JP5075209B2 - デュプレクサ、およびデュプレクサを含むモジュール、通信機器 - Google Patents

デュプレクサ、およびデュプレクサを含むモジュール、通信機器 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、携帯電話に代表される通信機器のアンテナに接続されるデュプレクサ、およびデュプレクサを含むモジュール、および通信機器に関する。
図18は、従来のデュプレクサの構成を示す図である。従来のデュプレクサ81は、共通端子Antと送信端子Txの間に接続された送信フィルタ82、共通端子Antと受信端子Rxとの間に接続された受信フィルタ83および整合回路84を備える。デュプレクサ81が、例えば携帯電話で使われる場合には、共通端子Antはアンテナ94に接続される。送信端子Txは送信回路93に、受信端子Rxはバランス出力フィルタ91を介して受信回路92に接続される。
図中、矢印Y1は、送信信号の流れを示す。送信フィルタ82の通過帯域と受信フィルタ83の通過帯域とは異なるので、送信端子Txに入力された送信信号は、矢印Y1に示すように、送信フィルタ82を通過すると、受信フィルタ83側には流れずに共通端子Antからアンテナ94へ出力される。そして、送信信号はアンテナ94から電波として放射される。
矢印Y2は、受信信号の流れを示す。アンテナ94が受信した受信信号は、矢印Y2に示すように、整合回路84および受信フィルタ83を通過し、受信端子Rxから出力される。バランス出力フィルタ91は、その受信信号を差動信号に変換(平衡−不平衡変換)し、受信回路92へ出力する。これが理想的なデュプレクサ内の信号の流れである。
しかし、実際のデュプレクサでは、送信フィルタ82から出力された送信信号の全てが共通端子Antからアンテナへ出力されるわけではなく、その一部が受信フィルタ83に流れ込んで受信端子Rxに到達する。矢印Y3は、そのような受信フィルタへ漏れる送信信号(送受信間漏れ信号)の流れを示す。この送受信間漏れ信号のために、受信端子Rxから受信回路に入力される受信信号はノイズを含むことに成り、その結果、受信性能が劣化するという問題があった。
ここで、送信回路から送信端子Txに入力された送信信号のうち、受信フィルタ83側に漏れて受信端子Rxへ到達する送受信間漏れ信号をどの程度抑えられるかを示す値として使用されるのが、送信−受信間アイソレーション(以下、単にアイソレーションと称する)である。
図18に示すデュプレクサ81では、受信端子Rxと受信回路92の間に接続されたバランス型フィルタ91が、このアイソレーションを改善する役割を担っている。また、別の例として、送信回路から受信回路への送信信号漏れの原因の一つであるアンテナ分波器内での不要な電磁結合を取り除くためにシールド電極を設ける構成が開示されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2006−60747号公報
しかしながら、上記バランス型フィルタ91やシールド電極を設けることは、部品点数の増大、コスト高、複雑化を招いていた。このように、従来のデュプレクサの構成では、部品点数の増加、複雑化を避けつつも、アイソレーションを改善することが困難であった。
そこで、本発明は、部品点数の増加、複雑化を避けつつ、デュプレクサのアイソレーションを改善することを目的とする。
本発明にかかるデュプレクサは、受信帯域の受信信号を通過させる受信フィルタと、前記受信帯域とは異なる送信帯域の送信信号が入力されるための送信信号端子と、前記受信帯域の受信信号の入力と、前記送信帯域の送信信号の出力が行われるための共通端子と、複数の一方の端子と、複数の他方の端子を持ち、前記一方の端子のうち1つから入力された信号を位相差をもって分割して他方の端子へ出力するハイブリッドと、を有し、前記一方の端子には、前記共通端子と、送信信号端子とがそれぞれ接続され、前記他方の端子には、前記受信フィルタが接続される、デュプレクサ。
上記構成により、送信信号端子からハイブリッドの一方の端子のうち1つへ入力される送信帯域の送信信号は、受信フィルタ側の複数の他方の端子に位相差を持ってそれぞれ伝達されるが、受信フィルタの通過周波数帯域と異なる成分は前記他方の端子で反射する。このとき、他方の端子それぞれで反射した信号のうち、送信信号端子が接続された一方の端子に伝達される信号の位相は逆位相となって打ち消しあうが、共通端子に接続された一方の端子に伝達される信号の位相は同位相となる。そのため、送信信号端子から入力された信号のほとんどは共通端子から出力されることになる。
一方、共通端子からハイブリッドへ入力される受信帯域の信号は、受信フィルタ側の複数の他方の端子へ位相差をもって出力される。また、送信信号端子から入力されて受信フィルタへ漏れる送信信号、すなわち送受信間漏れ信号は、受信フィルタ側の複数の他方の端子へ位相差をもって出力される。このとき、ハイブリッドの性質により、共通端子から入力されて複数の他方の端子にそれそれ出力される信号の位相差と、送信信号端子から入力されて複数の他方の端子にそれそれ出力される信号間の位相差とは、位相のずれる方向が逆になる。このように、複数の他方の端子からそれぞれ出力される信号の位相は、共通端子からの受信信号と、送信信号端子からの送受信間漏れ信号とで位相のずれ方が異なる。そのため、共通端子からの受信信号と送受信間漏れ信号とを分離することが可能になり、アイソレーション特性の改善が可能になる。
本発明によれば、部品点数の増加、複雑化を避けつつ、デュプレクサのアイソレーションを改善することができる。
第1の実施形態にかかるデュプレクサの概略構成を示す図 集中定数型の90°ハイブリッドの回路構成例を示す図 集中定数型の90°ハイブリッドの他の回路構成例を示す図 集中定数型の90°ハイブリッドのさらに他の回路構成例を示す図 送信フィルタまたは受信フィルタに用いるフィルタの回路構成例を示す図 位相シフタの回路構成例を示す図 位相シフタの他の回路構成例を示す図 位相シフタのさらに他の回路構成例を示す図 位相シフタのさらに他の回路構成例を示す図 デュプレクサにおける送信信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサにおける受信信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサにおける送受信間漏れ信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサの送信フィルタおよび受信フィルタの周波数特性を示すグラフ デュプレクサのアイソレーション特性を示すグラフ 第1の実施形態におけるデュプレクサの構成の変形例を示す図 第2の実施形態にかかるデュプレクサの回路構成を示す図 デュプレクサにおける送信信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサにおける受信信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサにおける送受信間漏れ信号の流れを概念的に示した図 デュプレクサの送信フィルタおよび受信フィルタの周波数特性を示すグラフ デュプレクサのアイソレーション特性を示すグラフ 図1に示すデュプレクサの2つの受信フィルタ4a、4bを、バランス型フィルタ4cに置き換えた構成を示す図 図8に示すデュプレクサの2つの受信フィルタ4a、4bを、バランス型フィルタ4cに置き換えた構成を示す図 ラダー型のSAWフィルタにより構成されたバランス型フィルタの回路構成図 デュプレクサをセラミック基板上に実装した場合の構造を示す図 デュプレクサをセラミック基板上に実装した場合の他の構造を示す図 デュプレクサをプリント基板上に実装した場合の構造を示す図 デュプレクサをプリント基板上に実装した場合の他の構造を示す図 デュプレクサを圧電基板上に実装した場合の構造を示す図 デュプレクサを含む通信機器30の概略構成を示す図 従来のデュプレクサの構成を示す図
本発明の実施形態において、前記ハイブリッドは、前記一方の端子のうち1つから入力された信号を90度の位相差をもって他方の端子へ出力し、デュプレクサは、前記共通端子から前記ハイブリッドへ入力されて前記他方の端子それぞれから90度の位相差を持って出力される受信信号の少なくとも一方を移相して、前記位相差を180度にする位相シフタをさらに備えてもよい。
これにより、共通端子から入力されて複数の前記他方の端子からそれぞれ出力される受信信号は、位相シフタにより位相差180度(逆位相)となって差動信号として前記他方の端子から出力される。一方、送信信号端子から入力されて複数の前記他方の端子からそれぞれ出力される送受信間漏れ信号は、位相のずれる方向が受信信号と逆なので、位相シフタによって位相差0度(同位相)となる。そのため、他方の端子から出力される送受信間漏れ信号による差動振幅は極めて小さくなる。すなわち、他方の端子から出力される差動信号の差動振幅は、送受信間漏れ信号の成分をほとんど含まないで、受信信号の成分が大半を占める。そのため、バランス型フィルタ等の差動信号出力のための素子を追加することなくアイソレーションを改善することができる。さらに、シングルエンド信号に比べてノイズに対する耐性が強い差動信号の出力が可能になる。
本発明の実施形態におけるデュプレクサは、複数の一方の端子と、複数の他方の端子を持ち、前記一方の端子のうち1つから入力された信号を位相差をもって分割して他方の端子へ出力する第2のハイブリッドをさらに備え、前記ハイブリッドの前記他方の端子と、前記第2のハイブリッドの前記一方の端子が前記受信フィルタを介してそれぞれ接続され、前記第2のハイブリッドの残り他方の端子のうち1つに終端抵抗が接続される構成であり、前記終端抵抗は、前記送信信号端子から前記ハイブリッドの前記一方の端子のうち1つに入力されて位相差を持って前記ハイブリッドの他方の端子からそれぞれ出力され、受信フィルタを通過して前記第2のハイブリッドの前記一方の端子にそれぞれ入った送信信号が、同位相で伝達される第2のハイブリッドの前記他方の端子に接続されている態様とすることができる。
上記構成により、共通端子から前記ハイブリッドに入力され複数の前記他方の端子から位相差をもって出力された受信信号は、受信フィルタを経て第2のハイブリッドの複数の一方の端子に入力それぞれされる。そして、この受信信号は、第2のハイブリッドの他方の端子のうち1つの端子には逆位相で、他の端子に同位相で到達する。一方、送信信号端子から前記ハイブリッドに入力され前記他方の端子から受信信号とは逆向きに90度の位相差をもって出力された送受信間漏れ信号は、受信フィルタを経て前記第2のハイブリッドに入力されて、第2のハイブリッドの他方端子のうち1つの端子には同位相で、他の端子には逆位相で到達する。そのため、送受信間漏れ信号は、第2のハイブリッドの他方の端子のうち終端抵抗が接続された前記1つの端子に、受信信号は、他の端子に出力される。その結果、第2のハイブリッドの他方の端子のうち他の端子からは送受信間漏れ信号を殆ど含まない受信信号が出力される。これにより、アイソレーション特性が改善される。
本発明の実施形態において、前記ハイブリッドは、集積受動素子で構成され、当該集積受動素子、前記受信フィルタおよび送信フィルタが同一基板に実装される態様であってもよい。なお、上記デュプレクサを備えたモジュールまたは通信機器も、本発明の実施形態に含まれる。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかるデュプレクサの概略構成を示す図である。デュプレクサ1は、ハイブリッド3、送信用フィルタ2、受信用フィルタ4a、4bおよび位相シフタ5を備える。デュプレクサ1において、ハイブリッド3の端子1が共通端子Antとなっている。ハイブリッド3の端子4と送信端子(送信信号端子)Txとの間に送信フィルタ2が接続されている。ハイブリッド3の端子2と受信端子Rx1との間には受信フィルタ4aが接続されている。ハイブリッド3の端子3と受信端子Rx2との間には受信フィルタ4bおよび位相シフタ5が接続されている。位相シフタ5は、信号の位相を90°遅らせる機能を持つ。
送信フィルタ2の通過周波数および受信フィルタ4a、4bの通過周波数はデュプレクサ1の用途に応じて設定され、これらの通過周波数は互いに異なっている。なお、受信フィルタ4aの通過周波数と、受信フィルタ4bの通過周波数は、互いにほぼ等しくなるように設定される。
この構成により、共通端子Antから端子1を経てハイブリッド3に入った受信信号は、受信フィルタ4a、4bを通って受信端子Rx1および受信端子Rx2からバランス出力される。また、送信端子Txから入った送信信号は、送信フィルタ2を通り、端子4を経てハイブリッド3に入り、端子1から出て共通端子Antへ出力される。すなわち、デュプレクサ1は、受信端子Rx1および受信端子Rx2をバランス端子とするバランス出力型デュプレクサである。
デュプレクサ1は、例えば、携帯電話に代表される移動通信機器または無線通信機器のデュプレクサに用いられる。このような移動通信機器または無線通信機器は、アンテナと、アンテナから送出する送信信号を処理する送信回路と、アンテナで受信した受信信号を処理する受信回路とを備える。デュプレクサ1の共通端子Antは、アンテナに接続され、送信端子Txは送信回路に、受信端子Rx1、Rx2は受信回路に接続される。
ここで、ハイブリッド3について説明する。本実施形態では、ハイブリッド3として、公知の90°ハイブリッド(90°3dBハイブリッドカプラまたは90°3dBカプラと称されることもある)が用いられる。ハイブリッド3は、端子1〜4の4端子をもつ回路素子であり、各端子1〜4を無反射終端した場合に、いずれか1つの端子から入力された信号が残りの3端子のうち2端子にパワ等分配されて、90°の位相差をもって伝達される性質がある。なお、ハイブリッド3が実装された状態で各端子1〜4が常に無反射終端であることは必ずしも必要でない。
以下では、端子1〜4のうち、信号が入力される端子を「入力端子」、その信号が出力される2つの端子をそれぞれ「出力端子1」「出力端子2」、残りの端子を「アイソレーション端子」と称する。すなわち、入力端子に信号を入力すると、出力端子1と出力端子2からパワ等分配された信号が出力される。このとき、出力端子2の出力信号の位相は、出力端子1の出力信号の位相に比べて90°遅れたものとなる。また、入力端子に入力した信号は、アイソレーション端子からはほとんど出力されない。
ハイブリッド3は、電気的に対称な構造となっているので、端子1〜4のうちどれが入力端子となっても、他の2つの端子が出力端子1、2となり、残りの端子がアイソレーション端子として機能する。例えば、端子1が入力端子である場合は、端子2、3が出力端子1、2に、端子4がアイソレーション端子になり、端子2が入力端子の場合は、端子1、4が出力端子1、2に、端子3がアイソレーション端子になる。
図1のデュプレクサ1は、共通端子Antをハイブリッド3の入力端子をとした場合に、アイソレーション端子に送信フィルタ2が接続され、出力端子1、出力端子2に受信フィルタ4a、4bが接続された構成であると言える。
ハイブリッド3には、分布定数型のブランチラインカプラが用いられてもよいし、インダクタとキャパシタから成る集中定数型の90°ハイブリッドが用いられてもよい。図2A、2Bおよび2Cに、集中定数型の90°ハイブリッドの回路構成例を示す。
図2Aに示す例では、端子1〜4それぞれに一端を接地したキャパシタ11gが接続されている。また、端子1、2間および端子3、4間がそれぞれインダクタ9gを介して接続され、端子1、4間および端子2、3間がそれぞれキャパシタ11hを介して接続されている。図2Bに示す例では、端子1、2間、端子2、3間、端子3、4間および端子1、4間が、それぞれインダクタ9gを介して接続されている。図2Cに示す例では、端子1、2間、端子2、3間、端子3、4間および端子1、4間がそれぞれキャパシタ11iを介して接続されている。端子1〜4それぞれに一端を接地したインダクタ9hが接続されている。図2A〜2Cに示すように、集中定数型の90°ハイブリッドの回路構成は左右対称かつ上下対称の回路構成となっている。なお、集中定数型の90°ハイブリッドの回路構成は、図2A〜2Cに示す例に限られない。
なお、本発明に用いられるハイブリッドは、上記の例に限られない。ハイブリッドは、例えば、少なくとも4つの端子を有し、前記4つの端子を無反射終端とした場合にいずれか1つの端子から入力された信号を残りの端子のうち2端子に90度の位相差をもって伝達する機能を備えるものを用いることができる。例えば、ハイブリッドが有する端子の数は上記例のように4つに限られない。また、ハイブリッドに入力された信号が出力される際の位相差も、現実の回路において誤差なく90度であることが必要とされない場合も有り得る。後述する動作を達成できるのに問題ない程度であれば位相差の誤差があってもよい。また、下記動作を実現できるのであれば、ハイブリッドの構成は、位相差が90度の構成や、4端子回路に限定されない。
以上が、ハイブリッド3の説明である。その他の構成要素である、送信フィルタ2、受信フィルタ4a、4b、位相シフタ5は、公知のものを用いることができる。
図3は、送信フィルタ2または受信フィルタ4a、4bに用いることのできるフィルタの回路構成例を示す図である。図3に示すフィルタは、入力端子Inと出力端子Out間に直列に接続された直列共振器7a、7b、7cと、並列に接続された並列共振器8a、8bで構成されるラダー型フィルタである。直列共振器7a、7b、7cおよび並列共振器8a、8bとして、例えば、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)共振器、弾性境界波共振器、圧電薄膜共振器(Film Bulk Acoustic wave Resonator:FBAR)、SMR(Solidly Mounted Resonator)、またはセラミックフィルタを用いることができる。図3に示す例では、1ポートSAW共振器が用いられている。
図4A、4B、4Cおよび4Dは、位相シフタ5の回路構成例を示す図である。図4Aに示す位相シフタは、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続されたインダクタ9aと、並列に接続された2つのキャパシタ11a、11bで構成されている。図4Bに示す位相シフタは、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続された2つのインダクタ9b、9cと、並列に接続されたキャパシタ11cで構成されている。図4Aおよび4Bに示す移相回路は、例えば、入力端子Inから入った信号の位相を90°遅らせて出力端子Outから出力する遅れ移相型の位相シフタとして用いることができる。
図4Cに示す位相シフタは、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続されたキャパシタ11dと、並列に接続された2つのインダクタ9d、9eで構成されている。図4Dに示す位相シフタは、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続された2つのキャパシタ11e、11fと、並列に接続されたインダクタ9fで構成されている。図4Cおよび4Dに示す位相シフタは、例えば、入力端子Inから入った信号の位相を90°進ませて出力端子Outから出力する進み移相型の位相シフタとして用いることができる。
なお、位相シフタの具体的構成は、図4A〜4Dに限定されず、その他、公知の位相シフタの構成であってもよい。また、図4A〜図4Dに示す位相シフタは、コイル、コンデンサ等の集中定数型素子と、ストリップ線路や、マイクロストリップ線路等の分布定数型の素子と組み合わせにより構成されてもよい。また、図4A〜図4Dに示す位相シフタは、チップコンデンサとチップコイルにより構成されてもよいし、IPD(Integrated Passive Device)を用いて構成されてもよい。
次に、図5A〜5Cを用いて、デュプレクサ1の動作について説明する。図5Aは、デュプレクサにおける送信信号の流れを概念的に示した図である。送信回路(図示せず)から送信端子Txに入力された送信周波数の送信信号は、送信フィルタ2を通過しハイブリッド3の端子4に入力される。端子4から入力された送信信号は、パワ等分配されて端子2および端子3から出力され受信フィルタ4a、4bにそれぞれ到達する。ここで、ハイブリッド3の位相特性により、端子4から入力されて端子3から出力される信号(図中実線の経路)の位相よりも端子2から出力される信号(図中点線の経路)の位相の方が90°遅れている。
これらの端子2および端子3から出力された信号の周波数は送信周波数であり、受信フィルタ4aおよび4bの通過周波数ではないため、そのほとんどが受信フィルタ4a、4bの入り口(すなわち、端子2および端子3)で反射する。反射した2つの信号はそれぞれ端子2および端子3から再びハイブリッド3に入り、それぞれが端子1および端子4へパワ等分配される。このとき、端子2から端子4へ到達する信号の位相は、端子2から端子1へ到達する信号より90°遅れる。同様に、端子3から端子1へ到達する信号の位相は、端子3から端子4へ到達する信号より90°遅れる。
ここで、端子1に到達する反射信号を見ると、端子4→端子2→端子1(点線の経路)で到達した信号と、端子4→端子3→端子1(実線の経路)を経て到達した信号との位相差は0°(同位相)となる。一方、端子4に到達する反射信号を見ると、端子4→端子3→端子4(実線の経路)を経て到達した信号と、端子4→端子2→端子4(点線の経路)を経て到達した信号との位相差は180°(逆位相)となり、互いに打ち消しあう。したがって、端子2および端子3で反射した信号は端子4からは出力されず、端子1からのみ出力されることになる。つまり、端子2および3で反射した送信信号のエネルギーのほとんどは端子4へ出力される。これにより、送信端子Txに入力された送信周波数の送信信号のほとんどは、端子Antからアンテナ(図示せず)へ出力される。
図5Bは、デュプレクサ1における受信信号の流れを概念的に示した図である。共通端子Antに入力された受信周波数の受信信号は、端子1からハイブリッド3へ入力される。入力された受信信号はパワ等分配されて、端子2および端子3から出力される。ここで、ハイブリッド3の位相特性により、端子1から入力されて端子2から出力される信号(図中実線の経路)の位相よりも、端子1から入力されて端子3から出力される信号(図中点線の経路)の位相の方が90°遅れている。ハイブリッド3の端子2および端子3から出力された受信周波数の信号は、それぞれ受信フィルタ4a、4bを通過する。
受信フィルタ4aを通過した信号は受信端子Rx1に到達する。一方、受信フィルタ4bを通過した信号は位相シフタ5により90°位相が遅らされて受信端子Rx2に到達する。したがって、共通端子Antから入力された受信信号のうち、端子1→端子3→受信フィルタ4b→位相シフタ5(点線の経路)を経て受信端子Rx2に到達する受信信号の位相は、端子1→端子2→受信フィルタ4a(実線の経路)を経て受信端子Rx1に到達する受信信号の位相より180°遅れることになる。そのため、共通端子Antから入力された受信信号は、パワ等分配されて、180°の位相差をもって(逆位相で)受信端子Rx1および受信端子Rx2からそれぞれ出力される。すなわち、共通端子Antに入った受信信号は、差動(バランス)信号として受信端子Rx1およびRx2から出力される。このとき、受信信号の波形は、差動信号の差動振幅として表れる。
図5Cは、送受信間漏れ信号の流れを概念的に示した図である。送信端子Txに入力された送信信号は、端子4からハイブリッド3に入力され、ハイブリッド3でパワ等分配されて端子2および端子3にそれぞれ到達する。ここで、ハイブリッド3の位相特性により、端子4から入って端子3に到達する信号(図中実線の経路)の位相よりも端子2に到達する信号(図中点線の経路)の位相の方が90°遅れている。
ここで、ハイブリッド3の端子2および端子3に到達する信号のうち受信フィルタ4a、4bを通過する成分、すなわち、送受信間漏れ信号が存在する。受信フィルタ4bの出力側には90°位相を遅らせる位相シフタ5が挿入されているので、受信フィルタ4bを通過した信号の位相は90°遅れる。したがって、送信端子Txから入力されて受信端子Rx1に到達する送受信間漏れ信号と、受信端子Rx2に到達する送受信間漏れ信号は同位相となる。そのため、受信端子Rx1および受信端子Rx2から出力される送受信間漏れ信号の成分による差動振幅は極めて小さくなる。
上記の動作により、共通端子Antに入力された受信信号は180°の位相差(逆位相)で受信端子Rx1および受信端子Rx2から出力される。一方、送信端子Txから入力されて受信フィルタ4a、4bへ漏れる送受信間漏れ信号は、0°の位相差(同位相)で受信端子Rx1および受信端子Rx2から出力される。そのため、受信端子Rx1および受信端子Rx2から出力される差動信号では、送受信間漏れ信号は相殺され、受信信号の成分のみが現れることになる。その結果、アイソレーションが大幅に改善し、スーパーアイソレーションが実現される。
図6Aおよび図6Bは、図1に示したデュプレクサ1の特性をシミュレーションした結果を示すグラフである。図6Aおよび6Bのグラフにおいては、太線が本実施形態のデュプレクサ1の特性を示し、細線は図18に示したデュプレクサ81のシミュレーション特性を示す。図6Aは、デュプレクサ1の送信フィルタ2および受信フィルタ4a、4bの周波数特性を示すグラフである。このグラフの縦軸は挿入損失(単位はdB)、横軸は周波数(単位)を示す。図6Aのグラフでは、デュプレクサ1の送信フィルタ2と受信フィルタ4a、4bの特性は従来のデュプレクサ81とほぼ同等の特性となっている。
図6Bは、デュプレクサ1のアイソレーション特性を示すグラフである。このグラフの縦軸は挿入損失(単位はdB)、横軸は周波数(単位)を示す。図6Bのグラフから、送信帯域および受信帯域においてデュプレクサ1のアイソレーションは、従来のデュプレクサ81に比べて20dB〜30dBも改善していることがわかる。すなわち、デュプレクサ1は、80dB以上のスーパーアイソレーションが実現できることがわかる。
このように、本実施形態によれば、バランス出力型フィルタ等の部品を追加することなく、アイソレーションを大幅に改善できる。すなわち、図18に示すデュプレクサ81では、送信端子Tx−受信端子Rx間のアイソレーションレベルは、送受信帯域でおよそ50dB程度である。この50dBというアイソレーションレベルは、要求されるレベルに達していないため、デュプレクサの受信端子Rxに20dB程度の減衰量を持つバランス出力型フィルタ91を追加する必要があった。これに対して、図1に示すデュプレクサ1は、アイソレーションレベルを要求されるレベルにまで改善させるために、新たな部品を追加する必要はない。
また、デュプレクサ1は、バランス出力型フィルタ等のバランス出力用の部品を追加しなくても、受信信号を出力差動(バランス)信号として出力することができる。従来、FBARフィルタは原理的にバランス出力化が困難であったが、本実施形態のデュプレクサ1で、送信フィルタ2または受信フィルタ4a、4bにFBARを用いた構成にすると、FBARを用いたバランス出力型デュプレクサを実現することができる。
なお、上記効果を奏するための構成は、図1に示したデュプレクサ1の構成に限られない。図7は、本実施形態におけるデュプレクサの構成の変形例を示す図である。デュプレクサ1aは、受信フィルタ4aと受信端子Rx1との間に、移相角が90°の進み移相型の位相シフタ51が設けられている。すなわち、ハイブリッド3において、受信信号が出力される出力端子(端子2、端子3)のうち、出力される受信信号の位相が90°進む方の端子に接続された受信フィルタ4aの出力端子Rx1側に、位相を90°進ませる位相シフタ51が設けられている。
この場合も、共通端子Antから入力された受信信号は、180°の位相差をもって受信端子Rx1および受信端子Rx2からそれぞれ出力され、フィルタ2から受信フィルタ4a、4bへ流れる送受信間漏れ信号は、同位相(位相差0°)で受信端子Rx1および受信端子Rx2からそれぞれ出力される。そのため、図7に示す構成のデュプレクサ1aでも図1に示したデュプレクサ1と同様の効果を得ることができる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態にかかるデュプレクサ10の回路構成を示す図である。図8において、図1と同じ部分には同じ番号を付している。図8に示すデュプレクサ10では、受信フィルタ4aおよび受信フィルタ4bの受信端子側に、ハイブリッド31がさらに接続されている。ハイブリッド31は、ハイブリッド3と同じ機能を持つ90°ハイブリッドであり、端子5、端子6、端子7および端子8を有する。端子5は受信フィルタ4aに、端子8は受信フィルタ4bに接続されている。端子6は受信端子Rx1に、端子7は受信端子Rx2に接続されている。
ハイブリッド31の端子6が接続される受信端子Rx1には終端抵抗12が接続されている。これにより、受信端子Rx1は無反射終端となっている。このため、受信端子Rx2がシングルエンドの出力端子となっている。この構成により、シングルエンド型デュプレクサが実現される。
次に、図9A〜9Cを用いて、デュプレクサ10の動作について説明する。図9Aは、デュプレクサ10における送信信号の流れを概念的に示した図である。図9Aに示す送信信号の流れは、図5Aに示した送信信号の流れと同じである。端子4から入力された送信周波数の送信信号のほとんどは、端子2および端子3で反射し、端子1から出力される。そのため、送信端子Txに入力された送信周波数の送信信号のほとんどは、共通端子Antからアンテナ(図示せず)へ出力される。
図9Bは、デュプレクサ10における受信信号の流れを概念的に示した図である。共通端子Antに入力された受信周波数の受信信号は、端子1からハイブリッド3へ入力される。入力された受信信号はパワ等分配されて、端子2および端子3から出力される。ここで、端子2から出力される信号(図中実線の経路)の位相よりも、端子1から入力されて端子3から出力される信号(図中点線の経路)の位相の方が90°遅れている。
ハイブリッド3の端子2および端子3から出力された受信信号は、受信フィルタ4a、4bを通過して、それぞれ端子5および端子8からハイブリッド31へ入力される。端子5に入力された受信信号は、パワ分配されて端子6および端子7に到達する。このとき、端子7の受信信号の位相は端子6の受信信号の位相より90°遅れる。端子8に入力された受信信号は、パワ分配されて端子6および端子7に到達する。このとき、端子6の受信信号の位相は端子7の受信信号の位相より90°遅れる。
ここで、端子6に到達する受信信号をトータルで見ると、端子1→端子2→受信フィルタ4a→端子5→端子6の経路(実線の経路)で端子6に到達する受信信号の位相と、端子1→端子3→受信フィルタ4b→端子8→端子6の経路(点線の経路)で端子6に到達する受信信号の位相とは逆位相(位相差180°)となる。そのため、これらの端子6に到達する受信信号は互いに打ち消し合う。
一方、端子7に到達する受信信号をトータルで見ると、端子1→端子2→受信フィルタ4a→端子5→端子7の経路(実線の経路)で端子7に到達する受信信号の位相は、端子1→端子3→受信フィルタ4b→端子8→端子7の経路(点線の経路)で端子7に到達する受信信号の位相と同位相(位相差0°)になる。これらの端子6に到達する受信信号は互いに強めあう。そのため、共通端子Antから入力された受信周波数の受信信号のエネルギーのほとんどは、端子7に伝達されることになる。
図9Cは、送受信間漏れ信号の流れを概念的に示した図である。送信端子Txに入力された送信信号は、ハイブリッド3でパワ等分配されて端子2および端子3にそれぞれ到達する。ここで、端子3に到達する信号(図中実線の経路)の位相よりも端子2に到達する信号(図中点線の経路)の位相の方が90°遅れている。
ここで、ハイブリッド3の端子2および端子3に到達した送信信号のうち、受信フィルタ4aおよび受信フィルタ4bを通過する成分、すなわち、送受信間漏れ信号が存在する。受信フィルタ4aを通過した送受信間漏れ信号は、端子5からハイブリッド31に入り、端子6および端子7にパワ等分配される。このとき端子7の送受信間漏れ信号の位相は、端子6の送受信間漏れ信号の位相より90°遅れる。受信フィルタ4bを通過した送受信間漏れ信号は、端子8からハイブリッド31に入り、端子6および端子7にパワ等分配される。このとき端子6の送受信間漏れ信号の位相は、端子7の送受信間漏れ信号の位相より90°遅れる。
ここで、端子6に到達する送受信間漏れ信号をトータルで見ると、端子4→端子3→受信フィルタ4b→端子8→端子6の経路(実線の経路)で端子6に到達する信号の位相と、端子4→端子2→受信フィルタ4a→端子5→端子6の経路(点線の経路)で端子6に到達する信号の位相とは同位相(位相差0°)となり、互いに強めあう。
一方、端子7に到達する送受信間漏れ信号をトータルで見ると、端子4→端子3→受信フィルタ4b→端子8→端子7の経路(実線の経路)で端子7に到達する信号の位相と、端子4→端子2→受信フィルタ4a→端子5→端子7の経路(点線の経路)で端子7に到達する信号の位相とは逆位相(位相差180°)となる。そのため、端子6に到達する送受信間漏れ信号は打ち消し合う。
そのため、共通端子Antから入力された送受信間漏れ信号のエネルギーのほとんどは、端子7に伝達されることになる。端子7に伝達された送受信間漏れ信号のエネルギーは終端抵抗12で消費される。すなわち、端子7に到達した送受信間漏れ信号は端子7で反射しないで終端抵抗12に流れるので、再びハイブリッド31に入ることはない。
上記動作により、共通端子Antに入力された受信信号は受信端子Rx2から出力される。一方、送信端子Txから入力されて受信フィルタ4a、4bへ漏れる送受信間漏れ信号は、無反射終端である受信端子Rx1へ吸収される。すなわち、シングルエンドの出力端子である受信端子Rx2からは、送受信間漏れ信号を含まない受信信号が出力されるので、アイソレーションを大幅な改善が可能になる。
図10Aおよび図10Bは、図8に示したデュプレクサ10の特性をシミュレーションした結果を示すグラフである。図10Aおよび図10Bのグラフにおいては、太線が本実施形態のデュプレクサ10の特性を示し、細線は図18に示したデュプレクサ81のシミュレーション特性を示す。図10Aは、デュプレクサ10の送信フィルタ2および受信フィルタ4a、4bの周波数特性を示すグラフである。このグラフの縦軸は挿入損失(単位はdB)、横軸は周波数(単位)を示す。図10Aに示すグラフでは、デュプレクサ10の送信フィルタ2と受信フィルタ4a、4bの特性は従来のデュプレクサ81とほぼ同等の特性となっている。
図10Bは、デュプレクサ10のアイソレーション特性を示すグラフである。このグラフの縦軸は挿入損失(単位はdB)、横軸は周波数(単位)を示す。図10Bに示すグラフから、送信帯域および受信帯域においてデュプレクサ10のアイソレーションは、従来のデュプレクサ81に比べて約40dB程度も改善していることがわかる。すなわち、デュプレクサ1は、90dB以上のスーパーアイソレーションが実現できることがわかる。本実施形態によれば、バランス出力型フィルタ等の部品を追加することなく、アイソレーションを大幅に改善できる。
また、本実施形態のデュプレクサ10は、アイソレーションが大幅に改善したシングルエンド型デュプレクサである。そのため、デュプレクサ10の受信端子Rx2側に平衡−不平衡変換器(バラン)を接続することにより、十分にアイソレーションが改善されたバランス出力型デュプレクサを実現することができる。これにより、図18に示したようにバランス出力型フィルタを用いたバランス出力型デュプレクサに場合に比べて、機器の小型化、およびコストの低減が可能になる。
ところで、図1と図8に示したデュプレクサ1、10の構成では、受信フィルタとして、2つのシングルエンドフィルタ(受信フィルタ4a、4b)が用いられている。受信フィルタの形態にこれに限られず、例えば、図11Aおよび図11Bに示すように、1つのバランス型フィルタ4cを受信フィルタとして用いることもできる。
図11Aは、図1に示すデュプレクサ1の2つのシングルエンドフィルタ(受信フィルタ4a、4b)を、バランス型フィルタ4cに置き換えた構成を示す図である。図11Bは、図8に示すデュプレクサ10の2つのシングルエンドフィルタ(受信フィルタ4a、4b)を、バランス型フィルタ4cに置き換えた構成を示す図である。図11Aおよび図11Bに示すような構成でも、受信フィルタとして2つのシングルエンドフィルタを用いた場合と同様のアイソレーション改善効果が得られる。
バランス型フィルタ4cには、ダブルモード型の弾性表面波フィルタ(SAWフィルタ)または弾性境界波フィルタ、あるいは、ラダー型またはラティス型の弾性表面波フィルタ、弾性境界波フィルタ、FBARフィルタなどを用いることができる。
図11Cは、ラダー型のSAWフィルタにより構成されたバランス型フィルタ4cの回路構成図である。図11Cに示すバランス型フィルタ4cでは、入力端子In1−出力端子Out1間に直列共振器7d、7e、7fが直列に接続されている。また、入力端子In2−出力端子Out2間に直列共振器7g、7h、7iが直列に接続されている。そして、入力端子In1−出力端子Out1間の線路および入力端子In2−出力端子Out2間の線路に対して並列に並列共振器8c、8dが接続されている。直列共振器7d〜7iおよび並列共振器8c、8dとして、例えば、1ポートSAW共振器を用いることができる。なお、バランス型フィルタ4cの回路構成は、図11Cに示す回路構成に限られない。
なお、本発明に用いられる2つのハイブリッドは、本実施形態のハイブリッド3、31に限定されない。すなわち、少なくとも4つの端子を有し、いずれか1つの端子から入力された信号を残りの端子のうち少なくとも2端子に90度の位相差をもって伝達する機能を持つ回路を、ハイブリッド(第1のハイブリッドと第2のハイブリッド)として用いることができる。第1のハイブリッドの第1端子には共通端子、第4端子に送信信号端子が接続され、第2端子および第3端子はそれぞれ受信フィルタを介して、第2のハイブリッドの2つの端子に接続される。そして、ハイブリッドの残りの端子のうち、少なくとも1つに終端抵抗が接続される。終端抵抗は、前記送信信号端子から前記第1のハイブリッドの第4端子に入力された送信信号が、受信フィルタ、第2のハイブリッドを経て同位相で伝達される端子に接続される。この構成により、上述のように、アイソレーションの大幅な改善が可能になる。なお、上述の動作を達成できる構成であれば、ハイブリッドの回路構成は4端子の構成または90°位相差を持つ構成に限られない。
[デュプレクサの実装例]
次に、上記第1の実施形態におけるデュプレクサの実装例について説明する。なお、下記実装例は、例示であり、デュプレクサの実装形態はこれらに限られない。
(実装例1)
図12は、図1に示したデュプレクサ1をセラミック基板上に実装した場合の構造を示す図である。図12に示す例では、ハイブリッド3aと位相シフタ5aは、セラミック基板13上に分布定数型で形成される。
具体的には、ハイブリッド3aは、セラミック基板13上に、端子1と2、端子2と3、端子3と4、端子1と4をそれぞれ結ぶ分布定数線路により形成されるブランチラインカプラである。なお、ブランチラインカプラの構成は図12に限られない。例えば、省スペースのために、各端子1〜4を結ぶ分布定数線路が折り曲がって形成されてもよい。また、使用できる周波数帯域を広げるために、分布定数線路が追加された構成であってもよい。また、分布定数線路はセラミック基板の内層に形成されてもよい。
位相シフタ5aは、セラミック基板13上にスネーク状に引き回したマイクロストリップラインで形成されている。送信フィルタ2および受信フィルタ4a、4bには、例えば、弾性境界波フィルタが用いられる。これらの弾性境界波フィルタは、セラミック基板13上にフリップチップボンディングにより実装される。
(実装例2)
図13は、図7に示したデュプレクサ1aをセラミック基板13上に実装した場合の構造を示す図である。図13に示すハイブリッド3bと位相シフタ5bは、集中定数素子を用いて構成される(集中定数型である)。具体的には、ハイブリッド3bと位相シフタ5bは、セラミック基板13表面に形成されたIPD(集積受動素子)で実現される。
ハイブリッド3bのIPDには、端子1、2間および端子3、4間にそれぞれ接続される2つのインダクタチップ9gと、端子1、3間および端子2、3間にそれぞれ接続される2つのキャパシタチップ11hと、端子1、2、3、4とグランド端子と間にそれぞれ接続される4つのキャパシタ11gが集積されている。このハイブリッド3bの回路構成は、図2Aに示した回路構成に相当する。
位相シフタ5bのIPDには、入力端子In−出力端子Out間の線路に設けられるキャパシタ11dと、前記線路とグランド端子との間に接続されるインダクタ9d、9eが集積される。位相シフタ5bの回路構成は、図4Cに示した回路構成に相当する。
これらのIPDは、フリップチップボンディングによりセラミック基板13に実装されている。送信フィルタ2および受信フィルタ4a、4bは、例えば、弾性境界波フィルタにより形成され、セラミック基板13上に実装される。このように、IPDタイプのハイブリッド3bを、絶縁基板であるセラミック基板13表面に形成し、同じセラミック基板13上に送信フィルタ2、受信フィルタ4a、4bおよび位相シフタ5bを形成することより、デュプレクサ1aを、1つのセラミック基板に実装することができる。これにより、デュプレクサ1aがコンパクトなモジュールとなる。また、デュプレクサ1aを1つのパッケージに実装してもよい。
(実装例3)
図14は、図11Aに示したデュプレクサをプリント基板14上に実装した場合の構造を示す図である。図14に示す例では、ハイブリッド3cと位相シフタ5cは、それぞれチップ部品で構成される。ハイブリッド3cは、例えば、チップタイプの積層ハイブリッドカプラで構成される。この積層ハイブリッドカプラは、プリント基板14にはんだ実装される。積層ハイブリッドカプラは、市販のものを用いてもよい。
位相シフタ5cは、バランス型フィルタ4cと受信端子Rx2間の線路に設けられるインダクタチップ9aと、前記線路とグランドと間に接続されるキャパシタチップ11a、11bにより形成される。これらのインダクタチップ9aおよびキャパシタチップ11a、11bは、プリント基板14にはんだ実装される。位相シフタ5cの回路構成は、図4Aに示す回路構成に相当する。
送信フィルタ2およびバランス型フィルタ4cは、例えば、弾性境界波フィルタにより形成され、プリント基板14上にフリップチップボンディンングにより実装される。これにより、1つのプリント基板14にデュプレクサを実装することができる。
(実装例4)
図15は、図11Aに示したデュプレクサをプリント基板14上に実装した場合の構造を示す図である。図15に示す例では、ハイブリッド3dは、チップタイプの集中定数素子により形成されている。すなわち、ハイブリッド3dは、端子1、2間および端子3、4間にそれぞれ接続されるインダクタチップ9g、9bと、端子1、3間および端子2、3間にそれぞれ接続されるキャパシタチップ11hと、端子1、2、3、4とグランドと間にそれぞれ接続される4つのキャパシタ11gを備える。このハイブリッド3dの回路構成は、図2Aに示した回路構成に相当する。位相シフタ5d、送信フィルタ2およびバランス型フィルタ4cは、図14に示した実装例と同様である。
(実装例5)
図16は、図7に示したデュプレクサ1aを圧電基板15上に実装した場合の構造を示す図である。図16に示す例では、送信フィルタ2および受信フィルタ4a、4bは、圧電基板15に形成された弾性境界波フィルタで実現される。そして、ハイブリッド3eおよび位相シフタ5eは、この圧電基板15上に集中定数素子を配置することにより形成される。具体的には、ハイブリッド3eは、IPDタイプのインダクタ9gとIPDタイプのキャパシタ11g、11hにより形成される。ハイブリッド3eの回路構成は、図4Aに示す回路構成に相当する。位相シフタ5eもIPDタイプのインダクタ9d、9eおよびキャパシタ11dにより形成される。位相シフタ5eの回路構成は、図4Cに示した回路構成に相当する。このような構成にすることで、1チップでアイソレーション特性の優れたバランス出力型デュプレクサが実現できる。
上記実装例に示すように、簡単な構造によりアイソレーション特性の優れたデュプレクサが実現される。そのため、部品点数の増大化、コスト高、複雑化を避けつつも、要求されるアイソレーションレベルを達成した、バランス出力型のデュプレクサが得られる。なお、バランス出力型に限らず、例えば、図8に示すようなシングルエンド型のデュプレクサも上記実装例のように実装することができる。
[デュプレクサを含む通信機器]
図17は、上記デュプレクサ1を含む通信機器30の概略構成を示す図である。図17に示す通信機器30においては、デュプレクサ1の共通端子Antにアンテナ16が接続されている。デュプレクサ1の受信端子Rxは、ローノイズアンプLNAを介してRFIC21に接続されている。なお、図17においては、図を見やすくするため、受信端子Rx1とRx2を1つの受信端子Rxで表している。すなわち、受信信号Rxから差動信号が出力される。また、デュプレクサ1の送信端子Txは、パワーアンプPA、Txフィルタ20を介してRFIC21に接続されている。RFIC21は、ベースバンドIC22に接続されている。
アンテナ16で受信された受信信号は、共通端子Antからデュプレクサ1に入り、受信端子Rxから差動出力(バランス出力)される。受信信号は、ローノイズアンプLNAにより増幅され、RFIC21に入る。また、RFIC21から出力された送信信号は、Txフィルタ20を通過してパワーアンプPAにより増幅され、デュプレクサ1に入り、アンテナ16へ出力される。
RFIC21には、受信端子から入力された受信信号を処理するための受信回路および、アンテナから出力するための送信信号を処理するための送信回路を含む回路が集積されている。RFIC21は、半導体チップおよびその他の部品により構成されている。
また、ベースバンドIC22も半導体チップおよびその他の部品により構成されている。ベースバンドIC22には、RFIC21に含まれる受信回路から受け取った受信信号を、音声信号やパッケットデータに変換するための回路と、音声信号やパッケットデータを送信信号に変換してRFIC21に含まれる送信回路に出力するため回路とが集積される。
図示しないが、ベースバンドIC22には、例えば、スピーカ、ディスプレイ等の出力機器が接続されており、ベースバンドIC22で受信信号から変換された音声信号やパケットデータを出力し、通信機器30のユーザに認識させることができる。また、マイク、ボタン等の通信機器30が備える入力機器もベースバンドIC22に接続されており、ユーザから入力された音声やデータをベースバンドIC22が送信信号に変換することができる構成になっている。
なお、図17に示すデュプレクサ1、パワーアンプPA、Txフィルタを1つの基板またはパッケージで形成し、トランスミッターモジュール19として製造販売することもできる。また、デュプレクサ1、パワーアンプPA、Txフィルタ20、ローノイズアンプLNA、RFIC21を1つのモジュールとして製造販売することもできる。その他、デュプレクサ1を含む種々の構成のモジュールも本発明の実施形態に含まれる。
このように、図17に示した通信機器30では、優れたアイソレーション特性を持つデュプレクサ1が用いられるので、受信端子Rx側にバランス出力型フィルタなどの部品を追加しなくても、ノイズの抑制された高品質の受信信号(差動信号)が得られる。そのため、非線形性の小さい、小型化された高性能の高周波モジュールおよび通信機器を実現することが可能になる。また、デュプレクサ1以外の上述のデュプレクサを含むモジュールおよび通信機器を用いても同様の効果が得られる。

Claims (3)

  1. 受信帯域の受信信号を通過させる受信フィルタと、
    前記受信帯域とは異なる送信帯域の送信信号が入力されるための送信信号端子と、
    前記受信帯域の受信信号の入力と、前記送信帯域の送信信号の出力が行われるための共通端子と、
    複数の一方の端子と、複数の他方の端子を持ち、前記一方の端子のうち1つから入力された信号を位相差をもって分割して他方の端子へ出力するハイブリッドと、
    を有し、
    前記一方の端子には、前記共通端子と、送信信号端子とがそれぞれ接続され、
    前記他方の端子には、前記受信フィルタが接続され、
    前記ハイブリッドは、前記一方の端子のうち1つから入力された信号を90度の位相差をもって他方の端子へ出力し、前記他方の端子のうち1つから入力された信号を90度の位相差をもって前記一方の端子へ出力する構成であり、かつ、前記一方の端子のうち前記送信信号端子が接続された端子から入力された前記送信信号が、前記他方の端子それぞれで反射して前記共通端子へは逆位相で到達し、前記送信信号端子へは同位相で到達するよう構成されており、
    前記共通端子から前記ハイブリッドへ入力されて前記他方の端子それぞれから90度の位相差を持って出力される受信信号の少なくとも一方を移相して、前記位相差を180度にする位相シフタをさらに備える、デュプレクサ。
  2. 前記ハイブリッドは、集積受動素子で構成され、
    当該集積受動素子、前記受信フィルタおよび送信フィルタが同一基板に実装されていることを特徴とする、請求項に記載のデュプレクサ。
  3. 請求項1または2に記載のデュプレクサを備えたモジュールまたは通信機器。
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