JP5074736B2 - 車両の駆動制御装置、車両、車両の駆動制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体 - Google Patents

車両の駆動制御装置、車両、車両の駆動制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、車両の駆動制御装置、車両、車両の駆動制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体に関する。
低公害、低燃費を実現するために、内燃機関としてのエンジンとバッテリによる電気エネルギーで駆動するモータとを併用したハイブリッド車両が提供されている。
大きく分類すると、ハイブリッド車両の駆動装置は、シリーズ(直列)式とパラレル(並列)式の駆動方式がある。シリーズ式は、エンジンで発電機を駆動してその発生電力でモータを駆動する。つまり、車輪を駆動するのはシリーズ式の場合はモータのみである。
一方パラレル式は、エンジンとモータとを並列に配置し、主にエンジンで車輪を駆動しモータはエンジンの補助を行なう。モータの補助によりエンジンの負担が軽減され、また車両はエンジンの能力を超える駆動能力を得ることができる。
また、これらの中間的な方式がたとえば特開2004−360672号公報(特許文献1)に開示される。この開示された技術では、たとえば内燃機関であるエンジンと電気エネルギーによって回転運動を行なう2つのモータジェネレータとがプラネタリギヤユニット(遊星歯車機構)を用いて接続されている。モータジェネレータは、電気エネルギーが与えられモータとして動作するだけでなく、回転エネルギーが与えられて発電機として電気エネルギーを出力することも可能である。
プラネタリギヤユニットのサンギヤは第1のモータジェネレータに接続され、リングギヤは第2のモータジェネレータに接続される。そしてリングギヤとサンギヤとはピニオンギヤを間に介して噛み合っている。このピニオンギヤを支持するキャリヤがエンジン出力軸に接続されている。
そして基本的には、エンジンが最高効率領域で駆動するように回転数が定められ、このエンジンの回転数を維持できるように、車速に応じて回転するリングギヤに対して、サンギヤに接続されているモータジェネレータの回転数を制御する。このサンギヤに接続されているモータジェネレータの回転数を制御するには、モータジェネレータで発生される電力を制御すればよい。
しかしながら、車速をある一定値以上に上げて高速低負荷走行すると、エンジン回転数を所定の回転数に維持したままでは、サンギヤに接続された第1のモータジェネレータは回転数が負回転となる。このため、エンジントルクと駆動力とのバランスを保つために、サンギヤに接続された第1のモータジェネレータは力行動作を行ない、一方、リングギヤに接続された第2のモータジェネレータは発電動作を行なう。このような動作モードは動力循環モードと呼ばれ、エネルギー効率が低下する。
特開2004−360672号公報(特許文献1)はこのような問題を解決するための動力出力装置を開示する。この動力出力装置はエンジンから出力されるパワーに対して異なる条件を制約として課すことにより得られる複数の動作ラインを記憶する。そして、複数の動作線の中から車速あるいはモータの状態などに応じて設定した動作線に基づいて、動力出力装置はエンジンの運転と第1および第2のモータジェネレータの駆動とを制御する。
特開2004−360672号公報 特開2004−336983号公報 特開2005−6406号公報 特開2005−178479号公報
動力循環モードでは第2のモータジェネレータで発電が行なわれるため、第2のモータジェネレータには銅損(巻線抵抗に電流が流れることにより生じるジュール熱)が発生する。動力循環モードにおいてエネルギー効率を少しでも向上させるためには、第2のモータジェネレータの銅損をできるだけ小さくする必要がある。よって特開2004−360672号公報(特許文献1)に開示される技術よりも第2のモータジェネレータの銅損を低下させる技術があれば、より好ましい。
本発明の目的は、エネルギー効率を向上させることが可能な車両の駆動制御装置を提供することである。
本発明は要約すれば、第1から第4の駆動輪を有する車両の駆動制御装置であって、第1および第2の駆動輪を駆動する駆動軸と、内燃機関と、第1の電動機と、駆動軸に結合される第1の軸と、内燃機関の出力軸に結合される第2の軸と、第1の電動機に結合される第3の軸とを有し、第1から第3の軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて定まる動力を残余の軸に入出力する3軸式の動力分割機構と、駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、第3および第4の駆動輪に対して動力を入出力する動力入出力装置と、内燃機関と、第1および第2の電動機と、動力入出力装置とを制御する制御部とを備える。制御部は、車両の運転状態に基づいて、車両に要求される要求駆動力を演算する要求駆動力演算部と、車両の運転状態と、要求駆動力とに基づいて、内燃機関と、第1および第2の電動機と、動力入出力装置との間でのトルク配分を決定する駆動力配分決定部とを含む。駆動力配分決定部は、車両の運転状態に基づいて内燃機関のトルクおよび回転数を決定し、要求駆動力および車両の運転状態に基づいて車両の要求トルクおよび第1の軸の要求回転数を決定し、内燃機関のトルクよりも要求トルクが低く、かつ、第2の軸の回転数よりも第1の軸の回転数が高い場合には、第1の軸の回転数が要求回転数となるように第1の電動機からトルクを出力させ、車両のトルクが要求トルクとなるように、第2の電動機および動力入出力装置に入力されるトルクを決定する。
好ましくは、駆動力配分決定部は、第2の電動機の回転数および第2の電動機に入力されるトルクに基づいて、第2の電動機の損失を定める第1のマップと、動力入出力装置の回転数および動力入出力装置に入力されるトルクとに基づいて動力入出力装置の損失を定める第2のマップとを記憶する記憶部と、第1および第2のマップを参照して、第2の電動機および動力入出力装置の損失の和を最小とするように、第2の電動機および動力入出力装置に入力されるトルクを決定するトルク決定部とを含む。
より好ましくは、動力入出力装置は、第3および第4の駆動輪に対応してそれぞれ設けられる第3および第4の電動機を含む。
さらに好ましくは、第1および第2の駆動輪は、車両の2つの後輪である。第3および第4の駆動輪は、車両の2つの前輪である。
さらに好ましくは、第1および第2の駆動輪は、車両の2つの前輪である。第3および第4の駆動輪は、車両の2つの後輪である。
より好ましくは、車両の駆動制御装置は、第3および第4の駆動輪を駆動する他の駆動軸をさらに備える。動力入出力装置は、第3の電動機と、第3の電動機と他の駆動軸との間で動力を伝達するための減速機とを含む。
さらに好ましくは、第1および第2の駆動輪は、車両の2つの後輪である。第3および第4の駆動輪は、車両の2つの前輪である。
さらに好ましくは、第1および第2の駆動輪は、車両の2つの前輪である。第3および第4の駆動輪は、車両の2つの後輪である。
本発明は、他の局面に従うと、車両であって、第1から第4の駆動輪と、上述のいずれかに記載の車両の駆動制御装置とを備える。
