JP5072249B2 - 水性塗料組成物 - Google Patents
水性塗料組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5072249B2 JP5072249B2 JP2006095921A JP2006095921A JP5072249B2 JP 5072249 B2 JP5072249 B2 JP 5072249B2 JP 2006095921 A JP2006095921 A JP 2006095921A JP 2006095921 A JP2006095921 A JP 2006095921A JP 5072249 B2 JP5072249 B2 JP 5072249B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- weight
- meth
- parts
- acrylate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
すなわち、水性塗料組成物が完全に乾燥硬化するまでにかなりの時間を必要とするため、工期が長引くことになり、硬化段階において降雨等で水が掛かかった場合に塗料が流出してしまう等の問題がある。特に、低温環境下・高湿度下では、このような問題が起こりやすく、水性塗料の課題の一つといえる。
具体的には、メタノール等の低沸点溶剤を水性塗料に含有させる手法等が挙げられるが、VOCを多量に含むため、環境に好ましいものではない。また、乾燥硬化性を高めるためには、低沸点溶剤を多量に加える必要があるため、水性塗料であるにもかかわらず、場合によっては引火性を有するものもあった。
具体的には、架橋性反応性基と、該架橋性反応性基と反応可能な官能基とを水性塗料中に共存させ、塗膜形成時に直ちに硬化反応を進行させる手法等である。このような方法では、溶媒(水)の蒸発速度を高めるのではなく、水性塗料中の樹脂の架橋反応により、硬化反応を促進させるというものである。
即ち、乾燥硬化の過程は、溶媒(水)を含んだまま硬化反応が進行する第1段階、徐々に溶媒(水)が蒸発し硬化していく第2段階を経て、塗膜の乾燥硬化が進行していくものである。
特許文献1では、カルボン酸を有する水性分散共重合体のアンモニウム塩又は有機アミン塩と、中性ないしアルカリ性で水溶性を有するカチオン性高分子電解質とからなるコーティング組成物が開示されている。
このようなコーティング組成物は、カルボン酸を有する水性分散共重合体と中性ないしアルカリ性で水溶性を有するカチオン性高分子電解質の硬化反応が進行する第1段階、溶媒(水)が蒸発し硬化していく第2段階を経て、塗膜の乾燥硬化が進行していくもので、初期の乾燥硬化性を高めている。
また、塗料安定性を確保するためにアンモニア又は有機アミンを導入しているが、塗料安定性を確保するためには、多量のアンモニア又は有機アミンを必要とするため、アンモニア又は有機アミンの臭気が強く発生し、作業環境上問題があった。
また、乾燥硬化した後の塗膜物性については、経時的に黄変したり、光沢の低下等を引き起こし、初期の外観を維持できない場合もあった。
本発明においては、乾燥硬化段階で、降雨等の水掛かりに対し、一般の水性塗料に比べ、短時間で抵抗性を発揮する性能を速乾性と定義し、この速乾性を高めることを最大の課題とするものである。
1.(A)アニオン性官能基を有する合成樹脂エマルション、
(B)3級アミノ基及びポリアルキレンオキサイド基を有するウレタン化合物、
(C)揮発性塩基、
を含有し、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(B)成分0.1重量部〜10重量部、(C)成分0.01重量部〜1重量部を含有することを特徴とする水性塗料組成物。
2.(A)成分がカルボキシル基を有する合成樹脂エマルションであり、(A)成分の固形分100重量部に対し、(D)エポキシ基を有する反応性化合物を0.1〜50重量部含有することを特徴とする1.に記載の水性塗料組成物。
3.(A)成分がカルボキシル基及びエポキシ基を有する合成樹脂エマルションであることを特徴とする1.または2.に記載の水性塗料組成物。
本発明では、(C)成分を含有することにより、貯蔵中においては、塗料組成物中のpHを高くすることで、(B)成分の3級アミノ基を非プロトン化し、(A)成分と(B)成分の硬化反応を抑えて、貯蔵安定性に優れた水性塗料組成物を得ることができる。さらに、塗膜形成時には、(C)成分が揮発することにより塗料中のpHが低くなり、(A)成分と(B)成分の硬化反応が進行し、速乾性を高めることができる。
また、(B)成分は、ポリアルキレンオキサイド基を有する構造であり、このポリアルキレンオキサイド基を有することにより、3級アミノ基を保護する効果がある。
そのため、アミノ基を完全に非プロトン化しなくても、貯蔵安定性に優れる水性塗料組成物を得ることができる。したがって、少ない量の(C)成分で、貯蔵安定性、速乾性に優れる塗料組成物を得ることができる。
(B)成分中に1級アミノ基、2級アミノ基が多量にある場合、1級アミノ基、2級アミノ基は3級アミノ基に比べて反応性が高く、貯蔵安定性に劣る傾向がある。さらに安定性の向上を図るために(C)成分を多量に加えることもできるが、その場合、臭気などに問題があり、塗装作業性や周辺環境上好ましくない。
さらに、(B)成分における3級アミノ基は、1級アミノ基、2級アミノ基に比べて、耐黄変性にも優れている。さらに、(B)成分は、本質的に、ウレタン骨格を有する化合物であるため、エマルションへの吸着性に優れ、耐水性にも優れている。
