JPH06250548A - 加熱定着装置 - Google Patents

加熱定着装置

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JPH06250548A
JPH06250548A JP3573793A JP3573793A JPH06250548A JP H06250548 A JPH06250548 A JP H06250548A JP 3573793 A JP3573793 A JP 3573793A JP 3573793 A JP3573793 A JP 3573793A JP H06250548 A JPH06250548 A JP H06250548A
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JP
Japan
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heating roller
electrode member
conductive
fixed
electrode
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JP3573793A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Katayama
勝之 片山
Katsuhiko Gotoda
克彦 後藤田
Kenji Suzuki
健司 鈴木
Yoshiaki Tsukiji
由明 筑地
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STAR SYST KAIHATSU KK
Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
STAR SYST KAIHATSU KK
Star Micronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自己発熱型導電性セラミック材料から成る加
熱ローラに電力を供給するための電極接点において、温
度変化が大きくても接触不良が生じない加熱定着装置を
提供する。 【構成】 導電性セラミック材料から成る加熱ローラ1
の端面と電極部材18とを導電性接着剤19によって固
着する。導電性接着剤19の熱膨張率αは、電極部材1
8と加熱ローラ1の熱膨張率の差β−γよりも大きく形
成するので、熱膨張差によって生じる隙間を補い、電気
的接続が安定に確保される。こうして、固定電極22、
給電軸受21、電極部材18、導電性接着剤19によっ
て固着される加熱ローラ1を通って、導電性被膜9、電
極部材8、リード線14a、温度ヒューズ5、リード線
14b、端子台17b、端子台15a、導電板15、突
起16、固定電極20までの電気回路が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを利
用したプリンタや複写機などの電子写真装置において、
記録媒体上の未定着トナーを加熱溶融させて定着させる
ための加熱定着装置に関し、特に自己発熱型導電性セラ
ミック材料から成る加熱ローラを備える加熱定着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の加熱定着装置82を用い
た電子写真装置の一例を示す構成図である。この電子写
真装置は、表面に光導電層が形成された円柱状の感光ド
ラム71と、感光ドラム71の表面を帯電させるための
帯電器72と、所望の画像パターンを感光ドラム71に
照射する光学系73と、感光ドラム71上に形成された
静電潜像にトナー76を付着させるための現像器75
と、感光ドラム71上のトナー76を記録紙70へ転写
するための転写器79と、感光ドラム71の表面に残留
したトナーを回収するクリーニング装置80と、記録紙
70上に転写されたトナー76を定着させるための加熱
定着装置82などから構成されている。
【0003】この動作について説明すると、感光ドラム
71が矢印A方向に回転しながら帯電器72によって感
光ドラム71の表面が一様に帯電する。次に、レーザや
LED(発光ダイオード)などからの変調光や原稿から
の反射光を感光ドラム71表面に照射し、光が照射され
た領域の電荷が放電して静電潜像が形成される。次に、
現像器75内に格納されたトナー76が現像ブラシ75
aによって運ばれ、感光ドラム71上の静電潜像に応じ
たトナー像を形成する。次に、感光ドラム71の回転と
合わせて記録紙70が搬送ローラ77,78によって矢
印B方向に搬送され、転写器79によって感光ドラム7
1上に形成されたトナー像がそのまま記録紙70上に転
写される。次に、トナーが付着した記録紙70は、加熱
定着装置82に送られて、回転駆動された加熱ローラ8
3と加圧ローラ84との間に挟み込まれることによっ
て、トナーが加熱溶融して記録紙70上に定着し排出さ
れる。こうして、光学系73によって形成される画像パ
ターンが記録紙70上にトナー像として記録される。な
お、記録紙70上へ転写されずに感光ドラム71上に残
留したトナーは、クリーニング装置80に設けられたブ
レード81によって清掃されて回収される。
【0004】従来の加熱定着装置82に用いられる加熱