本発明は、さらに他の局面では、車両の駆動制御方法である。車両は、第1から第4の駆動輪と、第1および第2の駆動輪を駆動する駆動軸と、内燃機関と、第1の電動機と、駆動軸に結合される第1の軸と、内燃機関の出力軸に結合される第2の軸と、第1の電動機に結合される第3の軸とを有し、第1から第3の軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて定まる動力を残余の軸に入出力する3軸式の動力分割機構と、駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、第3および第4の駆動輪に対して動力を入出力する動力入出力装置とを備える。駆動制御方法は、車両の運転状態に基づいて、車両に要求される要求駆動力を演算するステップと、車両の運転状態と、要求駆動力とに基づいて、内燃機関と、第1および第2の電動機と、動力入出力装置との間でのトルク配分を決定するステップとを備える。トルク配分を決定するステップは、車両の運転状態に基づいて内燃機関のトルクおよび回転数を決定するステップと、要求駆動力および車両の運転状態に基づいて車両の要求トルクおよび第1の軸の要求回転数を決定するステップと、内燃機関のトルクよりも要求トルクが低く、かつ、第2の軸の回転数よりも第1の軸の回転数が高い場合には、第1の軸の回転数が要求回転数となるように第1の電動機からトルクを出力させ、車両のトルクが要求トルクとなるように、第2の電動機および動力入出力装置に入力されるトルクを決定するステップとを含む。
本発明は、さらに他の局面では、上述の車両の駆動制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明は、さらに他の局面では、上述の車両の駆動制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体である。
本発明によれば、車両のエネルギー効率を向上させることが可能になる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の車両の駆動制御装置を搭載した車両の概略ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、左右後車輪RL,RRを主駆動輪とし、左右前車輪FL,FRを従駆動輪とするFRベースのハイブリッド四輪駆動車からなる。ハイブリッド四輪駆動車は、左右後車輪RL,RRがエンジンENGおよびモータジェネレータMG2により駆動され、かつ、左右前車輪FL,FRがモータジェネレータMGL,MGRにより独立に駆動される、二輪独立駆動方式を採用する。
車両100は、左右前車輪FL,FRの駆動装置として、動力入出力装置1と、インバータ20L,20Rと、電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)30と、バッテリBとを備える。動力入出力装置1は、モータジェネレータMGL,MGRと、減速機6,8とを含む。
モータジェネレータMGL,MGRは、左右前車輪FL,FRの駆動軸2,4にそれぞれ連結され、それぞれを独立に駆動する。モータジェネレータMGL,MGRは、対応する車輪のホイールの内側に組み込まれたインホールモータ形式が採用される。
モータジェネレータMGR,MGLは、たとえば三相交流電動機であり、バッテリBに蓄えられた電力によって駆動される。モータジェネレータMGRの駆動力は、減速機8を介して右前車輪FRの駆動軸4に伝達される。モータジェネレータMGLの駆動力は、減速機6を介して左前車輪FLの駆動軸2に伝達される。
また、車両100の回生制動時には、モータジェネレータMGL,MGRはそれぞれ、減速機6,8を介して左右前車輪FL,FRにより回転されて発電機として動作する。このとき、モータジェネレータMGL,MGRにより発電された回生電力は、インバータ20L,20Rを介してバッテリBに充電される。
バッテリBは、ニッケル水素、リチウムイオン等の二次電池や燃料電池などが適用される。また、バッテリBに代わる蓄電装置として、電気二重層コンデンサ等の大容量キャパシタを用いてもよい。
インバータ20L,20Rは、モータジェネレータMGL,MGRをそれぞれ駆動制御する。インバータ20Lは、図示は省略するが、U相アームと、V相アームと、W相アームとからなる。各相アームは、電源ラインとアースラインとの間に直列接続された2個のパワー素子からなる。各相アームの中間点は、電力線によりモータジェネレータMGLの各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、モータジェネレータMGLは、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成され、U相コイルの他端がU相アームの中間点に、V相コイルの他端がV相アームの中間点に、W相コイルの他端がW相アームの中間点にそれぞれ接続されている。
インバータ20Rは、インバータ20Lと同様の構成からなり、各相アームの中間点が電力線によりモータジェネレータMGRの各相コイルの各相端に接続されている。
インバータ20L,20Rは、バッテリBから直流電圧が供給されるとECU30からの信号PWMIL,PWMIRに基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMGL,MGRをそれぞれ駆動する。これにより、モータジェネレータMGL,MGRは、要求駆動トルクに従ったトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ20L,20Rは、車両100の回生制動時、モータジェネレータMGL,MGRが発電した交流電圧をECU30からの信号PWMIL,PWMIRに基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をバッテリBへ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、車両100を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
車両100は、さらに、左右後車輪RL,RRの駆動装置として、エンジンENGと、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構PSDと、減速機RDと、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御を行なうインバータ14,31と、昇圧コンバータ12とを備える。
エンジンENGは、ガソリンなどの燃料の燃焼エネルギーを源として駆動力を発生する。エンジンENGの発生する駆動力は、動力分割機構PSDにより、直流電力を発電するモータジェネレータMG1へ伝達される経路と、減速機RDを介して左右後車輪RL,RRを駆動する駆動軸45に伝達する経路とに分割される。
モータジェネレータMG1は、動力分割機構PSDを介して伝達されたエンジンENGからの駆動力によって回転されて発電する。モータジェネレータMG1の発電した電力は、電力線を介してインバータ14に供給され、バッテリBの充電電力として、あるいは、モータジェネレータMG2の駆動電力として用いられる。
モータジェネレータMG2は、インバータ31から電力線に供給された交流電力によって回転駆動される。モータジェネレータMG2によって生じた駆動力は、減速機RDを介して左右後車輪RL,RRの駆動軸45へ伝達される。
また、回生制動動作時にモータジェネレータMG2が車輪RL,RRの減速に伴って回転される場合には、モータジェネレータMG2に生じた起電力が電力線に供給される。この場合には、インバータ31が電力線に供給された電力を直流電力に変換し、昇圧コンバータ12を介してバッテリBを充電する。
車両100は、さらに、アクセルペダルポジションAPを検出するアクセルポジションセンサ50と、ブレーキペダルポジションBPを検出するブレーキペダルポジションセンサ52と、シフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ54と、ハンドル7と、ハンドル7の操舵角θsを検出する操舵角センサ56と、ヨーレートγを検出するヨーレートセンサ58とを備える。車両100は、さらに、車輪FL,FR,RL,RRの回転速度ωFL,ωFR,ωRL,ωRRを検出する車輪速センサ40,42,44,46を備える。これらのセンサからの検出信号は、ECU30へ入力される。
ECU30は、エンジンENG、インバータ20L,20R,14,31およびバッテリBと電気的に接続されており、エンジンENGの運転状態と、モータジェネレータMGR,MGLおよびモータジェネレータMG1,MG2の駆動状態と、バッテリBの充電状態とを統合的に制御する。
