JP5078822B2 - 洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents

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Description

この発明は、微細気泡と超音波によって部品や材料を洗浄する洗浄方法および洗浄装置に関するものである。
従来、工業的洗浄の分野において、フロン系の溶剤や有機溶剤、石油系溶剤などの特別な洗浄剤が用いられてきたが、オゾン層の破壊や地下水、河川、海洋汚染といった環境問題を深刻化する重大な要因となることが明らかとされてきた。このため、これらの特殊な洗浄剤を用いない洗浄方法および洗浄装置の開発が進められている。
水を主体とした洗浄水に微細気泡を発生させ、そこに被洗浄物を浸漬することにより洗浄する洗浄方法は、特殊な洗浄剤を用いない方法として注目されている。微細気泡(一般的にマイクロバブルと呼ぶ)を充満させた洗浄水に被洗浄物を浸漬すると、微細気泡が被洗浄物表面の細部に到達し表面の汚れを気泡が吸着する。汚れを吸着した微細気泡は浮力によって上昇し、汚れは洗浄水表面に移動する。この汚れを洗浄水と共に洗浄槽からオーバーフローさせ、汚れと洗浄水を分離した後に洗浄水のみを洗浄槽へ戻せば、繰り返し洗浄を行うことができる。
気泡を用いた洗浄装置の特徴として、清浄度は気泡の径や密度に大きく依存する。安定的に高い清浄度を維持するためには、洗浄水中に微細な気泡を高密度に発生させることが必須となる。しかし、洗浄水中で気泡を大量に発生させると、気泡同士の衝突頻度が高まるため、気泡同士が合一して大きくなる。この課題をクリアするために、一般的に気泡同士の合一を抑制する作用を有するアルコール系化合物や界面活性剤などの添加剤が使用されている。
添加剤によって高密度の微細気泡を生成させても、被洗浄物の表面に気泡径よりも小さい凹凸が存在する時や、表面の汚れが固着している時には、洗浄が不十分になる。このような場合には、微細気泡による洗浄と物理的な洗浄を組み合わせることによって洗浄効果を高めることが出来る。
超音波洗浄は、洗浄水を通して被洗浄物に超音波を照射し、被洗浄物の表面で発生するキャビテーション現象を利用して汚れを分解、剥離させるものである。この超音波洗浄と微細気泡を利用した洗浄方法としては、例えば特許文献1に示すものがある。
特開平7−278860号公報
この特許文献1では、微細気泡と超音波を使って洗浄を行うため、被洗浄物を浸漬する洗浄槽に、気体加圧混入手段を有する循環配管と超音波発振手段を配置している。気体加圧混入手段を用いて循環する洗浄水に微細気泡を発生させて洗浄槽へ送り込むとともに、超音波発振手段によって洗浄槽に浸漬した被洗浄物に超音波を照射する。
気泡と超音波を同一槽で併用する場合には、超音波の伝播は気泡によって阻害されるという根本的な課題に直面する。特にマイクロバブルの場合には、滞留時間が長いためにこの課題が顕著となり、さらに添加剤を添加して高密度化させた場合にはさらに大きな課題となってしまう。特許文献1に示したような構成の洗浄装置に対して、気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水を使用した場合、高密度の微細気泡が発生するため、洗浄槽内部が微細気泡で充満する。
このような状態で超音波を照射すると、洗浄水と気泡の比重が大きく異なるために超音波が反射され、被洗浄物まで超音波が到達しなくなる。被洗浄物を交換して超音波と微細気泡による新たな洗浄を行う場合、超音波が被洗浄物に到達するようになるまで、洗浄槽内部に浮遊する気泡が浮力によって上昇して気液界面で消泡するのを長時間待つ必要があるという問題があった。また、同一被洗浄物の洗浄度を高めるため超音波と微細気泡による洗浄を繰り返し行う場合にも、同様に微細気泡の消泡を長時間待つ必要があった。
気泡の合一を抑制する添加剤を加えない洗浄水の場合、洗浄槽中で気泡の合一が生じるため、微細気泡の発生を止めると比較的短時間で洗浄槽内部の微細気泡は気液界面まで上昇して破泡する。しかし、気泡の合一を抑制する添加剤を加えない洗浄水では、マイクロバブル状態を維持しようとすると洗浄水中での気泡密度を低くせざるを得ないため、実用的な時間で十分な清浄度を得ることは困難である。
気泡密度を高めようとすると、気泡の合一現象のために、洗浄槽上部に近づくほど気泡径が大きくなるため、洗浄槽内で微細気泡の洗浄力にムラが生じるという問題があった。また、超音波洗浄槽と微細気泡洗浄槽を分離し、被洗浄物をこれらの洗浄槽の間で移動させて洗浄するという方法も考えられるが、洗浄装置が大きくなるばかりでなく、超音波洗浄槽には被洗浄物から剥離した汚れが蓄積するため、洗浄水の交換頻度が高くなるという問題もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水を使用する場合においても、超音波による洗浄と微細気泡による洗浄を短時間で繰り返し実施することができるとともに、超音波洗浄と微細気泡洗浄を同一槽で実施できる洗浄方法および洗浄装置を得ることを目的としている。
この発明に係る洗浄方法は、洗浄槽と、前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子と、前記洗浄槽中の微細気泡を除去するための機構であり、前記洗浄槽に取り付けられた循環配管と、前記循環配管を通過する洗浄水に超音波を放射して洗浄水の微細気泡を破泡する超音波照射機構とを有する微細気泡除去機構と、前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるように、前記洗浄槽の底部に設置された噴射板とを備え、前記噴射板は、上部に、洗浄水を噴射するための噴射穴と、洗浄水の流れる方向を制御する突起とが設けられており、前記突起の角度は、前記噴射板の中央では前記噴射板と垂直になるように、前記洗浄槽の側面に近くなるほど前記噴射板に対して低角度になるように設けられた洗浄装置に適用される洗浄方法であって、前記超音波振動子により、前記被洗浄物に対して前記超音波を照射させる第1ステップと、前記第1ステップにより前記超音波を照射させた後、前記微細気泡発生装置により、前記洗浄槽の底部に設置された前記噴射板を介することで前記洗浄槽の底部から前記微細気泡を噴射させる第2ステップと、前記第2ステップによる前記微細気泡の噴射を停止させた後に、前記微細気泡除去機構により、前記洗浄槽に浮遊する前記微細気泡を除去させる第3ステップとを備えたことを特徴とする。
また、この発明に係る洗浄装置は、洗浄槽と、前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子とを備えた洗浄装置において、前記洗浄槽中の微細気泡を除去する微細気泡除去機構を備え、前記微細気泡除去機構は、前記洗浄槽に取り付けられた循環配管と、前記循環配管を通過する洗浄水に超音波を放射して洗浄水の微細気泡を破泡する超音波照射機構とを有し、前記超音波照射機構による超音波照射後の洗浄水を前記洗浄槽の底部から噴射させるようにし、前記洗浄槽の底部に、前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるよう噴射板を設置し、前記噴射板の上部に、洗浄水を噴射するための噴射穴と、洗浄水の流れる方向を制御する突起とを設け、前記突起の角度を、前記噴射板の中央では前記噴射板と垂直になるようにし、前記洗浄槽の側面に近くなるほど前記噴射板に対して低角度になるようにしたことを特徴とする。

この発明によれば、洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射した後、洗浄槽に微細気泡を噴射させる洗浄において、前記微細気泡の噴射を停止した後に前記洗浄槽に浮遊する微細気泡を微細気泡除去機構により除去することにより、気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水を用いた場合でも、短時間で微細気泡を除去して被洗浄物に超音波が照射される領域を生成することができ、これにより、被洗浄物に対して微細気泡洗浄を行った後に迅速に超音波洗浄の効果を発揮させることが可能となる。また、被洗浄物に対して超音波洗浄と微細気泡洗浄を迅速に繰り返し実施することが可能となり、被洗浄物の洗浄度を短時間で高めることができるという効果を奏する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による洗浄装置を示す概念図である。洗浄槽1には、気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水2が貯留されている。この洗浄槽1には、外壁に超音波振動子3が取り付けられており、超音波振動子3は、制御配線4を介して超音波発信器5とつながっている。また、洗浄槽1には、微細気泡生成器6と、オーバーフロー用配管7が取り付けられており、オーバーフロー用配管7の先には分離槽8が設置されている。分離槽8内部には循環水取込口9が設けられており、この循環水取込口9は水配管10によって水用ポンプ11を介して微細気泡生成器6とつながっている。微細気泡生成器6には、ガス供給配管12を介してガス用ポンプ13もつながっている。
