JP5076814B2 - 定着部材、それを用いた定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
この方法では、本来加熱したい定着部材の表面を効果的、かつ、高熱効率で加熱することができるため、定着可能な温度に達するまでの時間(以下、「ウォームアップタイム」と称す場合がある)を短縮できる可能性がある。
しかしながら、定着部材が加圧部材と接触していると、加熱昇温時に加圧部材に熱が奪われてしまう懸念もあり、ウォームアップの短縮にはさらなる工夫が必要である。
(2) 金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、前記接着部は、前記管状フィルムの基材層と前記駆動伝達部材とを接着する金属の層であることを特徴とする定着部材。
(3) 金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、前記駆動伝達部材が前記管状フィルムにねじ作用で嵌め込まれ、前記接着部は、前記管状フィルムの螺子溝と前記駆動伝達部の螺子溝との間に形成され、該螺子溝は前記管状フィルムが回転すると前記駆動伝達部材が締めこまれるように形成されていることを特徴とする定着部材。
本発明の画像形成装置は、像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを備え、該定着手段は、金属層を含む管状フィルムと該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材(以下、適宜、「ギア部材」と称する)と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有する定着部材(本発明の定着部材)と、該定着部材と接触する加圧部材と、交流磁界を印加して定着部材を加熱する(金属層を発熱させる)電磁誘導加熱装置と、を有する定着装置(本発明の定着装置)であることを特徴とする。
但し、本発明の定着部材としては、以下のいずれかを適用する。
金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、前記駆動伝達部材は駆動伝達部と嵌め込み部とで構成され、前記接着部は前記嵌め込み部の一部が嵌め込まれた状態で、前記嵌め込み部の露出した外周面と前記管状フィルムの端部側の外周面とを覆うようにして接着する金属の層であることを特徴とする定着部材。
金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、前記接着部は、前記管状フィルムの基材層と前記駆動伝達部材とを接着する金属の層であることを特徴とする定着部材。
金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、前記駆動伝達部材が前記管状フィルムにねじ作用で嵌め込まれ、前記接着部は、前記管状フィルムの螺子溝と前記駆動伝達部の螺子溝との間に形成され、該螺子溝は前記管状フィルムが回転すると前記駆動伝達部材が締めこまれるように形成されていることを特徴とする定着部材。
本発明の画像形成装置では、上記定着部材が、管状フィルムの少なくとも一端部にギア部材を備えることにより、管状フィルムが加圧ロールに非接触な状況でも、駆動手段によりギア部材に動力が伝達され、管状フィルム単独での回転が可能となる。これにより、電磁誘導加熱装置で誘導加熱される領域が管状フィルム全域に及ぶため、管状フィルムが効率的に発熱される。さらに、管状フィルムで発生した熱が加圧ロールに奪われることがないため、管状フィルムが加圧ロールと常に接している方式に比べて、ウォームアップ時間の短縮が可能となる。
以下に、本発明の画像形成装置について説明する。
給紙装置77は、給紙ユニット78、給紙ローラ80、レジストローラ82及び記録媒体ガイド84から構成される。
まず、感光ドラム60表面に形成された各色のトナー像は、感光ドラム60と中間転写体68との間に印加されたバイアス電圧により、感光ドラム60と中間転写体68との接触領域において、各色のトナー像毎に画像情報と一致するように中間転写体68外周面に重ねて転写される。このようにしてカラーのトナー像がその外周面に転写された中間転写体68は矢印B方向に回転し、トナー像は、転写ロール70と中間転写体68との圧接部において、給紙装置によって、圧接部に搬送されてきた記録媒体表面に転写される。
トナー像がその表面に転写された記録媒体は、矢印D方向に移動し、定着装置28により加熱定着され、記録媒体表面に画像が定着される。定着部材21の表面は、表面に対向して設けられた電磁誘導加熱装置26により、加熱昇温時は加圧ロールと非接触な状態で定着可能な温度に達するまで加熱される。この時、定着部材21はギア部材20Fに駆動力を与えることで矢印V1方向に回転している。表面が定着可能な温度に達した後は、定着部材21は加圧ロール22と接触して矢印V1方向へ回転し、加圧ロール22との接触領域において、矢印D方向へと挿通される記録媒体表面のトナー像を加熱溶融することにより加熱定着する。このようにしてカラー画像がその表面に形成された記録媒体はさらに矢印D方向に搬送され、画像形成装置40の外部に排出される。
図2に示されるように、本発明の定着装置28は、定着部材21を有している。そして、定着部材21は、磁界が印加された際に発生する渦電流により発熱する金属層20Bを含む管状フィルム20と、その軸方向の両端部へ設けられたギア部材20Fとを有している(図4〜図8参照)。加えて、定着装置28は、定着部材21における管状フィルム20と、管状フィルム20に接して接触領域を形成して回転する加圧ロール22と、加圧ロール22が設けられた側と反対側の面を内周面側から管状フィルム20を加圧ロール22へ押圧する加圧パッド24と、交流電流を流すことにより管状フィルム20の金属層20Bに交流磁界を印加する電磁誘導加熱装置26と、を有している。
このような定着装置28における定着は、未定着トナー像が形成された記録媒体を、管状フィルム20と加圧ロール22との間に形成された接触領域に、加熱された管状フィルム20と接するように挿通させて行われる。記録媒体が接触領域を通過する際に、未定着トナー像が溶融した状態で押圧され記録媒体表面に定着される。
この管状フィルム20に接するように加圧ロール22が配され、管状フィルム20と加圧ロール22との間に接触領域を形成している。加圧ロール22は、基材22A上にシリコーンゴム等による弾性体層22Bが形成され、さらにその上層にフッ素系化合物による離型層22Cが形成された構成を有する。
さらに、管状フィルム20を中心として加圧ロール22と対向する位置に、電磁誘導コイル(励磁コイル)26Aを内蔵した電磁誘導加熱装置26が設けられている。電磁誘導加熱装置26は、電磁誘導コイル26Aに交流電流を印加することにより、発生する磁場を励磁回路で変化させ、管状フィルム20の金属層20Bに渦電流を発生させるものである。この渦電流が金属層20Bの電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換され、結果的に管状フィルム20の表面が発熱する。
まず、不図示の駆動装置により加圧ロール22が矢印G方向に回転し、それにつれて管状フィルム20も矢印F方向に従動回転する。ここで、未定着トナー像86が形成された記録媒体88は矢印H方向に、定着装置28の接触領域に挿通される。この際、未定着トナー像86は溶融状態で記録媒体88表面に押圧され、記録媒体88表面に定着される。
尚、図2に示した例では、ロール駆動(ベルトが従動)であるが、駆動方法はベルト駆動(ロールが従動)であってもよい。
まず、不図示の励磁回路により電磁誘導コイル26Aに交流電流が印加されると、電磁誘導コイル26Aの周囲に磁束が生成と消滅を繰り返す。この磁束が管状フィルム20の図3に示す金属層20Bを横切るとき、その磁束の変化を妨げる磁界を生じるように金属層20B中に渦電流が発生する。この渦電流と金属層20Bの固有抵抗によってジュール熱が発生する。なお、金属層20Bについては詳細を後述する。
この渦電流は、表皮効果のためにほとんど金属層20Bの電磁誘導加熱装置26側の面に集中して流れ、金属層20Bの表皮抵抗Rsに比例した電力で発熱を生じる。ここで、角周波数をω、透磁率をμ、固有抵抗をρとすると、表皮深さδは下式(A)で示される。
ここで、金属層20Bの厚みは、上記式で表わされる表皮深さより厚く(好ましくは3μm以上20μm以下)することが好ましい。金属層20Bの厚みが3μmよりも小さいと、ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれず効率が悪くなる場合があるためである。
本発明における定着部材21は、管状フィルム20の軸方向の少なくとも一端部にギア部材20Fを有している。図4〜図8に示す例では、管状フィルム20の両端にギア部材20Fを有している。
そして、ギア部材20Fは、接着部20Gを介して管状フィルム20に接着されている。
図4に示す定着部材21では、接着部20Gが管状フィルム20の内周面に位置するように設置されている。すなわち、ギア部材20Fは、管状フィルム20の内周面で接着されている。この態様では、接着強度を向上させることができる、接着時に管状フィルムへのダメージを少なく出来るため得率が向上する、駆動伝達部材の外径が管状フィルム内径より大きい場合でも管状フィルムを膨張させながら挿入することが可能である、点で好ましい。
また、図5に示す定着部材21では、接着部20Gが管状フィルム20の外周面に位置するように設置されている。すなわち、ギア部材20Fは、管状フィルム20の外周面で接着されている。この態様では、ギア部材の体積を少なくでき、低コストで作製できる点で好ましい。
