JP5071704B2 - 車両の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CVTおよびエンジン出力を制御する、車両の駆動制御装置に関する。
車両では、運転者がアクセルペダルを操作して、エンジン動力を要求する。運転者は、加速が不足していると感じると、さらにアクセルペダルを踏み込むことになる。
特許文献1の制御システムでは、予め記憶したエンジンマップに基づいて、エンジンに対するエネルギー入力と、バリエータにおける反動トルクの双方を調整するようにしている。
特表平7−505699号公報
しかしながら、燃費の改善とドライバビリティの向上の両立という点で、さらに高性能化が望まれる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、燃費とドライバビリティを両立することができる、車両の駆動制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、変速比を無段階で変更することのできるトルク制御型無段変速機構(以下、CVTという)と、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、CVTおよびエンジンの動作を制御する制御部とを備え、上記制御部は、運転者の要求する車両の駆動状態を実現するための状態量を求める運転者要求変換部を含み、この運転者要求変換部は、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量および車速検出手段により検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、上記状態量として、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明では、運転者がアクセルペダルを介して車両に求める要求を、エンジンに最大効率を与えることのできる、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクという状態量に変換する。これにより、可及的に、運転者の要求に応じて、車両の加速性能を損なうことなく、エンジンを最大効率で動作させることができる。その結果、トルク制御型のCVTを備える車両において、燃費とドライバビリティを両立させることができる。
また、上記運転者要求変換部は、検出されたアクセル操作量および検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むので、下記の利点がある。すなわち、目標車速と実際の車速との比較に基づいて目標車速を補正することにより、エンジン動力を人工的にブーストすることができる。実際の車速と比較することによって目標車速を補正するので、制御ループを低容量化することができる。
また、本発明は、変速比を無段階で変更することのできるトルク制御型無段変速機構(以下、CVTという)と、このCVTの入力軸および出力軸の間に介装された遊星ギヤ機構と、変速比無限大を含む変速比範囲で動力を伝達する動力循環モードを実現するときに連結される動力循環モードクラッチと、CVTのみで動力を伝達する直結モードを実現するときに連結される直結モードクラッチとを含む変速比無限大無段変速機(以下、IVTという)と、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、IVTおよびエンジンの動作を制御する制御部とを備え、上記制御部は、運転者の要求する車両の駆動状態を実現するための状態量を求める運転者要求変換部を含み、この運転者要求変換部は、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量および車速検出手段により検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、上記状態量として、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むことを特徴とするものである(請求項2)。
本発明では、運転者がアクセルペダルを介して車両に求める要求を、エンジンに最大効率を与えることのできる、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクという状態量に変換する。これにより、可及的に、運転者の要求に応じて、車両の加速性能を損なうことなく、エンジンを最大効率で動作させることができる。その結果、トルク制御型のCVTを含むIVTを備える車両において、燃費とドライバビリティを両立させることができる。
また、上記運転者要求変換部は、検出されたアクセル操作量および検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むので、下記の利点がある。すなわち、目標車速と実際の車速との比較に基づいて目標車速を補正することにより、エンジン動力を人工的にブーストすることができる。実際の車速と比較することによって目標車速を補正するので、制御ループを低容量化することができる。
