JP5081646B2 - 電子部品移載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸着ノズルの負圧源としてエジェクタを備えた電子部品移載装置に関するものである。
従来、電子部品をプリント配線板に実装する表面実装機や、電子部品を検査用ソケットに装填するICハンドラーなどの電子部品移載装置は、電子部品を吸着ノズルによって吸着して移動させる構成が採られている。
従来のICハンドラーとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1に示されたICハンドラーは、電子部品が吸着される吸着ノズルと、この吸着ノズルに接続された負圧源としてのエジェクタと、これらの吸着ノズルとエジェクタとを支持する移載ヘッドと、複数の前記移載ヘッドを有するヘッドユニットを電子部品供給部と検査ボードとの間で移動させる移動装置とを備えている。
前記エジェクタは、空気を噴射するノズルと、このノズルの下流側に位置するディフューザとを備えており、前記ノズルに加圧空気が供給されることによって、吸着ノズルから空気を吸引するように構成されている。前記吸着ノズルは、吸着する電子部品の種類に対応させて交換できるように、前記移載ヘッドに着脱可能に取付けられている。
特開平11−214893号公報
上述した特許文献1に記載されているICハンドラーを含めて、エジェクタによって吸着ノズルの負圧源が構成されている従来の電子部品移載装置は、吸着ノズルを電子部品の形状、大きさ等に対応させて交換したとしても、全ての電子部品について吸着状態を最適にすることはできなかった。
たとえば、吸着ノズルに接触する吸着面が平坦に形成されていないような電子部品は、吸着ノズルと前記吸着面との間の隙間を通して空気が吸着ノズル内に吸引され、吸引用空気通路内の真空圧が低下し易い。このため、従来の電子部品移載装置では、このような電子部品を吸着して移載することは難しい。
従来の電子部品移載装置において、このような電子部品を移載するときには、いわゆるクリッパーノズルを使用している。このクリッパーノズルは、吸引用空気通路内の真空圧によって駆動される把持部材を備えており、この把持部材によって電子部品を把持するものである。
従来の電子部品移載装置は、前記真空圧が略一定であるために、このようなクリッパーノズルを使用する場合に把持力を高くするにも限界がある。このため、従来の電子部品移載装置では、クリッパーノズルを使用したとしても、重量が嵩む電子部品を移載することはできなかった。
さらに、歪みゲージや、圧力センサーなどの電子部品は、吸着ノズルで吸着するときに大きな外力を加えることができないから、大型のICを確実に吸着して移載できるように構成された電子部品移載装置では取扱うことができない。
加えて、従来の電子部品移載装置は、設置される工場が変更されたりしてエジェクタに供給される加圧空気の圧力が低下すると、吸着ノズルに電子部品を正しく吸着させることができなくなるおそれがあった。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、多種多様な電子部品を吸着して移載することができ、しかも、エジェクタに供給される加圧空気の圧力が変化したとしても電子部品を確実に移載することができる電子部品移載装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る電子部品移載装置は、電子部品が吸着される吸着ノズルと、この吸着ノズルから空気を吸引するエジェクタとを備えた電子部品移載装置において、前記エジェクタに、空気を噴射する空気噴射用ノズルの下流側端部にディフューザを一体形成してなる負圧発生部材と、この負圧発生部材を着脱可能に支持するハウジングとを備えさせ、前記負圧発生部材は、前記ハウジングの端面に開口する挿入孔に着脱自在に挿入され、前記負圧発生部材の下流側開放端には、前記挿入孔を閉塞するための蓋体が取付けられ、前記蓋体は、前記負圧発生部材の下流側端部内と前記挿入孔の開口部分とにそれぞれ嵌合する柱状突起と、前記ハウジングの端部に設けられた係合部に係合する爪片とを備え、特性を変えた前記負圧発生部材が複数種類用意され、これらの複数種類の負圧発生部材のうちエジェクタの使用条件に対応する特性の負圧発生部材が装着されるように操作者に負圧発生部材の交換を促すものである。
本発明は、前記発明において、エジェクタの使用条件と、エジェクタに装着されている負圧発生部材の種類とを比較することによって、エジェクタの使用条件を満たす負圧発生部材が装着されているか否かを判定する適否判定装置を備えているものである。
本発明は、前記発明において、吸着ノズルとエジェクタとの間の吸引用空気通路に、この空気通路内の圧力と空気流量とのうちいずれか一方を検出するセンサを設け、前記負圧発生部材が交換された後の前記センサの出力値に基づいて正しい負圧発生部材が取付けられているか否かを判定する正誤判定装置を備えているものである。
本発明によれば、負圧発生部材を特性が異なるものと交換することによってエジェクタの特性を変えることができるから、様々な使用条件(電子部品、吸着ノズルの種類や加圧空気の圧力が異なる使用条件)のうちで最適なエジェクタを使用することができる電子部品移載装置を提供することができる。
たとえば、吸着ノズルに接触する吸着面が平坦に形成されていないような電子部品を移載する場合は、吸着ノズルを流れる空気の流量(真空流量)が増大する負圧発生部材を使用する。クリッパーノズルによって重量が嵩む電子部品を把持する場合は、真空度(真空圧力)が高くなる負圧発生部材を使用し、クリッパーノズルの把持力を増大させる。
また、歪みゲージや圧力センサーなどの電子部品(加えられる外力を低く抑える必要がある電子部品)を移載する場合は、真空度が相対的に低くなる負圧発生部材を使用する。
さらに、エジェクタに供給される圧力空気の圧力が低い場合は、使用供給圧力が低い負圧発生部材を使用する。
エジェクタの使用条件を満たす負圧発生部材が装着されているか否かを判定する適否判定装置を備えた発明によれば、吸着ノズルを交換した後、使用した吸着ノズルに負圧発生部材が適合しているか否かを容易に判定することができる。このため、この発明によれば、負圧発生部材の交換が必要である場合は操作者に交換を促すことができる。