図2は、図1の車両100における駆動装置の概略ブロック図である。
図2を参照して、駆動装置は、バッテリBと、昇圧コンバータ12と、インバータ14,31,20R,20Lと、電圧センサ10,13と、電流センサ22,24,26,28と、ECU30とを備える。
モータジェネレータMGR,MGLは、インホイールモータ形式の三相交流電動機であり、バッテリBに蓄えられた電力によって駆動される。モータジェネレータMGRの駆動力は、減速機を介して右前車輪FRの駆動軸(ともに図示せず)に伝達される。モータジェネレータMGLの駆動力は、減速機を介して左前車輪FLの駆動軸(ともに図示せず)に伝達される。
モータジェネレータMG1,MG2は、発電機としても電動機としても機能し得るが、モータジェネレータMG1は主として発電機として動作し、モータジェネレータMG2は、主として電動機として動作する。
詳細には、モータジェネレータMG1は、三相交流電動機であり、加速時においてエンジンENGを始動する始動機として用いられる。このとき、モータジェネレータMG1は、バッテリBから電力の供給を受けて電動機として駆動し、エンジンENGをクランキングして始動させる。
さらに、エンジンENGの始動後において、モータジェネレータMG1は動力分割機構PSDを介して伝達されたエンジンENGの駆動力によって回転されて発電する。
モータジェネレータMG1の発電した電力は、車両の運転状態やバッテリBの充電量によって使い分けられる。たとえば、通常走行時や加速時においては、モータジェネレータMG1の発電した電力は、そのままモータジェネレータMG2を駆動させる電力となる。一方、バッテリBの充電量が所定値よりも低いときには、モータジェネレータMG1の発電した電力は、インバータ14によって交流電力から直流電力に変換されてバッテリBに蓄えられる。
モータジェネレータMG2は、三相交流電動機であり、バッテリBに蓄えられた電力およびモータジェネレータMG1の発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。モータジェネレータMG2の駆動力は、減速機RDを介してその回転速度が所定の減速比で減速されて左右後車輪RL,RRの駆動軸に伝達される。これにより、モータジェネレータMG2は、エンジンENGをアシストして車両100を走行させたり、自己の駆動力のみによって車両100を走行させたりする。
また、車両100の回生制動時には、モータジェネレータMG2は、減速機RDを介して左右前車輪FL,FRにより回転されて発電機として動作する。このとき、モータジェネレータMG2により発電された回生電力は、インバータ31を介してバッテリBに充電される。
昇圧コンバータ12は、バッテリBとインバータ14,31との間に設けられ、リアクトルL1と、IGBT素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。リアクトルL1の一方端はバッテリBの電源ラインに接続され、他方端はIGBT素子Q1とIGBT素子Q2との中間点、すなわち、IGBT素子Q1のエミッタとIGBT素子Q2のコレクタとの間に接続される。IGBT素子Q1,Q2は、電源ラインとアースラインとの間に直列に接続される。そして、IGBT素子Q1のコレクタは電源ラインに接続され、IGBT素子Q2のエミッタはアースラインに接続される。また、各IGBT素子Q1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側に電流を流すダイオードD1,D2が接続されている。
インバータ14は、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とから成る。U相アーム15、V相アーム16、およびW相アーム17は、電源ラインとアースラインとの間に並列に設けられる。
U相アーム15は、直列接続されたIGBT素子Q3,Q4から成り、V相アーム16は、直列接続されたIGBT素子Q5,Q6から成り、W相アーム17は、直列接続されたIGBT素子Q7,Q8から成る。また、各IGBT素子Q3〜Q8のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。
各相アームの中間点は、モータジェネレータMG1の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、モータジェネレータMG1は、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成され、U相コイルの他端がIGBT素子Q3,Q4の中間点に、V相コイルの他端がIGBT素子Q5,Q6の中間点に、W相コイルの他端がIGBT素子Q7,Q8の中間点にそれぞれ接続されている。
インバータ31は、インバータ14と同様の構成から成る。
昇圧コンバータ12は、バッテリBから供給された直流電圧Vbを昇圧してコンデンサC2へ供給する。より具体的には、昇圧コンバータ12は、ECU30から信号PWMCを受けると、信号PWMCによってIGBT素子Q2がオンされた期間に応じて直流電圧Vbを昇圧してコンデンサC2に供給する。
また、昇圧コンバータ12は、ECU30から信号PWMCを受けると、コンデンサC2を介してインバータ14および/またはインバータ31から供給された直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。
コンデンサC2は、昇圧コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14,31へ供給する。電圧センサ13は、コンデンサC2の両端の電圧、すなわち、昇圧コンバータ12の出力電圧Vm(インバータ14,31への入力電圧に相当する。以下同じ。)を検出し、その検出した出力電圧VmをECU30へ出力する。
インバータ14は、コンデンサC2を介してバッテリBから直流電圧が供給されるとECU30からの信号PWMI1に基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TR1に従ったトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ14は、駆動装置が搭載された車両100の回生制動時、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧をECU30からの信号PWMI1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介して昇圧コンバータ12へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、車両100を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
インバータ31は、コンデンサC2を介してバッテリBから直流電圧が供給されるとECU30からの信号PWMI2に基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TR2に従ったトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ31は、車両100の回生制動時、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧をECU30からの信号PWMI2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介して昇圧コンバータ12へ供給する。
電流センサ24は、モータジェネレータMG1に流れるモータ電流MCRT1を検出し、その検出したモータ電流MCRT1をECU30へ出力する。電流センサ28は、モータジェネレータMG2に流れるモータ電流MCRT2を検出し、その検出したモータ電流MCRT2をECU30へ出力する。
