JP5067715B2 - 車両用電子回路基板アセンブリ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両に搭載された電子制御ユニットに含まれる車両用電子回路基板アセンブリに関するものである。
例えば車両に搭載された電子制御ユニットでは、この電子制御ユニットに含まれる、回路基板上の電子回路から発生する電界ノイズをシールドするために、電子回路を金属の筺体で囲い、またその金属の筺体を接地することが実施されている。
例えば、液晶を搭載した操作パネルにおいて、静電気の印加による液晶表示部の誤動作を防ぐことを目的として、シールド板の一部のインピーダンスを高くし液晶表示部の周辺に電流が流れ難くい構成とすることで、静電気の印加電流による電磁誘導で発生する液晶表示部の誤動作を防止できるようにした、操作パネルのシールド構造が考案されている。(特許文献1参照)。
特開2007−27397号公報
図9(詳細は後述)のように、回路基板30上の電源回路14が、回路基板30上に実装された外部電源接続用のコネクタ13から遠い位置に配置される場合がある。このような構造の場合、回路基板30を金属筺体20にて囲うことにより回路基板30と金属筺体20の間で電流ループ(大きな閉ループ)L1が発生し、磁界ノイズが発生することがある。その磁界ノイズが原因で通信機器の動作を妨げるという問題がある。
特許文献1の例では、上述の磁界ノイズに対する対策については、開示・示唆ともなされていない。
上記問題を背景として、本発明の課題は、金属の筐体に含まれる回路基板において、回路基板上の電源回路からの電流が該筐体に流れることにより発生する磁界ノイズを抑制することが可能な車両用電子回路基板アセンブリを提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための車両用電子回路基板アセンブリは、基板主表面に導体パターンが形成されるとともに、基板主表面に回路部品が実装され、導体パターンと回路部品とにより予め定められた電子回路を形成する回路基板と、回路基板を収容するとともに、電子回路上にて導体パターンの一部をなす第一伝送路の第一端に導通する第一接地点と、第一伝送路の第二端に導通する第二接地点とに各々導通接続され、電子回路の接地導体に兼用された金属筐体と、を備え、第一接地点と第二接地点とを結ぶ金属筐体上の通電パスと、電子回路上の第一伝送路とは、第一接地点および第二接地点とを介して周回接続経路を形成し、電子回路上にて導体パターンの一部をなす第二伝送路と、電子回路内にて第二伝送路の第一端に導通する第一導通点と同じく第二端に導通する第二導通点とを基板外にて短絡接続する形で回路基板上に実装される補助金属部材とにより、インピーダンスが周回接続経路のインピーダンスよりも小さくなるように形成される第一通電ループ部と、金属筐体により、通電方向が該第一通電ループ部と逆向きとなるように形成され、第一通電ループ部に発生する磁界をキャンセルするためのキャンセル用磁界を発生する第二通電ループ部と、を有してなることを特徴とする。
本発明は、磁束は大きな閉ループに大電流が流れると発生し、また発生した磁束を打ち消すように磁束を発生させれば磁界ノイズは発生しなくなることに着目したものである。上記構成によって、それぞれの通電ループ部に流れる電流の向きが逆になることで、互いの通電ループ部が発生する磁界が打ち消し合い、磁界ノイズの発生を抑制することができる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、電子回路の第一接地点と第二接地点とが、回路基板の一方の主表面にて金属筐体に導通接続され、第二通電ループ部において、第二伝送路の通電方向が第一伝送路の通電方向と同一となるように定められ、補助金属部材は、第一導通点と第二導通点とを、回路基板の他方の主表面にて短絡接続するように構成される。
上記構成によって、第二通電ループ部が回路基板の他方の主表面に相当する表面に形成され、例えば、回路基板の裏面に相当する一方の主表面と金属筐体との間隙が小さい場合でも、本発明の構成を実現できる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、第二伝送路は第一伝送路に共用化された共用伝送路として形成され、第一導通点と第二導通点とが、第一接地点および第二接地点とともに、該共用伝送路の両端に導通する形で定められている。