さらに、洗浄槽1には、洗浄槽1の内部に上向きの液流を作り出すための噴液用配管14が取り付けられており、噴液用配管14の出口には、噴射板15が設置されている。噴液用配管14の途中には、噴液ポンプ16と破泡用超音波振動子17が取り付けられている。破泡用超音波振動子17は、破泡用制御線18を介して破泡用超音波発信器19とつながっている。
このような構成によると、洗浄槽1に浸漬された被洗浄物20に対して、超音波発信器5からの信号を制御配線4によって超音波振動子3に伝えることで洗浄水2に超音波を放出し、被洗浄物20の表面に付着した汚れを超音波によって発生するキャビテーションの力で剥離させることが出来る。ここで、キャビテーションを発生させるために使用する超音波の周波数は10Hz〜1MHzの範囲である。
次に、超音波発信器5を停止して微細気泡発生器6にガス用ポンプ13からガス供給配管12を通してガスを送り、それとともに循環水取込口9から洗浄水2を水用ポンプ11を用いて水配管10から微細気泡生成器6に送り込む。これにより、微細気泡生成器6の内部で洗浄水2とガスが混合され、微細気泡21が洗浄槽1に噴射される。被洗浄物20に衝突した微細気泡21は被洗浄物20の表面に付着している汚れを吸着し、気液界面に浮上する。また、微細気泡21は超音波によって剥離した汚れも吸着して気液界面に浮上する。気液界面の浮上汚れ22は、オーバーフロー用配管7を通って洗浄槽1から流出し、分離槽8へ流れ込む。分離槽8では、洗浄水2と浮上汚れ22が分離され、洗浄水2は循環水取込口9を通って微細気泡生成器6に流れ込む。この微細気泡21による汚れの吸着により、被洗浄物20に付着していた汚れや、超音波によって剥離した汚れが分離槽8へと移送され、洗浄槽1の洗浄水2から汚れが除去される。
微細気泡21によって洗浄槽1の洗浄水2から汚れが除去された後で、被洗浄物20を汚れが付着したものと交換し、次の洗浄を行うことができる。また、被洗浄物20の表面に微細気泡16よりも小さな凹凸がある場合には、超音波洗浄と微細気泡洗浄を繰り返すことで洗浄度を高めることが出来る。
この時、洗浄槽1の洗浄水2に微細気泡21が高密度に浮遊していると、微細気泡21が超音波を反射するため被洗浄物20に超音波が到達できない。微細気泡21は洗浄水2に比べて比重が軽いため、時間とともに浮上して気液界面で破泡する。しかし、気泡径が数百ミクロン以下の気泡は浮力が小さいため洗浄水2の中に長時間滞留し、超音波洗浄を再開するまで長時間を要することになる。
ところが、図1に示す構成によると、噴液ポンプ16を使用して、微細気泡21を含む洗浄水2を噴液用配管14に流し、洗浄槽1の底部から噴射板15を通して洗浄槽1に噴射させることが出来る。噴液用配管14に取り付けられた破泡用超音波振動子17は、破泡用超音波発信器19から破泡用制御線18を通して送られた信号により、噴液用配管14を通過する洗浄水2に100Hz〜1MHz、望ましくは1kHz〜100kHzの超音波を放射する。この超音波により、噴液用配管14を流れる洗浄水2の微細気泡21が破泡されるため、噴射板15からは微細気泡21を含まない洗浄水2が上向きに噴出する。この液流は洗浄槽1に浮遊する微細気泡21を上向きに押し上げて気液界面で破泡させる。このようにして、洗浄槽1の洗浄水2に浮遊する微細気泡21を短時間で破泡させ、短時間で被洗浄物20への超音波照射が可能になる。
図2は、超音波、微細気泡、及びこれらを併用した場合に、金属部品から除去された油汚れの量を示す。超音波、微細気泡単独に比べて、超音波と微細気泡を併用した洗浄は、部品表面に残留する残留油分濃度が明確に減少している。
さらに、図1においては、噴液用配管14の途中に破泡用超音波振動子17を設置したが、これ以外にも、フィルター(例えば、疎水性のビーズを詰めたもの)や光照射機などを設置することで微細気泡を破泡させることも出来る。
実施の形態2.
図3は、図1に示す洗浄槽1の底部に設置した噴射板15の断面図である。噴射板15の上部には、洗浄水2を噴射するための噴射穴23と洗浄水2の流れる方向を制御する突起24が設けられている。
このような構成の噴射板15によれば、噴液用配管14を通して流れる洗浄水2が噴射穴23を通して洗浄槽1に噴射される。この時、噴射板15に設けた突起24の角度を、噴射板15の中央では噴射板15と垂直になるようにし、洗浄槽1の側面に近くなるほど突起24の角度を噴射板15に対して低角度になるようにすることで、洗浄槽1の中央では上向きの液流25を、洗浄槽1の側面に近くなるほど側面に沿った液流25を作ることが出来る。
これにより、洗浄槽1の底部から気液界面に向かう上昇流を洗浄槽1の全域に作り出し、微細気泡21を気液界面に浮上させることが出来る。さらに、噴液用配管14には散気配管26を介して曝気ポンプ27を接続することが出来る。曝気ポンプ27からガスを吹き込むと、噴射穴23を通して径の大きな気泡28を噴出させることが出来る。径の大きな気泡28は急速に気液界面まで浮上するとともに、微細気泡21を押し上げる力を生み出すため、さらに短時間で被洗浄物20の周囲の微細気泡21を除去することができる。
実施の形態3.
実施の形態1においては、噴液用配管14の途中に破泡用超音波振動子17を設けていたが、破泡用超音波振動子17を設置する代わりに、図4に示すように、噴液用配管14を、その吸い込み口が洗浄槽1の内部の上部位置に配置され、噴液用配管14の一部を洗浄に使用する超音波振動子3の近傍に来るように洗浄槽1に内設した後で洗浄槽1の外に引き出し、噴液ポンプ16を介して洗浄槽1の底部から噴射板15に接続してもよい。
このような構成によれば、噴液ポンプ16によって洗浄水2を噴液用配管14に流している時に、超音波振動子3から超音波を洗浄槽1の内部に照射することが出来る。この時、超音波振動子3から放出された超音波は噴液用配管14を通して、噴液用配管14を流れる洗浄水に照射させる。超音波振動子3から放射される超音波の周波数を100Hz〜1MHzに設定しておけば、噴液用配管14を流れる洗浄水2に含まれる微細気泡21が破泡され、噴射板15から微細気泡21を含まない洗浄水2の上向きの液流が生成される。実施の形態1においては、洗浄と微細気泡の破泡に別々の超音波振動子を用いていたが、この構成では同じ超音波振動子で洗浄と微細気泡の破泡を行うことが可能となり、装置構成が簡素化される。
実施の形態4.
実施の形態3においては、噴液用配管14を流れる洗浄水2に超音波を照射するように超音波振動子3の近傍に噴液用配管14を設置していたが、図5に示すように、噴液用配管14の吸い込み口を超音波振動子3の近傍になるように洗浄槽1に内設し、洗浄槽1から外部に引き出した噴液用配管14と噴射板15を、噴液ポンプ16を介して接続することも出来る。
このような構成によれば、超音波振動子3から放射された超音波によって、超音波振動子3の近傍に浮遊している洗浄水2の微細気泡21が破泡される。噴液ポンプ16によって洗浄水2を噴液用配管14に吸引し噴射板15から噴射すると、超音波振動子3の近傍からは微細気泡21を含まない洗浄水2が吸引されるため、噴射板15からは微細気泡21を含まない洗浄水2が放出され、洗浄水2中に浮遊する微細気泡21を気液界面に押し流すことが出来る。このような構成にすることにより、噴液用配管14の構造を簡略にすることが出来る。
実施の形態5.
実施の形態4においては、超音波によって微細気泡21が破泡した洗浄水2を洗浄槽1の底部から噴射させ、その液流によって浮遊する微細気泡21を気液界面で破泡させていた。このような上昇流を生成する代りに、図6に示すように、洗浄槽1の底部に回転体29を設け、その回転によって洗浄水2に生成される渦30に向けて超音波振動子3から超音波を照射することで微細気泡21を破泡することも出来る。
この様な構成によれば、回転体29によって生成された渦30が、比重の軽い微細気泡21を渦の中心に集める。そこに、超音波振動子3から超音波を照射すると、渦30とともに回転している微細気泡21が超音波振動子3と対向する位置に来たときに超音波で微細気泡21が破泡される。微細気泡21は渦の中央ほど密度が高く、また中央部の微細気泡21が超音波で破泡されると周囲の微細気泡16が中央部に順次引き寄せられる。このような渦の働きにより、洗浄槽1の微細気泡21を超音波によって効率よく破泡することが出来るため、短時間で洗浄水2の微細気泡21を除去することができる。
実施の形態6.
実施の形態1〜5では、超音波による破泡効果を利用していたが、減圧による微細気泡21の膨張を利用することも出来る。図7は、洗浄槽1に開閉可能な密閉性の上蓋31を設け、上蓋31の中央に被洗浄物20を保持する保持具32を固定する固定棒33を取り付け、固定棒33の端に上下移動機構34を設けたものである。上蓋31には、排気配管35も取り付けられており、排気配管35は排気ポンプ36とつながっている。また、上蓋31には、ガスリーク配管37が取り付けられており、その途中にはリークバルブ38が接続されている。さらに、洗浄槽1の機密性を保つため、オーバーフロー用配管7の途中にオーバーフローバルブ39が設置されており、微細気泡生成器6に接続された水配管10には水配管バルブ40が、ガス供給配管12にはガス供給バルブ41が取り付けられている。
このような構成によると、上蓋31に取り付けられたガスリーク配管37のリークバルブ38と、オーバーフローバルブ39と水配管バルブ40とガス供給バルブ41をそれぞれ閉じ、排気ポンプ36を動作させて洗浄槽1の空気を排気配管35から引き抜くことで、洗浄槽1の内部を減圧させることが出来る。減圧状態になると洗浄水2に浮遊している微細気泡21は膨張し、浮力が急増する。このため、微細気泡21は急激に気液界面まで浮遊して破泡する。洗浄水2に浮遊する微細気泡21が消失した時点で排気ポンプ36を止め、リークバルブ38を開いて洗浄槽1に空気を取り込むことで、洗浄水2には微細気泡21がなくなり、超音波による洗浄を短時間で開始することが出来る。
次に、図7に示した構成における被洗浄物20の洗浄手順を説明する。まず、上蓋31を洗浄槽1から取り外した状態で被洗浄物20を保持具32に取り付ける。次に、リークバルブ38を開いたまま上蓋31を洗浄槽1に取り付け、被洗浄物20が洗浄水2に浸漬するように、上下移動機構34で固定棒33を上下させる。被洗浄物20が洗浄水2に浸漬した状態で超音波振動子3から超音波を照射し、被洗浄物20の汚れを剥離させる。
超音波振動子3を停止した後、オーバーフローバルブ39と水配管バルブ40、ガス供給バルブ41を開き、水用ポンプ11とガス用ポンプ13を動作させて、微細気泡生成器6から微細気泡21を発生させる。この微細気泡21により、被洗浄物20の表面汚れと超音波によって剥離した汚れが微細気泡21とともに気液界面まで浮上する。この浮上汚れ22はオーバーフロー用配管7を通って分離槽8へ流れ込み、浮上汚れ22と洗浄水2に分離する。
浮上汚れ22が洗浄槽1から分離槽8へすべて流出したあと、水用ポンプ11とガス用ポンプ13を止め、微細気泡21の発生を停止する。ここで、オーバーフローバルブ39と水配管バルブ40、ガス供給バルブ41、リークバルブ38を閉じ、洗浄槽1を密閉状態にする。この状態で排気ポンプ36を動作させて洗浄槽1の内部を減圧し、微細気泡21を膨張させて気液界面で破泡させる。微細気泡21の破泡が終了した後でリークバルブ38を開き、洗浄槽1の内部を大気圧に戻す。被洗浄物20を交換する場合は、上蓋31を取り外し、保持具32に取り付けた被洗浄物20を取り替える。
この発明の実施の形態1による洗浄装置を示す概略図である。 油汚れが付着した部品を超音波、微細気泡またはこれらの併用で洗浄した後の残留油分量を示す図である。 この発明の実施の形態2による噴射板の要部を示す概略図である。 この発明の実施の形態3による微細気泡除去機構の要部を示す概略図である。 この発明の実施の形態4による微細気泡除去機構の要部を示す概略図である。 この発明の実施の形態5による微細気泡除去機構の要部を示す概略図である。 この発明の実施の形態6による微細気泡除去機構の要部を示す概略図である。
符号の説明
1 洗浄槽、2 洗浄水、3 超音波振動子、4 制御配線、5 超音波発信器、6 微細気泡生成器、7 オーバーフロー用配管、8 分離槽、9 循環水取込口、10 水配管、11 水用ポンプ、12 ガス供給配管、13 ガス用ポンプ、14 噴液用配管、15 噴射板、16 噴液ポンプ、17 破泡用超音波振動子、18 破泡用制御線、19 破泡用超音波発信器、20 被洗浄物、21 微細気泡、22 浮上汚れ、23 噴射穴、24 突起、25 液流、26 散気配管、27 曝気ポンプ、28 径の大きな気泡、29 回転体、30 渦、31 上蓋、32 保持具、33 固定棒、34 上下移動機構、35 排気配管、36 排気ポンプ、37 ガスリーク配管、38 リークバルブ、39 オーバーフローバルブ、40 水配管バルブ、41 ガス供給バルブ。

Claims (4)

  1. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、
    前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、
    前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子と
    を備えた洗浄装置において、
    前記洗浄槽中の微細気泡を除去する微細気泡除去機構を備え
