JP5075050B2 - 模様付きチップフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、発泡体の粉砕物からなるチップ同士を液状のバインダーの硬化により結合したチップフォームに関し、特には表面に模様を有する模様付きチップフォームに関する。
従来、ポリウレタンフォーム等の発泡体の粉砕物を液状のバインダーの硬化により結合したチップフォームは、緩衝材、クッション材等の分野で広く用いられている。
チップフォームの形成は、チップと液状のバインダーを混合して金型に充填し、圧縮した状態でバインダーを硬化させてチップ同士を結合させ、その後脱型することにより行われる。このようにして得られた従来のチップフォームは、表面の美観が良好とは言い難いため、装飾性が求められる用途には、外部から見えない位置に配置されたり、表面が表皮で覆われたりして使用されている。
特開2008−75041号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、装飾性が求められる用途に表皮で表面を覆うことなく使用することができる模様付きチップフォームの提供を目的とする。
請求項1の発明は、発泡体の粉砕物からなるチップ同士を液状のバインダーの硬化により結合したチップフォームにおいて、前記チップは通気性が3〜50リットル/min(ASTM D3574準拠)の発泡体の粉砕物からなり、前記バインダーは前記チップと異なる色に着色されたものからなり、前記チップフォームの少なくとも一部の表面が裁断面で構成され、前記裁断面からなる表面に前記チップの色と前記硬化後のバインダーの色とからなる模様を有することを特徴とする模様付きチップフォームに係る。
請求項2の発明は、請求項1において、前記発泡体が脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られたポリウレタンフォームからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記バインダーが、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーからなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3において、前記イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーのポリイソシアネート成分が、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートからなることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記バインダーで結合された前記チップ同士は同一色からなることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、チップとは異なる色に着色されたバインダーによってチップ同士が結合され、かつ少なくとも一部の表面が裁断面で構成されて裁断面にはチップの色(すなわちチップの裁断部分の色)とチップ間に位置するバインダーの色とからなる模様が現れているため、装飾性が向上する。なお、チップフォームは、表面の一部が裁断され、他の部分が裁断されていない場合、チップフォームの裁断されていない表面では、チップが裁断されていないため、該チップの表面に付着したバインダーによってチップがバインダーの色と近くなっている。そのため、前記チップフォームの裁断されていない表面では、チップの部分とバインダーの部分が同色(チップバインダー)で構成され、色の相違による模様が全く発現していない、あるいはほとんど現れていない状態となっている。
また、請求項1の発明によれば、チップフォームのチップを、通気性が3〜50リットル/min(ASTM D3574準拠)の発泡体の粉砕物で構成したことにより、バインダーがチップ内へ含浸するのを防止してチップの色(すなわちチップの裁断部分の色)とチップ間のバインダーの色との違いを明確にでき、チップフォームの裁断面にチップの色(すなわちチップの裁断部分の色)とチップ間のバインダーの色との違いによる明確な模様を形成することができた。なお、チップを、通気性が3リットル/minより低い低通気性発泡体の粉砕物で構成すると、チップの歪特性が低下してチップフォーム全体の復元性が悪くなり、一時的に大きな力が加わる虞の有る用途やクッション性が求められる用途等には、前記チップフォーム10が不向きなものとなる。一方、チップフォームのチップを、通気性が50リットル/minより高い高通気性発泡体の粉砕物で構成すると、液状のバインダーがチップ内に含浸してチップ内もバインダーの色で着色されてしまうため、チップフォームの裁断面において、チップの裁断面部分とチップ間のバインダーの部分が同色になって模様が現れなくなったり、模様が現れても目立たない模様になったりする。
請求項2の発明によれば、チップが脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られたポリウレタンフォームからなる発泡体の粉砕物で構成されているため、紫外線等によりチップが変色し難く、チップの変色により模様が変色して装飾性が低下するのを防止することができる。
請求項3の発明によれば、バインダーがイソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーからなるため、チップフォームの柔軟性を損なわないようにできる。
請求項4の発明によれば、バインダーは、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーのポリイソシアネート成分が、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートからなるため、バインダーが紫外線等で変色し難く、チップフォームの長期使用等によってバインダーの色が変化して模様が見苦しいものになるのを防ぐことができる。
請求項5の発明によれば、バインダーで結合された前記チップ同士が同一色からなるため、チップの色とチップ間のバインダーの色とで構成される模様が明確なものとなる。
以下図面を用いて本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係る模様付きチップフォームの斜視図である。図示の模様付きチップフォーム10は、発泡体の粉砕物からなるチップ11同士を、前記チップ11の表面に付着させた液状のバインダーの硬化により結合したものであって、少なくとも一部の表面を裁断面12とし、前記チップ11の色とチップ11間に位置する硬化後のバインダー15の色によって構成される模様を、前記裁断面12に有するものである。前記模様を有する裁断面12は、前記模様付きチップフォーム10の意匠面を構成する。
前記模様付きチップフォーム10は、室内等に配置されて装飾性を高める装飾体等に好適である。例えば、前記チップフォーム10を、室内の床面や壁面あるいは天井面等に、前記裁断面12が隠れないように所定数組み合わせて配置し、あるいは単独で配置することによって前記裁断面12の模様で室内を装飾することができる。前記チップフォーム10は設置場所等に応じて適宜の形状、例えば、直方体や柱状等の幾何学的形状あるいは他の立体形状からなるブロック(塊)とされる。また、前記裁断面12は、前記チップフォーム10の一部のみならず、全面に設けてもよい。さらに、前記裁断面12は、平面に限られず、いわゆるプロファイル加工された凹凸面、あるいはその他の曲面であってもよい。
前記チップ11は、通気性が3〜50リットル/min(ASTM D3574準拠)の発泡体の粉砕物からなる。前記発泡体の通気性が3リットル/minよりも低い場合、前記チップ11の歪特性が低下してチップフォーム10全体の復元性が悪くなり、一方、前記発泡体の通気性が50リットル/minよりも高い場合、チップ11への含浸性が高くなって液状のバインダーがチップ11内に含浸し、前記チップフォーム10の裁断面12においてチップ11の部分(裁断面部分)とチップ11間のバインダー15の部分が同一色になって前記模様が現れなくなったり、模様が現れても目立たない模様になったりする。
前記チップ11は適宜の大きさとされるが、小さすぎると発泡体を粉砕機で粉砕するのに長時間を要したり前記模様が目立たないものになったりし、一方、大きすぎるとチップ間に隙間を生じやすくなってチップ間の結合が不十分になるおそれがある。かかる点から、前記チップ11の大きさは、5〜30mmが好ましい。
また、前記チップフォーム10のチップ11が、紫外線や熱によって変色すると、前記模様が目立たなくなったり、見苦しくなったりするおそれがあるため、前記チップ11を構成する発泡体は、変色のし難い材質が好ましい。さらに前記チップ11を構成する発泡体は、チップフォーム10の圧縮に対する復元性の良好なものが好ましい。変色し難さと良好な復元性の両方を有する発泡体として、ポリオールと脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートを、触媒、発泡剤、添加剤等の存在下に反応させて得られるポリウレタンフォームが好ましい。前記ポリウレタンフォームは、チップフォーム10にクッション性が求められる場合、軟質タイプあるいは半硬質タイプが好ましい。
ポリオールは、ポリウレタンフォームに用いられるものが用いられ、特に限定されるものではなく、エーテル系ポリオールまたはエステル系ポリオールを用いることができる。エーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、エステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを使用することもできる。
前記脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートは、芳香族ポリイソシアネートよりもポリウレタンフォームの変色し難さに優れているため、好ましいものである。前記脂肪族ポリイソシアネートは、直鎖状の炭化水素鎖にイソシアネート基がついたポリイソシアネートをいう。脂肪族ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、ブテンジイソシアネート(BDI)、1,2−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、またはそれらの変成体等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートは、環状炭化水素鎖にイソシアネート基がついたポリイソシアネートをいう。脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート(水添XDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、またはそれらの変成体等が挙げられる。特に脂環族ポリイソシアネートは、ポリウレタンフォームの機械的物性、すなわちチップ11の機械的物性を高めることができるため、好ましいものである。
発泡剤としては、軟質ポリウレタンフォーム用の公知のものが使用される。発泡剤として、水、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、炭酸ガス等が挙げられる。特に発泡剤として水が好適である。発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜5.0重量部程度が好ましい。
触媒としては、軟質ポリウレタンフォーム用として公知のものを用いることができ、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。特に、アミン触媒の単独使用が好ましい。アミン触媒の単独使用により、黄変をより効果的に抑えることができる。触媒の一般的な量は、ポリオール100重量部に対して0.01〜2.0重量部程度である。
前記ポリウレタンフォームの原料には、その他、添加剤が含まれる。添加剤としては、整泡剤、着色剤、架橋剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。整泡剤は、軟質ポリウレタンフォームに用いられるものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。着色剤は、前記発泡体(チップ)をバインダーとは異なる色に着色して、前記模様を所望の色のものとするために添加される。着色剤としては、顔料、染料、着色料等を挙げることができる。また、前記チップフォーム10におけるチップ11は、異なる色のチップを混在させてもよいが、前記裁断面12の模様が乱雑になるおそれがあるため、同一チップフォーム10のチップ11同士は、同一色とするのが好ましい。なお、前記チップ11を構成する発泡体に着色剤を含まなくても、前記裁断面12におけるチップの色とバインダーの色を明確に異ならせることができ、所望の模様を前記裁断面12に形成できる場合は、前記発泡体に着色剤を添加しなくてもよい。
前記ポリオールと脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートとの反応は、発泡剤、触媒、添加剤等の存在下に直接反応させるワンショット法、あるいはポリオールとポリイソシアネートを事前に反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを形成し、このプレポリマーに発泡剤、触媒、添加剤等の存在下、ポリオールを反応させるプレポリマー法の何れでもよい。また、前記ポリウレタンフォームはスラブ成形あるいはモールド成形の何れの製造方法で製造されたものでもよい。前記スラブ成形は、混合攪拌されたポリウレタンフォーム原料をベルトコンベア上に吐出し、該ベルトコンベアが移動する間に、原料を常温、大気圧下で自然発泡させ、硬化させることで連続的に製造する方法である。スラブ成形されたポリウレタンフォームは、その後、乾燥炉内で硬化(キュア)した後、所定形状に裁断される。一方、モールド成形は、金型(モールド)内に混合攪拌されたポリウレタンフォーム原料を充填し、閉型状態で発泡硬化させた後、成形品を脱型する製造方法である。
なお、前記チップ11にされるポリウレタンフォームは、製品として使用された後に廃棄処分されるものでも、新たにチップ用に成形したものでもよく、特に限定されない。
液状のバインダーは硬化により前記チップ11同士を結合させるものであって、前記チップ11とは異なる色に着色されている。前記液状のバインダーは、硬化によりチップを結合できるものであればよく、一液性又は二液性のウレタン系接着剤等を挙げることができる。また、それらのバインダーの中でも、水蒸気や水などの湿分で硬化する湿分硬化型が、接着強度が高い点でより好ましい。前記バインダー の量は適宜決定されるが、チップ100重量部に対して5〜30重量部程度が、チップ11の結合強度の点から好ましい。前記湿分硬化型の液状のバインダーとしては、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマー、脂肪族ポリイソシアネートの変性体等を挙げることができる。
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーは、硬化によるチップ11同士の結合後も結合部の弾性を損なわないため、チップフォーム10にクッション性が求められる場合のバインダーとして好適である。また、末端にイソシアネート基を有する湿気硬化型のバインダーは、接着強度が高い反面、ウレア結合が多量に生成されて接着部(すなわちチップ同士の結合部)が脆くなる傾向があるのに対し、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーは、前記弾性によって接着部の脆さを改善することができるため、本発明のチップフォームにおけるバインダーとして最適なものである。
前記バインダーとして用いられるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートを化学量論的に過剰量にしてポリオールと反応させて得られるものである。前記ポリイソシアネートとしては、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートが、より好ましい。前記脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートをバインダーのポリイソシアネートとして用いることにより、バインダーの硬化後の紫外線や熱に起因する変色を抑えることができ、前記チップフォーム10の模様を変色し難くすることができる。前記バインダーにおける脂肪族ポリイソシアネートまたは脂環族ポリイソシアネートとしては、前記ポリウレタンフォームで説明したものを挙げることができる。
また、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーで使用されるポリオールとしては、特に制限されるものではなく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールの何れか一方、あるいはそれらの二種以上を用いることができる。
一方、脂肪族ポリイソシアネートの変性体からなるバインダーも、バインダーの硬化後の紫外線や熱に起因する変色を抑えることができるため、好ましいものである。前記脂肪族ポリイソシアネートの変性体からなるバインダーとしては、イソシアヌレート変性体が、バインダーの反応硬化時における反応性を高めることができ、しかも揮発性が低く、作業環境を良好に維持でき、取り扱い性が良好なため、好ましいものである。前記脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート変性体としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の3量体、5量体、7量体等の環状付加体又はそれらの混合物が挙げられる。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の3量体のイソシアヌレート変性体は、次の化学式(1)で表される化合物である。
Figure 0005075050
前記バインダーには、着色剤が添加される。バインダーの着色剤は、バインダーを前記チップ11とは異なる色に着色するものである。前記着色剤としては、顔料、染料、着色料等が挙げられる。また、前記チップフォーム10においてチップ11の色とバインダー15の色は、色の違い(区別)が明確になる組み合わせが好ましい。例えば、白色と黒色、白色と赤色、白色と青色、黄色と黒色、赤色と青色等が挙げられる。なお、前記バインダーには、その他可塑剤、硬化触媒等を配合することもできる。
前記チップフォーム10の製造は、例えば、図2に示すようにして行われる。まず、所定の色にした前記チップと、前記チップとは異なる色に着色した液状のバインダーとの混合物Mを、(2−A)及び(2−B)のように下型31と上型32からなる金型内に充填して上型32で前記金型内の混合物Mをプレス(圧縮)し、前記混合物のバインダーを硬化させてチップ同士をバインダーで結合する。その際、前記バインダーが湿分硬化型の場合には、前記金型に設けた蒸気供給口(図示せず)から蒸気を金型内に供給して、前記混合物のバインダーを硬化させる。また、前記バインダーが加熱により硬化するタイプの場合には、前記金型を加熱して型内の混合物のバインダーを加熱硬化させる。その後、前記チップ同士が結合したチップ結合品10Aを前記金型から取り出して、(2−C)のようにスライス加工やプロファイル加工等により所定位置で裁断し、(2−D)及び(2−E)に示すチップフォーム10を得る。なお、(2−D)のチップフォーム10は裁断面12が平面からなるものであり、他方(2−E)のチップフォーム10は裁断面12が凹凸からなるものである。なお、前記裁断面12は、球面の一部等、他の曲面であってもよい。
このようして製造されたチップフォーム10は、図1に示したように裁断面12でチップ11が裁断されており、前記裁断されたチップ11部分の色とバインダー15部分の色とによって模様を構成している。なお、前記チップフォーム10において、図2の(2−B),(2−C)に示すように、チップ結合時のプレス(圧縮)方向Fと平行な面Kでは、前記チップ11が圧縮によって薄く(小さく)なっている。そのため、前記裁断面12を前記チップ結合時のプレス(圧縮)方向Fと平行な面にした場合、前記裁断面12においてチップ11の部分の割合が小さくなって模様が目立たないものとなり易い。したがって、前記チップフォーム10は、前記裁断面12をプレス方向Fに対して交差面とすることにより、前記裁断面12におけるチップ11部分の割合を大にして前記模様を明確かつ装飾性の高いものにするのが好ましい。
表1に示すポリウレタンフォームA1,A2,B,C,Dを粉砕器(安田鉄工社製)で粉砕してチップA1,A2,B,C,Dを形成した。表1のポリウレタンフォームA1,A2,B,C,Dは以下のものである。
・ポリウレタンフォームA1:株式会社イノアックコーポレーション製、フォームの色;白色、ポリオール;ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート;脂環族イソシアネート(イソホロンジイソシアネート(IPDI))
・ポリウレタンフォームA2:株式会社イノアックコーポレーション製、フォームの色;青色、ポリオール;ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート;脂環族イソシアネート(イソホロンジイソシアネート(IPDI))
・ポリウレタンフォームB:株式会社イノアックコーポレーション製、フォームの色;白色、ポリオール;ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート;脂環族イソシアネート(イソホロンジイソシアネート(IPDI))
・ポリウレタンフォームC:株式会社イノアックコーポレーション製、フォームの色;白色、ポリオール;ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート;脂環族イソシアネート(イソホロンジイソシアネート(IPDI))
・ポリウレタンフォームD:株式会社イノアックコーポレーション製、フォームの色;白色、ポリオール;ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート;芳香族ポリイソシアネート(トリレンジイソシアネート(TDI))
なお、前記表1におけるポリウレタンフォームの密度は、JIS K 7222に従って測定した値、通気性は、ASTM D3574に従って測定した値である。
Figure 0005075050
前記チップA1,A2,B,C,Dの65000gと表2のバインダー1a,1b,1c,2,3,4の6500gを表3及び表4の組み合わせで配合してリボンブレンダーで混合することにより混合物を調製し、前記混合物の70000gを、縦2000mm、横1000mm、深さ500mmからなる下型の凹部に充填し、上型により下型内の混合物をプレスすると共に、湿分硬化型のバインダー1a,1b,1c,2,3を用いた場合には金型内に蒸気を吹き込んでバインダーを硬化させ、一方、バインダー4を用いた場合には金型を加熱してバインダーを硬化させ、縦2000mm、横1000mm、高さ350mmからなるチップ結合品を形成した。表2のバインダー1a,1b,1c,2,3,4の内容は以下のとおりである。
・バインダー1a:ポリイソシアネート成分がヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の一部をポリオールと反応させてなるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー、品番:デュラネートD−201、旭化成(株)製、顔料による着色;青
・バインダー1b:ポリイソシアネート成分がヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の一部をポリオールと反応させてなるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー、品番:デュラネートD−201、旭化成(株)製、顔料による着色;赤
・バインダー1c:ポリイソシアネート成分がヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の一部をポリオールと反応させてなるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー、品番:デュラネートD−201、旭化成(株)製、顔料による着色;黒
・バインダー2:ポリイソシアネート成分がイソホロンジイソシアネート(IPDI)からなるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー(品番:DU546、ノガワケミカル(株)製)に、可塑剤を配合されたもの、顔料による着色;青
・バインダー3:ポリエーテルポリオールとトリレンジイソシアネート(芳香族ポリイソシアネート(TDI))からなるイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー、顔料による着色;赤
・バインダー4:クロロプレン系ゴムからなる接着剤、品番:セメダイン575、セメダイン(株)製、顔料による着色;黒
なお、バインダーの黄変性については、前記バインダー1a,1b,1cと2はポリイソシアネート成分が脂肪族ポリイソシアネート(バインダー1)あるいは脂環族ポリイソシアネート(バインダー2)からなる難黄変タイプ、バインダー3はポリイソシアネート成分が芳香族ポリイソシアネートのトリレンジイソシアネート(TDI)からなる一般タイプ、バインダー4は、クロロプレン系ゴムからなる一般タイプである。
Figure 0005075050
Figure 0005075050
Figure 0005075050
前記チップ結合品を金型から取り出し、前記プレス方向に対して直交する面と平行な面で裁断し、100×100×50mmの直方体形状からなる表3及び表4に示す実施例1〜8と比較例1、比較例2のチップフォームを形成した。各チップフォームは、プレス方向と直交する一つの裁断面を意匠面とした。
実施例1〜8及び比較例1、比較例2のチップフォームに対して、意匠面としての裁断面における模様の明確性を評価した。なお、模様の明確性評価は、裁断面を目視し、チップ部分の色とバインダー部分の色とからなる模様を明確に認識できた場合を「○」、チップ部分の色とバインダー部分の色の違いが少なく、チップ部分とバインダー部分の境界が不明瞭な場合を「×」とした。評価結果は、表3の下部に示すように、実施例1〜8は、模様が明確であった。一方、表4の下部に示すように、通気性が本発明の範囲よりも高いポリウレタンフォームC,Dを用いる比較例1及び比較例2については、チップ部分とバインダー部分の境界が不明瞭であって模様を明確に認識できなかった。
また、実施例1〜8及び比較例1、比較例2のチップフォームの裁断面(意匠面)について、模様の変色を評価した。模様の変色評価は、実施例1〜8及び比較例1、比較例2のチップフォームのサンプルをそれぞれ2つ用意し、一方のサンプルを温度63℃のフェードメータに8時間収容した後に取り出して裁断面の模様を、フェードメータに収容していない他方のブランク用サンプルの裁断面の模様と目視で対比し、色に変化がほとんど無かった場合を「◎」、わずかながら変化が見られた場合を「○」、著しい変化があった場合を「×」とした。評価結果は表3及び表4の下部に示すように、ポリイソシアネート成分が脂肪族ポリイソシアネートからなるバインダー1a〜1cあるいは脂環族ポリイソシアネートからなるバインダー2を用いた実施例1〜3、実施例5及び実施例7については、模様の色に変化がほとんど無かったのに対し、ポリイソシアネート成分が芳香族ポリイソシアネートのバインダー3を用いた実施例4及び実施例6とクロロプレン系ゴムからなるバインダー4を用いた実施例8については、模様のバインダー部分に僅かな変色が見られた。一方、ポリイソシアネート成分が芳香族ポリイソシアネートからなるポリウレタンフォームDのチップDと、ポリイソシアネート成分がヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系のイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーからなるバインダー1aを用いた比較例2は、模様のチップ部分に著しい変色が見られたのに対し、ポリイソシアネート成分が脂環族ポリイソシアネートからなるポリウレタンフォームCのチップCと、ポリイソシアネート成分が脂肪族ポリイソシアネートを変性したイソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーからなるバインダー1aを用いた比較例1は、模様の色に変化がほとんど無かった。
実施例1〜8及び比較例1、比較例2のチップフォームに対してクッション性を評価した。クッション性の評価は、JIS K 6400に基づいて行った。圧縮残留歪が20%以上の場合、クッションとしては良くない。今回の全てのチップフォームについて、圧縮残留歪は、20%以下で、良好なクッション性を示した。また、実施例1〜8及び比較例1、比較例2のチップフォームを手で圧縮して、チップ部分とバインダー部分の感触を調べた。その結果、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーからなるバインダー1〜3を用いた実施例1〜7及び比較例1、比較例2のチップフォームは、チップ部分とバインダー部分で感触の差が少なく、バインダー部分もチップ部分と同様の柔軟性を有することが確認できた。それに対し、クロロプレン系ゴムからなるバインダー4を用いた実施例8のチップフォームは、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーからなるバインダー1〜3を用いた実施例1〜7及び比較例1、比較例2のチップフォームと比べるとバインダー部分で硬く感じた。
本発明の一実施例に係るチップフォームの斜視図である。 チップフォームの製造方法を簡略に示す図である。
符号の説明
10 チップフォーム
11 チップ
12 裁断面
15 バインダー

Claims (5)

  1. 発泡体の粉砕物からなるチップ同士を液状のバインダーの硬化により結合したチップフォームにおいて、
    前記チップは通気性が3〜50リットル/min(ASTM D3574準拠)の発泡体の粉砕物からなり、
    前記バインダーは前記チップと異なる色に着色されたものからなり、
    前記チップフォームの少なくとも一部の表面が裁断面で構成され、前記裁断面からなる表面に前記チップの色と前記硬化後のバインダーの色とからなる模様を有することを特徴とする模様付きチップフォーム。
  2. 前記発泡体がポリオールを脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートと反応させて得られたポリウレタンフォームからなることを特徴とする請求項1に記載の模様付きチップフォーム。
  3. 前記バインダーが、イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーからなることを特徴とする請求項1または2に記載の模様付きチップフォーム。
  4. 前記イソシアネート末端のポリウレタンプレポリマーのポリイソシアネート成分が、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートからなることを特徴とする請求項3に記載の模様付きチップフォーム。
  5. 前記チップ同士は同一色からなることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の模様付きチップフォーム。
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