図6に示す定着部材21では、接着部20Gが、主として金属を含む層からなり、ギア部材20Fの嵌め込み部20F−2の外周面及び管状フィルム20の外周面と接するように設置されている。この態様では、接着強度を向上させることができる、耐熱性に優れるため長期間の使用においても接触面が剥離することがない、接着部が主として金属を含む層で覆われており、オイルの漏れが発生せず耐久性に優れている、点で好ましい。
図7に示す定着部材21では、接着部20Gが、管状フィルム20から連続する金属層20Bからなり、該金属層20Bが駆動伝達部材20Fの嵌め込み部20F−2と接着するように配置されている。この態様では、該金属層の形成と駆動伝達部材との接着を一工程で行うことができ、接着部が主として金属を含む層で覆われており、オイルの漏れが発生せず耐久性に優れている、点で好ましい。
図8に示す定着部材21では、接着部20Gは螺子溝に形成されており、該螺子溝は、駆動伝達部材20Fの嵌め込み部20F−2に形成された雄螺子が管状フィルム20に形成された雌螺子にネジ作用で嵌め込まれ、螺子溝が、管状フィルム20が回転すると駆動伝達部材20Fが締めこまれるように形成されている。この態様では、管状フィルムが加圧ロールと接して回転している時は常に締めこまれているので、管状フィルムが駆動伝達部材から抜けることがなく、接着強度を向上させることができる、ネジ作用で嵌め込んでおり定着部材の組み立て性が向上する、点で好ましい。
以下に、管状フィルム20、ギア部材20F及び接着部20Gについて、図3〜図8に従って説明する。
図3は、本発明における管状フィルム20の一例を示す断面図である。図3において、管状フィルム20は、耐熱性樹脂層20A(基材)、金属層20B、保護層20C、離型層20Eからなり、その内周側から外周側へと、この順に設けられた構成を有する。管状フィルム20には、定着に必要な発熱源となる金属層20Bがあればよく、その他の層は特に限定されない。また、カラー画像の高画質化や、白黒画像の形成速度向上のために、保護層20Cと離型層20Eとの間に弾性層20Dを設けてもよい。
また、図8に示すように、駆動伝達部材20Fを管状フィルム20にねじ作用で嵌め込む場合、管状フィルムの内面端部に形成する螺子溝の高さは、接着強度と管状フィルムの機械的強度の観点から、15μm以上であり管状フィルム20の厚さより小さいことが好ましく、20μm以上30μm以下であることがより好ましい。溝の高さが15μm未満であると、駆動伝達部材の嵌め込み部の溝との接触面積が小さく、接着部の強度が劣る場合がある。また、溝の高さが管状フィルムの厚さ以上の場合、溝を管状フィルムの内面端部に別途設ける必要があり、管状フィルムの作製が困難である場合がある。また、螺子溝のピッチは、接着強度の観点から、5μm以上100μm以下であることが好ましい。5μm未満であると、螺子溝が密集し過ぎるため、ギア部材が管状フィルムに占め込まれる際のトルクにより螺子溝間の螺子山が削られる場合があり、100μmを超えると、駆動伝達部材の嵌め込み部の溝との接触面積が小さく、接着部の強度が劣る場合がある。
以下に、管状フィルム20を構成する各層について説明する。
管状フィルム20における耐熱性樹脂層20Aは、電磁誘導加熱方式の定着装置28にこの管状フィルム20を用いて繰り返し周動搬送した場合に、定着時に耐熱性樹脂層20Aに隣接して設けられた金属層20Bが発熱した状態でも物性低下がなく、高強度を維持できる必要がある。このため、耐熱性樹脂層20Aは耐熱性樹脂から主に構成される。
耐熱性樹脂の代わりに金属フィルムを用いた場合は、管状フィルム20の内周面と接触する加圧パッド24(図2参照)と金属フィルムとの摺動性を確保することが困難であるため、加圧パッド24を損傷してしまい、長期に渡って安定して画像を形成できない。
従って、加圧パット24と接する側の層として、より摺動性の高い耐熱性樹脂から構成される耐熱性樹脂層20Aを設けることで、加圧パッド24との摺動抵抗がなく、押圧部材の寿命を延長させることができる。また、耐熱性樹脂には断熱効果があるため、金属層20Bで発生した熱を加圧パット24へ逃がすことなく効率よく使うことができる。
一方、駆動伝達部材20Fの嵌め込み部20F−2を管状フィルム20に嵌め込む場合、管状フィルム20の内周端部に螺子溝を設け、雌螺子を形成する必要がある。耐熱性樹脂層20Aの好ましい厚さは、前述した螺子溝の高さの観点から、50μm以上100μm以下の範囲内が好ましく、60μm以上80μm以下の範囲内がより好ましい。耐熱性樹脂層20Aの厚さが50μm以下では螺子溝が形成されることで機械的強度に劣る場合がある。逆に、100μmを超えると、柔軟性を確保できない場合があることや熱容量が増加するためウォームアップ時間が長くなる場合がある。
また、金属層との接着性を向上させることを狙いに耐熱性樹脂層20A表面の粗度をRaが0.1以上5以下の範囲で粗くしても良い。
