JP2005250298A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Kyoichi Ashikawa
恭一 芦川
Koji Kamiya
公二 神谷
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玄章 近藤
Motokazu Hasegawa
基和 長谷川
Takayuki Yoshii
孝之 吉井
Nozomi Takahata
望 高畑
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Abstract

【課題】定着装置の製造時の省力化、省資源化のために、寄り止めガイドを最小限量に抑えるとともに、定着ベルトの寄り及びそれに伴う画像の低下を発生することなく長期にわたり、安定した画像を得る。
【解決手段】画像形成装置に装備され、定着ローラ及び加熱ローラ44に支持されて駆動される定着ベルト45を用いて、記録材上の未定着画像を加熱及び/又は加圧して定着して定着装置に関する。定着ベルト45の内周の軸方向一端側に設けた寄り止めガイド50と、加熱ローラ44に設置され、寄り止めガイド50の軸方向端面に対向して、定着ベルト45の軸方向位置を規制するベルト軸方向位置規制面51aと寄り止めガイド50を設けたベルト内周位置に対応する定着ベルト外周部に対向するベルト変形規制面52aとを有する規制部材とを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、転写紙上の未定着トナー像を加熱、加圧により定着させる定着ベルトを用いた定着装置及びこの定着装置を備えた、普通紙複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
電子写真複写機やレーザビームプリンタ等のように、電子写真方式を用いて記録紙を作成する画像形成装置では、感光体ドラム等の画像担持体にトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写した後で、定着装置を通して定着する手段を用いている。前記定着装置としては、構造が簡単であることと、小形化が容易であること等の理由から、熱ローラ方式の装置が多く使用されている。前記熱ローラ方式の定着装置では、加熱ローラと加圧ローラを対向させて配置し、前記熱ローラの内部に配置した加熱ランプ等を用いて加熱することができるので、全体の構成を小形化して、小形の画像形成装置にも容易に組み込むことが可能になる。
ところが、前述したような加熱ローラ方式の定着装置では、カラーコピー装置のように、加熱のための熱量を多く必要とする装置等では、十分な加熱作用を行い得ないという問題が懸念される場合が多くある。そこで、前述したような問題を解決するために、例えば、特開平5−273876号公報に示されるように、定着用ベルトを用いた定着装置を構成することが提案されている。前記従来例では、無端状の定着用ベルトに用紙のトナー画像の担持面を押圧する状態で用紙を走行させるとともに、前記定着用ベルトの裏面から加熱する手段を設け、加圧ローラ部材により用紙を定着用ベルトに押圧しながら、定着の作用を行わせるように構成している。
定着ベルトを使用した定着装置として、例えば、特開2000−66541号公報に開示された定着装置が知られている。この定着装置は、プリンタ本体に対して脱着可能に設けられている。この定着装置は、ヒータを内蔵した加熱ローラと定着ローラに無端状の定着ベルトを巻回してカバーに組込んで一体化したユニットを、加圧ローラを含む装置本体に脱着可能に取り付けて組み立てられる。定着ベルトは、加熱ローラに内蔵されたヒータによって加熱される。そして、定着ベルトを巻回した定着ローラと加圧ローラとの間を通して、トナー像が転写された用紙が搬送され、定着ベルトから与えられる熱によってトナー像が溶融されて用紙上に定着される。この定着装置は、比較的使用寿命の短い定着ベルト等の部材を一体化したユニットを定着装置本体に対して脱着可能とすることで、ユニットの交換を容易にしてメンテナンス性を向上させている。また、定着ベルトの高寿命化のために、テンションを付与する機能を設け、それを解除する機能を有する装置も提案されている。
特開平5−273876号公報 特開2000−66541号公報 特開2003−57895号公報
しかしながら、ベルト方式の定着装置の場合、上記利点の反面として駆動安定性の課題が挙げられる。基本的には一対のローラ(加熱ローラ、定着ローラ)にベルトが掛け渡されているが、特に高線速の場合は経時で定着ベルトが斜行する現象が見られる。定着ベルトが斜行すると定着ベルトが変形し画像の乱れが見られる。そのために、定着ベルト端部にリング状の寄り止めガイド等を設置し、それがローラ端部に接触することで斜行を防いでいる。一般的には、定着ベルトの両端の裏側(内周)に寄り止めガイドを設ける方法が簡便で安価な方法であるが、ベルト駆動時の寄り方向を特定することが困難なため、実質的にはベルトの両側にガイドを設けるのが一般的である。ベルトの両側にガイドを設けたものとして、例えば特開2003−57895号に開示された技術が知られている。