上記構成によって、回路基板上での伝送路の占有面積が小さくなり、回路基板を小型化することが可能となる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、共用伝送路は、回路基板上に実装された外部電源接続用のコネクタと、該コネクタから外部電源の電源電圧が供給される電源回路とを接続するものであり、コネクタの接地端子が第一接地点に、電源回路の接地端子が第二接地点にそれぞれ接続されている。
上記構成によって、(外部電源〜)コネクタ〜電源回路〜金属筐体〜コネクタ(〜外部電源)の経路(周回接続経路)を流れる電流を、第一通電ループ部へ流れるように誘導することが可能となり、磁束の発生を抑制することができる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、回路基板の一方の主表面にて第一接地点および第二接地点を形成する接地パッドが設けられ、回路基板の他方の主表面にて第一導通点および第一導通点を形成する補助パッドが設けられ、それら接地パッドと補助パッドとの対応するもの同士が基板厚さ方向のビア導体により導通接続され、補助金属部材の導通方向の両端が、それぞれ対応する補助パッドに導通接続されている。
上記構成によって、第一導通点と第二導通点とが、第一接地点および第二接地点とともに、該共用伝送路の両端に導通する形を構成することができる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、回路基板の一方の主表面に対向する金属筐体の底部内面と各接地パッドとの間に、それら接地パッドと筐体底部内面との間に一定の隙間を形成しつつ両者を導通接続する導通スペーサが配置されている。
上記構成によって、第一通電ループ部の距離は、回路基板と金属筐体とが形成する周回接続経路の距離よりも短くすることができる。距離が短くなる分だけインピーダンスも小さくなる。これにより、電源回路からコネクタへ向かう電流は、インピーダンスの低い第一通電ループ部へ流れようとする。ここで、第一通電ループ部で磁束が発生するが、レンツの法則により、この発生した磁束を打ち消すように金属筐体に電流が流れる(第二通電ループ部)。これにより、磁界ノイズは、周回接続経路で発生していたものよりも抑制されるとともに、第一通電ループ部により発生した磁界ノイズも低減することができる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリにおける導通スペーサは、金属筐体の底部に一体凸設された基板支持用ボスであるように構成される。
通常、回路基板は基板支持用ボスによって筐体に取り付けられている。また、基板支持用ボスは、回路基板の概ね四隅に取り付けられる。上記構成によって、基板支持用ボスが導通スペーサを兼ねることで、新たに導通スペーサを設けることなく低コストで本発明の構成(周回接続経路等)を実現することができる。
また、本発明の車両用電子回路基板アセンブリは、回路基板を貫通するねじ挿通孔の内面を覆う形でビア導体が形成され、回路基板の一方および他方の主表面へのねじ挿通孔の開口周縁部を覆う形で接地パッドおよび補助パッドが形成され、補助金属部材が板金部材として形成されるとともに、該板金部材の各端部が補助パッド上に重ね配置され、ねじ挿通孔にて回路基板を貫きつつ基板支持用ボスにねじ部材をねじ込むことにより、板金部材の各端部が基板支持用ボスに対して回路基板とともに共締め締結されているように構成される。
上記構成では、いわゆるスルーホールがねじ挿通孔を兼ねる構成となっている。よって、比較的低コストで本発明の構成を実現することができる。
以下、本発明の車両用電子回路基板アセンブリの実施形態について、車両用電子回路基板アセンブリを車両用メータ装置に適用したものを例に挙げて、図面を参照しつつ説明する。図1に、車両用メータ装置1の全体構成を表すブロック図を示す。車両用メータ装置1は、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)10,例えばLCD表示器として構成される表示器22を含んで構成される。
ECU10は、周知のMPU(Microprocessor Unit)11,ECU10の外部との信号の遣り取りを行うための入出力回路12,電源21および車両に搭載された外部機器23と接続するためのコネクタ13,ECU10の各部に電源を供給する電源回路14,表示器22を接続するための表示器用コネクタ24等を含んで構成される。これらは、回路基板30(図2参照)上に実装されている。
MPU11は、図示しないROM,RAMを含み、MPU11がROMに記憶されたプログラムを実行することで、車両用メータ装置1としての機能を実現する。また、RAMはプログラム実行時の作業領域として用いられる。
車両用メータ装置1には、バッテリ等の電源21から動作に必要な電源が供給されている。電源は、コネクタ13から電源回路14に供給され、電源回路14においてECU10の各部の動作電圧に変換されたものが出力される。なお、電源21が本発明の外部電源に相当する。
ECU10と外部機器23とは、例えばLAN(Local Area Network)によって通信可能に接続されており、外部機器23からメータ表示に必要な情報(車速等)を取得する。
上記のような構成により、車両用メータ装置1は、ECU10が、外部機器23から取得した情報に基づいて、表示器22に表示させるための表示用データを作成し、その表示用データを表示器22に出力する。表示器22では、ECU10から送られてきた表示用データに基づいて、表示画面データを作成して表示する。
まず、本発明の構成との対比を行うために、図9を用いて、従来技術によるECU10の構成について説明する。なお、図1で説明した回路基板30上の部品のうち、本発明の構成と関係ないものについては図示を省略してある。ECU10は、金属性の筐体(金属筐体,以下、単に「筐体」と略称することもある)20に回路基板30が収容されている。回路基板30は、導電性のボス(15a〜15f)およびねじ(16b〜16e,一部図示省略)により筐体の底部(筐体底部)20aに取り付けられている(詳細は、図5において説明する)。なお、ボス(15a〜15f)が本発明の導通スペーサ,基板支持用ボスに相当する。また、ねじ(16b〜16e)が本発明のねじ部材に相当する。
回路基板30の表面において、コネクタ13と電源回路14とは導体パターンのうち電源パターン31によって接続され、電源21からコネクタ13を介して電源回路14に電源が供給される。なお、コネクタ13と電源回路14とは隣接していない方が望ましい。なお、回路基板30の表面が本発明の他方の主表面に相当する。また、電源パターン31が本発明の共用伝送路に相当する。
コネクタ13の接地端子13a(図3参照)が接続されたGNDパターン32には、ねじ挿通孔が開口し回路基板30の裏面まで貫通している。そして、導電性のボス(15b,15c)の一端がねじ(16b,16c)によって回路基板30上の裏面に取り付けられ、そのボスの他端がねじ(図示せず)によって筐体底部20aに取り付けられている。なお、コネクタ13の接地端子13aのGNDパターン32における接地点が本発明の第一接地点に相当する。また、回路基板30の裏面が本発明の一方の主表面に相当する。
また、電源回路14の接地端子14a(図3参照)が接続されたGNDパターン33にも、ねじ挿通孔が開口し回路基板30の裏面まで貫通している。そして、上記と同様に、導電性のボス(15d,15e)の一端がねじ(16d,16e)によって回路基板30上の裏面に取り付けられ、そのボスの他端がねじ(図示せず)によって筐体底部20aに取り付けられている。これにより、筐体20は電磁波シールド部材として機能している。なお、電源回路14の接地端子14aのGNDパターン33における接地点が本発明の第二接地点に相当する。
図9の構成では、電源パターン31を通ってコネクタ13から電源回路14へ流れる電流(一点鎖線の矢印で表示)の一部が、GNDパターン33〜ボス15d〜筐体底部20a〜ボス15c〜GNDパターン32を流れ(実線の矢印で表示)、電流ループL1を形成する。図9の例では、電流は、GNDパターン33〜ボス15e〜筐体底部20a〜ボス15b〜GNDパターン32のようにも流れる。このとき、「右ねじの法則」より、電流ループL1の内側に、筐体20の手前側から奥に向かって比較的大きな磁束H1が発生する。この磁束が磁界ノイズの元となる。
なお、電流ループL1が周回接続経路に相当する。また、ボス15d〜筐体底部20a〜ボス15cあるいはボス15e〜筐体底部20a〜ボス15bの経路が本発明の通電パスに相当する。
次に、図2を用いて、本発明におけるECU10の構成について説明する。なお、図9と同一の構成ものには同一の符号を付与し、ここでの詳細な説明は割愛する。図2の構成では、図9の構成に加えて、回路基板30の表面側に、GNDパターン32とGNDパターン33とを短絡接続する補助金属部材(以下、単に「金属部材」と略称)17が取り付けけられている。
図3〜図5を用いて、金属部材17の構成について説明する。図3のように、金属部材17は、回路基板30の表面の電源回路14および電源パターン31を覆うように取り付けられている。図4に、金属部材17の展開図を示す。図4(a)のように、金属部材17は、本体171の通電方向の両端に、電源回路14等の回路基板に実装された他の回路部品との干渉を避けるための高さを確保するための立設部171a〜174a,および回路基板30(GNDパターン32,33)と接続するための接続部171b〜174bが形成されている。また、接続部には回路基板30にねじ止めするためのねじ孔171c〜174cが開口している。
図4(b)に、図4(a)において、本体171と立設部(171a〜174a)との境界(破線で表示)を山折りし、立設部と接続部(171b〜174b)との境界(一点鎖線で表示)を谷折りしたものを、図4(a)のY方向から見たもの(断面形状)を示す。また、図4(c)に、図4(b)の状態で電源回路14側(Z方向)から見たものを示す。このように、2つの立設部(173a,174a)との間に間隙(切り欠き部)を設けることで、回路上の部品と干渉することを防止できる。また、筐体20内の空気の流通を妨げないので、電源回路14の冷却効率を妨げることもない。さらに、本体171が間接的に電源回路14のヒートシンクの役割を果たし、電源回路14の冷却効率を向上させることができる。
金属部材17の折り曲げ形状(断面形状)は、図4(a)の略矩形状以外にも、回路基板30上の部品と干渉しなければ、図4(d)のように略アーチ形状でもよい。また、本体171の形状も、回路基板30の形状や部品配置に応じて、略矩形状以外としてよい。さらに、2つの立設部(173a,174a)との間の間隙がない構成としてもよい。
図5の断面図を用いて、金属部材17の回路基板30への取り付け方法について、4つの端部のうち、コネクタ13の接地端子13a(図3参照)に接続される端部の一つを例に挙げて説明する。図4(b)のように折り曲げ加工された金属部材17の接続部172bは、回路基板30の表面のねじ挿通孔324cの開口周縁部に、コネクタ13の接地端子13aに接続されるGNDパターン32の一部として形成される補助パッド(本発明の第一導通点)321c上に重ね配置される。また、ねじ挿通孔324cの内面を覆う形で、ビア導体322cが形成されている。回路基板30の裏面のねじ挿通孔324cの開口周縁部には、接地パッド323cが形成されている。これら、補助パッド321c,ビア導体322c,および接地パッド323cは導通接続されている。
接地パッド323cには、導電性のボス15cの一端が導通接続され、接続部172bとともに、ねじ16cにより回路基板30に共締め接続されている。さらに、導電性のボス15cの他端は、筐体底部20aに設けられたねじ挿通孔35cを用いて、ねじ18cによって導通可能に接続されている。
金属部材17のうち、電源回路14の接地端子14a(図3参照)に接続される端部の締結構造についても、図5と同様である。この場合、電源回路14の接地端子14aに接続されるGNDパターン33の一部として形成される補助パッドが、本発明の第二導通点に相当する。
電源パターン31からの電流が、筐体底部20aよりも金属部材17に流れやすくするためには、GNDパターン33〜金属部材17〜GNDパターン32の経路(本発明の第一通電ループ部)のインピーダンスが、GNDパターン33〜ボス15d〜筐体底部20a〜ボス15c〜GNDパターン32の経路(周回接続経路)のインピーダンスよりも小さくなることが望ましい。つまり、第一通電ループ部の距離が従来の周回接続経路よりも短くなるようにしたり、金属部材17に、アルミ,銅等の導電率の高い材料を用いたり、金属部材17の電流の流れる方向に対する幅が広くなるようにする。
図6を用いて、本発明の構成による電流および磁界の状態について説明する。図6は、図2の回路基板の斜視図を手前(X−X)方向から見たものである。電流はコネクタ13から電源パターン31を通り、電源回路14を介してGNDパターン33へ流れ込む。そして、GNDパターン33と金属部材17は接続部173bにおいて、ねじ締めにより接続されているため、電流はGNDパターン33から金属部材17へ伝導する。金属部材17に流れた電流はGNDパターン32に接続された接続部172bへ通じ、GNDパターン32からコネクタ13へ還流する。このとき、上述のようにインピーダンスを設定してあるので、GNDパターン33〜ボス15d〜筐体底部20a〜ボス15c〜GNDパターン32の経路(周回接続経路)には、電流は流れない。
この電流の流れにより、小さな電流ループL2が形成される。電流ループL2が形成されると、右ねじの法則により、その中を通過するように、図面の奥から手前に向かう磁束H2が発生する。しかし、本構成ではさらに外側に金属性の筺体20を有しているため、レンツの法則より、その磁束H2を打ち消すように、筺体20に電流ループL1’が形成される。その電流ループL1’により図面の手前から奥に向かうように発生した磁束H1’と磁束H2とが打ち消しあい、ECU10内で発生する磁束が低減する。これにより、磁界ノイズを低減することができる。
図7,図8を用いて、本発明の構成の変形例について説明する。回路基板130上には、2つのコネクタ1131,1132と電源回路114が実装されている(他の回路素子については図示省略)。また、コネクタ1131,1132と電源回路114とは、それぞれ電源パターン1311(第一伝送路),1312(第二伝送路)により接続されている。さらに、金属部材117が電源回路114の一部および電源パターン1312を覆うように取り付けられている。
図8(a)に、図7の回路基板130のV−V方向の断面図を示す。コネクタ1131は、その接地端子1131aがGNDパターン132に含まれる接地パッドに接続され、その接地パッドに開口したねじ挿通孔にねじ116cがねじ込まれボス115cの一端に締結されている。また、ボス115cの他端はねじ118cにより筐体底部20aに締結されている。同様に、電源回路114は、その接地端子114aがGNDパターン133に含まれる接地パッドに接続され、その接地パッドに開口したねじ挿通孔にねじ116dがねじ込まれボス115dの一端に締結されている。また、ボス115dの他端はねじ118dにより筐体底部20aに締結されている。
図8(b)に、図7の回路基板130のW−W方向の断面図を示す。金属部材117のコネクタ1132側の端部1171bは、GNDパターン132に含まれる補助パッドに重ね合わされ、ねじ116aによりによりボス115aの一端に共締めされる。また、ボス115aの他端はねじ118aにより筐体底部20aに締結されている。同様に、電源回路114側の端部1174bは、GNDパターン133に含まれる補助パッドに重ね合わされ、ねじ116fによりボス115fの一端に共締めされる。これらの共締めの構成については、図5と同様である。また、ボス115fの他端はねじ118fにより筐体底部20aに締結されている。
そして、電源パターン1312〜電源回路114〜GNDパターン133〜金属部材1117〜GNDパターン132の経路(本発明の第一通電ループ部)のインピーダンスは、電源パターン1311〜電源回路114〜GNDパターン133〜ボス115d〜筐体底部20a〜ボス115c〜GNDパターン132の経路(周回接続経路)のインピーダンスよりも低くなるように構成されている。
上記構成により、電源パターン1312〜電源回路114〜GNDパターン133〜金属部材1117〜GNDパターン132を通る小さな電流ループL2(本発明の第一通電ループ部)が形成され、図8(b)の手前方向に向かって磁束H2が発生する。そして、その磁束H2を打ち消すように、筐体20に電流ループL1’(本発明の第二通電ループ部)が形成される。その電流ループL1’により発生した図8(a)の奥方向へ向かう磁束H1’と磁束H2が打ち消しあい、ECU10内で発生する磁束が低減する。これにより、磁界ノイズを低減することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
車両用メータ装置の全体構成を示す図。 本発明の車両用電子回路基板アセンブリが適用された車両用メータ装置のECUの構成を示す図。 車両用電子回路基板アセンブリの構成を示す上面図。 金属部材の構成を示す図。 金属部材,回路基板,ボスの共締め構成を示す断面図。 回路基板で発生する磁界を示す側面図。 車両用電子回路基板アセンブリの構成の別例を示す図。 図7の構成において回路基板で発生する磁界を示す側面図。 従来技術による車両用電子回路基板アセンブリの構成を示す図。
符号の説明
1 車両用メータ装置
10 ECU
13 コネクタ
13a 接地端子(コネクタ側)
14 電源回路
14a 接地端子(電源回路側)
15a〜15f ボス(導通スペーサ,基板支持用ボス)
16b〜16e ねじ(ねじ部材)
17 補助金属部材(金属部材)
171 本体
171a〜174a 立設部
171b〜174b 接続部
171c〜174c ねじ孔
20 金属筐体
20a 筐体底部
21 電源(外部電源)
30 回路基板
31 電源パターン(共用伝送路)
32 GNDパターン(コネクタ側)
321c 補助パッド
322c ビア導体
323c 接地パッド
324c ねじ挿通孔
33 GNDパターン(電源回路側)

Claims (8)

  1. 基板主表面に導体パターンが形成されるとともに、前記基板主表面に回路部品が実装され、前記導体パターンと前記回路部品とにより予め定められた電子回路を形成する回路基板と、
    前記回路基板を収容するとともに、前記電子回路上にて前記導体パターンの一部をなす第一伝送路の第一端に導通する第一接地点と、前記第一伝送路の第二端に導通する第二接地点とに各々導通接続され、前記電子回路の接地導体に兼用された金属筐体と、を備え、
    前記第一接地点と前記第二接地点とを結ぶ前記金属筐体上の通電パスと、前記電子回路上の前記第一伝送路とは、前記第一接地点および前記第二接地点とを介して周回接続経路を形成し、
    前記電子回路上にて前記導体パターンの一部をなす第二伝送路と、前記電子回路内にて前記第二伝送路の第一端に導通する第一導通点と同じく第二端に導通する第二導通点とを基板外にて短絡接続する形で前記回路基板上に実装される補助金属部材とにより、インピーダンスが前記周回接続経路のインピーダンスよりも小さくなるように形成される第一通電ループ部と、
    前記金属筐体により、通電方向が該第一通電ループ部と逆向きとなるように形成され、前記第一通電ループ部に発生する磁界をキャンセルするためのキャンセル用磁界を発生する第二通電ループ部と、
    を有してなることを特徴とする車両用電子回路基板アセンブリ。
  2. 前記電子回路の前記第一接地点と前記第二接地点とが、前記回路基板の一方の主表面にて前記金属筐体に導通接続され、
    前記第二通電ループ部において、前記第二伝送路の通電方向が前記第一伝送路の通電方向と同一となるように定められ、前記補助金属部材は、前記第一導通点と前記第二導通点とを、前記回路基板の他方の主表面にて短絡接続するものである請求項1に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  3. 前記第二伝送路は前記第一伝送路に共用化された共用伝送路として形成され、前記第一導通点と前記第二導通点とが、前記第一接地点および前記第二接地点とともに、該共用伝送路の両端に導通する形で定められている請求項2に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  4. 前記共用伝送路は、前記回路基板上に実装された外部電源接続用のコネクタと、該コネクタから前記外部電源の電源電圧が供給される電源回路とを接続するものであり、前記コネクタの接地端子が前記第一接地点に、前記電源回路の接地端子が前記第二接地点にそれぞれ接続されている請求項3に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  5. 前記回路基板の前記一方の主表面にて前記第一接地点および前記第二接地点を形成する接地パッドが設けられ、前記回路基板の前記他方の主表面にて前記第一導通点および前記第一導通点を形成する補助パッドが設けられ、それら接地パッドと補助パッドとの対応するもの同士が基板厚さ方向のビア導体により導通接続され、
    前記補助金属部材の導通方向の両端が、それぞれ対応する前記補助パッドに導通接続されている請求項4に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  6. 前記回路基板の前記一方の主表面に対向する前記金属筐体の底部内面と各前記接地パッドとの間に、それら接地パッドと筐体底部内面との間に一定の隙間を形成しつつ両者を導通接続する導通スペーサが配置されている請求項5に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  7. 前記導通スペーサは、前記金属筐体の底部に一体凸設された基板支持用ボスである請求項6に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
  8. 前記回路基板を貫通するねじ挿通孔の内面を覆う形で前記ビア導体が形成され、前記回路基板の前記一方および他方の主表面への前記ねじ挿通孔の開口周縁部を覆う形で前記接地パッドおよび前記補助パッドが形成され、
    前記補助金属部材が板金部材として形成されるとともに、該板金部材の各端部が前記補助パッド上に重ね配置され、前記ねじ挿通孔にて前記回路基板を貫きつつ前記基板支持用ボスにねじ部材をねじ込むことにより、前記板金部材の各端部が前記基板支持用ボスに対して前記回路基板とともに共締め締結されている請求項7に記載の車両用電子回路基板アセンブリ。
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