JP5078832B2 - チェーン伝動装置及び汚泥掻寄装置 - Google Patents

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Description

この発明は汚泥掻寄装置用のチェーン伝動装置及びそのようなチェーン伝動装置を備えた汚泥掻寄装置に関するものである。
沈殿池等の下水処理設備において汚泥の掻寄装置として一対の平行配置の無端状チェーン間に掻寄板を所定間隔にて張渡し、チェーンを駆動することにより処理槽の下面に沿って位置する掻寄板(フライトともいう)が処理槽底面に沿って汚泥ピットに向け移動せしめられ、処理槽の底面に堆積した汚泥の汚泥ピットへの掻寄を行うことができる掻寄装置がある。チェーンとしては通常のスプロケット係合タイプもあるが(特許文献1)、市町村の下水設備における設置例からすると所謂ノッチチェーンとしたものが最近は多い(特許文献2)。ノッチチェーンは一連のリンクを連結ピンにより無端連結した構造は、通常のスプロケット用チェーンと同様であるが、リンクの底面(腹面)にノッチを形成し、駆動用ホイールとしてはスプロケットホイールの代わりに、一対のディスク間に円周方向に等間隔に離間した駆動ピンを備えたものが使用される。ノッチチェーンは駆動部においては連結ピンをノッチと係合させることで動力伝達するが、従動部においてはリンクの内周腹面を従動ホイール(シーブ)の表面に当接させる構造であり、係合部が分散されるため通常のスプロケットホイールを使用した場合と比較してチェーンの寿命が延長する利点があると言われている。他方、ノッチチェーンにおける駆動ピンとノッチとの係合は通常のスプロケットホイールと比較して浅いため駆動用ホイールの部位で駆動ピンからノッチが外れてしまうこと(所謂歯飛び)を防止するため駆動用ホイールの外周に沿ってチェーンガードを設置している。
特開平11−290846号公報 特開2006−326483号公報
ノッチチェーンによる駆動は歯飛び防止のため駆動ホイールの外周部位にチェーンガードが必須であるが、沈殿池等の下水処理システムにおける使用においてはチェーンガードの駆動ホイール対向部位(隙間)に夾雑物が絡み付く懸念があった。また、チェーンガードは取り付け用のブラケットが必要で、この部位の構造が複雑化し、また、沈殿池の躯体構造によっては取り付け構造が複雑化し、極端な場合は困難となることさえあった。
本発明はかかる従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、ノッチチェーンの利点を損なうことなくチェーンガードを不要とする新規な構造を提供することを目的とする。
この発明によれば、チェーンと該チェーンに係合する駆動ホイールとからなり、前記チェーンは複数のリンクの連接構造をなし、各リンクは一対の板状部を一端のバレルにて一体化し、他端に連結ピン挿入孔を芯合して形成してなり、一連に隣接するリンクにおける一方のリンクのバレルと他方のリンクの連結ピン挿入孔は連結ピンにて連結され、かつ各リンクは一対の板状部間が少なくとも下面において開口されると共に、各リンクの一対の板状部の下面はノッチを形成しており、他方、前記駆動ホイールは、各々が軸線方向に延び、円周方向にチェーンにおけるリンクのピッチに応じた等間隔で離間して設けられ、回転中に各リンクにおける一対の板状部の下面に設けられたノッチと順次係合する駆動ピンと、各々が一対のリンク間の下面の開口部を介して半径方向に延出され、リンクのピッチに応じた等間隔で円周方向に間隔を置いて設けられた歯部とを備え、駆動ホイールの回転中に駆動ピンをノッチに歯部をバレルに係合させることで、チェーンと駆動ホイールとの動力伝達を行うようにされ、かつチェーンの長さ方向に間隔をおいたリンクの上面に汚泥掻寄装置の掻寄板への連結部が設けられ、連結部を設けたリンクにおいて連結部とノッチとはチェーンの長さ方向に離間して位置している汚泥掻寄装置用チェーン伝動装置が提供される。