具体的には、上記目標車速補正部は、目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の偏差に所定のゲインを乗じて得られる補正量を上記目標車速に加算して、補正目標車速を得る場合がある(請求項)。この場合、目標車速および実際の車速の偏差と単一のゲインとを用いるので、エンジンの動力変化の過渡特性のチューニングが容易である。また、制御ループが簡素で安価である。換言すると、安価にキックダウン機能を提供することができる。
上記状態量演算部は、補正目標車速に対応するエンジン出力に基づいて、エンジンに最大効率を与えるための目標エンジン回転速度および目標エンジントルクを演算する目標エンジン性能演算部と、目標エンジン性能演算部により演算された目標エンジン回転速度および目標エンジントルクに基づいて目標トランスミッション入力トルクを演算する目標トランスミッション入力トルク演算部とを含む場合がある(請求項)。この場合、運転者の要求に応じてブーストされるエンジン動力の目標値(目標エンジン回転速度および目標エンジントルク)が、エンジン回転速度とエンジントルクの関係において最大効率を得るための特性曲線(最大効率曲線/PEC:peak efficiency curve)に則って、演算される。これにより、加速性を損なうことなく燃費を向上させることが実効あるものとなる。
上記制御部は、CVTを伝達トルクを制御するための制御部を含み、上記目標トランスミッション入力トルク演算部により演算された目標トランスミッション入力トルクは、上記CVTを伝達トルクを制御するための制御部に出力される場合がある(請求項)。また、上記制御部は、エンジンのトルクを制御するためのエンジン制御部を含み、目標エンジン性能演算部により演算された目標エンジン回転速度は、エンジン制御部に出力される場合がある(請求項)。トルク制御型のCVT6を介するエンジン負荷トルクを制御し、この制御をエンジン制御に付加することで、最適な制御が可能となる。特に、上記CVTがフルトロイダル型のCVTを含む場合に好適である(請求項)。
本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態の、車両の駆動制御装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、変速比無限大無段変速機1(以下、IVT1という)は、エンジン2の出力軸3にトーショナルダンパ4を介して連結されたIVT入力軸5と、フルトロイダル型無段変速機からなるCVT6と、遊星ギヤ機構7と、IVT入力軸5と平行に設けられ駆動輪に連結されたIVT出力軸8とを備えている。上記のCVT6は、いわゆるトルク制御型のCVTである。
本実施の形態では、IVT1を有する車両の駆動制御装置に則して説明するが、本発明は、トルク制御型のCVTを備える車両の駆動制御装置であれば、適用することができる。
CVT4は、IVT入力軸5と同軸上に設けられたCVT入力軸9と、CVT入力軸9を挿通させる中空のCVT出力軸10とを備えている。CVT入力軸9には、一対の入力ディスク11,12が一体回転可能に設けられている。これらの入力ディスク11,12は、背中合わせに配置され、それぞれ、トロイダルレースを形成している。また、CVT出力軸10には、一対の入力ディスク11,12のトロイダルレースにそれぞれ対向するトロイダルレースをそれぞれ形成した一対の出力ディスク13,14が、一体回転可能に設けられている。
入力ディスク11,12と出力ディスク13,14のトロイダルレース間には、両ディスク11,13;12,14間にトルクを伝達するためのローラ15,16がそれぞれ配置されている。入力ディスク11からローラ15を介して出力ディスク13にトルクが伝達されるとともに、入力ディスク12からローラ16を介して出力ディスク14にトルクが伝達される。各ローラ15,16は、キャリッジ17により支持されている。図1では、模式的に示してあるが、実際には、図2に示すように、キャリッジ17の軸線は、ローラ16の回転軸線と直交する方向に延び、且つ所定のキャスタ角βをなしている。ローラ15とそれを支持するキャリッジ17に関しても同じである。
両ディスク11,13;12,14には、油室18の油圧により端末負荷が付与されている。一方、ローラ15,16は、キャリッジ17を介して、油圧シリンダ19の第1および第2の油室20,21の差圧による付勢力を受けて、両ディスク11,13;12,14に押し付けられている。
キャリッジ17に支持されたローラ15,16は、トルクを伝達することによりキャリッジ17に生ずるリアクション力と、出力ディスク13,14を駆動するのに必要なトルクとのアンバランスを解消するべく、キャリッジ17の軸線回りにローラ15,16の回転軸線が揺動角度を生ずるように傾斜させる。これにより、ローラ15,16の姿勢が変化し、両ディスク11,13;12,14間の速度比が連続的に変化するようになっている。
遊星ギヤ機構7は、サンギヤ22と、キャリア23によって支持された複数の遊星ギヤ24と、遊星ギヤ24に噛み合う内歯を有するリングギヤ25とを備えている。
遊星ギヤ機構7は、CVT入力軸9とCVT出力軸10との間に介在している。具体的には、まず、リングギヤ25が、IVT出力軸8に一体回転可能に連結されている。
また、CVT入力軸9の回転が、ギヤ列26および連結状態の動力循環モードクラッチ27(ロークラッチともいう)を介して、キャリア23に伝達されるようになっている。ギヤ列26は、CVT入力軸9と一体回転可能に連結されたギヤ26aと、このギヤ26aに噛み合いIVT出力軸8に回転自在に支持されたギヤ26bとを有している。動力循環モードクラッチ27は、ギヤ26bとキャリア23とを連結/解放可能な、例えば多板クラッチからなる。動力循環モードクラッチ27は、連結されたときに、変速比無限大を含む変速比範囲で動力を伝達する動力循環モードを実現する。
また、CVT出力軸10の回転が、ギヤ列28を介して、サンギヤ22に伝達されるようになっている。ギヤ列28は、CVT出力軸10に一体回転可能に連結されたギヤ28aと、このギヤ28aに噛み合い、サンギヤ22に一体回転可能に連結されたギヤ28bとを有している。ギヤ28bとIVT出力軸8との間には、ギヤ28bとIVT出力軸8とを連結/解放可能な直結モードクラッチ29(ハイクラッチともいう)が介在している。直結モードクラッチ29は、連結されたときに、CVT6のみでのみで動力を伝達する直結モードを実現する。
直結モードクラッチ29が解放され、動力循環モードクラッチ27が連結された状態では、エンジン2の動力は、IVT入力軸5およびギヤ列26を介して、キャリア23に伝達され、その結果、遊星ギヤ機構7のリングギヤ25にトルク増幅されて伝達され、IVT出力軸8に出力される。
このとき、リングギヤ25にかかる駆動負荷による反力がサンギヤ22にもトルクを及ぼす。このサンギヤ22に作用するトルクは、ギヤ列28およびCVT出力軸10を介してCVT6に戻り、CVT入力軸9側でエンジン2の出力トルクと合わさって、ギヤ列26および動力循環モードクラッチ27を介して再びキャリア23に伝達される。
すなわち、エンジン動力がIVT出力軸8に出力されるとともに、CVT6と遊星ギヤ機構7を通って循環するいわゆる動力循環モードとなる。この動力循環モードは、車両発進時、低速走行時、中速走行での急加速時等の大きな駆動トルクが必要とされるときに選択される。
一方、動力循環モードクラッチ27が解放され、直結モードクラッチ29が連結された状態では、エンジン2の動力は、CVT6を経てサンギヤ22に伝達され、直結モードクラッチ29を介して、IVT出力軸8から出力される、直結モードとなる。この直結モードは、中速走行時、高速走行での加速時等のさほど大きな駆動トルクが必要とされないときに選択される。
端末負荷用の油室18および油圧シリンダ19の第1の油室20には、第1のポンプ30から油圧が、第1の圧力制御弁31によって制御されて供給されるようになっている。また、油圧シリンダ19の第2の油室21には、第2のポンプ32からの油圧が、第2の圧力制御弁33によって制御されて供給されるようになっている。
IVT1およびエンジン2の動作を制御する制御部34は、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成されている。
制御部34には、アクセル操作量を検出するアクセル操作量センサ35と、車両の走行速度を検出する車速センサ36と、エンジン回転速度センサ37、CVT入力軸9の回転速度を検出するCVT入力軸回転速度センサ38と、CVT出力軸10の回転速度を検出するCVT出力軸回転速度センサ39と、油圧シリンダ19の第1の油室20と第2の油室21の差圧Pを検出する圧力検出手段としての圧力センサ40と、IVT出力軸8の回転速度を検出するIVT出力軸回転速度センサ75とが接続されており、これらのセンサ36〜40,80からの信号が制御部34に入力されるようになっている。
制御部34では、エンジン出力を制御するために、エンジン2への燃料の供給量を調整する燃料供給量調整機構41に指令信号を出力し、また、ローラ15,16のトルク伝達力を制御するために、第1の圧力制御弁31および第2の圧力制御弁33にそれぞれ指令信号を出力し、また、動力循環モードおよび直結モードの切り換えのために、動力循環モードクラッチ27および直結モードクラッチ29に接離指令信号(図3参照)を出力する。
図3を参照して、制御部34は、コンピュータが所定のプログラム処理を実行することによってソフトウエア的に実現される複数の機能処理部を有している。すなわち、制御部34は、運転者の要求する車両の駆動状態を実現するための状態量を求める運転者要求変換部42と、CVT6をトルク制御する機能、並びに動力循環モードおよび直結モードを切り換える機能を有するIVT制御部43と、エンジン2を制御するためのエンジン制御部44とを備えている。
運転者要求変換部42は、アクセル操作量センサ35により検出されたアクセル操作量θおよび車速センサ36により検出された車速Vを入力し、これらに基づいて、上記状態量として、エンジン2に最大効率を与えるための目標エンジン回転速度ωe,T および目標トランスミッション入力トルクTTRN,T を演算する。
