JP5073468B2 - 光起電力装置の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、光起電力装置の製造方法に関し、特に基板表面での光反射率を低減して光吸収量を大きくし良好な光電変換効率を得る光起電力装置の製造方法に関する。
太陽電池等の光電変換装置の性能向上には、太陽光を効率よく太陽電池を構成する基板内部に取り込むことが大切である。そのため、光入射側の基板表面にテクスチャ加工を施して、表面で一度反射した光を再度表面に入射させることで、より多くの太陽光を基板内部に取込んで、光電変換効率の向上を図っている。ここで、テクスチャ加工とは、基板表面に意図的に数十nm〜数十μmの寸法の微細凹凸を形成する加工のことである。
太陽電池用基板にテクスチャ形成する方法としては、基板が単結晶基板の場合、エッチング速度に結晶方位依存性を持つ水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ水溶液による結晶方位を利用した異方性エッチング処理が広く用いられる。例えば、(100)面の基板表面にこの異方性エッチング処理を行うと、(111)面が露出したピラミッド状のテクスチャが形成される。
しかし、アルカリ水溶液を用いて異方性エッチングする方法では、基板に多結晶基板を用いると、エッチングレートが結晶面により大きく異なっていること、そして結晶面方位が揃っていないことにより、部分的にしかテクスチャ構造が作製できないため、反射率を低減するには限界があるという問題がある。例えば、波長628nmにおける反射率は、表面が鏡面研磨されたシリコンでは約36%であり、(100)面のシリコン単結晶基板をウェットエッチングした場合約15%となるのに対し、多結晶基板をウェットエッチングした場合では27〜30%程度である。
そこで、結晶面方位によらず全面にテクスチャ構造を形成する方法として、エッチングマスクを用いた混酸エッチングが提案されている。エッチングマスクの作製方法は半導体プロセスで用いられるリソグラフィによる方法を用いても良いが、製造コストがかかり太陽電池作製には向かない。そのため耐エッチング性材料の溶液中にエッチング耐性の低い微粒子を混合し、基板面に塗布することでエッチングマスクとする方法が提案されている。その後、異なる結晶面方位に対しても等方的なエッチングが可能なフッ硝酸を用いてテクスチャ形成を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−309276号公報
フッ硝酸を用いたエッチングでは、エッチングの等方性ゆえに深いテクスチャが形成できないという問題が発生する。すなわち、横方向と深さ方向のエッチング進行が同じため、エッチング形状は半球状となる。ここで、エッチング形状の深さ/直径をアスペクト比と定義すると、等方エッチングの場合、アスペクト比が0.5より大きい形状が形成できない。実際には、エッチングマスク開口径がエッチング形状の直径に加算されるため、0.5以下のアスペクト比しか得られない。
テクスチャを形成する目的は、反射光の再取り込みであるため、反射光は、再び基板面に到達する角度で反射される必要がある。テクスチャのアスペクト比が低い場合、基板面の垂線に対して大きな角度を持った反射光のみしか基板面に再入射できない。
この発明の目的は、アスペクト比が0.5より大きいテクスチャを高速かつ簡便に形成することができる光起電力装置の製造方法を提供することである。
この発明に係る光起電力装置の製造方法は、受光面となるシリコン基板の表面を覆う耐エッチング性を有する膜を形成する工程と、レーザ光を照射することにより上記耐エッチング性を有する膜に三角格子状または四角格子状の周期パターンを有する複数の開口を開けて上記シリコン基板の表面を露出するとともに、露出した上記シリコン基板の表面に窪みを設けるレーザ光照射工程と、上記窪みの表面をエッチングする工程と、を含み、上記レーザ光照射工程において、上記レーザ光を上記シリコン基板の表面において所望の上記周期パターンの1要素となる要素パターンの形状を有する複数のレーザ光に分割するとともに、上記複数のレーザ光と上記シリコン基板との相対的な走査方向における上記要素パターンの大きさに上記レーザ光のレーザ繰返し周波数を乗算して得る積からなる、上記走査方向における速度で、上記複数のレーザ光に対して上記シリコン基板を走査し、定常的なレーザ発振によりレーザ照射を行う。
この発明に係る光起電力装置の製造方法の効果は、耐エッチング性を有する膜に開けられた複数の微細孔を通してレーザ光がシリコン基板面に窪みが形成されるので、シリコン基板上に結晶面方位に影響されず、アスペクト比が0.5より大きい深いテクスチャが形成される。また、レーザ光を周期構造を有する所望のパターンの1要素となるパターンにレーザ光が分割されており、且つ定常的なレーザ発振によりレーザ照射を行うため、レーザ光のシリコン基板上での位置決め時間を省き、安定かつ高速に表面反射損失の少ない光起電力装置を製造することができることである。
実施の形態1.
