JP5078733B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から排出される排気ガス中の窒素酸化物を還元浄化するための内燃機関の排気浄化装置に関する。特に、還元触媒の排気上流側に還元剤を噴射し、還元触媒で還元剤を用いて窒素酸化物を還元浄化するための内燃機関の排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジン等から排出される排気ガス中には、環境に影響を与えるおそれのある窒素酸化物(以下、「NOX」と称する。)が含まれている。従来、このNOXを浄化するために用いられる排気浄化装置の一態様として、排気通路内に還元触媒を配設し、この還元触媒中で還元剤を用いてNOXの還元浄化を行うSCR(Selective Catalytic Reduction)システムが知られている。このSCRシステムは、尿素溶液等の還元剤を還元触媒の上流側に供給し、生成されるアンモニアを還元触媒に吸着させておき、還元触媒に流入する排気ガス中のNOXをアンモニアと反応させて、NOXを還元浄化するものである。
還元触媒の上流側で供給される還元剤は、インジェクタによって排気通路中に噴射されるが、このインジェクタを取付けるために、排気通路の本流を構成する排気管にフランジ部を有する接続管が設けられる場合がある。より具体的には、図11に示すように、インジェクタユニット310は、ハウジング316、キャップ318及びインジェクタ320から構成され、ハウジング316の下端にはフランジ316aが形成されている。一方、連結管路(排気管)304にはフランジ304cが形成され、このフランジ304cとインジェクタユニット310のフランジ316aとがボルト、ナット等の連結具317によって結合され、これにより、ハウジング316が連結管路(排気管)304に接続されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−96212号公報 (段落[0020] 図2)
ところで、還元触媒に吸着させることができる還元剤の量には、温度によって変化する飽和容量がある。インジェクタから噴射される還元剤の噴射量は、還元触媒における還元剤の吸着容量を超えないように、かつ、吸着容量にできるだけ近い量の還元剤が吸着された状態となるように設定される。このように還元剤を噴射することによって、還元触媒全体を利用した効率的なNOXの還元を行うことができる。すなわち、還元触媒でのNOXの還元効率を効率化するには、噴射された還元剤を還元触媒の入口面全体に均等に分布させて流入させ、還元触媒全体を利用して還元反応を生じさせることが望ましい。そのためには、還元触媒の前面での均一な排気ガスの流れが必要である。
しかしながら、特許文献1に記載された排気浄化装置の構成の場合、インジェクタ320が固定されるフランジ304cが備えられていることに起因して、排気管304の内周面に開口部が形成されている。そのため、還元触媒の前面において排気ガスの流れが偏りやすいという問題がある。
図12(a)〜(b)は、排気管325に対して還元剤の導入部分となる接続管314が接続された排気通路における排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図12(a)は、排気ガスの流れ方向に対して側方側から排気通路を見た図であり、図12(b)は、還元触媒313の入口面の上流側40mmの位置で排気ガスの流れ方向に沿って排気通路を見た図であって、図12(a)のXX´断面を矢印方向に見た図に相当する。
この図12(a)に示すように、排気通路内を排気ガスが通過する際に、排気管325の内周面に形成された接続管314の開口部314bによって当該開口部314b側を流れる排気ガスの流れが乱され、開口部314b側を通過する排気ガスの流速が相対的に遅くなる一方、開口部314b側とは反対側を通過する排気ガスの流速が相対的に早くなる。速度分布に偏りが生じた排気ガスは、その後テーパ部を通過することによって、さらに速度分布の偏りが大きくなる。その結果、図12(b)に示すように、還元触媒313の前面において排気ガスの速度分布に偏りが見られるようになる。