IVT制御部43は、運転者要求変換部42から与えられた目標トランスミッション入力トルクTTRN,T 、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi 、CVT出力軸回転速度センサ39により検出されたCVT出力軸回転速度ωo 、および圧力センサ40により検出された差圧Pを入力し、これらに基づいて、第1および第2の圧力制御弁31,33の例えばソレノイドにそれぞれ指令信号を出力する。また、IVT制御部43は、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi (IVT入力軸回転速度に相当)、およびIVT出力軸回転速度センサ80により検出されたIVT出力軸回転速度ωIVT,o を入力し、これらに基づいて、動力循環モードクラッチ27および直結モードクラッチ29に、モード切り換えのための接離指令信号を出力する。
エンジン制御部44は、運転者要求変換部42から与えられる目標エンジン回転速度ωe,T 、エンジン回転速度センサ37により検出されたエンジン回転速度ωe 、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi 、CVT出力軸回転速度センサ39により検出されたCVT出力軸回転速度ωo 、および圧力センサ40により検出された差圧Pを入力し、これらに基づいて、燃料供給量調整機構41としての例えばスロットル開度調整弁のソレノイドに、弁の開度指令に応じた信号を出力する。
図4を参照して、運転者要求変換部42は、目標エンジン出力演算部45と、目標車速演算部46と、目標車速補正部47と、状態量演算部48とを備えている。目標エンジン出力演算部45は、アクセル操作量センサ35により検出されたアクセル操作量θを入力し、予め記憶された第1のエンジンマップ71を用いて、目標エンジン出力Pe,T を演算する。第1のエンジンマップ71は、アクセル操作量θおよび車速Vに応じたエンジン出力Pが予め記憶されたマップである。
目標車速演算部46は、上記の目標エンジン出力Pe,T を入力し、予め記憶した第2のエンジンマップ72を用いて、目標車速VT を演算する。第2のエンジンマップ72は、エンジン出力Peに応じて最大効率を達成することのできるエンジン回転速度ωe とエンジントルクTeとの関係を、最大効率曲線(PEC:peak efficiency curve)として記憶したものである。
v を車両駆動パワーとし、ηPWT をドライブトレーン効率とし、TRLを車両走行抵抗とし、ωW を駆動輪回転速度としたときに、車両駆動パワーPv は、エンジン出力Peとドライブトレーン効率ηPWT の積に等しいとともに、車両走行抵抗TRLと駆動輪回転速度ωW の積に等しい。すなわち、式Pv =Pe×ηPWT =TRL×ωW が成立する。
ここで、車両走行抵抗TRLは、駆動輪回転速度ωW の関数TRL(ωW )として表される。すなわち、式TRL=TRL(ωW )が成立する。したがって、駆動輪回転速度ωW は、エンジン出力Peの関数として表すことが可能である。すなわち、式ωW =ωW (Pe)が成立する。したがって、上記の第2のエンジンマップ72と目標エンジン出力Pe,T を用いて、目標駆動輪回転速度、すなわち、目標車速VT を求めることができる。
演算された目標車速VT は目標車速補正部47に出力される。
目標車速補正部47は、上記の目標車速VT を入力し、上記目標車速VT と車速センサ36の検出による実際の車速Vとの偏差(VT −V)に、制御ゲイン乗算部49において制御ゲインk1 を乗じ、得られた補正量k1 ×(VT −V)を目標車速VT に加算することにより、補正目標車速VATを得る。
すなわち、下記式(1)に基づいて、補正目標車速VATを得る。
AT=VT +k1 ×(VT −V) …(1)
得られた補正目標車速VATは、状態量演算部48に出力される。状態量演算部48は、上記の補正目標車速VATを入力し、この補正目標車速VATに基づいて、エンジン2に最大効率を与えるための目標エンジン回転速度ωe,T および目標トランスミッション入力トルクTTRN,T を演算する。
具体的には、状態量演算部48は、補正後目標エンジン出力演算部50と、目標エンジン性能演算部としての、目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部51と、目標トランスミッション入力トルク演算部52とを備えている。
補正後目標エンジン出力演算部50は、補正目標車速VATを入力し、上記の第1のエンジンマップ71を用いて、補正目標車速VATに応じた補正後目標エンジン出力Pe,ATを演算する。すなわちブーストされた目標エンジン出力を得ることになる。
演算された補正後目標エンジン出力Pe,ATは、目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部51に出力される。目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部51は、上記の補正後目標エンジン出力Pe,ATを入力し、上記の第2のエンジンマップ72を用いて、目標エンジン回転速度ωe,T と目標エンジントルクTe,T を演算する。このとき、最大効率曲線(PEC)に則って、目標エンジン回転速度ωe,T と目標エンジントルクTe,T が演算されることにより、加速性を損なうことなく燃費を向上させる駆動制御が実効あるものとなる。
目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部51により演算された演算された目標エンジン回転速度ωe,T および目標エンジントルクTe,T は、目標トランスミッション入力トルク演算部52に出力される一方、演算された目標エンジン回転速度ωe,T は、エンジン制御部44に出力される。
目標トランスミッション入力トルク演算部52は、上記の目標エンジン回転速度ωe,T および目標エンジントルクTe,T を入力し、下記の式(2)を用いて、目標トランスミッション入力トルクTTRN,T を演算する。
TRN,T =Te,T …(2)
式(2)より、目標トランスミッション入力トルクTTRN,T が得られる。
次いで、図5を参照して、IVT制御部43は、実トランスミッション入力トルク演算部53と、CVTトルク制御部としての目標トランスミッション入力トルク補正部54と、要求差圧演算部55と、信号出力部56と、モード切り換え部76とを備えている。
モード切り換え部76は、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi (IVT入力軸回転速度に相当)、およびIVT出力軸回転速度センサ75により検出されたIVT出力軸回転速度ωIVT,o に基づいて、IVT変速比を演算し、求めたIVT変速比に応じて、動力循環モードクラッチ27および直結モードクラッチ29に接離指令信号を出力することにより、モードを切り換える。
実トランスミッション入力トルク演算部53は、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi 、CVT出力軸回転速度センサ39により検出されたCVT出力軸回転速度ωo 、および圧力センサ40により検出された第1および第2の油室20,21間の差圧Pを入力し、下記式(3)に基づいて、実トランスミッション入力トルクTTRN,R を演算する(ただし、これは、直結モードの場合の例である。)。
TRN,R =kr ×〔Rv/(Rv−1)〕×P …(3)
ただし、
kr :幾何学的定数
Rv:CVTの変速比(Rv=ωo /ωi
ωi :CVT入力軸回転速度
ωo :CVT出力軸回転速度
目標トランスミッション入力トルク補正部54は、実トランスミッション入力トルク演算部53により演算された実トランスミッション入力トルクTTRN,R を入力し、この実トランスミッション入力トルクTTRN,R と運転要求変換部42の目標トランスミッション入力トルク演算部52から与えられた目標トランスミッション入力トルクTTRN,T との偏差(TTRN,T −TTRN,R )に、制御ゲイン乗算部57において制御ゲインk2 を乗じ、得られた補正量k2 ×(TTRN,T −TTRN,R )を目標トランスミッション入力トルクTTRN,T に加算することにより、補正目標トランスミッション入力トルクTTRN,ATを得る。
すなわち、下記式(4)に基づいて、補正目標トランスミッション入力トルクTTRN,ATを得る。
TRN,AT=TTRN,T +k2 ×(TTRN,T −TTRN,R ) …(4)
要求差圧演算部55は、目標トランスミッション入力トルク補正部54により演算された補正目標トランスミッション入力トルクTTRN,ATを入力するとともに、CVT6の変速比Rvを演算するためにCVT入力軸回転速度ωi およびCVT出力軸回転速度ωo を入力し、下記の線形化された逆関数モデルの式(5)を用いて、油圧シリンダ19の第1および第2の油室20,21間に付与されるべき、要求差圧PD を演算する(ただし、これは、直結モードの場合の例である。)。
D =TTRN,AT/〔kr ×Rv/(Rv−1)〕 …(5)
信号出力部56は、要求差圧演算部55により演算された要求差圧PD を入力し、これを第1の圧力制御弁31および第2の圧力制御弁33の各ソレノイドに対する電圧指令信号に変換して出力することになる。これにより、ローラ15,16に所望のリアクション力を働かせ、CVT6に所望の伝達トルクを伝達させることができる。
次いで、図6を参照し、エンジン制御部44は、目標エンジン回転加速度演算部58と、実トランスミッション入力トルク演算部59と、要求エンジントルク演算部60と、信号出力部61とを備えている。
目標エンジン回転加速度演算部58は、運転者要求変換部42の目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部51から入力した目標エンジン回転速度ωe,T とエンジン回転速度センサ37により検出されたエンジン回転速度ωe との偏差(ωe,T −ωe )に、制御ゲイン乗算部62において制御ゲインk3 を乗じることにより、目標エンジン回転加速度ω’e,ATを得る。すなわち、ω’e,AT=k3×(ωe,T −ωe )である。演算された目標エンジン回転加速度ω’e,ATは、要求エンジントルク演算部60に出力される。
実トランスミッション入力トルク演算部59は、CVT入力軸回転速度センサ38により検出されたCVT入力軸回転速度ωi 、CVT出力軸回転速度センサ39により検出されたCVT出力軸回転速度ωo 、および圧力センサ40により検出された第1および第2の油室20,21間の差圧Pを入力し、上記の式(3)に基づいて、実トランスミッション入力トルクTTRN,R を演算する。演算された実トランスミッション入力トルクTTRN,R は、要求エンジントルク演算部60に出力される。
要求エンジントルク演算部60は、上記の目標エンジン回転加速度ω’e,ATおよび実トランスミッション入力トルクTTRN,R を入力し、下記の式(6)を用いて、要求エンジントルクTe,D を演算する。
e,D =Ie ×ω’e,AT+TTRN,R …(6)
ただし、
Ie :エンジンイナーシャ
であり、式(6)の右辺のIe ×ω’e,ATは、エンジンの慣性トルクに相当する。このエンジンの慣性トルクに実トランスミッション入力トルクTTRN,R を加えることで、要求エンジントルクTe,D が得られる。
信号出力部61は、要求エンジントルク演算部60により演算された要求エンジントルクTe,D を入力し、これを燃料供給量調整機構41としての例えばスロットルバルブ開度調整用の電磁弁のソレノイドに対する電圧指令信号に変換して出力することになる。これにより、エンジン2に所望の動力特性を発揮させることができる。
本実施の形態によれば、下記の優れた利点がある。すなわち、運転者がアクセルペダルを介して車両に求める要求を、運転者要求変換部42の働きで、エンジン2に最大効率を与えることのできる、目標エンジン回転速度ωe,T および目標トランスミッション入力トルクTTRN,T という状態量に変換する。これにより、可及的に、運転者の要求に応じて、車両の加速性能を損なうことなく、エンジン2を最大効率で動作させることができる。その結果、燃費とドライバビリティを両立させることができる。
また、運転者要求変換部42では、目標車速補正部47によって、目標車速VT と実際の車速Vとの比較に基づいて目標車速VT を補正することにより、運転者の要求に見合うように、エンジン動力を人工的にブーストすることができる。特に、実際の車速Vと比較すること、具体的には目標車速VT と実際の車速Vとの偏差(VT −V)を用いて目標車速VT を補正するので、制御ループを低容量化することができる。
また、目標車速補正部47では、目標車速VT と実際の車速Vとの偏差(VT −V)に所定のゲインk1 を乗じて得られる補正量k1 ×(VT −V)を上記目標車速目標車速VT に加算して、補正目標車速VATを得る。単一のゲインk1 を用いるので、エンジン2の動力制御において過渡特性のチューニングが容易である。また、制御ループが簡素で安価である。換言すると、安価に、変速のキックダウン機能を提供することができる。
また、運転者要求変換部42では、運転者の要求に応じて、目標車速VT を補正し、得られた補正目標車速VATに応じて、目標エンジン出力を補正する。したがって、運転者の要求に応じて、エンジン出力がブーストされることになる。そのブーストされるエンジン出力の目標値(目標エンジン回転速度ωe,T および目標エンジントルクTe,T )が、エンジン回転速度ωe とエンジントルクTe の関係において最大効率曲線(PEC)に則って演算される。これにより、加速性を損なうことなく燃費を向上させることが実効あるものとなる。
また、トルク制御型のCVT6を介するエンジン負荷トルクの制御をエンジン制御に付加しているので、最適な制御が可能となる。
すなわち、IVTのようにパワーフローがコントロールされる方式でトルク制御型のCVT6を用いる場合、エンジン慣性が車両慣性から切り離されている。換言すると、エンジントルクTe が駆動輪速度(実質的に車速Vに相当)に直接、影響を与えない。このような前提のもと、IVT制御部43によるCVT6のトルク制御と、エンジン制御部44によるエンジン2のトルク制御とを組み合わせて、システムのパワーフローを制御し、その制御則として、上記のニュートンの第2法則による上記式(6)を用いる。
したがって、駆動制御の過渡的な動作中において、エンジン2から駆動輪へのパワーフロー(正フロー:エンジントルクTe が実トランスミッション入力トルクTTRN,R よりも大きい状態:Te >TTRN,R )を維持することが可能となる。すなわち、アクセルを踏み込んだときに、これに応答する駆動輪の回転速度に、応答初期においてアンダーシュートが発生する現象、いわゆるNMP(non minimum phase)の発生を防止することができる。その結果、ドライバビリティと燃費を向上することができる。
また、IVT制御部43によるCVT6のトルク制御およびエンジン制御部44によるエンジン2のトルク制御において、それぞれ単一の制御ゲインk2 ,k3 を用いるので、制御が簡単であり、安価である。
