JP6226230B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6226230B2
JP6226230B2 JP2013172903A JP2013172903A JP6226230B2 JP 6226230 B2 JP6226230 B2 JP 6226230B2 JP 2013172903 A JP2013172903 A JP 2013172903A JP 2013172903 A JP2013172903 A JP 2013172903A JP 6226230 B2 JP6226230 B2 JP 6226230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
nip
fixing device
fixing belt
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013172903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015041043A (ja
Inventor
鈴木 明
明 鈴木
吉川 政昭
政昭 吉川
吉永 洋
洋 吉永
関 貴之
貴之 関
荒井 裕司
裕司 荒井
民部 隆一
隆一 民部
卓弥 瀬下
卓弥 瀬下
俊太郎 田巻
俊太郎 田巻
山本 武志
武志 山本
高広 今田
高広 今田
後藤 創
創 後藤
一哉 齋藤
一哉 齋藤
豊 池淵
豊 池淵
俊彦 下川
俊彦 下川
周太郎 湯淺
周太郎 湯淺
健介 山地
健介 山地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013172903A priority Critical patent/JP6226230B2/ja
Publication of JP2015041043A publication Critical patent/JP2015041043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6226230B2 publication Critical patent/JP6226230B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の各種画像形成装置に用いられる定着装置として、金属基材と弾性ゴム層などから成る薄肉の定着ベルトを備えるものが知られている。このように、低熱容量化された薄肉の定着ベルトを備えることで、定着ベルトの加熱に必要なエネルギーを大幅に低減することができ、ウォームアップ時間や、ファーストプリント時間の短縮化を図れる。
特許文献1に記載の定着装置では、無端状の定着ベルトの内周側に設けたニップ形成部材に、定着ベルトを介して加圧ローラを当接させて、定着ベルトと加圧ローラとの間にニップ部を形成している。また、加圧ローラを駆動手段によって回転駆動させることで、加圧ローラの回転に従動して定着ベルトが回転する。
ニップ形成部材は、装置本体の側板に長手方向両端部が固定された支持部材であるステーによって定着ベルトの内周側で支持されている。ステーは、ニップ形成部材を固定支持しニップ部での用紙の搬送方向と平行な平行部と、平行部からニップ部より離れる方向へ垂直に立ち上がった立ち上がり部とを有している。これにより、平行部に立ち上がり部を設けない場合よりもステーの剛性を高めることができ、その結果、加圧ローラの加圧力に対するニップ形成部材の強度を高めている。
しかしながら、ステーの平行部でニップ形成部材を固定支持しているだけでは、回転している定着ベルトからニップ形成部材が受ける摩擦力により、ニップ形成部材に定着ベルト回転方向への倒れや変形が発生することがある。そのため、定着ニップの幅や形状を安定して維持できなくなり、定着不良が発生するといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ニップ部の幅や形状を安定して維持することができる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面と接触する接触部材と、前記定着ベルトの内周側に配置され前記定着ベルトを介して前記接触部材と当接しニップ部を形成するニップ形成部材と、前記定着ベルトの内周側に配置され前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、前記定着ベルトを加熱する加熱手段とを備えた定着装置において、前記支持部材は、前記ニップ部での用紙搬送方向と平行な平行部と、前記平行部から接触部材側に立ち上がった立ち上がり部とを少なくとも有しており、前記平行部と前記立ち上がり部とによって前記ニップ形成部材を支持し、前記支持部材の短手方向における前記立ち上がり部の前記接触部材の側の端部位置が、前記接触部材の短手方向における前記接触部材の最大幅よりも外側であることを特徴とするものである。
以上、本発明によれば、ニップ部の幅や形状を安定して維持することができるという優れた効果がある。
実施例1に係る定着装置の概略構成図。 実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 定着装置の用紙搬送方向出口側から見た実施例1に係る定着装置の概略構成図。 実施例2に係る定着装置の概略構成図。 定着装置の用紙搬送方向出口側から見た実施例2に係る定着装置の概略構成図。 実施例3に係る定着装置の概略構成図。 実施例4に係る定着装置の概略構成図。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置であるカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)の概略構成図である。
図2に示すプリンタは、プリンタ本体100の中央に、プリンタ本体100に対して着脱自在に装着された4つのプロセスカートリッジ102Y,102M,102C,102Bkが設けられている。各プロセスカートリッジ102Y,102M,102C,102Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。そのため、特に色を区別しない場合には、各部材の符号の後にY、M、C、Bkなどの記載は省略する。
各プロセスカートリッジ102は、像担持体である感光体108と、感光体表面を帯電させる帯電装置110と、現像剤を担持する現像ローラ111aを有する現像装置111と、感光体表面をクリーニングするクリーニング装置112などを備える。