本発明における管状フィルム20において、金属層20Bは、電磁誘導コイル(励磁コイル)26Aから発生する磁界により渦電流を発生させることで発熱するための層である。かかる金属としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、クロム、錫、亜鉛などの単一もしくは2種類以上の合金のどちらでも選択可能である。この中でも銅、金、銀は固有抵抗が低いため、銅、金、銀及びこれらの合金が好ましく、コスト及び加工性から特に銅あるいは銅を主成分(「主成分」とは質量比で50%以上を意味し、保護層の場合も同様である)とする合金が好ましい。
また、無電解メッキにより形成された金属層が、ニッケル、銅、クロムのうちの少なくとも一種類の金属により形成されていれば、金属層20Bを電解メッキで作製するための電極として使うことが可能である。
保護層20Cは、金属層20Bに加わる機械的ストレスを緩和してクラック等のディフェクトを抑制し金属層20Bを保護するために、それ自身が充分な耐機械的ストレス性を有していることが好ましい。そのために内部応力の絶対値が5kg/mm2以下であることが必要であり、好ましくは2kg/mm2以下、より好ましくは1kg/mm2以下である。内部応力が小さくなればそれ自身の耐機械的ストレス性が増すため0にすることが好ましいが、管理が困難となる。従って、実用的に充分な耐性を持っていれば良く、内部応力が5kg/mm2以下であれば機械的ストレスに対する実用上の耐性は十分である。
さらに、保護層20Cに含まれる不純物金属の濃度は0.1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.02質量%以下である。不純物金属が0.1質量%を超えると、脆い膜になりやすく、信頼性が低下してしまう。
膜厚が1μm未満の場合には、金属層20Bを十分に保護することができず、金属層20Bにクラック等のディフェクトが発生し、発熱特性が低下する等の問題を招いてしまう場合がある。
従って、保護層20Cは強度を確保する点からは厚い方が好ましいが膜厚が厚くなるに伴い熱容量も増加してしまい、結果的にウォームアップ時間が長くなってしまう場合がある。このため、保護層20Cの膜厚は10μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがより好ましい。
なお、保護層20Cを構成する材料は、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、あるいは、これらの金属を主成分とする合金を用いることが好ましい。また、金属層20Bが銅あるいは銅を主成分とする合金からなる場合には、保護層20Cはニッケルあるいはニッケルを主成分とする合金からなることが好ましい。この場合の作製方法としては、電解メッキが好ましい。電解メッキを用いることで、安価で、接着性が良く、膜厚均一性な保護層20Cを得ることが可能となる。電解メッキで作る場合は低電流でメッキすることにより不純物を簡単に取り除くことが出来るといった利点もある。
本発明における管状フィルム20は、記録媒体と接する側の面が、定着時に溶融状態の未定着トナー像と固着するのを防ぐために、フッ素系化合物のような低表面エネルギー材料を主成分として構成される離型層20Eを含む。
離型層20Eに用いられるフッ素系化合物としては、例えば、フッ素ゴムや、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」という)、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、「PFA」という)、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体(以下、「FEP」という)等のフッ素樹脂などを用いることができるが、特に限定されるものではない。
本発明における管状フィルム20では、保護層20Cと離型層20Eとの間に、更に弾性層20Dを設けてもよい。特に、カラー画像を形成する場合に、弾性層20Dを設けることが好ましい。
これは、カラー画像を形成する場合には、記録媒体上に黒・マゼンタ・イエロー・シアンの4色のカラートナー像が積層された状態で定着する必要があるためである。すなわち、積層されたこれら4色のカラートナー像に均一に一定以上の熱量を与えることで4色が十分に溶融しあって鮮明なカラー画像を得るため、弾性層20Dがない管状フィルム20を使うと、積層されたトナーを押しつぶしてしまう場合がある。このため、記録媒体に近い(つまり積層された下層にある)カラートナー像に対しては十分な熱が与えられないために、定着により得られるカラー画像の発色性が低下してしまう場合があるためである。
なお、弾性層20Dを構成する材料としては、公知の弾性材料を用いることができ、このような弾性材料としては、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴムのような耐熱性のゴムを用いることが好ましい。
このような耐熱性のゴムとしては、例えば、東レダウコーニングシリコーン社製の液状シリコーンゴムSE6744や、DuPont Dow elastmers社製のバイトンB−202等が挙げられる。