最初に、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法において用いられる材料を説明する。
シリコン基板は、民生用太陽電池向けとして最も一般的に使用されている矩形の多結晶シリコン基板であり、多結晶シリコンインゴットをマルチワイヤーソーでスライスした後に、酸またはアルカリ溶液を用いたウェットエッチングでスライス時のダメージを除去したものである。ダメージ除去後のシリコン基板の厚みは250μm、寸法は150mm×150mmである。
また、シリコン基板上に形成される耐エッチング性を有する膜(以下、「耐エッチング膜」と称す。)は、プラズマCVD法により成膜された膜厚240nmの窒化シリコン膜(以下、「SiN膜」と称す。)である。なお、ここではSiN膜を用いるが、酸化シリコン膜(SiO、SiO)、酸化窒化シリコン膜(SiON)、アモルファスシリコン膜(а−Si)、ダイアモンドライクカーボン膜、樹脂膜などを用いても良い。
図1は、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。
次に、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に開口10を開ける工程で使用する開口装置を説明する。
この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に開口10を開ける工程で使用する開口装置は、図1に示すように、レーザ光5を発するレーザ発振装置4、レーザ発振装置4から発せられたレーザ光5を反射する反射鏡6、反射鏡6により光路が変更されたレーザ光5のビーム径を拡大するビーム拡大光学系7、ビーム拡大光学系7により拡大されたレーザ光5を分割するアパーチャ8、アパーチャ8により分割されたレーザ光5のパターンを縮小してシリコン基板1上に照射する縮小転写光学系9、および、配置されたシリコン基板1を移動する移動ステージ3を備える。
レーザ発振装置4から発せられるレーザ光5は、Q−スイッチNd:YAGレーザの3倍波レーザ(波長355nm)である。この波長355nmは、加工対象であるSiN膜の吸収係数が高いととともに、波長が短いため加工の許容深度を深くすることが出来、微細な加工が可能となる。
なお、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法では、Nd:YAGレーザの3倍波レーザを使用したが、レーザ発振器としてはNd:YVO4レーザやNd:YLFレーザなどの3倍波または4倍波も使用可能である。
また、一般にQスイッチレーザは、数十Hz〜数百kHzの繰り返し周波数を有するが、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法では、繰り返し周波数2kHzのレーザを使用した。
アパーチャ8は間接冷却されている。
シリコン基板1上に照射されたレーザ光5は、シリコン基板1上に形成された耐エッチング膜2に複数の微細孔である開口10を開けてシリコン基板1の表面を露出する。さらに、露出したシリコン基板1を表面から掘って窪みを作製する。
図2は、この発明の実施の形態1に係るアパーチャ8の正面図である。
耐エッチング膜2に開ける微細孔の平面上のパターンは、四角格子状または三角格子状などのパターンが考えられる。そして、微細孔のピッチは、5〜100μm程度である。すると、シリコン基板1の寸法150mm×150mmを考慮すると、膨大な孔数となる。この膨大な孔数の微細孔を短時間で加工するため、アパーチャ8には、複数のアパーチャ孔8aを設けて、レーザ光を分割し微細孔の周期パターンの一要素を形成した。
アパーチャ孔8aは、図2の横方向に4個が一列に並び、縦方向に4列並んでおり、総計では16個である。そして、アパーチャ孔8aは、三角格子の格子点に位置する。
次に、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法を説明する。
第1工程としての耐エッチング膜2をシリコン基板1上に形成する工程では、図3(a)に示すように、シリコン基板1上にプラズマCVD法により膜厚240nmのSiN膜2aを成膜する。
次に、第2工程としてのレーザ光照射工程では、SiN膜2aが成膜されたシリコン基板1を移動ステージ3上に配置し、レーザ光を照射して、図3(b)に示すように、SiN膜2aに複数の開口10を開けるとともに開口10の下のシリコン基板1の表面に窪みを設ける。
シリコン基板1表面の広い範囲に窪みを設けるため、レーザ照射時にはシリコン基板1が配置された移動ステージ3を走査する。この時、アパーチャ8により形成したパターンのシリコン基板1上での走査方向(x方向とする)の大きさをδx、レーザの繰り返し周波数をF、シリコン基板1の走査速度をVとした時、走査速度Vをδx×Fとすることで、レーザ発振を停止したり、走査の位置決め動作をしたりすることなく加工可能である。
なお、移動ステージ3を移動してレーザ光5が照射するシリコン基板1の位置を走査しているが、レーザ光5を照射する照射系を移動してレーザ光5が照射するシリコン基板1の位置を走査しても良い。
ここで具体的な例を用いて説明する。
具体的な例として、レーザの繰り返し周波数Fを2kHz、アパーチャ8により形成したパターンのx方向の大きさδxを48μm、シリコン基板1の走査速度Vを96mm/秒として移動ステージ3をx方向に走査した。
そして、x方向の走査が完了した後、x方向と直行するy方向にアパーチャ8により形成したパターンのシリコン基板1上でのy方向の大きさδy移動したのち、−Vの速度でx方向に走査した。このy方向の移動は、シリコン基板1にレーザ光5が当たらない領域で実施した。この動作を複数繰り返すことで、シリコン基板1の表面の広い範囲に加工を実施した。
このようにレーザ発振装置4を定常的に発振させるためレーザ出力が安定し、また走査の位置決めの時間が必要ないため安定かつ高速な加工が実現できる。
レーザ光強度は、SiN膜2aを除去した上でさらに下地のシリコン基板1に窪みを施せる強度を選ぶ。そして、鋭意検討した結果、レーザ光強度0.4J/cm以上でSiN膜2aに開口を開けることが可能で、レーザ光強度20J/cm以上で下地のシリコン基板1に窪みを施せることが明らかとなった。したがって、ここでは30J/cmのレーザ光強度を使用している。
シリコン基板1のワイヤーソーでの切断面の凹凸が5μm程度ある。そして、アルカリ溶液によるエッチングを行ったとしても、エッチング速度の面方位依存性により同程度のピラミッド状または逆ピラミッド状などの段差が生じる。段差は、処理条件によるが5μm程度にも及ぶ。このような段差のあるシリコン基板1に対して、通常の露光装置のように焦点深度の浅いものを使用して露光するとパターンに変形が生じるが、この発明で使用している光学系では、焦点深度が10μm以上に調整されたレーザ光5を照射するように設定されているため、所望のパターン形状を得ることができる。
次に、第3工程として、図3(c)に示すように、パターニングされたSiN膜2aをマスクとしてシリコン基板1をエッチングしてエッチング孔11を作製する。エッチング液としてフッ酸硝酸混合液を用いた。混合比はフッ酸1:硝酸20:水10である。ここで、エッチング液の混合比はエッチング速度、エッチング形状を鑑み適切な混合比に変更可能である。
次に、第4工程として、図3(d)に示すように、フッ酸を用いてSiN膜2aを除去する。
以降の工程は図示しないが、一般的な多結晶シリコン基板を用いた光起電力装置の製造方法の工程と同様であり、簡単に説明を行う。
第4工程の処理が完了したシリコン基板1を熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱し、リンガラスを形成することでシリコン基板1中にリンを拡散させ、N層を形成する。拡散温度は840℃としている。
次に、フッ酸溶液中でリンガラス層を除去した後、反射防止膜としてプラズマCVD法によりSiN膜を形成する。膜厚および屈折率は光反射をもっとも防止する値に設定する。なお、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。
次に、上部電極として銀の混入したペーストを櫛形にスクリーン印刷にて形成し、裏面電極としてアルミニウムの混入したペーストを全面にスクリーン印刷にて形成し、焼成処理を実施する。焼成は大気雰囲気中において760℃で実施する。このようにして、光起電力装置が作製される。
上述したように、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法によれば、レーザ照射により耐エッチング膜2に開けた複数の開口10を通してシリコン基板1をエッチングするため、シリコン基板1上に結晶面方位に影響されない微細な凹凸であるエッチング孔11が作製され、表面反射損失の少ない光起電力装置を製造することができる。
レーザ照射時には、アパーチャ8により形成したパターンのシリコン基板1上での走査方向の大きさをδx、レーザの繰り返し周波数をF、シリコン基板1の走査速度をVとした時、走査速度Vをδx×Fとすることで、レーザ発振を停止したり、走査の位置決め動作をしたりすることなく加工可能である。
また、開口10と同心位置のシリコン面に窪みが形成されているため、アスペクト比が0.5より大きいエッチング孔11が作製され、表面反射損失の少ない光起電力装置を製造することができる。なお、アスペクト比が0.5より大きいエッチング孔11を作製する方法としては、リアクティブイオンエッチング(RIE)法があるが、このRIE法の場合、基板表面にプラズマダメージが発生し、太陽電池セルとしたときに良好な特性が得られない。
また、開口10の直径が、隣接する開口10同士の中心間の距離よりも小さいので、耐エッチング膜2の開口10がつながってしまうことがなく、エッチング孔11が溝状ではなく独立した窪み状となり、表面反射損失の少ない光起電力装置を製造することができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る光起電力装置の製造方法は、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法と第2工程における分割されたレーザ光が異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係るアパーチャ8の各アパーチャ孔8aにより分割されたレーザ光5のレーザ光強度は均一である。
図4は、この発明の実施の形態2に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用される開口装置の光学系の説明図である。
この発明の実施の形態2に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置は、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置のビーム拡大光学系7の替わりに反射鏡6とアパーチャ8との間にレーザ光5のビームプロファイルをガウシアン形状のビームプロファイル13からトップハット形状のビームプロファイル14に変換する非球面レンズ12を備えることが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
レーザ光5を照射して耐エッチング膜2に開口10を開ける第2工程において、レーザ光5を分割しパターンを形成するのに、実施の形態1では、複数のアパーチャ孔8aを設けたアパーチャ8を使用した。この実施の形態2では、レーザ光5をアパーチャ8に入射する前に、非球面レンズ12によりレーザ光5のビームプロファイルをガウシアン形状のビームプロファイル13からトップハット形状のビームプロファイル14に変換する。なお、この発明の実施の形態2では非球面レンズ12によりレーザ光5のビームプロファイルをガウシアン形状のビームプロファイル13からトップハット形状のビームプロファイル14に変換したが、回折光学素子を使用しても良い。
レーザ光5による耐エッチング膜2の孔あけ後、フッ酸硝酸混合液を用いてシリコン基板1をエッチングした後、耐エッチング膜2を除去した。
このようにレーザ光5のビームプロファイルをガウシアン形状のビームプロファイル13からトップハット形状のビームプロファイル14に変換することで、アパーチャ8に設けた複数のアパーチャ孔8aを通過するレーザ光5のレーザ光強度が等しくなるため、シリコン基板1上に形成する窪みの深さを揃えることが可能である。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る光起電力装置の製造方法は、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法と第2工程における分割されたレーザ光が異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
図5は、この発明の実施の形態3に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。
この発明の実施の形態3に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置は、図5に示すように、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置のビーム拡大光学系7およびアパーチャ8の替わりにレーザ発振装置4から発せられたレーザ光5を楕円形状に変形するシリンドリカルレンズ光学系15および複数のレンズをアレイ状に並べて形成され且つ透過するレーザ光5を複数のスポットに集光するレンズアレイ16を備えることが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
そして、複数の集光点に集光されたレーザ光5を縮小転写光学系9によりシリコン基板1上に縮小転写して、耐エッチング膜2に開口を開ける。
このようにレンズアレイ16を使用してレーザ光5を分割することにより、エネルギーの利用率を向上させることができる。
この発明の実施の形態3に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程では、シリンドリカルレンズ光学系15により楕円状にビーム形状が変形されたレーザ光がレンズアレイ16および縮小転写光学系9によりシリコン基板1の例えば4点×25点の位置に照射される。シリコン基板1に照射されたレーザ光により耐エッチング膜2に開口10が開けられるとともにシリコン基板1の表面から内部へと窪みが作製される。
また、シリンドリカルレンズ光学系15により、レンズアレイ16に入射するレーザ光5を楕円状の形状に変形することで、4点×25点という非等方的にレーザ光5を分割するときでもレーザのエネルギーの利用率を向上させることができる。
実施の形態1乃至3によるレーザ照射方法においては、レーザの繰り返し速度を速くする程、加工速度を上げることが可能であるが、それに伴い走査速度を速くさせる必要があるため、高速度の加工には、走査速度が律速となる。そこで、走査速度を速くせずに高速度の加工を実現させるためには、ビーム分割数を低減せずにピッチδを低減する必要がある。すなわち、例えば、100点にレーザ光を分割する際には、10点×10点に分割するのと比較して4点×25点に分割する方が、同じ加工速度に対して要求される走査速度が遅くてよい。
このようにシリンドリカルレンズ光学系15によりレーザ光5の形状を楕円状に変形し、楕円状に変形されたレーザ光5を一方方向に長いレンズアレイ16により分割されたレーザ光5が照射するシリコン基板1の位置を非等方的にすることにより、走査速度を速くせずに加工速度を上げることができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る光起電力装置の製造方法は、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法と第2工程において照射するレーザ光が異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