各プロセスカートリッジ102の上方には、感光体108の表面を露光する露光装置103が設けられている。露光装置103は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体108の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各プロセスカートリッジ102の下方には、転写装置130が配設されている。転写装置130は、中間転写ベルト120と、4つの一次転写ローラ101と、二次転写ローラ123と、二次転写バックアップローラ122と、クリーニングバックアップローラ133と、テンションローラ121と、ベルトクリーニング装置135とを備える。
中間転写ベルト120は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ122、クリーニングバックアップローラ133及びテンションローラ121によって張架されている。
本実施形態では、不図示の駆動装置によって二次転写バックアップローラ122を回転駆動することで、中間転写ベルト120は図の矢印で示す方向に回転するようになっている。また、テンションローラ121の軸方向両端部をばねによって加圧して、中間転写ベルト120に張力を付与している。
4つの一次転写ローラ101は、それぞれ、各感光体108との間で中間転写ベルト120を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ101には、図示しない単独の高圧電源が接続されており、この高圧電源から+400[V]〜+2500[V]の所定の転写バイアスが印加させることで、転写電界を形成する。
二次転写ローラ123は、二次転写バックアップローラ122との間で中間転写ベルト120を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ101と同様に、二次転写ローラ123にも図示しない高圧電源が接続されており、この高圧電源から所定の転写バイアスが印加されることで、転写電界を形成する。
ベルトクリーニング装置135は、中間転写ベルト120に当接するように配設されたクリーニングブレードを有する。
一方、プリンタ本体100の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ104や、給紙トレイ104から用紙Pを搬出する給紙ローラ105等が設けられている。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体100内には、用紙Pを給紙トレイ104から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ123の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としてのレジストローラ対107が配設されている。
また、二次転写ローラ123の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置200が配設されている。
さらに、定着装置200よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙Pを装置外へ排出するための排紙ローラ対109が設けられている。また、プリンタ本体100の上面部には、装置外に排出された用紙Pをストックするための不図示の排紙トレイが設けてある。
また、中間転写ベルト120を介してテンションローラ121に対向配置されたトナーマークセンサ(TMセンサ)124は、正反射型センサや拡散型センサによって中間転写ベルト120上のトナー画像の濃度測定や各色のトナー画像の位置測定を行う。そして、トナーマークセンサ124で測定した結果を基にして、所定のタイミングで作像条件を変更し、画像濃度や色合わせの調整が行われる。
以上の構成を備えた画像形成装置の基本動作は次の通りである。
作像動作が開始されると、各プロセスカートリッジ102における各感光体108が図示しない駆動装置によって図中時計回り方向に回転駆動される。各感光体108の表面にはローラ形状の帯電装置110が圧接されており、感光体108の回転に従動して帯電装置110が回転する。そして、図示しない高圧電源によりDC電圧またはDC電圧にAC電圧が重畳されたバイアスを帯電装置110に印加することで、感光体108の表面が帯電装置110によって所定の極性に一様に帯電される。
帯電された各感光体108の表面には、露光装置103から書込光がそれぞれ照射されて、各感光体108の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体108に露光する画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。なお、この露光工程は、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナやLEDなどで行われる。
このように各感光体108上に形成された静電潜像に、各現像装置111によって現像ローラ111a上に担持されたトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。なお、この現像工程では、図示しない高圧電源から現像装置111の現像ローラ111aに所定の現像バイアスが印加される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ122が図中反時計回り方向に回転駆動し、中間転写ベルト120を図中矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ101に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧または定電流制御された所定の転写バイアスが印加される。これにより、各一次転写ローラ101と各感光体108との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体108の回転に伴い、感光体108上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、当該一次転写ニップにおいて形成された転写電界により、各感光体108上のトナー画像が中間転写ベルト120上に順次重ね合わせて転写される。このようにして、中間転写ベルト120の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。
また、中間転写ベルト120に転写しきれなかった各感光体108上のトナーは、クリーニング装置112によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体108の表面が除電され、表面電位が初期化される。
なお、感光体108のまわりにクリーニング装置を設けず、現像装置111で転写残トナーを回収するクリーナレス方式もあり、本実施形態のプリンタでは感光体表面をクリーニングする種々の公知のクリーニング方法を採用できる。