また、エンジン制御部44は、エンジン応答をCVT6の入力トルク(負荷)から分離し、エンジン速度応答を線形化して、系の応答が1次系の単調増加(減少)となるようにする役割を果たす。したがって、制御ゲインk2 ,k3 に拘らず、エンジン2の回転速度ωe と駆動輪の回転速度(実質的に車速Vに相当)を安定的に応答させることができるという利点もある。
なお、上記の式(1)〜(6)のうち、式(1)、(2)、(4)、(6)は、直結モードか動力循環モードかにかかわらず、採用できる式であり、式(3)、(5)については、直結モードの例に適合する式である。
図7〜図10は本発明の別の実施の形態を示している。すなわち、前述の図1〜図6の実施の形態は、IVTを有する車両の駆動制御装置に係る実施の形態であったが、本実施の形態は、IVTを構成しないトルク制御型のCVTを備える車両の駆動制御装置に係る実施の形態である。
図7を参照して、本実施の形態が図1の実施の形態と主に異なるのは、遊星ギヤ機構7、IVT出力軸8、ギヤ列26,28、動力循環モードクラッチ27、直結モードクラッチ29、IVT出力軸回転速度センサ75が廃止されている点にある。CVT出力軸10は、ギヤ列80、デファレンシャル装置81および駆動軸82を介して、駆動輪83に連結されている。ギヤ列80は、CVT出力軸10と一体回転するギヤ80aと、このギヤ80aに噛み合い、デファレンシャル装置81のケースと一体回転するギヤ80bとを含んでいる。
また、図8を参照して、本実施の形態の制御部34Aが、図3の実施の形態の制御部34と主に異なるのは、IVT制御部43に代えて、CVT制御部43Aが設けられている点にある。本実施の形態では、運転車要求変換部42からCVT制御部43Aに与えられる目標トランスミッション入力トルクTTRN,T は、目標CVT入力トルクに相当する。
また、図9を参照して、本実施の形態の制御部34Aの運転者要求変換部42の目標トランスミッション入力トルク演算部52によって演算された目標トランスミッション入力トルクTTRN,T が、CVT制御部43Aに与えられる。
また、図10を参照して、本実施の形態のCVT制御部43Aが、図5のIVT制御部43と主に異なるのは、モード切り換え部76が廃止されている点にある。本実施の形態において、図10の実トランスミッション入力トルク演算部53により演算される実トランスミッション入力トルクTTRN,R は、実CVT入力トルク(実際のCVT入力トルク)に相当する。
また、本実施の形態において、エンジン制御部44については、図6の実施の形態と同じ構成である。
本実施の形態においても、図1〜図6の実施の形態と同様の作用効果を奏することができ、燃費とドライバビリティを両立することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、遊星ギヤ機構7は、CVT入力軸9に連結される要素、CVT出力軸10に連結される要素、および駆動輪に連結される要素を有していればよい。ギヤ列26,28の少なくとも一方に代えて、チェーン・スプロケット機構を用いてもよい。また、CVTは、フルトロイダル式に限らず、ハーフトロイダル式であってもよく、また、ベルト式、チェーン式その他の各種のタイプのCVTであってもよい。その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
図1〜図6の実施の形態と同じ制御構成において、図4の目標車速補正部47の制御ゲインk1 を相対的に小さくしてエンジン出力をブーストする実施例1と、制御ゲインk1 を相対的に大きくしてエンジン出力をブーストする実施例2と、目標車速補正部を廃止した比較例1とを用いて、アクセルペダルを操作してから車速が変化を開始するまでの応答時間を、シミュレーションにより確認したところ、図11に示す結果を得た。
試験結果から、運転者要求に応じて目標車速を補正することによりエンジン出力をブーストする実施例1,2の応答性が、比較例1と比較して格段に優れていることが実証された。
本発明の一実施の形態の車両の駆動制御装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 CVTの要部の概略図である。 制御部の概略構成を示すブロック図である。 運転者要求変換部の概略構成を示すブロック図である。 IVT制御部の概略構成を示すブロック図である。 エンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の別の実施の形態の車両の駆動制御装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 図7の実施の形態の制御部の概略構成を示すブロック図である。 図7の実施の形態の運転者要求変換部の概略構成を示すブロック図である。 図7の実施の形態のCVT制御部の概略構成を示すブロック図である。 アルセルペダルの操作から車速が変化を開始するのでの応答時間と、車速レベルとの関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1…IVT、2…エンジン、5…IVT入力軸、6…CVT、7…遊星ギヤ機構、8…IVT出力軸、9…CVT入力軸、10…CVT出力軸、11,12…入力ディスク、13,14…出力ディスク、15,16…ローラ、17…キャリッジ、18…油室、19…油圧シリンダ、20…第1の油室、21…第2の油室、27…動力循環モードクラッチ、29…直結モードクラッチ、31…第1の圧力制御弁、33…第2の圧力制御弁、34,34A…制御部、35…アクセル操作量センサ、36…車速センサ、37…エンジン回転速度センサ、38…CVT入力軸回転速度センサ、39…CVT出力軸回転速度センサ、40…圧力センサ、41…燃料供給量調整機構、42…運転者要求変換部、43…IVT制御部(CVTの伝達トルクを制御するための制御部)、43A…CVT制御部、44…エンジン制御部、46…目標車速度演算部、47…目標車速度補正部、48…状態量演算部、51…目標エンジン回転速度及び目標エンジントルク演算部(目標エンジン性能演算部)、52…目標トランスミッション入力トルク演算部、θ…アクセル操作量、V…車速、ωe,T …目標エンジン回転速度、TTRN,T …目標トランスミッション入力トルク、VT …目標車速、VAT…補正目標車速、k1 …制御ゲイン。

Claims (7)

  1. 変速比を無段階で変更することのできるトルク制御型無段変速機構(以下、CVTという)と、
    アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    車両の速度を検出する車速検出手段と、
    CVTおよびエンジンの動作を制御する制御部とを備え、
    上記制御部は、運転者の要求する車両の駆動状態を実現するための状態量を求める運転者要求変換部を含み、
    この運転者要求変換部は、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量および車速検出手段により検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、上記状態量として、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むことを特徴とする車両の駆動制御装置。
  2. 変速比を無段階で変更することのできるトルク制御型無段変速機構(以下、CVTという)と、このCVTの入力軸および出力軸の間に介装された遊星ギヤ機構と、変速比無限大を含む変速比範囲で動力を伝達する動力循環モードを実現するときに連結される動力循環モードクラッチと、CVTのみで動力を伝達する直結モードを実現するときに連結される直結モードクラッチとを含む変速比無限大無段変速機(以下、IVTという)と、
    アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    車両の速度を検出する車速検出手段と、
    IVTおよびエンジンの動作を制御する制御部とを備え、
    上記制御部は、運転者の要求する車両の駆動状態を実現するための状態量を求める運転者要求変換部を含み、
    この運転者要求変換部は、アクセル操作量検出手段により検出されたアクセル操作量および車速検出手段により検出された車速に基づいて、目標車速を演算する目標車速演算部と、この目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の比較に基づいて、目標車速を補正して補正目標車速を得る目標車速補正部と、上記補正目標車速に基づいて、上記状態量として、目標エンジン回転速度および目標トランスミッション入力トルクを演算する状態量演算部とを含むことを特徴とする車両の駆動制御装置。
  3. 請求項1または2において、上記目標車速補正部は、目標車速演算部により演算された目標車速および検出された車速の偏差に所定のゲインを乗じて得られる補正量を上記目標車速に加算して、補正目標車速を得ることを特徴とする車両の駆動制御装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、上記状態量演算部は、
    補正目標車速に対応するエンジン出力に基づいて、エンジンに最大効率を与えるための目標エンジン回転速度および目標エンジントルクを演算する目標エンジン性能演算部と、 目標エンジン性能演算部により演算された目標エンジン回転速度および目標エンジントルクに基づいて目標トランスミッション入力トルクを演算する目標トランスミッション入力トルク演算部と
    を含むことを特徴とする車両の駆動制御装置。
  5. 請求項において、上記制御部は、CVTの伝達トルクを制御するための制御部を含み、上記目標トランスミッション入力トルク演算部により演算された目標トランスミッション入力トルクは、上記CVTの伝達トルクを制御するための制御部に出力されることを特徴とする車両の駆動制御装置。
  6. 請求項において、上記制御部は、エンジンのトルクを制御するためのエンジン制御部を含み、目標エンジン性能演算部により演算された目標エンジン回転速度は、エンジン制御部に出力されることを特徴とする車両の駆動制御装置。
  7. 請求項またはにおいて、上記CVTはフルトロイダル型のCVTを含むことを特徴とする車両の駆動制御装置。
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