このような合成樹脂エマルションは、アニオン性官能基を有するモノマーを重合させる方法、アニオン性官能基を有するモノマーとその他のモノマーを共重合させる方法、得られた合成樹脂エマルションにアニオン性官能基を有する化合物を付与させる方法等により、得ることができる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、イソクロトン酸、サリチル酸、けい皮酸等が挙げられる。
スルホン酸基、硫酸基含有モノマーとしては、例えば、スルホエチル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリロイルオキシスルホン酸ナトリウム、プロペニル基を導入したポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
リン酸基含有モノマーとしては、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシポリオキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシエチルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;
ジアセトン(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル(イソ)ブチルケトン、アセトニルアクリレート、アクリルオキシアルキルプロパナール類、メタクリルオキシアルキルプロパナール類、2ーヒドロキシプロピルアクリレートアセチルアセテート、タンジオールアクリレートアセチルアセテート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシアリルエステル等のカルボニル基含有モノマー、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール―ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリコール―ポリプロピレングリコールアリルエーテル等のヒドロキシル基含有モノマー、
(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクロイルピロリジン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、ビニルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー、
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシビニルシクロヘキサン、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマー、
(メトキシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メトキシ)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メトキシ)ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メトキシ)ポリエチレングリコールアリルエーテル、(メトキシ)ポリプロピレングリコールアリルエーテル、(メトキシ)ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル等のアルキレンオキサイド鎖含有モノマー、
アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレート、ブチルビニルベンジルアミン、ビニルフェニルアミン、p−アミノスチレン、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピペリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ピロリジン、N−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕モルホリン、4−〔N,N−ジメチルアミノ〕スチレン、4−〔N,N−ジエチルアミノ〕スチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のアミノ基含有モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有モノマー;
メタクリロイルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;
プロピレン−1,3−ジヒドラジン及びブチレン−1,4−ジヒドラジンなどのヒドラジノ基含有モノマー;
ビニルオキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−プロペニル2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有モノマー;
フッ化ビニリデン等のハロゲン基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル系モノマー;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン等のモノマー;
等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができ、上述したガラス転移温度の範囲で適宜設定することができる。
添加剤としては、水、乳化剤、開始剤、溶剤、分散剤、乳化安定化剤、重合禁止剤、重合抑制剤、緩衝剤、架橋剤、pH調整剤、連鎖移動剤、触媒等が挙げられ、各種重合法、目的に応じ、必要量添加すればよい。
例えば、各種脂肪酸塩、ロジン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(アリール)硫酸エステル塩などのアニオン性乳化剤、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等のノニオン性乳化剤、
カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸型、イミダゾリン誘導体型等の両性界面活性剤、
エレミノールJS−2(三洋化成工業製)、エレミノールRS−30(三洋化成工業製)、ラテムルS−180A(花王製)、アクアロンHS−10(第一工業製薬製)、アクアロンKH−10(第一工業製薬製)、アデカリアソープSE−10N(旭電化製)、アデカリアソープSR−10(旭電化製)等のアニオン性反応性乳化剤、
アクアロンRN−10(第一工業製薬製)、アデカリアソープNE−10(旭電化製)、アデカリアソープER−10(旭電化製)等のノニオン性反応性乳化剤等が挙げられる。
本発明では、特にアニオン性官能基を有し、エマルション粒子に固定化されるアニオン性反応性乳化剤の使用が、速乾性、耐水性等の面から好ましい。
本発明では、特にアニオン性官能基を有する開始剤を用いることが好ましい。このような開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤等が挙げられる。
エマルション粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、50nmから1000nm(好ましくは50nmから500nm、さらに好ましくは50nmから300nm)であることが好ましい。
なお、平均粒子径は、動的光散乱法により測定した値である。具体的には、動的光散乱測定装置として、マイクロトラック粒度分析計(例えば、UPA150、日機装株式会社製)を用い、検出された散乱強度をヒストグラム解析法のMarquardt法により解析した値であり、測定温度は25℃である。
このような(B)成分は、イソシアネート化合物(以下、「(b−1)成分」ともいう。)に、イソシアネートと反応可能な官能基と3級アミノ基とを含有する化合物(以下、「(b−2)成分」ともいう。)、イソシアネートと反応可能な官能基とポリアルキレンオキサイド基とを有する化合物(以下、「(b−3)成分」ともいう。)、イソシアネートと反応可能な官能基と3級アミノ基及びポリアルキレンオキサイド基とを有する化合物(以下、「(b−4)成分」ともいう。)等を反応させて得ることができる。
1.(b−1)成分、(b−2)成分、及び(b−3)成分の組み合わせ
2.(b−1)成分、及び(b−4)成分の組み合わせ
3.(b−1)成分、(b−2)成分、及び(b−4)成分の組み合わせ
4.(b−1)成分、(b−3)成分、及び(b−4)成分の組み合わせ
5.(b−1)成分、(b−2)成分、(b−3)成分及び(b−4)成分の組み合わせ
等が挙げられる。
具体的に、(B)成分を製造する際には、まず(b−1)成分と(b−2)成分を反応させた後に、(b−3)成分を反応させてもよいし、またその逆に、まず(b−1)成分と(b−3)成分を反応させた後に、(b−2)成分を反応させてもよい。また、(b−1)成分と、(b−2)成分、(b−3)成分を同時に反応させてもよいし、(b−1)成分と(b−4)成分を反応させてもよい。
本発明では、これらの反応の組み合わせや反応順序を適宜選定することにより、(B)成分を得ることができる。反応温度としては、40℃から90℃程度、また反応時間としては1時間から24時間程度であればよい。
なお、(b−3)成分、(b−4)成分のポリアルキレンオキサイド基におけるアルキレンオキサイドの平均繰り返し単位数は通常2〜100、好ましくは5〜90である。この平均繰り返し単位数が2より小さい場合は、水へ溶解性が不十分となり、速乾性が発現され難くなる。また、貯蔵安定性が低下する場合がある。平均繰り返し単位数が100より大きい場合は、耐水性、速乾性等において十分な物性が発現され難くなる。
例えば、ドデシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ジスチレン化フェニルアルコール等の疎水性アルキルアルコール、グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有アルコールが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
(C)成分としては、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン等が挙げられ、特に、アンモニアが好ましく用いられる。
本発明では、(C)成分の混合量を少なくしても、速乾性に優れ、貯蔵安定性に優れる塗料組成物を得ることができる。
(C)成分の混合量が1重量部より多い場合、貯蔵安定性には優れるが、臭気が強くなり、塗装作業性や周辺環境上好ましくない。0.01重量部より少ない場合、速乾性や貯蔵安定性に劣る場合がある。
(合成例A1)
モノマーとして、スチレンモノマー(12.8重量部)、メチルメタクリレート(18.0重量部)、2−エチルヘキシルアクリレート(18.0重量部)、アクリル酸(0.7重量部)、アクリルアミド(0.5重量部)、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(1.7重量部)、開始剤として過硫酸カリウム(0.3重量部)を使用し、窒素雰囲気下80℃で3時間、乳化重合を行った。pH2.5、固形分51%、平均粒子径140nmのエマルションA1を得た。
モノマーとして、スチレンモノマー(12.8重量部)、メチルメタクリレート(18.0重量部)、2−エチルヘキシルアクリレート(18.0重量部)、アクリル酸(0.7重量部)、アクリルアミド(0.5重量部)、乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)(1.7重量部)、開始剤として過硫酸カリウム(0.3重量部)を使用し、窒素雰囲気下80℃で3時間、乳化重合を行った。pH2.5、固形分51%、平均粒子径150nmのエマルションA2を得た。
モノマーとして、スチレンモノマー(12.2重量部)、メチルメタクリレート(18.0重量部)、2−エチルヘキシルアクリレート(18.0重量部)、アクリル酸(0.7重量部)、ジアセトンアクリルアミド(1.0重量部)、乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)(1.7重量部)、開始剤として過硫酸カリウム(0.3重量部)を使用し、窒素雰囲気下80℃で3時間、乳化重合を行った。その後、アジピン酸ジヒドラジド(0.5重量部)を添加し、pH4.5、固形分51%、平均粒子径150nmのエマルションA3を得た。
1段目モノマーとして、スチレンモノマー(8.0重量部)、メチルメタクリレート(11.0重量部)、2−エチルヘキシルアクリレート(5.0重量部)、グリシジルメタクリレート(1.0重量部)、
2段目モノマーとして、スチレンモノマー(4.3重量部)、メチルメタクリレート(7.0重量部)、2−エチルヘキシルアクリレート(13.0重量部)、アクリル酸(0.7重量部)、
乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬株式会社製)(1.7重量部)、開始剤として過硫酸カリウム(0.3重量部)を使用し、窒素雰囲気下80℃で3時間、乳化重合を行い、pH4.5、固形分51%、平均粒子径155nmのコアシェルエマルションA4を得た。
(合成例B1)
NCO含有率50.0%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)(22.2重量部)、平均分子量1000のポリエチレングリコール(66.0重量部)、N,N−ジメチルアミノエタノール (11.8重量部)、エタノール(2.0重量部)、ジブチルスズジラウリレート(0.05重量部)を使用し、酢酸ブチル溶液中で、窒素雰囲気下70℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルと未反応のエタノールを減圧留去し、ウレタン化合物B1を得た。
NCO含有率21.8%のヘキサメチレンジイソシアヌレート(46.7重量部)、平均分子量1000のポリエチレングリコール(43.8 重量部)、N,N−ジメチルアミノエタノール (5.2重量部)、エタノール(5.0重量部)、ジブチルスズジラウリレート(0.05重量部)を使用し、酢酸ブチル溶液中で、窒素雰囲気下70℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルと未反応のエタノールを減圧留去し、ウレタン化合物B2を得た。
NCO含有率21.8%のヘキサメチレンジイソシアヌレート(36.5重量部)、平均分子量1000のポリエチレングリコール(34.3 重量部)、N,N−ジメチルアミノエタノール (4.1重量部)、HLB 15のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(23.8重量部)、エタノール(2.0重量部)、ジブチルスズジラウリレート(0.05重量部)を使用し、酢酸ブチル溶液中で、窒素雰囲気下70℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルと未反応のエタノールを減圧留去し、ウレタン化合物B3を得た。
NCO含有率21.8%のヘキサメチレンジイソシアヌレート(79.3重量部)、エチレングリコール(4.6 重量部)、N,N−ジメチルアミノエタノール (8.8重量部)、エタノール(8.0重量部)、ジブチルスズジラウリレート(0.05重量部)を使用し、酢酸ブチル溶液中で、窒素雰囲気下70℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルと未反応のエタノールを減圧留去し、ウレタン化合物B4を得た。
NCO含有率21.8%のヘキサメチレンジイソシアヌレート(47.9重量部)、平均分子量1000のポリエチレングリコール(45.0 重量部)、エタノール(8.0重量部)、ジブチルスズジラウリレート(0.05重量部)を使用し、酢酸ブチル溶液中で、窒素雰囲気下70℃で3時間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルと未反応のエタノールを減圧留去し、ウレタン化合物B5を得た。
表1に示す配合で、エマルションA1、25%アンモニア水、ウレタン化合物B1、チタンペースト、造膜助剤、増粘剤、消泡剤を常法により混合・攪拌し、塗料1を作製した。作製した塗料1を用いて次の試験を行った。
作製した塗料1を50℃の恒温槽に7日間貯蔵後、粘度変化を確認した。評価は次の通り。結果は表1に示す。