プリンタ本体100の下部では、給紙ローラ105が回転駆動を開始し、給紙トレイ104から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ対107によってタイミングを計られて、二次転写ローラ123と二次転写バックアップローラ122との間の二次転写ニップに送られる。このとき、二次転写ローラ123には、中間転写ベルト120上のトナー画像のトナー帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト120の回転に伴って、中間転写ベルト120上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、当該二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト120上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト120上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置135によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置200へと搬送され、定着装置200によって熱と圧力により用紙P上のトナー画像が用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ対109によって装置外へ排出され、不図示の排紙トレイ上にストックされる。
このようにして、本実施形態に係るプリンタにおける一連の画像形成プロセスが完了する。
[実施例1]
図1及び図3は、実施例1における定着装置200の概略を示す構成図である。なお、図1は、図3に示した用紙Pの通過範囲Dにおける定着装置200の断面図である。
図1に示すように、本実施例の定着装置200においては定着ベルト11に対して加圧部材21が対向して接触するように配置され、加圧部材21が定着ベルト11をニップ形成部材31に加圧することで定着ベルト11の表面に定着ニップ部Nを形成する。
ニップ形成部材31が定着ベルト11から受ける力によって変形することを防ぐため、支持部材であるステー51がニップ形成部材31を支持している。
本実施例において加圧部材21はローラ状の回転体であり、図中矢印R2方向に回転する。加圧部材21の回転に伴って定着ニップ部Nにおいて定着ベルト11に摩擦力が与えられ、定着ベルト11が図中矢印R1方向に従動回転する。
トナー画像Tを有するシート状の用紙Pは、定着装置200の外部から図示されていない搬送手段によって図中矢印Y方向に搬送され、圧接状態の定着ニップ部Nで定着ベルト11及び加圧部材21に狭持され、それぞれの回転に伴って搬送される。
また、定着ニップ部Nで用紙P上のトナー画像Tに定着ベルト11及び加圧部材21から熱および圧力が加えられることにより、トナー画像Tが用紙Pに定着される。
なお、図1においては、定着ニップ部Nでトナー画像Tに熱を供給する加熱源の図示は省略している。加熱源としては、例えばハロゲンヒータや、IHコイルや、抵抗発熱体などが挙げられる。
定着ベルト11は、熱容量やベルト内側に部材を収容するための空間を設けることなどを考慮すると、直径15[mm]〜120[mm]が望ましく、厚さが1[mm]以内の薄肉であり可撓性を有することが望ましい。
定着ベルト11の構成は、内周側から順に基材層、弾性層、離型層が積層されていることが一般的である。
ただし、定着ベルト11の加熱手段としてIHコイルを用いる場合は、基材層と弾性層との間に加熱層が形成される。また、画像品質に対する機能を高くする必要がない場合には、弾性層を除き基材層と離型層との2層構成とする場合もある。
本実施形態では、定着ベルト11の直径を25[mm]とし、基材層、弾性層、離型層により定着ベルト11を構成した。
基材層は可撓性および剛性の両立を考慮すると、厚さが20[μm]〜100[μm]でポリイミド等の剛性の高い樹脂材料もしくはニッケル、ステンレス鋼などの金属材料が望ましい。
また、ニップ形成部材31との摺動性や、内周側からの輻射熱の吸収率を向上させることを目的として、基材層の内周面に塗料などをコーティングしても良い。
塗料の種類として、摺動性の向上には例えばフッ素系樹脂のコーティングが望ましく、輻射熱の吸収率を向上させるには黒色塗料のコーティングが望ましい。
加熱層は厚さが10[μm]程度で金属材料、特に銅が望ましい。IHコイルからの相互誘導加熱により発熱する。
弾性層は厚さが50[μm]〜300[μm]でシリコーンゴムなどの弾性材料を用いるのが望ましい。弾性層を設けるにより、用紙Pおよび定着ベルト11の表面に凹凸がある場合でも、弾性層が凹凸に沿って変形することで定着ニップ部Nにおいて圧力および熱伝導性が均一化され、定着画像品質を維持することができる。
離型層は3[μm]〜50[μm]の厚さであり、トナー及び用紙Pの剥離性が高い材料が用いられる。例えば、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)などが用いられるのが望ましい。特に、PFAやPTFEなどのフッ素系樹脂材料は、摩擦係数が低く、トナー剥離性が良好であるため望ましい。
本実施例の加圧部材21は、回転可能に設けられたローラ部材であり、金属材料で形成される芯金部21aと、シリコーンゴムや発泡シリコーンゴムなどの弾性材料で形成される弾性層21bとによって構成される。
また、図示されていないが、弾性層の外周部にPFAやPTFEなどのフッ素系樹脂で形成される厚さ10[μm]〜70[μm]の離型層を設けることで、加圧部材21からのトナー及び用紙Pの剥離性を高めることができる。
ニップ形成部材31は、定着装置200に対して固設されており、回転する定着ベルト11がニップ形成部材31に接触しながら摺動する。
ニップ形成部材31の材質は、LCP(液晶ポリマー)、ポリイミド、PAI(ポリアミドイミド)など高耐熱性の樹脂材料が望ましいが、アルミニウムやステンレス鋼などの金属材料でも良い。
また、図示されていないが、ニップ形成部材31の周囲に摩擦係数の低い材質をシート状として巻く、または、塗布コーティングを施すなどの手段により、定着ベルト11のニップ形成部材31に対する摺動摩擦抵抗を低下させることができる。
ステー51は、定着ベルト11を加圧しているニップ形成部材31が最適な形状を維持するのに充分な剛性を備えていることが望ましく、材料としてもヤング率の高いステンレス鋼や鉄などの金属材料を使用することが望ましい。
本実施例においては、ニップ形成部材31を樹脂材料で形成し、ステー51を金属材料で形成しており、ニップ形成部材31がステー51よりも熱伝導率やヤング率が小さくなるようにしている。
ニップ形成部材31をステー51よりも熱伝導率の小さい材料で形成することにより、ステー51が熱伝導率の大きい材料で形成されていても、定着ベルト11のニップ形成部材31及びステー51に対する断熱性を高めることができる。
また、ステー51をニップ形成部材31よりもヤング率の高い材料で形成することにより、ニップ形成部材31をヤング率の低い材料で形成しても、定着ニップ部Nからの反力によってニップ形成部材31が変形するのを抑制することができる。
このような構成とすることにより、定着装置200を小型化してもニップ形成部材31が定着ベルト11から受ける力によって変形することなく、また同時に定着ベルト11のニップ形成部材31及びステー51に対する断熱性を維持することができる。
図3に示すように、定着ベルト11と加圧部材21とニップ形成部材31とによって形成される定着ニップ部Nは、用紙Pの通過範囲Dよりも広く作られている。これにより、定着ニップ部Nを用紙Pが通過する際にも、用紙Pが通過していない範囲において、定着ベルト11が加圧部材21から摩擦力を受けて従動回転することが可能となる。この結果、用紙Pの摩擦係数が小さい場合に、定着ベルト11が加圧部材21に対してスリップし停止してしまうのを抑制することができる。
ステー51の軸方向両端部それぞれは、定着装置200に設けられた側板91と側板92とに固定支持されている。
また、図3には示されていないが、ステー51の軸方向両端部もニップ形成部材31と同様に側板91と側板92とにそれぞれ固定支持されている。
端部フランジ61と端部フランジ62とは、それぞれ側板91と側板92とに固定されている。そして、端部フランジ61と端部フランジ62とは、定着ベルト11の軸方向両端部それぞれに内接し、定着ベルト11が端部フランジ61及び端部フランジ62に沿った形状になることでベルト概形が維持される。また、端部フランジ61と端部フランジ62とは、定着ベルト11の軸方向への寄りを止める効果も奏する。
加圧部材21は、芯金部21aの軸方向両端部がそれぞれ第二側板71と第二側板72とに不図示の軸受けなどを介して回転自在に支持されている。また、第二側板71及び72が側板91及び側板92に対して移動することにより、加圧部材21の定着ベルト11に対する接離動作が行われる。
この接離動作により、定着ニップ部Nに用紙Pが送り込まれない状態では、定着ニップ部Nの圧力を低減する、または、完全に加圧部材21を定着ニップ部Nから脱圧させる。このことにより、定着装置200のジャム処理性が向上させることができる。また、加圧部材21の弾性層を形成する弾性体が、圧縮によって劣化することも抑制することができる。
駆動ギヤ81は、加圧部材21の芯金部21aの一端側に固定されており、不図示の駆動モータからの駆動力によって駆動ギヤ81を駆動することにより、加圧部材21を回転させることができる。また、定着ニップ部Nを介して加圧部材21から定着ベルト11に駆動トルクが伝達されることで、定着ベルト11が加圧部材21の回転に従動回転する。
ステー51は、定着ニップ部Nに略平行なベース部51aと、ベース部51aの端部から加圧部材21に向かって立ち上がっている立ち上がり部51bとによって構成されている。このような構成とすることにより、均一な厚さの板材を塑性加工させることによってステー51を形成することが可能となり、ステー51の製造コストを抑えることが可能となる。
ステー51は、定着ニップ部N及び加圧部材21の反対側からニップ形成部材31をベース部51aによって支持している。
ベース部51aを定着ニップ部Nに略平行とすることで、ニップ形成部材31を広範囲にわたって支持するのに都合の良い形状となる。この結果、ニップ形成部材31が定着ニップ部Nから力を受けて変形するのを、ステー51によって効果的に抑制でき、定着ニップ部Nを安定して維持することができる。
なお、立ち上がり部51bの高さhは、側板91及び側板92によって支持されたステー51が、ニップ形成部材31を介して定着ニップ部Nから受ける力に対し充分な曲げ剛性を確保できるような高さとしている。これにより、用紙Pの通過範囲Dの軸方向中央付近においても、用紙Pの搬送方向に沿った定着ニップ部Nの幅が細くなることなく、用紙P上のトナー画像Tを定着する時間を十分に確保することができる。
ステー51の立ち上がり部51bは、定着ニップ部Nに略平行な方向に沿った加圧部材21の幅Lよりも外側に位置している。
立ち上がり部51bが加圧部材21の幅Lよりも内側にあると、立ち上がり部51bの高さhを、加圧部材21に対して干渉しない程度にしか確保することができない。
一方、本実施例のように立ち上がり部51bを幅Lよりも外側に位置させることにより、加圧部材21への干渉を考慮することなく高さhを設定することが可能となる。
定着ベルト11の形状は、ニップ形成部材31並びに端部フランジ61及び端部フランジ62を適切に設定することによって、立ち上がり部51bと干渉しないような形状とすることができる。そのため、結果としてステー51を周囲の部材に干渉することなく設置することが可能となる。
本実施例においては、ステー51の立ち上がり部51bをベース部51aに対して垂直とするため、立ち上がり部51bの全体を加圧部材21の幅Lよりも外側に配置したが、必ずしも本構成を取る必要はない。
すなわち、少なくとも立ち上がり部51bの加圧部材21側の先端(ベース部51aから高さhの位置にある)を、加圧部材21の幅Lよりも外側に配置すれば、加圧部材21に干渉しないように立ち上がり部51bを設計することが可能である。
また、ベース部51aの両端の立ち上がり部51bの高さhが、必ずしも同一である必要もなく異ならせても良い。
本実施例において、ステー51の立ち上がり部51bはベース部51aからニップ形成部材31を覆うような方向に立ち上がっている。このため、ベース部51a以外の方向からニップ形成部材31を立ち上がり部51bで支持することが可能となる。これにより、ニップ形成部材31の剛性が低く局所変形しやすい場合や、回転する定着ベルト11の摺動摩擦力などによってニップ形成部材31に加わる力の方向が変化する場合であっても、定着ニップの形状を安定して維持することができる。
特に、本実施例のように立ち上がり部51bで広範囲に渡ってニップ形成部材31を支持することにより、定着ベルト11の回転方向へのニップ形成部材31の倒れや局所変形を抑制し、ニップ形成部材31を安定して支持することができる。その結果、定着ニップ部Nの形状を安定して維持することができる。
また、本実施例においては、ニップ形成部材31のヤング率と形状を適切に設定することにより、定着ニップ部Nを加圧部材21に沿って湾曲した形状としている。
このような形状とすることで、用紙Pの搬送方向に対する定着ニップ部Nの幅を広くでき、トナー画像Tを定着する時間を増やすことができるとともに、加圧部材21の弾性層の圧縮率を低減することで加圧部材21の劣化を抑えることができる。
なお、定着ニップ部Nを湾曲させることで、ニップ形成部材31が定着ニップ部Nから受ける力の方向が一方向ではなくなり、ニップ形成部材31の倒れや局所変形が発生しやすくなる。しかしながら、本実施例のように、ステー51がニップ形成部材31を複数方向から支持するような構成とすることで、定着ニップ部Nの形状を安定して維持することができる。
[実施例2]
図4及び図5は、実施例2に係る定着装置200の概略を示す構成図である。なお、図4は、図5に示した用紙Pの通過範囲Dにおける断面図である。また、実施例2の実施例1に対する相違点を以下で説明する。
本実施例の定着装置200では、定着ベルト11を加熱する加熱源として、ニップ形成部材31から見てステー51のベース部51aの反対側にハロゲンヒータ41を設置している。
このような位置にハロゲンヒータ41を設置することで、定着ベルト11を急速に昇温できる定着装置200を安価に構成することができる。
また、ハロゲンヒータ41からの輻射熱によってニップ形成部材31を配設した箇所以外で定着ベルトを直接加熱する。これにより、ハロゲンヒータ41から定着ベルト11への伝熱効率が大幅に向上し、消費電力の低減を図ることができると共に、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができる。
また、ステー51の立ち上がり部51bが、ベース部51aから加圧部材21の方向に立ち上がっていることで、立ち上がり部51bによってハロゲンヒータ41からの輻射熱が遮蔽されることなく、ステー51の曲げ剛性を高めることができる。
実施例1においては、ローラ状の加圧部材21を定着ベルト11に接触させていた。一方、本実施例においては、定着ベルト11に搬送補助ベルト150を接触させ、搬送補助ベルト150の裏側から加圧部材21を定着ベルト11に圧接することにより、定着ベルト11のおもて面に定着ニップ部Nを形成している。また、加圧部材21は、定着装置200に対して回転不能に支持されており、搬送補助ベルト150は加圧部材21と摺動している。
このような構成を取ることにより、定着ニップ部Nにおいて定着ベルト11の外周面に接触する部材の熱容量を低減し、定着ベルト11の昇温を急速にすることが可能となる。
また、定着ニップ部Nを形成するニップ形成部材31及び加圧部材21とも回転体ではないことで、それぞれの形状と剛性を設計する際の自由度が向上し、複雑な形状や圧力分布を有する定着ニップ部Nを容易に設計することが可能となる。
なお、定着ベルト11及び搬送補助ベルト150を回転させる駆動力は、搬送補助ベルト150を張架する駆動ローラ140から搬送補助ベルト150に与えられている。
駆動ローラ140の軸方向両端部それぞれは、第二側板71及び第二側板72に回転可能に支持されており、不図示の駆動モータから駆動ローラ140の一端側に設けられた駆動ギヤ81に駆動力が伝達されることで回転駆動される。
加圧部材21は剛体でも弾性体でも良く、第二側板71及び第二側板72に軸方向両端部が固定支持されている。また、第二側板71及び第二側板72が、側板91及び側板92に対して移動することで、加圧部材21の定着ベルト11に対する接離動作が行われる。
この接離動作により、用紙Pが定着ニップ部Nに送り込まれない状態では、定着ニップ部Nの圧力を低減する、または、完全に加圧部材21を定着ニップ部Nから脱圧させる。このことにより、定着装置200のジャム処理性を向上させることができる。また、加圧部材21を弾性体で形成した場合に、圧縮によって弾性体が劣化することも抑制することができる。
本実施例においては、ステー51のベース部51aの端部のうち、定着ニップ部Nにおける定着ベルト回転方向下流側の端部のみ、立ち上がり部51bを設けている。
すなわち、用紙Pを搬送する際の定着ベルト11の回転により、摺動摩擦力によってニップ形成部材31に変形や倒れが発生する方向には、立ち上がり部51bを設けている。そのため、少なくとも定着ニップ部Nにおいて、用紙Pのトナー画像Tを定着する際の定着ニップ部Nの形状を安定して維持することが可能である。
また、定着ニップ部Nの入口側には立ち上がり部51bを設けないことにより、定着ニップ部Nの入口付近での定着ベルト11の曲率半径を大きくすることができる。その結果として、定着ベルト11に生じる繰り返しひずみの負荷を減らすことが可能となり、定着ベルト11を破損しにくくすることが可能となる。
また、本実施例においては、ニップ形成部材31及び加圧部材21の形状を工夫することで、定着ニップ部Nの形状や圧力分布を調整し、定着ベルト11が停止している状態においても、ニップ形成部材31が立ち上がり部51bに押し付けられるようにする。このことで、ニップ形成部材31の位置を安定させている。
[実施例3]
図6は、実施例3に係る定着装置200の概略を示す構成図である。なお、本実施例の定着装置200の基本的な構成は、実施例1の定着装置200と同様であり、その説明は省略する。
ステー51をベース部51aから加圧ローラ側に立ち上がるような形状とすることで、ニップ形成部材を安定に支持することができる。しかしながら、立ち上がり部51bでニップ形成部材のうちベース部51a付近しか支持されていないと、加圧ローラの加圧力によるニップ形成部材が局所的に変形することを抑えることができない。特に、定着ニップの一部に当接圧が高い高加圧領域を作ろうとした場合、このようなニップ形成部材の局所変形によって高加圧領域が変形すると同時に当該領域の当接圧が減少してしまう。
例えば、定着ニップ部Nの中央付近などに当接圧が高い高加圧領域を作ることで、溶融したトナーを用紙Pに密着させることができ、定着性が良好となることが知られている。そして、この高加圧領域の面圧と形状とは定着性への寄与が大きいため、特に安定して維持される必要がある。
そこで、本実施例では、特に高加圧領域における定着ニップ部Nの面圧と形状を安定して維持できるようにステー51でニップ形成部材31を支持し、良好且つ安定した定着性を得られるようにしている。
ここで、定着ニップ部Nの形状と当接圧との分布は、加圧部材21とニップ形成部材の形状とヤング率・ポアソン比等の物性とによって決定される。
本実施例においては、定着ニップ部Nの定着ベルト回転方向の中央付近に、定着ベルト11と加圧部材21との当接圧が周囲よりも高い高加圧領域Xを有している。
定着ニップ部Nに進入した用紙P上のトナー画像Tは、高加圧領域Xに到達するまでに溶融し高加圧領域Xで用紙Pと密着する。これにより、トナー画像Tが用紙Pに対して良好に定着される。
本実施例の定着装置200において、図6に示すようにステー51は、定着ニップ部Nに略平行なベース部51aと、ベース部51aの端部から加圧部材21に向かって立ち上がっている立ち上がり部51bによって構成されている。
ステー51は、ニップ形成部材31を定着ニップ部N及び加圧部材21の反対側からベース部51aによって支持している。