インバータ20R,20Lは、上述したインバータ14,31と同様の構成から成る。すなわち、インバータ20Rは、コンデンサC2を介してバッテリBから直流電圧が供給されると、ECU30からの信号PWMIRに基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMGRを駆動する。これにより、モータジェネレータMGRは、トルク指令値TRRに従ったトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ20Rは、車両100の回生制動時、モータジェネレータMGRが発電した交流電圧をECU30からの信号PWMIRに基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してバッテリBへ供給する。
インバータ20Lについても同様に、コンデンサC2を介してバッテリBから直流電圧が供給されるとECU30からの信号PWMILに基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMGLを駆動する。これにより、モータジェネレータMGLは、トルク指令値TRLに従ったトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ20Lは、車両100の回生制動時、モータジェネレータMGLが発電した交流電圧をECU30からの信号PWMILに基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してバッテリBへ供給する。
電流センサ22は、モータジェネレータMGRに流れるモータ電流MCRTRを検出し、その検出したモータ電流MCRTRをECU30へ出力する。電流センサ26は、モータジェネレータMGLに流れるモータ電流MCRTLを検出し、その検出したモータ電流MCRTLをECU30へ出力する。
図3は、図2におけるECU30の機能ブロック図である。なおECU30は、ソフトウエアでもハードウエアでも実現が可能である。
図3を参照して、ECU30は、車両要求駆動力演算部60と、駆動力配分決定部62と、エンジンECU66と、コンバータ制御部68と、インバータ制御部70,72,74,76とを含む。
図3および図1を参照して、ECU30は、アクセルポジションセンサ50からアクセルペダルポジションAPを受け、ブレーキペダルポジションセンサ52からブレーキペダルポジションBPを受け、シフトポジションセンサ54からシフトポジションSPを受け、操舵角センサ56からハンドル7の操舵角θsを受け、ヨーレートセンサ58からヨーレートγを受け、車輪速センサ40,42,44,46から車輪FL,FR,RL,RRの回転速度ωFL,ωFR,ωRL,ωRRを受ける。さらに、ECU30は、電圧センサ10から直流電圧Vbを受け、電圧センサ13から昇圧コンバータ12の出力電圧Vm(すなわち、インバータ14への入力電圧)を受け、電流センサ24,28,22,26からモータ電流MCRT1,MCRT2,MCRTR,MCRTLをそれぞれ受ける。
そして、車両要求駆動力演算部60は、アクセルペダルポジションAP、ブレーキペダルポジションBP、シフトポジションSP、ヨーレートγおよび車両速度Vに基づいて、車両100を駆動させるために要求されるパワー(以下では「車両要求駆動力」とも称する)Pttlを演算する。
なお、以下の説明における「駆動力」とはトルクと回転数との積を意味するものとする。
車両速度Vとしては、例えば車輪FL,FR,RL,RRの回転速度ωFL,ωFR,ωRL,ωRRの平均値が用いられる。つまり、車両要求駆動力演算部60は、運転者による車両100の運転状態に基づいて車両要求駆動力Pttlを演算する。
駆動力配分決定部62は、車両要求駆動力演算部60から車両要求駆動力Pttlを受ける。また、駆動力配分決定部62は、アクセルポジションセンサ50からアクセルペダルポジションAPを受け、ブレーキペダルポジションセンサ52からブレーキペダルポジションBPを受け、シフトポジションセンサ54からシフトポジションSPを受け、操舵角センサ56からハンドル7の操舵角θsを受け、ヨーレートセンサ58からヨーレートγを受ける。さらに、駆動力配分決定部62は、車輪速センサ40,42,44,46から車輪FL,FR,RL,RRの回転速度ωFL,ωFR,ωRL,ωRRを受け、エンジンECU66からエンジン回転数MRNEを受ける。
そして、駆動力配分決定部62は、車両100の運転状態に基づいて、車両要求駆動力Pttlに対するエンジンENGおよびモータジェネレータMG2,MGR,MGLの間での駆動力配分を決定する。具体的には、駆動力配分決定部62は、燃費の面からエンジンENGの効率を考慮して、運転状況に応じて上記駆動力配分を決定する。
すなわち、駆動力配分決定部62は、エンジンENGでのエンジン要求駆動力PEreq*およびモータジェネレータMG2,MGR,MGL全体でのモータ要求駆動力PMreq*を決定する。次に、駆動力配分決定部62は、決定されたエンジン要求駆動力PEreq*に基づいてエンジンENGのトルク指令値TE*と目標回転数MRNE*とを演算してエンジンECU66へ出力する。これにより、エンジンECU66は、目標回転数MRNE*と実回転数MRNEとを一致させるように、エンジンENGが出力する駆動力PE(回転数×トルク)を制御する。
さらに、駆動力配分決定部62は、決定されたモータ要求駆動力PMreq*について、モータジェネレータMG2,MGR,MGLの間での駆動力配分を決定する。具体的には、駆動力配分決定部62は、モータ要求駆動力PMreq*に対応するモータ要求駆動トルクTM*および車両速度Vと、モータジェネレータMG2,MGR,MGLの各々のトルクおよび車両速度Vに対する効率特性とに基づいて、モータジェネレータMG2,MGR,MGLの間での駆動トルク配分を決定する。
すなわち、駆動力配分決定部62は、モータジェネレータMG2の要求駆動トルクTR2、モータジェネレータMGRの要求駆動トルクTRR*およびモータジェネレータMGLの要求駆動トルクTRL*を決定する。そして、駆動力配分決定部62は、その決定したモータジェネレータMG2の要求駆動トルクTR2に対応したトルクが出力されるように、要求駆動トルクTR2をトルク指令値TR2に設定してインバータ制御部72およびコンバータ制御部68へ出力する。
なお、エンジンENGから出力された駆動力の一部がモータジェネレータMG1の発電用電力として用いられる場合、モータジェネレータMG1による発電電力はモータジェネレータMG2の駆動に利用される。この場合、駆動力配分決定部62は、さらに、モータジェネレータMG1の要求駆動トルクTR1をトルク指令値TR1に設定し、その設定したトルク指令値TR1をインバータ制御部70およびコンバータ制御部68へ出力する。
さらに、駆動力配分決定部62は、決定したモータジェネレータMGRの要求駆動トルクTRR*およびモータジェネレータMGLの要求駆動トルクTRL*を、インバータ制御部74,76へそれぞれ出力する。
[動力循環モードの説明]
図4は、図1に示した動力分割機構の構成を示す図である。
図4を参照して、動力分割機構PSDを構成する遊星歯車機構150は、複数のピニオンギヤ160と、サンギヤ170と、リングギヤ180とを有する。サンギヤ170およびリングギヤ180は回転軸が同軸のギヤである。
サンギヤ170の回転力が入出力されるサンギヤ軸172は、モータジェネレータMG1の回転軸(すなわちロータ)と接続される。また、リングギヤ180の回転力が入出力されるリングギヤ軸182は、モータジェネレータMG2の回転軸(すなわちロータ)と結合される。
リングギヤ軸182は、減速機RDを構成するチェーンドライブスプロケット190とさらに連結されている。チェーンドライブスプロケット190は、チェーン195によってチェーンドリブンスプロケット192と連結されている。チェーンドリブンスプロケット192は、駆動軸45と結合されたカウンタドライブギア198と連結されている。これにより、リングギヤ180の回転は、減速機RDの所定の減速比に従って、駆動軸45へ伝達される。