この発明によれば、また、駆動ホイールと、従動ホイールと、駆動ホイール及び従動ホイールに無端に巻き掛けられ、複数のリンクを連結ピンで一連に連接して成るチェーンと、駆動ホイールに回転駆動力を付与する回転駆動手段と、前記チェーンにおける長さ方向における間隔をおいたリンクの上面に形成される連結部において連結され、一方向に循環移動することにより汚泥の掻寄を行う掻寄板とを備えた汚泥掻寄装置であって、前記チェーンは複数のリンクの連接構造をなし、各リンクは一対の板状部を一端のバレルにて一体化し、他端に連結ピン挿入孔を芯合して形成してなり、一連に隣接するリンクにおける一方のリンクのバレルと他方のリンクの連結ピン挿入孔は連結ピンにて連結され、かつ各リンクは一対の板状部間が少なくとも下面において開口されると共に、各リンクの一対の板状部の下面はノッチを形成しており、前記駆動ホイールは、各々が軸線方向に延び、円周方向にチェーンにおけるリンクのピッチに応じた等間隔で離間して設けられ、回転中に各リンクにおける一対の板状部の下面に設けられたノッチと順次係合する駆動ピンと、各々が一対のリンク間の下面の開口部を介して半径方向に延出され、リンクのピッチに応じた等間隔で円周方向に間隔を置いて設けられた歯部とを備え、ホイールの回転中に歯部をバレルに駆動ピンをノッチに係合させることで、チェーンとホイールとの動力伝達を行い、前記従動ホイールはシーブホイール若しくはスプロケットホイール若しくはその双方である汚泥掻寄装置が提供される。この汚泥掻寄装置において、従動ホイールは2個若しくは3個具備されるが、従動ホイールが3個の場合は、駆動ホイールからチェーン移動方向と反対方向に見たとき近接側の2個の従動ホイールをシーブホイールとし、同じく駆動ホイールからチェーン移動方向と反対方向に見たとき最離間側の1個の従動ホイールをスプロケットホイールとすることが好ましい。従動ホイールを2個で構成した場合は双方ともシーブホイールとする。
この発明によれば、チェーンはリンク底面にノッチを形成すると共に、底面に開口部を備えており、他方駆動ホイールはチェーンピッチに応じたピッチの駆動ピンと歯部を備え、駆動ホイールの駆動ピンをチェーンのノッチに、駆動ホイールの歯部をチェーンのバレルに夫々係合させることにより、荷重を分散させることで確実な動力伝達を行うことができ、かつチェーンガードが不要であり、掻寄装置用として夾雑物が絡み付く懸念がない点で優れている。しかも従動側では通常のスプロケットホイールに加え、シーブホイールの使用も可能であり、ノッチチェーンの利点も損なうことがない。
そして、チェーン伝動装置を汚泥掻寄装置における掻寄板の駆動に使用した場合、従動ホイールとしてシーブホイールとスプロケットホイールとを併用することにより荷重の均衡化及びこれに伴う装置寿命の延長が実現する。
図1及び図2は汚泥掻寄装置を概略的に示す。図1において、1は汚水処理における沈殿池であり、沈殿池1の底部に汚泥ピット2が設けられ、沈殿池1の底面1Aに堆積した汚泥は汚泥掻寄装置3によって汚泥ピット2に掻き寄せられる。汚泥掻寄装置3は駆動ホイール4、従動ホイール5, 6, 7、駆動ホイール4及び従動ホイール5, 6, 7に無端に巻き掛けられるチェーン8、並びに駆動ホイール4に回転駆動力を付与する回転駆動手段9から成るチェーン伝動装置と、チェーン8に間隔をおいて連結され、一方向に循環移動することにより汚泥の掻寄を行う掻寄板(フライトとも言う)10とから構成される。駆動ホイール4及び従動ホイール7が沈殿池1における上部に設けられ、従動ホイール5,6が沈殿池1の底面近くに設けられる。チェーン8は沈殿池1の幅方向に平行に離間して一対設けられる(図2参照)。チェーン8の詳細構造は後述するが、一連のリンクを連結ピンにより連結すると共に、リンク下面(腹面)にノッチを形成したものである。