JP5071685B2 - 空気調和機 - Google Patents
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図3(a)(b)及び図4(a)(b)に示すように、前記室外熱交換器12は、例えば、正面の操作部28以外の3方から内部の機器の外周を囲むように縦向きに配置され、室外熱交換器12の伝熱管24を流れる冷媒は、機枠27の上部に設けた送風機15で外部空気を放熱フィン33の間から吸引して外部空気と熱交換されて蒸発又は凝縮する。図示例では、前記室外熱交換器12は、上部室外熱交換器12aと下部室外熱交換器12bを上下2段に重ねて設けている。
詳細に説明すると、水平な複数の伝熱管24をU字管34で順次接続して室外熱交換器12を構成し、この室外熱交換器12の最下方部に位置し、かつ、出入り口配管21に接続して主分流器19を設け、この主分流器19の下流(暖房時の冷媒の流れの方向で、機械的構成では上部)に2個の副分流器20a、20bを設け、これらの副分流器20a、20bにそれぞれ分流管23a1、23a2、23b1、23b2の一端部を接続し、これらの分流管23a1、23a2、23b1、23b2の他端部を各伝熱管24の端部の連結部35に接続している。
そして、最も下方に位置する分流管23b2は、他の分流管23a1、23a2、23b1に比べて小径に設定されて流通抵抗が大きくなるようにしている。
冷媒の分流比率を変える手段として、配管の径を異ならせる以外に、副分流器20bの内部の2つの冷媒通路のうち分流管23b2が接続されている側に流動抵抗を設ける方法、内部の2つの冷媒通路を偏心させておく方法が開示されている。
(1)分流管23a1、23a2、23b1、23b2は、1本ずつしか図示されていないが、実際は、多数本で構成されているため、図5のように副分流器20bに接続された分流管23b1と23b2の径を異ならせると、分流管と副分流器20bとの接続個所と、分流管と連結部35との接続個所が多数あるにもかかわらず、管径に応じて決められた個所にしか接続できず、製造、組み立ての作業性が悪い。
(2)分流管の管径を同一にして、副分流器20bの内部の冷媒通路のうち分流管23b2が接続される側に流動抵抗を設ける方法では、複数本ずつの分流管23b1、23b2の接続される個所が同一形状であるにもかかわらず、分流管23b1、23b2の接続個所が流動抵抗の有無によって予め決められており、組み立て作業性が悪いだけでなく、誤接続の恐れがある。
(3)内部の2つの冷媒通路を偏心させて分流管23b2が接続されている側の流量を少なくする方法でも前記(2)と同様に、分流管23b1、23b2の接続個所が偏心個所によって決められており、組み立て作業性が悪いだけでなく、誤接続の恐れがある。
などの問題があった。
分流器は、その内部で分流比を調整するのではなく、すべての分流管に均等に冷媒が流れるように構成する。
室外熱交換器の上方部の伝熱管に接続された分流管に冷媒を分流する上部分流器は、室外熱交換器の下方部の伝熱管に接続された分流管に冷媒を分流する下部分流器より個数を多くする。
本管の直径は、下部熱交換器用分岐管と複数の上部熱交換用分岐管の直径より大きくする。
室外熱交換器は、同一構成の上部熱交換器と下部熱交換器を上下2段に配置し、上部熱交換器の伝熱管に分流管を直接接続し、下部熱交換器の伝熱管に分流管をT字管を介して接続することで、可能な限り共通の構成とする。
上部熱交換器の伝熱管に接続された分流管の本数を、下部熱交換器の伝熱管に接続された分流管の本数より多くして流通抵抗を少なくする。
下部分流器を下部熱交換器の下方部に臨ませた本管の下方部で分岐接続し、上部分流器を上部熱交換器の下方部に臨ませた本管の上方部で分岐接続したので、暖房の除霜運転時と冷房運転時おいて、配管の高低差による圧力損失が小さくなり、無駄なエネルギー損失がなくなる。