複数のピニオンギヤ160は、サンギヤ170およびリングギヤ180との間に配置され、各々が、サンギヤ170の外周を自転しながら公転する。各ピニオンギヤ160の公転力は、プラネタリキャリヤ軸162によりプラネタリキャリヤ165の回転力として与えられる。プラネタリキャリヤ軸162は、エンジン回転軸110と連結される。
遊星歯車機構150では、上記のサンギヤ軸172、リングギヤ軸182およびプラネタリキャリヤ軸162の3軸のうちいずれか2軸の回転数およびこれらの軸に入出力されるトルクが決定されると、対応の1軸の回転数およびその回転軸に入出力されるトルクが決定されるという性質を有している。
図5は、図4に示した遊星歯車機構150の基本的な動作を説明するための共線図である。
図5および図4を参照して、エンジンが停止状態にありプラネタリキャリヤ軸162の回転数が0であるとする。図5の直線LN1に示すように、リングギヤに結合されたモータジェネレータMG2の回転数がNR1である場合には、サンギヤ170に結合されたモータジェネレータMG1の回転数は逆回転のNS1となる。
ピニオンギヤ160はリングギヤ180とサンギヤ170との両方に噛み合うものである。したがって、サンギヤが1回転すると、リングギヤはサンギヤとリングギヤの歯数の逆比であるρ回転する。つまりキャリヤの回転数が0であると、回転数NR1:NS1=ρ:1である。
サンギヤSの縦軸の位置とキャリヤCの縦軸の位置とリングギヤRの縦軸の位置を、図5に示すようにキャリヤCの軸とサンギヤSの縦軸の距離を1とするとキャリヤCの軸とリングギヤRの縦軸の距離をρとなるような配置にする。すると、サンギヤの回転数とリングギヤの回転数とは、キャリヤの回転数0の点を通る直線LN1が各軸と交わる点に位置する。直線LN1と回転数0の水平軸とサンギヤおよびリングギヤの回転数を示す縦軸で形成される三角形の相似から、回転数がNR1:NS1=ρ:1となることが容易に理解できる。
この状態でエンジンが回転するとキャリヤの回転数が0からNC2に増加する。これはリングギヤとサンギヤも同じ回転数だけ回転が増加した状態であると考えればよい。結果としてサンギヤおよびリングギヤの回転数も同じだけ増え、直線LN1は直線LN2に平行移動する。
今ここで、回転数NC2はエンジンが最高効率を発揮する回転数であるとする。この状態で車速をさらに増加させたい場合には、チェーンドライブスプロケット190と一体となって回転するリングギヤ180の回転数をNR2からNR3に増加させる必要がある。このためには、モータジェネレータMG1の回転数をNS2からNS3に減少させて共線図上の動作条件を直線LN2上から直線LN3上に変える必要がある。
つまりさらに加速するためには、モータジェネレータMG1を制御して回転数をNS3に下げることにより、エンジンの回転数を効率のよい回転数NC2に維持しつつ車速を増加させることができる。
しかしながら、車速をある一定値以上に上げて高速低負荷走行した場合、エンジン回転数を所定の回転数NC2に維持したままリングギヤ180の回転数を上げようとすると、サンギヤに接続されたモータジェネレータMG1の回転数は負の回転数となる。
この場合、モータジェネレータMG1はトルクと回転数とが同一方向となる力行運転を行なう。一方、リングギヤ180のトルクは要求されるトルクよりも大きくなるためモータジェネレータMG2は回生動作を行なう。このような車両の走行モードは動力循環モードと呼ばれ、エネルギー効率が悪くなる。
図6は、エネルギー効率が比較的よい状態でのエンジンおよびモータジェネレータの動作を説明するモデル図である。
図6を参照して、モータジェネレータMG1,MG2(および図示しない動力分割機構)は変速機TMを構成する。変速機TMでは、まずモータジェネレータMG2から駆動軸45に出力されるトルクが決定され、モータジェネレータMG2が力行運転するために必要な電力はモータジェネレータMG1の発電により生成される。モータジェネレータMG1はエンジンの動力の一部を用いて発電を行なう。
図7は、動力循環モードにおけるエンジンおよびモータジェネレータの動作を説明するモデル図である。
図7を参照して、車両が高速で走行する場合には、アクセル開度および車両速度が大きくなることからエンジンENGの駆動力も大きくなる。エンジンENGの効率が最良となるようにエンジンENGの回転数を決定した場合、変速機TMから駆動軸45に出力されるトルクはエンジンENGのトルクよりも小さく、かつ、変速機TMの回転数がエンジンENGの回転数よりも高くなることが起こり得る。
この場合には、変速機TMのトルクを下げるためにモータジェネレータMG2が回生動作を行なうとともに、変速機TMのトルクを上げるためにモータジェネレータMG1が力行動作を行なう。ここでバッテリの充放電無く走行する場合には、モータジェネレータMG2の発電で生じた電力はモータジェネレータMG1に与えられ、モータジェネレータMG1はその電力により力行動作する。よってモータジェネレータMG1,MG2の間でエネルギー(動力)の循環が生じる。
ここでモータジェネレータMG1,MG2の効率が100%でないため、モータジェネレータMG1,MG2の間で動力循環が生じる場合には、モータジェネレータMG1,MG2の各々においてエネルギーの損失(たとえば銅損等)が生じる。
図8は、動力循環モードにおけるエネルギー収支を模式的に説明する図である。
図8(a)〜(d)を参照して、グラフの横軸は変速機TMの回転数(エンジンENGの回転数でもよい)を示し、グラフの縦軸は変速機TMのトルク(エンジンENGのトルクでもよい)を示す。エンジン動作ラインLNEは燃費の面からエンジンENGの効率が最も良くなるように決定される動作ラインである。またパワーラインLNPは車両の要求駆動力(トルクと回転数との積)が一定となる曲線を示す。
図8(a)に示すように、パワーラインLNPとエンジン動作ラインLNEとの交点(点P1)はエンジンの動作点である。説明を簡単にするため、車両の駆動力もエンジンの駆動力に等しい(効率が100%である)とする。
ここで、車両の動作点を点P3に設定する場合、パワーラインLNPに沿って動作点を点P1から点P3に移動させることができればエネルギー効率の点から好ましい。
しかしながら、上述の説明のように、車両の動作点を点P3に設定するためにはモータジェネレータMG1を力行動作させ、かつ、モータジェネレータMG2を回生動作しなければならない。よって、図8(b)(c)に示すように動作点は点P1から点P2、点P3の順に移動する。
図8(d)に示す領域E1〜E4の面積はエネルギーの大きさを示す。パワーラインLNP上の点P1の位置におけるエネルギーの大きさは領域E1,E2の面積の合計に等しい。パワーラインLNP上の点P3の位置におけるエネルギーの大きさは領域E1,E3の面積の合計に等しい。パワーラインLNPに沿って点の位置を移動させてもエネルギーの大きさは変化しないから(E1+E2)=(E1+E3)である。つまり領域E2と領域E3とは面積が等しい。
この結果、動力循環モードではエンジンから領域E4の面積に相当するエネルギーを余分に出力させる必要がある。しかもそのエネルギー(動力)はモータジェネレータMG1,MG2の間で循環する。さらに、動力がモータジェネレータMG1,MG2の間で循環するに際してモータジェネレータMG1,MG2で損失が生じる。よって動力循環モードでは通常の走行モードに比べてエネルギー効率が悪くなる。
[本実施の形態の車両の駆動制御装置の動作]
図9は、本実施の形態の車両の駆動制御装置が動力循環モード時に行なうモータジェネレータのトルク配分を説明する図である。
図9を参照して、まず、動力循環モードにおいてモータジェネレータMG2,MGR,MGL全体の回生トルクをT2とする。図7、図8で説明した例ではモータジェネレータMG2のみを回生させる。これに対し、本実施の形態ではモータジェネレータMG2,MGR,MGLの間でトルクT2を配分する。図9の例ではモータジェネレータMG2,MGR,MGLの回生トルクをそれぞれT2/2、T2/4、T2/4とする。
図10は、モータに流れる電流IとモータのトルクTとの一般的な関係を説明する図である。
