JP5077217B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録シート上に形成された未定着画像を記録シートに熱定着させる定着装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置では、通常、画像データに対応したトナー画像を形成して記録シートに転写し、転写されたトナー画像を定着装置によって記録シートに定着させる構成になっている。
図12は、一対のベルトを用いて定着ニップを形成する定着装置の構成を説明するための断面模式図である。この定着装置70では、トナー画像が転写されて上方に向って搬送される記録シートSを左右方向から加圧する一対の第1ベルト71および第2ベルト72を備えている。図12においては、第1ベルト71と第2ベルト72とを相互に離間させた状態で示しているが、実際の定着装置70では、第1ベルト71および第2ベルト72は、記録シートSの搬送方向上流側(下側)部分同士および下流側(上側)部分同士がそれぞれ圧接されて、第1ベルト71および第2ベルト72における相互に対向するベルト部分の間に定着ニップが形成されている。第1ベルト71は、記録シートSの搬送方向上流側に配置された第1上流側ローラ73と、記録シートSの搬送方向下流側に配置された第1下流側ローラ74とに所定の引っ張り力(ベルトテンション)が加わった状態で巻き掛けられており、例えば、第1下流側ローラ74が駆動モータによって回転駆動されることにより、矢印Bで示す方向に周回移動される。第1上流側ローラ73の内部には、直線状に形成されたヒータランプ77が、軸方向に沿って配置されている。
第1上流側ローラ73および第1下流側ローラ74は、等しい半径r1をそれぞれ有しており、相互に平行に配置されている。第1上流側ローラ73は、第1ベルト71に記録シートSの搬送方向に沿った所定のベルトテンションF1が加わるように、テンションばね(図示せず)によって下方に付勢されている。
第2ベルト72は、記録シートSの搬送方向上流側(下側)に配置された第2上流側ローラ75と、記録シートSの搬送方向下流側(上側)に配置された第2下流側ローラ76とに巻き掛けられて矢印Cで示す方向に周回移動するようになっている。第2上流側ローラ75および第2下流側ローラ76も、第1上流側ローラ73および第1下流側ローラ74と同じ半径r1をそれぞれ有しており、相互に平行に配置されている。第2上流側ローラ75も、第2ベルト72に記録シートSの搬送方向に沿ったベルトテンションF1が加わるように、テンションばね(図示せず)によって下方に付勢されている。
第2上流側ローラ75および第2下流側ローラ76は、それぞれ、第2ベルト72および第1ベルト71を介して、第1上流側ローラ73および第1下流側ローラ74に、等しい圧力P1によってそれぞれ押し付けられており、第1上流側ローラ73と第2上流側ローラ75とによって加圧された第1ベルト71と第2ベルト72との間に上流側ニップ部が形成され、第1下流側ローラ74と第2下流側ローラ76とによって加圧された第1ベルト71と第2ベルト72との間に下流側ニップ部が形成されている。上流側ニップ部および下流側ニップ部は、略等しいニップ圧になっている(図13参照)。上流側ニップ部および下流側ニップ部の間には、第1ベルト71および第2ベルト72の相互に対向するベルト部分同士が同方向に等しい速度で走行するフリーニップ部になっている。
このような構成の定着装置70では、トナー画像が転写された記録シートSが上流側ニップ部内に進入し、フリーニップ部を通過した後に、下流側ニップ部を通って排出される。記録シートSが上流側ニップ部、フリーニップ部、下流側ニップ部のそれぞれを通過する間に、記録シートS上の未定着のトナー画像は、ヒータランプ77によって加熱されて溶融状態とされ、記録シートSに加圧されることにより熱定着される。
図13は、このような定着装置における上流側ニップ部、フリーニップ部および下流側ニップ部のそれぞれにおけるニップ圧の分布を示すグラフである。フリーニップ部では、第1ベルト71および第2ベルト72によるベルトテンションによってそれぞれのベルト部分同士が相互に接するように構成されているものの、ニップ圧がほとんど発生していない状態になっている。記録シート上のトナー画像は、上流側ニップ部〜下流側ニップ部を経て定着が完了し、フリーニップ部を通過する際には、トナー粒子は溶融状態にある。そのため、フリーニップ部にニップ圧がほとんどなければベルトあるいは記録シートSが振動することにより、下流側ニップ部に達するまでの間にトナー画像がずれる画像ずれを起こすおそれがある。また、フリーニップ部を通過する記録シートSに十分な圧力が加わらないことによって記録シートSが振動すると、下流側ニップ部内に導入される際に、記録シートSにしわが生じるおそれもある。
特許文献1には、図12に示す定着装置70と概略同様の構成において、第2下流側ローラ76の内部にもヒータを設けて、記録シートS上の両面にそれぞれ転写された未定着のトナー画像を定着させる際に画像欠陥が発生することを抑制する構成が開示されている。また、特許文献2には、図12に示す定着装置70と概略同様の構成において、第1下流側ローラ74を冷却して、トナーの接着力により記録シートSにしわが発生することを防止する構成が開示されている。しかし、これら特許文献1および2のいずれの構成でも、相互に対向するベルト部分によってフリーニップ部が形成されているにすぎず、第1ベルト71および第2ベルト72のベルトテンションだけではフリーニップ部において十分なニップ圧が得られないために、画像ずれ、記録シートSのしわの発生等を確実に防止することができない。