エジェクタの使用条件を満たす負圧発生部材が取付けられているか否かを判定する正誤判定装置を備えた発明によれば、負圧発生部材を交換した後に、この交換作業において正しい負圧発生部材が取付けられているか否かを判定することができる。このため、常に正しい負圧発生部材が取付けられた状態で運転を開始することができるから、電子部品を吸着し移載する動作の信頼性が高い電子部品移載装置を提供することができる。
以下、本発明に係る電子部品移載装置の一実施例を図1〜図15によって詳細に説明する。この実施例においては、本発明を表面実装機に適用する場合の例について説明する。
図1は本発明に係る表面実装機の構成を示す平面図、図2は電子部品移動装置とヘッドユニットとを装置前側から見た状態を示す正面図、図3は本発明に係る表面実装機の構成を示す断面図、図4はヘッドユニットの側面図で、同図は電子部品移動装置の一部を破断して描いてある。
図5はエジェクタの底面図、図6は図5におけるVI−VI線断面図、図7は蓋体が取付けられた負圧発生部材の側面図、図8は図7におけるVIII−VIII線断面図である。図9は負圧発生部材を取外す手順を説明するための斜視図で、同図(A)は取外す前の状態を示し、同図(B)は蓋体とともに負圧発生部材を取外した状態を示し、同図(C)は負圧発生部材を蓋体から取外した状態を示す。
図10は標準的な負圧発生部材を示す図で、同図(A)は上流側から見た正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は(A)図におけるC−C線断面図である。
図11は真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材を示す図で、同図(A)は上流側から見た正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は(A)図におけるC−C線断面図である。
図12は真空流量が相対的に増大する負圧発生部材を示す図で、同図(A)は上流側から見た正面図、同図(B)は側面図、同図(C)は(A)図におけるC−C線断面図である。図13はエジェクタの空気通路の構成を示す空気回路図、図14は主要部の構成を示すブロック図、図15は表面実装機の生産開始前の動作を示すフローチャートである。
図1において、符号1で示すものは、この実施例による表面実装機である。この表面実装機1は、図1〜図3に示すように、基台2と、この基台2の上部に基台2の一端部から他端部に延びるように設けられたコンベア3と、このコンベア3の幅を変更する幅変更装置4と、コンベア3の両側方に設けられた多数のテープフィーダー5,5…と、これらのテープフィーダー5から前記コンベア3上のプリント配線板6に電子部品(図示せず)を移載する(実装する)ための電子部品移動装置7と、電子部品の実装時にプリント配線板6を下方から支承するためのバックアップ装置8(図3参照)と、基台2の側部(図1においては下側の端部)に配設された操作装置9と、表面実装機1の全体を上方から覆うカバー10(図3参照)などを備えている。
前記カバー10は、開閉可能に形成されており、電子部品の実装時は図3中に破線で示すように閉じられて表面実装機1の全体を上方から覆う。また、このカバー10は、後述するエジェクタ11の清掃などのメンテナンス時には、図3中に実線で示すように上方に開く。この明細書においては、前記コンベア3の延びる方向(図1および図2においては、符号を正しく読める状態として左右方向)をX方向といい、このX方向とは直交する方向(図1および図2においては上下方向)をY方向という。この実施例においては、前記操作装置9が位置する一側部(図1において下側)を装置前側といい、操作装置9が対向する方向を前方という。
この表面実装機1の前方と後方とには、図示してはいないが、例えば交換用テープフィーダー5を運搬することができるように、通路が形成されている。
前記コンベア3は、上端部に無端ベルトが配置されて前記プリント配線板6の両端部を支え、このプリント配線板6を図1および図2において左方へ搬送する第1のコンベア本体12および第2のコンベア本体13とを備えている。この第2のコンベア本体13は、幅変更装置4(図1参照)を介して基台2に支持されており、幅変更装置4によってY方向に移動させられる。
前記幅変更装置4は、Y方向に延びる複数の支柱に沿って第2のコンベア本体13を平行移動させる構成が採られている。
前記多数のテープフィーダー5は、図1および図3に示すように、前記第1のコンベア本体12と第2のコンベア本体13とに沿うようにコンベア3の両側方でX方向に並べられており、基台2に着脱可能に取付けられている。
この実施例においては、前記テープフィーダー5とコンベア3との間に撮像装置14が設けられている。この撮像装置14は、後述する吸着ノズル15(図2参照)に吸着された電子部品などを下方から撮像するためのものである。
前記電子部品移動装置7は、図1〜図3に示すように、前記コンベア3の上方を通してY方向に延びる2本の固定レール21,21と、これらの固定レール21,21どうしの間に架け渡された支持部材22とを備えている。この支持部材22における装置前側の一側部には、後述するヘッドユニット23がX方向に移動自在に支持されている。
前記二つの固定レール21,21のうち、プリント配線板6の搬送方向の上流側(図1においては右側)に位置する固定レール21には、この固定レール21に沿って延びるボールねじ軸24が回転自在に支持されるとともに、このボールねじ軸24を回転させるためのY軸サーボモータ25が設けられている。前記ボールねじ軸24には、前記支持部材22に設けられたボールねじナット26が螺合している。
前記支持部材22には、X方向に延びるボールねじ軸27が回転自在に支持されるとともに、このボールねじ軸27を回転させるためのX軸サーボモータ28が設けられている。前記ボールねじ軸27には、ヘッドユニット23に設けられたボールねじナット(図示せず)が螺合している。これらのボールねじ軸24、Y軸サーボモータ25、ボールねじナット26、ボールねじ軸27、X軸サーボモータ28および不図示のボールねじナットは、前記電子部品移動装置7の一部を構成する。
