JP5081178B2 - 非常用止水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、地中構造物に適用される非常用止水構造に関する。
複数の躯体(例えば、ボックスカルバート、セグメントリング、推進管など)を連設して構築した地中構造物であって、躯体同士の繋ぎ目に止水構造を設けた地中構造物が知られている(特許文献1,2参照)。
特開2006−90100号公報 特開2000−110496号公報
この種の止水構造は、目開き等に対する追従性(柔軟性)を具備しているが、大地震や大規模な地盤沈下などによって地中構造物の周辺地盤に想定外の地盤変形が発生すると、躯体間に想定以上の目開き量やズレが生じ、止水機能が損なわれる場合がある。止水機能が損なわれた場合には、止水構造自体を補修するか、あるいは、周辺地盤に対する止水注入(地盤改良)を施すことになるが、補修工事が完了するまでの間は、地下水の浸入(あるいは、地中構造物からの漏水)や土砂等の流入を許容せざるを得ず、場合によっては、地中構造物の共用を休止する必要がある。
このような観点から、本発明は、複数の躯体を連設してなる地中構造物に適用される非常用止水構造であって、想定外の地盤変形が発生した場合であっても、躯体間の止水機能を確保することが可能な非常用止水構造を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明に係る非常用止水構造は、複数の躯体を連設して構成した地中構造物に設けられる非常用止水構造であって、隣り合う前記躯体同士の境界を跨ぐように設置された防水性の収容部と、前記収容部の中に収容された止水材とを具備し、前記止水材は、水膨潤性粘土材料等を含有する粉状物、粒状物の集合体または粘性体からなり、前記収容部は、前記両躯体間に目開き又はせん断ずれを起こさせる力によって引き裂かれるように構成されていることを特徴とする。
両躯体間に目開き又はせん断ずれを起こさせる力(以下、「引張力」という場合がある。)が両躯体に作用し、両躯体の境界に目開き又はせん断ずれが発生すると、収容部が前記した引張力によって引き裂かれ、その内部に収容されていた止水材が地下水等の水分と接触して膨張する。止水材が膨張すると、水の移動が抑制されるようになるので、躯体間の境界部分に新たな止水機能が付与されることになる。このように、本発明によれば、目開き等が発生した箇所に新たな止水機能が付与されるようになるので、想定外の目開き等が発生して常設の止水構造の止水機能が損なわれてしまったような場合であっても、躯体間の止水機能を確保することが可能となる。
なお、収容部の破断荷重の大きさは、躯体同士の境界に設けた常設の止水構造の破断荷重(常設の止水構造が破壊する荷重)等を考慮して設定すればよいが、好適には、常設の止水構造の破断荷重と同等以上に設定することが望ましい。このようにすると、常設の止水構造の止水機能が損なわれた後に、本発明による止水機能が発揮されるようになるので、非常用の止水が本当に必要になる時点まで本発明に係る非常用止水構造を温存することが可能となる。
前記止水材の構成に制限はないが、繊維が混入されていてもよいし、親水性ポリウレタン樹脂を主成分としていてもよい。
また、前記止水材の粘性体が、ポリオフレン樹脂、ナフテン系オイルなどの繊維入りシーリング材を主とした材料であってもよい。
また、前記止水材は、アスファルト防水材、舗装材、アスファルトフェルト等を主とした粘性体であるアスファルトを主成分とした材料であってもよい。
前記水膨潤性粘土材料の組成等に制限はないが、好適には、ベントナイトであることが望ましい。ベントナイトは、劣化し難い材料であるので、本発明に係る非常用止水構造の耐用年数を長期間に設定することが可能となる。また、ベントナイトは、自然由来の材料であるので、周辺環境に与える影響を小さくすることができる。
ベントナイトには、繊維やセメントが予め混入されていてもよい。
前記収容部は、前記躯体の外面に現れた繋ぎ目を前記躯体の外面側から覆い隠すように配置することが好ましい。このようにすると、地中構造物の外面側(地盤側)に止水層が形成されることになるので、地中構造物内への地下水の浸入を抑制することが可能となる。
収容部を躯体の外面側に配置する場合には、前記両躯体の外面に凹状空間を形成しておき、当該凹状空間内に前記収容部を格納することが好ましい。このようにすると、収容部が防護されるようになるので、地中構造物の埋戻し作業等を行う際に、収容部を傷付け難くなる。また、収容部から流出した止水材が凹状空間内に留まり易くなる(すなわち、周囲に拡散し難くなる)ので、非常時における止水性能を高めることが可能になる。