ステー51の立ち上がり部51bは、ベース部51aからニップ形成部材31を覆うような方向に立ち上がっている。このため、ベース部51a以外の方向からニップ形成部材31を支持することが可能となる。よって、ニップ形成部材31の剛性が低く局所的に変形しやすい場合や、回転する定着ベルト11の摺動摩擦力などによってニップ形成部材31に加わる力の方向が変化する場合であっても、定着ニップの形状を安定して維持することができる。
特に、立ち上がり部51bで広範囲に渡ってニップ形成部材31を支持することにより、定着ベルト11の回転方向へのニップ形成部材31の倒れや局所変形を抑制し、ニップ形成部材31を安定して支持することができる。結果として定着ニップ部Nの形状を安定して維持できる。
定着ニップ部Nに対して略垂直な方向に立ち上がった立ち上がり部51bは、定着ニップ部Nの高加圧領域Xを通過するとともに高加圧領域Xに略平行な平面Hよりも加圧部材21側に位置している。
このような立ち上がり部51bによってニップ形成部材31を支持することにより、高加圧領域Xで加圧されたニップ形成部材31が局所的に変形することを抑制できる。この結果、高加圧領域Xの当接圧が安定して維持され、用紙P上のトナー画像Tが良好に定着される。
ステー51の立ち上がり部51bは、定着ニップ部Nに略平行な方向に沿った加圧部材21の幅Lよりも外側に位置している。
立ち上がり部51bが幅Lよりも内側にあると、立ち上がり部51bの高さを加圧部材21に対して干渉しない程度にしか確保することができない。このような場合、用紙Pに対するトナー画像Tの定着性を確保するために、高加圧領域Xなど定着ニップ部Nの当接圧を高めると、ステー51の剛性が確保できないことでステー51が変形してしまう。すると、用紙Pの通過範囲Dの中央付近において、定着ニップ部Nの当接圧、及び、用紙Pの搬送方向に沿ったニップ幅が細くなってしまう。
よって、立ち上がり部51bを加圧部材21の幅Lよりも外側に位置させることで、通過範囲D全体で定着ニップ部Nの形状及び当接圧を安定して維持することができる。
また、立ち上がり部51bを幅Lよりも外側に位置させることにより、加圧部材21への干渉を考慮することなく立ち上がり部51bの高さhを設定することが可能となり、定着ニップ部Nの当接圧に対してステー51の剛性を適切に設定することができる。
[実施例4]
図7は、実施例4に係る定着装置200の概略を示す構成図である。なお、本実施例の定着装置200の基本的な構成は、実施例2の定着装置200と同様であり、その説明は省略する。
本実施例においては、ステー51のベース部51aの端部のうち、定着ニップ部Nにおける定着ベルト回転方向下流側端部にのみ立ち上がり部51bを設けている。
この構成では、用紙Pを搬送する際の定着ベルト11の回転により、摺動摩擦力によってニップ形成部材31に変形や倒れが発生する方向に立ち上がり部51bが設けられている。そのため、少なくとも定着ニップ部Nにおいて用紙Pのトナー画像Tを定着する際の定着ニップ部Nの形状を安定して維持することが可能である。
また、定着ニップ部Nに対して略垂直な方向に立ち上がった立ち上がり部51bは、定着ニップ部Nの高加圧領域Xを通過するとともに高加圧領域Xに略平行な平面Hよりも加圧部材21側に位置している。
このような立ち上がり部51bによってニップ形成部材31を支持することにより、高加圧領域Xで加圧されたニップ形成部材31が局所的に変形することを抑制できる。この結果、高加圧領域Xの当接圧が安定して維持され、用紙P上のトナー画像Tが良好に定着される。
また、定着ニップ部Nの入口側には立ち上がり部51bを設けないことにより、定着ニップ部Nの入り口付近での定着ベルト11の曲率半径を大きくすることができる。結果として定着ベルト11に生じる繰り返しひずみの負荷を減らすことが可能となり、定着ベルト11を破損しにくくすることが可能となる。
なお、各実施例において、発明の本質に関係がない機構(例えば加圧部材21や駆動ローラ140に対する搬送補助ベルト150の張架力を調整する機構、加圧部材21を支持することで変形を抑制する部材など)は説明を省略している。
また、各実施例における本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
回転可能な無端状の定着ベルト11などの定着ベルトと、定着ベルトの外周面と接触する加圧部材21などの接触部材と、定着ベルトの内周側に配置され定着ベルトを介して接触部材と当接し定着ニップ部Nなどのニップ部を形成するニップ形成部材31などのニップ形成部材と、定着ベルトの内周側に配置されニップ形成部材を支持するステー51などの支持部材と、定着ベルトを加熱するハロゲンヒータ41などの加熱手段とを備えた定着装置200などの定着装置において、前記支持部材は、前記ニップ部での用紙搬送方向と平行なベース部51aなどの平行部と、当該平行部から接触部材側に立ち上がった立ち上がり部51bなどの立ち上がり部とを少なくとも有しており、平行部と立ち上がり部とによってニップ形成部材を支持する。
(態様A)においては、ニップ形成部材の接触部材側とは反対側の面と支持部材の平行部とを接触させ、ニップ形成部材の定着ベルト回転方向の側面と支持部材の立ち上がり部とを接触させてニップ形成部材を支持する。これにより、接触部材側からの加圧力によるニップ形成部材の変形を平行部で抑えるだけではなく、定着ベルトからニップ形成部材が受ける摩擦力によるニップ形成部材の定着ベルト回転方向への倒れや変形を立ち上がり部で抑えることができる。よって、ニップ部の幅や形状を安定して維持することができ、定着不良が発生するのを抑制することができる。
(態様B)
(態様A)において、前記ニップ部における前記定着ベルトの回転方向に沿って前記接触部材の幅よりも外側に前記立ち上がり部が位置している。これによれば、上記実施形態について説明したように、立ち上がり部をニップ部に略垂直且つ接触部材に近づく方向へ高くしても、立ち上がり部が定着ベルトを介して接触部材に干渉するのを回避することができる。これにより、立ち上がり部の高さを高くして、定着ニップから力を受けるニップ形成部材を支持するのに充分な曲げ剛性を確保することができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、前記ニップ部のうち前記定着ベルトと前記接触部材との当接圧が周囲よりも高くなっている高加圧領域Xなどの高加圧領域を通過し、当該高加圧領域に略平行な平面Hなどの仮想平面よりも接触部材側まで前記立ち上がり部が立ち上がっている。これによれば、上記実施形態について説明したように、剛性が低く変形しやすいニップ形成部材が高加圧領域で受ける力によって変形するのを抑制することができる。これにより、高加圧領域におけるニップ部の形状と当接圧分布とを安定して維持することができる。
(態様D)