特許文献3、4、5のそれぞれには、フリーニップ部におけるニップ圧を増加させるために、第1ベルトの内周面を加圧パッドによって押圧して第1ベルトの外周面を第2ベルトの外周面に圧接させる構成の定着装置が開示されている。
特開平11−174878号公報 特開2001−154516号公報 特開2007−219109号公報 特開2007−32476号公報 特開2007−240622号公報
上記特許文献3〜5のそれぞれに開示されているように、第1ベルトの内周面を加圧パッドによって押圧することにより、第1ベルトと第2ベルトにおける相互に対向するベルト部分同士を相互に圧接することができ、これによりニップ圧を高めることができる。しかしながら、加圧パッドが第1ベルトの内周面に摺接するために、加圧パッドおよび第1ベルトが経時的に摩耗するおそれがある。このために、所望のニップ圧を長期にわたって安定的に得ることができないおそれがある。また、加圧パッドによって第1ベルトの内周面を押圧すると、加圧パッド自体の熱容量によって第1ベルトを加熱するために必要とされる熱量が増加し、定着ニップ部を所定温度に上昇させるための加熱時間(ウォーミングアップ時間)が長くなるおそれもある。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、相互に対向する一対のベルト間におけるニップ部において、ベルト内周面を押圧する部材を設けることなく、高いニップ圧を長期にわたって安定的に確保することができ、しかも、ウォーミングアップ時間を短縮することができる定着装置およびこれを備える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、一対の第1ローラのみによって周回移動可能に支持された第1ベルトと、一対の第2ローラのみによって周回移動可能に支持された第2ベルトとが相互に圧接することによって形成された定着ニップを、記録シートが通過する間に、該記録シート上に形成された未定着画像を加熱および加圧することによって熱定着させる定着装置であって、前記第1ベルトは、前記第2ベルトと離間状態としたとき、前記一対の第1ローラの間における相互に対向するそれぞれのベルト部分が外側に突出した湾曲状態で走行可能な剛性を有し、前記第2ベルトは、前記第1ベルトよりも低い剛性であって、前記第1ベルトが押し付けられることによって撓む剛性を有するベルトであり、前記一対の第2ローラの間の一方のベルト部分が、前記第1ベルトの外側に突出した一方のベルト部分と相互に圧接することによって、該一方のベルト部分に沿って凹状に湾曲した状態で走行することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、記録シート上に形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、前記定着部として、前記定着装置を備えることを特徴とする。
本発明の定着装置では、第1ベルトの剛性によって、第1ベルトのベルト部分に圧接された第2ベルトのベルト部分が凹状に湾曲した状態で走行しており、第1ベルトおよび第2ベルトにおけるそれぞれの湾曲状態になったベルト部分同士が相互に圧接されて定着ニップが形成されているために、定着ニップを形成するための加圧パッド等の特別な部材が必要でなく、定着ニップにおいて高いニップ圧を長期にわたって安定的に確保することができる。しかも、加圧パッド等の特別な部材が不要なので、定着装置における熱容量を低減することができ、ウォーミングアップ時間を短縮することができる。
好ましくは、前記記録シートの未定着画像が、前記第1ベルトの周回移動域の内部であって前記一対の第1ローラの間に設けられた加熱手段によって加熱されることを特徴とする。
好ましくは、前記加熱手段は、ヒータランプまたは電熱線ヒータであることを特徴とする。
好ましくは、前記記録シートの未定着画像が、電磁誘導加熱方式の加熱手段によって加熱されることを特徴とする。
好ましくは、前記一対の第1ローラのそれぞれと、前記一対の第2ローラのそれぞれとが、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトを介して相互に圧接されていることを特徴とする。
図1は、本発明に係る定着装置を定着部として使用したタンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態におけるプリンタ1は、トナー画像を形成する画像プロセス部30と、記録シートSを画像プロセス部30に搬送して画像プロセス部30にて形成されたトナー画像を転写するシート搬送部40と、記録シートS上に転写されたトナー画像を記録シートSに定着させる定着部を構成する定着装置50とを備えている。プリンタ1は、ネットワーク(例えば社内LAN)等に接続された端末装置からプリントの実行指示(プリントジョブ)を受け付けると、その指示に従って、記録シートS上にトナー画像を形成する。
画像プロセス部30は、矢印Aで示す方向に周回移動する中間転写ベルト36と、中間転写ベルト36の下方において、中間転写ベルト36の周回移動方向に沿ってそれぞれが上流側から順番に配置された画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kと、各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kにレーザ光Lをそれぞれ照射する露光装置21とを備えている。中間転写ベルト36は、画像形成ユニット39Yに近接して配置された従動ローラ37と、画像形成ユニット39Kに近接して配置された駆動ローラ38とに巻き掛けられており、駆動ローラ38が図示しないモータによって回転駆動されることにより、矢印Aで示す方向に周回移動する。中間転写ベルト36は半導電性を有している。