掻寄板10は図2に略示するように沈殿池1の幅方向に延びる板状に形成され、後述のように、幅方向に離間した一対のチェーンにおける対向したリンクの上面における連結部に固定される。そして、チェーン8の駆動時にチェーン8における沈殿池底面1A(図1)に対向した部位及びそれに連結した掻寄板10は沈殿池底面1Aの上に固定された樹脂製レール11に沿って矢印aのように摺動案内され、沈殿池底面1Aに堆積された汚泥は汚泥ピット2に掻寄される。他方、沈殿池の上部には型鋼製レール12が設けられ、チェーン8における液面Lに沿った部位において掻寄板10は型鋼製レール12上を矢印bのように摺動案内される。また、回転駆動手段9は回転駆動モータ9-1と回転駆動モータ9-1の出力軸の回転運動を駆動ホイール4に伝達するチェーン−スプロケットホイールやベルト−プーリ等の動力伝達機構9-2とからなる。
次に汚泥掻寄装置3のチェーン8の詳細構造について説明すると、図3はチェーン8の隣接したリンクをその上面より解体状態にて示す。チェーンは全部品が合成樹脂の成形品であり、リンク16と、連結ピン17と、係止リング18と、ロック駒19とが基本的構成要素である。連結ピン17は一端に頭部20、他端に縮径部22を形成する。頭部20は図4に示すように二面幅となっている。連結ピン17の縮径部22には連結ピン外径と面一になるまで半径方向に延出する一対の係止突起24を直径対立位置(図7参照)に形成している。各係止突起24は連結ピン17の端面から軸線に沿って延設されるが、連結ピン17の大径部とは幾分離間して終端している。
図5に示すように、係止リング18はその内周に全軸長に延びる直径対立位置する一対の挿入用溝29と、溝29との間の中間に形成される有底の係止溝30とを備える。溝29, 30は連結ピン17の係止突起24を実質的なガタなく軸線方向のフリーな挿通を可能とする幅を持つ。挿入用溝29は軸線方向の全長に延びているが、係止溝30については係止リング18の外面から軸線方向の途中で終端している(図3参照)。
図6に示すようにロック駒19は内径Rが連結ピン17の縮径部22の外径より幾分大きいリングを円周方向で約30度切除して成る切除部19Aを有して構成される。そのため、ロック駒19は正面より見ると二股部32を呈する。切除部19Aが中心角で30度程度であるため、連結ピン17の縮径部22への装着は二股部32を弾性的に変形させることで行われ、装着後は二股部32はその弾性により本来の内径Rに復帰し、二股部32の先端は連結ピン外径(縮径部22の外径)に対し半径方向内方の突出部となり、縮径部22との係合状態をその弾性下で維持する。更に、二股部32の先端32Aは図3に示すように先細となっており、ロック駒19の挿入作業がスムースとなる。ロック駒19は切除部19Aと直径対立位置する部位において外周に張出部34を備え、張出部34は半径方向に突出しており、張出部34は内面側はロック駒19の残余の部位と面一であるが、外面側は軸線方向外向きに幾分張り出しており、この軸線方向突出部に抜き工具との係合凹部36(図6)が形成される。
図3に示すように、各リンク16は一対の板状部38を備え、板状部38は夫々狭窄部38-1と拡開部38-2とを備え、一対の板状部38は狭窄部38-1、拡開部38-2同士が対向するように配置され、芯合した連結ピン挿入孔42が形成される。板状部38の拡開部38-2は、その外面側に、筒状突出部38-2Aを形成する。-一対の板状部38の狭窄部38-1間に連結ピン挿入孔40を有したバレル44(筒状部)が一体成形されている。一対の板状部38間はバレルから対向する拡開部38-2までの間は開口部Sとなっており、この一つのリンクの拡開部38-2間の開口部Sに隣接するリンク16の狭窄部38-1が図7のように挿入され、隣接するリンク16間で連結ピン挿入孔40, 42が芯合状態とされる。そして、連結ピン17が、縮径部22より、片側のピン挿入孔42、バレル44の連結ピン挿入孔40及び反対側のピン挿入孔42に挿入され、連結ピン17の頭部20は対向する外側板状部38の側面における筒状突出部38-2Aに当接され、反対側の板状部38の側面における筒状突出部38-2Aから連結ピン17の先端が突出する。
