのを効果的に抑制することができる。
以上のように、本発明に係る圧電アクチュエータ及び圧電アクチュエータの製造方法は、高品質で生産性が良好であると共に外部の電気接続部品との電気接続が容易である優れた効果を有し、この効果を発揮できるインクジェットヘッド等に広く適用することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの概略斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタに用いるインクジェットヘッドの斜視図である。 図2に示すインクジェットヘッドの平面図である。 図3のIV−IV線断面の要部拡大図である。 図3のV−V線断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの下部共通電極の形成工程を説明する要部断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの下部共通電極の形成工程を説明する要部平面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの第1圧電層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの上部共通電極の一部及び個別電極の形成工程を説明する要部断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの上部共通電極の一部及び個別電極の形成工程を説明する要部平面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの第2圧電層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの上部共通電極の形成工程を説明する要部断面図である。 図2に示すインクジェットヘッドの上部共通電極の形成工程を説明する要部平面図である。 変形例の個別電極の形成工程を説明する要部断面図である。 変形例の第2圧電層の形成工程を説明する要部断面図である。 変形例の上部共通電極の形成工程を説明する要部断面図である。 参考形態のインクジェットヘッドの斜視図である。 図17に示すインクジェットヘッドの平面図である。 図18のIXX−IXX線断面の要部拡大図である。 図18のXX−XX線断面図である。 実施形態のインクジェットヘッドの左辺側から見た要部断面図である。 実施形態のインクジェットヘッドの前辺側から見た要部断面図である。
10,40,50 インクジェットヘッド
11 流路ユニット
12,41,51 圧電アクチュエータ
13,42 振動板
13a,14a,16a 側端部
14,43 第1圧電層
15,44 個別電極(第2電極)
16,45 第2圧電層
17,46 上部共通電極(第3電極)
25 振動板本体
26 非導電層
27 下部共通電極(第1電極)

Claims (8)

  1. 少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極として導電性を有する振動板と、前記振動板の一方面上に形成された第1圧電層と、前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に形成された第2電極と、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように形成された第2圧電層と、前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上に形成された第3電極とを備え、
    前記第1圧電層及び前記第2圧電層は平面視で矩形状であり、
    前記第1圧電層の側端部が前記第2圧電層の対応する側端部よりも側方に突出し、かつ、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出し、
    前記第3電極は、前記第1圧電層及び第2圧電層の前記側端部を通過して前記振動板の一方面上まで階段状に延設されており、
    前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、
    前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 前記第2電極は互いに独立した複数の個別電極からなる個別電極群を有し
    前記第1電極及び前記第3電極は、前記個別電極群に対応する共通電極である請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記複数の個別電極が第1方向に列状に並んで配置されるとともに、当該個別電極の列が前記第1方向に交差する第2方向に複数並んでおり、
    前記共通電極は、前記第1方向に引き出されるように延設されており、前記個別電極は、前記第2方向に引き出されるように延設されている請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記振動板が導電性材料で形成されて前記共通電極を兼ねており、
    前記第3電極が前記振動板に導通接続されている請求項2又は3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記振動板が非導電層を有し、前記非導電層上に前記第1電極が形成され、
    前記第3電極が前記振動板の一方面上で前記第1電極に導通接続されている請求項2又は3に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 請求項3に記載の圧電アクチュエータと、
    前記第1方向において前記圧電アクチュエータの一方側に配置されたインク供給口を有する流路ユニットと、を備え、
    前記共通電極は、前記第1方向における前記インク供給口が形成されていない他方側から引き出されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  7. 少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極となる導電性を有する振動板の一方面上に、その側端部に沿った露出領域を残しつつ平面視で矩形状の第1圧電層を形成する第1工程と、
    前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に第2電極を形成する第2工程と、
    前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に、その側端部に沿った露出領域を残した状態で、かつ、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように平面視で矩形状の第2圧電層を形成する第3工程と、
    前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上から、前記第1圧電層及び第2圧電層の側端部を通過して、前記振動板まで階段状に延設される第3電極を形成する第4工程と、を備え
    前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、
    前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されており、
    前記第4工程において、前記第3電極は成膜法によって形成され、
    前記第4工程は少なくとも2回の成膜工程を含み、
    先の成膜工程によって、前記第1圧電層及び振動板に対しての成膜が施され、
    後の成膜工程によって、前記第2圧電層及び第1圧電層に対しての成膜が施されることで、前記第3電極が形成されることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  8. 少なくとも一方面の少なくとも一部が第1電極となる導電性を有する振動板の一方面上に、その側端部に沿った露出領域を残しつつ平面視で矩形状の第1圧電層を形成する第1工程と、
    前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に第2電極を形成する第2工程と、
    前記第1圧電層の前記振動板とは反対側の面上に、その側端部に沿った露出領域を残した状態で、かつ、前記第2電極を前記第1圧電層との間で挟むように平面視で矩形状の第2圧電層を形成する第3工程と、
    前記第2圧電層の前記第1圧電層とは反対側の面上から、前記第1圧電層及び第2圧電層の側端部を通過して、前記振動板まで階段状に延設される第3電極を形成する第4工程と、を備え、
    前記第3電極が通過する前記側端部と交差する異なる辺において、前記振動板の側端部が前記第1圧電層の対応する側端部よりも側方に突出しており、
    前記第2電極は、前記交差する異なる辺において前記第1圧電層の前記側端部を通過して、前記振動板の一方面上まで段差状に延設されており、
    前記第4工程において、前記第3電極は成膜法によって形成され、
    一回の成膜工程によって、前記第2圧電層、前記第1圧電層及び前記振動板に対しての成膜が施されることで前記第3電極が形成されることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
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