JP5076481B2 - 印刷装置の印刷制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クランク機構を用いたシャトル機構部を有する印刷装置の印刷制御方法に関するものである。
クランク機構を用いたシャトル機構部を有し、このシャトル機構部で複数の印字素子(例えばドット印字ハンマ)を備えたハンマバンクを往復運動させる印刷装置においては、シャトル機構部と動作が同期する部材に配設される直進運動位置センサ(以下、リニアセンサと呼ぶ)を用いた印刷方法や、またはスリット数の多い高価なロータリーエンコーダーの位置信号を用いて印字素子の実際の位置を予測し、シャトルの反転位置付近でモータを速度制御することによって印刷外時間のバラツキを少なくする方法が開発されている(特許文献1、特許文献2参照)。
図1にリニアセンサを用いたクランク方式のシャトル機構部構成の一例を示す。モータ31によってモータ軸に取り付けられた偏心カム22を矢印Aの方向に回転させ、シャトル機構部と一体であるハンマバンク20と偏心カム22に取り付けられたクランク21によって、ハンマバンク20を矢印Bに示すように桁方向に往復運動させる。図1左上に示したような、クランク中心位置とモータシャフト中心との距離差(以下、クランク偏心量と呼ぶ)を半径とする円の直径が、ハンマバンク20の往復運動の振幅量となる。
リニアセンサ32はハンマバンク20と動作が同期する部材(本例ではアーム33)に配設され、ハンマバンク20の直線運動と同期することにより、ハンマバンク20の正確な位置を認識できる。よって、ハンマバンク20が移動すると一定の変位毎にリニアセンサ32から出力される信号を元に印字素子駆動タイミングを生成し、印字素子駆動回路によって印刷用紙へ向けて、生成された印字素子駆動タイミングによって印字素子が駆動され、印刷がなされる。
図2に、1/180インチ間隔でリニアセンサ32のセンサ信号が出力され、1/180インチ間隔、すなわち180dpiで印字素子の駆動タイミングを生成する場合のリニアセンサの位置信号出力の一例を示す。リニアセンサ32を用いることにより、ハンマバンク20の往復運動から直接的に印刷位置を監視できるため、印刷位置の中心はシャトルストロークの中心に対してずれることがなく、所定位置への印刷が可能になり、左端及び右端のあるストロークにおける最後の印字素子駆動から次のストロークにおける最初の印字素子駆動までの印刷外時間(以下、左右印刷外時間と呼ぶ)は等しくなる。
特開2000−127544号公報 特開平2−209278号公報 特開昭62−74664号公報
従来のクランク機構を用いたシャトル機構部を有する印刷装置では、リニアセンサの位置信号を用いたり、または高分解能のロータリーエンコーダーの信号を用いて反転位置付近でシャトルモータの速度制御することにより、印刷外時間を確保しているが、シャトル位置を正確に検出するために必要とされる高分解能のリニアセンサや高分解能のロータリーエンコーダーは一般に高価であり、機器が高コストとなってしまうという問題があった。この問題を解決するために、高価なリニアセンサや高価なロータリーエンコーダーを使用せずに、回転速度が安定しているDCモータとモータ軸に取り付けられた安価なロータリーエンコーダーを用いて、計算により印字素子の駆動タイミングを生成する方法が考えられる。
図4にロータリーエンコーダーを用いたクランク方式のシャトル機構部の構成の一例を示す。モータ31によってモータ軸に取り付けられた偏心カム22を矢印Aの方向に回転させ、シャトル機構部と一体であるハンマバンク20と偏心カム22に取り付けられたクランク21によって、ハンマバンク20を矢印Bに示すように桁方向に往復運動させる。前述のリニアセンサの構成と同様に、図中、左上に示したようなクランク偏心量を半径とする円の直径が、ハンマバンク20の往復運動の振幅量となる。
ロータリーエンコーダー30はモータ31の回転運動と同期することにより、ハンマバンク20の反転位置を認識することができる。よって、図3に示すように、ロータリーエンコーダー30のホーム信号により、ハンマバンク20の反転位置を検出し、反転位置を基準として、設定された印字素子の駆動タイミングデータをもとに、印字素子の駆動タイミングを出力して印刷する。なお、ロータリーエンコーダー30の信号を任意の間隔で出力するようにし、これを元に印字素子の駆動タイミングを生成してもよい。このようにして、ハンマバンク20の移動に伴い、ロータリーエンコーダー30から出力される信号を元に印字素子の駆動タイミングを生成し、生成された印字素子駆動タイミングによって印字素子駆動回路を通して印字素子が印刷用紙へ向けて駆動され、印刷がなされる。
しかし、シャトルモータにDCモータを使用すると、細かな速度制御が出来ないために反転区間内での速度制御(加減速制御)が実施できず、結果的に印刷外時間を確保することはできなくなってしまう。そのため、部品組立及び経時変化等によるクランク機構部品の取付ガタ等により、ロータリーエンコーダーの動作とハンマバンクの動作にずれが生じて、結果的に印刷中心が桁方向にずれた状態になった場合に、左端及び右端の印刷外時間の不均衡から、高速印刷時にシャトル反転区間の一端において印刷外時間内に紙送りが間に合わなくなり、印刷品質の低下を招いてしまう。これらのシャトルストロークの中心と印刷位置の中心における偏差による影響については、クランク機構部品の寸法精度を厳しくする、あるいは定期的にクランク機構部品の交換を行う、更にはクランク機構部品の剛性を上げること等により解決できるが、これらの場合、工数、部品単価の増大につながりコストアップとなってしまう。
上記問題を解決する方法として、特許文献3に記載の印刷外時間の補正方法では、印字素子の打ち始めの印刷位置を調整することによって印刷外時間を確保し、また打ち始め位置の補正量を用いて一律に印字素子駆動タイミングを補正して、印字位置を所望の印刷位置に補正している。しかしながら、特許文献3に記載の方法では、印字素子をシリアルキャリッジで直線的に移動させているため補正量は一律であったが、上記で述べたDCモータとクランク機構を用いた方式においてクランク機構部品の取付ガタ等により発生する「シャトルストロークの中心と印刷位置の中心がずれることによる影響の補正」においては、各印字素子駆動タイミングに対する補正量が一律ではない。その理由につき、以下説明する。
図10の説明図に示すように、部品組立及び経時変化等によるクランク機構部品の取付ガタ等により、ロータリーエンコーダーの動作とハンマバンクの動作にずれが生じて、結果的に印刷中心が右側にずれた状態になり、右端の印刷外時間が確保できない状況となった場合、シャトル右端での印刷外時間を最大限確保するためには左右の印刷外時間を一致させるため、印刷中心位置(点線の位置)を左端側にLだけ移動(実線の位置)し、シャトルストロークの中心と合わせることが必要である。そのとき、補正前の印刷位置A、B(白丸)から、所望の印刷位置A´、B´(黒丸)へ印刷位置を補正するための補正角度θ1、θ2はθ1≠θ2であり、モータの回転速度一定とすると補正量はt1≠t2となる。よって、印刷中心位置とシャトルストロークの中心を合わせた際に、印字素子駆動タイミングの補正量(時間量)を各印字素子駆動タイミング毎に一律に補正することができない。すなわち、特許文献3の補正方法では印刷外時間は確保できたとしても、所望の各印刷位置に印刷させることができない
以上から、本発明は、コストアップすることなく、部品組立及び経時変化等によって生じるクランク機構部品の取付ガタ等により発生する、シャトルストロークの中心と印刷位置の中心がずれることによる影響を防止することを課題とする。換言すれば、高速印刷時に発生する紙送り時間の不足による印刷品質の低下を防止するために、高速印刷時においても紙送り時間を確保できるようにすることを課題とする。更に、経時変化によってシャトルストロークの中心と印刷位置の中心がずれたことによる影響に対しては、自動的に補正できるようにすることを課題とする。そして、これらの調整を、印字素子の駆動タイミング補正を複雑にすることなく実施できるようにすることを課題とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1記載の発明は、複数個の印字素子を搭載し、桁方向に沿って往復運動するハンマバンクと、前記ハンマバンクを往復運動させるためのクランク機構を用いたシャトル機構部と、前記複数個の印字素子を駆動させるための複数種の印字素子駆動タイミングデータを有するデータ保持手段を備えた印刷装置の印刷制御方法において、フェージング調整によって印刷開始位置の偏差を調整し、前記印字素子駆動タイミングデータを選択して、当該印字素子駆動タイミングデータに前記フェージング調整による補正値を加えた上で、任意のシャトルストロークにおける最終印字素子駆動から次のシャトルストロークにおける最初の印字素子駆動までの印刷外時間について左端と右端で夫々測定し、左端と右端の印刷外時間の差異を求め、上記測定と差異の算出を全ての印字素子駆動タイミングデータに対して実施して、左端と右端の印刷外時間の差異が最小となる印字素子駆動タイミングデータを選択し、前記選択した印字素子駆動タイミングデータに基づき前記複数の印字素子を駆動することを特徴とする。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記印刷装置は複数の印刷モードを備え、印刷モード毎に複数種の印字素子駆動タイミングデータを有し、印刷モード毎に印字素子駆動タイミングデータの選択を行うことを特徴とする。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、経時変化に応じた閾値を持ち、前記フェージング調整の補正値に前記閾値の補正値も加えた上で、任意のシャトルストロークにおける最終印字素子駆動から次のシャトルストロークにおける最初の印字素子駆動までの印刷外時間について左端と右端で夫々測定することを特徴とする。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項記載の発明において、累積印刷時間カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積印刷時間に応じた補正を加えることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の発明は、請求項記載の発明において、累積ホーム信号カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積ホーム信号数から求められる累積モータ回転数に応じた補正を加えることを特徴とする。
本発明の請求項6記載の発明は、請求項記載の発明において、累積印刷時間カウンタ及び累積ホーム信号カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積印刷時間と累積モータ回転数の組み合わせに応じた補正を加えることを特徴とする。
本発明により、リニアセンサ等の高価なセンサを使用せずに、また部品の寸法精度を厳しくすることや定期交換、剛性を上げたりすることなく、部品組立及び経時変化等によるクランク機構部品の取付ガタ等でシャトルストロークの中心に対して印刷位置の中心がずれることにより発生する、高速印刷時における紙送り時間の不足による印刷品質の低下を防止できる。
まず、本発明で使用するクランク機構を用いたシャトル機構部を有し、このシャトル機構部によって複数の印字素子を備えたハンマバンクを往復運動させる印刷装置の概要について説明する。
図5に印刷装置の概略構成の一例を示す。複数の印字素子(図示せず)を有するハンマバンク51は、モータ59によってモータ軸に取り付けられた偏心カム60を矢印Eの方向に回転させ、ハンマバンク51と偏心カム60に取り付けられたクランク61によって、ハンマバンク51を矢印Cに示すように桁方向に往復運動させる。また、ハンマバンク51はインクリボン52及び印字用紙53を介して、印字力を支持するためのプラテン54と対向した状態で配置されている。複数の印字素子は、ハンマバンク51の往復運動の過程で適時駆動される毎に、ドットマトリックスの形で文字、図形等を印字用紙53に印刷する。印字用紙53は、その印刷過程において、トラクタ55および紙送りモータ57等により構成される紙送り機構部56により、適時、行方向(図中D方向)へ送られる。これらの動作の制御は制御装置62によって行われる。
図6にハンマバンク51の概略構成について示す。ハンマバンク51は複数の印字素子からなり、印字素子はそれぞれ板バネ70の先端にハンマピン71を取り付けた構成となっており、板バネ70に予め持たせた撓みエネルギーを釈放用電磁コイル72により開放し、インクリボン75を介して印字用紙76にドット印字を行う。そして、永久磁石73の磁気吸引力の復帰により板バネ70はコムヨーク74との接触位置に戻るまでの一連の動作を繰返して印刷を行う。
上記構成の印刷装置においては、複数種類の印刷モードを有する。例えば、第1の印刷モードは16ドットサイズの文字を200行/分の速度で印刷する通常印刷モード、第2の印刷モードは24ドットサイズの文字を100行/分の速度で印刷する高品質印刷モード、第3の印刷モードは12ドットサイズの文字を350行/分の速度で印刷する高速印刷モードである。これらを適宜使い分けることにより、目的に合った印刷を行うことが可能となる。
次に、先に説明した制御装置62のうち、本発明に関与する部分の制御回路を抜き出したものを図7に示す。
本例の制御回路では、ロータリーエンコーダー1に接続されホーム信号入力からの時間測定を行うタイマー2、タイマー2により測定した時間データと印字素子駆動タイミングデータの比較を行い、値が一致したタイミングで印字素子駆動タイミング生成手段4に信号を出力する比較器3、比較器3からの信号を受けて印字素子を駆動する印字素子駆動タイミング生成手段4、及び印字素子駆動タイミングデータに対して必要に応じて補正を行い、その印字素子駆動タイミングデータを比較器6に出力する印字素子駆動タイミング補正部5を有する。
更に、印字素子駆動タイミング補正部5の構成は、発振器6のクロックを分周器7によって分周したタイミングで図8に示したように加減算器8により印刷開始位置を調整する(フェージング調整と呼ぶ)フェージング調整手段9、印刷モード別に印刷位置の中心をそれぞれ異なる量ずつずらした複数の印字素子駆動タイミングデータを保持している印字素子駆動タイミングデータ保持手段10、またそれらの印字素子駆動タイミングデータに対応してあらかじめ設定しておいた値(例えば印刷モード別に−12〜+12)から、選択した印字素子駆動タイミングデータを設定し、格納しておく印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11と、印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11から出力された印字素子駆動タイミングデータに、フェージング調整により補正値を加える加減算器8、左右印刷外時間を測定するタイマー12、ホーム信号の入力数をカウントし経時変化補正手段13に累積ホーム信号入力数を送る累積ホーム信号カウンタ14と、印刷時間数をカウントして経時変化補正手段13に累積印刷時間数を送る累積印刷時間カウンタ15と、累積ホーム信号カウンタ14と累積印刷時間カウンタ15からの値に対して、保持している各々の閾値から補正の要否を判断し、補正が必要な場合は印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11に左右印刷外時間が等しい印字素子駆動タイミングデータを更新、設定させることにより補正を加える経時変化補正手段13からなる。
上記構成において、印字素子駆動タイミング補正部5によって、前述した各印刷モード毎に最適な印字素子駆動タイミングデータに設定しておき、ロータリーエンコーダー1のホーム信号を基準に設定した印字素子駆動タイミングデータに従って印字素子駆動タイミングを生成して印刷することで、左右印刷外時間の均衡化を実現する。
具体的には、まず分周器7のクロックを用いてフェージング調整手段9によりフェージング調整を行う。ここで述べるフェージング調整とは、ロータリーエンコーダーの取付ガタ等により、図8に示したように実際のハンマ位置の両端に対するロータリーセンサ出力の偏差により生じる、印字開始位置の偏差を調整するものである。具体的には、ロータリーセンサ出力が実際のハンマ位置の両端に対して遅れて、それに伴い印字開始位置が遅れている場合は印刷開始位置を進める調整を行い、また逆にロータリーセンサ出力が実際のハンマ位置の両端に対して進み、それに伴って印字開始位置が進んでいる場合は印刷開始位置を遅らせるという調整を行う。なお本調整は、印字開始位置のみ調整するもので、各印字素子駆動タイミングの間隔は変わらない。
次に、シャトルの往復運動における往路と復路の印刷位置の中心を一致させた後、印字素子駆動タイミングデータ保持手段10に各印刷モード毎に複数種(例えば25種類ずつ)の印字素子駆動タイミングデータを入れておき、ロータリーエンコーダー1より出力されるホーム信号によってタイマー2をリセットし、印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11が印字素子駆動タイミングデータの値を各印刷モード毎に印字素子駆動タイミングデータ保持手段10から読み込んで設定し、設定した印字素子駆動タイミングデータに加減算器8によってフェージング調整による補正を加えた後、比較器3においてタイマー2の値と印字素子駆動タイミングデータの値が一致した時間で、印字素子駆動タイミング生成手段4を用いて印字素子駆動タイミングを生成し印字素子を駆動して、それぞれの印字素子駆動タイミングデータを用いた時の左右印刷外時間をタイマー12を用いてそれぞれ測定し、印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11にて次の計算を行う。
(右端の印刷外時間測定値)−(左端の印刷外時間測定値)
上記計算結果が最小になる印字素子駆動タイミングデータを、印刷に用いる印字素子駆動タイミングデータとして印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11に設定する。以上を繰り返すことによって、最終的に各印刷モード毎に最も左右印刷外時間の近い印字素子駆動タイミングデータを印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11に設定する(印刷位置中心補正と呼び、補正方法については図9にフローチャート例を示す)。
そして、設定した印字素子駆動タイミングデータを用いて、ロータリーエンコーダー1より出力されるホーム信号によってタイマー2をリセットし、印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11から設定後の印字素子駆動タイミングデータの値を順次読み込んで、加減算器8によってフェージング調整による補正を加えた後、比較器3においてタイマー2の値と設定後の印字素子駆動タイミングデータの値が一致した時間で、印字素子駆動タイミング生成手段4を用いて印字素子駆動タイミングを生成し、印字素子を駆動して印刷することにより、各印刷モードにおける左右印刷外時間の均衡化を図ることができる。
なお、本例では最も左右印刷外時間が等しくなる印字素子駆動タイミングデータを自動的に選択、設定させる構成としたが、下記の方法によって行ってもよい。まず左右印刷外時間をタイマー12を用いてそれぞれ測定し、次の計算を行う。
(右端の印刷外時間測定値)−(左端の印刷外時間測定値)
そして上記計算の結果を印刷させ、値が最小の印字素子駆動タイミングデータを印刷モード毎に選択し、選択した印字素子駆動タイミングデータに対応した設定値等を手動で直接印字素子駆動タイミング補正部5に設定するようにしてシャトルストロークの中心に対する印刷位置の中心の補正を行う。
以下、印刷位置中心補正及びその補正原理につき説明する。なお、印字素子駆動タイミングデータは印字素子駆動タイミングデータ保持手段10に印刷モード毎に複数種ずつ(例えば25種類ずつ)持つこととする。
図10に印刷位置中心補正の一例を示す。図10に示した図は、シャトルストロークの中心に対して印刷位置の中心が右端側にずれている場合であり、左右印刷外時間が不均衡であるため、高速印刷時に右端側で紙送り時間が不足しやすい。そこで上記の印刷位置中心補正を行うことにより、図10の黒色の太線で示したように左右印刷外時間を等しくし、印刷位置の中心を左端側にずらしてシャトルストロークの中心と一致させることによって、シャトルストロークの中心と印刷位置の中心がずれている場合よりも高速印刷時における紙送り時間の確保が可能となり、高速印刷時における印刷品質の低下を防止できる。そして従来技術を用いた場合に問題となる印刷品質の低下、つまり補正量を一律として印字素子駆動タイミングを補正することで生じる印刷位置の偏差に対しては、あらかじめ印刷中心位置を微小に移動させた(例えば50μm毎に±1mmまで)各印字素子駆動タイミングテーブルを計算によって求めて複数持ち、各印字素子駆動タイミングテーブルを用いて上記補正を行い、最適な印字素子駆動タイミングテーブルを設定することで対処できる。
なお、シャトルストロークの中心に対して印刷位置の中心が左端側にずれている場合は、上記と同様の方法により、右端側に印刷位置の中心を補正するような印字素子駆動タイミングデータを設定し、シャトルストロークの中心と一致させることによって、シャトルストロークの中心と印刷位置の中心がずれている場合よりも高速印刷時における紙送り時間の確保が可能となり、印刷品質の低下を防止できる。なお、上記印刷位置中心補正は一般的に出荷時、あるいは保守時に行うものとし、フェージング調整時に同時に行うようにしてもよい。
また、出荷時あるいは保守時において本補正により求められた印刷中心位置ずれ量に対して、マイクロメータ等を用いてクランク機構部品の取付ガタ等を調整することによって印刷中心位置を補正し、シャトルストロークの中心と印刷中心位置を一致させるようにしてもよい。
経時変化については2通り考えられ、印刷時間とともに部品が劣化していく累積印刷時間によるものと、シャトル機構部往復運動の累積つまりモータ回転数の累積による部品の磨耗等による経時変化が考えられるが、本例においては、複数種の印刷モードを持つため、累積印刷時間と累積モータ回転数の対応関係が成立しない。そこで、本例では累積印刷時間カウンタ15の値がある値(例えば1000時間ごと)以上となった場合、あるいは累積ホーム信号カウンタ14から求められる累積モータ回転数がある値(例えば4億回転ごと)以上となった場合という両方の値を経時変化補正手段13が閾値として持ち、どちらか片方の閾値を超えたときに、印刷位置中心補正を印刷停止時に行わせ、印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段11に設定されている印字素子駆動タイミングデータを更新させ、経時変化による左右印刷外時間の不均衡を補正する。なお、累積印刷時間または累積モータ回転数のいずれか一方によって、経時変化に対する左右印刷外時間の均衡化を実施しても構わない。
以上の方法により、リニアセンサ等の高価なセンサを使用せずに、また部品の寸法精度を厳しくすることや定期交換、剛性を上げたりすることなく、部品組立及び経時変化等によるクランク機構部品の取付ガタ等で、シャトルストロークの中心に対して印刷位置の中心がずれることによる影響の防止、つまり高速印刷時に発生する紙送り時間の不足による印刷品質の低下を防止することができ、高速印刷時においても紙送り時間を確保することができる。更に、経時変化による左右印刷外時間の不均衡に対しては自動で補正でき、高速印刷時においても紙送り時間を確保できることから、印刷品質の低下防止を実現できる。
クランク機構を用いたシャトル機構部を備えた印刷装置において、リニアセンサ等の高価なセンサを使用せずに、また部品の寸法精度を厳しくすることや定期交換、剛性を上げたりすることなく、部品組立及び経時変化等によりクランク機構部品の取付ガタ等で発生する、シャトルストロークの中心に対して印刷位置の中心がずれることによる影響の防止、つまり高速印刷時に発生する紙送り時間の不足による印刷品質の低下を防止することができ、高速印刷時においても紙送り時間を確保できる。更に、経時変化による左右印刷外時間の不均衡に対しては自動で補正でき、高速印刷時においても紙送り時間を確保できることから、印刷品質の低下防止を実現できる。
リニアセンサを用いたクランク方式のシャトル機構部構成の一例を示す概略図。 リニアセンサを用いた場合のシャトルストローク中心検知方法のタイミングチャート例。 ロータリーエンコーダーを用いた場合の印字素子駆動制御方法のタイミングチャート例。 ロータリーエンコーダーを用いたクランク方式のシャトル機構部の構成の一例を示す概略図。 印刷装置の概略構成の一例を示す斜視図。 ハンマバンク51の概略構成を示す断面図。 本発明の印刷制御方法を実施するための制御ブロック図。 フェージング調整の実施例。 本発明の印刷位置中心補正のフローチャート例。 本発明の印刷位置中心補正の具体例(印刷位置の中心がシャトルストロークの中心に対して右端寄り)を示す説明図。
符号の説明
1…ロータリーエンコーダー、2…タイマー、3…比較器、4…印字素子駆動タイミング生成手段、5…印字素子駆動タイミング補正部、6…発振器、7…分周器、8…加減算器、9…フェージング調整手段、10…印字素子駆動タイミングデータ保持手段、11…印刷モード別左右印刷外時間均衡印字素子駆動タイミングデータ設定手段、12…タイマー、13…経時変化補正手段、14…累積ホーム信号カウンタ、15…累積印刷時間カウンタ、20…ハンマバンク、21…クランク、22…偏心カム、30…ロータリーエンコーダー、31…モータ、32…リニアセンサ、51…ハンマバンク、52…インクリボン、53…印字用紙、54…プラテン、55…トラクタ、56…紙送り機構部、57…紙送りモータ、59…モータ、60…偏心カム、61…クランク、62…制御装置、70…板バネ、71…ハンマピン、72…釈放用電磁コイル、73…永久磁石、74…コムヨーク、75…インクリボン、76…印字用紙。

Claims (6)

  1. 複数個の印字素子を搭載し、桁方向に沿って往復運動するハンマバンクと、前記ハンマバンクを往復運動させるためのクランク機構を用いたシャトル機構部と、前記複数個の印字素子を駆動させるための複数種の印字素子駆動タイミングデータを有するデータ保持手段を備えた印刷装置の印刷制御方法において、
    フェージング調整によって印刷開始位置の偏差を調整し、
    前記印字素子駆動タイミングデータを選択して、当該印字素子駆動タイミングデータに前記フェージング調整による補正値を加えた上で、任意のシャトルストロークにおける最終印字素子駆動から次のシャトルストロークにおける最初の印字素子駆動までの印刷外時間について左端と右端で夫々測定し、
    左端と右端の印刷外時間の差異を求め、
    上記測定と差異の算出を全ての印字素子駆動タイミングデータに対して実施して、左端と右端の印刷外時間の差異が最小となる印字素子駆動タイミングデータを選択し、
    前記選択した印字素子駆動タイミングデータに基づき前記複数の印字素子を駆動することを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
  2. 請求項1記載の印刷装置の印刷制御方法であって、前記印刷装置は複数の印刷モードを備え、印刷モード毎に複数種の印字素子駆動タイミングデータを有し、印刷モード毎に印字素子駆動タイミングデータの選択を行うことを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
  3. 請求項1記載の印刷装置の印刷制御方法であって、経時変化に応じた閾値を持ち、前記フェージング調整の補正値に前記閾値の補正値も加えた上で、任意のシャトルストロークにおける最終印字素子駆動から次のシャトルストロークにおける最初の印字素子駆動までの印刷外時間について左端と右端で夫々測定することを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
  4. 請求項記載の印刷装置の印刷制御方法であって、累積印刷時間カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積印刷時間に応じた補正を加えることを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
  5. 請求項記載の印刷装置の印刷制御方法であって、累積ホーム信号カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積ホーム信号数から求められる累積モータ回転数に応じた補正を加えることを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
  6. 請求項記載の印刷装置の印刷制御方法であって、累積印刷時間カウンタ及び累積ホーム信号カウンタを持ち、前記経時時間の変化に対応した補正値に、累積印刷時間と累積モータ回転数の組み合わせに応じた補正を加えることを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
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