板状部38の側面から突出される連結ピン17の先端に係止リング18が挿入される。このとき、係止リング18の挿入用溝29を係止突起24に合わせることで係止リング18は連結ピン17の係止突起24から完全に抜けるまで挿入可能である。そして、連結ピン17に対して係止リング18を90度回し、連結ピン17上で係止リング18を幾分軸線方向の外側に引くように動かすことで、連結ピン17の係止突起24を係止リング18の有底の係止溝30の底面30Aに係合させることができる。そして、ロック駒19がその二股部32が連結ピン17の縮径部22を跨ぐように、かつ二股部32の先細先端32Aがリンク16の板状部38の側面における筒状突出部38-2Aと係止リング18との間に位置するように半径方向外側より装着される。ロック駒19は、その二股部32の厚みδを筒状突出部38-2Aと係止リング18との対向面との隙間に対して適切に設定することにより、ロック駒19をこの隙間の部位にスムースにかつ実質的なガタ付きなしに装着することができる。そのため、係止突起24と係止溝30との係合状態を保持することができる。ロック駒19の装着時に、最初は切除部19Aにおいて二股部32の先端は連結ピン17の縮径部22に当接するが、ロック駒19をその張出部34においてプラスチックハンマーなどの工具で打撃することで、二股部32はその弾性に抗して拡開され、二股部32は連結ピン17を通過され、二股部32は弾性によって本来の状態に復帰する。ロック駒19の挿入は、同時に、その厚み分だけ係止リング18を軸線方向外側に変位せしめ、これは、連結ピン17の係止突起24と係止リング18の有底の係止溝30との係合を深める(軸方向に緩まない)。そのため、ロック駒19の装着状態では、係止突起24と係止溝30との係合状態は強固に維持される。ロック駒19は、その二股部32が弾性により本来の位置に復帰した状態では30度の切除部19Aを除いた全周で連結ピン17の縮径部22と係合しており、ロック駒19が外れてしまうことはなく、連結ピン17により隣接したリンク16は連結状態に維持される。図7は連結ピン17により隣接したリンク16の連結が完了した状態を示す。
図1に示すようにチェーン8を無端状態に組み立てた状態において、所定の個数毎に図1で説明した掻寄板10の連結部を有したリンク16が使用される。図8はそのような掻寄板10の連結部49を有したリンク16を示しており、連結部49は板状部38と一体に成形され、板状部38より片持に上方に突出形成される。連結部49を有したリンク16は図9にも示され、連結部49を有したリンク16は沈殿池の幅方向に離間した一対のチェーン8間で対向して設置され、この対向したリンク16間に図1の掻寄板10が固定される(図9にチェーン8の長手方向に適宜の数毎のリンク16の連結部49に対する掻寄板10の取り付け状態が模式的に示される)。その結果、図1で説明のようにチェーン8のループに沿って間隔おいて掻寄板10が位置した構造が実現される。
図1及び図7から分かるように、一つのリンク16に対し隣接するリンク16を連結ピン17により連結した状態において、その一つのリンク16の一対の板状部38間に開口部Sが形成され、開口部Sはこの実施形態においては、上下に開口しており、後述のようにこの開口部Sにチェーンを駆動するホイールの歯部が延出位置する。後述のホイールの歯部との係合機能からすると板状部38間における歯部の係合が可能であれば、開口部Sは上面が閉じたものであってもよい。また、図8に示す一つのリンク16の側面図において、板状部38の底面は連結ピン挿入孔42とバレル44との間においてノッチ50を備え、ノッチ50はこの発明のチェーン駆動ホイールの駆動ピンの係合部である。ノッチ50は前面が比較的急峻で後面が緩くなった実質的に逆Vの溝形状をなし、ノッチ50の前後の板状部38の底面(又は腹面)38Aは幾分の凹面をなし、この凹面形状は、チェーン伝動系における従動ホイールをシーブホイールとした場合において、チェーンをシーブホイールの周面に巻きかけたとき、隣接するリンクの板状部38の底面38Aがシーブホイールの周面形状をスムースに倣うような凹面形状を呈する。
次に、図1の掻寄装置3における駆動ホイール4の詳細構造について図9〜図11を参照して説明すると、駆動ホイール4は従来のスプロケットホイール−チェーン伝動装置における歯部による伝動とノッチチェーン伝動装置における駆動ピンによる伝動とを順次若しくは同時的に行うものである。即ち、駆動ホイール4は、図10に示すように、円板状の支持本体54を備え、その中心ハブ部54-1に回転軸56が挿入され、支持本体54と回転軸56はキー等の適宜の手段により固定されている。回転軸56は図1の動力伝達機構9-2におけるスプロケットホイールやプーリ等が連結され、回転駆動モータ9-1からの回転駆動力が駆動ホイール4に伝達されるようになっている。図10において、支持本体54の両側には環状の駆動ピン支持板57, 58が回転軸56と同心に配置される。支持本体54と隣接して環状のスプロケット円板60が位置され、スプロケット円板60は外周にチェーンのリンクピッチと等しいピッチで円周方向に等間隔に配置した歯部(スプロケット部)60Aを備える(図9も参照)。駆動ピン62は歯部60Aより内側においてチェーンのリンクピッチと等しいピッチで円周方向に等間隔に配置されており、駆動ピン62は中間部はスプロケット円板60を挿通され、その両端に外径が縮小したねじ部62-1を備え、ねじ部62-1は駆動ピン支持板57, 58に形成された開口より両側に軸外方に突出している。そして、ボルト66は、駆動ピン支持板58とスプロケット円板60との間にはスペーサ64を、支持本体54と駆動ピン支持板57との間にはスペーサ63を夫々介在させて駆動ピン支持板58、スプロケット円板60、支持本体54及び駆動ピン支持板57の順に挿通され、駆動ピン支持板57から突出するボルト66の端部にナット68が螺合される。また、駆動ピン支持板57, 58から突出したねじ部62-1にナット70が螺合締結され、図3から図8のチェーンのための駆動ホイールとして組み立てられる。
以上説明のように、この発明においては、チェーン8は通常のノッチチェーンと同様なノッチ50をリンクの腹面に備え、他方、駆動ホイールはチェーン8のバレル44に係合する歯部60A(スプロケット部)と、チェーン8のノッチ50に係合する駆動ピン62とを備える。図1の概略図においても駆動ホイール4における歯部60A及び駆動ピン62が模式的に図示され、これらがチェーン8のバレル及びノッチに係合することで、駆動モータ9-1の回転が駆動ホイール4に伝達され、駆動ホイール4の回転(図1の矢印c方向)がチェーン8へ伝達される。この動力伝達方式を図9を参照して更に詳細に説明すると、矢印c方向における駆動ホイール4の回転により、駆動ホイール4のスプロケット円板60の歯部60Aはチェーンを構成するリンク16における一対の板状部38間の開口部Sに入り込み、歯部60Aはその回転方向前縁60A-1がバレル44に係合する(図11も参照)。そして、バレル44に対する歯部60Aの係合に加え駆動ピン62はチェーンを構成するリンク16における一対の板状部38の底面のノッチ50に係合する。即ち、駆動ホイール4の回りを巡る際に、歯部60Aとバレル44との係合及び駆動ピン62とノッチ50との係合が並列的(順次若しくは同時的の双方を含む)に惹起せしめられ、駆動ホイール4からチェーン8への動力伝達が行われる。