前記ヘッドユニット23は、図2および図4に示すように、吸着ノズル15が下端部に設けられた複数の吸着ヘッド31と、これらの吸着ヘッド31を支持するフレーム32(図4参照)と、これらの部材を覆うカバー23aなどによって構成されている。
前記吸着ヘッド31は、吸着ノズル15を上下方向の軸線回りに回動させる回転装置31aと、吸着ノズル15を上下方向に移動させる昇降装置31bと、前記吸着ノズル15に接続された部品吸着時の負圧源、かつ部品装着時の正圧源としてのエジェクタ11(図4参照)などを備えている。
前記ヘッドユニット23には、複数の前記吸着ヘッド31がX方向に並べられた状態で取付けられている。このため、図2に示すように、各吸着ヘッド31に設けられている前記エジェクタ11も装置前側から見てX方向に並んでいる。
前記フレーム32は、図4に示すように、前記支持部材22の装置前側(図4においては右側)の一側部にレール33とスライダ34とからなる支持機構を介してX方向に移動自在に支持されている。
このフレーム32の上端部には、前記各吸着ヘッド31から前記支持部材22の上方まで装置後側に延びる支持用プレート35が設けられている。この支持用プレート35は、図2に示すように、ケーブルベア36(登録商標)のヘッドユニット側端部を支持するためのものである。このケーブルベア36には、支持部材22の上面に支持され、電力用電線および信号用電線と、エジェクタ11に加圧空気を供給するためのホースなど収納されている。
前記エジェクタ11は、図4に示すように、前記吸着ヘッド31の上端部に取付ユニット41を介して取付けられたベースユニット42と、このベースユニット42に取付けられた負圧発生ユニット43と、この負圧発生ユニット43に取付けられた真空発生用電磁弁44および真空破壊用電磁弁45などによって構成されている。図4においては、ヘッドユニット23がカバー23aで覆われているためにエジェクタ11がヘッドユニット23に取付けられているように描かれているが、実際には、エジェクタ11は複数の吸着ヘッド31と同数となるように各吸着ヘッド31に取付けられている。
前記取付ユニット41は、各吸着ヘッド31の上端部であって装置前側の端部に取付けられている。この取付ユニット41の上端部には、吸着ヘッド31の上端から上方へ延出された空気ホース46が接続されている。この空気ホース46は、吸着ヘッド31内に形成されている空気通路(図示せず)と、取付ユニット41の内部に形成されている空気通路(図示せず)とを連通している。吸着ヘッド31内の空気通路は、前記吸着ノズル15から吸着ヘッド31内を上下方向に貫通して前記空気ホース46まで延びるように形成されている。空気ホース46は、電気部品を吸着するための負圧と、電子部品を装着するための正圧とを、吸着ノズル15に供給するために利用される。
前記ベースユニット42は、前記取付ユニット41に後述する負圧発生ユニット43を接続するためのもので、取付ユニット41における装置前側の端部に図示していない取付用ボルトによって取付けられている。
このベースユニット42の内部には、図6に示すように、空気通路として加圧空気供給用通路51と、作業用空気通路52とが形成されている。
加圧空気供給用通路51は、ベースユニット42をX方向に貫通する連通孔51aと、この連通孔51aから負圧発生ユニット43側(図6においては下側)に延びる分配通路51bとによって構成されている。この実施例によるベースユニット42は、X方向に隣接する他のエジェクタ11のベースユニット42に、連通孔51aどうしが互いに接続されるように結合されている。このため、互いに隣り合うベースユニット42の連通孔51aどうしは互いに連通されている。
X方向に並ぶ複数のベースユニット42,42…のうち、X方向の一端部に位置するベースユニット42の連通孔51aには、図4に示すように、空気供給パイプ53が接続されている。この空気供給パイプ53は、図示していない加圧空気供給装置と前記連通孔51aとを接続している。また、X方向の他端部に位置するベースユニット42には、連通孔51aの開口端を閉塞するための蓋部材(図示せず)が設けられている。なお、ベースユニット42内の加圧空気供給用通路51に加圧空気を供給するためには、この実施例で示した構成に限定されることはなく、各ベースユニット42にそれぞれ空気供給パイプ53を接続しても行うことができる。
ベースユニット42の前記作業用空気通路52は、前記取付ユニット41内の空気通路と後述する負圧発生ユニット43内の空気吸引用通路54とを連通している。ベースユニット42の作業用空気通路52には、フィルター55が設けられている。このフィルター55は、円筒状に形成されてベースユニット42の円形孔56内に挿入されている。この円形孔56は、ベースユニット42の前端面に開口し、エジェクタ11を吸着ヘッド31に取付けた状態で表面実装機1の前方(図6においては右方)を指向するようにベースユニット42に形成されている。
この円形孔56の開口部は、円形孔56の孔壁に形成された雌ねじ(図示せず)に螺着する雄ねじを有する栓部材57によって閉塞されている。前記フィルター55は、この栓部材57によって円形孔内の所定位置に保持されている。栓部材57の前端部には、作業者が把持することができるように棒状部57aが形成されている。なお、フィルター55は、栓部材57に保持させる他に、ベースユニット42に保持させたり、ベースユニット42と栓部材57とで挟持するようにして保持することができる。また、栓部材57は、円形孔56に螺着する他に、ベースユニット42の前面に取付用ねじ(図示せず)によって着脱可能に取付けることができる。
前記負圧発生ユニット43は、前記ベースユニット42の下端面に図示していない取付用ボルトによって取付けられている。この実施例においては、負圧発生ユニット43によって本発明でいうハウジングが構成されている。
この負圧発生ユニット43と前記ベースユニット42との間には、これら両部材内の空気通路を気密に保つためにシール部材(図示せず)が設けられている。
負圧発生ユニット43の内部には、図6に示すように、前記ベースユニット42の前記分配通路51bと対向する位置に形成された接続用通路61と、この接続用通路61から分岐した負圧発生用通路62および真空破壊用通路63と、前記ベースユニット42の作業用空気通路52に接続された作業用空気通路54と、後述する負圧発生部材64を挿入するための挿入孔65と、この挿入孔65の開口側端部から下方に延びる排気通路66とが形成されている。