(態様A)、(態様B)または(態様C)において、前記接触部材は回転可能に設けられたローラ部材であり、前記ニップ部の概形は前記接触部材の表面に沿うように湾曲している。これによれば、上記実施形態について説明したように、ニップ部をローラ形状の接触部材に沿った形状とすることでニップ幅を長くでき、記録媒体のニップ通過時間を増やすことができる。また、接触部材の圧縮率を低減することが可能となり接触部材の劣化を抑えることができる。
(態様E)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、前記支持部材は前記ニップ形成部材よりもヤング率が高い。これによれば、上記実施形態について説明したように、ニップ形成部材をヤング率の低い材料で形成しても、ニップ部からの反力によってニップ形成部材が変形するのを抑制できる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、前記ニップ形成部材は前記支持部材よりも熱伝導率が低い。これによれば、上記実施形態について説明したように、支持部材が熱伝導率の大きい材料で形成されていても、定着ベルトのニップ形成部材及び支持部材に対する断熱性を高めることができる。
(態様G)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)または(態様F)において、前記加熱手段が、前記定着ベルトの内側から該定着ベルトの内周面を輻射熱によって加熱するハロゲンヒータ41などの熱輻射ヒータである。これによれば、上記実施形態について説明したように、支持部材によって熱輻射ヒータからの輻射熱が遮蔽される範囲が広がるのを抑えて、安価に定着ベルトの急速昇温を実現することができる。
(態様H)
感光体108などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成する現像装置111などのトナー像形成手段と、トナー像を像担持体上から記録媒体上に転写する転写装置130などの転写手段と、記録媒体上に転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着装置200などの定着手段とを備えたプリンタなどの画像形成装置において、前記定着手段として、(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)または(態様G)の定着装置を用いる。これによれば、上記実施形態について説明したように、ニップ部の形状を安定して維持することができ、定着不良を抑えて良好な画像形成を行うことができる。
11 定着ベルト
21 加圧部材
21a 芯金部
21b 弾性層
31 ニップ形成部材
41 ハロゲンヒータ
51 ステー
51a ベース部
51b 立ち上がり部
61 端部フランジ
62 端部フランジ
71 第二側板
72 第二側板
81 駆動ギヤ
91 側板
92 側板
100 プリンタ本体
101 一次転写ローラ
102 プロセスカートリッジ
103 露光装置
104 給紙トレイ
105 給紙ローラ
107 レジストローラ対
108 感光体
109 排紙ローラ対
110 帯電装置
111 現像装置
111a 現像ローラ
112 クリーニング装置
120 中間転写ベルト
121 テンションローラ
122 二次転写バックアップローラ
123 二次転写ローラ
124 トナーマークセンサ
130 転写装置
133 クリーニングバックアップローラ
135 ベルトクリーニング装置
140 駆動ローラ
150 搬送補助ベルト
200 定着装置
特開2013−137470号公報

Claims (8)

  1. 回転可能な無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの外周面と接触する接触部材と、
    前記定着ベルトの内周側に配置され前記定着ベルトを介して前記接触部材と当接しニップ部を形成するニップ形成部材と、
    前記定着ベルトの内周側に配置され前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、
    前記定着ベルトを加熱する加熱手段とを備えた定着装置において、
    前記支持部材は、前記ニップ部での用紙搬送方向と平行な平行部と、前記平行部から前記接触部材側に立ち上がった立ち上がり部とを少なくとも有しており、前記平行部と前記立ち上がり部とによって前記ニップ形成部材を支持し、
    前記支持部材の短手方向における前記立ち上がり部の前記接触部材の側の端部位置が、前記接触部材の短手方向における前記接触部材の最大幅よりも外側であることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    前記支持部材の短手方向における前記立ち上がり部位置が、前記接触部材の短手方向における前記接触部材の最大幅よりも外側であることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2の定着装置において、
    前記ニップ部のうち前記定着ベルトと前記接触部材との当接圧が周囲よりも高くなっている高加圧領域を通過し、前記高加圧領域に略平行な仮想平面よりも前記接触部材側まで前記立ち上がり部が立ち上がっていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1、2または3の定着装置において、
    前記接触部材は回転可能に設けられたローラ部材であり、
    前記ニップ部の概形は前記接触部材の表面に沿うように湾曲していることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1、2、3または4の定着装置において、
    前記支持部材は前記ニップ形成部材よりもヤング率が高いことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の定着装置において、
    前記ニップ形成部材は前記支持部材よりも熱伝導率が低いことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6の定着装置において、
    前記加熱手段が、前記定着ベルトの内側から前記定着ベルトの内周面を輻射熱によって加熱する熱輻射ヒータであることを特徴とする定着装置。
  8. 像担持体と、
    像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写されたトナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