図1において、12は、室外熱交換器である。この室外熱交換器12は、図3(a)及び図4(a)(b)に示すものと同様に、水平な多数の伝熱管24と垂直な多数の放熱フィン33とが互いに直角に交差したいわゆるクロスフィンチューブ型に構成されている。この室外熱交換器12は、同一構成の上部室外熱交換器12aと下部室外熱交換器12bを上下2段に重ねて設けられている。また、この室外熱交換器12は、正面の操作部28以外の3方から内部機器の外周を囲むように縦向きに配置され、前記伝熱管24を流れる冷媒は、機枠27の上部に設けられた送風機15で外部空気を前記放熱フィン33の間から吸引して外部空気と熱交換されて蒸発又は凝縮するように構成されている。
前記下部室外熱交換器12bは、例えば、72本の水平な伝熱管24を有し、順次U字管34で接続された6本の伝熱管24を1グループとし、さらに2個一対の連結部34b01と34b02、34b03と34b04、…、34b11と34b12がそれぞれT字管36で合流されて、12本の伝熱管24を1グループとして各分流管23bに接続されている。
したがって、上部室外熱交換器12aの分流管は、上半分の6本の各分流管23a1、…と、下半分の6本の各分流管23a2、…との合計12本を有する。下部室外熱交換器12bの分流管は、T字管36で合流しているので6本の各分流管23b、…を有し、上部室外熱交換器12aの半分の本数である。
前記伝熱管24の本数、上部室外熱交換器12aと下部室外熱交換器12bのグループ分けする分流管23の本数等は、一例でありこれに限られるものではないが、上部室外熱交換器12a側の分流管23の本数が下部室外熱交換器12b側の分流管23の本数より多くすることが望ましい。
なお、上部室外熱交換器12aでは、各連結部34a11、34a12、…34a16に各分流管23を直接接続し、下部室外熱交換器12bは、2個一対の連結部34b01と34b02、34b03と34b04、…、34b11と34b12にそれぞれT字管36介在して各分流管23を接続しているが、上部室外熱交換器12aと下部室外熱交換器12bの基本構成は可能な限り共通としている。
この出入り口配管21には、図1に示すように、垂直な太い本管29が接続され、この本管29は、上部室外熱交換器12aの略下端部の位置まで延びて設けられる。この本管29の上方部には、前記本管29より細い上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2が上向きにU字形に分岐接続され、また、この本管29の下方部には、前記本管29より細い下部熱交換器用分岐管29bが上向きに分岐接続される。
前記上半部用分岐管29a1、下半部用分岐管29a2、下部熱交換器用分岐管29bの内径は、すべて本管29より細く、かつ、同一径にすることが規格統一のために望ましい。
本管29を流通した冷媒は、上端の分岐点P3で上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2に分流される。すなわち、上半部用分岐管29a1、下半部用分岐管29a2、下部熱交換器用分岐管29bは、すべて同一径に設定し、本管29のみ太くする。
その結果、下部熱交換器用分岐管29bの1個分の分流比率よりも、上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2を加えた2個分の分流比率が大きくなり、伝熱管24を流れる冷媒の分流比が、上方で大きく、下方で小さくなる。
このように、冷媒の分流比率を変える手段として、従来のように、多数の分流管の径を異ならせたり、分流管が接続されている側に流動抵抗を設けたり、内部の冷媒通路を偏心させたりするのではなく、本発明では、上半部用分岐管29a1、下半部用分岐管29a2、下部熱交換器用分岐管29bは、すべて同一径に設定し、上下の分流管の個数を変え、本管29の径を太くすることにより、簡単な構成で冷媒の分流比を、風速分布に可能な限り対応させるようにしている。
前記上半部用分流器30a1、下半部用分流器30a2、下部分流器31は、すべて同一径の6本の分流管が接続されるように同一形状に構成して、誤接続の恐れがないようにしている。
暖房運転時には、四方弁13のポートAとDが連通し、ポートBとCが連通するように切り替える(図2の点線矢印状態)。すると、冷媒は、圧縮機14により高圧過熱蒸気となり室内機11の室内熱交換器16に送られ、この室内熱交換器16で高圧過熱蒸気が凝縮し放熱(暖房効果)され、高圧飽和液となって減圧器17で減圧され、湿り蒸気となり室外機10の室外熱交換器12に送られる。この室外熱交換器12で湿り蒸気が蒸発し、吸熱をして低圧の飽和蒸気となって四方弁13を経て圧縮機14に戻される。