駆動ピンとノッチとの係合のみで動力伝達を行わせる通常のノッチチェーン方式の場合は駆動ピンとノッチとの係合がどうしても浅いため、チェーンが駆動ホイールを回り巡るときに、ノッチ(チェーン)の駆動ピン(駆動ホイール)からの離脱が起き易いため、駆動ホイールに外周に近接してチェーンガードが必要であったが、本発明ではチェーン8が駆動ホイール4の回りを巡る際に、駆動ピン62とノッチとの係合に加えて、歯部60Aとバレル44との係合が起こり、歯部60Aとバレル44との係合は通常のチェーン−スプロケットと同様で深いため、通常のノッチチェーンにおいて必要となるチェーンガードはなくても、駆動ホイール4からチェーン8が離脱してしまうことは起こらない。この発明ではチェーンガードが不要なため、沈殿池における掻寄装置としての使用においてチェーンガードへの夾雑物の絡み付き等によるチェーンの噛み込み不良等の恐れがない。
チェーン伝動系における従動側については、通常のスプロケットホイールでもシーブホイールでもよい。通常のスプロケットホイールの場合はスプロケットホイール外周の歯部がチェーンを構成するリンク16における一対の板状部38間の開口部Sに入り込み、バレル44に係合することになる。また、シーブホイールの場合は、チェーンがシーブホイールを巡るとき、チェーンのリンクを構成する一対の板状部38の底面38Aの凹面の連接がシーブホイールの外周とこれを倣うように面接触するため、チェーンの円滑な移動が得られる。図1のように二個の従動ホイール5,6を沈殿池1の底面に沿って設け、沈殿池の液面側(上部側)に一個の従動ホイール7を設け、駆動側も含めると都合4個のホイールを設置した4ホイール式の場合は、底面の従動ホイール5,6をシーブホイールとし、液面側の従動ホイール7をスプロケットホイールとするのが好ましい。即ち、従動ホイールにかかる荷重は駆動ホイール4からチェーンの駆動方向(矢印c)と反対方向に見たときの最近接の従動ホイール5>中間の従動ホイール6>駆動ホイール4からチェーンの駆動方向と反対方向に見たときの最離間の従動ホイール7となる。シーブホイールは面接触であるため磨耗が少ないという利点があるが、全ての従動ホイールをシーブホイールとすると磨耗の進行が早くなる恐れがある。そこで、高荷重側の従動ホイール5,6をシーブホイールとし、低荷重の従動ホイール7だけはスプロケットホイールとすることによりシーブホイールでの荷重負担を軽減し、3個の従動ホイール5, 6, 7間で荷重の均衡化を図ることができ、延いてはチェーン及び駆動ホイールも含めたホイールの磨耗を縮減し、長寿命化が可能となる。尚、図1において、従動ホイール7を省略した3ホイールの配置も可能であり、この場合は2個の従動ホイールはどちらもシーブホイールとする。
図1は沈殿池に設置されたこの発明の掻寄装置の側面図である。 図2は同じく沈殿池に設置されたこの発明の掻寄装置の正面図(図1のII−II線に沿った矢視図)である。 図3はこの発明のホイールを使用するチェーンにおける隣接リンクの連結前の各パーツの断面図である。 図4は図3のチェーンの構成部品である連結ピンの正面図であり、図3のIV−IV線に沿った矢視図である。 図5は図3のチェーンの構成部品である係止リングの正面図であり、図3のV−V線に沿った矢視図である。 図6は図3のチェーンの構成部品であるロック駒の正面図であり、図3のVI−VI線に沿った矢視図である。 図7は図3のチェーンの組立て状態の断面図である。 図8は図3のチェーンの構成部品であり、下面にノッチ及びシーブホイールと対向する湾曲面を形成したリンク(板状部)の側面図であり、図3のVIII−VIII線に沿った矢視図である。 図9は図3〜図8のチェーンと噛合状態にあるこの発明の駆動ホイールの正面図であり、図11のIX−IX線に沿った矢視図である。 図10は図9のホイールの断面図であり、図9のX−X線に沿った矢視図である。 図11はこの発明のホイールの、チェーンにおける駆動ピン及び歯部との係合状態を表す図であり、図9のXI方向より見た図である。
符号の説明
1…沈殿池
2…ピット
3…掻寄装置
4…駆動ホイール
5, 6, 7…従動ホイール
8…チェーン
9…回転駆動手段
10…掻寄板
16…リンク
17…連結ピン
18…係止リング
19…ロック駒
38…板状部
38A…リンクの底面
40, 42…連結ピン挿入孔
44…バレル
50…ノッチ
54…支持本体
56…回転軸
57, 58…駆動ピン支持板
60…スプロケット円板
60A…歯部
62…駆動ピン

Claims (3)

  1. チェーンと該チェーンに係合する駆動ホイールとからなり、前記チェーンは複数のリンクの連接構造をなし、各リンクは一対の板状部を一端のバレルにて一体化し、他端に連結ピン挿入孔を芯合して形成してなり、一連に隣接するリンクにおける一方のリンクのバレルと他方のリンクの連結ピン挿入孔は連結ピンにて連結され、かつ各リンクは一対の板状部間が少なくとも下面において開口されると共に、各リンクの一対の板状部の下面はノッチを形成しており、他方、前記駆動ホイールは、各々が軸線方向に延び、円周方向にチェーンにおけるリンクのピッチに応じた等間隔で離間して設けられ、回転中に各リンクにおける一対の板状部の下面に設けられたノッチと順次係合する駆動ピンと、各々が一対のリンク間の下面の開口部を介して半径方向に延出され、リンクのピッチに応じた等間隔で円周方向に間隔を置いて設けられた歯部とを備え、駆動ホイールの回転中に駆動ピンをノッチに歯部をバレルに係合させることで、チェーンと駆動ホイールとの動力伝達を行うようにされ、かつチェーンの長さ方向に間隔をおいたリンクの上面に汚泥掻寄装置の掻寄板への連結部が設けられ、連結部を設けたリンクにおいて連結部とノッチとはチェーンの長さ方向に離間して位置している汚泥掻寄装置用チェーン伝動装置。
  2. 駆動ホイールと、従動ホイールと、駆動ホイール及び従動ホイールに無端に巻き掛けられ、複数のリンクを連結ピンで一連に連接して成るチェーンと、駆動ホイールに回転駆動力を付与する回転駆動手段と、前記チェーンにおける長さ方向における間隔をおいたリンクの上面に形成される連結部において連結され、一方向に循環移動することにより汚泥の掻寄を行う掻寄板とを備えた汚泥掻寄装置であって、前記チェーンは複数のリンクの連接構造をなし、各リンクは一対の板状部を一端のバレルにて一体化し、他端に連結ピン挿入孔を芯合して形成してなり、一連に隣接するリンクにおける一方のリンクのバレルと他方のリンクの連結ピン挿入孔は連結ピンにて連結され、かつ各リンクは一対の板状部間が少なくとも下面において開口されると共に、各リンクの一対の板状部の下面はノッチを形成しており、前記駆動ホイールは、各々が軸線方向に延び、円周方向にチェーンにおけるリンクのピッチに応じた等間隔で離間して設けられ、回転中に各リンクにおける一対の板状部の下面に設けられたノッチと順次係合する駆動ピンと、各々が一対のリンク間の下面の開口部を介して半径方向に延出され、リンクのピッチに応じた等間隔で円周方向に間隔を置いて設けられた歯部とを備え、ホイールの回転中に歯部をバレルに駆動ピンをノッチに係合させることで、チェーンとホイールとの動力伝達を行い、前記従動ホイールはシーブホイール若しくはスプロケットホイール若しくはその双方である汚泥掻寄装置。
  3. 請求項2に記載の発明において、従動ホイールは2個若しくは3個具備せしめられ、2個の場合は全従動ホイールをシーブホイールとし、3個の場合は駆動ホイールからチェーン移動方向と反対方向に見て最離間側の1個の従動ホイールをスプロケットホイールとし、残余の2個の従動ホイールをシーブホイールとした汚泥掻寄装置。
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