図6は、この発明の実施の形態4に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。
この発明の実施の形態4に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置は、図6に示すように、この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程で使用する開口装置のアパーチャ8および縮小転写光学系9の替わりにレーザ光5を分割する回折光学素子(Diffractive Optical Elements:DOE)17および分割されたレーザ光5をそれぞれシリコン基板1上に集光する集光レンズ18を備えることが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
この発明の実施の形態4に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜2に複数の開口10を開ける工程では、ビーム拡大光学系7で拡大されたレーザ光5が回折光学素子17に入力され、入力されたレーザ光5が回折光学素子17を透過することにより例えば4点×100点=400点に分岐される。そして、400点に分岐されたレーザ光5はそれぞれシリコン基板1の所定の位置に照射される。シリコン基板1に照射されたレーザ光により耐エッチング膜2に開口10が開けられるとともにシリコン基板1の表面から内部へと窪みが作製される。
このようにレーザ光5を分割するのに回折光学素子17を使用することで、分割した各レーザ光5のビームのエネルギーが等しくなり、深さの一定な窪みを多数加工することができる。
この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。 この発明の実施の形態2に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系に使用するアパーチャの説明図である。 この発明の実施の形態1に係る光起電力装置の製造方法の工程の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。 この発明の実施の形態3に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。 この発明の実施の形態4に係る光起電力装置の製造方法の耐エッチング膜に複数の開口を開ける工程で使用する開口装置の光学系の説明図である。
符号の説明
1 シリコン基板、2 耐エッチング膜、2a SiN膜、3 移動ステージ、4 レーザ発振装置、5 レーザ光、6 反射鏡、7 ビーム拡大光学系、8 アパーチャ、8a アパーチャ孔、9 縮小転写光学系、10 開口、11 エッチング孔、12 非球面レンズ、13 ガウシアン形状のレーザビームプロファイル、14 トップハット形状のレーザビームプロファイル、15 シリンドリカルレンズ光学系、16 レンズアレイ、17 回折光学素子(DOE)、18 集光レンズ。

Claims (5)

  1. 受光面となるシリコン基板の表面を覆う耐エッチング性を有する膜を形成する工程と、 レーザ光を照射することにより上記耐エッチング性を有する膜に三角格子状または四角格子状の周期パターンを有する複数の開口を開けて上記シリコン基板の表面を露出するとともに、露出した上記シリコン基板の表面に窪みを設けるレーザ光照射工程と、
    上記窪みの表面をエッチングする工程と、
    を含み、
    上記レーザ光照射工程において、上記レーザ光を上記シリコン基板の表面において所望の上記周期パターンの1要素となる要素パターンの形状を有する複数のレーザ光に分割するとともに、上記複数のレーザ光と上記シリコン基板との相対的な走査方向における上記要素パターンの大きさに上記レーザ光のレーザ繰返し周波数を乗算して得る積からなる、上記走査方向における速度で、上記複数のレーザ光に対して上記シリコン基板を走査し、定常的なレーザ発振によりレーザ照射を行うことを特徴とする光起電力装置の製造方法。
  2. 上記レーザ光照射工程でレーザ光を複数のレーザ光に分割する手段は、複数のアパーチャ孔が設けられたアパーチャを備えることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
  3. 上記複数のレーザ光に分割する手段は、上記アパーチャに入射するレーザ光をトップハットプロファイルに変換する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の光起電力装置の製造方法。
  4. 上記レーザ光照射工程でレーザ光を複数のレーザ光に分割する手段は、レンズアレイを備えることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
  5. 上記レーザ光照射工程でレーザ光を複数のレーザ光に分割する手段は、回折光学素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
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