    前記定着手段として、請求項1、2、3、4、5、6または7の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2013172903A 2013-08-23 2013-08-23 定着装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP6226230B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013172903A JP6226230B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013172903A JP6226230B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015041043A JP2015041043A (ja) 2015-03-02
JP6226230B2 true JP6226230B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=52695225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013172903A Expired - Fee Related JP6226230B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6226230B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018146690A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4404543B2 (ja) * 2002-12-09 2010-01-27 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2004145368A (ja) * 2004-01-27 2004-05-20 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置
US8600276B2 (en) * 2010-01-27 2013-12-03 Ricoh Company, Limited Heat conduction unit, fixing device, and image forming apparatus
JP5617259B2 (ja) * 2010-01-27 2014-11-05 株式会社リコー 加熱伝導体とこれを有する定着装置および画像形成装置
JP5499800B2 (ja) * 2010-03-17 2014-05-21 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP5904325B2 (ja) * 2011-12-28 2016-04-13 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015041043A (ja) 2015-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6361269B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5625779B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6150107B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6176437B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US20130236225A1 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
JP2013134306A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014074884A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6455104B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6747252B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6551813B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5812425B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5948925B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6137101B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6252822B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7151829B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2015075715A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6278141B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2013164442A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2018087845A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6226230B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6213890B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6168463B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6848370B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6753275B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6864256B2 (ja) 定着装置、画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170928

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6226230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees