JP5068270B2 - 癌を処置するためのil−17アンタゴニスト抗体 - Google Patents

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Description

本発明は、免疫療法、特に増殖性疾患、特に固形悪性増殖性疾患または血液学的増殖性疾患の処置におけるIL−17結合分子の使用に関する。
例えばリウマチ性関節炎(RA)において存在するT細胞誘導サイトカインであるIL−17は、特にIL−1およびTNF−αとともに炎症性サイトカインとして作用し、IL−1およびIL−17の妨害はインビボで炎症および骨破壊の相乗効果を有する。IL−17の不適当または過剰な産生は、リウマチ性関節炎、骨関節症、骨移植の弛緩、急性移植拒絶反応、敗血症、敗血症性または内毒素性ショック、アレルギー、喘息、骨喪失、乾癬、虚血、全身性硬化症、卒中、および他の炎症性疾患のような様々な疾患および障害の病状と関連する。IL−17に対する抗体のIL−17介在疾患および障害の処置における使用が提唱されている;例えば、WO95/18826およびその序文における考察を参照。
今回、本発明により、IL−17結合分子が特定の固形および血液悪性疾患の増殖の阻害において有用であることを見いだした。したがって、第1の局面において、本発明は、癌のような増殖性疾患、特に固形悪性増殖性疾患または血液悪性増殖性疾患の処置におけるIL−17結合分子の使用を提供する。
好ましくはIL−17結合分子は、配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含み、該CDR1は配列番号1(N−Y−W−M−N)のアミノ酸配列を有し、該CDR2は配列番号2(A−I−N−Q−D−G−S−E−K−Y−Y−V−G−S−V−K−G)のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3は配列番号3(D−Y−Y−D−I−L−T−D−Y−Y−I−H−Y−W−Y−F−D−L)のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDRの直接相同物を有する、少なくとも1つの免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V);を含む少なくとも一つの抗原結合部位を含む結合分子を、PCT出願PCT/EP2005/008470(出典明示により本明細書に包含させる)に記載のとおりに使用する。
好ましい態様において、IL−17結合分子は、配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含み、該CDR1’は配列番号4(R−A−S−Q−S−V−S−S−S−Y−L−A)のアミノ酸配列を有し、該CDR2’は配列番号5(G−A−S−S−R−A−T)のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3’は配列番号6(Q−Q−Y−G−S−S−P−C−T)のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDR’の直接相同物を有する、少なくとも1つの免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)を含む。
他の好ましい態様において、IL−17結合分子は、配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xを含み、該CDR1−xは配列番号11(G−F−T−F−S−N−Y−W−M−N)のアミノ酸配列を有し、該CDR2−xは配列番号12(A−I−N−Q−D−G−S−E−K−Y−Y)のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3−xは配列番号13(C−V−R−D−Y−Y−D−I−L−T−D−Y−Y−I−H−Y−W−Y−F−D−L−W−G)のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDR−xの直接相同物を有する、少なくとも1つの免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)を含む抗原結合部位を含む。
さらに、好ましい態様において、IL−17結合分子は重鎖(V)および軽鎖(V)可変ドメインの両方を含み;該IL−17結合分子が:
a)配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含み、該CDR1が配列番号1のアミノ酸配列を有し、該CDR2が配列番号2のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3が配列番号3のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDRの直接相同物を有する、免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V);ならびに
b)配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含み、該CDR1’が配列番号4のアミノ酸配列を有し、該CDR2’が配列番号5のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3’が配列番号6のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDR’の直接相同物を有する、免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V
を含む少なくとも一つの抗原結合部位を含む。
さらに、IL−17結合分子は、また、重鎖(V)および軽鎖(V)可変ドメインの両方を含み;該IL−17結合分子が:
a)配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xを含み、該CDR1−xが配列番号11のアミノ酸配列を有し、該CDR2−xが配列番号12のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3−xが配列番号13のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDRの直接相同物を有する、免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V);ならびに
b)配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含み、該CDR1’が配列番号4のアミノ酸配列を有し、該CDR2’が配列番号5のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3’が配列番号6のアミノ酸配列を有するかまたはそれらのCDR’の直接相同物を有する、免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V
を含む少なくとも一つの抗原結合部位を含む。
特に記載のない限り、いかなるポリペプチド鎖も、本明細書において、N−末端に始まりかつC−末端に終わるアミノ酸配列を有するとして記述される。
抗原結合部位がVおよびVドメインの両方を含むとき、これらは同じポリペプチド分子上に位置し得るかまたは、好ましくは、それぞれのドメインは異なる鎖上にあり得るが、Vドメインは免疫グロブリン重鎖もしくはそのフラグメントの部分であり、そしてVドメインは免疫グロブリン軽鎖もしくはそのフラグメントの部分である。
“IL−17結合分子”とは、単独かもしくは他の分子と関連するかのいずれかでIL−17抗原に結合する能力のある全ての分子を意味する。結合反応を示し得る標準的な方法(定性的アッセイ)は、例えば、無関連の特異性を持つが同じイソタイプの抗体、例えば抗−CD25抗体を用いる陰性対照テストを規準とする、IL−17のその受容体への結合の阻害を測定する結合アッセイ、競合アッセイまたはバイオアッセイもしくは全ての種類の結合アッセイを含む。
抗原結合分子の例は、B細胞もしくはハイブリドーマにより生成される抗体およびキメラの、CDR−移植のもしくはヒトの抗体またはそれらの任意のフラグメント、例えばF(ab’)およびFabフラグメント、ならびに単一鎖もしくは単一ドメイン抗体を含む。
単一鎖抗体は、通常は10から30のアミノ酸、好ましくは15から25のアミノ酸からなるペプチドリンカーにより共有結合した抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメインからなる。したがって、このような構造には重鎖および軽鎖の定常部分が含まれておらず、そして、小さいペプチドスペーサーは全体の定常部分より抗原性が小さいと信じられている。“キメラ抗体”とは、重鎖もしくは軽鎖またはその両方の定常領域がヒト由来である一方で、重鎖および軽鎖両方の可変ドメインは非−ヒト(例えばマウス)由来であるかもしくはヒト由来であるが異なるヒト抗体から誘導される抗体を意味する。“CDR−移植抗体”とは、超可変領域(CDR)が非−ヒト(例えばマウス)抗体もしくは異なるヒト抗体のような、ドナー抗体から誘導される一方で、免疫グロブリンの全てのもしくは実質的に全ての他の部分、例えば、定常領域および可変ドメインの高度保存部分、即ちフレームワーク領域が受容者の抗体、例えばヒト由来の抗体から誘導される抗体を意味する。しかしながら、CDR−移植抗体は、フレームワーク領域において、例えば超可変領域に隣接するフレームワーク領域の部分において、ドナー配列の少数のアミノ酸を含んでもよい。“ヒト抗体”とは、EP0546073B1、USP5545806、USP5569825、USP5625126、USP5633425、USP5661016、USP5770429、EP0438474B1およびEP0463151B1に一般用語で記載されているように、重鎖もしくは軽鎖両方の定常および可変ドメインが全てヒト由来であるか、もしくはヒト由来の配列に実質的に同一であるが、必ずしも同じ抗体からでない抗体を意味し、そして、マウス免疫グロブリンの可変および定常部遺伝子がそれらのヒト同等物により置換されたマウスにより生成された抗体を含む。
本発明の特に好ましいIL−17結合分子はヒト抗体、とりわけPCT/EP2005/008470の実施例1および2で記載されているようなAIN457抗体である。
したがって、好ましいキメラ抗体において、重鎖および軽鎖両方の可変ドメインはヒト由来であり、例えば、配列番号10(=軽鎖の可変ドメイン、すなわち配列番号10のアミノ酸1から109)および配列番号8(=重鎖の可変ドメイン、すなわち配列番号8のアミノ酸1から127)に示されるAIN457抗体のものである。定常領域ドメインは、好ましくはまた、例えば“Sequences of Proteins of Immunological Interest”, Kabat E.A. et al, US Department of Health and human Services, Public Health Service, National Institute of Healthに記載されている適当なヒト定常領域ドメインを含む。
超可変領域はいかなる種類のフレームワーク領域と関連してもよいが、好ましくはヒト由来である。適当なフレームワーク領域は、Kabat E.A. et al同書中に記載されている。好ましい重鎖フレームワークはヒト重鎖フレームワーク、例えば、AIN457抗体のものである。それは配列で、例えばFR1(配列番号8のアミノ酸1から30)、FR2(配列番号8のアミノ酸36から49)、FR3(配列番号8のアミノ酸67から98)およびFR4(配列番号8のアミノ酸117から127)領域を含む。X線分析によるAIN457の同定された超可変領域を考慮すると、他の好ましい重鎖フレームワークは配列で、FR1−x(配列番号8のアミノ酸1から25)、FR2−x(配列番号8のアミノ酸36から49)、FR3−x(配列番号8のアミノ酸61から95)およびFR4−x(配列番号8のアミノ酸119から127)領域を含む。同様の方法で、軽鎖フレームワークは、配列で、FR1’(配列番号10のアミノ酸1から23)、FR2’(配列番号10のアミノ酸36から50)、FR3’(配列番号10のアミノ酸58から89)およびFR4’(配列番号10のアミノ酸99から109)領域を含む。
本発明のIL−17結合分子は、1位のアミノ酸から始まりかつ127位のアミノ酸で終わる配列番号8に示されるものと実質的に同一のアミノ酸配列を有する第一のドメインもしくは上記の第一のドメインのどちらか、ならびに1位のアミノ酸から始まりかつ109位のアミノ酸で終わる配列番号10に示されるものと実質的に同一のアミノ酸配列を有する第二のドメインを含む、少なくとも1個の抗原結合部位を含む。
全てのヒトに天然に見出されるタンパク質に対して産生したモノクローナル抗体は、一般的に非ヒトシステム中で、例えばマウス中で発達させ、そしてそれ自体では、一般的に非ヒトタンパク質である。この直接的結果として、ハイブリドーマとして生成されるような異種抗体は、ヒトに投与されたとき、異種免疫グロブリンの定常部分が優先的に介在する望ましくない免疫反応を誘発する。それらは長期間にわたって投与できないため、このことは明らかにそのような抗体の使用を限定する。したがって、ヒトに投与されたとき、特に実質的な同種異系反応を誘発する可能性のない、単一鎖の、単一ドメインの、キメラの、CDR−移植されたもしくはとりわけヒトの抗体を使用することが特に好ましい。
上記を考慮して、本発明のさらに好ましいIL−17結合分子は、
a)(i)配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3またはそれらのCDRの直接相同物を含む可変ドメイン、および(ii)ヒト重鎖の定常部分もしくはそのフラグメントを含み;該CDR1が配列番号1のアミノ酸配列を有し、該CDR2が配列番号2のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3が配列番号3のアミノ酸配列を有する、免疫グロブリン重鎖もしくはそのフラグメント;ならびに
b)(i)配列中に超可変領域ならびに所望によりまた超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’またはそれらのCDR’の直接相同物を含む可変ドメインならびに(ii)ヒト軽鎖の定常部分もしくはそのフラグメントを含み、該CDR1’が配列番号4のアミノ酸配列を有し、該CDR2’が配列番号5のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3’が配列番号6のアミノ酸配列を有する、免疫グロブリン軽鎖もしくはそのフラグメントの部分
を少なくとも含むヒト抗IL−17抗体から選択される。
あるいは、本発明のIL−17結合分子は、
a)配列に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3またはそれらのCDRの直接相同物を含み、該CDR1が配列番号1のアミノ酸配列を有し、該CDR2が配列番号2のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3が配列番号3のアミノ酸配列を有する、第一のドメイン;ならびに
b)超可変領域CDR1’、CDR2’ およびCDR3’またはそれらのCDR’の直接相同物を含み、該CDR1’が配列番号4のアミノ酸配列を有し、該CDR2’が配列番号5のアミノ酸配列を有し、そして該CDR3’が配列番号6のアミノ酸配列を有する、第二のドメイン;ならびに
c)第一のドメインのN−末端にかつ第二のドメインのC−末端に、または第一のドメインのC−末端にかつ第二のドメインのN−末端に、のいずれかに結合するペプチドリンカー
を含む抗原結合部位を含む単一鎖結合分子から選択できる。
既知のとおり、1個の、2、3個のもしくは数個さえのアミノ酸の欠失、付加または置換のようなアミノ酸配列における軽微な変化は、実質的に同一の特性を有する元のタンパク質の対立遺伝子形に至るであろう。
したがって、“それらのCDRの直接的同等物”なる用語は、配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3(CDR1、CDR2およびCDR3の代わり)を含むIL−17結合分子を意味し、ここで、
(i)超可変領域CDR1は配列番号1で示されている超可変領域CDR1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(ii)超可変領域CDR2は配列番号2で示されている超可変領域CDR2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(iii)超可変領域CDR3は配列番号3で示されている超可変領域CDR3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(iv)配列中に超可変領域CDR1i、CDR2およびCDR3を含むこのような分子は阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
同様に、“それらのCDR−xの直接的同等物”なる用語は、配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−x、およびCDR3−x(CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xの代わり)を含むIL−17結合分子を意味し、ここで、
(v)超可変領域CDR1−xは配列番号11で示されている超可変領域CDR1−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(vi)超可変領域CDR2−xは配列番号12で示されている超可変領域CDR2−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(vii)超可変領域CDR3−xは配列番号13で示されている超可変領域CDR3−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(viii)配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xを含むこのような分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
同様に、“それらのCDR’の直接的同等物”なる用語は、配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’(CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xの代わり)を含むドメインを意味し、ここで、
(i)超可変領域CDR1’は配列番号4で示されている超可変領域CDR1’から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(ii)超可変領域CDR2’は配列番号5で示されている超可変領域CDR2’から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(iii)超可変領域CDR3’は配列番号6で示されている超可変領域CDR3’から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして
(iv)配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含むこのような分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
あるいは、本発明のIL−17結合分子は、配列中に
a)超可変領域CDR1(配列番号1)、CDR2(配列番号2)およびCDR3(配列番号3);または
b)超可変領域CDR1、CDR2、CDR3(該超可変領域CDR1は配列番号1で示されている超可変領域CDR1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR2は配列番号2で示されている超可変領域CDR2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR3は配列番号3で示されている超可変領域CDR3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる)
を含む少なくとも1個の免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)を含む少なくとも1個の抗原結合部位を含むIL−17結合分子であってよく;そして
配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含む該IL−17結合分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
同様に、本発明のIL−17結合分子は、配列中に
a)超可変領域CDR1−x(配列番号11)、CDR2−x(配列番号12)およびCDR3−x(配列番号13);または
b)超可変領域CDR1−x、CDR2−x、CDR3−x(該超可変領域CDR1−xは配列番号11で示されている超可変領域CDR1−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR2−xは配列番号12で示されている超可変領域CDR2−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR3−xは配列番号13で示されている超可変領域CDR3−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる)
を含む少なくとも1個の免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)を含む少なくとも1個の抗原結合部位を含むIL−17結合分子であってよく;そして
配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xを含む該IL−17結合分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
同様に、本発明のIL−17結合分子は、配列中に
a)超可変領域CDR’1(配列番号4)、CDR’2(配列番号5)およびCDR’3(配列番号6);または
b)超可変領域CDR1’、CDR2’、CDR3’(該超可変領域CDR’1は配列番号4で示されている超可変領域CDR’1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR’2は配列番号5で示されている超可変領域CDR’2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR’3は配列番号6で示されている超可変領域CDR’3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる)
を含む少なくとも1個の免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)を含む少なくとも1個の抗原結合部位を含むIL−17結合分子であってよく;そして
配列中に超可変領域CDR’1、CDR’2およびCDR’3を含む該IL−17結合分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
あるいは、本発明のIL−17結合分子は、重鎖(VH)および軽鎖(VL)可変ドメインの両方を含むIL−17結合分子であり、そして該IL−17結合分子は
a)免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)(これは配列中に超可変領域CDR1(配列番号1)、CDR2(配列番号2)およびCDR3(配列番号3)を含む);ならびに
免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)(これは配列中に超可変領域CDR1’(配列番号4)、CDR2’(配列番号5)およびCDR3’(配列番号6)を含む);または
b)配列中に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含む免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)(該超可変領域CDR1、CDR2、CDR3において、該超可変領域CDR1は配列番号1で示されている超可変領域CDR1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR2は配列番号2で示されている超可変領域CDR2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR3は配列番号3で示されている超可変領域CDR3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる);ならびに
配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)(該超可変領域CDR’1は配列番号4で示されている超可変領域CDR’1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR’2は配列番号5で示されている超可変領域CDR’2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR’3は配列番号6で示されている超可変領域CDR’3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる);
を含む少なくとも1個の抗原結合部位を含んでよく;そして
配列中に超可変領域CDR1、CDR2、CDR3、CDR’1、CDR’2、およびCDR’3を含むb)で定義されたIL−17結合分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
あるいは、本発明のIL−17結合分子は、重鎖(V)および軽鎖(V)可変ドメインの両方を含むIL−17結合分子であり、そして該IL−17結合分子は
a)免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)(これは配列中に超可変領域CDR1−x(配列番号11)、CDR2−x(配列番号12)およびCDR3−x(配列番号13)を含む);ならびに
免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)(これは配列中に超可変領域CDR1’(配列番号4)、CDR2’(配列番号5)およびCDR3’(配列番号6)を含む);または
b)配列中に超可変領域CDR1−x、CDR2−xおよびCDR3−xを含む免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)(該超可変領域CDR1−x、CDR2−x、CDR3−xにおいて、該超可変領域CDR1−xは配列番号11で示されている超可変領域CDR1−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR2−xは配列番号12で示されている超可変領域CDR2−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR3−xは配列番号13で示されている超可変領域CDR3−xから3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる);ならびに
配列中に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含む免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)(該超可変領域CDR’1は配列番号4で示されている超可変領域CDR’1から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり、該超可変領域CDR’2は配列番号5で示されている超可変領域CDR’2から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なり;そして該超可変領域CDR’3は配列番号6で示されている超可変領域CDR’3から3個、好ましくは2個、より好ましくは1個のアミノ酸が異なる);
を含む少なくとも1個の抗原結合部位を含んでよく;そして
配列中に超可変領域CDR1、CDR2、CDR3、CDR’1、CDR’2、およびCDR’3を含むb)で定義されたIL−17結合分子は、阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができる。
IL−17のその受容体への結合の阻害は、例えばPCT/EP2005/008470に記載されているアッセイを含む様々なアッセイで都合良く試験できる。“同じ程度で”なる用語は、規準および同等の分子が、統計学的根拠で、本明細書に記載のアッセイの一つにおいて本質的に同一なIL−17阻害活性を示すことを意味する。例えば、本発明のIL−17結合分子がヒト皮膚繊維芽細胞におけるヒトIL−17により誘導されるIL−6生成におけるヒトIL−17の阻害に対して一般的に有するIC50は、PCT/EP2005/008470の実施例1に記載されているようなアッセイをするとき、対応する規準分子のIC50と好ましくは実質的に同じものの±5倍以内、すなわち10nM未満、より好ましくは9、8、7、6、5、4、3または2nMである。
あるいは、使用されるアッセイは可溶性IL−17受容体(例えば、実施例1のヒトIL−17R/Fc構築物)および本発明のIL−17結合分子によるIL−17の結合の競合的阻害のアッセイであってもよい。
最も好ましくは、ヒトIL−17抗体は、
a)1位のアミノ酸から始まりかつ127位のアミノ酸で終わる配列番号8に示されるものと実質的に同一のアミノ酸配列を有する可変ドメインならびにヒト重鎖の定常部分を含む一つの重鎖;ならびに
b)1位のアミノ酸から始まりかつ109位のアミノ酸で終わる配列番号10に示されるものと実質的に同一のアミノ酸配列を有する可変ドメインならびにヒト軽鎖の定常部分を含む一つの軽鎖、を少なくとも含む。
ヒト重鎖の定常部分は、γ、γ、γ、γ、μ、α、α、δもしくはεタイプ、好ましくはγタイプ、さらに好ましくはγタイプであってもよいが一方では、ヒト軽鎖の定常部分は、κもしくはλタイプ(λ、λおよびλサブタイプを含む)であってもよいが、好ましくはκタイプである。これらの定常部分全てのアミノ酸配列はKabat et al(上記)中に与えられている。
本発明の結合分子の接合体、例えば酵素または毒素または放射性同位体接合体も本発明の範囲内に包含される。
“ポリペプチド”は、特に記載のない限り、互いにペプチド結合により結合しているアミノ酸を含み、N−末端から始まり、C−末端で終わるアミノ酸配列を有する任意のペプチドまたはタンパク質を含む。好ましくは本発明のポリペプチドはモノクローナル抗体、より好ましくはキメラ(V−移植とも呼ぶ)またはヒト化(CDR−移植とも呼ぶ)モノクローナル抗体、もっとも好ましくは例えば、実施例1に例示されている技術により得ることができる完全ヒト抗体である。ヒト化(CDR−移植)モノクローナル抗体または完全ヒトモノクローナル抗体は、アクセプター抗体のフレームワーク(FR)配列中にさらなる変異を含んでも、含まなくてもよい。
本明細書で使用されるポリペプチドの機能的誘導体は、本発明のポリペプチドと共通した質的生物学的活性を有する、すなわちヒトIL−17と結合する能力を有する分子を含む。機能的誘導体は、本発明のポリペプチドのフラグメントおよびペプチドアナログを含む。フラグメントは、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドの配列内の領域を含む。“誘導体”なる用語は、アミノ酸配列変異体、および、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドの共有結合的修飾を定義するために使用する。例えば軽鎖および重鎖の超可変領域の、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドの機能的誘導体は、好ましくは、例えば記載されている配列の、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも約65%、より好ましくは少なくとも約75%、さらにより好ましくは少なくとも約85%、最も好ましくは少なくとも約95%、96%、97%、98%、99%の全体的配列相同性を有し、かつ、ヒトIL−17に結合する能力を実質的に保持しているか、または例えばIL−17誘導ヒト皮膚繊維芽細胞のIL−6の生成を中和する。
“共有結合的修飾”なる用語は、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチド;またはそのフラグメントの、有機タンパク質性または非タンパク質性誘導化剤での修飾、異種ポリペプチド配列への融合および翻訳後修飾を含む。例えば記載されている配列の共有結合的に修飾されたポリペプチドは、架橋によりヒトIL−17に結合する能力をまだ有するか、または例えばIL−17誘導ヒト皮膚繊維芽細胞のIL−6の生成を中和する。共有結合的修飾は、標的アミノ酸残基と、選択した側または末端アミノ酸と反応できる有機誘導化剤を反応させることにより、または、選択した組み換え宿主細胞で機能する翻訳後修飾の機構を利用することにより、伝統的に挿入される。ある翻訳後修飾は、発現したポリペプチドに対する組み換え宿主細胞の作用の結果である。グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基に頻繁に翻訳後脱アミド化される。あるいは、これらの残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミノ化される。他の翻訳後修飾は、プロリンおよびリジンのヒドロキシル化、セリル、チロシンまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のα−アミノ基のメチル化を含む、例えばT. E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W. H. Freeman & Co., San Francisco, pp. 79-86 (1983)参照。共有結合的修飾は、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドおよびそのアミノ酸配列変異体、例えば、イムノアドヘシンのような融合タンパク質、および異種シグナル配列へのN−末端融合を含む。
天然ポリペプチドおよびその機能的誘導体に関する“相同性”は、本明細書では、最大相同性パーセントを達成するように、必要であれば、配列を整列し、ギャップを挿入した後の、対応する天然ポリペプチドの残基と同一である候補配列におけるアミノ酸残基の割合として定義し、配列同一性の一部としていかなる保存的置換も考慮しない。N−またはC−末端も挿入も、同一性または相同性を減少させるものと解釈すべきではない。アラインメントのための方法およびコンピュータープログラムは既知である。
“アミノ酸”は、全ての天然に存在するL−α−アミノ酸を意味し、例えばD−アミノ酸を含む。アミノ酸は、既知の一文字表記または三文字表記により同定する。
“アミノ酸配列変異体”なる用語は、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドと比較して、アミノ酸配列がいくつか変化している分子を意味する。例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドのアミノ酸配列変異体は、まだヒトIL−17に結合する能力を有しているか、または例えばIL−17誘導ヒト皮膚繊維芽細胞のIL−6の生成を中和する。置換型変異体は、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドにおける同じ位置で、少なくとも1個のアミノ酸残基が除去され、異なるアミノ酸がその代わりに挿入されているものである。これらの置換は、分子中のただ1個のアミノ酸が置換されている一置換、または、同じ分子中の2個またはそれ以上のアミノ酸が置換されている多置換であり得る。挿入型変異体は、1個またはそれ以上のアミノ酸が、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドにおける特定の位置でアミノ酸に直接隣接して挿入されているものである。アミノ酸に直接隣接しているとは、アミノ酸のα−カルボキシまたはα−アミノ官能基のいずれかに接続していることを意味する。欠失型変異体は、例えば記載されている配列の本発明のポリペプチドにおける1個またはそれ以上のアミノ酸が除去されているものである。通常は、欠失型変異体は、分子の特定領域に、1または2個のアミノ酸欠失を有する。
望ましい抗体は、細胞培養液もしくはトランスジェニック動物中で生成され得る。適当なトランスジェニック動物は、これらは、適当な対照配列下に配置された第一および第二のDNA構築体を卵中にマイクロインジェクションし、そのように調製した卵を適切な擬−妊娠雌内に転移させ、そして望ましい抗体を発現する子孫を選択することを含む、標準的な方法により得ることができる。
抗体鎖を細胞培養液中で生成するときには、DNA構築体を、単一の発現ベクター内にもしくは二つの別であるが適合性の発現ベクター内に最初に挿入しなければならないが、後者の可能性が好ましい。
したがって、本発明はまた、上記の少なくとも1個のDNA構築体を含む原核生物もしくは真核生物の細胞株中に複製できる発現ベクターを提供する。
DNA構築体を含むそれぞれの発現ベクターは、次に、適当な宿主生物内に転移される。DNA構築体を二つの発現ベクター上に別々に挿入するときは、それらは別々に、すなわち、細胞当り一つのタイプのベクターで転移するか、もしくは共−転移するかでよいが、後者の可能性が好ましい。適当な宿主生物は細菌の、酵母のもしくは哺乳類の細胞株であってもよいが、後者が望ましい。さらに好ましくは、哺乳類の細胞株は、リンパ球由来、例えば骨髄腫、ハイブリドーマもしくは正常な不死化B細胞であるが、それは簡便には、いかなる内因性抗体の重鎖もしくは軽鎖を発現しない。
哺乳類の細胞における発現において、IL−17結合分子をコードする配列が、IL−17結合分子の高レベル発現を許容するか、または好む遺伝子座内部で宿主細胞DNA内に組み込まれることが好ましい。IL−17結合分子をコードする配列がそのように好まれる遺伝子座内に組み込まれている細胞は、それらを発現するIL−17結合分子のレベルに基づいて確認されかつ選択され得る。IL−17結合分子をコードする配列を含む宿主細胞の調製のために、任意の適当な選択性マーカーを使用し得る;例えば、dhfr遺伝子/メトトレキセートもしくは同等の選択システムを使用し得る。本発明のIL−17結合分子の発現のための代わりのシステムは、EP0256055B、EP0323997Bおよび欧州特許出願第89303964.4号に記載されているような、GSベースの増幅/選択システムを含む。
本説明の目的のために、抗体が実質的にAIN457抗体と同じ程度でIL−17の受容体への結合を阻害する能力を有するとき、抗体は“IL−17の結合を阻害する能力を有する”が、一方“同じ程度で”とは上記定義のとおりの意味を有する。
AIN457抗体は、抗IL−17抗体、特に抗ヒトIL−17抗体について以前に報告された親和性より高いIL−17に対する結合親和性を有する。したがって、AIN457は、約50pM以下、例えば約0.188±0.036nM、のIL−17への結合に対する解離平衡定数Kを有する(例えばPCT出願PCT/EP2005/008470に記載されているBIAcoreにより測定される)。この高い結合親和性は、AIN457抗体を治療的適用に特に適したものにする。
本説明において、“処置”もしくは“処置する”なる用語は、予防的もしくは予防の処置ならびに治癒的もしくは疾患を緩和する処置の両方を意味するが、これは疾患に罹患している危険にあるかもしくは疾患を罹患している疑いのある患者ならびに病気であるかまたは疾患もしくは医療状態に罹患していると診断されている患者の処置を含み、そして臨床的再発の抑制を含む。
ヒトIL−17に対して結合特異性を有する上記定義のIL−17結合分子、特にIL−17のその受容体への結合を阻害することができる抗体;およびヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定して、50nM、好ましくは20nM、より好ましくは10nM、より好ましくは5nMの該分子の濃度で1nM(=30ng/ml)のヒトIL−17の活性を50%阻害することができるIL−17に対する抗体を本発明の抗体という。
好ましくは、本発明の抗体はヒト抗体、もっとも好ましくはAIN457抗体またはその直接的同等物である。
本発明の抗体の薬理学的活性は、例えば下記に記載するような標準試験方法で実証できる:
一次ヒト繊維芽細胞によるインターロイキン−6のIL−17依存性生成の中和:一次ヒト(皮膚)繊維芽細胞におけるIL−6の生成はIL−17に依存する(Hwang SY et al., (2004) Arthritis Res Ther; 6:R120-128)。
手短には、ヒト皮膚繊維芽細胞を本発明の抗体またはFc部分を有するヒトIL−17受容体の様々な濃度の存在下で組み換えIL−17で刺激する。キメラ抗CD25抗体Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)を負の対照として使用する。16時間刺激後、上清を取り、ELISAによりIL−6に対するアッセイを行う。本発明の抗体は、上記のように試験されるとき、すなわち阻害活性をヒト皮膚繊維芽細胞におけるhu−IL−17により誘導されるIL−6生産で測定するとき、一般的にIL−6生成の阻害(1nMのヒトIL−17の存在下)に対して約50nMまたはそれ未満(例えば、約0.01から約50nM)のIC50を有する。好ましくは、本発明の抗体は、上記定義のとおりのIL−6生成の阻害に対して約20nMまたはそれ未満、より好ましくは約10nMまたはそれ未満、より好ましくは約5nMまたはそれ未満、より好ましくは約2nMまたはそれ未満、より好ましくは約1nMまたはそれ未満のIC50を有する。
上記アッセイで示されるように、本発明の抗体は、IL−17の効果を強力に妨害する。したがって、本発明の抗体は下記のとおりの医薬的有用性を有する:
本発明の抗体は、IL−17介在性疾患または医療状態の予防または処置、例えば、固形または血液悪性増殖性疾患の増殖の阻害に有用である。
固形悪性疾患はいずれかに位置する全ての腫瘍(または転移)を含み得る。好ましくは悪性腫瘍疾患は乳癌、尿生殖器癌、肺癌、消化器癌、例えば結腸直腸腫瘍または尿生殖器腫瘍、とりわけ前立腺癌または消化管間質腫瘍(GIST)、類表皮癌、黒色腫、卵巣癌、膵臓癌、神経芽腫、例えば口腔癌または喉頭癌のような頭頸部癌、膀胱癌、または広い意味において腎臓、脳または胃の癌、肺腫瘍、とりわけ非小細胞肺腫瘍である。
血液悪性疾患(“液性腫瘍”)は、例えば、リンパ腫、白血病、とりわけc−kit、KDR、Flt−1もしくはFlt−3を発現するもの、骨髄腫またはリンパ性悪性疾患を含み、また脾臓の癌およびリンパ節の癌も含む。このようなB細胞が関連する癌のより特定の例は、例えば、重度、中程度および軽度のリンパ腫(B細胞リンパ腫、例えば、粘膜関連リンパ組織B細胞リンパ腫および非ホジキンリンパ腫、菌状息肉腫、セザリー症候群、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、小リンパ性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、およびホジキンリンパ腫およびT細胞リンパ腫を含む)および白血病(二次性白血病、慢性リンパ球白血病、例えばB細胞白血病(CD5+Bリンパ球)、骨髄性白血病、例えば急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、例えば急性リンパ芽球性白血病および骨髄異形成を含む)、多発性骨髄腫、例えば血漿細胞悪性腫瘍、および他の血液および/またはB細胞もしくはT細胞関連癌を含む。また、好塩基球、好酸球、好中球および単球のような多核白血球、樹状細胞、血小板、赤血球およびナチュラルキラー細胞を含む造血細胞のさらなる癌も含む。B細胞癌の起源は下記のとおりである:辺縁帯の記憶B細胞における辺縁帯B細胞リンパ腫起源、胚中心の明帯の中心細胞における濾胞性リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫起源、血漿細胞における多発性骨髄腫起源、B1細胞(CD5+)における慢性リンパ性白血病および小リンパ性白血病起源、マントル帯の未感作B細胞におけるマントル細胞リンパ腫起源および胚中心の暗帯における胚中心細胞におけるバーキットリンパ腫起源。
これらの適応については、適当な用量は、もちろん、例えば、使用される本発明の特定の抗体、宿主、投与経路ならびに処置される状態の性質および重症度に依存して変化し得る。しかしながら、予防的使用において、満足な結果は、体重キログラムあたり約0.05mgから約20mgまたは10mg、より通常は体重キログラムあたり約0.1mgから約5mgの投与量で得られると一般的に示されている。予防的使用のための投与頻度は、通常は週に約1回から3か月に約1回まで、より通常は2週間に約1回から10週間に約1回まで、例えば4から8週に1回である。簡便には、本発明の抗体は、非経腸的、静脈内、例えば前肘もしくは他の末梢性静脈内へ、筋肉内、または皮下的に投与される。予防的な処置は、一般的に本発明の抗体を毎月1回から2または3か月ごとに1回、またはそれ以下の頻度で投与することを含む。
本発明の抗体は、単一の活性剤として、または例えばアジュバントと組み合わせて、または、他の薬剤、例えば癌の処置、予防、改善および/または治癒、例えば上記疾患の処置または予防に有用である薬剤と組み合わせて投与できる。例えば、本発明の抗体は化学療法剤と組み合わせて使用できる。本発明の抗体と一緒に投与できる化学療法剤は、限定はしないが、抗生物質誘導体(例えば、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ブレオマイシン、ダウノルビシンおよびダクチノマイシン);抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン);代謝拮抗剤(例えば、フルオロウラシル、5−FU、メトトレキサート、フロキソウリジン、インターフェロンα−2b、グルタミン酸、プリカマイシン、メルカプトプリンおよび6−チオグアニン);細胞毒性剤(例えば、カルムスチン、BCNU、ロムスチン、CCNU、シトシンアラビノシド、シクロホスファミド、エストラムスチン、ヒドロキシウレア、プロカルバジン、マイトマイシン、ブスルファン、シスプラチン、および硫酸ビンクリスチン);ホルモン(例えば、メドロキシプロゲステロン、エストラムスチン硫酸ナトリウム、エチニルエストラジオール、エストラジオール、酢酸メゲストロール、メチルテストステロン、ジエチルスチルベストロール二リン酸、クロロトリアニセンおよびテストラクトン);ナイトロジェンマスタード誘導体(例えば、メファレン、クロラムブシル、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)およびチオテパ);ステロイドおよび組合せ(例えば、ベタメタゾンリン酸ナトリウム);および他のもの(例えば、ジカルバジン、アスパラギナーゼ、ミトタン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンブラスチン、エトポシド、トポテカン、5−フルオロウラシル、パクリタキセル(タキソール)、シスプラチン、シタラビン、およびIFN−γ、イリノテカン(カンプトサー、CPT−11)、イリノテカン類似体、ゲムシタビン(ジェムザール(登録商標))、およびオキサリプラチン、イホスファミド、およびニトロソウレア化合物)を含む。
特定の態様において、本発明の抗体は、癌の処置、予防、改善および/または治癒において有用な1種またはそれ以上の化学療法剤または他の治療剤、限定はしないが、表1の1種またはそれ以上の薬剤と組み合わせて投与できる。
表1:
81C6(抗テネイシンモノクローナル抗体)、2−クロロデオキシアデノシン、A007(4−4’−ジヒドロキシベンゾフェノン−2,4−ジニトロフェニルhydrazone)、アバレリクス(登録商標)(アバレリクス−デポ−M(登録商標)、PPI−149、R−3827);酢酸アビラテロン(登録商標)(CB−7598、CB−7630)、ABT−627(ET−1阻害剤)、ABX−EGF(抗EGFr MAb)、アセチルジナリン(CI−994、GOE−5549、GOR−5549、PD−130636)、AG−2034(AG−2024、AG−2032、GARFT[グリシンアミドリボヌクレオチドホルミルトランスフェラーゼ]阻害剤)、アラノシン、アルデスロイキン(IL−2、プロリュウキン(登録商標))、アレムツズマブ(登録商標)(キャンパス(登録商標))、アリトレチノイン(パンレチン、LGN−1057)、アロプリノール(アロプリム(Aloprim)(登録商標)、ザイロプリム(登録商標))、アルトレタミン(ヘキサレン(登録商標)、ヘキサメチルメラミン、ヘキサスタット(Hexastat)(登録商標))、アミフォスチン(エチヨル(登録商標))、アミノカンプトテシン(9−AC、9−アミノカンプトテシン、NSC 603071)、アミノグルテチミド(シタドレン(登録商標))、アミノレブリン酸(レブラン(登録商標)、ケラスティック(登録商標))、アミノプテリン、アムサクリン、アナストロゾール(アリミデックス(登録商標))、アンジオスタチン、アンナマイシン(AR−522、アンナマイシンLF、アロネックス(登録商標))、抗イディオタイプ治療剤(BsAb)、抗CD19/CD3MAb(抗CD19/CD3scFv、抗NHL MAb)、APC−8015(プロベンジ(登録商標)、樹状細胞治療)、アプリジン(アプリジン(登録商標)、アプリジナ(登録商標))、アラビノシルグアニン(Ara−G、GW506U78、ネルザラビン(登録商標)、化合物506U78)、三酸化ヒ素(トリセノックス(登録商標)、ATO、アトリベックス(Atrivex)(登録商標))、アボレリン(Avorelin)(登録商標)(メテレリン(登録商標)、MF−6001、EP−23904)、B43−ゲニステイン(抗CD19Ab/ゲニステイン接合体)、B43−PAP(抗CD19Ab/ポークウィード抗ウイルスタンパク質接合体)、B7抗体接合体、BAY43−9006(Rafキナーゼ阻害剤)、BBR3464、ベータシン(β−LT)、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ、抗VEGFモノクローナル抗体、rhuMAb−VEGF)、スーテント(登録商標)(リンゴ酸スニチニブ)、ネクサバール(登録商標)(トシル酸ソラフェニブ)、RAD001(エバロリムス)、ベキサロテン(ターグレチン(登録商標)、LGD1069)、BIBH−1(抗FAP MAb)、BIBX−1382、ビカルタミド(カソデックス(登録商標))、ビリコダルジシトレート(インセル(登録商標)、インセルMDR阻害剤)、ブレオマイシン(ブレノキサン(登録商標))、BLP−25(MUC−1ペプチド)、BLySアンタゴニスト、BMS−214662(BMS−192331、BMS−193269、BMS−206635)、BNP−1350(BNPI−1100、カレニテシン)、ホウ素化プロトポルフィリン化合物(PDIT、光免疫療法)、ブリオスタチン−1(ブリオスタチン(登録商標)、BMY−45618、NSC−339555)、ブデソニド(リノコート(登録商標))、ブスルファン(ブスルフェックス(登録商標)、ミレラン(登録商標))、C225(IMC−225、EGFR阻害剤、抗EGFrMAb、エルビタックス(登録商標)(セツキシマブ)、C242−DM1(huC242−DM1)、カベルゴリン(ドスティネックス(登録商標))、カペシタビン(ゼローダ(登録商標)、ドキシフルリジン(登録商標)、オーラル5−FU)、カルベンダジン(登録商標)(FB−642)、カルボプラチン(パラプラチン(登録商標)、CBDCA)、カルボキシアミドトリアゾール(NSC609974、CAI、L−651582)、カルムスチン(DTI−015、BCNU、BiCNU、グリアデルウエハー(登録商標))、CC49−ゼータ遺伝子治療剤、CEA−サイド(登録商標))(ラベツヅマブ(Labetuzumab)(登録商標)、抗CEAモノクローナル抗体、hMN−14)、シーベック(CeaVac)(登録商標)(MAb3H1)、セレコキシブ(セレブレックス(登録商標))、CEP−701(KT−5555)、セレポート(登録商標)(ロブラジミル(Lobradimil)(登録商標)、RMP−7)、クロラムブシル(リューケラン(登録商標))、CHML(非均質分子脂質)、コレカルシフェロール、CI−1033(Pan−erbB RTK阻害剤)、
シレンギチド(EMD−121974、インテグリンαvβ3アンタゴニスト)、シスプラチン(シスプラチノール(登録商標)、CDDP)、シスプラチン−エピネフリンゲル(イントラドース(IntraDose)(登録商標)、フォーカシスト(FocaCist)(登録商標))、シスプラチン−リポソーマル(SPI−077)、9−シスレチノイン酸(9−cRA)、クラドリビン(2−CdA、ロイスタチン(登録商標))、クロファラビン(クロロ−フルオロ−araA)、塩酸クロナジン(デュラクロン(登録商標))、CMB−401(抗PEM MAb/カリケアマイシン)、CMT−3(COL−3、メタスタット(登録商標))、コルディセピン、コタラ(登録商標)(chTNT−1/B、[131I]−chTNT−1/B)、CN−706、CP−358774(タルセバ(登録商標)、OSI−774、EGFR阻害剤)、CP−609754、CP IL−4−毒素(IL−4融合毒素)、CS−682、CT−2584(アプラ(登録商標)、CT−2583、CT−2586、CT−3536)、CTP−37(アビシン(登録商標)、hCG阻止ワクチン)、シクロホスファミド(サイトキサン(登録商標)、ネオサール(登録商標)、CTX)、シタラビン(シトザール−U(登録商標)、アラ−C、シトシンアラビノシド、デポサイト(登録商標)、D−リモネン、DAB389−EGF(EGF融合毒素)、ダカルバジン(DTIC)、ダクリズマブ(登録商標)(ゼナパックス(登録商標))、ダクチノマイシン(コスメゲン(登録商標))、ダウノマイシン(ダウノルビシン(登録商標)、セルビジン(登録商標)、ダウノルビシン(ダウノキソム(登録商標)、ダウノルビシン(登録商標)、セルビジン(登録商標))、DeaVac(登録商標)(CEA抗イディオタイプワクチン)、デシタビン(5−アザ−2’−デオキシチジン)、デクロプラミド(オキシ−104)、デニロイキンディフチトクス(オンタック(登録商標))、デプシペプチド(FR901228、FK228)、デキサメタゾン(デカドロン(登録商標))、デクスラゾキサン(ザインカード(登録商標))、ジエチルノルスペルミン(DENSPM)、ジエチルスチルベストロール(DES)、ジヒドロ−5−アザシチジン、ドセタキセル(タキソテール(登録商標)、タキサン(登録商標))、ドラセトロンメシラート(アンゼメット(登録商標))、ドラスタチン−10(DOLA−10、NSC−376128)、ドキソルビシン(アドリアマイシン(登録商標)、ドキシル(登録商標)、ルーベックス(登録商標))、DPPE、DX−8951f(DX−8951)、エダトレキサート、EGF−P64kワクチン、エリオットB溶液(登録商標)、EMD−121974、エンドスタチン、エニルウラシル(776c85)、EO9(EO1、EO4、EO68、EO70、EO72)、エピルビシン(エレンス(登録商標)、EPI、4’エピ−ドキソルビシン)、エプラツズマブ(登録商標)(リンホシド(登録商標)、ヒト化抗CD22、HAT)、エリスロポエチン(EPO(登録商標)、エポジェン(登録商標)、プロクリット(登録商標))、エストラムスチン(エムシト(Emcyt)(登録商標))、エタニダゾール(ラジニル(登録商標))、エトポシドホスフェート(エトポフォス(登録商標))、エトポシド(VP−16、ベプシド(登録商標))、エキセメスタン(アロマシン(登録商標)、ニキデス(Nikidess)(登録商標))、エキサテカンメシレート(DX−8951、DX−8951f)、
エキシスリンド(SAAND、アプトシン(登録商標)、cGMP−PDE2および5阻害剤)、F19(抗FAPモノクローナル抗体、ヨー素化抗FAP MAb)、ファドロゾール(アフェマ(登録商標)、塩酸ファドロゾール、アレンシン(Arensin)(登録商標))、フェンレチニド(登録商標)(4HPR)、フェンタニルシトレート(アクティク(登録商標))、フィルグラスチム(ニューポジェン(登録商標)、G−CSF)、FK−317(FR−157471、FR−70496)、フラボピリドール(HMR−1275)、Fly3/flk2リガンド(モビスタ(Mobista)(登録商標))、フルアステロン、フルダラビン(フルダラ(登録商標)、FAMP)、フルデオキシグルコース(F−18(登録商標))、フルオロウラシル(5−FU、アドルシル(登録商標)、フルオロプレックス(登録商標)、エフディックス(登録商標))、フルタミド(エウレキシン(Eulexin)(登録商標))、FMdC(KW−2331、MDL−101731)、ホルメスタン(レンタロン(Lentaron)(登録商標))、ホテムスチン(ヌホラン(Nuphoran)(登録商標)、ムストホラン(Mustophoran)(登録商標))、FUDR(フロキシウリジン(登録商標))、フルベストラント(ファスロデックス(登録商標))、G3139(ジェナセンス(登録商標)、ゲンタアンチコード(GentaAnticode)(登録商標)、Bcl−2アンチセンス)、ガドリニウムテキサフィリン(モテクサフィンガドリニウム、Gd−Tex(登録商標)、キシトリン(Xcytrin)(登録商標))、塩酸ガラルビシン(DA−125)、GBC−590、ガストリムン(Gastrimmune)(登録商標)(抗ガストリン17 イムノーゲン、抗g17)、ゲムシタビン(ジェムト(Gemto)(登録商標)、ジェムザール(登録商標))、ゲムツズマブオゾガマイシン(マイロターグ(登録商標))、GL331、Globo H 六糖類(Globo H−KLH(登録商標))、グルホスアミド(β−D−グルコシル−イソホスファミドマスタード、D19575、INN)、ゴセレリンアセテート(ゾラデックス(登録商標))、グラニセトロン(カイトリル(登録商標))、GVAX(GM−CSF遺伝子治療)、Her−2/Neuワクチン、ハーセプチン(登録商標)(トラスツマブ(登録商標)、抗HER−2モノクローナル抗体、抗EGFR−2MAb)、HSPPC−96(HSP癌ワクチン、gp96熱ショックタンパク質−ペプチド複合体)、Hu1D10(抗HLA−DR MAb、SMART 1D10)、HumaLYM(抗CD20MAb)、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシウレア(ハイドレア(登録商標))、ヒペリシン(登録商標)(VItRxyn(登録商標))、I−131 リピドール(登録商標)、イブリツモマブ(登録商標)チウキセタン(ゼバリン(登録商標))、イダルビシン(イダマイシン(登録商標)、DMDR、IDA)、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イマチニブメシレート(STI−571、イマチニブ(登録商標)、グリベック(登録商標)、グリベック(登録商標)、Ab1チロシンキナーゼ阻害剤)、
INGN−101(p53遺伝子治療/レトロウイルス)、INGN−201(p53遺伝子治療/アデノウイルス)、インターフェロンα(アルファフェロン(登録商標)、α−IF(登録商標))、インターフェロンα2a(イントロンA(登録商標))、インターフェロンγ(γ−インターフェロン、γ100(登録商標)、γ−IF)、インターロイキン−2(プロロイキンR(登録商標))、イントプリシン(RP 60475)、イリノテカン(カンプトサー(登録商標)、CPT−11、トポテシン(登録商標)、カプトCPT−1)、イロフルベン(MGI−114、イボフルバン(Ivofulvan)、アシルフルベン類似体)、ISIS−2053(PKC−αアンチセンス)、ISIS−2503(Rasアンチセンス)、ISIS−3521(PKC−αアンチセンス)、ISIS−5132(K−ras/rafアンチセンス)、イソトレチノイン(13−CRA、13−シスレチノイン酸、アキュテイン(登録商標))、ケトコナゾール(ニゾラール(登録商標))、KRN−8602(MX、MY−5、NSC−619003、MX−2)、L−778123(Ras阻害剤)、L−アスパラギナーゼ(エルスパー(登録商標)、クラスチニン(Crastinin)(登録商標)、アスパラギナーゼ メダック(登録商標)、キドロラーゼ(Kidrolase)(登録商標))、レフルノミド(SU−101、SU−0200)、レトロゾール(フェマーラ(登録商標))、ロイコボリン(ロイコボリン(登録商標)、ウエルコボリン(登録商標))、ロイプロリドアセテート(ビアズル(Viadur)(登録商標)、ルプロン(登録商標)、ロイプロゲル(登録商標)、エリガード(登録商標))、ロイベクチン(Leuvectin)(登録商標)(サイトフェクチン+IL−2遺伝子、IL−2遺伝子治療)、レバミゾール(エルガミゾール(登録商標))、リアロゾール(リアザール、リアゾール、R−75251、R−85246、Ro−85264)、Lmb−2免疫毒素(抗CD25組み換え免疫毒素、抗Tac(Fv)−PE38)、ロメトレキソル(T−64、T−904064)、ロムスチン(CCNU(登録商標)、CeeNU(登録商標))、LY−335979、Lym−1(131−I LYM−1)、リンパ腫ワクチン(Genitope)、Mannan−MUC1ワクチン、マリマスタット(登録商標)(BB−2516、TA−2516、MMP阻害剤)、MDX−447(MDX−220、BAB−447、EMD−82633、H−447、抗EGFr/FcγR1r)、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、HN2、マスタージェン(登録商標))、酢酸メゲストロール(メゲース(登録商標)、パレス(Pallace)(登録商標))、メルファラン(L−PAM、アルケラン(登録商標)、フェニルアラニンマスタード)、メルカプトプリン(6−メルカプトプリン、6−MP)、メスナ(メスネックス(登録商標))、メトトレキサート(登録商標)(MTX、メキサート(登録商標)、フォレックス(Folex)(登録商標))、メトキサレン(ウバデックス(登録商標))、2−メトキシエストラジオール(2−ME、2−ME2)、メチルプレドニゾロン(ソルメドロール(登録商標))、メチルテストステロン(アンドロイド−10(登録商標)、テストレッド(登録商標)、ビリロン(Virilon)(登録商標))、MGV、マイトマイシンC(マイトマイシン(登録商標)、ムタマイシン(登録商標)、ミトエキストラ(Mito Extra)(登録商標))、ミトキサントロン(ノバントロン(登録商標)、DHAD)、ミツモマブ(登録商標)(BEC−2、EMD−60205)、ミボブリンイセチオネート(CI−980)、MN−14(抗CEA免疫放射線治療、131I−MN−14、188Re−MN−14)、モテキサフィンルテチウム(ルトリン(Lutrin)(登録商標)、オプトリン(登録商標)、Lu−Tex(登録商標)、ルテチウムテキサフィリン、ルシン(Lucyn)(登録商標)、アントリン(登録商標))、MPV−2213ad(フィンロゾール(登録商標))、MS−209、Muc−1ワクチン、NaProパクリタキセル、ネララビン(化合物506、U78)、ネオバスタット(登録商標)(AE−941、MMP阻害剤)、
ニュージン化合物(Oncomyc−NG、Resten−NG、mycアンチセンス)、ニルタミド(ニランドロン(登録商標))、NovoMAb−G2 scFv(NovoMAb−G2 IgM)、O6−ベンジルグアニン(BG、プロセプト(Procept)(登録商標))、オクトレオチドアセテート(サンドスタチン LAR(登録商標)Depot)、オンダンストロン(ゾフラン(登録商標))、オンコナーゼ(ランピルナーゼ(登録商標))、オンコVAX−CL、オンコVAX−CLジェンナー(GA−733−2ワクチン)、オンコVAX−P(オンコVAX−PrPSA)、Onyx−015(p53遺伝子治療)、オプレルベキン(ニューメガ(登録商標))、オーゼル(Orzel)(テガフール+ウラシル+ロイコボリン)、オキサリプラチン(エロキサチン(登録商標)、エロキサチン(登録商標))、パシス(Pacis)(登録商標)(BCG、live)、パクリタキセル(パキセン(登録商標)、タキソール(登録商標))、パクリタキセル−DHA(タキソプレキシン(Taxoprexin)(登録商標))、パミドロネート(アレディア(登録商標))、PC SPES、ペガデマーゼ(アダジェン(登録商標)、ペガデマーゼウシ)、ペグアスパルガーゼ(登録商標)(オンキャスパー(登録商標))、ペルデシン(BCX−34、PNP阻害剤)、ペメトレキセド二ナトリウム(アリムタ(登録商標)、MTA、複数目標抗葉酸剤、LY 231514)、ペントスタチン(ニペント(登録商標)、2−デオキシコホルマイシン)、ペルホスファミド(4−ヒドロペルオキシシクロホスファミド、4−HC)、ペリリルアルコール(ペリラアルコール、ペリラアルコール、ペリロール、NSC−641066)、フェニルブチレート、ピラルビシン(THP)、ピバロイルオキシメチルブチレート(AN−9、ピバネクス(Pivanex)(登録商標))、ポルフィマーナトリウム(フォトフリン(登録商標))、プレドニゾン、プリノマスタット(登録商標)(AG−3340、MMP阻害剤)、プロカルバジン(マチュレーン(登録商標))、PROSTVAC、プロビデンス・ポートランド医療センター乳癌ワクチン、PS−341(LDP−341、26Sプロテアソーム阻害剤)、PSMA MAb(前立腺特異的膜抗モノクローナル抗体)、ピラゾロアクリジン(NSC−366140、PD−115934)、キニーネ、R115777(ザーネストラ(登録商標))、塩酸ラロキシフェン(エビスタ(登録商標)、塩酸ケオキシフェン)、ラルチトレキセド(トミュデックス(登録商標)、ZD−1694)、レベカマイシン、レチノイン酸、R−フルルビプロフェン(フロリザン、E−7869、MPC−7869)、RFS−2000(9−ニトロカンプトテカン、9−NC、ルビテカン(登録商標))、リツキシマブ(登録商標)(リツキサン(登録商標)、抗CD20 MAb)、RSR−13(GSJ−61)、サトラプラチン(BMS−182751、JM−216)、SCH−6636、SCH−66336、シゾフィラン(登録商標)(SPG、シゾフィラン(登録商標)、スキゾフィラン(登録商標)、ソニフィラン(登録商標))、SKI−2053R(NSC−D644591)、ソブゾキサン(MST−16、ペラゾリン(登録商標))、スクアラミン(MSI−1256F)、SR−49059(バソプレシン受容体阻害剤、V1a)、ストレプトゾシン(ザノサール(登録商標))、SU5416(セマキサニブ(登録商標)、VEGF阻害剤)、SU6668(PDGF−TK阻害剤)、T−67(T−138067、T−607)、タルク(スクレロゾール(登録商標))、タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標))、タウロリジン(タウロリン(登録商標))、テモゾロマイド(テモダール(登録商標)、NSC362856)、テニポシド(VM−26、ブモン(登録商標))、TER−286、テストステロン(アンドロ(登録商標)、アンドロダーム(登録商標)、テストダームTTS(登録商標)、テストダーム(登録商標)、デポテストステロン(登録商標)、アンドロゲル(登録商標)、デポアンドロ(登録商標))、Tf−CRM107(トランスフェリン−CRM−107)、サリドマイド、セラトープ(Theratope)、チオグアニン(6−チオグアニン、6−TG)、チオテパ(トリエチレンチオホスホラミド、チオプレックス(登録商標))、チモシンαI(ザダシン(登録商標)、サイマルファシン(登録商標))、チアゾフリン(チアゾール(登録商標))、チラパザミン(SR−259075、SR−4233、チラゾン(登録商標)、Win−59075)、
TNP−470(AGM−1470、フマギリン)、トクラデシン(8−C1−cAMP)、トポテカン(ハイカムチン(登録商標)、SK&F−104864、NSC−609699、エボトピン(Evotopin)(登録商標))、トレミフェン(エストリネクス(Estrirnex)(登録商標)、フェアストン(登録商標))、トシツモマブ(登録商標)(ベキサール(登録商標))、トレチノイン(レチン−A(登録商標)、アトラジェン(登録商標)、ATRA、ベサノイド(登録商標))、TriAb(登録商標)(抗イディオタイプ抗体免疫促進剤)、トリロスタン(モドレフェン(Modrefen)(登録商標))、トリポレリンパモエート(トレルスターデポット(登録商標)、デカペプチル(登録商標))、トリメトレキサート(ニュートレキシン(登録商標))、トロキサシタビン(BCH−204、BCH−4556、トロキサチル(登録商標))、TS−1、UCN−01(7−ヒドロキシスタウロスポリン)、バルルビシン(バルスター(登録商標))、バルスポダール(PSC833)、バブレオチド(登録商標)(BMY−41606)、バキシド(Vaxid)(B細胞リンパ腫DNAワクチン)、ビンブラスチン(ベルボン(登録商標)、VLB)、ビンクリスチン(オンコビン(登録商標)、Onco TCS(登録商標)、VCR、ロイロクリスチン(登録商標))、ビンデシン(エルデシン(Eldisine)(登録商標)、フィルデシン(登録商標))、ビンフルニン(ジャブラー(Javlor)(登録商標)、チューブリン重合阻害剤)、ビノレルビン(ナベルビン(登録商標))、バイタクシン(登録商標)(LM−609、インテグリンαvβ3アンタゴニストMAb)、WF10(マクロファージ調節剤)、WHI−P131、WT1ワクチン、XR−5000(DACA)、XR−9576(XR−9351、P−糖タンパク質/MDR阻害剤)、ZD−9331、ZD−1839(イレッサ(登録商標))、およびゾレドロネート(ゾメタ(登録商標))。
好ましい組合せパートナーは、エルビタックス(登録商標)(セツキシマブ)、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)、ネクサバール(登録商標)(トシル酸ソラフェニブ)、スーテント(登録商標)(リンゴ酸スニチニブ)、タルセバ(登録商標)(エルロチニブ)、RAD001(エバロリムス)、ドセタキセル(タキソテール(登録商標))、シスプラチン、カペシタビン(ゼローダ(登録商標)、ドキシフルリジン(登録商標)、経口5−FU)を含む。
ある態様において、本発明は、同時に、個別にまたは連続して使用するための、活性成分として本発明の抗体、特にAIN457、および少なくとも1個の表1からのさらなる抗癌剤(ここで、活性成分がそれぞれの場合に遊離形または薬学的に許容される塩形で存在する)ならびに所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。好ましい態様において、本発明の抗体、特にAIN457、および少なくとも1個の表1からのさらなる抗癌剤は単一の医薬製剤に含まれる。このような組合せは、本発明にしたがって、特に癌のような増殖性疾患、特に固形悪性疾患または血液悪性疾患の処置のために有用である。
前記にしたがって、本発明は下記のさらなる局面を提供する:
治療有効量のIL−17結合分子、例えば本発明の抗体、および少なくとも1個の第2薬剤(該第2薬剤は例えば上記の免疫抑制剤/免疫調節剤、抗炎症化学療法剤または抗感染症剤である)を、例えば同時にまたは連続で共投与することを含む上記定義の方法。
または、治療有効量のa)IL−17結合分子、例えば本発明の抗体、およびb)少なくとも1個の例えば上記の免疫抑制剤/免疫調節剤、抗炎症化学療法剤または抗感染症剤から選択される第2薬剤を含む、治療的組合せ、例えばキット。キットはその投与のための指示書を含むことができる。
本発明の抗体を他の免疫抑制剤/免疫調節剤、抗炎症化学療法剤または抗感染症剤と組み合わせて投与するとき、共投与される組合せ化合物の用量はもちろん使用される共薬剤の種類(例えばDMARD、抗TNF、IL−1ブロッカーまたは他のもののいずれであるか)、使用される特定の薬剤、処置される状態などに依存して変化し得る。
本発明の医薬組成物は、慣用の方法で製造できる。本発明の組成物は、好ましくは凍結乾燥した形態で提供される。直接投与において、それを適当な水性担体、例えば、注射用の無菌水もしくは無菌の緩衝生理食塩水に溶解する。ボラス注射としてよりむしろ注入による投与のためにより大容量の溶液を作成することが望まれるとき、ヒト血清アルブミンまたは患者自身のヘパリン添加血を生理食塩水に製剤時に組み入れることが有利である。あるいは、製剤を皮下に投与する。このような生理的に不活性なタンパク質の過剰な存在は、注入溶液で使用される容器およびチューブの壁上への吸着による抗体の損失を防止する。アルブミンを使用するとき、適当な濃度は塩水の0.5から4.5重量%である。他の製剤として液体または凍結乾燥製剤を含む。
本発明を下記実施例の実例によりさらに説明する。
実施例
実施例1
AIN457抗体を生成し、組み換えヒトIL−17(huIL−17)に非常に強い親和性を有して結合することを示し;KDが0.188±0.036nM(BIAcore)であり、ヒト皮膚繊維芽細胞におけるhuIL−17により誘導されるヒトIL−6生産を中和し;IC50がPCT出願PCT/EP2005/008470に記載のとおりのhuIL−17が1.87nMの濃度で2.1±0.1nMである。
実施例2:表2:軽鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列
可変ドメインをコードするアミノ酸配列は太字でかつ下線を引いている。クローニングのために使用されるオリゴヌクレオチドプライマーを(下線で)示している。
Figure 0005068270
Figure 0005068270
表3:重鎖のヌクレオチドおよびアミノ酸配列
可変ドメインをコードするアミノ酸配列は太字でかつ下線を引いている。クローニングのために使用されるオリゴヌクレオチドプライマーを示している。
Figure 0005068270
Figure 0005068270
Figure 0005068270
表4(CDRループのアミノ酸配列):
Figure 0005068270
実施例3
細胞増殖アッセイ(MTSまたは[H]チミジン取り込み):細胞増殖を例えばCellTiter 96 AQUEOUS One Solution Cell Proliferation Assay (Promega, UK)でモニタリングする。予備実験において、異なる細胞系、例えば5種の異なる細胞系の培養をAIN457の非存在下または存在下で設定する(組織培養フラスコ中で1×10細胞/mL)。もっとも典型的な時点を確立するため、増殖を1日目から4日目まで毎日一定量取って評価する。その後、反復実験を96ウェルプレートで直接、細胞を培養し、MTSで染色することにより設定する。トリパンブルー染色により評価されるとき、最小95%の生存能力が全ての実験の開始のために必要である。それぞれの細胞系ごとに、50μlの適当な培地中の細胞懸濁液を1×10細胞/mLで平底ウェル(1×10細胞/ウェル)にまき、これに50μlの培地または適当な培地中の2×IL−17結合分子、例えばAIN457を加える。すべてのサンプルをクアドルプリケートで培養する。プレートを加湿、5%のCO2雰囲気下でインキュベートする。3日目、20μlのMTS試薬をそれぞれのウェルに加え、染色を進行させるためにプレートをさらに3−4時間、再インキュベートする。この期間後、プレートを穏やかに撹拌し、490nmでの吸収度を自動マイクロプレートリーダー(MRX, Dynatech, Billingshurst, UK)で記録する。平均したブランク値(細胞なし、IL−17結合分子、例えばAIN457なし)をサンプル値から引き、そしてこれらの補正したA490値をIL−17結合分子、例えばAIN457の非存在下で増殖した対照培養物の割合として計算する。エラーバーはデュプリケート実験において定義される範囲を示し、そして、有意差は平均の範囲内の重複領域から外れたものと見なす。
実施例4−異種移植モデル
異種移植モデル(ヒト腫瘍移植SCIDマウス)における活性:腫瘍をヒト腫瘍細胞の培養由来のヒト腫瘍細胞懸濁液を動物の横腹に皮下注射したSCIDマウスで構築する。腫瘍が特定のサイズ(例えば、150mm)に到達したときか、または細胞接種後の特定の時間後(例えば、4−7日目)に、処置を開始する。試験するIL−17結合分子、例えばAIN457を1日に1回(または2−4日間に1回)i.p.またはi.v.投与する。抗腫瘍効果をT/C%(処置された動物の腫瘍容量の平均増加を対照動物の腫瘍容量の平均増加で割り、100を掛ける)および緩解%(腫瘍容量から最初の腫瘍容量を引き、最初の腫瘍容量で割り、100を掛ける)として表す。
実施例5−腫瘍細胞によるサイトカイン放出におけるIL−17の効果の評価
腫瘍細胞系または新たに移植した腫瘍細胞(1×10/ml)を、10%のFCS、2mMのL−グルタミン、100IU/mlのペニシリンおよび100ug/mlのストレプトマイシンを含むRPMI 1640をIL−17(0.1ng/mlから1ug/mlの範囲)またはIL−17+10−100倍過剰のAIN457と一緒に、または、なしで48または72時間培養する。無細胞上清を回収し、すぐに試験するか、または−70℃で数日間またはさらには数か月保存する。例えばIL−6、IL−8、CXCL1、CXCL5(これらに限定はしない)のような多数の異なるサイトカインの濃度を市販のELISAキット、例えば、R&D Systemsのものを使用して測定する。PGE2濃度を市販のもの、例えばCayman Chemicalsのアッセイを使用して同様に評価できる。測定したサイトカインの濃度は、腫瘍細胞をIL17結合分子、例えばAIN457の存在下で増殖させたとき、有意に減少している。
実施例6−発癌モデル
マウスを2−3月齢で、マウスあたり100mgで200mlのアセトン中の9,10−ジメチル−1,2−ベンズアントラセン(DMBA;Sigma)で1回処理し、次にマウスあたり30ugで200mlのアセトン中の腫瘍促進物である12−O−テトラデカノイル−ホルボールアセテート(TPA;Fisher)で1年まで2週間ごとに処理する。観察された腫瘍は乳頭腫(角化棘細胞腫)として生じるが、癌腫へ進行し、そしてリンパ排出を介して転移し得る。乳頭腫計数を日常的な目視検査により実施し、統計学的に評価できる。Il−17の役割を、例えば、1週間、1日または2日または3日ごとにマウスあたり1mgでAIN457を投与することにより評価する。L17結合分子、例えばAIN457で処置されたマウスは、有意に低い乳頭腫の発生率および、ゆっくりとした癌腫への進行および転移を示す。
実施例7
臨床試験:フェーズ1、3週間に1回、進行した固形腫瘍を有する成人患者に投与したAIN457の用量設定試験。
目的:
第1:急性および蓄積毒性の両方を含む安全性プロフィールの特徴付け、ならびに標準全身療法で失敗した、または標準全身療法を行っていない進行した固形腫瘍を有する成人患者への3週間ごとに1回の静脈内注入によるAIN457の単剤投与の最大耐量の決定
第2:1.この患者集団への3週間ごとに1回の静脈内注入によるAIN457の単剤投与の薬物動力学の特徴付けること;得られたデータを薬力学的データと一緒に使用して、薬物動力学/薬力学的(PK/PD)相関関係を作り、これが安全性および効力を予想する手助けとなる
2.この患者集団への3週間ごとに1回の静脈内注入によるAIN457の抗腫瘍活性の予備的証拠を得ること
3.3週間ごとに1回の静脈内注入によりAIN457を受ける進行した固形腫瘍を有する成人患者の腫瘍内薬剤レベルと、前臨床モデルにおける効力と関連する腫瘍内薬剤レベルを相関させること
4.効力および応答と相関する生物学的要因を確認するために、利用可能であり、便利な治療前および治療後腫瘍生検サンプルから腫瘍の情報を集めること
設計 これは、標準全身療法で失敗した、または標準全身療法を行っていない進行した固形腫瘍を有する成人患者への3週間ごとに1回の静脈内注入によるAIN457の安全性、薬物動力学および薬力学的を評価するためのオープンラベル、用量漸増試験である。
処置期間は6回までの21日サイクルからなる。許容されない毒性または疾患の進行を経験する患者は早期に中止する。6回のサイクルの終了時に完全なまたは部分的な応答を達成した患者、または安定な疾患を有する患者は、治験担当医の判断でスポンサーによる承諾後に延長プロトコールにしたがってさらなる処置を続ける。適格患者は、疾患の進行または許容されない毒性が観察されるまで、さらなるサイクルを受ける。
用量規定毒性(DLT)の非存在下で、用量漸増を下記のとおりに実施する:
1.第1の用量漸増:100%用量増加(グレード2の毒性が第1コホートで確認されない限り(この場合、用量漸増は25%−67%である))
2.第1から第2コホートへの100%用量増加後、用量漸増:グレード2の毒性が確認されるまで67%用量増加
3.グレード2の毒性の同定後、最後の用量漸増:治験担当医とスポンサーの間での同意に基づいて、25%−67%の用量増加
用量漸増は患者のそれぞれのコホートに対する最初のサイクルからの毒性に基づく。仮の最大耐量(MTD)を、DLTが3−6人の患者のうち少なくとも2人で観察される用量の直ぐ下の用量レベルと定義する。次に仮のMTDと定義されたコホートに、さらに患者全12人を参加させ、AIN457の安全性、薬物動力学および薬力学的プロフィールのさらなる評価を介してMTDを確認する。
患者内の用量漸増は許可しない。
すべての毒性は改訂された米国国立癌研究所の共通毒性基準にしたがって定義する。DLTはプロトコールにおいて定義される;しかしながら、一般的に、DLTの性質は、不治の固形腫瘍の設定においてさえ、許容されないと考えられるようなことである。
患者
試験対象患者基準
下記基準を試験に包含させるために満たすべきである:
1.年齢≧18の男性または女性患者
2.標準全身療法および1種までのさらなる全身療法で失敗した、または標準全身療法を行っていない、組織学的に確認された進行した固形腫瘍
3.正常の施設での上限値を超える腫瘍マーカー値を含む南西部腫瘍学グループ(SWOG)固形腫瘍応答基準により定義される少なくとも1個の測定可能な、評価可能な、および評価不可能な疾患の部位
4.妊娠の可能性がある女性は試験薬剤の開始前に血清β−HCG妊娠検査で陰性でなければならない。生殖能を有する男性および女性患者は、試験中および試験薬剤の中止後3か月までは有効な避妊法を適用することに同意しなければならない
5.世界保健機関(WHO)パフォーマンスステイタススコア≦2
6.少なくとも3か月の平均余命
7.全てのスクリーニング法の前に書面でのインフォームドコンセントが得られる
除外基準
試験からの除外が、下記のいずれかにあてはまるとき必要である:
1.妊娠または授乳している女性患者。閉経後の女性は妊娠の可能性がないと見なすために少なくとも12か月、無月経である。
2.重度および/または非管理の内科疾患(すなわち、非管理の糖尿病、うっ血性心不全、試験の6月以内の心筋梗塞、慢性腎臓疾患、または活動性の非管理感染症)を有する患者
3.既知の脳への転移を有する患者
4.急性または既知の慢性肝臓疾患(すなわち、慢性活性性肝炎、肝硬変症)を有する患者
5.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の既知の診断を有する患者
6.試験参加前30日以内になんらかの治験薬を受けた患者
7.試験参加前4週間(ニトロソウレアまたはマイトマイシンCについては6週間)以内に化学療法を受けた患者
8.試験参加前4週間以内に放射線治療を受けた患者
9.かつて骨髄の≧25%に放射線治療を受けた患者
10.試験参加前2週間以内に大手術を受けた患者
11.医薬レジメンに対してノンコンプライアンスの経歴がある患者
12.下記検査値により定義された肝臓、腎臓または血液学機能の損傷を有する患者:
血小板数<100×10/L
絶対好中球数(ANC)<1.5×10/L
血清ALT(SGPT)またはAST(SGOT)>2.5×正常の制度上限の限界値(IULN)(肝臓転移を有する患者に対して>5×IULN)
血清総ビリルビン>1.5×IULN
血清クレアチニン>1.5×IULN
13.他の原発性悪性腫瘍を<5年、有していない患者;しかしながら、非黒色腫皮膚癌および子宮頸上皮内癌は、患者が活動性疾患を有するときのみ除外する
サンプルサイズ 本試験は約40人の患者が必要である
処置 AIN457を個々に50mgのAIN457を凍結乾燥した固体としてそれぞれ含む6mlのガラスバイアルで供給する。1.2mLのWFIで再構成し、透明ないし乳白色、無色液を生産できる;注入用溶液濃縮物は、47mg/mLの濃度で、少なくとも1mLをシリンジに付いた標準20ゲージ針を用いてバイアルから取り出すことができる。物質をヒスチジン、スクロースおよびポリソルベート80を含む等張バッファー(pH5.8±0.5)中で製剤し、患者へ投与する前に5%のグルコース溶液を含む250mLの注入バッグ内で希釈しなければならない。
開始用量レベルは0.3mg/mである。この用量はAIN457に対して試験した最も感受性の高い種であるイヌにおける最低毒性量(TDL)の1/3に計算した。GLP毒性試験でイヌに投与した2用量のうち低用量で死亡例がなかったため −−− 0.1mg/kg、3週間後にもう1回繰り返す −−− TDLは0.05mg/kgの範囲であると概算できる。20の係数をイヌにおけるmg/kgからヒトにおけるmg/mに変換して使用して、この開始用量を下記のとおりに計算する:
1/3×0.05mg/kg×20kg/m=0.3mg/m
用量漸増を上記スキームにしたがって開始する。
該試験は、AIN457が原因であることが既知の血液学または他の毒性を経験する個々について処置遅延、用量減少または処置の中止を定義する。処置は患者が疾患の進行または許容されない毒性を経験することがない限り最大6サイクル続ける。6サイクルの終了後、完全なまたは部分的な応答を達成した患者および疾患が安定した患者は、治験担当医の判断でスポンサーによる承諾後に延長プロトコールにしたがってさらなる処置を続けてもよい。
安全変数 AIN457の安全性を身体検査およびバイタルサインの評価、臨床検査結果、有害事象および併用薬の使用により評価した。有害事象は誘発および自然の両方であり、改訂された米国国立癌研究所共通毒性基準を使用して等級付けする。
有効性変数 このフェーズ1試験は有効性を確認するために設計されていないが、活性を目的腫瘍応答率ならびに無進行期間、および全生存の関数として証明する。基準腫瘍評価はすべての測定可能な、評価可能な、および評価不可能な疾患の最適評価を含む。評価は身体検査および胸部X線写真ならびに、適当なとき、胸部、腹部および骨盤のコンピュータ断層撮影像;腹部および骨盤のソノグラフ;すべての既知の骨病変の骨X線写真を伴う骨シンチグラム;および腫瘍マーカー値の測定を含む。フォローアップ試験値を2サイクルごとおよび処置の中止後に得る。
客観的な状態をSWOG応答基準に基づくNovartisガイドラインを使用して臨床的に評価する。すべての完全なおよび部分的な応答が少なくとも4週間後、2回目の評価で確認されなければならない。もっとも良い腫瘍応答をSWOG応答基準を使用してそれぞれの患者について計算する。
薬物動態 下記薬物動態パラメータをサイクル1および2について計算および分析する:tmax、Cmax、λ、t1/2、AUCおよびR。R=AUCτサイクル2/AUCτサイクル1の比を蓄積の指標として評価する。用量比例性の初期評価は異なる投与グループ間の最後の投与からのAUCに基づく。観察された毒性(例えば、造血)におけるPK/PD相関関係は安全性の予測として実施する。
薬力学 効力および応答と相関関係である生物学的要因を確認するために腫瘍生検サンプルを、実行可能であり、便利な治療前および治療の最初のサイクル後に得る。
統計的方法 治療により発生した臨床上の有害事象(とりわけ用量規定毒性を伴うもの)を有するか、または臨床、バイタルサイン、または身体検査異常(新たに生じたまたは基準からの悪化)を有する患者を特定し、値に印を付ける。異常の割合をコホートごとに表にする。客観的応答割合(完全なおよび部分的な応答の両方を含む)をコホートごとに示す。説明的統計学を使用して、基礎薬物動態パラメータをコホートごとに要約する。

Claims (14)

  1. 固形悪性増殖性疾患または血液学的増殖性疾患の処置のための薬剤の製造のための、IL−17抗体またはその抗原結合断片の使用であって、
    該IL−17抗体またはその抗原結合断片が、
    a)配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つの相補性決定領域(CDRs)を含む重鎖可変ドメイン(V );および
    b)配列番号10に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsを含む軽鎖可変ドメイン(V
    を含む少なくとも一つの抗原結合部位を含むものである、使用。
  2. 配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号1、配列番号2および配列番号3に記載のものである、請求項1に記載の使用。
  3. 配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号11、配列番号12および配列番号13に記載のものである、請求項1に記載の使用。
  4. 配列番号10に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号4、配列番号5および配列番号6に記載のものである、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
  5. IL−17抗体またはその抗原結合断片がヒト抗体である、請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
  6. IL−17抗体またはその抗原結合断片が、配列番号8に記載のアミノ酸配列を含むV および配列番号10に記載のアミノ酸配列を含むV を含む、請求項1に記載の使用。
  7. 固形悪性増殖性疾患または血液学的増殖性疾患が多発性骨髄腫である、請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
  8. 有効量のIL−17抗体またはその抗原結合断片を含む、固形悪性増殖性疾患または血液学的増殖性疾患の処置のための医薬組成物であって、
    該IL−17抗体またはその抗原結合断片が、
    a)配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsを含むV ;および
    b)配列番号10に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsを含むV
    を含む少なくとも一つの抗原結合部位を含むものである、医薬組成物。
  9. 配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号1、配列番号2および配列番号3に記載のものである、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 配列番号8に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号11、配列番号12および配列番号13に記載のものである、請求項8に記載の医薬組成物。
  11. 配列番号10に記載のアミノ酸配列の3つのCDRsが、配列番号4、配列番号5および配列番号6に記載のものである、請求項8〜10のいずれかに記載の医薬組成物。
  12. IL−17抗体またはその抗原結合断片がヒト抗体である、請求項8〜11のいずれかに記載の医薬組成物。
  13. IL−17抗体またはその抗原結合断片が、配列番号8に記載のアミノ酸配列を含むV および配列番号10に記載のアミノ酸配列を含むV を含む、請求項8に記載の医薬組成物。
  14. 固形悪性増殖性疾患または血液学的増殖性疾患が多発性骨髄腫である、請求項8〜13のいずれかに記載の医薬組成物。
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