JP5071847B2 - 液晶表示素子および装置 - Google Patents
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Description
図7(a)及び図7(b) はIPS方式の液晶素子における液晶の動作を示す側断面を、図7(c)及び図7(d) はその正面図を表す(複数画素の一画素を部分的に示した。対応する一画素全体の図については図5に示す)。
これらの図において、101は線状の共通電極、102は絶縁膜、103は信号電極(ドレイン電極)、104は線状の画素電極、105は液晶配向層、106は棒状の液晶分子、107は基板、108は偏光板、109は電界、110は線状の共通電極101,線状の画素電極104の長手方向(図7(c)正面図)に若干の角度をもつ方向、111は偏光板偏光透過軸方向を示している。
例えば、下記非特許文献2においては、ポリビニルシンナメート系の光反応性高分子材料を塗布し、これに直線偏光した紫外光を照射することにより、前記光反応性高分子に照射直線偏光方向に対応した異方的な光化学反応(ポリビニルシンナメートの場合は光重合)を生じさせたいわゆる光配向層の、IPS方式の配向層への適用が報告されている。
しかしながら、上記非特許文献2に開示されたようないわゆる光配向層は、液晶配向層として広く用いられているポリイミド・ラビング配向層より一般的にアンカリング力が弱いという問題点がある。同様に、上記非特許文献3に開示されているような微細溝配向層も、原理的には弱いアンカリング(表面溝の方向からの方位角φのsin4 φに比例したアンカリング特性)となることが、上記非特許文献4に報告されている。
また、上記非特許文献2において、光配向膜材料として用いられているポリビニルシンナメートは、通常液晶配向層に用いられている非常に高いガラス転移温度(250℃以上)を持つことで知られるポリイミドに比べてガラス転移温度が低い。また、ポリイミド系の光反応性高分子も光配向用の材料として用いられているが、ほとんどの場合、光配向プロセス時の紫外光照射により選択的に高分子鎖が切断され平均的な分子量(およびガラス転移温度)が低下するタイプである。
このような表面ガラス転移温度が低い高分子配向層を、例えばIPS方式の液晶表示素子に用いた場合、白表示に近い高諧調(高駆動電圧)表示時には高電界により液晶配向層表面において、電界トルクを受け続ける液晶層からのトルクが継続的に液晶配向層表面の高分子に加わることから、液晶配向を規制している高分子配列構造にレオロジー的な変位が生じ、結果として電界を0に戻しても元の配向規制方向に戻らず、ヒステリシスが発生する場合があることが上記特許文献1において指摘されている。
本発明は、上記状況に鑑みて、表面チルト角がほぼ0で、かつヒステリシスフリーを実現する液晶配向層を用いることにより、残像を発生することなく、広い視野角特性を有する液晶表示素子及びそれを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
〔1〕液晶表示素子において、一対の基板と、この一対の基板間に配置された液晶層と、この液晶層と前記一対の基板の少なくともいずれか一方との間に配置された液晶配向層とを備え、この液晶配向層は、エポキシ系高分子を主成分とし、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸を含む複数の成分から形成された薄膜であり、この液晶配向層の薄膜の表面層は前記ポリアミック酸がイミド化したポリイミド成分が最も大きい比率を占めており、少なくとも一方の前記液晶配向層の前記ポリイミド成分が主たる表面層には、異なる二方向の溝が形成され、この二方向の溝の成す角が、56.25度より大きく、かつ70.53度より小さな角度となっていることを特徴とする。
微細な溝が形成された表面の理論的なモデルとして、平面z=0から測った高さが
F=(1/2)∫dr{K1 (∂y ny +∂z nz )2 +K2 (∂y nz −∂z ny )2 +K3 〔(∂x ny )2 +(∂x nz )2 〕} …(2)
のように書くことができる。
(∂ζ/∂x)+ny (∂ζ/∂y)−nz =0 …(3)
のように書き直すことができる。Ai |qi |について最低次の寄与を考えると、上記式(3)は表面上におけるnz の境界条件、すなわち
Frankの弾性エネルギー〔上記式 (2) 〕に対して変分原理を適用することにより、Euler−Lagrangeの方程式
∂y nz −∂z ny =0 …(7)
が得られる。上記式 (7) の導出においては、表面上でnz の値が上記式 (4) で表されるように固定されていること、すなわち、表面上でnz の微小変分がδnz =0となることと、上で述べたように表面上でny には何の条件も課されていないこと、すなわちδny ≠0であることを用いている。
ここで、平行でない溝が2組切られている、菱形状の凹凸がある平面を考える。2組の溝のピッチ、高さは等しく、|q1 |=|q2 |=q,かつA1 =A2 =Aであるとする。2組の溝がなす角度をα(0≦α≦π/2)とする。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
基板として、厚みが0. 7mmで表面を研磨した透明なガラス基板を2枚用い、これらの基板のうち一方の基板の上に薄膜トランジスタおよび配線電極を形成し、更にその上に窒化シリコンからなる絶縁保護膜(絶縁膜)を形成した。なお、薄膜トランジスタおよび配線電極からなるマトリクス素子は基板面に概ね平行な電界(横電界)が印加できるものであれば何でも良く、その製法は本発明の骨子には関係しないので記述は省略する。
これらの図において、1は共通電極(コモン電極)、2は絶縁膜、3は信号電極(ドレイン電極)、4は画素電極(ソース電極)、5は液晶配向層、6は液晶配向層の表面に形成される溝、7は基板、8は走査電極(ゲート電極)、9はアモルファスシリコン、10は薄膜トランジスタ素子である。
液晶配向層5の表面に溝6を形成するための表面処理方法としては、ナノスケールの凹凸を持つ金型を、液晶配向層5表面に高温で押し付けて表面凹凸を形成する、いわゆるナノインプリント技術を用いた。ナノインプリント法は、簡便に表面の溝の間隔と高さをナノスケールで再現良く形成可能である(上記非特許文献3参照)。さらに、IPS方式においては、界面チルト角が小さいほど視角特性が良いことが知られており、上記のナノインプリントによる溝を用いた液晶配向層では界面チルト角が一般に非常に小さなものとなり、良好な視角特性が期待できる。
なお、この実施例では、液晶配向層5の表面に溝6を形成するための方法としてナノインプリント法を用いたが、それ以外の、例えば、フォトリソグラフィー(上記非特許文献5参照)、または刻線加工(ruling)(上記非特許文献6参照)などの方法なども利用できる。特に無機材料の表面を刻線加工したものを用いた場合には、高分子表面の表面ガラス転移に関連した、残像の原因となりうる粘弾性挙動の問題を回避できる。
次いで、この液晶セルの基板間に誘電異方性Δεが正でその値が12.4であり、屈折率異方性Δnが0. 127の、上記非特許文献7に記載のネマチック液晶組成物を真空で注入し、紫外線硬化型樹脂からなる封止材で封止して液晶パネルを得た。このとき液晶層の厚み(ギャップ)dは上記のスペーサにより3. 1μmとなるように調整した。従って、これらのパネルのリタデーション(Δnd)は、約0. 39μmとなる。
次に、このパネルを2枚の偏光板(日東電工社製G1220DU)で挾み、一方の偏光板の偏光透過軸を上記のラビング方向とほぼ平行とし、他方をそれに直交させ、これにより低電圧で暗表示、高電圧で明表示となるノーマリクローズ特性とした。
この実施例1の液晶表示素子はノーマリクローズ型表示素子構成であり、電圧無印加時に低光透過状態(いわゆる暗表示)が得られた。次に、電極間に周波数1kHzの14Vppの交流電圧(最大透過率を与える電圧Vmax が7.5V)を加えることにより、最大光透過状態(いわゆる明表示)が得られた。
また、ミノルタ社製の液晶視野角測定装置CV−1000を用いて、本実施例の液晶表示素子のコントラストを測定したところ、正面コントラストとして500:1以上、その視野角特性として、上下140度、左右140度の全域でコントラスト比が10:1以上で、かつ階調反転のない広視野角特性が得られた。目視による画質検査においても、斜め方向から見ても表示色の大きな変化は見られず、均一性の高い表示が得られた。
(実施例2)
用いる金型の溝パターンの間隔のみを900nmに変更してナノインプリントにより表面溝6を形成した液晶配向層5とし、共通電極1と画素電極4の二つの櫛歯電極からなる構成に代えて、例えば上記特許文献2に記述されているような、ほぼ画素全体を占めるITO透明共通電極と、絶縁膜2を介してその上に積層されたITO櫛歯電極からなる、いわゆるFOP(Finger on plane)電極構成とした以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を作成し、実施例2とした。
その他の特性は、実施例1とほぼ同様の良好な特性が得られた。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
2 絶縁膜
3 信号電極(ドレイン電極)
4 画素電極(ソース電極)
5 液晶配向層
6 液晶配向層の表面に形成される溝
7 基板
8 走査電極(ゲート電極)
9 アモルファスシリコン
10 薄膜トランジスタ素子
11 液晶表示装置
Claims (2)
- 一対の基板と、該一対の基板間に配置された液晶層と、該液晶層と前記一対の基板の少なくともいずれか一方との間に配置された液晶配向層とを備え、該液晶配向層は、エポキシ系高分子を主成分とし、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸を含む複数の成分から形成された薄膜であり、該液晶配向層の薄膜の表面層は前記ポリアミック酸がイミド化したポリイミド成分が最も大きい比率を占めており、少なくとも一方の前記液晶配向層の前記ポリイミド成分が主たる表面層には、異なる二方向の溝が形成され、該二方向の溝の成す角が、56.25度より大きく、かつ70.53度より小さな角度となっていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
- 請求項1記載の液晶表示素子を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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