ローラ83は、金属やガラスなどから成る円筒状ローラ
の軸芯部に、ジュール熱を発生するニクロム線や輻射熱
を発生するハロゲンランプなどの発熱素子が組込まれた
ものが一般的である。しかし、発熱素子とローラとの間
に一定の空間が存在するため、熱の伝達効率が低く、発
熱素子の通電開始からローラ表面がトナー定着可能な所
定温度に達するまでに要する時間が長くなり、1分〜1
0分程度の予熱時間を必要としている。
【0005】そこで、導電性セラミック材料を用いてロ
ーラと発熱素子とを一体化したセラミック加熱ローラ
が、近年提案されており、この加熱ローラに電力を供給
することによって、加熱ローラ自体がジュール熱を発生
するため、熱の伝達効率が良好になり、熱損失も少なく
予熱時間の短縮化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の加熱定着装置で
は、回転駆動される加熱ローラに外部から電力を供給す
るために、セラミック加熱ローラの両端部に金属などか
ら成る導電性被膜を形成して、この導電性被膜に対して
ブラシ電極などの摺動可能な電極接点を用いる必要があ
る。
【0007】さらに、トナーを記録紙上に定着させる際
には、加熱ローラの表面温度が150℃〜200℃の範
囲に設定される。しかし、セラミック材料の熱膨張率は
一般に金属の熱膨張率より極めて小さいため、セラミッ
ク加熱ローラに形成された導電性被膜が、この熱膨張率
の違いによって剥離が生じ、セラミック加熱ローラと導
電性被膜との間に接触不良が起こるという課題がある。
そのため、セラミック加熱ローラに供給する電力が20
0W〜400Wの程度であっても、その接点を流れる電
流は電圧100Vで2A〜4Aとなり、接点の接触不良
が発生すると火花が生じて、接点寿命の劣化、強いノイ
ズ信号の発生、回路の誤動作を招くおそれがある。
【0008】また、安定な電気的接触を得るためにセラ
ミック加熱ローラに加工を施す場合、セラミック材料の
硬度および脆性に起因して加工が困難となるため、加工
コストの上昇を招くという課題がある。
【0009】本発明の目的は、前述した課題を解決する
ため、自己発熱型導電性セラミック材料から成る加熱ロ
ーラに電力を供給するための電極接点において、温度変
化が大きくても接触不良が生じない加熱定着装置を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、自己発熱型導
電性セラミック材料から成る加熱ローラを備える加熱定
着装置において、前記加熱ローラの端部に、電極部材が
導電性接着剤によって固着されることを特徴とする加熱
定着装置である。
【0011】また本発明は、前記電極部材に固着される
前記加熱ローラの表面の粗さを10(μm)Rmax以
上に形成することを特徴とする。
【0012】また本発明は、前記導電性接着剤の熱膨張
率が前記加熱ローラと前記電極部材の熱膨張率の差より
も大きいことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、自己発熱型導電性セラミック
材料から成る加熱ローラの端部に、電極部材が導電性接
着剤によって固着されることによって、加熱ローラと電
極部材との熱膨張の差が大きくなっても、加熱ローラと
電極部材との間を導電性接着剤が弾性伸縮して補い、電
気的接触が保たれるため、接触不良の発生を解消するこ
とができる。また、加熱ローラに特殊な加工を施さなく
ても給電用の電極を簡単に形成することができる。
【0014】また、当該電極部材に固着される加熱ロー
ラの表面を10(μm)Rmax以上の粗面に形成する
ため、当該加熱ローラと導電性接着剤層との接触面積が
増えて密着性を向上させるので、接着強度が良好となり
安定した電気的接触を得ることができる。
【0015】また、電極部材と加熱ローラとを固着して
いる導電性接着剤の熱膨張率が、電極部材と加熱ローラ
の熱膨張率の差よりも、大きくなるように導電性接着剤
を形成する。したがって、導電性接着剤層が熱膨張を起
こして、加熱ローラと電極部材の熱膨張差によってでき
るすき間を充分に補い、両者の寸法変化によって生じる
剥離を導電性接着剤の有する弾性力によって防止でき
る。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である加熱定着装
置の構成を示す断面図である。この加熱定着装置は、自
己発熱型導電性セラミック材料から成る中空円筒状の加
熱ローラ1と、加熱ローラ1を回転駆動するための駆動
力を伝達する駆動歯車12と、表面がシリコーンゴムで
覆われた円筒状の加圧ローラ24と、加圧ローラ24を
加熱ローラ1に対して付勢して所定幅のニップを得るた
めの圧縮ばね26a,26bと、これらを収納する筐体
3などから構成されている。
【0017】加熱ローラ1は、たとえばチタン酸バリウ
ムを主体とする、正の温度係数を示す電気抵抗特性を有
する半導体セラミックスに、希土類元素であるランタン
やイットリウムなどの酸化物をドープ剤として添加され
た自己温度制御能のある導電性セラミック材料を焼結す
ることによって形成されており、一例として、商品名
「インフレックス バーク」(旭硝子株式会社製)を外
径18mm、肉厚3mm、長さ250mm、比抵抗1.
41Ω・cmの中空円筒状ローラに成形したものを用い
ることができる。なお、成形した円筒状ローラの表面は
研磨加工によって平坦化されており、端面、すなわち導
電性接着剤が使用される部分は表面の粗さが10(μ
m)Rmax以上となるようにサンドブラスト処理によ
って粗面化されている。ここで、10(μm)Rmax
について説明する。Rmaxとは最大高さを表す記号を
いい、最大高さとは、対象物の表面の断面曲線から基準
長さだけ抜取った部分(以下、「抜取り部分」という)
の平均線に平行な2直線で抜取り部分を挟んだとき、こ
の2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の方向に測定して、
この値をマイクロメートル(μm)で表したものをい
う。JIS規格B0601を参照する。
【0018】加熱ローラ1の外周表面のうち加圧ローラ
24が圧着する領域には、たとえばフッ素樹脂にカーボ
ン粒子を微量添加した離型層2が厚さ20μmでコーテ
ィングされる。なお、離型層2の表面が帯電するのを防
ぐために、離型層2の体積抵抗率が106Ω・cm以上
であって、その表面抵抗が106〜109 Ωの範囲に調
整された導電性を有することが好ましい。
【0019】加熱ローラ1は筐体3に設けられた軸受4
a,4bによって回転可能なように軸支されている。軸
受4a,4bは、耐熱性および耐摩耗性を有する、たと
えばPPS(ポリフェニリンサルファイド)等で形成さ
れることが好ましく、高温になる加熱ローラ1に対して
低摩擦抵抗を保つことができる。
【0020】図1に示される加熱ローラ1の左端面およ
び左端面から延びる所定長さ分の内壁には、アルミニウ
ムなどの金属を溶かして微粒とし、これを吹付けて被膜
を形成する溶射法によって導電性被膜9が形成される。
これによってセラミック材料の粗い表面が滑らかになる
とともに、接触抵抗の低減化を図ることができる。な
お、導電性被膜9が形成される下地は、サンドブラスト
処理によって粗面化されているため、導電性被膜9の接
着強度が向上している。また、導電性被膜9は延性の金
属で極めて薄く形成されているため、セラミック材料と
の熱膨張の差による剥離の発生を解消することができ
る。
【0021】図2および図3は、図1に示す加熱ローラ
1の両端部の構造を示す分解斜視図である。図2におい
て、加熱ローラ1に給電するための電極部材8は、円弧
状に弯曲した櫛歯状の突起8aが両側に3個ずつ形成さ
れ、その端部にはリード線14aを圧着して電気的接続
を行うかしめ部8bが形成されている。電極部材8の材
質は、たとえばりん青銅やステンレス鋼等の弾性材料か
ら成り、電極部材8が加熱ローラ1の内壁に装着される
と、突起部8aが外側に広がろうとする弾性力が作用し
て、突起部8aの先端と加熱ローラ1の内壁、特に内壁
に形成された導電性被膜9との電気的接続が安定に確保
される。
【0022】加熱ローラ1の端部を覆うように、円筒状
の駆動歯車ホルダ10が耐熱性接着剤10aによって加
熱ローラ1の外周と嵌合するように固定される。駆動歯
車ホルダ10の端面の中心には、駆動歯車12の軸11
の断面形状と適合するように、略D字状の穴10bが穿
設されており、穴10bをかしめることによって軸11
と駆動歯車ホルダ10とが一体的に固定される。なお、
軸11と駆動歯車ホルダ10との連結構造として、スプ
リングピンなどで取付けてもかまわない。なお、駆動歯
車ホルダ10の端面には、加熱ローラ1の内空間と外気
とを連通するための連通孔28が穿設されており、これ
によって加熱ローラ1の温度上昇によって上昇する内空
間の圧力を大気圧に保つことができる。
【0023】次に、図3において、加熱ローラ1に給電
するための電極部材18は、外周面が円筒形状を有し、
この電極部材18の内周面18aを加熱ローラ1の端面
に導電性接着剤19によって固着することによって自己
発熱型導電性セラミック材料からなる加熱ローラ1と電
極部材18との電気的接続が安定に確保される。導電性
接着剤19は、耐熱性および弾力性のある材料、たとえ
ば導電性フィラーの銀粒子と耐熱性のあるバインダー樹
脂(ポリイミド樹脂または変性ポリウレタン樹脂)とを
混練し、分散させた接着剤などで形成され、一例として
商品名スリーボンド社製:3304タイプがある。ま
た、接着強度および導通性を向上させるため、電極部材
18に固着される加熱ローラ1の外周端面は、サンドプ
ラスト処理を行って、表面の粗さを10(μm)Rma
x以上に形成している。なお、電極部材18の材質は、
電極部材8と同様に、たとえばりん青銅やステンレス鋼
などのような弾性材料から成る。また、電極部材18を
加熱ローラ1に弾性によって固定する際に、耐熱性接着
剤を併用しても構わない。
【0024】この電極部材18に嵌入するように円筒状
の突起17aが形成された、たとえばPPSなどから成
る円板状の絶縁スペーサ17の中に、リード線14bが
導かれ、図1に示すように、端子台17bに接続されて
いる。なお、絶縁スペーサ17と電極部材18とは耐熱
性接着剤によって固定される。絶縁スペーサ17の端面
に、略同径の導電板15が耐熱性接着剤によって固定さ
れており、絶縁スペーサ17の端子台17bと導電板1
5の端子台15aとが電気的に接続されることによっ
て、リード線14bと導電板15との電気的接続が行わ
れる。
【0025】導電板15の中心には、先端が球面状であ
る導電性の突起16が形成されており、この突起16と
固定電極20の弾性片20aとが摺動するように接触し
ている。そのため、加熱ローラ1および導電板15が一
体的に回転運動しても安定な電気的接続が得られる。こ
の固定電極20は、電極部材8,18と同様に、たとえ
はりん青銅やステンレス鋼などの弾性材料から成る。ま
た、突起16が弾性片20aに対して一定の力で当接す
るために、駆動歯車12としてはす歯歯車を用いること
によって、加熱ローラ1全体を図1中右方のスラスト方
向への力を発生させることができる。
【0026】図1において、電極部材18の外周面に給
電する給電軸受21は、電極部材18に固定される導電
性の内輪と、固定電極22に固定される導電性の外輪
と、内輪と外輪の間に介在する導電性の球とから成るこ
ろがり軸受が用いられ、加熱ローラ1および電極部材1
8が一体的に回転運動しても安定な電気的接続が得られ
ている。なお、このような導電性のころがり軸受の代わ
りに、外輪および内輪の材料として、摺動性の良好な導
電性材料、銅または銀等の高導電性金属と黒鉛とを混合
し、焼結したブラシ、たとえば商品名「スライディング
コンタクト/GTS−04B」(オーパックス社製)か
ら成るすべり軸受を用いても構わない。給電軸受21と
電気的に接続された固定電極22、および導電板15と
電気的に接続された固定電極20は、たとえばPPSな
どから成る電気絶縁性の電極ハウジング23に保持され
ており、電極ハウジング23は筐体3に取付けられてい
る。
【0027】電極部材8に接続されたリード線14aお
よび絶縁スペーサ17の端子台17bに接続されたリー
ド線14bは、加熱ローラ1の軸芯に沿って配設され、
途中2個所で耐熱性および高い電気絶縁性を有する、た
とえばPPSなどのリング状スペーサ7で支持され、そ
の間に温度ヒューズ5が直列接続される。この温度ヒュ
ーズ5は、加熱ローラ1が異常高温になると溶断して、
加熱ローラ1への給電を停止するために設けられ、加熱
ローラの平均的な温度分布を示す軸芯部に設けられる。
なお、温度ヒューズ5の表面は、耐熱性および高い電気
絶縁性を有する、たとえばポリイミド樹脂6で覆われて
いる。
【0028】こうして、固定電極22から給電軸受2
1、電極部材18、導電性接着剤19を介して固着され
る加熱ローラ1を通って、導電性被膜9、電極部材8、
リード線14a、温度ヒューズ5、リード線14b、端
子台17b、端子台15a、導電板15、突起16、固
定電極20までの電気回路が形成される。これらの固定
電極20,22に、温度制御装置40からたとえばAC
100Vの交流を供給することによって、自己発熱型導
電性セラッミ材料から成る加熱ローラ1が全体にわたっ
て均一に発熱する。なお、加熱ローラ1の温度を検出す
るために、サーミスタなどの温度検出素子41が加熱ロ
ーラ1の外表面に接触するように取付け部材42によっ
て固定されており、この温度検出素子41の出力はCP
U(中央処理装置)43と接続された温度制御装置40
に入力され、加熱ローラ1の温度が安定するように制御
されている。
【0029】加圧ローラ24は、軸芯24aのまわりを
厚さ5mm程度のシリコーンゴムで覆われた外径20m
m、長さ220mmのローラであり、軸芯24aの両端
は耐熱性および摺動性を有する、たとえばPPSなどか
ら成る軸受25a,25bによって軸支され、この軸受
25a,25bに対して圧縮ばね26a,26bが加熱
ローラ1側へそれぞれたとえば2kgf程度の力で押圧
している。
【0030】次に、図1に示す加熱定着装置の動作につ
いて説明する。この加熱定着装置を搭載した電子写真装
置の電源を投入すると、CPU43の命令に基づいて、
加熱ローラ1が所定の予熱温度になるように、温度制御
装置40が加熱ローラ1への通電量を制御する。その
後、CPU43から印刷命令が送られると、温度制御装
置40は加熱ローラ1の温度を予熱温度から150℃〜
200℃の範囲の定着温度になるように、加熱ローラ1
の通電量を増加させるとともに、記録紙の搬送装置の動
作に併せて駆動歯車12が図示しない駆動系によって回
転駆動されて、加熱ローラ1が回転し、加圧ローラ24
が従動的に回転する。そして、未定着トナーを載せた記
録紙が加熱定着装置に搬入されて、加熱ローラ1と加圧
ローラ24によって挟持されながら搬送されると、未定
着トナーが加熱溶融して記録紙上に定着される。
【0031】このようにして、加熱ローラ1に、たとえ
ばAC100V、400Wの電力を供給することによっ
て、加熱ローラ1の表面温度が155℃になり、加熱ロ
ーラ1の周速を39mm/秒、加圧ローラ24のニップ
幅を18mmに設定した場合、定着性に優れ、しかも画
像乱れの少ないトナー定着像を得ることができた。
【0032】加熱ローラ1が室温から定着温度まで上昇
すると、金属製の電極部材8,18は熱膨張するのに対
して、セラミック製の加熱ローラ1はあまり膨張しない
ため、電極部材8の突起8aの先端および電極部材18
の先端が相対的に変位する。しかし、電極部材8は弾性
的に固定されているため、加熱ローラ1と電極部材8と
の電気的接続が安定に保たれる。さらに、電極部材8は
導電性被膜9を介して加熱ローラ1に接触していること
によって、接触抵抗が極めて小さくなるため、加熱ロー
ラ1の回転によっても安定した通電が行われ、加熱ロー
ラ1の温度変動が少なくなり良好な定着画像を得ること
ができる。
【0033】また、電極部材18の熱膨張率をβ、加熱
ローラ1の熱膨張率をγとすると、電極部材18と加熱
ローラ1とを固着している導電性接着剤19の熱膨張率
αが、電極部材18と加熱ローラ1の熱膨張率の差β−
γよりも大きくなるように導電性接着剤19を形成す
る。したがって、加熱ローラ1と電極部材18の熱膨張
の差によってできる隙間を充分に補うように、導電性接
着剤19層が熱膨張を起こすとともに、加熱ローラ1と
電極部材18の熱膨張の差のため、両者の寸法変化によ
って生じる剥離を、導電性接着剤19の有する弾性力に
よって防止することがでいる、このようにして、同様に
安定した導電が行われ、良好な定着画像を得ることがで
きる。
【0034】なお、以上の実施例において、加熱ローラ
1の左端部に形成する導電性被膜が、アルミニウムを溶
射して形成される例を用いて説明したが、他の金属を溶
射しても構わず、さらに金属をめっきしたり蒸着するこ
とによって、たとえばNiのみの単層被膜やNi+Cu
+Niの3層被膜を形成しても構わず、また導電性の非
金属で形成しても構わない。
【0035】また、以上の実施例において、加熱ローラ
1に給電するために、加熱ローラ1の一端側に回転摺動
可能な給電電極を設ける例を説明したが、加熱ローラ1
の両端部にそれぞれ回転摺動可能な給電電極を設けて、
加熱ローラ1のスラスト方向に沿って給電する構成でも
構わない。
【0036】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、セ
ラミック材料から成る加熱ローラに特殊な加工を施すこ
となく、温度上昇が大きくても安定した電気的接続を得
ることができるため、加熱ローラに安定した電力供給を
行うことができる。したがって、加熱ローラの温度変動
が少なくなって、極めて良好なトナー定着像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である加熱定着装置の構成を
示す断面図である。
【図2】図1に示す加熱ローラ1の両端部の構造を示す
分解斜視図である。
【図3】図1に示す加熱ローラ1の両端部の構造を示す
分解斜視図である。
【図4】従来の加熱定着装置82を用いた電子写真装置
の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ 2 離型層 3 筐体 4a,4b 軸受 5 温度ヒューズ 7 リング状スペーサ 8,18 電極部材 9 導電性被膜 10 駆動歯車ホルダ 11 軸 12 駆動歯車 15 導電板 16 突起 17 絶縁スペーサ 19 導電性接着剤 20,22 固定電極 21 給電軸受 23 電極ハウジング 24 加圧ローラ 25a,25b 軸受 26a,26b 圧縮ばね 28 連通孔 40 温度制御装置 41 温度検出素子
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 健司 静岡県静岡市中吉田20番10号 スター精密 株式会社内 (72)発明者 筑地 由明 静岡県静岡市中吉田20番10号 スター精密 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己発熱型導電性セラミック材料から成
    る加熱ローラを備える加熱定着装置において、 前記加熱ローラの端部に、電極部材が導電性接着剤によ
    って固着されることを特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 前記電極部材に固着される前記加熱ロー
    ラの表面の粗さを10(μm)Rmax以上に形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 前記導電性接着剤の熱膨張率が前記加熱
    ローラと前記電極部材の熱膨張率の差よりも大きいこと
    を特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
JP3573793A 1993-02-24 1993-02-24 加熱定着装置 Pending JPH06250548A (ja)

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JP3573793A JPH06250548A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 加熱定着装置

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JP3573793A JPH06250548A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 加熱定着装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6364967B1 (en) 1998-07-31 2002-04-02 Nippon Steel Corporation High-strength, high-toughness rolled shape steel and method of producing the same
JP2007121900A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2008176285A (ja) * 2006-12-22 2008-07-31 Fuji Xerox Co Ltd 定着部材、それを用いた定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置

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