保護層20Cの固有抵抗が金属層20Bの固有抵抗よりも大きくなっているが、保護層20Cの固有抵抗ρAが、金属層20Bの固有抵抗ρBの1倍を超えることが必要であり、2倍以上であることが好ましく、2.5倍以上であることがより好ましい。保護層の固有抵抗ρAは、金属層20Bの固有抵抗ρBの1倍未満である場合にはウォームアップタイムが長くなることがある。また、1倍を超え2倍未満の場合では、ウォームアップタイムを確実に短縮することができるが、2倍を超える場合と比べるとやや不充分な場合がある。
また、管状フィルム20には、フッ素樹脂等の表面エネルギーの低い樹脂材料から構成される離型層20Eを設けている。このような離型層20Eは、金属材料と比較すると熱伝導率が低い上に、強度にも劣る。しかしながら、本発明における管状フィルム20においては離型層20Eを設けるような場合において、この離型層20Eの厚みを、より熱伝導率が高く強度にも優れた保護層20Cの厚みで置き換えることで、管状フィルム20の強度を向上させることができる上に、ウォームアップタイムもより短縮することができる。
さらに、保護層20Cに含まれる不純物金属の濃度は0.1質量%以下であることが好ましい。不純物金属が0.1質量%を超えると、内部応力が小さくても、脆い膜になってしまい、繰返し屈曲ストレスに対する耐性が充分ではなくなる場合がある。
さらに、金属層20Bが銅、保護層がニッケルを主成分とした金属であれば、両層ともに、電解メッキにより形成することが可能であり、製造コストを低減することが可能である。
線膨張係数の測定は、具体的には、JIS K7197に準拠し、熱機械分析(TMA)法を用いて測定する。線膨張係数の測定は、測定対象となる管状フィルム20の周方向(プロセス方向、MD方向ともいう)を長手方向とする3mm×15mmの長方形状の試験片を用意し、実際に試験可能な試料寸法(実行長ともいう)を10mmとする。
なお、上記荷重は、管状フィルム20の周長を測定する時の荷重とは異なるが、熱線膨張係数を求めるときの管状フィルム20の伸びそのものは、上記荷重によるものではなく熱によるものであるため、周長を測定するときの荷重とは異なっていても、TMA曲線により求められる熱線膨張率と、管状フィルム20の周長測定時の温度変化率とは良い対応が取れる。
以下、同様の方法で線膨張係数を測定した。
本発明におけるギア部材20Fは、管状フィルム20の軸方向の少なくとも一端部に配置され、接着部20Gが管状フィルム20の内周面側、又は外周面側に位置するように設けられることができる。ここで、「一端部」の「端部」とは、管状フィルム20の軸方向において、管状フィルム20の非画像領域に対応する領域を意味する。すなわち、駆動伝達部は、管状フィルム20の軸方向の外側に設けられる場合はもちろん、内側に設けられていても構わない。内側に設けられる場合、その範囲は管状フィルム20の非画像領域に依存するが、通常、管状フィルム20の端から内側に50mm以下の幅で形成することが好ましく、5mm以上30mm以下の幅で形成することがより好ましい。
ギア部材20Fが管状フィルム20の内周面に設けられる態様では、ギア部材20Fは、例えば、図4、6〜8に示すように、円柱状の駆動伝達部20F−1と円柱状の嵌め込み部20F−2とで構成されている。駆動伝達部20F−1と嵌め込み部20F−2とは、同軸に且つ連続して形成されている。駆動伝達部20F−1の外周面には、その軸方向に沿って断面三角状の凸部20F−3が周方向に所定の間隔で配置されている。そして、ギア部材20Fは、その嵌め込み部20F−2が管状フィルム20の内周面側に嵌め込まれる、即ち当該嵌め込み部20F−2の外周面と管状フィルム20の内周面とが接着部を介して対向して設けられている。さらに、図8では、ギア部材20Fの嵌め込み部20F−2をネジ作用により管状フィルム20に嵌め込むため、嵌め込み部20F−2の外周面には螺子溝が形成されており、嵌め込み部20F−2が雄螺子となる。また、前記螺子溝は、定着部材の回転方向とは逆方向に駆動伝達部材を回すと締めこまれるように形成されている。従って、定着部材が加圧部材と接触しながら回転している最中は、常に駆動伝達部材が締めこまれるような力が働くので、管状フィルム20と駆動伝達部20F−2とは強固に接着されていることになる。
一方、ギア部材20Fが管状フィルム20の外周面に設けられる態様では、ギア部材20Fは、例えば、図5に示すように、円柱状の駆動伝達部20F−1のみから構成されている。駆動伝達部20F−1の外周面には、その軸方向に沿って断面三角状の凸部20F−3が周方向に所定の間隔で配置されている。そして、ギア部材20Fには、その内周面に管状フィルム20が嵌め込まれる、即ち当該ギア部材20Fの内周面と管状フィルム20の外周面とが接着部20Gを介して対向して設けられている。