そして、接続管を介して排気管内に噴射される還元剤は、その貫徹力によって排気ガスの流れが速い側に向かって進むことも相俟って、還元触媒313の入口面に流入する還元剤の分布が偏ることになる。その結果、還元剤の吸着量が部分的に目標値を下回ってしまい、NOXと還元剤との有効反応面積が低下することにより、還元触媒313でのNOXの還元効率が悪化するおそれがある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、還元触媒上流側のテーパ部の入口部分に、所定の段差からなる排気流剥離部を設けることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明の目的は、還元触媒前面での排気ガスの流れの偏りを改善し、還元剤を還元触媒の入口面全体に均等に分布させて流入させることにより、NOXの還元効率の向上を図ることができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、内燃機関の排気通路中に備えられた還元触媒の排気上流側で還元剤噴射部から還元剤を噴射し、排気ガス中の窒素酸化物を還元触媒で還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置であって、還元触媒の排気上流側の排気通路には、排気ガスの流れ方向に沿って断面積が次第に増大するテーパ部が設けられるとともに、テーパ部より排気上流側の排気通路の内周面には還元剤が導入される開口部が設けられ、テーパ部の入口部分に所定の段差からなる排気流剥離部を設け、排気流剥離部は、テーパ部の上流側端部から排気管が挿入されて形成されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置を構成するにあたり、排気流剥離部は、排気ガスの流れ方向に、排気通路の断面積が拡がる段差であることが好ましい。
本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、テーパ部の入口部分に所定の段差からなる排気流剥離部を設けることにより、テーパ部の上流側における排気ガスの流れに偏りができている場合であっても、テーパ部を通過した排気ガスの流れの偏りを改善することができる。したがって、排気ガス中に噴霧された還元剤を、還元触媒の入口面全体に均一に分布させて流入させることができ、還元触媒でのNOXの還元効率を向上させることができる。
また、排気流剥離部がテーパ部の入口部分に設けられる構成であるため、配管の接続部分を利用して、所定の段差を容易に形成することができる。
以下、図面を参照して、本発明の排気浄化装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.排気浄化装置の基本的構成
図1は、本発明の実施の形態にかかる内燃機関の排気浄化装置(以下、単に「排気浄化装置」と称する。)10の構成を示している。
この排気浄化装置10は、排気ガスを排出する内燃機関5と、内燃機関5に接続された排気管25と、排気管25の途中に介装された触媒ユニット15と、触媒ユニット15の排気上流側で排気管25内に還元剤を噴射するための還元剤供給装置30とを備えている。触媒ユニット15には、排気上流側の還元触媒13と、排気下流側の酸化触媒17とが備えられている。
内燃機関5は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンが典型的であるが、現状において排気ガス中のNOXの還元効率が課題とされるディーゼルエンジンを対象とすることが適している。
還元剤供給装置30は、還元剤の貯蔵タンク31と、貯蔵タンク31内の還元剤を圧送するポンプ33と、ポンプ33によって圧送される還元剤を排気管25内に噴射するインジェクタ35と、これらの各部を接続する供給ライン37とを備えている。利用される還元剤としては、尿素溶液や未燃燃料が典型的であるが、本実施形態の排気浄化装置10は、還元剤として尿素溶液を用いた排気浄化装置である。ポンプ33は、例えば電動ポンプが用いられ、インジェクタ35に向けて圧送される供給ライン37内の還元剤の圧力が所定の圧力に維持されるように制御されている。また、インジェクタ35は、例えば、通電制御により開閉制御が行われるON−OFF弁が用いられる。図1に示す還元剤供給装置30の構成は一例であって、かかる構成に制限されるものではない。
本実施形態の排気浄化装置10では、インジェクタ35にはフランジ部35aが設けられるとともに、排気管25に接続された接続管14の端部にフランジ部14aが設けられ、フランジ部35aとフランジ部14aとがボルト及びナット(ともに図示せず)を用いて結合されることによって、インジェクタ35が固定されている。
この還元剤供給装置30によって噴射される還元剤の量は、内燃機関5の回転数や負荷状態、燃料噴射量等を基に推定される排出NOX量に応じて決定され、この噴射量に応じてインジェクタ35のDUTY制御が行われる。
触媒ユニット15は、ケーシング12内に、還元触媒13と酸化触媒17とを備えて構成されている。
このうち、還元触媒13は、インジェクタ35から噴射される尿素溶液から生成されるアンモニアを吸着し、流入してくる排気ガス中に含まれるNOXをアンモニアによって選択的に還元浄化する還元触媒である。この還元触媒13は、公知のもの、例えば、多孔質担体上に、活性成分としてのストロンチウム又はバリウム、及びマグネシウム等のアルカリ土類金属や、セリウムとランタン等の希土類金属、白金とロジウム等の貴金属等を含むものを用いることができる。
また、酸化触媒17は、還元剤から生成されたアンモニアが還元触媒13に吸着されずにスリップして、還元触媒13の下流側に流出した場合に、アンモニアを酸化して、相対的に毒性の低いNO2とH2Oとに分解して放出させるようになっている。
また、還元触媒13による還元効率を向上させるため、アンモニアの吸着容量を増大すべく、還元触媒13の直径は排気管25の直径よりも大きくなっている。そのため、触媒ユニット15のケーシング12のうち、還元触媒13及び酸化触媒17が備えられた中央部12bの直径は、排気管25の直径よりも大きくなっているとともに、ケーシング12の排気上流側は、排気ガスの流れ方向に沿って直径が次第に大きくなる拡大テーパ部12aとして形成される一方、ケーシング12の排気下流側は、排気ガスの流れ方向に沿って直径が次第に小さくなる縮小テーパ部12cとして形成されている。
2.排気流剥離部
本実施形態の排気浄化装置10において、拡大テーパ部12aの入口部分には所定の段差からなる排気流剥離部11が設けられており、排気流剥離部11を通過する排気ガスに剥離を生じさせることによって、拡大テーパ部12aを通過し、還元触媒13に流入する排気ガスの流れの偏りを改善させるようになっている。
図2(a)〜(b)は、図1の排気浄化装置10のうち、排気流剥離部11の構成を説明するための図である。図2(a)は、拡大テーパ部12aの近傍の排気通路を示す側方断面図であり、図2(b)は、拡大テーパ部12aの近傍の排気通路を示す斜視図である。
図2(a)〜(b)に示すように、本実施形態の排気浄化装置10の拡大テーパ部12aの入口部分には、排気ガスの流れ方向に排気通路の断面積が広がる段差16からなる排気流剥離部11が設けられている。この排気流剥離部11は、触媒ユニット15のケーシング12の上流側端面の中央部に、排気管25の直径と近似する直径の開口19を設け、排気管25の端部を溶接することによって構成されたものである。したがって、排気通路の周囲360°すべてに排気流剥離部11が形成されるとともに、排気管25の内周面と、触媒ユニット15のケーシング12の端面とがなす段差16の角度(以下「段差の傾斜角(θ)」と称する。)が90°となっている。
この段差16からなる排気流剥離部11は、図3に示すように、拡大テーパ部12の入口部分を排気ガスが通過する際に、排気通路の外周側を通過する排気ガスに渦流を生じさせることによって、排気ガスに剥離を発生させるようになっている。
図4(a)〜(b)は、図2(a)〜(b)に示す排気流剥離部11が備えられた拡大テーパ部12近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図4(a)は、排気ガスの流れ方向に対して側方側から排気通路を見た図であり、図4(b)は、還元触媒13の入口面の上流側40mmの位置で排気ガスの流れ方向に沿って排気通路を見た図であり、図4(a)中のXX´断面を矢印方向に見た断面図に相当する。
なお、このシミュレーション結果は、排気ガスの流速=10.9m/s、排気ガス温度=27℃、排気通路内の圧力=1352Pa、排気管25の直径(d1)=56.8mm、排気管25の内周面から外周方向に向かう段差16の高さ(h1)=+2mm、段差16の傾斜角(θ)=90°、拡大テーパ部12aの長さ(L1)=225mm、触媒ユニット15のケーシング12の中央部12bの直径(d2)=195mm、接続管25の直径(d3)=35mm、接続管14の開口部14bから拡大テーパ部12aの入口部分までの最短距離(L2)=18.2mmの条件で、CFD(Computational Fluid Dynamics)によってシミュレーションを行ったものである(図2を参照)。
この図4(a)〜(b)は、排気流剥離部を備えていない従来の排気通路での排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図12(a)〜(b)に対応する図であるが、所定の段差からなる排気流剥離部11が、排気通路の周囲360°すべてに設けられているために、拡大テーパ部12aを通過する排気ガスの速度は同心円状に分布するように改善されている。
すなわち、図2(a)〜(b)及び図4(a)〜(b)に示す本実施形態の排気浄化装置では、排気通路の周囲360°すべてに排気流剥離部11が設けられているため、拡大テーパ部12aの入口部分よりも上流側での排気ガスの速度分布のばらつきの有無にかかわらず、拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの流れは、外周部分に均等に剥離を生じ、速度分布が均一に分布させられる。
したがって、接続管14を介して還元剤を噴射した場合には、排気ガスの速度分布に応じて、還元剤が還元触媒13の入口面全体に均一に分布して還元触媒13に導入される。そのため、還元触媒13の吸着容量を最大限利用して還元剤を吸着させることができ、還元触媒13におけるNOXの還元効率の効率化が図られる。
排気ガスの流れに剥離を発生させ、排気ガスの流れの偏りを改善する排気流剥離部の構成は種々の変形が考えられ、排気管の内周面から外周方向に向かう段差16の高さ(h1)や、段差16の傾斜角(θ)は適宜調節することができる。ただし、排気ガスが排気流剥離部を通過することによって排気ガスの圧力損失を増大させることは内燃機関への負荷につながることから、圧力損失も考慮して排気流剥離部を構成することが好ましい。
例えば、図5(a)は、排気管25の内周面から外周方向に向かう段差16の高さ(h1)を+1mmにした排気流剥離部11aを示している。また、図5(b)〜(c)は、段差16の高さ(h1)以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図5(a)の排気流剥離部11aが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。さらに、このシミュレーションを行う際に同時に算出した、排気流剥離部11aが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。この圧力損失は、排気流剥離部11aの上流側及び下流側それぞれ5mmの地点での圧力値を比較することによって算出した。
また、図6(a)は、排気管25の内周面から外周方向に向かう段差16の高さ(h1)を−2mmにした排気流剥離部11bを示している。そして、図6(b)〜(c)は、段差16の高さ(h1)以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図6(a)の排気流剥離部11bが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。また、この排気流剥離部11bが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。
また、図7(a)は、段差16の傾斜角(θ)を45°とした排気流剥離部11cを示している。そして、図7(b)〜(c)は、段差16の傾斜角(θ)以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図7(a)の排気流剥離部11cが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。また、この排気流剥離部11cが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。
また、図8(a)は、段差16の傾斜角(θ)を135°とした排気流剥離部11dを示している。そして、図8(b)〜(c)は、段差16の傾斜角(θ)以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図8(a)の排気流剥離部11dが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。また、この排気流剥離部11dが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。
また、図9(a)は、排気通路内に邪魔板18を配置することによって形成された段差16からなる排気流剥離部11eを示している。そして、図9(b)〜(c)は、排気流剥離部11eの構成以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図9(a)の排気流剥離部11eが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。また、この排気流剥離部11eが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。
また、図10(a)は、触媒ユニット15のケーシング12の上流側端面の中央に形成した開口19から、排気管25を挿入してケーシング12内に突出させることによって、排気通路の段差16を形成した排気流剥離部11fを示している。そして、図10(b)〜(c)は、排気流剥離部11fの構成以外は図2(a)〜(b)のシミュレーション結果と同様の条件で、図10(a)の排気流剥離部11fが備えられた拡大テーパ部12a近傍における排気ガスの速度分布のシミュレーションを行った結果を示している。また、この排気流剥離部11fが設けられた拡大テーパ部12aの入口部分を通過する排気ガスの圧力損失を表1に示す。
これらの排気ガスの速度分布のシミュレーション結果に示されるように、いずれの排気流剥離部11、11a〜11fであっても、排気ガスの速度分布が同心円状に近づくように改善されている。特に、今回行ったシミュレーションの条件の場合には、図2(a)、図6(a)、図8(a)、図9(a)、図10(a)に示される構成の排気流剥離部11、11b、11d、11e、11fであれば、排気ガスの速度分布をより同心円状に近付けられることが理解できる。
一方、表1に示される圧力損失の観点から言えば、図2(a)、図5(a)、図7(a)、図8(a)、図10(a)に示される構成の排気流剥離部11、11a、11c、11d、11fであれば、排気ガスの圧力損失が著しく増大しないことが理解できる。
したがって、排気ガスの速度分布を均一にするとともに、排気ガスの圧力損失が小さくなるようにするためには、拡大テーパ部12aの入口部分に形成する排気流剥離部を、図2(a)、図8(a)、図10(a)に示される構成の排気流剥離部11、11d、11fとすることが好ましい。中でも、図10(a)に示される構成の排気流剥離部11fであれば、拡大テーパ部12aの端面から排気管25を挿入し、溶接することによって、強度を確保しつつ排気流剥離部を容易に形成することができる。
3.応用例
これまで説明した排気流剥離部の構成例はあくまでも一例であって、種々の変形が可能である。
例えば、拡大テーパ部の入口部分の外周部分に排気流剥離部を設けるにあたり、拡大テーパ部よりも上流側の排気通路の形状や、還元剤が導入される接続管の開口部の形状又は位置に対応させて、拡大テーパ部の入口部分の外周部分に、部分的に段差を形成してもよく、あるいは、部分的に高さ(h1)や傾斜角(θ)を変えながら段差を形成することもできる。排気流剥離部を構成する段差をこのように形成することにより、さまざまな排気通路の構成に対応させて、還元触媒の入口部分での排気ガスの速度分布が均一に分布するように調節することができる。
本発明の実施の形態にかかる排気浄化装置の構成を示す図である。 本実施形態の排気浄化装置に備えられた排気流剥離部の構成について説明するための側方断面図及び斜視図である。 排気流剥離部の作用について説明する図である。 排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 排気流剥離部の別の構成例を示す側方断面図及び排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 従来の排気浄化装置の構成について説明する図である。 従来の排気浄化装置の構成での排気ガスの速度分布のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
5:エンジン、10:排気浄化装置、11・11a・11b・11b・11c・11d・11e・11f:排気流剥離部、12:ケーシング、12a:拡大テーパ部、12b:中央部、12c:縮小テーパ部、13:還元触媒、14:接続管、14a:フランジ部、14b:開口部、15:触媒ユニット、16:段差、17:酸化触媒、18:邪魔板、19:開口、25:排気管、30:還元剤供給装置、31:貯蔵タンク、33:ポンプ、35:インジェクタ、35a:フランジ部、37:供給通路

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路中に備えられた還元触媒の排気上流側で還元剤噴射部から還元剤を噴射し、排気ガス中の窒素酸化物を前記還元触媒で前記還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置において、
    前記還元触媒の排気上流側の排気通路には、前記排気ガスの流れ方向に沿って断面積が次第に増大するテーパ部が設けられるとともに、前記テーパ部より排気上流側の排気通路の内周面には前記還元剤が導入される開口部が設けられ、
    前記テーパ部の入口部分に所定の段差からなる排気流剥離部を設け、
    前記排気流剥離部は、前記テーパ部の上流側端部から排気管が挿入されて形成されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記排気流剥離部は、前記排気ガスの流れ方向に、前記排気通路の断面積が拡がる段差であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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