前記負圧発生用通路62は、図6および図13に示すように、前記接続用通路61の下端部から負圧発生ユニット43の後端までY方向に延びる上流部62aと、この上流部62aの下方で負圧発生ユニット43の後端から前記挿入孔65の後端までY方向に延びる下流部62bと、これら両部どうしの接続・切断を切り換えるための真空発生用電磁弁44とによって構成されている。
この真空発生用電磁弁44は、負圧発生ユニット43の後端部に図示していない取付用ボルトによって取付けられている。この真空発生用電磁弁44と負圧発生ユニット43との間にも空気通路の気密を保つためにシール部材(図示せず)が設けられている。この真空発生用電磁弁44としては、図示してはいないが、例えばスプールをばね部材とソレノイドとにより一方と他方とに移動させることによって、負圧発生用通路62が開閉されるものを使用することができる。
前記真空破壊用通路63は、図6および図13に示すように、前記接続用通路61の下端部から負圧発生ユニット43の下端まで上下方向に延びる上流部63aと、この上流部63aの前方で負圧発生ユニット43の下端から前記挿入孔65の後端部下端まで上下方向に延びる下流部63bと、これら両部どうしの接続・切断を切り換えるための真空破壊用電磁弁45とによって構成されている。図6においては、空気通路の構成を分かり易くするために、真空破壊用通路63の上流部63aと前記負圧発生用通路62の下流部62aとを同一平面上で交差するように描いてある。しかし、これらの通路は、実際には図6の紙面と直交する方向に離間した位置に形成されている。真空破壊通路63の下流部63bと作業用空気通路54は、負圧発生部材64内で連通する。
前記真空破壊用電磁弁45は、負圧発生ユニット43の下端部に図示していない取付用ボルトによって取付けられている。この真空破壊用電磁弁45と負圧発生ユニット43との間にも空気通路の気密を保つためにシール部材(図示せず)が設けられている。この真空破壊用電磁弁45としては、図示してはいないが、例えばスプールをばね部材とソレノイドとにより一方と他方とに移動させることによって、真空破壊用通路63が開閉されるものを使用することができる。
負圧発生ユニット43の前記作業用空気通路54は、負圧発生ユニット43の上端であってベースユニット42の作業用空気通路52に接続される部位から挿入孔65の後端部上端まで上下方向に延びている。
前記挿入孔65は、開口形状が円形の孔で、負圧発生ユニット43の前端面から装置後側に延びている。すなわち、この挿入孔65は、負圧発生ユニット43の前端面に開口し、エジェクタ11を吸着ヘッド31に取付けた状態で表面実装機1の前方を指向するように負圧発生ユニット43に形成されている。
この挿入孔65の後端には、前記負圧発生用通路62の下流部62bが開口し、挿入孔65の後端部の下端には前記真空破壊用通路63の下流部63bが開口している。さらに、挿入孔65の後端部の上端には、前記作業用空気通路54が開口している。
挿入孔65の前端部には、この挿入孔65の内径が部分的に大きくなるように環状の凹溝67が形成されている。
前記排気通路66は、前記凹溝67内と負圧発生ユニット43の下方の空間とを連通するように、負圧発生ユニット43の下端部内を上下方向に延びている。この排気通路66の下流端となる排気口68は、図6に示すように、負圧発生ユニット43の下面に下方を指向するように形成されている。
負圧発生ユニット43における前記排気口68が形成されている部分には、マフラー69(図13参照)を取付けることができる。
前記挿入孔65内に挿入された負圧発生部材64は、前記負圧発生用通路62から供給された加圧空気を用いて負圧を発生させるもので、図6〜図8に示すように、挿入孔65内に嵌合する円筒状に形成されている。詳述すると、この実施例による負圧発生部材64は、図8に示すように、上流側の端部に位置するノズル71と、このノズル71の周囲を囲むチャンバー74を形成する周壁72と、この周壁72の下流側に接続されたディフューザ73とから構成されている。
この実施例においては、図9(C)、図10〜図12に示すように、ノズル71とディフューザ73との形状が異なる(特性が異なる)3種類の負圧発生部材64(64A〜64C)を用意し、これらの負圧発生部材64A〜64Cのうち一つを選択して負圧発生ユニット43に装着している。
負圧発生部材64Aは標準的なものであり、負圧発生部材64Bは、真空圧力が相対的に高くなるものである。また、負圧発生部材64Cは、真空流量(吸着ノズル15を通る空気の流量)が相対的に増大するものである。負圧発生部材64としては、図示してはいないが、上記の他に、加圧空気の圧力が一定でも真空度が相対的に低くなるものや、加圧空気の圧力が相対的に低くても所定の真空圧力が得られるものなどを用意しておくことができる。
前記ノズル71、周壁72およびディフューザ73は、金属材料で一体成形することによって一体に形成されている。
前記ノズル71は、負圧発生部材64の上流端(後端)から下流側に延びる筒体で、前記上流端から下流側に向かうにしたがって径が漸次減少するテーパ状に形成されている。このノズル71は、径が最大になる上流側端部が前記周壁72に接続されており、この周壁72に支持されている。
このノズル71の上流側端部は、負圧発生部材64を挿入孔65に挿入することによって、前記負圧発生用通路62の下流部62bに接続される。
前記3種類の負圧発生部材64A〜64Cのうち、真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材64Bのノズル71は、図11に示すように、他の負圧発生部材64A,64Cのノズル71に較べて軸線方向(図11において左右方向)に長くなるように形成されている。また、真空流量が相対的に増大する負圧発生部材64Cのノズル71は、図12に示すように、標準的な負圧発生部材64Aのノズル71に較べて、下流端の孔径が大きくなるように形成されている。負圧発生部材64Cのノズル71の軸線方向の長さは、標準的な負圧発生部材64Aのノズル71と同じ長さに形成されている。