一方、管状フィルム20の変形領域がギア部材20Fの装着位置に達しない場合、ギア部材20Fは弾性を有していなくてもよい。このようなものとしては、金属系又は熱可塑性の結晶性プラスチックが高温で硬度を有するため好ましく、その中でもポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)が望ましい。PPS樹脂の線膨張係数は管状フィルムの好ましい材質の一つであるポリイミド材料の線膨張係数より小さいが概ね同等であり、非加熱状態及び加熱状態で膨張が同様であるために、接着剥れが起こりに難いため好ましい。ギア部材20Fの線膨張係数は0.5×10-5/℃以上1.6×10-5/℃以下であることが好ましく、0.8×10-5/℃以上1.3×10-5/℃以下がより好ましい。ギア部材20Fが管状フィルムの内周面に設けられる態様では、0.5×10-5/℃より小さいと管状フィルムから剥がれてしまう場合があるので好ましくなく、1.6×10-5/℃より大きいと、管状フィルムを変形させてしまう場合があるので好ましくない。ギア部材20Fが管状フィルムの外周面に設けられる態様では、0.5×10-5/℃より大きいと管状フィルムから剥がれてしまう場合があるので好ましくなく、1.6×10-5/℃より小さいと、管状フィルムを変形させてしまう場合があるので好ましくない。
本発明における接着部20Gは、接着剤により構成される。接着部20Gが接着剤である場合、定着温度での耐熱性を有することが好ましく、線膨張率が大きいものが好ましい。
耐熱性を有し且つ線膨張率が大きいものとして、シリコーンゴム系が好ましい。シリコーンゴム系の接着剤は、管状フィルム20とギア部材20Fの体積変動に追従するのに有利であり、本発明に好ましい接着剤である。
前記効果を奏する接着部として好ましい弾性率の範囲は、0.5MPa以上5MPa以下であり、より好ましくは1MPa以上3MPa以下である。0.5MPaより小さいと、引き裂き強度が低いために接着部の信頼性が劣り、5MPaより大きいと、体積変動に対する追従性が劣ってしまう。
金属の含有量としては、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。金属の含有量が50質量%以下であると、接着部20Gの強度が劣る場合があるためである。
接着部20Gに用いられる金属としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、クロム、錫、亜鉛などの単一もしくは2種類以上の合金が挙げられ、好ましくは銅、金、銀及びこれらの合金が挙げられる。
このような金属の層は、製造工程の簡略化の観点から、金属単相からなる層であることがより好ましい。また、管状フィルム20の金属層と同一の材質からなることが特に好ましい。
本発明における定着部材21においては、ギア部材20Fが管状フィルム20の内周面で接着されている場合(図4、及び図6〜8参照)、接着部20Gの線膨張係数が管状フィルム20およびギア部材20Fの線膨張係数より大きいことが好ましい。定着部材21が定着温度に上昇する際、接着部20Gの線膨張係数がギア部材20F及び管状フィルム20の線膨張係数より小さいと、管状フィルム20と接着部20G、及び接着部20Gとギア部材20Fが剥離する原因となる。また、接着部20Gの線膨張係数がギア部材20F及び管状フィルム20の線膨張係数と比較して過度に大きい場合、管状フィルム20のしわ、割れの原因となることがある。従って、定着温度において管状フィルム20の内周径はギア部材20Fの挿入部(接着面となる部分)の外周径より大きいことがよい。
また、ギア部材20Fが管状フィルム20の外周面で接着されている場合(図5参照)も上述した内容と同様である。従って、定着温度においてギア部材20Fの内周径は管状フィルム20の外周径より大きいことがよい。
(参考例1)
耐熱性樹脂層20Aの材料として、ポリイミド樹脂(商品名:Uワニス−S、宇部興産株式会社製)を用いて膜厚60μm、外径30mmの無端状ベルトを作製した。
次に、この無端状ベルトの外周面に#400のアルミナ粒子を使用したサンドブラストによる粗面化処理を行い、洗浄し、外周面に無電解ニッケルめっき処理を行ってニッケル層を0.5μm形成した。次にこの無電解ニッケルめっき膜を電極として、この上に電解メッキ処理により膜厚10μmの銅層(金属層20B)を形成した。
なお、上記電解メッキ処理の条件として、使用したメッキ液は、硫酸銅(70g/L)、硫酸(200g/L)、塩酸(50mg/L)からなり、液温30℃、電流密度は0.2A/dm2とした。
ニッケル層上に、シリコーンゴム弾性層(商品名:SE6744、東レ・ダウコーニング株式会社製)を200μm塗布し、200℃で1時間乾燥した。さらにフッ素樹脂(PFA)ディスパージョン塗料(商品名:EN−710CL、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製)を塗布し、その後380℃の炉内に1時間放置して、フッ素樹脂塗膜を焼成することにより膜厚30μmのPFA層(離型層20E)を形成し、管状フィルム20を作製した。なお、ダイアインスツルメンツ社製抵抗率計ロレスタGP MPC−T600型により測定したニッケル層(保護層20C)及び銅層(金属層20B)の固有抵抗は、それぞれ、6.8Ωm及び1.7Ωmであった。また、上述での線膨張係数の測定方法に基づいて線膨張係数を測定した結果、管状フィルム20の線膨張係数は12×10-6/℃であった。また、管状フィルム20を170℃に加熱した際の内周長は94.2mmであった。
管状フィルム20の内面にギア部材20Fを装着しなかった以外は参考例1と同様な方法で定着部材21を作製した。
管状フィルム20に金属層20Bを設けない以外は比較例1と同様な方法で定着部材21を作製した。
参考例1の接着剤として、エポキシ製の接着剤(商品名:EP160、セメダイン株式会社製)を用いたこと以外は参考例1と同様な方法で定着部材21を作製した。また、上述での線膨張係数の測定方法に基づいて線膨張係数を測定した結果、前記エポキシ製の接着剤の線膨張係数は2×10-4/℃であった。
参考例1の接着部20Gを、管状フィルム20に、ギア部材20F(ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、商品名:トレリナA504FG1、東レ株式会社製)を圧入後、嵌め込み部20F−2及び管状フィルム20の外周面に銅層を形成して接続した(図6参照)以外は参考例1と同様な方法で定着部材21を作製した。
接着部20Gの銅層は、嵌め込み部20F−2の外周面及び管状フィルム20の外周面に、無電解ニッケルめっき処理を行ってニッケル層を0.5μm形成した。次にこのニッケル層を電極として、公知の方法で電解銅めっき処理(光沢硫酸銅浴)により、基材の表面とギア部材20Fの表面に連続した10μmの銅層(金属層20B)を形成した。
なお、上記電解メッキ処理の条件として、使用したメッキ液は、硫酸銅(70g/L)、硫酸(200g/L)、塩酸(50mg/L)からなり、液温30℃、電流密度は0.2A/dm2とした。
耐熱性樹脂層20Aの材料として、ポリイミド樹脂(商品名:Uワニス−S、宇部興産株式会社製)を用いて膜厚60μm、外径30mmの無端状ベルトを作製した。
次に、この無端状ベルトにギア部材20F(ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、商品名:トレリナA504FG1、東レ株式会社製)を圧入した状態で保持したまま、両部材の表面をホーニング処理により粗面化を行った。この後、洗浄し、公知の方法により、無電解ニッケルめっき処理を行い、0.5μmの厚さの無電解ニッケル層を形成した。続いて、無電解ニッケル層を電極として、公知の方法で電解銅めっき処理(光沢硫酸銅浴)により、基材の表面とギア部材20Fの表面に連続した10μmの銅層(金属層20B)を形成した。
なお、上記電解メッキ処理の条件として、使用したメッキ液は、硫酸銅(70g/L)、硫酸(200g/L)、塩酸(50mg/L)からなり、液温30℃、電流密度は0.2A/dm2とした。
続いて、この銅層上に硫酸Ni(250g/L)、塩化Ni(45g/L)、ほう酸(40g/L)、トップセリーナ73X(5ml/L、奥野製薬工業株式会社製)、MU-2(5ml/L、奥野製薬工業株式会社)からなるメッキ液を用い、液温度50℃、ph4.0、電流密度3A/dm2の条件で電解メッキ処理により膜厚5μmのニッケル層(保護層20C)を形成した。
なお、上記電解メッキ処理の条件として、使用したメッキ液は、硫酸銅(70g/L)、硫酸(200g/L)、塩酸(50mg/L)からなり、液温30℃、電流密度は0.2A/dm2とした。
ニッケル層上に、シリコーンゴム弾性層(商品名:SE6744、東レ・ダウコーニング株式会社製)を200μm塗布し、200℃で1時間乾燥した。さらにフッ素樹脂(PFA)ディスパージョン塗料(商品名:EN−710CL、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製)を塗布し、その後380℃の炉内に1時間放置して、フッ素樹脂塗膜を焼成することにより膜厚30μmのPFA層(離型層20E)を形成し、管状フィルム20を作製した(図7参照)。なお、ダイアインスツルメンツ社製抵抗率計ロレスタGP MPC−T600型により測定したニッケル層(保護層20C)及び銅層(金属層20B)の固有抵抗は、それぞれ、6.8Ωm及び1.7Ωmであった。また、上述での線膨張係数の測定方法に基づいて線膨張係数を測定した結果、管状フィルム20の線膨張係数は12×10-6/℃であった。また、管状フィルム20を170℃に加熱した際の内周長は94.2mmであった。