中間転写ベルト36の移動方向上流側に配置された画像形成ユニット39Yは、感光体ドラム31Yを備えており、公知の帯電、露光、現像の各工程を経て感光体ドラム31Y上にイエロー(Y)の色のトナー画像を形成する。このために、画像形成ユニット39Yには、感光体ドラム31Yの外周面を帯電する帯電器32Yと、帯電された感光体ドラム31Yの外周面に露光装置21から照射されるレーザ光Lによって形成された静電潜像をY色のトナーによって現像する現像器33Yと、感光体ドラム31Yの外周面に形成されたトナー画像を中間転写ベルト36に転写する1次転写ローラ34Yと、トナー画像が転写された後に感光体ドラム31Yの表面を清掃するクリーナ35Yとが感光体ドラム31Yの回転方向に沿って順番に設けられている。
他の画像形成ユニット39M、39C、39Kも、画像形成ユニット39Yと同じ構成になっており、感光体ドラム表面を帯電する帯電器と、露光装置21から照射されるレーザ光Lにより静電潜像をトナー現像する現像器と、トナー画像を中間転写ベルト36に転写する1次転写ローラと、感光体ドラム表面を清掃するクリーナとがそれぞれ設けられており、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色のそれぞれのトナーによってトナー画像を形成する。
各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kに設けられた帯電器としては、コロナ放電方式の帯電チャージャ、ローラ状の帯電部材、ブレード状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材等を使用することができる。また、露光装置21には、Y、M、C、Kの各色の画像データに対応した駆動信号によって駆動されるレーザダイオード等の発光素子がそれぞれ設けられており、各発光素子から各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kの感光体ドラム(31Y等)にレーザ光Lが照射される。
本実施形態のプリンタ1では、1色(例えばK色)のトナーを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードと、Y、M、C、Kの4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードとに切り替え可能になっている。カラーモードによる画像形成動作の場合には、各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kにおいて、所定の周速度で回転駆動されている感光体ドラム(31Y等)の外周面に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー画像が、各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kの1次転写ローラ(34Y等)によって、中間転写ベルト36における同一領域上にそれぞれ重ねて転写される。モノクロモードによる画像形成動作の場合には、選択された1つの画像形成ユニットにて形成されたトナー画像が中間転写ベルト36における所定領域上に転写される。
なお、中間転写ベルト36上に転写されることなく、感光体ドラム(31Y等)の外周面に残留しているトナーは、感光体ドラム(31Y等)の回転によってクリーナ(35Y等)との接触部に達すると、クリーナ(35Y等)によって感光体ドラムの外周面から除去される。クリーナ(35Y等)としては、板状のブレード、固定ブラシ、回転ブラシ、ローラ、またはそれら複数の部材を組み合わせたものを使用することができる。また、このようなクリーナを設けることなく、感光体ドラム(31Y等)の外周面に残留するトナーを現像器(33Y等)によって回収するクリーナレス方式を採用することもできる。
中間転写ベルト36の上方には、各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kの現像器(33Y等)に供給されるY、M、C、Kの各色のトナーが収容されたホッパー22Y、22M、22C、22Kがそれぞれ設けられており、各ホッパー22Y、22M、22C、22Kに収容された各色のトナーが各画像形成ユニット39Y、39M、39C、39Kの現像器(33Y等)に補給される。
記録シートSを搬送するシート搬送部40は、露光装置21の下側に着脱可能に設けられた給紙カセット41と、給紙カセット41から繰り出される記録シートSを、中間転写ベルト36の側方およびその上方の定着装置50に向けて搬送するシート搬送経路42とを備えている。給紙カセット41内には、記録シートSとして記録用紙等の記録媒体が積載状態で収容されており、最上部の1枚の記録シートSが給紙ローラ43の回転によってシート搬送経路42内に繰り出される。
シート搬送経路42内には、中間転写ベルト36を周回移動させる駆動ローラ38に中間転写ベルト36を介して対向する2次転写ローラ45が設けられており、駆動ローラ38の周面に沿った中間転写ベルト36の周回移動域と2次転写ローラ45との間に転写ニップが形成されており、この転写ニップが記録シートS上にトナー画像を転写する2次転写部46になっている。中間転写ベルト36上に転写されたトナー画像は、2次転写ローラ45によって、シート搬送経路42内を上方に向って搬送される記録シートSに2次転写される。