図10を参照して、電流I2はトルクTがT2に等しいときの電流である。比例係数を適切に定めることによって、電流Iが0〜I2の範囲において電流IとトルクTとがほぼ比例するように近似することができる。
モータジェネレータMG2の巻線抵抗をR2とし、モータジェネレータMG2の回生トルクの大きさをT2とする。なおモータジェネレータMG2にはU相コイル、V相コイル、W相コイルの3本の巻線が含まれている。よって、モータジェネレータMG2の回生動作時における銅損CL_MG2は以下の式(1)により表わすことができる。
CL_MG2=α×3×R2×(T2)2 …(1)
ここでαは係数である。
図9に示すように、モータジェネレータMG2,MGR,MGLの間で回生トルクを配分する場合のモータジェネレータMG2,MGR,MGLの銅損の和(銅損CL_ALL)は以下の式(2)で表わすことができる。ここでβは係数であり、抵抗RMはモータジェネレータMGR,MGLの巻線抵抗である。
CL_ALL=α×3×R2×(T2/2)2+2×β×3×RM×(T2/4)2 …(2)
理解を容易にするため、モータジェネレータMG2,MGR,MGLは互いに同一の性能を有するものとする。この場合、α=β、および、R2=RMの関係が成立する。よって式(2)は式(3)のように変形できる。
CL_ALL=α×3×R2×(T2/2)2+2×α×3×R2×(T2/4)2=(9/8)×α×R2×(T2)2 …(3)
式(1)と式(3)とから以下の式(4)に示す関係が成立する。
CL_ALL=(3/8)×CL_MG2 …(4)
式(4)から銅損CL_ALLは銅損CL_MG2より小さくなることが分かる。
図11は、本実施の形態における動力循環モード時のエネルギー収支を説明する図である。
図11および図8を参照して、本実施の形態では、車両の動作点を点P3に設定する場合には、モータジェネレータMG1を力行動作させて動作点を点P1から点P2に移動させ、モータジェネレータMG2を回生動作させて動作点を点P2から点P4に移動させる。
ただし、この状態のままでは車両の実際の出力が車両要求駆動力よりも大きい。よって平坦な路面を車両が走行する場合には車両は加速状態となる。そこでモータジェネレータMGR,MGLを回生動作させて動作点を点P4から点P3に移動させ、車両の出力を要求駆動力に等しくする。
したがって、本実施の形態でも図8に示す領域E4に相当するエネルギーがモータジェネレータMG1とモータジェネレータMG2,MGR,MGLとの間で循環する。しかしながら式(4)に示すように、モータジェネレータMG2のみ回生動作する場合に比較して本実施の形態ではモータジェネレータMG2,MGR,MGLの銅損の合計を小さくすることができる。よって本実施の形態によればエネルギー効率を高めることができる。
なお、上述の比例係数α,βの大小関係、抵抗R2,RMの大小関係により必ずしもCL_ALL<CL_MG2という関係は成立しない。しかし、これらの値を予め求めておくことにより、ECU30は銅損CL_ALLが最小となるようにモータジェネレータMG2,MGR,MGLのトルク配分を決定することができる。
図12は、図3の駆動力配分決定部62の構成を模式的に示すブロック図である。
図12を参照して、駆動力配分決定部62は、マップMP1,MP2を記憶する記憶部621と、トルク決定部622とを含む。
マップMP1はモータジェネレータMGR,MGLの所定の回転数における発電量と損失との関係が定められている。マップMP2はモータジェネレータMG2の所定の回転数における発電量と損失との関係が定められている。
なお記憶部621はモータジェネレータMGR,MGLにそれぞれ対応する2つのマップMP1を記憶する(図12において「×2」と示す)。ただし記憶部621は、2つのモータジェネレータに共通なマップMP1を記憶してもよい。この場合には記憶部621の容量を少なくすることができる。
また、記憶部621は、図12に示すマップに代えて、モータジェネレータの回転数と発電量と損失とを対応付ける数式(関数)を記憶してもよい。
トルク決定部622はモータジェネレータMG2,MGR,MGLの回転数に基づき、モータジェネレータMG2,MGR,MGLでの損失の合計が最小となるときのモータジェネレータMG2,MGR,MGLの発電量を決定する。そして、これらの発電量に基づいてモータジェネレータMG2,MGR,MGLの回生トルク(トルク指令値TR2,TRR,TRL)を決定する。これによりモータジェネレータMG2,MGR,MGLでの損失の合計を小さくすることができる。
図13は、図3のECU30が動力循環モードにおいて実行する車両の駆動制御処理を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間毎または所定の条件が成立する毎に呼び出されて実行される。
図13および図3を参照して、処理が開始されると、各種センサから運転者の運転状態を示す情報(アクセルペダルポジションAP、シフトポジションSP、ブレーキペダルポジションBPおよび操舵角θs等)がECU30に入力される。ECU30内部では車両要求駆動力演算部60がこれらのセンサ入力に基づいて車両要求駆動力Pttlを演算する(ステップS1)。演算された車両要求駆動力Pttlは、駆動力配分決定部62へ出力される。
駆動力配分決定部62は、車両100の運転状態(アクセルペダルポジションAP、車輪FL,FR,RL,RRの回転速度ωFL,ωFR,ωRL,ωRRに基づく車両速度)に基づいてエンジンENGの要求駆動力PEreq*を決定する(ステップS2)。
要求駆動力PEreq*はエンジンECU66に送られる。エンジンECU66は図11に示すエンジン動作ラインLNEに従って、エンジンENGの効率が最高となるエンジンENGの動作点を決定する。この結果、エンジンECU66の回転数MRNEおよびトルクが決定される(ステップS3)。
続いて、ステップS4以後の処理において、駆動力配分決定部62はモータジェネレータMG1,MG2,MGR,MGLのトルク配分を決定する。まずステップS4では、駆動力配分決定部62は、動力循環が発生しているか否かを判定する。
ステップS4では駆動力配分決定部62は車両要求駆動力Pttlおよび車両の運転状態(アクセル開度および車両速度V)に基づいて車両の要求トルクおよび、リングギヤに結合されたモータジェネレータMG2に要求される回転数を決定する。そして駆動力配分決定部62はエンジンENGのトルクよりも車両の要求トルクが低く、かつ、エンジンENGに結合されるプラネタリキャリヤ軸162の回転数よりもモータジェネレータMG2に結合されるリングギヤの回転数が高い場合には、動力循環が発生していると判断する。
動力循環が発生している場合(ステップS4においてYES)、駆動力配分決定部62はリングギヤの回転数(言い換えればモータジェネレータMG2の回転数)要求回転数となるようにモータジェネレータMG1から出力させるトルクを決定する(ステップS5)。
次に駆動力配分決定部62は内部に記憶するマップMP1,MP2を参照して、駆動力配分決定部62は、モータジェネレータMG2,MGR,MGLでの損失の合計が最も小さくなるようにモータジェネレータMG2,MGR,MGLの発電量を決定する(ステップS6)。
続いて駆動力配分決定部62は、ステップS5で定まるモータジェネレータMG2,MGR,MGLの発電量に基づいてモータジェネレータMG2,MGR,MGLのトルク指令値(トルク指令値TR2,TRR,TRL)を決定する(ステップS7)。
なお、動力循環が生じていない場合(ステップS4においてNO)、駆動力配分決定部62は、エンジンENGでのエンジン要求駆動力PEreq*およびモータジェネレータMG2,MGR,MGL全体でのモータ要求駆動力PMreq*を決定する。そして駆動力配分決定部62は、決定されたモータ要求駆動力PMreq*について、モータジェネレータMG2,MGR,MGLの間での駆動力配分を決定する。これによりモータジェネレータMG2,MGR,MGLのトルク指令値が決定される(ステップS7)。