○:粘度変化20%未満
△:粘度変化20%以上30%未満
×:粘度変化30%以上
作製した塗料1から発生する臭気を官能試験により評価した。評価は以下の通り。結果は表1に示す。
○:臭気をほとんど感じない
×:臭気を著しく感じる
作製した塗料1を50℃の恒温槽に7日間貯蔵後、23℃、50%RH(以下、「標準状態」ともいう)にて、150×120×3mmの透明なガラス板にWET膜厚が150μmとなるようにアプリケーター引きし、水浸漬したときに、塗膜が流出しなくなるまでの時間を測定した。結果は表1に示す。
作製した塗料1を150×120×3mmの透明なガラス板に、WET膜厚が150μmとなるようにアプリケーター引きし、標準状態で2日間乾燥養生後、60度の角度での光沢度を測定した。結果は表1に示す。なお光沢度の測定は、光沢度計(日本電色工業株式会社製)を用いておこなった。
作製した塗料1を150×120×3mmの透明なガラス板に、WET膜厚が150μmとなるようにアプリケーター引きし、標準状態で2日間乾燥養生後、80℃雰囲気下に1週間放置した。このとき1週間放置前後の色相を測定し、1週間放置前後の色差(ΔE)を算出した。評価は次のとおりである。結果は表1に示す。なお、色差は、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)を用いて行った。
○:ΔE:1.0未満
△:ΔE:1.0以上〜2.0未満
×:ΔE:2.0以上
表1に示す配合で塗料を作製し、実施例1と同様の試験を行った。結果は表1に示す。
Claims (3)
- (A)アニオン性官能基を有する合成樹脂エマルション、
(B)3級アミノ基及びポリアルキレンオキサイド基を有するウレタン化合物、
(C)揮発性塩基、
を含有し、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(B)成分0.1重量部〜10重量部、(C)成分0.01重量部〜1重量部を含有することを特徴とする水性塗料組成物。 - (A)成分がカルボキシル基を有する合成樹脂エマルションであり、(A)成分の固形分100重量部に対し、(D)エポキシ基を有する反応性化合物を0.1〜50重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の水性塗料組成物。
- (A)成分がカルボキシル基及びエポキシ基を有する合成樹脂エマルションであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006095921A JP5072249B2 (ja) | 2005-04-01 | 2006-03-30 | 水性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005106004 | 2005-04-01 | ||
JP2005106004 | 2005-04-01 | ||
JP2006095921A JP5072249B2 (ja) | 2005-04-01 | 2006-03-30 | 水性塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006307206A JP2006307206A (ja) | 2006-11-09 |
JP5072249B2 true JP5072249B2 (ja) | 2012-11-14 |
Family
ID=37474441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006095921A Expired - Fee Related JP5072249B2 (ja) | 2005-04-01 | 2006-03-30 | 水性塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5072249B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6184108B2 (ja) * | 2013-01-30 | 2017-08-23 | 株式会社フィルコーポレーション | 光触媒溶液、多機能塗料溶液、光触媒を定着させた基材、光触媒と多機能性成分の紛体を定着させた多機能基材 |
JP7261536B2 (ja) * | 2018-01-29 | 2023-04-20 | スズカファイン株式会社 | 塗料組成物とこれを用いたコンクリート構造物の表面保護方法 |
WO2020068890A1 (en) | 2018-09-26 | 2020-04-02 | Lubrizol Advanced Materials, Inc. | Fast drying waterborne coatings |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2020629C (en) * | 1989-07-21 | 2000-02-01 | Frank Landy | Shelf stable fast-cure aqueous coating |
JPH06166993A (ja) * | 1992-11-30 | 1994-06-14 | Sumitomo Chem Co Ltd | 紙塗工用樹脂およびそれを含有する紙用塗工組成物 |
MY115083A (en) * | 1996-06-07 | 2003-03-31 | Rohm & Haas | Waterborne traffic paints having improved fast dry characteristic and method of producing traffic markings therefrom |
JPH10219190A (ja) * | 1997-02-06 | 1998-08-18 | Kansai Paint Co Ltd | 多液型水性塗料組成物 |
JPH1112496A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-01-19 | Kikusui Kagaku Kogyo Kk | 水性塗料組成物 |
JP3384315B2 (ja) * | 1998-02-02 | 2003-03-10 | 東洋インキ製造株式会社 | 記録材 |
JP3633387B2 (ja) * | 1998-08-03 | 2005-03-30 | エスケー化研株式会社 | 水性速乾性塗料組成物 |
JP4258062B2 (ja) * | 1999-05-20 | 2009-04-30 | 荒川化学工業株式会社 | シラン変性ポリウレタンの製造方法 |
AU785048B2 (en) * | 2001-03-21 | 2006-09-07 | Rohm And Haas Company | Method for preparing storage-stable fast-drying multi-component aqueous coating compositions and coatings derived therefrom |
JP4860072B2 (ja) * | 2001-09-18 | 2012-01-25 | コニシ株式会社 | シリル化ウレタン系速硬化型水性組成物及び該水性組成物を含有する水性接着剤並びに水性コーティング剤 |
JP4370760B2 (ja) * | 2002-08-28 | 2009-11-25 | Dic株式会社 | 速乾型水性被覆剤 |
-
2006
- 2006-03-30 JP JP2006095921A patent/JP5072249B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006307206A (ja) | 2006-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
ES2335870T3 (es) | Composicion de polimero que comprende un polimero que tiene una morfologia de polimero en gradiente. | |
JP5799643B2 (ja) | 水性ポリウレタン樹脂分散体組成物及びその製造方法 | |
JP3885279B2 (ja) | 水性硬化型樹脂組成物および塗料、接着剤 | |
JP4469479B2 (ja) | 水性エマルジョン系樹脂組成物 | |
JP2008303371A (ja) | 水性塗料組成物 | |
JPWO2012014761A1 (ja) | 親水化処理剤 | |
JP5374014B2 (ja) | 水性塗料組成物 | |
JP5072249B2 (ja) | 水性塗料組成物 | |
JP2006255635A (ja) | ポリウレタン系樹脂硬化塗膜の製造方法 | |
JP4197130B2 (ja) | 乳化重合樹脂組成物 | |
JP3852003B2 (ja) | 無機建材用水性塗料組成物及びその塗装板 | |
JP2008088227A (ja) | 発泡性耐火塗料 | |
EP3186291B1 (en) | Coating compositions capable of producing surfaces with dry-erase properties | |
JP2007297491A (ja) | 硬化型水性樹脂組成物 | |
JP6647419B2 (ja) | 親水性ポリマー及びこのポリマーを用いた塗料用水性樹脂組成物 | |
JP5048941B2 (ja) | エマルションの製造方法及びそれを用いた塗料 | |
JP2005187517A (ja) | 二液型水性被覆組成物 | |
JP4886391B2 (ja) | 不飽和結合含有水性樹脂、硬化性水性樹脂組成物及び水性塗料組成物 | |
JP4621935B2 (ja) | 水性樹脂組成物 | |
JP2005343966A (ja) | 水性樹脂分散体の製造方法 | |
JP4608259B2 (ja) | 水性樹脂組成物 | |
JPH10231452A (ja) | アルカリ性無機硬化体の塗装保護方法 | |
JP6066406B2 (ja) | 水性被覆材 | |
JP2017125219A (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
JP2006052310A (ja) | ポリシロキサン複合重合体粒子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111130 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120111 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120731 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5072249 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |