JP5077767B2 - ナビゲーション装置及びプログラム - Google Patents
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Description
一例として、特許文献1には、車載ナビゲーション装置とある時点での信号機の点灯状態(以下、現示とする)に関する情報を複数の信号機について蓄積しているセンタとの間で通信を行い、自車両前方に位置する最も近い信号機の現示を運転者に報知するシステムが開示されている。
また、このように地図画面とともに表示された判定結果をもとにすれば、目的地までにかかる走行時間や走行しやすい経路などの判断がより容易になる。例えば、ユーザが複数の経路の中から、信号機の現示を考慮に入れて最適な経路を選択するというように、現示の判定結果を活用することが可能となる。
すなわち、車両の現在位置に関する現在位置情報を取得する現在位置情報取得処理、信号機の設置位置に関する設置位置情報、および各信号機の現示を判定可能な信号現示情報を取得する信号機情報取得処理、前記設置位置情報に基づき、特定の信号機を対象信号機として設定する対象信号機設定処理、前記現在位置情報と前記設置位置情報とに基づき、前記現在位置から前記対象信号機までの経路を複数探索する経路探索処理、前記複数の経路と前記信号現示情報とに基づき、前記複数の経路毎に、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定する信号機現示判定処理、そして前記複数の経路のうちの一の経路と当該一の経路に対応する前記対象信号機の現示とを、地図上に表示する報知処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
このようなプログラムを実行することで、上記と同様の効果が奏される。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る第1実施形態の車載用ナビゲーション装置1の全体構成を示すブロック図である。車載用ナビゲーション装置1は、制御部10を中心に構成されており、この制御部10に接続される位置検出器20、地図データ記憶部30、操作スイッチ群40、通信部50、描画部60、音声出力部70、および、情報記憶部80を備えている。なお、制御部10は通常のコンピュータとして構成されており、内部には、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスラインなどが備えられている。また、描画部60には、ディスプレイ60aが電気的に接続されており、音声出力部70には、スピーカ70aが電気的に接続されている。
操作スイッチ群40は、ディスプレイ60aと一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチやリモコン装置等で構成され、各種入力に使用される。
図3は、第1実施形態でナビゲーション装置1にて実行される現示情報判定処理を示すフローチャートである。この処理は、ナビゲーション装置1にて、例えば所定時間間隔で、繰り返し実行される。
なお、S40では、前回行った現示情報判定処理において設定したルートと異なるルートを「経路」として設定する。具体的には、前回の現示情報判定処理で推奨ルートが「経路」として設定されていた場合には、別ルートを設定する。また、前回の現示情報判定処理で別ルートが「経路」として設定されていた場合には、推奨ルートを設定する。S40の処理を実行すると、S60に移行する。
本実施形態では、まず、判定対象とすべく任意の信号機を選んで対象信号機として設定すると、当該対象信号機までの経路を探索し、判定に用いる経路を一つ取得する。そこで、本実施形態によると、現示の判定対象に設定できる信号機は、自車両が最初に到着する信号機に限らず、地図表示画面上から任意に選択可能であることが大きな特徴である。そして、現在位置から対象信号機にたどり着くまでの経路は複数考えられるが、本実施形態では、設定した信号機について経路を一つ取得し、その経路に沿って走行することを仮定し、その経路上の対象信号機を含む各信号機に関して、信号現示情報を用いて到着時の現示を順に判定することができる。このようにして、本実施形態によると、各信号機に車両が到着する時刻とその時刻における信号機の現示を逐次求めることが可能となり、対象信号機が現在位置から複数個先の信号機であっても現示を的確に判定することが可能となる。
ところで、上記第1実施形態は、情報記憶部80に記憶された信号機データ内の信号現示情報を「信号機の現示と時刻との対応関係を示す情報」として構成した例であるが、信号現示情報が「複数の信号機における現示の対応関係を示す情報」である場合は、以下に第2実施形態として例示する構成を採用することが好ましい。
そこで、本発明に係る第2実施形態の車載用ナビゲーション装置1の構成、および、この第2実施形態でナビゲーション装置1にて実行される現示情報判定処理について、第1実施例と異なる点を説明する。第2実施形態では、図1に示す車載用ナビゲーション装置1の情報記憶部80に記憶された信号機データ内に、複数の信号機における現示の対応関係を示す情報として、図7に例示する「信号機の系統情報」にて構成された信号現示情報を蓄積している。
図7に示す本実施形態の信号機の系統情報は、対象信号機の現示を判定するための起点となる信号機である「通過信号機」毎に、その信号機のある信号交差点にどの方向から進入したかに応じて決まる、次の信号機に到着した時点で示されることが予測される現示を含んで構成されている。図7からわかるとおり、当該系統情報では、次の信号機に到着した時点で示されると予測される現示が「青」である場合、さらに次に到着する信号機について予測される到着時の現示を続けて示す。そして、到着時の現示が「赤」になると予測される信号機を終点として、「通過信号機」から当該「赤」となる信号機までの一連の信号機の現示を示すデータを構成している。
なお、図7によると、本実施形態では、表中に括弧を付した数字で上述の「信号機に到着するまでの所要時間」を秒単位で示している。このように、本実施形態における信号機の系統情報は、信号機間の所要時間に関する情報を含んだデータであってもよい。この信号機間の所要時間は、例えば、信号機に対応する停止線を通過してから次の信号機に対応する停止線に到着するまでの区間の走行にかかる平均の所要時間であり、車両の平均速度と当該区間の走行距離とから算出してもよく、あるいは、当該区間を走行した車両の走行時間がプローブ情報として蓄積されたデータから平均走行時間を取得し所要時間として用いてもよい。本実施形態では、この信号機間の所要時間に関する情報自体を現示の判定に用いる必要はないが、一実施態様として、ナビゲーション装置1にて信号機の現示とともに経路の所要時間を報知するために当該情報を用いることが例示される。
例えば、対象信号機として信号機T3が設定されており、通過信号機が信号機T1であり南から通過した場合、続いて信号機T2を経由して、対象信号機T3に到達したときの現示は、図7の信号機の系統情報から、「2つ目の信号機」である「T2」は「青」、「3つ目の信号機」である「T3」は「青」、というように導かれる。
なお、上述したように、本実施形態では信号機が「赤」の場合を各通過信号機から連続したデータの終点とするため、対象信号機までの経路の途中に「赤」となる信号機があれば、その「赤」となる信号機を通過信号機として、当該信号機を起点としたデータを参照することになる。例えば、自車両が信号機T2のある信号交差点を「南から」通過して信号機T1に向かう途中であるとき、信号機の系統情報を以下のように参照すればよい。一例として、対象信号機として信号機T5を設定したとすると、図7の「通過信号機がT2で進行方向が南から」の場合を参照し、「2つ目の信号機」である「T1」が「赤」になることがわかる。ここで、「2つ目の信号機」が「赤」である場合の「3つ目の信号機」の現示はこのデータに示されないので、「通過信号機がT1で進行方向が東から」の場合を参照すれば、「2つ目の信号機」である「T5」の現示(但し、図7では図示を省略した)を判定することができる。
図8は、第2実施形態でナビゲーション装置1にて実行される現示情報判定処理を示すフローチャートである。本実施形態による現示情報判定処理では、図3にて説明したS60、S70、およびS80に代えて、図8に示すS61、S71、およびS81の各処理を実行するという点に、第1実施形態の現示情報判定処理との違いがある。なお、本実施形態による車載用ナビゲーション装置1は、自車両が直近に通過した信号機を「通過信号機」としてRAMにて記憶するように構成されていることが好ましい。このような構成によって、信号機の現示情報判定処理を実行する際に自車両が現在位置までに通過した信号機から直近の通過信号機を抽出して信号機の系統情報を読み出すことが容易となる。以下、車載用ナビゲーション装置1が当該構成を有することを前提として、S61、S71、およびS81の処理を説明する。
なお、本実施形態のS90では、第1実施形態とは異なる方法で所要時間を算出することになる。具体的には、図7の信号機の系統情報から各信号機間の所要時間に関する情報を読み出し、当該各信号機間の所要時間を信号機間毎に、あるいは所要時間の合計を算出するなどの方法で経路全体の所要時間を取得し、対象信号機までの経路や到着時の対象信号機の現示情報とともに報知することが例示される。
また、上述したように、第2実施形態では信号機間毎の所要時間を現示情報の判定に用いる必要がないので、その変形例として、信号機の系統情報に当該所要時間を含むことなく構成することも考えられる。この場合、当該変形例における車載用ナビゲーション装置による報知処理のステップは、S90に代えて、「対象信号機までの経路および対象信号機の現示情報を報知する」のみのステップとなることが例示される。
なお、上述した第2実施形態における信号現示情報としての「複数の信号機における現示の対応関係を示す情報」について、当該対応関係を、「複数の走行時間に関連付けられた、信号機間の現示の対応関係」としてもよい。その場合、図9に例示したごとく、一の信号機「T1」の現示が進行信号に切替わった直後に、当該一の信号機「T1」から次の信号機「T2」までの間を車両が走行する場合を例示すると、両信号機間の走行時間が30秒ならば次の信号機「T2」の現示は進行信号になるが、当該信号機間の走行時間が70秒ならば次の信号機「T2」の現示は停止信号になる、という具合に、到着時における各信号機の現示が走行時間に伴い可変である、といった信号機間の対応関係を含む信号機の系統情報にて、信号機データを構成することが好ましい。
具体的には、図7を用いて詳述した第2実施形態において、例えば所要時間を報知するために参照する参照用のデータとして「信号機間の所要時間」を含めて信号機の系統情報が構成されていたが、第3実施形態においては、図9に示すとおり「信号機間の所要時間」を信号機間毎に可変のパラメタである「信号機間を車両が走行する場合の走行時間」を推定して示すものとして、信号機の系統情報の構成に含めることが例示される。すなわち、図2、図7および図9を用いて説明すると、第2実施形態と第3実施形態では以下の違いがある。第2実施形態の場合は、通過信号機が信号機T1であり南から通過し対象信号機T3に到達したときの現示は、図7の信号機の系統情報から、「2つ目の信号機」である「T2」は「青」、「3つ目の信号機」である「T3」は「青」、というように導かれる。しかしながら、実際の走行においては、例えば、信号機「T1」と信号機「T2」との間で渋滞が発生する等、信号機間の走行時間が変動することが考えられる。このため、上記の例においては、通過信号機が信号機T1であり南から通過した場合、図9の信号機の系統情報から、「2つ目の信号機」である「T2」は「信号機T1−T2間」を30秒で走行すれば「青」になり、同じ「信号機T1−T2間」であっても70秒で走行すれば「赤」になる、と判定される。そのため、本実施形態では、上述したように実際の信号機間における走行時間を諸条件により推定した結果を「所要時間」として現示情報の判定に用いる構成が含まれている。
また、第3実施形態の現示情報判定処理においては、例えば、第2実施形態と同様に図8におけるS61までの処理を実行したのち、第1実施形態の図3におけるS70の処理と同様の処理を実行し、続いて第2実施形態でいうS71に代えて「“通過信号機”及びそれを通過した方向、ならびに、経路上で隣り合う信号機間について走行時間を推定して取得される所要時間に基づき、信号機の系統情報を読み出す」という処理を実行する。そののち、第2実施形態におけるS81、S90と同様の処理を行い、対象信号機までの経路、所要時間、および、対象信号機の到着時の現示情報を報知して終了する。
このように、信号機間毎について推定された走行時間に基づく所要時間により可変となるよう構成された、複数の信号機における対応関係を含んだ信号現示情報を、信号機間毎の所要時間に応じて参照するようにすれば、道路の渋滞状況や運転者毎の個人差などにより実際の走行時間が変動しうる点を考慮に入れて対象信号機の現示の判定ができるようになる。このようにして、より柔軟に実際の走行に対応させて、より精度良く、任意の対象信号機の現示を判定して報知するような車載用ナビゲーション装置を提供することができる。
以上、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施可能である。
例えば、上述した各実施形態では信号機番号にて信号交差点単位でまとめた複数の信号機を表すようにしたが、別の実施態様として、一個の信号機に一の信号機番号を対応させた信号機データの構成も例示される。この場合、例えば、一個の信号機について、設置された信号交差点に対応するノード番号と当該一個の信号機に向かって車両が信号交差点に進入する進入方向を特定可能な情報(例えば、信号交差点に対応するノードの、接続するリンクのリンク番号)とを信号機番号に対応付けることが挙げられる。このような変形例では、例えば、図2等に示した信号機の系統情報が、進行方向に代えて信号機番号を用いた構成となる。
なお、図5および図6に示した上記各実施形態において対象信号機の現示を報知する形態として例示した、信号機現示情報の表示画面は、図10の(a)および(b)に示すように、判定結果表示画面を表示せずに、経路および経路上の信号機の到着時の現示を地図画面上に描画された信号機のアイコンにて報知するものとしてもよい。すなわち、図10に示す(a)および(b)の例によると対象信号機のアイコン(図10にAで示すもの)自体が、その到着時の点灯状態を表すようになっている。また、対象信号機が設定されたとき、図10の(a)に示すとおり、地図画面において経路上の信号機に対応するもの以外の信号機のアイコンを表示させないようにしてもよい。さらに、単に対象信号機の現示を報知するのであれば、図10の(b)のように対象信号機のアイコンのみにて現示を報知することも考えられる。このようにすれば、地図画面の表示が煩雑にならず、ユーザから見て一目で対象信号機の現示が分かる。
Claims (6)
- 車両の現在位置に関する現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
信号機の設置位置に関する設置位置情報、および各信号機の現示を判定可能な信号現示情報を取得する信号機情報取得手段と、
前記設置位置情報に基づき、特定の信号機を対象信号機として設定する対象信号機設定手段と、
前記現在位置情報と前記設置位置情報とに基づき、前記現在位置から前記対象信号機までの経路を複数探索する経路探索手段と、
前記複数の経路と前記信号現示情報とに基づき、前記複数の経路毎に、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定する信号機現示判定手段と、
前記複数の経路のうちの一の経路と当該一の経路に対応する前記対象信号機の現示とを、地図上に表示する報知手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記一の経路と当該一の経路に対応する前記対象信号機の現示とが前記地図上に表示されている状態において、前記対象信号機設定手段により、前回設定された信号機と同一の信号機が前記対象信号機として設定された場合、
前記報知手段は、前記複数の経路のうち前記一の経路とは別の経路と、当該別の経路に対応する前記対象信号機の現示とを、前記地図上に表示することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。 - 前記信号現示情報は、信号機の現示と時刻との対応関係を示す情報であり、
前記信号機現示判定手段は、前記経路と前記設置位置情報とに基づいて、前記経路の走行時間を算出し、前記経路の走行時間と前記信号現示情報とに基づいて、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定することを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。 - 前記信号現示情報は、複数の信号機における現示の対応関係を示す情報であり、
前記信号機現示判定手段は、前記経路と前記設置位置情報とに基づいて、前記経路上に存在する信号機を抽出し、前記経路上に存在する信号機と前記信号現示情報とに基づいて、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定することを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。 - 前記対応関係は、複数の走行時間に関連付けられており、
前記信号機現示判定手段は、前記経路と前記経路上に存在する信号機とに基づいて、前記経路上に存在する信号機において隣接する信号機間毎の走行時間を算出し、前記信号機間毎の走行時間と前記信号現示情報とに基づいて、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定することを特徴とする請求項4記載のナビゲーション装置。 - 車両の現在位置に関する現在位置情報を取得する現在位置情報取得処理と、
信号機の設置位置に関する設置位置情報、および各信号機の現示を判定可能な信号現示情報を取得する信号機情報取得処理と、
前記設置位置情報に基づき、特定の信号機を対象信号機として設定する対象信号機設定処理と、
前記現在位置情報と前記設置位置情報とに基づき、前記現在位置から前記対象信号機までの経路を複数探索する経路探索処理と、
前記複数の経路と前記信号現示情報とに基づき、前記複数の経路毎に、前記対象信号機に車両が到着する時点における前記対象信号機の現示を判定する信号機現示判定処理と、
前記複数の経路のうちの一の経路と当該一の経路に対応する前記対象信号機の現示とを、地図上に表示する報知処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
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