    前記微細気泡除去機構は、前記洗浄槽に取り付けられた循環配管と、前記循環配管を通過する洗浄水に超音波を放射して洗浄水の微細気泡を破泡する超音波照射機構とを有し、前記超音波照射機構による超音波照射後の洗浄水を前記洗浄槽の底部から噴射させるようにし、
    前記洗浄槽の底部に、前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるよう噴射板を設置し、
    前記噴射板の上部に、洗浄水を噴射するための噴射穴と、洗浄水の流れる方向を制御する突起とを設け、前記突起の角度を、前記噴射板の中央では前記噴射板と垂直になるようにし、前記洗浄槽の側面に近くなるほど前記噴射板に対して低角度になるようにした
    ことを特徴とする洗浄装置。
  2. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、
    前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、
    前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子と
    を備えた洗浄装置において、
    前記洗浄槽中の微細気泡を除去する微細気泡除去機構を備え
    前記洗浄槽の底部に、前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるよう噴射板が設置され、
    前記微細気泡除去機構は、洗浄水の吸い込み口が前記超音波振動子の近傍に配置されるように前記洗浄槽に内設された後、前記洗浄槽の外部に引き出され、前記洗浄槽の底部から前記噴射板に接続された循環配管を有し、前記超音波振動子による超音波照射後の洗浄水を前記洗浄槽の底部から噴射させるようにした
    ことを特徴とする洗浄装置。
  3. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、
    前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、
    前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子と、
    前記洗浄槽中の微細気泡を除去するための機構であり、前記洗浄槽に取り付けられた循環配管と、前記循環配管を通過する洗浄水に超音波を放射して洗浄水の微細気泡を破泡する超音波照射機構とを有する微細気泡除去機構と、
    前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるように、前記洗浄槽の底部に設置された噴射板と
    を備え、
    前記噴射板は、上部に、洗浄水を噴射するための噴射穴と、洗浄水の流れる方向を制御する突起とが設けられており、
    前記突起の角度は、前記噴射板の中央では前記噴射板と垂直になるように、前記洗浄槽の側面に近くなるほど前記噴射板に対して低角度になるように設けられた
    洗浄装置に適用される洗浄方法であって、
    前記超音波振動子により、前記被洗浄物に対して前記超音波を照射させる第1ステップと、
    前記第1ステップにより前記超音波を照射させた後、前記微細気泡発生装置により、前記洗浄槽の底部に設置された前記噴射板を介することで前記洗浄槽の底部から前記微細気泡を噴射させる第2ステップと、
    前記第2ステップによる前記微細気泡の噴射を停止させた後に、前記微細気泡除去機構により、前記洗浄槽に浮遊する前記微細気泡を除去させる第3ステップと
    を備えたことを特徴とする洗浄方法。
  4. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽に貯留された気泡の合一を抑制する添加剤を加えた洗浄水と、
    前記洗浄槽に微細気泡を噴射する微細気泡発生装置と、
    前記洗浄槽に浸漬された被洗浄物に対して超音波を照射する超音波振動子と、
    前記洗浄槽中の微細気泡を除去する微細気泡除去機構と、
    前記循環配管から噴射される液流が前記洗浄槽に対して上向きになるように、前記洗浄槽の底部に設置された噴射板と
    を備え、
    前記微細気泡除去機構は、洗浄水の吸い込み口が前記超音波振動子の近傍に配置されるように前記洗浄槽に内設された後、前記洗浄槽の外部に引き出され、前記洗浄槽の底部から前記噴射板に接続された循環配管を有している洗浄装置に適用される洗浄方法であって、
    前記超音波振動子により、前記被洗浄物に対して前記超音波を照射させる第1ステップと、
    前記第1ステップにより前記超音波を照射させた後、前記微細気泡発生装置により、前記洗浄槽の底部に設置された前記噴射板を介することで前記洗浄槽の底部から前記微細気泡を噴射させる第2ステップと、
    前記第2ステップによる前記微細気泡の噴射を停止させた後に、前記微細気泡除去機構により、前記洗浄槽に浮遊する前記微細気泡を除去させる第3ステップと
    を備えたことを特徴とする洗浄方法。
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