シート搬送経路42内における2次転写部46の下方には、給紙カセット41から繰り出された記録シートSを2次転写部46に所定のタイミングで搬送するレジストローラ対44が設けられている。レジストローラ対44は、記録シートSを2次転写部46に搬送するタイミングを、中間転写ベルト36上に転写されたトナー像が2次転写部46に搬送されるタイミングに一致するように制御する。レジストローラ対44によって所定のタイミングで2次転写部46に搬送される記録シートSは、2次転写部46において中間転写ベルト36上に形成されたトナー画像が転写されて、2次転写部46の上方に配置された定着装置50へと搬送される。
なお、2次転写後の中間転写ベルト36は、中間転写ベルト36を介して従動ローラ37に対向配置されたクリーニングブレード23によって清掃される。
定着装置50は、第1ベルト51と、第2ベルト52とを備えており、下方の2次転写部46において記録シートSに2次転写されたトナー画像は、当該記録シートSが上方に向って搬送されて第1ベルト51および第2ベルト52における相互に圧接されたベルト部分の間の定着ニップを通過する際の加熱及び加圧によって当該記録シートSに熱定着される。定着装置50を通過した記録シートSは、排紙ローラ61によって、画像プロセス部30の上方に設けられた排紙トレイ62上へ排出される。
図2は、定着装置50の構成を説明するための模式図である。図2に示すように、定着装置50の第1ベルト51および第2ベルト52は、2次転写部46においてトナー画像が転写されて上方に向って搬送される記録シートSを左右方向から挟むようにして加圧するようになっている。図3は、第1ベルト51と第2ベルト52とを相互に離間させた状態を示している。第1ベルト51は、自然状態で横断面円形の円筒状を維持する所定の剛性を有する無端ベルトであり、図3に示すように、記録シートSの搬送方向上流側(下側)に配置された第1上流側ローラ53と、この第1上流側ローラ53に平行な状態で記録シートSの搬送方向下流側(上側)に配置された第1下流側ローラ54とに、所定の引っ張り力(ベルトテンション)が加えられて巻き掛けられることによって略楕円形状を維持して周回移動することができる剛性を有している。第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54は、相互に等しい半径rをそれぞれ有しており、同じX軸座標位置(水平方向位置)になるようにY軸方向(垂直方向)に並んだ状態で、所定の軸間距離Dをあけて配置されている。第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54に所定のベルトテンションで巻き掛けられた第1ベルト51は、第2ベルト52とは離間した状態では、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との間における相互に対向するベルト部分が、張架前の自然状態に戻ろうとする力(復元力)により、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54の共通接線L1よりもそれぞれ同じ突出量(撓み量)δで外側に突出した湾曲状態で走行する。第1ベルト51は、記録シートSのトナー画像が転写された面に対向するように配置されており、例えば、第1下流側ローラ54が駆動モータによって回転駆動されることにより、図3に矢印Mで示す方向に周回移動する。
第1ベルト51の周回移動域の内部における第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との中間位置には、直線状に形成された円柱状のヒータランプ57が、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54に平行な状態で配置されている。ヒータランプ57としては、ハロゲンヒータ、カーボンヒータ、キセノンランプヒータ等を用いることができる。また、このようなヒータランプ57に限らず、直線状に形成された電熱線ヒータも用いることができる。
第2ベルト52は、第1ベルト51よりも低い剛性であって第1ベルト51が押し付けられることによって撓む剛性(可撓性)を有する無端ベルトであり、記録シートSの搬送方向上流側(下側)に配置された第2上流側ローラ55と、この第2上流側ローラ55に平行な状態で記録シートSの搬送方向下流側(上側)に配置された第2下流側ローラ56とに、所定の引っ張り力(ベルトテンション)が加えられた状態で巻き掛けられて、第1ベルト51とは離間した状態では、第2上流側ローラ55と第2下流側ローラ56との間の相互に対向するベルト部分同士が平行な状態で周回移動するようになっている。第2上流側ローラ55および第2下流側ローラ56も、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54の半径に等しい半径rをそれぞれ有しており、同じX座標位置になるようにY軸方向に並んだ状態で、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との軸間距離Dと同じ軸間距離Dをあけて配置されている。第2上流側ローラ55は、第2ベルト52に、記録シートSの搬送方向に沿ったベルトテンション(引っ張り力)Fが加わるように、第2上流側ローラ55がテンションばね(図示せず)によって下方に付勢されている。
第2上流側ローラ55は、第1上流側ローラ53と同じY座標位置になるようにX軸方向(水平方向)に並んで配置されて、第1上流側ローラ53に、所定の圧力Pで、第2ベルト52および第1ベルト51を介して押し付けられている。第2上流側ローラ55が第1上流側ローラ53に押し付けられることによって、第1ベルト51と第2ベルト52との間に、X軸方向に沿った所定のニップ圧Pの上流側ニップ部が形成されている。第2下流側ローラ56も、第1下流側ローラ54と同じY座標位置になるようにX軸方向(水平方向)に並んで配置されて、第1下流側ローラ54に、所定の圧力Pで、第2ベルト52および第1ベルト51を介して押し付けられている。第2下流側ローラ56が第1下流側ローラ54に押し付けられることによって、第1ベルト51と第2ベルト52との間に、X軸方向に沿った所定のニップ圧Pの下流側ニップ部が形成されている。この場合、下流側ニップ部のニップ圧Pと上流側ニップ部のニップ圧Pとが等しくなっている。これにより、図2に示すように、外側に突出した湾曲状態で走行する第1ベルト51のベルト部分が、このベルト部分に対向する第2ベルト52のベルト部分に圧接され、第1ベルト51よりも低い剛性の第2ベルト52のベルト部分が、第1ベルト51のベルト部分に沿って凹状に湾曲した状態になる。第2ベルト52は、第1ベルト51に圧接されることによって、第1ベルト51に追従して、図2に矢印Nで示す方向に走行する。
この場合、第2ベルト52が第1ベルト51よりも低い剛性であって可撓性を有することから、図4に示すように、第1ベルト51自体の復元力によって、第1ベルト51の外側に突出する湾曲状態のベルト部分が第2ベルト52のベルト部分を押圧荷重Wで押圧すると、その湾曲形状に沿うように、第2ベルト52のベルト部分が凹状に湾曲し、その湾曲した第2ベルト52のベルト部分は、第2ベルト52自体の反力Wによって、第1ベルト51のベルト部分を押圧する。これにより、上流側ニップ部から下流側ニップ部までの全域において、第1ベルト51および第2ベルト52の外周面同士が相互に圧接された中間ニップ部が形成される。この中間ニップ部では、図5に示すように、上流側ニップ部および下流側ニップ部よりも低いニップ圧ではあるが、全体にわたってほぼ一定のニップ圧が確保されている。
第1ベルト51は、例えば、弾性率(ヤング率)の大きいNi(ニッケル)、鉄、SUS(ステンレス)、W(タングステン)、PI(ポリイミド)等の材料によって所定の厚さに構成された基材を備えており、横断面が所定の外径を有する円形の円筒状に無端化されている。第1ベルト51の厚さとしては、例えば、20〜400μm、より好ましくは100〜200μmとすることができる。第1ベルト51は、基材の表面(外周面)に、PFA、PTFA、ETFA等のフッ素系の樹脂、シリコン系のゴム等のチューブを積層した表層を設けて離型性を付与してもよい。表層は導電性であってもよい。表層は、基材をコーティング処理することによって形成してもよい。表層の厚さは5〜100μm程度が望ましい。表層としては、例えば、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製の商品名「PFA350−J」、「451HP−J」、「9541HP Plus」等のフッ素系樹脂が好適に用いられる。また、基材と表層との間に中間層を設けてもよい。中間層としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のように、弾性を有する耐熱性の高い材質であることが好ましい。第1ベルト51は、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54に巻き掛けられない状態では、例えば、外径が30〜150mm程度の円筒であることが好ましい。
第2ベルト52は、第1ベルト51が圧接されるベルト部分が凹状に湾曲するように、第1ベルト51よりも低い所望の剛性を有しており、例えば、ポリイミド樹脂等の耐熱性を有する耐熱層と、この耐熱層の表面(外周面)に積層された離型層との積層構造を有している。離型層は、トナーとの離型性に優れた材料によって構成されており、例えば、フッ素樹脂が使用される。耐熱層の厚みは、例えば30〜100μmとされ、離型層の厚みは例えば30μm程度とされる。なお、第2ベルト52としては、このような2層構造に限定されるものではなく、耐熱層と離型層との間に1または複数の層が設けられていてもよい。
このような構成の定着装置50では、2次転写部46にてトナー画像が転写された記録シートSが搬送されると、記録シートSは、第1上流側ローラ53と第2上流側ローラ55とによって所定のニップ圧Pになった第1ベルト51と第2ベルト52との間の上流側ニップ部に進入し、外側に突出する湾曲状態の第1ベルト51のベルト部分と、凹状に湾曲した第2ベルト52のベルト部分との間の中間ニップ部を通過した後に、第1下流側ローラ54と第2下流側ローラ56とによって所定のニップ圧Pになった第1ベルト51と第2ベルト52との間の下流側ニップ部を通って排出される。記録シートS上のトナー像は、上流側ニップ部、中間ニップ部、下流側ニップ部のそれぞれを通過する間に、ヒータランプ57によって加熱されて溶融状態とされ、記録シートSに加圧されることによって熱定着される。
この場合、図5に示すように、中間ニップ部では、その全域にわたってほぼ一定の比較的高いニップ圧が確保されているために、記録シートSが中間ニップ部の全域において、記録シートS上のトナー画像が確実に加圧され、画像ずれが生じることが抑制される。また、中間ニップ部において比較的高いニップ圧が加えられることによって、記録シートSが振動することも抑制され、下流側ニップ部において記録シートSにしわが発生することも抑制される。さらには、剛性を有する第1ベルト51の外側に突出するベルト部分と、これに圧接されて凹状に湾曲される第2ベルト52のベルト部分との間に作用する押圧力によりニップ圧が確保されるので、従来の加圧パッドのような特別な部材を設ける必要がない。このために、定着装置50の熱容量が増加するおそれがなく、定着ニップ部を所定温度にまで上昇させるためのウォーミング時間を短縮させることができ、省エネルギー化を促進することができる。