参考例1の管状フィルム20及びギア部材20Fにおいて、管状フィルム20を雌螺子とし、ギア部材20Fの嵌め込み部20F−2を雄螺子とし、管状フィルム20が回転するとギア部材20Fが締めこまれるように螺子溝を形成した。なお、溝の高さは25μmとし、溝のピッチ幅は50μmとした。その後、螺子溝にシリコーンゴム系の接着剤(SE1714、東レ・ダウコーニング株式会社製)を塗ったギア部材20F(ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、商品名:トレリナA504FG1、東レ株式会社製)を管状フィルム20にネジ作用により挿入し、180℃で4時間加熱して、管状フィルム20とギア部材20Fを接着させた(図8参照)。このようにして管状フィルム20とギア部材20Fとを接着した以外は参考例1と同様な方法で定着部材21を形成した。
参考例1において、管状フィルム20にギア部材20Fを圧入し、管状フィルム20の外側からリング状締め具で接合部を補強した以外は参考例1と同様にして定着部材21を形成した。
参考例1、2、実施例3〜5、比較例1〜3の定着部材21を用いて、定着可能な温度(ここでは170℃とした)に達するまでの時間と定着画像を評価した。定着の評価はDocuCentre Color400(富士ゼロックス社製)の定着装置を本発明の定着装置に置き換えて行った。用紙として富士ゼロックス社製J紙を用いた。参考例1、2、実施例3〜5、比較例1、及び3は誘導加熱による方式で加熱した。比較例2は加圧ロール内部にハロゲンランプを挿入し、加圧ロールを加熱し、その熱で管状フィルム20を加熱した。
その結果、参考例1、2、実施例3〜5及び比較例3は、定着可能な温度まで上昇する時間は4秒であった。比較例1は、10秒であった。比較例2は30秒であった。
その結果、参考例1では30万枚まで問題なかったが、それ以降にギア部材と管状フィルムの剥がれが起こった。参考例2は28万枚までは問題なかったが、それ以降にギア部材と管状フィルムの剥がれが起こった。実施例3、4は問題が見当たらなかった。実施例5は30万枚以降にギア部材と管状フィルムの剥がれが起こっていたが、40万枚まで管状フィルムが破損する事無く使用することができた。比較例3では、5万枚以降にギア部材と管状フィルムの分離が起こった。
定着温度に達する時間では参考例1、2、実施例3〜5が良好な結果を示したが、参考例2は連続走行で信頼性に問題があった。比較例1、2は連続走行では問題が無かったが、定着温度に達する時間が参考例1に比べて遅かった。比較例3は定着温度に達する時間は問題なかったが、連続走行で信頼性に大きな問題があった。
20B 金属層
20C 保護層(金属層)
20F ギア部材(駆動伝達部材)
20G 接着部(接着剤)
21 定着部材
22 加圧ロール(加圧部材)
26 電磁誘導加熱装置
28 定着装置
40 画像形成装置
60 感光ドラム(像保持体)
62 帯電装置(帯電手段)
64 レーザースキャナ(潜像形成手段)
65 ミラー(潜像形成手段)
66 回転式現像装置(現像手段)
68 中間転写体(転写手段)
70 転写ロール(転写手段)
Claims (6)
- 金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、
前記駆動伝達部材は駆動伝達部と嵌め込み部とで構成され、
前記接着部は前記嵌め込み部の一部が嵌め込まれた状態で、前記嵌め込み部の露出した外周面と前記管状フィルムの端部側の外周面とを覆うようにして接着する金属の層であることを特徴とする定着部材。 - 金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、
前記接着部は、前記管状フィルムの基材層と前記駆動伝達部材とを接着する金属の層であることを特徴とする定着部材。 - 金属層を含む管状フィルムと、該管状フィルムの軸方向の少なくとも一端部に配設された該管状フィルムを回転させるための駆動伝達部材と、前記管状フィルムと前記駆動伝達部材とを接着するための接着部と、を有し、
前記駆動伝達部材が前記管状フィルムにねじ作用で嵌め込まれ、前記接着部は、前記管状フィルムの螺子溝と前記駆動伝達部の螺子溝との間に形成され、該螺子溝は前記管状フィルムが回転すると前記駆動伝達部材が締めこまれるように形成されていることを特徴とする定着部材。 - 前記接着部の線膨張係数が前記管状フィルムおよび前記駆動伝達部材の線膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着部材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着部材と、該定着部材に接触する加圧部材と、交流磁界を印加して定着部材を加熱する電磁誘導加熱装置と、を有することを特徴とする定着装置。
- 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像剤により現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを備え、
該定着手段は、請求項5に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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