通常、両端部に寄り止めガイドを設置した場合は、定着ベルトがどちらか端部に寄ると、逆側端部の寄り止めガイドが内側のローラ端部と接触することで、寄りを抑制する。また、その際は、寄り止めガイドには外側(軸方向)に働く力が掛かる(図8参照)。
しかし、エンドレス状定着ベルトと2本以上の支持、駆動ローラを有した定着ユニットを組み立てる際に、エンドレス状定着ベルトの内側に駆動、支持ローラを挿入して組み立てる必要がある。そのため、従来の定着装置では、定着ベルト両端部内側に凸状にある寄り止めガイドにローラ等の組立て部品が定着ベルト端部や裏面と接触し、定着ベルトを傷つけ、著しく生産性を損なわしてきた。
以上の観点から、寄り止めガイドの一本化(片側)にすることが検討されてきたが、片側にすると以下の問題が発生する。寄り止めガイドを一本化すると、ガイドが設置されていない方向に定着ベルトが寄った場合は、上記と同じ寄り止めガイドには外側(軸方向)に働く力が掛かる(図9参照)。
逆に寄り止めガイドが設置されている方向に定着ベルトが寄った場合は、寄り止めガイドには内側(軸方向)に働く力が掛かる。定着ベルト端部は寄り止めガイドにより外側への寄りは抑制されるが、その内側(軸方向)の定着ベルトは外側に寄ろうとして、定着ベルトに浮き、シワが発生する現象が見られる。その結果、定着ベルトの浮き部を通過する転写紙に定着ベルトの浮き、シワが転写され、画像乱れ、あるいは紙シワが発生する(図10参照)。このような課題により、定着ベルトの寄り止めガイドの一本化は達成できていない状況である。
そこで、本発明は、定着装置の製造時の省力化、省資源化のために、寄り止めガイドを最小限量に抑えるとともに、定着ベルトの寄り及びそれに伴う画像の低下を発生することなく長期にわたり、安定した画像が得られる定着装置及び画像形成装置を提供することをその目的とする。
請求項1に記載の発明は、画像形成装置に装備され、少なくとも2本のローラに支持されて駆動される定着ベルトを用いて、記録材上の未定着画像を加熱及び/又は加圧して定着する定着装置において、前記定着ベルトの内周の軸方向一端側に設けた寄り止めガイドと、前記少なくとも2本のローラのうち、少なくとも1本のローラに設置され、前記寄り止めガイドの軸方向端面に対向して、前記定着ベルトの軸方向位置を規制するベルト軸方向位置規制面と少なくとも前記寄り止めガイドを設けたベルト内周位置に対応する定着ベルト外周部に対向するベルト変形規制面とを有する規制部材とを備えていることを特徴とする定着装置である。この構成では、定着ベルト外周部に対向するベルト変形規制面により、定着ベルトの浮き、シワ等の変形を防止できるので、寄り止めガイドを一本化にできることにより、寄り止めガイドが定着装置の製造時の省力化、省資源化を目的に、寄り止めガイドを最小限量に抑えるとともに、定着ベルトの寄り及びそれに伴う画像の低下を発生することが無い。
請求項2に記載の発明は、前記記録材を前記定着ベルトに加圧する加圧部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。この構成では、加圧部材により加圧定着を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記定着ベルト及び/又は前記加圧部材に加熱手段を有することを特徴とする請求項2に記載の定着装置である。この構成では、加熱手段により加熱定着を行うことができるので、さらに十分な画像特性が得られる定着装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、前記定着ベルトは、定着ローラおよび加熱ローラに掛架されており、前記規制部材が前記定着ベルトの前記加熱ローラに掛けられた部分を規制することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置である。この構成では、さらに、経時駆動安定性が得られる定着装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、電子写真プロセスを用いて記録材上に画像を形成する手段と、該記録材上の画像を定着する手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置である。この構成では、請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置を有する画像形成装置を実現することができるため、安価で安定した画像が得られる画像形成装置を提供することができる。
本発明によれば、定着装置の製造時の省力化、省資源化のために、寄り止めガイドを最小限量に抑えるとともに、定着ベルトの寄り及びそれに伴う画像の低下を発生することなく長期にわたり、安定した画像が得られる。
以下、本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1には、この発明の実施例に係る画像形成装置として、4連タンデム方式のフルカラープリンタの構成を概略で示した。このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像をそれぞれ対応した感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk(像担持体)の表面上に形成するための電子写真方式の4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bk(像形成手段)を備えている。
これら画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの下方には、各画像形成部を通して用紙(記録材)を搬送するための搬送ベルト20が張架されている。各画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkは、搬送ベルト20にそれぞれ転接配置され、用紙(記録材)は搬送ベルト20の表面に静電的に吸着される。
4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、略同じ構造を有する。よって、ここでは用紙の搬送方向最上流側に配設されたイエロー用の画像形成部10Yについて代表して説明し、他の色用の画像形成部10M、10C、10Bkについては同一符号を付して詳細な説明を省略する。
画像形成部10Yは、その略中央位置に搬送ベルト20に転接された感光体ドラム1Yを有する。感光体ドラム1Yの周囲には、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2Y、帯電されたドラム表面を色分解された画像信号に基づいて露光し、ドラム表面上に静電潜像を形成する露光装置3Y、ドラム表面上に形成された静電潜像にイエロートナーを供給して現像する現像装置4Y、現像したトナー像を搬送ベルト20を介して搬送される用紙上に転写する転写ローラ5Y(転写装置)、転写されずにドラム表面に残留した残留トナーを除去するクリーナ6Y、および図示しないドラム表面に残留した電荷を除去する除電ランプが、感光体ドラム1Yの回転方向に沿って淳に配設されている。
搬送ベルト20の図中右下方には、用紙を搬送ベルト20上に給紙するための給紙機構30が配設されている。搬送ベルト20の図中左側には、後に詳述する本発明の実施の形態に係る定着装置40が配設されている。搬送ベルト20によって搬送された用紙は、搬送ベルト20から連続して定着装置40を通って延びた搬送路を搬送され、定着装置40を通過する。
定着装置40は、搬送された用紙、すなわちその表面上に各色のトナー像が転写された状態の用紙を加熱および加圧する。そして、各色のトナー像を溶融して用紙に浸透させて定着させる。また、定着装置40の搬送経路下流側に排紙ローラを介して排紙する。
次に、上述した本発明の実施例に係る定着装置40について、図2を参照して詳細に説明する。定着装置40は、用紙搬送経路を上下に挟む位置関係で配設された定着ローラ41、および加圧ローラ42を有する。定着ローラ41は、金属製の芯金の外周に耐熱性のスポンジゴム層を形成してなる。用紙Pは、トナー像tが転写された表面を上にした姿勢で搬送路を一定速度で搬送される。用紙は、その表面が定着ローラ41に対向し、裏面が加圧ローラに対向する姿勢で搬送される。本実施の形態では、加圧ローラ42をバネ43によって図中上方に加圧、加圧ローラ42を定着ローラ41に向けて押圧するようにしたが、両者の間に押圧力を生じるため、定着ローラ41を加圧ローラ42に向けて押圧するようにしても良い。
加圧ローラ42には図示しないギヤを介して回転駆動力が伝達されるようになっており、定着ローラ41は従動回転する。定着ローラ41を回転駆動するようにしてもよい。また、加圧ローラ42と定着ローラ41をギヤで噛み合わせ、加圧ローラ42と定着ローラ41双方を回転駆動するようにしてもよい。
定着装置40は、定着ローラ41と金属製の芯金の外周に耐熱性のスポンジゴム層を形成してなる加熱ローラ44に張架された無端状の定着ベルト45を有する。定着ベルト45の構造については後に詳述する。
このようにして定着ローラ41とヒータの一例としてのハロゲンランプ46を内蔵する加熱ローラ44に張架された定着ベルト45は、搬送路を搬送される用紙の表面にその外周面を接触した状態で無端走行される。加熱ローラ44は、良熱伝導性の金属からなる中空のパイプであり、中空部にはハロゲンランプ46が配設されている。加熱ローラの内周面はハロゲンランプ46より輻射される熱エネルギーを効率よく吸収するために、耐熱の黒色塗料が塗布されている。加圧ローラ42の外周面は、搬送される用紙Pの裏面に接触する。つまり、搬送される用紙は、定着ベルト45の外周面と加圧ローラ42の外周面との間のニップを通過されて加圧される。ニップ通過後にテンションローラ47が定着ベルトに略一定のテンションを与えるようにバネ48によって図中下方向に加圧される。このベルト外周面への加圧によってベルトにテンションが付与される。
加熱ローラ44と定着ベルト45とのニップに対応して定着ベルト45の外周端部を加熱ローラ44に押さえるベルト押さえ52が後述するように設けられている。
サーミスタ49は、加熱ローラ44と定着ベルト45と加圧ローラ42との間のニップの間に、その検知端が定着ベルト45の外周面に接触するように配設されている。なお、本サーミスタは必要に応じて非接触型を用いても構わない。なお、本実施例では加熱ローラ44と定着ベルト45の接触部の定着ベルト45外周面にサーミスタ49を接触させることで、両者の間の接触状態を安定させ、温度検知のばらつきを防止するようにした。
なお、必要に応じて加圧ローラ42の内部にハロゲンランプ46等のヒータを設けることができる。この場合、加熱ローラ44のヒータを省略してもよく、また、加圧ローラ42と加熱ローラ44の両方にヒータを設けるようにしてもよい。
ここで、上述した定着装置40の動作について説明する。まず、プリンタの電源がONされると、定着装置40のウォームアップ動作が開始される。ウォームアップ動作では、ハロゲンランプ46が点灯され、加熱ローラ44の加熱が開始される。サーミスタ49を介して加熱ローラ44の外周面の温度がモニタされ、所定の設定温度に達した時点でベルトの走行(加圧ローラ回転駆動による従動)が、開始される。定着ベルト45の外周面温度はサーミスタ49を介してモニタされ、所定の設定温度に達した時点で、ウォーミングアップ動作が終了される。つまり、ウォームアップ動作によって、定着ベルト45の外周面が定着に必要な設定温度に昇温される。
上述したウォーミングアップ動作において、ハロゲンランプ46からの熱は以下のように各部材に伝えられる。ハロゲンランプ46からの熱は、加熱ローラ内面の黒色塗料によって効果的に吸収され、加熱ローラ44の外周面に伝えられる。加熱ローラ外周面に伝えられた熱は、定着ベルト45とのニップを介して定着ベルト45の外周面に伝えられる。
定着ベルト45の構成として、断熱弾性層を有する構成を採用した。図3に示すように、本実施例の定着ベルト45は、ポリイミド等の樹脂材料からなる厚さ90μmの基本フィルム451の外側にシリコーンゴムを厚さ200μmで塗布して断熱弾性層452を形成し、断熱弾性層452の外側にフッ素樹脂からなる離型層453を形成してなる。基体フィルム451には、耐熱性と機械的強度が要求される。基体フィルム451として、例えば、NiやSUS等の金属を採用しても良い。
定着ベルト45の断熱弾性層452は、トナーおよび用紙に対して熱と圧力を均一に与えることができ、安定した定着性能を発揮でき、且つ断熱性に優れた材料によって形成されれば良く、シリコーンゴムに限らない。
このように、定着ベルト45の内面側に断熱弾性層452を形成することにより、定着ベルト54の内面に接触配置された部材である定着ローラ41に熱が逃げることを抑制でき、定着ベルト45をより効率良く昇温でき、消費電力をより低く抑え、ウォームアップ時間をより短縮できる。
また、定着ベルト45の外周面にはフッ素樹脂からなる離型層453を形成した。従来の定着装置ではトナーのオフセットを防止するため、シリコーンゴム層に離型剤としてシリコーンオイルを塗布・含浸させる方法が公知であるが、オイル塗布機構が煩雑で高価になりやすく、またオイル塗布機構を定着ベルト45の外周面に接触させることによる熱の損失が大きい不具合があった。離型層(フッ素樹脂層)453はPTFE、PFA、FEP等の公知のフッ素樹脂あるいはそれらのブレンド材料を断熱弾性層452上にプライマを介して塗布・焼成することで得られる。またはフッ素樹脂チューブを被服してもよい。このように、定着ベルト45の外周面にはフッ素樹脂からなる離型層453を形成することで煩雑なオイル塗布機構を付加することなくオフセットを抑制し、またオイル塗布機構を定着ベルト45の外周面に接触させることがないため、オイル塗布機構へ熱が逃げることを抑制でき、定着ベルト45をより効率良く昇温でき、消費電力をより低く抑え、ウォームアップ時間をより短縮できる。
定着ベルト45の外周面に伝えられた熱は、その内面に向けてその厚さ方向に伝えられ、定着ベルト45の内面に達する。定着ベルト45の内面に伝えられた熱は、この内面に接触している定着ローラ41の外周面、およびテンションローラ47の外周面に伝えられる。定着ローラ41、テンションローラ47の外周面に伝えられた熱は、それぞれの回転軸を介してプリンタの筺体に逃げるように伝えられる。
また、定着ベルト45の外周面に伝えられた熱は、定着ベルト45が走行することにより、ニップを介して加圧ローラ42の外周面に伝えられ、且つ定着ベルト45の外周面に接触して配置されたサーミスタ49に伝えられる。加圧ローラ42に伝えられた熱は、その回転軸やバネ43を介してプリンタの筺体に逃げるように伝熱される。
このように各部材間を伝えられる熱のうち、トナー像の定着に直接関与する熱は、定着ベルト45の外周面から用紙の表面に伝えられる熱である。他の部材に伝えられる熱は、定着には利用されることなく無駄になる。尚、トナー像の定着には、これらの熱の他にニップにおける一定の圧力が必要となる。
つまり、トナー像を用紙に定着可能な条件は、トナーの物性、用紙の材質・厚さ、用紙の搬送速度などにより若干異なるが、定着ベルト45と加圧ローラ42とを一定の押圧力で押し付けて両者の間に所定の幅のニップを形成するとともに、定着ベルト45の外周面を設定温度まで昇温することが必要となる。これらの条件が満たされないと、例えば定着ベルト45の外周面の加熱が不十分だと、定着不良やコールドオフセットを引き起こす。
[第1比較例]
図8に示すように、一般的には定着ベルト45の両端部に寄り止めガイド50(材質:シリコーンゴム、幅4mm、高さ1.5mm、内側に60°面取り)をシリコーン系接着剤で定着ベルト内周面(ポリイミド製の基体フィルム451)に貼り付ける。
この場合、通常、両端部に寄り止めガイド50を設置した場合は、定着ベルト45が加熱ローラ44の軸方向の一方側(図8では右側)に寄ると、他方側(図8では左側)の寄り止めガイド50がその内側のローラ端部と接触することで、定着ベルト45の寄りを抑制する。実機使用上は問題ないが、先述したように定着ユニット組立て時に定着ベルトへのキズ発生等の課題がある。
[第2比較例]
図9に示すように、寄り止めガイド50を一本化すると、寄り止めガイド50が設置されていない方向に定着ベルト45が寄った場合は、第1比較例と同様に、寄り止めガイド50には軸方向外側に働く力がローラ端面から作用し、問題はない。
しかし、図10に示すように、図9の定着ベルト45の移動方向とは逆方向、即ち寄り止めガイド50が設置されている方向に定着ベルト45が寄った場合は、寄り止めガイド50はガイド押さえ151に接触することでガイド押さえ151から軸方向内側に働く力が作用する。定着ベルト端部はガイド押さえ151により軸方向外側への寄りは抑制されるが、その内側の定着ベルト部分は外側に寄ろうとして、定着ベルト45に浮き、シワ等の浮き部45aが発生する現象が見られる。その結果、定着ベルト45の浮き部45aを通過する転写紙(図2の用紙P)に定着ベルト45の浮き、シワが転写され、画像乱れ、あるいは紙シワが発生する。
以下に図1及び図2で説明した画像形成装置に備える定着装置の実施例を説明する。
[第1実施例]
第1実施例は、図4に示すように、ガイド押さえ51とともにベルト押さえ52を樹脂製の側板60に一体成形して設置する。側板60と加熱ローラ44のジャーナル44aとの間には軸受53が配置され、軸受53を介して加熱ローラ44が回動自在に支持されている。
ガイド押さえ51は、例えば円板形状を有し、定着ベルト45の軸方向一端側の内周に貼り付けられた寄り止めガイド50に対向して設けられている。そして、ガイド押さえ51の寄り止めガイド50に対向する面がベルト軸方向位置規制面51aとして機能する。
ベルト押さえ52は、本実施例では、定着ベルト45の外周に沿って、加熱ローラ44の寄り止めガイド50に対向する端部より内側までその先端が延在している。即ち、ベルト押さえ52の先端が加熱ローラ44の端部より内側の非画像部領域45bの内部まで達する設置幅Tを有している。そして、ベルト押さえ52は、定着ベルト45の寄り止めガイド50を設けた内周位置に対応する定着ベルト外周部に対向して設けられている。そして、ベルト押さえ52の定着ベルト外周部に対向する面がベルト変形規制面52aとして機能する。前記ベルト軸方向位置規制面51aを有するガイド押さえ51と、ベルト変形規制面52aを有するベルト押さえ52とから規制部材が構成されている。
寄り止めガイド50が設置されていない方向に定着ベルト45が寄った場合は、図9に示す比較例と同様に、問題は無い。また、寄り止めガイド50が設置されている方向に定着ベルト45が寄った場合にも、ベルト押さえ52のベルト変形規制面52aにより定着ベルト45の変形(浮き、シワ)を抑えることが可能となる。また、定着ユニット組立て時の定着ベルト45へのキズ発生を抑えることが可能となる。
[第2実施例]
第2実施例は、図5に示すように、第1実施例より更に内側(非画像部領域45bの範囲内)にベルト押さえ52の設置幅Tを延ばした点のみ第1実施例と異なり、他の構成は、第1実施例と同様である。
第2実施例は、第1実施例より更に内側(非画像部領域45bの範囲内)にベルト押さえ52の設置幅Tを延ばすことで、第1実施例より更にベルトの変形(浮き、シワ)を抑えることが可能となる。
[第3実施例]
第3実施例は、図6に示すように、第1実施例に対して、ベルト押さえ52と定着ベルト45の外周面とのギャップ(距離)Gを大きくした場合である。ベルト押さえ52の設置幅T及び定着ベルト外周面とのギャップGについては線速、対応紙種等によって自由に組み合わせが可能である。
[第4実施例]
第4実施例は、図7に示すように、第2実施例に対して、ベルト押さえ52と定着ベルト45の外周面とのギャップGを大きくした場合である。ベルト押さえ52の設置幅T及び定着ベルト45の外周面とのギャップGについては線速、対応紙種等によって自由に組み合わせが可能である。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施例では、ガイド押さえとベルト押さえとは側板に一体成形としたが、別体のものを取り付けるようにしてもよい。また、側板がガイド押さえを兼用してもよい。また、上記実施例では、定着ベルトの内周面に、定着ベルトと別体の寄り止めガイドを貼り付けたが、寄り止めガイドを定着ベルトの内周面と一体成形等により一体としてもよい。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の実施例に係るカラープリンタの概略図である。 本発明の実施例に係る定着装置の概略図である。 本発明の実施例に係る定着ベルトの断面図である。 第1実施例の定着装置の要部を示す断面図である。 第2実施例の定着装置の要部を示す断面図である。 第3実施例の定着装置の要部を示す断面図である。 第4実施例の定着装置の要部を示す断面図である。 第1比較例の定着装置の要部を示す断面図である。 第2比較例の定着装置の要部を示す断面図である。 第2比較例の定着装置の課題を示す断面図である。
符号の説明
40 定着装置
41 定着ローラ
42 加圧ローラ
43 バネ
44 加熱ローラ
44a ジャーナル
45 加熱ローラ
45a 浮き部
45b 非画像部領域
46 ハロゲンランプ(ヒータ)
47 テンションローラ
48 バネ
49 サーミスタ
50 寄り止めガイド
51 ガイド押さえ
51a ベルト軸方向位置規制面
52 ベルト押さえ
52a ベルト変形規制面
53 軸受
60 側板
451 基体フィルム
452 断熱弾性層
453 離型層
G ギャップ
P 用紙
t トナー像
T 設置幅

Claims (5)

  1. 画像形成装置に装備され、少なくとも2本のローラに支持されて駆動される定着ベルトを用いて、記録材上の未定着画像を加熱及び/又は加圧して定着する定着装置において、
    前記定着ベルトの内周の軸方向一端側に設けた寄り止めガイドと、
    前記少なくとも2本のローラのうち、少なくとも1本のローラに設置され、前記寄り止めガイドの軸方向端面に対向して、前記定着ベルトの軸方向位置を規制するベルト軸方向位置規制面と少なくとも前記寄り止めガイドを設けたベルト内周位置に対応する定着ベルト外周部に対向するベルト変形規制面とを有する規制部材とを備えていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記記録材を前記定着ベルトに加圧する加圧部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ベルト及び/又は前記加圧部材に加熱手段を有することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ベルトは、定着ローラおよび加熱ローラに掛架されており、前記規制部材が前記定着ベルトの前記加熱ローラに掛けられた部分を規制することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 電子写真プロセスを用いて記録材上に画像を形成する手段と、該記録材上の画像を定着する手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7672632B2 (en) 2006-11-21 2010-03-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing apparatus using induction heating system for image forming apparatus
US7817952B2 (en) 2006-03-13 2010-10-19 Ricoh Company, Ltd. Fixer and image forming apparatus including the same
JP2018128495A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 キヤノン株式会社 像加熱装置

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