前記周壁72は、前記ノズル71を全周にわたって囲む円筒からなり、ノズル71との間に環状の空間からなるチャンバー74を形成している。また、この周壁72には、下部透孔75と上部透孔76とが穿設されている。前記下部透孔75は、挿入孔65の後端部下端に開口した前記真空破壊用通路63の下流部63bと対応する位置に穿設されている。前記上部透孔76は、挿入孔65の後端部上端に開口した前記作業用空気通路54と対応する位置に穿設されている。すなわち、前記チャンバー74は、下部透孔75を介して真空破壊用通路63の下流部63bに接続されるとともに、上部透孔76を介して作業用空気通路54に接続されている。
前記ディフューザ73は、図8に示すように、ノズル71の下流端近傍で内径が最も小さくなるように形成されて加圧空気の流れを加速するベンチュリ部73aと、このベンチュリ部73aの下流側(装置前側)で、内径が漸次拡大するように形成されて加圧空気の流速を減速するテーパ部73bと、このテーパ部73bの下流側で内径が一定になるように形成された円筒部73cとから構成されている。前記3種類の負圧発生部材64A〜64Cのうち、真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材64Bのディフューザ73は、図11に示すように、標準的な負圧発生部材64Aのディフューザ73に較べて短くなるように形成されている。
前記チャンバー74は、ノズル71の上流側端部からディフューザ73の下流側端部までの空気流路の途中部となる前記ベンチュリ部73aにおいて、ノズル71の下流端外周に形成される開放端74aによりディフューザ73内に連通されている。前記開放端74aが指向する方向は、ノズル71からの加圧空気の流れに沿う方向である。すなわち、この開放端74aには加圧空気流の動圧は作用することはなく、チャンバー74内の空気は、ベンチュリ部73aを通る加圧空気流によってディフューザ73内に吸い出されることになる。
ディフューザ73の下流側端部であって前記挿入孔65の凹溝67と対向する部分には、4つの透孔77が穿設されている。このため、ディフューザ73内の空間は、これらの透孔77と凹溝67内とを介して前記排気通路66に接続されている。
このディフューザ73(負圧発生部材64)の下流側開放端には、挿入孔65を閉塞するための蓋体78が取付けられている。この蓋体78は、図6および図8に示すように、負圧発生部材64の下流側端部内と、負圧発生部材64より下流側(装置前側)に位置する挿入孔65の開口部分とにそれぞれ嵌合する柱状突起79と、負圧発生ユニット43の前端部に設けられた係合部80{図9(B),(C)参照}に係合する爪片81とを備えている。
前記柱状突起79と負圧発生部材64との嵌合部分は、蓋体78によって負圧発生部材64を保持できるとともに、蓋体78を作業者が把持した状態で負圧発生部材64を挿入孔65に対して出入れできるように構成されている。
前記係合部80は、挿入孔65の開口部分を囲むように負圧発生ユニット43に突設された円形凸部82と、この円形凸部82の外周部で前後方向に延びる第1の凹溝83と、この第1の凹溝83の後端から円形凸部82の周方向に延びる第2の凹溝84とによって構成されている。第2の凹溝84が延びる方向は、負圧発生ユニット43を装置前側(図9においては上側)から見た状態で時計方向である。第1の凹溝83と第2の凹溝84とは、円形凸部82に2組形成されている。このため、蓋体78の爪片81も2つ形成されている。また、蓋体78の外側部には、作業者が把持するときに指を掛けることができるように凹部78aが形成されている。
この蓋体78は、前記係合部80の第1の凹溝83に爪片81を挿入し、爪片81が第1の凹溝83の後端部に達した状態で時計方向に回すことによって、係合部80に係合される。このように蓋体78を係合部80に係合させることによって、蓋体78が挿入孔65の挿入口65aを閉塞するとともに、負圧発生部材64に空気の圧力が加えられた状態でも外れることがないように負圧発生ユニット43に固定される。
この実施例による蓋体78は、このように負圧発生ユニット43に取付けられることによって、図4に示すように、ヘッドユニット23の最も装置前側に位置付けられる。なお、この蓋体78の上方近傍には、前記ベースユニット42の栓部材57が位置付けられる。
また、この蓋体78は、前記取付状態で反時計方向に回して前記係合部80の係合を解除し、装置前側に引くことによって、負圧発生部材64とともに負圧発生ユニット43から取外すことができる。
この実施例による負圧発生部材64の外周部には、図9(C)、図10〜図12に示すように、周方向に延びる凹溝85が形成されている。この凹溝85は、3種類の負圧発生部材64A〜64Cを外観によって識別するためのものである。標準的な負圧発生部材64Aには、凹溝85が1本形成され、真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材64Bには、2本の凹溝85が形成されている。また、真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材64Cには、3本の凹溝85が形成されている。
このように構成されたエジェクタ11によって負圧を発生させるためには、前記真空発生用電磁弁44を開くとともに真空破壊用電磁弁45を閉じる。このように両電磁弁44,45を動作させることにより、負圧発生部材64のノズル71に負圧発生用通路62から加圧空気が供給され、ノズル71からディフューザ73内に空気が噴射されてチャンバー74内の空気がディフューザ73内に吸引される。ディフューザ73内に噴射された空気は、ディフューザ73の下流側端部に穿設されている4箇所の透孔77から前記凹溝内67内と排気通路66内とを通して負圧発生ユニット43の外に排出される。
排気通路66の下流端からなる排気口68は、負圧発生ユニット43の下面に下方を指向するように開口しているから、前記負圧発生部材64内に供給された空気は、負圧発生部材64の下流側端部で流れる方向が変えられて負圧発生ユニット43の下方に排出される。排気口68の断面積が円筒部73cの断面積より小さい場合には、排気口68で加圧空気の流れは速くなるので、排気口68の周辺の雰囲気が減圧され、排気口68の近傍の温度が減圧により露点より低くなることがある。このような場合は、排気口68の周辺に結露が生じるおそれがある。
この実施例においては、排気口68が負圧発生ユニット43の下面に形成されているから、前記蓋体78を取付ける部分に結露が生じることがなく、この部分が結露により錆付いてしまうようなことはない。このため、この実施例によれば、長期間にわたって蓋体78を負圧発生ユニット43に対して容易に着脱できる状態に保つことができる。
前記負圧発生部材64内の加圧空気が供給されてチャンバー74内に負圧が発生することによって、負圧発生ユニット43およびベースユニット42の作業用空気通路52,54およびフィルター55と、取付ユニット41内の空気通路と、前記空気ホース46と、吸着ヘッド31内の空気通路とを介して吸着ノズル15に負圧が伝播され、吸着ノズル15が空気を吸引するようになる。
表面実装機1は、このように吸着ノズル15から空気を吸引している状態でテープフィーダー5の電子部品を吸着ノズル15に吸着させる。電子部品を吸着した後、吸着ノズル15は、吸着ヘッド31によって上昇させられ、電子部品移動装置7によってプリント配線板6の実装位置の上方へ移動させられる。その後、吸着ノズル15は、吸着ヘッド31によって下降させられ、電子部品をプリント配線板6に載置(実装)する。
このとき、前記真空発生用電磁弁44が閉じ、前記真空破壊用電磁弁45が開く。このように両弁44,45が動作することにより、負圧発生部材64内で負圧の発生が停止され、加圧空気が真空破壊用通路63を通ってチャンバー74内に供給される。この正圧は、チャンバー74から作業用空気通路52,54、フィルター55、取付ユニット41内の空気通路、前記空気ホース46、吸着ヘッド31内の空気通路とを介して吸着ノズル15に伝播する。吸着ノズル15にこの圧力波が伝播されることによって、電子部品が吸着ノズル15から外され、プリント配線板6に載置されることになる。
前記吸着ノズル15は、吸着する電子部品の形状、大きさ、重量などに対応させて最適なものが用いられている。この実施例による表面実装機1は、使用するプリント配線板6毎に各吸着ヘッド31に装着する吸着ノズル15の種類が決められている。吸着ノズル15を選択するに当たっては、この表面実装機1の制御装置91(図14参照)による指示に基づいて行う。
制御装置91は、図14に示すように、メモリ92、真空圧センサ93、流量センサ94、データ入力部材95およびディスプレイ装置96などが接続されており、後述する吸着ノズル選択部97、適否判定部98および正誤判定部99と、前記コンベア3や電子部品移動装置7等の実装動作を制御するための実装動作制御部(図示せず)などを備えている。
前記メモリ92には、基板データ100や運転に必要なデータが記憶されている。基板データ100には、各プリント配線板6に実装される電子部品の種類や、これらの電子部品を実装するために必要な吸着ノズル15の種類、各吸着ノズル15に適合する負圧発生部材64の種類などが記録されている。また、メモリ92には、現在取付けられている吸着ノズル15の種類、現在取付けられている負圧発生部材64の種類、エジェクタ11に供給されている加圧空気の圧力も記憶されている。なお、この加圧空気の圧力は、基板データ100とともに予め入力しておく他に、図示していない圧力センサによってその都度検出してメモリ92に記憶させておくこともできる。
前記真空圧センサ93は、エジェクタ11と吸着ノズル15との間の作業用空気通路52(吸引用空気通路)内の圧力を検出するものであり、流量センサ94は、前記作業用空気通路52を流れる空気の流量を検出するものである。これらの真空圧センサ93と流量センサ94とは、少なくともいずれか一方が装備される。この実施例では、真空圧センサ93を使用している。
前記データ入力部材95は、図示してはいないが、キーボードやマウスなどによって構成されており、前記操作装置9に設けられている。
ディスプレイ装置96は、前記操作装置9に設けられており、後述する各種のメッセージを表示する。
前記吸着ノズル選択部97は、前記基板データ100を読み出し、電子部品の実装に必要な吸着ノズル15を吸着ヘッド31毎に指定する。
前記適否判定部98は、エジェクタ11の使用条件(電子部品、吸着ノズル15の種類や、エジェクタ11に供給される加圧空気の圧力など)と、エジェクタ11に装着されている負圧発生部材64の種類とを比較し、エジェクタ11の使用条件を満たす負圧発生部材64が装着されているか否かを判定する。
すなわち、適否判定部98は、上述した3種類の負圧発生部材64A〜64Cのうち、各吸着ヘッド31の吸着ノズル15に適合する負圧発生部材64を選択し、この負圧発生部材64が装着されているか否かを判定する。この適否判定部98と前記メモリ92とによって、本発明でいう適否判定装置が構成されている。
また、適否判定部98は、上述した判定の結果、負圧発生部材64が吸着ノズル15に適合しない場合、負圧発生部材64の交換を求める内容の指示をディスプレイ装置96に表示する。
前記正誤判定部99は、前記負圧発生部材64が交換された後にエジェクタ11を動作させ、真空圧センサ93の出力値を検出する。正誤判定部99は、この出力値に基づいて正しい負圧発生部材が取付けられているか否かを判定する。この正誤判定部99と前記真空圧センサ93または流量センサ94とによって、本発明でいう正誤判定装置が構成されている。
正誤判定部99は、この判定の結果を前記ディスプレイ装置96に表示させ、不適切な負圧発生部材が取付けられている場合は、負圧発生部材64の交換を求める内容のメッセージをディスプレイ装置96に表示する。
ここで、制御装置91の前記吸着ノズル選択部97、適否判定部98および正誤判定部99の動作を図15に示すフローチャートによって説明する。
使用するプリント配線板6が変わったときには、前記吸着ノズル選択部97がメモリ92の基板データ100を読込み(ステップS1)、この基板データ100に記録されている内容に基づいて吸着ヘッド31毎に吸着ノズル15を選択する。
そして、吸着ノズル選択部97は、ステップS2において、各吸着ヘッド31に所定の吸着ノズル15を取付けることを求める内容のメッセージをディスプレイ装置96に表示させる。操作者は、この表示を見て吸着ノズル15を適切なものと交換する。
次に、吸着ノズル選択部97は、上述したメッセージを予め定めた時間だけ表示させた後、吸着ノズル15の交換作業が終了したか否かを確認するためのメッセージをディスプレイ装置96に表示させる。
このとき、吸着ノズル選択部97は、操作者がデータ入力部材95を操作することにより確認操作が行われるのを待つ。吸着ノズル選択部97は、前記確認操作が行われたときに、現在取付けられている吸着ノズル15の種類のデータを更新し、ステップS4に進む。
ステップS4においては、吸着ノズル15の交換に伴って負圧発生部材64の交換が必要か否かを適否判定部98が判定する。この判定は、エジェクタ11の使用条件(実装する電子部品の種類、現在装着されている吸着ノズル15の種類、エジェクタ11に供給されている加圧空気の圧力など)と、現在装着されている負圧発生部材64の種類とを比較し、エジェクタ11の使用条件を満たすことが可能な負圧発生部材64が使用されるように行う。
例えば、吸着ヘッド31に装着されている吸着ノズル15が標準的なものである場合は、標準的な負圧発生部材64Aが装着されていれば交換が不要であると判定し、そうでなければ交換が必要であると判定する。吸着ヘッド31に装着されている吸着ノズル15が高い真空圧力を必要とするものである場合は、真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材64Bが装着されていれば交換が不要であると判定し、そうでなければ交換が必要であると判定する。
吸着ヘッド31に装着されている吸着ノズル15が真空流量を多く必要とするものである場合は、真空流量が相対的に増大する負圧発生部材64Cが装着されていれば交換が不要であると判定し、そうでなければ交換が必要であると判定する。
また、吸着ヘッド31に装着されている吸着ノズル15が標準的なものであり、かつ負圧発生部材64も標準的なものが装着されている場合であっても、例えば吸着面に大きな凹凸が形成されているために真空圧力が相対的に高くなければ吸着できないような電子部品を実装する場合は、真空流量が相対的に増大する負圧発生部材64Cが使用されるようにする。
これと同様に、クリッパーノズルによって重量が嵩む電子部品を把持する場合も真空圧力が高くなる負圧発生部材64Bが使用されるようにする。また、歪みゲージ(図示せず)や圧力センサー(図示せず)などの電子部品を実装する場合は、真空圧力が相対的に低くなる負圧発生部材(図示せず)が使用されるようにする。さらに、エジェクタ11に供給される圧力空気の圧力が低い場合は、加圧空気の圧力(使用供給圧力)が低くても所定の真空圧力が得られる負圧発生部材が使用されるようにする。
前記ステップS4において、負圧発生部材64の交換が不要であると判定された場合は、ステップS5に進み、他の段取り操作を求めるメッセージをディスプレイ装置96に表示させる。他の段取り操作としては、例えばテープフィーダ5の交換、コンベア幅の変更などがある。
前記ステップS4において、負圧発生部材64を交換しなければならないと判定された場合は、ステップS6において、交換が必要なエジェクタ11の識別番号(例えば#1ヘッド用エジェクタ)と、交換する負圧発生部材64の種類とをディスプレイ装置96に表示させる。操作者は、この表示を見て該当するエジェクタ11の負圧発生部材64を適切なものと交換する。
そして、制御装置91は、この表示状態を予め定めた時間継続させた後、負圧発生部材64の交換作業が終了したか否かを確認するためのメッセージをディスプレイ装置96に表示させる。このとき、適否判定部98は、操作者がデータ入力部材95を操作することにより確認操作が行われるのを待ち、前記確認操作が行われたときに、現在取付けられている負圧発生部材64の種類のデータを更新する。
負圧発生部材64の交換は、ヘッドユニット23を図3において実線で示すように表面実装機1の装置前側(図3においては右側)の端部まで移動させた状態で行う。このようにヘッドユニット23を移動させることによって、表面実装機1の前方に設けられている通路(図示せず)にX方向に並ぶ各エジェクタ11のそれぞれの前記蓋体78が接近する。蓋体78が通路に接近することにより、通路に立つ作業者が容易に蓋体78をエジェクタ11(負圧発生ユニット43)から前方へ取外すことができる。
この実施例では、蓋体78をエジェクタ11から取外すことによって、図9(B)に示すように、負圧発生部材64を蓋体78と一体にエジェクタ11から取外すことができる。
正しい負圧発生部材64を組付ける作業は、上記とは逆の手順によって行う。この組付作業も通路に立つ作業者が容易に行うことができる。この実施例においては、蓋体78に負圧発生部材64を保持させる例を示したが、蓋体78は、単に挿入孔65を閉塞するだけ機能を有するように形成することができる。この場合であっても、蓋体78をエジェクタ11から取外すことによって、前記挿入口65aが作業者に向けて開口するようになるから、挿入孔65内から負圧発生部材64を容易に引き抜くことができる。
負圧発生部材64の交換作業が終了し、前記ステップS7において、操作者による確認操作が行われた後、ステップS8において、前記正誤判定部99が交換後の負圧発生部材64が正しいものであるか否かを判定する。
この判定は、エジェクタ11を実際に動作させた状態で測定した作業用空気通路52内の真空圧と、基板データ100に予め記録してある基準とする真空圧とを比較することによって行う。作業用空気通路52内の圧力は、真空圧センサ93によって検出する。また、基準とする真空圧は、各部材を正しく装着されている状態で実際に動作させて予め測定しておく。この実施例においては、実際に測定した真空圧と、前記基準とする真空圧との差が予め定めた判定値より小さいときに、正しい負圧発生部材64が装着されていると判定する。
ステップS8において、正しい負圧発生部材64が装着されていないと判定された場合、正誤判定部99は、ステップS9において、負圧発生部材64が不適切であることを示すメッセージをディスプレイ装置96に表示させ、さらに、ステップS10において、正しい負圧発生部材64を取付けることを求めるメッセージを表示させる。このように表示を行った後、ステップS8に戻って上述した判定を再び行う。
ステップS8において、適切な負圧発生部材64が装着されていると判定された場合は、正誤判定部99は、ステップS11において、負圧発生部材64が適切なものであることを示すメッセージをディスプレイ装置96に表示させ、ステップS5において、他の段取り操作を求めるメッセージをディスプレイ装置96に表示させる。
このようにステップS5まで進むことによって、負圧発生部材64の確認を行う工程が終了し、表面実装機1によって電子部品を実装するための次のステップに進む。
したがって、この実施例による表面実装機1は、特性が異なる複数の負圧発生部材64A〜64Cの中からエジェクタ11の使用条件を満たす負圧発生部材64が装着されるように負圧発生部材64の交換を促すものであるから、適切な負圧発生部材64を選択し、使用することができる。このため、この実施例による表面実装機1は、様々な使用条件(電子部品、吸着ノズルの種類や加圧空気の圧力が異なる使用条件)のもとで最適に使用することができる。
たとえば、吸着ノズル15に接触する吸着面が平坦に形成されていないような電子部品を実装する場合は、吸着ノズル15を流れる空気の流量(真空流量)が増大する負圧発生部材64Cを使用する。クリッパーノズル(図示せず)によって重量が嵩む電子部品を把持して実装する場合は、真空度が高くなる負圧発生部材64Bを使用し、クリッパーノズルの把持力を増大させる。歪みゲージや圧力センサーなどの電子部品(加えられる外力を低く抑える必要がある電子部品)を実装する場合は、真空度が相対的に低くなる負圧発生部材64(図示せず)を使用する。エジェクタ11に供給される圧力空気の圧力が低い場合は、使用供給圧力が低い負圧発生部材64(図示せず)を使用する。
この実施例による表面実装機1は、エジェクタ11の使用条件を満たす負圧発生部材64が装着されているか否かを判定する適否判定部98を備えている。このため、吸着ノズルを交換した後に負圧発生部材64がエジェクタ11の使用条件に適合しているか否かを容易に判定することができる。したがって、この実施例によれば、負圧発生部材64の交換が必要である場合に操作者に交換を促すことができる。
この実施例による表面実装機1は、正しい(エジェクタ11の使用条件を満たす)負圧発生部材64が取付けられているか否かを判定する正誤判定部99を備えている。このため、この実施例によれば、負圧発生部材64を交換した後に、この交換作業において正しい負圧発生部材64が取付けられているか否かを判定することができる。したがって、この実施例によれば、常に正しい負圧発生部材64が取付けられた状態で実装動作を開始することができるから、電子部品の実装動作の信頼性が高い表面実装機を提供することができる。
なお、この実施例では本発明を表面実装機に適用した例を示したが、本発明は、ICハンドラーにも適用することができる。
また、上述した実施例では負圧発生部材64をエジェクタ11の挿入孔65内に着脱自在に挿入する例を示したが、エジェクタ11の構造は、実施例の構造に限定されることはなく、適宜変更することができる。
さらに、上述した実施例では負圧発生部材64をエジェクタ11から表面実装機1の前方へ取出すことができる構成を採っているが、負圧発生部材64を着脱する方向は、適宜変更することができ、後方でもよいし、上方、下方、左方または右方でもよい。
本発明に係る表面実装機の構成を示す平面図である。 電子部品移動装置とヘッドユニットとを装置前側から見た状態を示す正面図である。 本発明に係る表面実装機の構成を示す断面図である。 ヘッドユニットの側面図である。 エジェクタの底面図である。 図5におけるVI−VI線断面図である。 蓋体が取付けられた負圧発生部材64の側面図である。 図7におけるVIII−VIII線断面図である。 負圧発生部材を取外す手順を説明するための斜視図である。 標準的な負圧発生部材を示す図である。 真空圧力が相対的に高くなる負圧発生部材を示す図である。 真空流量が相対的に増大する負圧発生部材を示す図である。 エジェクタの空気通路の構成を示す空気回路図である。 主要部の構成を示すブロック図である。 表面実装機の生産開始前の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1…表面実装機、11…エジェクタ、15…吸着ノズル、52…作業用空気通路、64…負圧発生部材、91…制御装置、93…真空圧センサ、94…流量センサ、95…データ入力部材、96…ディスプレイ装置、97…吸着ノズル選択部、98…適否判定部、99…正誤判定部、100…基板データ。

Claims (3)

  1. 電子部品が吸着される吸着ノズルと、
    この吸着ノズルから空気を吸引するエジェクタとを備えた電子部品移載装置において、
    前記エジェクタは、空気を噴射する空気噴射用ノズルの下流側端部にディフューザを一体形成してなる負圧発生部材と、
    この負圧発生部材を着脱可能に支持するハウジングとを備え、
    前記負圧発生部材は、前記ハウジングの端面に開口する挿入孔に着脱自在に挿入され、
    前記負圧発生部材の下流側開放端には、前記挿入孔を閉塞するための蓋体が取付けられ、
    前記蓋体は、前記負圧発生部材の下流側端部内と前記挿入孔の開口部分とにそれぞれ嵌合する柱状突起と、前記ハウジングの端部に設けられた係合部に係合する爪片とを備え、
    特性を変えた前記負圧発生部材が複数種類用意され、
    これらの複数種類の負圧発生部材のうちエジェクタの使用条件に対応する特性の負圧発生部材が装着されるように操作者に負圧発生部材の交換を促すことを特徴とする電子部品移載装置。
  2. 請求項1記載の電子部品移載装置において、エジェクタの使用条件と、エジェクタに装着されている負圧発生部材の種類とを比較することによって、エジェクタの使用条件を満たす負圧発生部材が装着されているか否かを判定する適否判定装置を備えていることを特徴とする電子部品移載装置。
  3. 請求項2記載の電子部品移載装置において、吸着ノズルとエジェクタとの間の吸引用空気通路には、この空気通路内の圧力と空気流量とのうちいずれか一方を検出するセンサが設けられ、
    前記負圧発生部材が交換された後の前記センサの出力値に基づいて正しい負圧発生部材が取付けられているか否かを判定する正誤判定装置を備えていることを特徴とする電子部品移載装置。
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