図6は、第1ベルト51の構成を説明するためのモデル図であり、第2ベルト52とは離間させた状態での斜視図として示している。第1ベルト51は、例えば、所定の剛性を有する円筒状の基材の表面に弾性層および離型層を積層して構成されており、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54とに、所定のベルトテンションをかけた状態で巻き掛けられることによって、長軸方向の長さL(mm)、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54の共通接線L1に対する突出量(撓み量)δ(mm)の楕円形状を維持して周回移動する。従って、第1ベルト51の周方向の長さSは、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54の軸間距離Dの2倍の長さと、第1上流側ローラ53の周方向長さの1/2と、第1下流側ローラ54の周方向長さの1/2とを加えた長さよりも長くなっており、S>2D+2πr/2+2πr/2、従って、S>2D+2πrの関係を有している。
この場合、第1ベルト51のヤング率をE(mN/mm)、第1ベルト51を第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54とに巻き掛けない状態での円筒形状における横断面の外径をφ(mm)、厚さをt(mm)とすると、次の関係を有していることが好ましい。
E・t/φ≦2000000(mN/mm) ・・・(1)
第1ベルト51は、ヤング率Eおよび厚さtが大きくなると、楕円形状に変形させるために大きなベルトテンションが必要になるが、円筒形状の外径が大きくなると楕円形状に変形させることが容易になる。このことから、第1ベルト51を所望の楕円形状に変形させて第2ベルト52を確実に凹状に湾曲させるためには、上記(1)式の関係を有していることが好ましい。2000000mN/mmの値は実験的に求められたものである。
また、長軸方向の長さLmm、突出量δmmの楕円形状に変形された第1ベルト51の湾曲状態になったベルト部分を第2ベルト52のベルト部分に圧接させることによって第2ベルト52に加わる押圧荷重Wは、梁の撓み量の計算式に基づいて、次式(2)によって求められる。ただし、bは、図6に示すように、ベルト幅(mm)である。
W=1000・384・E・b・t・δ/12・L ・・・(2)
このことから、第1ベルト51の単位幅当たりの押圧荷重W/b(mN/mm)は、次式(3)になる。
W/b=1000・384・E・t・δ/12・L ・・・(3)
定着装置では、定着ニップにおけるニップ圧を増加させることによって、トナー画像を溶融させるための定着温度を低くできることが知られている。図7の表は、図2に示す定着装置50によって、トナー画像(湿式造粒法によって体積平均粒径約6.5μmのトナーを使用)を普通紙に定着させる場合に、第1ベルト51による押圧荷重W/b(mN/mm)と定着温度との関係を示している。なお、第2ベルト52としては、従来の定着装置において一般的に使用されているものと同様に、ポリイミド樹脂製の耐熱層を有するものを使用している。図7の表によれば、第1ベルト51による単位幅当たりの押圧荷重W/b(mN/mm)の値が1以上になると、定着温度220℃よりも低い190℃の定着温度で、トナー画像をトナー剥離が生じることのない良好な定着性で定着させることができる。また、押圧荷重W/b(mN/mm)の値が10以上になると、加圧力が大きくなった分、さらに低い170℃以上の定着温度で、良好な定着性でトナー画像を定着させることができる。さらには、押圧荷重W/b(mN/mm)の値が100以上になると、さらに低い150℃の定着温度で、良好な定着性でトナー画像を定着させることができる。従って、楕円形状の第1ベルト51の単位幅当たりの押圧荷重W/b(mN/mm)が1以上になれば、190℃程度の定着温度に設定でき、10以上になることによりさらに定着温度を下げることでウォームアップ時間を短縮することができ、100以上になることによって、ウォームアップ時間を著しく短縮することができる。
第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54に楕円形状に巻き掛けられた第1ベルト51の長軸方向の長さL(mm)は、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54の半径r、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との間に配置されるヒータランプ57の直径、定着装置50の大きさ等によって制限される。第1ベルト51の周回移動域内に円柱状のヒータランプ57を配置するためには、ヒータランプ57の直径を考慮すると、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54とを10mm以上の間隔をあけて配置する必要がある。また、ニップ圧Pでベンディングしないように、それぞれの半径として7.5mm以上が必要である。これらのことから、第1ベルト51の楕円形状の長軸方向の長さLmmは、前述した第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との最小間隔10mmと、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54のそれぞれの最小半径7.5mmとをそれぞれ加えた長さ以上、すなわち、10mm+7.5mm+7.5mm=25mm以上とする必要がある。
また、ニップ時間を長くするためにLを長くすると、定着装置50全体が大型になって、プリンタ1への搭載性が悪くなり、プリンタ1を小型化することができなくなるおそれがある。以上のことから、楕円形状の第1ベルト51の長軸方向の長さLは、30〜120mmの範囲が好ましく、より好ましくは、40〜110mmの範囲である。
第1ベルト51の厚さtは、熱容量等を考慮すると、20〜400μm程度が好ましく、100〜200μm程度がより好ましい。第1ベルト51における単位幅当たりの押圧荷重W/b(mN/mm)の値は大きいほど好ましいことから、ヤング率Eが高い基材が好ましく、具体的には、ヤング率Eが100,000N/mm以上の基材を用いることが好ましい。
図8は、PI(ポリイミド)、Ni(ニッケル)、W(タングステン)を基材としてそれぞれ用いたベルトを、厚さtが35μm、125μm、250μmにそれぞれ構成して、突出量δが8mmの楕円形状になるように長軸方向の長さL(mm)を変化させて定着装置50の第1ベルト51として使用した場合において、それぞれのベルトの単位幅当たりの荷重W/b(mN/mm)の変化を示している。なお、厚さ125μmのNiを基材として用いたベルトについては、突出量δがそれぞれ3mmおよび15mmの楕円形状とした場合についても示している。
図8のグラフにおいて、ベルトを長軸方向の長さLが25mm以上の楕円形状とした場合におけるW/b(mN/mm)の値が1以上の範囲(I)を破線で示している。この範囲(I)に含まれないと、前述したように、第1ベルト51の周回移動域内にヒータランプ57を配置することができなくなるおそれがあり、また、定着温度を190℃まで低くすることができない。PIを基材とした厚さ35μmのベルトは、この範囲(I)にほとんど含まれず、本発明の定着装置50の第1ベルト51としては不適切である。
図8のグラフにおいて、ベルトを長軸方向の長さLが30〜120mmの楕円形状とした場合において、W/b(mN/mm)の値が10以上となる範囲(II)を二点鎖線で示している。この範囲(II)は、前述したように、楕円形状の長軸方向の長さLが、ヒータランプ57を用いて定着装置50を小型化するために好適な範囲であり、W/bの値についても定着温度を170℃まで低くすることができるために、この範囲(II)内に含まれることが好ましい。前述したように、PIが基材の厚さ35μmの第1ベルト51は、範囲(I)内に含まれないために、この範囲(II)内にも含まれていない。
図8のグラフにおいて、ベルトを長軸方向の長さLが40〜110mm以上の楕円形状とした場合においてW/b(mN/mm)が100以上となる範囲(III)を実線で示している。この範囲(III)は、前述したように、長軸方向の長さLが、ヒータランプ57を用いて定着装置を小型化するために最も好ましい範囲であり、W/bの値についても、定着温度を150℃まで低くすることができるために、最も好ましい範囲である。この範囲(III)には、NiおよびWを基材とした厚さ125μmおよび250μmのベルトのそれぞれを、突出量δが8mmの楕円形状とする場合が含まれており、しかも、Niを基材とした厚さ125μmのベルトは、突出量δが3mmおよび15mmの楕円形状とした場合も、この範囲(III)に含まれている。従って、本発明の定着装置50の第1ベルトとしては、NiおよびWを基材として用いて厚さを125μm以上とすることが好ましい。
なお、図8に示すグラフを用いることによって、定着装置50の大きさ等を考量した最適な第1ベルト51の材料、厚さ、楕円形状の突出量および長軸方向の長さ等を容易に設計することができる。
また、本発明の定着装置50は、上記実施の形態に限るものではない。例えば、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54との間にのみヒータランプ57を設ける構成に限らず、ヒータランプ57とともに別の加熱手段を設けるようにしてもよい。例えば、図9に示すように、第1上流側ローラ53および第2上流側ローラ55が、それぞれ中空の芯金を有する構成において、それぞれの芯金内にヒータランプ58aおよび58bを、ヒータランプ57とともに配置してもよい。あるいは、第1上流側ローラ53および第2上流側ローラ55のいずれか一方の芯金内にのみヒータランプを配置する構成としてもよい。さらには、図10に示すように、ヒータランプ57とともに、第2上流側ローラ55と第2下流側ローラ56との間にもヒータランプ58cを設ける構成としてもよい。いずれの構成においても、定着ニップ部の加熱効率を向上させることができるために、ウォーミングアップ時間をより一層短縮することができる。また、ヒータランプに限らず、直線状の電熱線ヒータも用いることができる。
加熱手段としては、ヒータランプ57、電熱線ヒータ等に限るものではなく、例えば、第1ベルト51に誘導発熱体を設けるとともに、図11に示すように、第1ベルト51における第2ベルト52の遠方側に位置するベルト部分に対向して、一対の励磁コイル59を周回移動方向に並べて設けた電磁誘導加熱方式の加熱手段によって第1ベルト51を加熱してもよい。
さらには、上記の実施形態では、第1下流側ローラ54を回転駆動させることによって第1ベルト51を周回移動させて、その周回移動に追従させて第2ベルト52を周回移動させる構成としたが、このような構成に限らず、第2下流側ローラ56を駆動モータによって回転させることによって第2ベルト52を周回移動させて、この第2ベルト52の周回移動に追従させて第1ベルト51を周回移動させるようにしてもよい。あるいは、第1上流側ローラ53または第2上流側ローラ55を回転駆動させる構成、第1上流側ローラ53と第1下流側ローラ54または第2上流側ローラ55と第2下流側ローラ56を回転駆動させる構成、4つのローラ53〜56の全てを回転駆動させる構成としてもよい。さらには、上記実施の形態では、記録シートSにおけるトナー画像が定着された面に対向させて第1ベルト51を配置する構成であったが、第2ベルト52を記録シートSにおけるトナー画像が定着された面に対向させて配置するようにしてもよい。
また、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54のそれぞれと第2上流側ローラ55および第2下流側ローラ55のそれぞれとを対向配置する構成に限らず、ニップ圧を確保できる構成であれば、第1上流側ローラ53および第1下流側ローラ54のそれぞれの内側、または、それぞれの外側に、第2上流側ローラ55および第2下流側ローラ55のそれぞれを配置する構成であってもよい。また、4本のローラの外径は任意に変更できる。
さらには、本発明に係る定着装置が適用される画像形成装置は、タンデム型カラーデジタルプリンタに限るものではなく、例えば、回転軸の周囲に4つの現像装置を配置し、これら4つの現像装置を、順次、静電潜像担持体に対向させてフルカラー画像を形成する、いわゆる4サイクル方式の画像形成装置、1つの現像装置しか備えていないモノクロ画像形成装置等であってもよい。また、本発明の定着装置は、プリンタに限らず、複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等にも適用できる。
本発明は、一対のベルトを用いて未定着画像を加熱および加圧して熱定着させる定着装置において、ベルト内周面に周接する部材を設けることなく高いニップ圧を長期にわたって安定的に確保することができるとともに、ウォーミングアップ時間を短縮することができる。
本発明の実施の形態に係る定着装置が定着部として搭載されたプリンタの全体の構成を示す模式図である。 そのプリンタに定着部として備えられた本発明の実施の形態に係る定着装置の構成を説明するための模式図である。 その定着装置の構成を説明するために、第1ベルトと第2ベルトとを離間させた状態の模式図である。 その定着装置における第1ベルトと第2ベルトとの間の中間ニップ部が高圧力になることを説明するための模式図である。 その定着装置における第1ベルトと第2ベルトとの間のニップ部の圧力分布を示すグラフである。 その定着装置の第1ベルトの構成を説明するためのモデル図である。 その定着装置における第1ベルトの単位幅当たりの押圧荷重W/b(mN/mm)と定着温度との関係示す表である。 PI、Ni、Wをそれぞれ基材として、35μm、125μm、250μmの厚さtのベルトを、本発明の定着装置において、突出量δが8mm、長軸方向の長さL(mm)の楕円形状の周回移動域の第1ベルトとして用いた場合における長軸方向の長さL(mm)と単位幅当たりの荷重W/b(mN/mm)との関係を示すグラフである。 本発明の定着装置の他の例を示す模式図である。 本発明の定着装置のさらに他の例を示す模式図である。 本発明の定着装置のさらに他の例を示す模式図である。 従来の定着装置の構成を示す模式図である。 その定着装置における一対のベルの間のニップ部の圧力分布を示すグラフである。
符号の説明
30 画像プロセス部
36 中間転写ベルト
39Y、39M、39C、39K 画像形成ユニット
40 シート搬送部
50 定着装置
51 第1ベルト
52 第2ベルト
53 第1上流側ローラ
54 第1下流側ローラ
55 第2上流側ローラ
56 第2下流側ローラ
57 ヒータランプ
59 励磁コイル

Claims (6)

  1. 一対の第1ローラのみによって周回移動可能に支持された第1ベルトと、一対の第2ローラのみによって周回移動可能に支持された第2ベルトとが相互に圧接することによって形成された定着ニップを、記録シートが通過する間に、該記録シート上に形成された未定着画像を加熱および加圧することによって熱定着させる定着装置であって、
    前記第1ベルトは、前記第2ベルトと離間状態としたとき、前記一対の第1ローラの間における相互に対向するそれぞれのベルト部分が外側に突出した湾曲状態で走行可能な剛性を有し、
    前記第2ベルトは、前記第1ベルトよりも低い剛性であって、前記第1ベルトが押し付けられることによって撓む剛性を有するベルトであり、前記一対の第2ローラの間の一方のベルト部分が、前記第1ベルトの外側に突出した一方のベルト部分と相互に圧接することによって、該一方のベルト部分に沿って凹状に湾曲した状態で走行することを特徴とする定着装置。
  2. 前記記録シートの未定着画像が、前記第1ベルトの周回移動域の内部であって前記一対の第1ローラの間に設けられた加熱手段によって加熱されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱手段は、ヒータランプまたは電熱線ヒータであることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記記録シートの未定着画像が、電磁誘導加熱方式の加熱手段によって加熱されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記一対の第1ローラのそれぞれと、前記一対の第2ローラのそれぞれとが、前記第1ベルトおよび前記第2ベルトを介して相互に圧接されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 記録シート上に形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、
    前記定着部として、請求項1〜5のいずれか一項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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