なお、前記凹状空間の開口を蓋材で塞ぐと、収容部に対する防護がより一層確実なものになるとともに、収容部から流出した止水材が凹状空間内に留まるようになるので、非常時における止水性能をより一層高めることが可能になる。
前記凹状空間における前記収容部の周囲には、無機質材料からなる粒状物(例えば、砂や砕石など)を充填することが好ましい。このようにすると、収容部から流出した止水材が凹状空間の外に拡散し難くなるので、非常時における止水性能をより一層高めることが可能になる。
収容部の取付方法に制限はないが、例えば、前記収容部の両側に一対の係止帯部を具備させ、一方の前記係止帯部を一方の前記躯体に係止し、他方の前記係止帯部を他方の前記躯体に係止するとよい。このようにすると、前記した引張力(両躯体間に目開き又はせん断ずれを起こさせる力)が効率よく収容部に伝わるようになる。
本発明によれば、想定外の地盤変形が発生した場合であっても、躯体間の止水機能を確保することが可能となる。
第1の実施の形態に係る地中構造物の概略を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る非常用止水構造を示す斜視図である。 (a)および(b)は図2の非常用止水構造の作用を示す斜視図である。 (a)〜(c)は地中構造物構築時の手順を示す断面図である。 (a)は第2の実施の形態に係る非常用止水構造を示す断面図であって、(b)は同非常用止水構造の作用を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る非常用止水構造を示す断面図である。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
第1の実施の形態では、図1に示すように、複数のボックスカルバート(躯体)10を連設することにより構成された地中構造物Tに設けられる非常用止水構造1について説明する。
地中構造物Tは、開削工法により地中に設置された複数のボックスカルバート10を連結することにより構成されている。そして、隣り合うボックスカルバート10同士の連結部には、非常用止水構造1が形成されている。
なお、地中構造物Tの構築方法は限定されるものではなく、例えば、推進工法やシールド工法などの他の構築方法により構築してもよい。また、地中構造物Tを構成する躯体は、必ずしもボックスカルバートでなくてもよく、例えばセグメントリングや推進管等であってもよい。
第1の実施の形態にかかる非常用止水構造1は、図2に示すように、地中に連設されたボックスカルバート10,10と、隣り合うボックスカルバート10同士の境界を跨ぐように設置された帯状袋体20と、により構成されている。
ボックスカルバート10は、図1に示すように、断面矩形に形成されたコンクリート製部材である。なお、ボックスカルバート10の形状寸法やボックスカルバート10を構成する材料等は限定されるものではない。
ボックスカルバート10の端部には、図2に示すように、複数のアンカー11が外周面に沿って所定の間隔により突設されており、帯状袋体20の係止が可能に構成されている。
また、隣り合うボックスカルバート10同士の連結部には、繋ぎ目を塞ぐように止水板12が配置されている。
止水板12は、樹脂製の板材であって、ボックスカルバート10の厚さ方向の略中間に、隣り合う両ボックスカルバート10,10に跨って配設されている。なお、ボックスカルバート10同士の連結部に形成される止水構造は、止水板12に限定されるものではない。
止水板12は、管状部12aと管状部12aから前後(図2のおける左右)に延設された埋設部12b,12bを備えている。
管状部12aは、ボックスカルバート10同士の間に配置されている。管状部12aは、ボックスカルバート10,10の繋ぎ目が離隔した際に変形することで、ボックスカルバート10同士の繋ぎ目の一定量の変形に対して追従が可能となるように構成されている。なお、止水板12は、隣り合うボックスカルバート10同士の継ぎ目に許容値よりも大きな引張力が作用した場合には、管状部12a近傍において破損する。
止水板12は、一方の埋設部12bが一方のボックスカルバート10に埋設されており、他方の埋設部12bが他方のボックスカルバート10に埋設されていることで繋ぎ目を塞いでいる。
なお、止水板12の構成や固定方法等は限定されるものではない。
帯状袋体20は、防水性の収容部21と、収容部21の中に収容された止水材22と、収容部21の両側に一体に形成された一対の係止帯部23,23と、を具備している。
収容部21は、止水材22を収容することが可能に形成された袋状(筒状)体であって、ボックスカルバート10同士の外面に現れた繋ぎ目をその外面側から覆い隠すように配置されている。なお、収容部21は、止水材22を入れた後に密封される。収容部21を構成する材料は、例えば合成ゴム、PP(ポリプロピレン)やビニルシートなど、防水性の材料であれば限定されるものではない。
収容部21は、ボックスカルバート10と接する平板状の基部と、基部を覆うカバー部とにより、断面が半円状に形成されている。これにより、ボックスカルバート10同士の繋ぎ目の目開きやズレにより破損する際に、基部(内側面)が先に破ける。
また、収容部21は、隣り合うボックスカルバート10,10に跨って配設されており、両ボックスカルバート10間に生じる引張力によって引き裂かれるように構成されている。
止水材22は、ベントナイトを含有する粉状物または粒状物の集合体により構成されている。なお、止水材22を構成する材料は、水膨潤性粘土材料等を含有する粉状物、粒状物の集合体または粘性体であれば限定されるものではない。
係止帯部23は、ボックスカルバート10の外周面に沿って配置される帯状体であり、ボックスカルバート10に係止される。
係止帯部23には、複数の係止孔24が所定のピッチにより形成されている。係止孔24には、ボックスカルバート10の外周面に突設されたアンカー11が挿入される。
係止帯部23は、基部の側縁から側方に向かって張り出している。基部と係止帯部23は一面上にある。
係止孔24は、アンカー11の直径よりも大きな内径により形成されており、ボックスカルバート10同士の繋ぎ目における変位が、止水板12が許容する変位量以下の場合には、当該変位に伴う引張力が収容部21に作用しないように構成されている。
一方、ボックスカルバート10同士の繋ぎ目における変位が、止水板12が許容する変位量以上となった場合には、アンカー11および係止帯部23を介して引張力が収容部21に作用して、当該収容部21が破れるように構成されている(図3(a)または(b)参照)。
非常用止水構造1は、図4(a)〜(c)に示すように、ボックスカルバート10の構築時に帯状袋体20を配置することにより形成される。
具体的には、図4(a)に示すように、まず、ボックスカルバート10同士の連結部に対応する箇所に、帯状袋体20を配置する。本実施形態では、床付け面に凹部を形成し、この凹部内に帯状袋体20を設置する。なお、床付け面には、必要に応じて均しコンクリートの打設や砕石等の敷設を行う。
次に、図4(b)に示すように、ボックスカルバート10を構築する。ボックスカルバート10は、プレキャスト部材を配置して構築しても良いし、現場打ちコンクリートにより構築してもよい。
ボックスカルバート10の構築に伴い、ボックスカルバート10同士の連結部に、止水板12を設置する。
ボックスカルバート10を構築したら、図4(c)に示すように、帯状袋体20をボックスカルバート10の周囲に巻き上げつつ、係止帯部23の係止穴24にアンカー11を挿入する。帯状袋体20は、ボックスカルバート10の頂部において、両端が上下に重ねられている(ラップしている)。
以上により、非常用止水構造1が完成する。
次に、非常用止水構造1の作用を説明する。
地中構造物Tに地震等による大きな力が作用すると、ボックスカルバート10同士の繋ぎ目に目開きやズレが生じるが、図3(a)または(b)に示すように、止水板12が破損する程の大きな目開きやズレが生じると、収容部21に引張力が作用し、収容部21が引き裂かれる。このとき、収容部21は、内側面(ボックスカルバート10側の面)の幅が、外側面(地山側の面)よりも小さいため、内側面が先に破れる。
収容部21が引き裂かれると、収容部21内に収容されていた止水材22が露出する。収容部21は、ボックスカルバート10側が破けるため、止水材22は、ボックスカルバート10同士の隙間に排出される。
止水材22が、露出すると、地下水を吸収することにより膨張し、ボックスカルバート10同士の隙間の止水を行う。これにより、止水板12に破損が生じても、地下水が地中構造物Tの内空に浸透することが防止される。
止水材22が、露出すると、地下水を吸収することにより膨張し、ボックスカルバート10同士の隙間の止水を行う。大深度や高水圧下においては、止水材22が希釈される懸念があるため、水膨潤性粘土材料のベントナイトに繊維を混入したもの、繊維入りシーリング材を主とした材料、水膨潤性粘土材料のベントナイトにセメントがプレミックスされた材料、親水性ポリウレタン樹脂を主成分とした材料、アスファルト防水材、舗装材、アスファルトフェルト等を主とした粘性体であるアスファルトを主成分とした材料等を用いてもよい。これにより、止水板12に破損が生じても、地下水が地中構造物Tの内空に浸透することが防止される。
以上、第1の実施の形態に係る非常用止水構造1によれば、地中構造物Tが備える止水構造(止水板12)に破損が生じる変位がボックスカルバート10同士の繋ぎ目に生じた場合であっても、自動的に破損箇所の止水が行われる。そのため、止水構造の復旧作業について、薬液注入等の処理を行うことなく、簡易かつ早急に行うことができる。
また、設置深度が深い地中構造物Tであっても、高価な止水工事を行うことなく、地中構造物Tの止水性を維持することができる。
また、地中構造物Tの下面に対しても、止水することが可能である。
また、止水材22としてベントナイトを使用しているため、自然環境に悪影響を与えることがない。
また、止水材22は、凹状空間の閉鎖された環境の中にあるため、使用する材料はMSDS(化学物質安全性データシート)等により安全性が確認されたものとし、自然環境に悪影響を与えることがないように配慮する。
第2の実施の形態に係る非常用止水構造2は、図5(a)に示すように、隣り合うボックスカルバート10,10の外面に凹状空間13が形成されており、この凹状空間13内に帯状袋体20が格納されることで構成されている。
また、非常用止水構造2は、凹状空間13の開口を塞ぐ蓋材14を具備している。
凹状空間13は、ボックスカルバート10の他のボックスカルバート10との突合せ面外周に形成された切欠部13a同士を互いに突き合わせることにより凹字状に形成されている。
凹状空間13には、複数のアンカー11が、ボックスカルバート10の周方向に所定の間隔により突設されており、帯状袋体20の係止が可能に構成されている。
蓋材14は、隣り合うボックスカルバート10に跨って凹状空間13の開口を塞ぐように配置された板材である。本実施形態では蓋材14を鋼板により構成するが、蓋材14を構成する材料は限定されるものではない。
蓋材14は、一方の端部にボルト孔が形成されており、このボルト孔に挿通されたボルト15により一方のボックスカルバート10の外面に固定されている。蓋材14の他方の端部は、他方のボックスカルバート10の外周面に当接している。
蓋材14は、ボックスカルバート10同士に目開きが生じても、凹状空間13の開口を塞ぐことができる形状寸法を具備している。
凹状空間13は、蓋材14により遮蔽されていることで、災害時に収容部21から排出された止水材22が開口側から流出することを防止している。
この他のボックスカルバート10に関する事項は第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
凹状空間13内には、帯状袋体20が設置されており、凹状空間13と帯状袋体20との隙間には砂等の無機質材料からなる粒状物が充填されている。なお、無機質材料からなる粒状物は必要に応じて充填すればよい。
帯状袋体20の構成は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため詳細な説明は省略する。
非常用止水構造2によれば、凹状空間13が蓋材14により遮蔽されているため、図5(b)に示すように、地中構造物Tの変位により収容部21が破れた際に、止水材22が外部へ流出することが防止される。そのため、止水材22は、凹状空間13およびボックスカルバート10同士の隙間内に留まり、止水性に優れている。
蓋材14は、一方のボックスカルバートにのみ固定されているため、ボックスカルバート10同士が目開きした際に破損することなく、凹状空間13の遮蔽を維持することができる。
また、帯状袋体20は、凹状空間13の内部に収容されており、さらに蓋材14により開口が塞がれているため、ボックスカルバート10の埋め戻し時等に傷つくことから防護されている。
凹状空間13が無機質材料からなる粒状物により充填されているため、収容部21が破れることにより流出した止水材21は、凹状空間13の外に拡散しにくく、ボックスカルバート10同士の隙間に入り込み易くなる。そのため、より優れた止水効果を得ることが可能となる。
非常用止水構造2によるこの他の作用効果は、第1の実施の形態に係る非常用止水構造1と同様なため、詳細な説明は省略する。
第3の実施の形態に係る非常用止水構造3は、図6に示すように、ボックスカルバート10の外周面に突部(提または嵩上げ)16を形成することにより、凹状空間13が形成されている点で、第2の実施の形態の非常用止水構造2と異なっている。
なお、凹状空間13の開口は、必要に応じて蓋材14により塞いでもよい。
本実施形態の帯状袋体20は、取付部24が突部16に設置されることにより、収容部21が凹状空間13内に配置されている。
非常用止水構造3によれば、収容部21が凹状空間13内に配置されているため、地中構造物Tの変位により収容部21が破れた際に、止水材22が凹状空間13内に排出される。凹状空間13内に排出された止水材22は地下水を吸収することで膨張し、凹状空間13内およびボックスカルバート10同士の隙間内に留まり、地中構造物Tの内空への地下水の浸透を防止する。
非常用止水構造3によるこの他の作用効果は、第2の実施の形態に係る非常用止水構造2と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、地中構造物は、非常用止水構造とは別に、他の止水構造を備えていてもよい。非常用止水構造により緊急時の止水を行い、止水板等の補修作業は他の止水構造を利用する構成としてもよい。
1,2,3 非常用止水構造
10 ボックスカルバート(躯体)
13 凹状空間
14 蓋材
16 突部(提または嵩上げ)
20 帯状袋体
21 収容部
22 止水材
23 帯状係止部

Claims (12)

  1. 複数の躯体を連設して構成した地中構造物に設けられる非常用止水構造であって、
    隣り合う前記躯体同士の境界を跨ぐように設置された防水性の収容部と、
    前記収容部の中に収容された止水材とを具備し、
    前記止水材は、水膨潤性粘土材料等を含有する粉状物、粒状物の集合体または粘性体からなり、
    前記収容部は、前記両躯体間に目開き又はせん断ずれを起こさせる力によって引き裂かれるように構成されていることを特徴とする非常用止水構造。
  2. 前記収容部は、前記躯体の外面に現れた繋ぎ目を前記躯体の外面側から覆い隠すように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の非常用止水構造。
  3. 前記両躯体の外面に凹状空間が形成されており、
    当該凹状空間内に前記収容部が格納されていることを特徴とする請求項2に記載の非常用止水構造。
  4. 前記凹状空間の開口を塞ぐ蓋材を具備することを特徴とする請求項3に記載の非常用止水構造。
  5. 前記凹状空間における前記収容部の周囲に、無機質材料からなる粒状物が充填されていることを特徴とする請求項4に記載の非常用止水構造。
  6. 前記止水材に繊維が混入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非常用止水構造。
  7. 前記止水材は、親水性ポリウレタン樹脂を主成分としていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非常用止水構造。
  8. 前記止水材の粘性体は、繊維入りシーリング材を主とした材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非常用止水構造。
  9. 前記水膨潤性粘土材料がベントナイトであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非常用止水構造。
  10. 前記ベントナイトに繊維を混入していることを特徴とする請求項9に記載の非常用止水構造。
  11. 前記ベントナイトにセメントが予め混入されていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の非常用止水構造。
  12. 前記収容部の両側に形成された一対の係止帯部をさらに具備しており、
    一方の前記係止帯部が、一方の前記躯体に係止されており、他方の前記係止帯部が他方の前記躯体に係止されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の非常用止水構造。
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