下部熱交換器用分岐管29bは、下部室外熱交換器12bに接続されて冷媒が流れやすいので、個数を1個とし、これに対し、上部熱交換器用分岐管29aは、上側なので冷媒が重力に逆らい流れにくいので、上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2の2個と個数を多くして並列接続とすることにより下部熱交換器用分岐管29bよりも流通抵抗を小さくして冷媒を流れ易くしている。
また、1個の下部熱交換器用分岐管29bからの冷媒は、1個の下部分流器31へ送られ、6本の分流管23bに分流され、各連結部34b01、…を経て下部室外熱交換器12bの72本の各伝熱管24に送られる。
このようにして、上部の流通抵抗を下部より小さくして上部室外熱交換器12aの各伝熱管24と下部室外熱交換器12bの伝熱管24に風速分布に対応させて冷媒が流される。
前記実施例では、上部分流器30の個数を下部分流器31が1個に対して2個としたが、2個以上でもよい。このように、複数の上部分流器30を並列接続とすることにより、下部分流器31より流通抵抗が減少し、室外熱交換器12の上部と下部での熱交換能力が均等化される。
前記実施例では、出入り口配管21は、本管29に接続され、この本管29の下方部で下部熱交換器用分岐管29bが分岐接続され、前記本管29の上端部では、上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2に分岐された二股の上部室外熱交換器12aを接続した。しかし、これに限られるものではなく、前記本管29の上端部で三股又はそれ以上に分岐したものを接続してもよい。また、上半部用分岐管29a1と下半部用分岐管29a2のいずれか一方又は両方を上端部でさらに二股以上に分岐してもよい。
Claims (6)
- 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、減圧器と、室内熱交換器とを具備し、前記室外熱交換器を縦向きに配置し、上部に設けた送風機で外部空気を吸引して熱交換を行うようにした上吹きタイプの空気調和機において、前記室外熱交換器の下方部の伝熱管に接続された分流管に冷媒を分流する下部分流器と、前記室外熱交換器の上方部の伝熱管に接続された分流管に冷媒を分流する前記下部分流器より個数の多い複数の上部分流器と、冷媒の出入り口配管に接続された本管と、この本管から分岐接続され前記下部分流器に接続するための下部熱交換器用分岐管と、前記本管から分岐接続され前記複数の上部分流器に接続するための複数の上部熱交換用分岐管とからなることを特徴とする空気調和機。
- 下部熱交換器用分岐管と複数の上部熱交換用分岐管は、本管より小さな直径のものからなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 上部分流器と下部分流器は、各分流管に略均等に冷媒を分流するものからなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 室外熱交換器は、同一構成の上部熱交換器と下部熱交換器を上下2段に配置し、前記上部熱交換器の伝熱管に分流管を直接接続し、前記下部熱交換器の伝熱管に分流管をT字管を介して接続するようにしたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 上部熱交換器の伝熱管に接続された分流管の本数を、下部熱交換器の伝熱管に接続された分流管の本数より多くなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の空気調和機。
- 下部分流器を下部熱交換器の下方部に臨ませた本管の下方部で分岐接続し、上部分流器を上部熱交換器の下方部に臨ませた本管の上方部で分岐接続したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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