ステップS8では、ステップS7により決定されたモータジェネレータのトルクに応じてインバータ14,31,20L,20Rによるモータ駆動電流の制御が行なわれる。続いてステップS9では、インバータ制御部70,72,74,76からそれぞれ出力された信号PWMI1,PWMI2,PWMIR,PWMILに応じてインバータ14,31,20L,20Rの各IGBT素子Q3〜Q8がスイッチング制御される。これにより、モータジェネレータMG2,MGR,MGLからは指令値に応じたトルクが出力される。
このように実施の形態によれば、動力循環時にモータジェネレータMG2,MGL,MGRの間で回生トルクを配分する。これにより、式(4)に示されるように車両のエネルギー損失(たとえば銅損等)を少なくすることができる。
[変形例]
図14は、本実施の形態の車両の駆動制御装置の第1の変形例を示す概略ブロック図である。
図14を参照して、車両100Aは、左右後車輪RL,RRを従駆動輪としてモータジェネレータMGL,MGRにより独立に駆動し、かつ、左右前車輪FL,FRを主駆動輪としてエンジンENGおよびモータジェネレータMG2により駆動する、FFベースのハイブリッド四輪駆動車である。図1の車両100と同様にモータジェネレータMGL,MGRはインホイールモータ形式の三相交流電動機である。
車両100Aに搭載されるモータジェネレータMG1,MG2,MGR,MGLとその駆動装置および各種センサなどについては、全て図1の車両100と同様の構成からなる。また、ECU30Aの構成は図3に示すECU30の構成と同様であり、ECU30Aの処理を示すフローチャートは図13に示すフローチャートと同様である。
図15は、本実施の形態の車両の駆動制御装置の第2の変形例を示す概略ブロック図である。
図15および図1を参照して、車両100Bは、動力入出力装置1に代えて動力入出力装置1Aを含む。動力入出力装置1Aは、モータジェネレータMGAと、減速機6Aとを含む。左右前車輪FL,FRは駆動軸2Aにより連結される。減速機6AはモータジェネレータMGAと駆動軸2Aとの間で動力を伝達する。
また、車両100Bはインバータ20L,20Rに代えてインバータ20Aを含み、ECU30に代えてECU30Bを含む。これらの点で車両100Bは車両100と異なる。
第2の変形例では、左右前車輪FL,FRはモータジェネレータMGAのみより駆動される。この場合、ECU30Bは動力循環モードにおいて、モータジェネレータMG2,MGAを回生動作させる。たとえば図9に示す例と同様に、モータジェネレータMG2,MGAの性能が同一であり、かつ、各々のモータジェネレータが低減するトルクがT2/2であるとすると、図15の車両100Bにおける銅損CL_ALLは以下の式(5)に従って示される。
CL_ALL=2×α×3×R2×(T2/2)2=(3/2)×α×R2×(T2/2)2…(5)
式(1)と式(5)とを比較すれば分かるように銅損CL_MG2よりも銅損CL_ALLを小さくすることができる。このように、左右前車輪FL,FRを駆動させるためのモータジェネレータが1つのみの場合でも、動力循環モードにおける車両全体のエネルギー損失の増加を防ぎので、エネルギー効率を向上させることができる。
なお、図3に示すECU30の構成ではモータジェネレータMGR,MGLを制御するためにインバータ制御部74,76が設けられている。ECU30Bではインバータ制御部74,76に代えてモータジェネレータMGAを制御するインバータ制御部が設けられる。なおこのインバータ制御部の構成はインバータ制御部74,76と同様である。
さらに、ECU30Bが動力循環モードにおいて実行する車両の駆動制御処理を示すフローチャートは図13に示すフローチャートにおいてモータジェネレータMGR,MGLをモータジェネレータMGAに置き換えたものとなる。
図16は、本実施の形態の車両の駆動制御装置の第3の変形例を示す概略ブロック図である。
図16および図15を参照して、車両100Cは、動力入出力装置1Aにより駆動される駆動輪が左右後車輪RL,RRである点が車両100Bと異なる。また、車両100CはECU30Bに代えてECU30Cを含む点で車両100Cと異なる。なお、車両100Cの他の部分の構成は車両100Bの対応する部分の構成と同様である。よってECU30Cの構成はECU30Bの構成と同様である。また動力循環モードにおけるECU30Cの処理はECU30Bの処理と同様である。
[ECUの構成]
図17は、ECU30としてコンピュータを用いた場合の一般的な構成を示した図である。なお、ECU30A,30B,30Cも以下に説明するECU30の構成と同様の構成を有する。
図17を参照して、ECU30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、バス304とを含む。
CPU301はバス304を介してROM302と、RAM303とに接続されデータ授受を行なう。バス304は、たとえばデータバスやアドレスバス等を含む。
ROM302は、たとえばCPU301で実行されるプログラム(図13に示すフローに沿って処理を実行するためのプログラムなど)や参照されるマップ等のデータが格納されている。すなわちROM302はプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体である。
RAM303は、たとえばCPU301がデータ処理を行なう場合の作業領域であり、各種変数を一時的に記憶する。
なお、CPU301はこのような構成に限られるものでなく、複数のCPUを含んで実現されるものであってもよい。また、CPU301が実行するプログラムは、たとえばCD−ROMにより提供されてもよいし、通信回線を介して提供されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態の車両の駆動制御装置を搭載した車両の概略ブロック図である。 図1の車両100における駆動装置の概略ブロック図である。 図2におけるECU30の機能ブロック図である。 図1に示した動力分割機構の構成を示す図である。 図4に示した遊星歯車機構150の基本的な動作を説明するための共線図である。 エネルギー効率が比較的よい状態でのエンジンおよびモータジェネレータの動作を説明するモデル図である。 動力循環モードにおけるエンジンおよびモータジェネレータの動作を説明するモデル図である。 動力循環モードにおけるエネルギー収支を模式的に説明する図である。 本実施の形態の車両の駆動制御装置が動力循環モード時に行なうモータジェネレータのトルク配分を説明する図である。 モータに流れる電流IとモータのトルクTとの一般的な関係を説明する図である。 本実施の形態における動力循環モード時のエネルギー収支を説明する図である。 図3の駆動力配分決定部62の構成を模式的に示すブロック図である。 図3のECU30が動力循環モードにおいて実行する車両の駆動制御処理を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の車両の駆動制御装置の第1の変形例を示す概略ブロック図である。 本実施の形態の車両の駆動制御装置の第2の変形例を示す概略ブロック図である。 本実施の形態の車両の駆動制御装置の第3の変形例を示す概略ブロック図である。 ECU30としてコンピュータを用いた場合の一般的な構成を示した図である。
符号の説明
1,1A 動力入出力装置、2,2A,4,45 駆動軸、6,6A,8 減速機、7 ハンドル、10,13 電圧センサ、12 昇圧コンバータ、14,31,20A,20R,20L インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、22,24,26,28 電流センサ、40,42,44,46 車輪速センサ、50 アクセルポジションセンサ、52 ブレーキペダルポジションセンサ、54 シフトポジションセンサ、56 操舵角センサ、58 ヨーレートセンサ、60 車両要求駆動力演算部、62 駆動力配分決定部、66 エンジンECU、68 コンバータ制御部、70,72,74,76 インバータ制御部、100,100A〜100C 車両、110 エンジン回転軸、150 遊星歯車機構、160 ピニオンギヤ、162 プラネタリキャリヤ軸、165 プラネタリキャリヤ、170 サンギヤ、172 サンギヤ軸、180 リングギヤ、182 リングギヤ軸、190 チェーンドライブスプロケット、192 チェーンドリブンスプロケット、195 チェーン、198 カウンタドライブギア、304 バス、621 記憶部、622 トルク決定部、AP アクセルペダルポジション、B バッテリ、BP ブレーキペダルポジション、C キャリヤ、C2 コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、E1〜E4 領域、ENG エンジン、FL,FR 左右前車輪、L1 リアクトル、LN1〜LN3 直線、LNE エンジン動作ライン、LNP パワーライン、MG1,MG2,MGR,MGL,MGA モータジェネレータ、MP1,MP2 マップ、P1〜P4 点、PSD 動力分割機構、Q1〜Q8 IGBT素子、RD 減速機、RL,RR 左右後車輪、TM 変速機。

Claims (12)

  1. 第1から第4の駆動輪を有する車両の駆動制御装置であって、
    前記第1および第2の駆動輪を駆動する駆動軸と、
    内燃機関と、
    第1の電動機と、
    前記駆動軸に結合される第1の軸と、前記内燃機関の出力軸に結合される第2の軸と、前記第1の電動機に結合される第3の軸とを有し、前記第1から第3の軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて定まる動力を残余の軸に入出力する3軸式の動力分割機構と、
    前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、
    前記第3および第4の駆動輪に対して動力を入出力する電動機を含んで構成された動力入出力装置と、
    前記内燃機関と、前記第1および第2の電動機と、前記動力入出力装置とを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記車両の運転状態に基づいて、前記車両に要求される要求駆動力を演算する要求駆動力演算部と、
    前記車両の運転状態と、前記要求駆動力とに基づいて、前記内燃機関と、前記第1および第2の電動機と、前記動力入出力装置との間でのトルク配分を決定する駆動力配分決定部とを含み、
    前記駆動力配分決定部は、前記車両の運転状態に基づいて前記内燃機関のトルクおよび回転数を決定し、前記要求駆動力および前記車両の運転状態に基づいて前記車両の要求トルクを決定し、前記内燃機関のトルクよりも前記要求トルクが低く、かつ、前記第2の軸の回転数よりも前記第1の軸の回転数が高い場合には、前記第の軸の回転数が要求回転数となるように、前記第1の電動機からトルクを出力させ、前記車両のトルクが前記要求トルクとなるように、前記第2の電動機および前記動力入出力装置に入力されるトルクを決定し、
    前記駆動力配分決定部は、
    前記第2の電動機の回転数および前記第2の電動機の発電量に基づいて、前記第2の電動機の損失を定める第1の関係と、前記動力入出力装置の回転数および前記動力入出力装置の発電量に基づいて前記動力入出力装置の損失を定める第2の関係とに基づいて、前記第2の電動機および前記動力入出力装置の損失の和を最小とするように、前記第2の電動機および前記動力入出力装置に入力されるトルクを決定するトルク決定部を含む、車両の駆動制御装置。
  2. 前記駆動力配分決定部は、
    前記第1の関係を定める第1のマップと、前記第2の関係を定める第2のマップとを記憶する記憶部をさらに含む、請求項1に記載の車両の駆動制御装置。
  3. 前記動力入出力装置は、
    前記第3および第4の駆動輪に対応してそれぞれ設けられる第3および第4の電動機を含む、請求項2に記載の車両の駆動制御装置。
  4. 前記第1および第2の駆動輪は、前記車両の2つの後輪であり、
    前記第3および第4の駆動輪は、前記車両の2つの前輪である、請求項3に記載の車両の駆動制御装置。
  5. 前記第1および第2の駆動輪は、前記車両の2つの前輪であり、
    前記第3および第4の駆動輪は、前記車両の2つの後輪である、請求項3に記載の車両の駆動制御装置。
  6. 前記車両の駆動制御装置は、前記第3および第4の駆動輪を駆動する他の駆動軸をさらに備え、
    前記動力入出力装置は、
    第3の電動機と、
    前記第3の電動機と前記他の駆動軸との間で動力を伝達するための減速機とを含む、請求項2に記載の車両の駆動制御装置。
  7. 前記第1および第2の駆動輪は、前記車両の2つの後輪であり、
    前記第3および第4の駆動輪は、前記車両の2つの前輪である、請求項6に記載の車両の駆動制御装置。
  8. 前記第1および第2の駆動輪は、前記車両の2つの前輪であり、
    前記第3および第4の駆動輪は、前記車両の2つの後輪である、請求項6に記載の車両の駆動制御装置。
  9. 前記第1から第4の駆動輪と、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の車両の駆動制御装置とを備える、車両。
  10. 車両の駆動制御方法であって、
    前記車両は、
    第1から第4の駆動輪と、
    前記第1および第2の駆動輪を駆動する駆動軸と、
    内燃機関と、
    第1の電動機と、
    前記駆動軸に結合される第1の軸と、前記内燃機関の出力軸に結合される第2の軸と、前記第1の電動機に結合される第3の軸とを有し、前記第1から第3の軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて定まる動力を残余の軸に入出力する3軸式の動力分割機構と、
    前記駆動軸に動力を入出力する第2の電動機と、
    前記第3および第4の駆動輪に対して動力を入出力する電動機を含んで構成された動力
    入出力装置とを備え、
    前記駆動制御方法は、
    前記車両の運転状態に基づいて、前記車両に要求される要求駆動力を演算するステップと、
    前記車両の運転状態と、前記要求駆動力とに基づいて、前記内燃機関と、前記第1および第2の電動機と、前記動力入出力装置との間でのトルク配分を決定するステップとを備え、
    前記トルク配分を決定するステップは、
    前記車両の運転状態に基づいて前記内燃機関のトルクおよび回転数を決定するステップと、
    前記要求駆動力および前記車両の運転状態に基づいて前記車両の要求トルクを決定するステップと、
    前記内燃機関のトルクよりも前記要求トルクが低く、かつ、前記第2の軸の回転数よりも前記第1の軸の回転数が高い場合には、前記第の軸の回転数が要求回転数となるように、前記第1の電動機からトルクを出力させ、前記車両のトルクが前記要求トルクとなるように、前記第2の電動機および前記動力入出力装置に入力されるトルクを決定するステップとを含み、
    前記第2の電動機および前記動力入出力装置に入力されるトルクを決定するステップは、前記第2の電動機の回転数および前記第2の電動機の発電量に基づいて、前記第2の電動機の損失を定める第1の関係と、前記動力入出力装置の回転数および前記動力入出力装置の発電量に基づいて前記動力入出力装置の損失を定める第2の関係とに基づいて、前記第2の電動機および前記動力入出力装置の損失の和を最小とするように、前記第2の電動機および前記動力入出力装置に入力されるトルクを決定するステップを含む、車両の駆動制御方法。
  11. 請求項10に記載の車両の駆動制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 請求項10に記載の車両の駆動制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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