JP5066980B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつタイヤの耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
リブパターンを有すると共にステア軸に装着される重荷重用空気入りタイヤでは、陸部の偏摩耗(特に、トレッド部ショルダー領域における陸部の偏摩耗)を抑制するために、陸部のエッジ部にマルチサイプ(細かいピッチで配列されるサイプ)が配置されている。
しかしながら、かかる構成では、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、このマルチサイプを起点としてティアが発生するという課題がある。
なお、このようなマルチサイプを有する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2001−55013号公報
この発明は、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつタイヤの耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝により区画されて成る複数の陸部とをトレッド部に有する空気入りタイヤであって、前記陸部のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に複数の主サイプおよび複数の補助サイプが配列されると共に、隣り合う前記主サイプの間に少なくとも一つの前記補助サイプが配置され、且つ、前記主サイプのサイプ深さDと前記補助サイプのサイプ深さdとがd/D≦0.5の関係を有することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、隣り合う主サイプの間に補助サイプが配置されることにより、陸部の踏面におけるサイプ密度が適正に確保される。かかる構成では、タイヤ接地時にて、タイヤ周方向に対する陸部の圧縮量が主サイプおよび補助サイプにより適正に吸収される。これにより、陸部の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。また、補助サイプが主サイプの溝深さDよりも浅い溝深さd(≦D/2)を有するので、主サイプおよび補助サイプが同一のサイプ深さを有する構成と比較して、陸部のサイプ密度が陸部の踏面側にて密となる(陸部の内部にて疎となる)。かかる構成では、陸部の圧縮量が主サイプおよび補助サイプにより陸部の踏面側にて適正に吸収される。これにより、陸部の偏摩耗がより効果的に低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。また、かかる構成では、主サイプの間における陸部の剛性が高い。これにより、陸部におけるティアの発生が低減されるので、タイヤの耐ティア性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、前記主サイプおよび前記補助サイプから成るサイプ群のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと前記主サイプのサイプ深さDとが0.2≦Ps/D≦0.5の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、サイプ群のサイプ間隔Psが適正化されることにより、陸部におけるサイプの配置密度が適正化される。これにより、陸部の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、隣り合う前記主サイプのタイヤ周方向のサイプ間隔Pbがタイヤ全周にて略均一化される。
この空気入りタイヤでは、陸部の剛性に対して大きな影響を与える主サイプが等しい間隔にて陸部のエッジ部に配列されるので、主サイプが不均一な間隔にて配列されている構成と比較して、陸部の接地圧が均一化される。これにより、陸部の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、隣り合う前記主サイプと前記補助サイプとのタイヤ周方向のサイプ間隔Psがタイヤ周方向に向かうに連れて変化する。
この空気入りタイヤでは、サイプが均一のサイプ間隔にて配置される構成と比較して、タイヤ転動時におけるパターンノイズの発生が抑制される。これにより、タイヤの騒音性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、隣り合う前記主サイプの間に配置された前記補助サイプの配置数n、隣り合う前記主サイプのタイヤ周方向のサイプ間隔Pbと前記主サイプのサイプ深さDとのアスペクト比Pb/D、ならびに、前記主サイプおよび前記補助サイプから成るサイプ群のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと前記補助サイプのサイプ深さdとのアスペクト比Ps/dが、0.5≦Pb/D≦1.0かつ(2/(n+1))×Pb/D≦Ps/d≦1.0の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、主サイプのサイプ間隔Pbとサイプ深さDとのアスペクト比Pb/Dの範囲ならびに補助サイプのサイプ間隔Psとサイプ深さdとのアスペクト比Ps/dの範囲が適正化されるので、陸部におけるサイプの配置密度および陸部の剛性が適正に確保される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能および耐ティア性能が両立される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、前記主サイプのサイプ深さDと前記周方向主溝の溝深さGDとが0.5≦D/GD≦1.0である。
この空気入りタイヤでは、主サイプのサイプ深さDが規定されることにより、陸部の摩耗が進行したときの主サイプの残存量が適正化される。これにより、陸部の摩耗初期から摩耗後期に渡り主サイプの機能が確保されて、タイヤの耐偏摩耗性能が適正に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、前記陸部の踏面における前記主サイプおよび前記補助サイプのタイヤ幅方向のサイプ幅Wと、前記陸部のタイヤ幅方向の陸部幅WLとが0.1≦W/WL≦0.2の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、主サイプおよび補助サイプのサイプ幅Wが規定されることにより、主サイプおよび補助サイプの機能が適正に確保される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が適正に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、前記主サイプおよび前記補助サイプがトレッド部ショルダー領域の前記陸部に配置される。
トレッド部ショルダー領域の陸部、特に、この陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部では、偏摩耗が発生し易い。したがって、かかる陸部に主サイプおよび補助サイプが配置されることにより、陸部の偏摩耗が効果的に低減される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能がより顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、前記主サイプおよび前記補助サイプを有する前記陸部がタイヤ周方向に延在するリブである。
リブ状の陸部では、そのエッジ部に偏摩耗が発生し易い。したがって、かかる陸部に主サイプおよび補助サイプが配置されることにより、陸部の偏摩耗が効果的に低減される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能がより顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、重荷重用ラジアルタイヤに適用される。
重荷重用ラジアルタイヤでは、タイヤの偏摩耗が増加し易い傾向にある。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、タイヤの耐偏摩耗性能の向上効果がより顕著に得られる利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、隣り合う主サイプの間に補助サイプが配置されることにより、陸部の踏面におけるサイプ密度が適正に確保される。かかる構成では、タイヤ接地時にて、タイヤ周方向に対する陸部の圧縮量が主サイプおよび補助サイプにより適正に吸収される。これにより、陸部の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。また、補助サイプが主サイプの溝深さDよりも浅い溝深さd(≦D/2)を有するので、主サイプおよび補助サイプが同一のサイプ深さを有する構成と比較して、陸部のサイプ密度が陸部の踏面側にて密となる(陸部の内部にて疎となる)。かかる構成では、陸部の圧縮量が主サイプおよび補助サイプにより陸部の踏面側にて適正に吸収される。これにより、陸部の偏摩耗がより効果的に低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。また、かかる構成では、主サイプの間における陸部の剛性が高い。これにより、陸部におけるティアの発生が低減されるので、タイヤの耐ティア性能が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。図2および図3は、図1に記載した空気入りタイヤのショルダー陸部を示す拡大平面図(図2)およびA−A視断面図である。図4および図5は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図6は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22により区画されて成る複数の陸部31〜33とをトレッド部に有する(図1参照)。複数の陸部31〜33は、タイヤ幅方向の最も外側にある周方向主溝22を境界として、タイヤ幅方向内側のセンター陸部31、32と、タイヤ幅方向外側のショルダー陸部33とに区画される。
例えば、この実施例では、4本の周方向主溝21、22が形成されており、また、これらの周方向主溝21、22によりリブ状かつ5本の陸部(センターリブ31、32およびショルダーリブ33)が区画されている。トレッド部には、これらの陸部31〜33により、リブを基調としたトレッドパターンが形成されている。
[マルチサイプ]
また、この空気入りタイヤ1では、少なくとも一つの陸部33に、サイプ(マルチサイプ)群4が形成される(図1〜図3参照)。このサイプ群4は、複数の主サイプ41および複数の補助サイプ42から成り、陸部33のエッジ部に配置される。複数の主サイプ41および複数の補助サイプ42は、陸部33のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に配列される。また、隣り合う主サイプ41、41の間に少なくとも一つの補助サイプ42が配置される。また、主サイプ41のサイプ深さDと、補助サイプ42のサイプ深さdとがd/D≦0.5の関係を有する。
例えば、この実施例では、5本あるリブ状の陸部31〜33のうちタイヤ左右のショルダーリブ33に対して、サイプ群4が形成されている(図1〜図3参照)。また、サイプ群4は、ショルダーリブ33の周方向主溝22側のエッジ部およびタイヤ幅方向外側のエッジ部に配置されており、また、ショルダーリブ33のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に配列されている。また、サイプ群4は、複数の主サイプ41および補助サイプ42により構成されている。主サイプ41および補助サイプ42は、トレッド部の平面視にて、ショルダーリブ33のエッジ部からタイヤ幅方向に延在している。また、主サイプ41および補助サイプ42は、ショルダーリブ33のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に交互に配置されている。これにより、隣り合う主サイプ41、41の間に一つの補助サイプ42が配置されている。また、主サイプ41のサイプ深さDと、補助サイプ42のサイプ深さdとがd/D=0.5の関係を有している。
なお、この空気入りタイヤ1では、隣り合う主サイプ41、41の間に複数の補助サイプ42が配置されても良い(図4および図5参照)。例えば、隣り合う主サイプ41、41の間に2つの補助サイプ42、42が配置されても良い。
[効果]
この空気入りタイヤ1では、隣り合う主サイプ41、41の間に補助サイプ42が配置されることにより、陸部33の踏面におけるサイプ密度が適正に確保される(図1および図2参照)。かかる構成では、タイヤ接地時にて、タイヤ周方向に対する陸部33の圧縮量が主サイプ41および補助サイプ42により適正に吸収される。これにより、陸部33の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。
また、補助サイプ42が主サイプ41の溝深さDよりも浅い溝深さd(≦D/2)を有するので(図3参照)、主サイプおよび補助サイプが同一のサイプ深さを有する構成(図示省略)と比較して、陸部33のサイプ密度が陸部33の踏面側にて密となる(陸部33の内部にて疎となる)。かかる構成では、陸部33の圧縮量が主サイプ41および補助サイプ42により陸部33の踏面側にて適正に吸収される。これにより、陸部33の偏摩耗がより効果的に低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。また、かかる構成では、主サイプ41、41の間における陸部33の剛性が高い。これにより、陸部33におけるティアの発生が低減されるので、タイヤの耐ティア性能が向上する利点がある。
[付加的事項1]
なお、この空気入りタイヤ1では、主サイプ41および補助サイプ42から成るサイプ群4のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと、主サイプ41のサイプ深さDとが0.2≦Ps/D≦0.5の関係を有することが好ましい(図3参照)。かかる構成では、サイプ群4のサイプ間隔Psが適正化されることにより、陸部33におけるサイプの配置密度が適正化される。これにより、陸部33の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が適性に維持される利点がある。
なお、隣り合う主サイプ41、41の間に複数の補助サイプ42が配置される構成(図4および図5参照)では、隣り合う主サイプ41および補助サイプ42のサイプ間隔Ps1と、隣り合う補助サイプ42、42のサイプ間隔Ps2とが、主サイプ41のサイプ深さDに対してそれぞれ上記の関係(0.2≦Ps1/D≦0.5、0.2≦Ps2/D≦0.5)に設定される。
また、この空気入りタイヤ1では、隣り合う主サイプ41、41のタイヤ周方向のサイプ間隔Pbがタイヤ全周にて略均一化されることが好ましい(図2参照)。すなわち、深いサイプ深さDを有する主サイプ41が略一定のサイプ間隔Pbにて陸部33のエッジ部に配置される。かかる構成では、陸部33の剛性に対して大きな影響を与える主サイプ41が等しい間隔にて陸部33のエッジ部に配列されるので、主サイプが不均一な間隔にて配列されている構成と比較して、陸部33の接地圧が均一化される。これにより、陸部33の偏摩耗が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、隣り合う主サイプ41と補助サイプ42とのサイプ間隔Psがタイヤ周方向に向かうに連れて変化することが好ましい(図示省略)。すなわち、サイプ群4の配置にあたり、ピッチバリエーション構造が採用されることが好ましい。かかる構成では、サイプが均一のサイプ間隔にて配置される構成と比較して、タイヤ転動時におけるパターンノイズの発生が抑制される。これにより、タイヤの騒音性能が向上する利点がある。
特に、隣り合う主サイプ41、41のタイヤ周方向のサイプ間隔Pbがタイヤ全周にて略均一化され、且つ、隣り合う主サイプ41と補助サイプ42とのタイヤ周方向のサイプ間隔Ps1がタイヤ周方向に向かうに連れて変化する構成では、陸部33の偏摩耗を低減しつつパターンノイズを低減できる。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能とタイヤの騒音性能との両立が可能となる利点がある。
[付加的事項2]
また、この空気入りタイヤ1では、(1)隣り合う主サイプ41、41の間に配置された補助サイプ42の配置数n、(2)隣り合う主サイプ41、41のタイヤ周方向のサイプ間隔Pbと主サイプ41のサイプ深さDとのアスペクト比Pb/D、ならびに、(3)主サイプ41および補助サイプ42から成るサイプ群4のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと補助サイプ42のサイプ深さdとのアスペクト比Ps/dが、0.5≦Pb/D≦1.0かつ(2/(n+1))×Pb/D≦Ps/d≦1.0の関係を有することが好ましい(図3および図5参照)。すなわち、各アスペクト比Pb/D、Ps/dが0.5以上1.0以下の範囲内にあり(0.5≦Pb/D≦1.0かつ0.5≦Ps/d≦1.0)、また、各サイプ深さD、dの比d/Dがd/D≦0.5の範囲にあることが好ましい。
かかる構成では、主サイプ41のサイプ間隔Pbとサイプ深さDとのアスペクト比Pb/Dの範囲ならびに補助サイプ42のサイプ間隔Psとサイプ深さdとのアスペクト比Ps/dの範囲が適正化されるので、陸部33におけるサイプの配置密度および陸部33の剛性が適正に確保される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能および耐ティア性能が両立される利点がある。
また、上記の構成では、補助サイプの配置数n、アスペクト比Pb/Dおよびアスペクト比Ps/dが、0.75≦Pb/D≦1.0かつ(2/(n+1))×Pb/D≦Ps/d≦0.9の関係を有することがより好ましい。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能および耐ティア性能がより効果的に両立される利点がある。
[付加的事項3]
また、この空気入りタイヤ1では、主サイプ41のサイプ深さDと周方向主溝22の溝深さGDとが0.5≦D/GD≦1.0であることが好ましい(図3参照)。かかる構成では、主サイプ41のサイプ深さDが規定されることにより、陸部33の摩耗が進行したときの主サイプ41の残存量が適正化される。これにより、陸部33の摩耗初期から摩耗後期に渡り主サイプ41の機能が確保されて、タイヤの耐偏摩耗性能が適正に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、陸部33の踏面における主サイプ41および補助サイプ42のタイヤ幅方向のサイプ幅Wと、陸部33のタイヤ幅方向の陸部幅WLとが0.1≦W/WL≦0.2の関係を有することが好ましい(図1および図2参照)。かかる構成では、主サイプ41および補助サイプ42のサイプ幅Wが規定されることにより、主サイプ41および補助サイプ42の機能が適正に確保される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が適正に維持される利点がある。
[付加的事項4]
また、この空気入りタイヤ1では、主サイプ41および補助サイプ42がトレッド部ショルダー領域の陸部33に配置されることが好ましい(図1参照)。トレッド部ショルダー領域の陸部33、特に、この陸部33のタイヤ幅方向外側のエッジ部では、偏摩耗が発生し易い。したがって、かかる陸部33に主サイプ41および補助サイプ42が配置されることにより、陸部33の偏摩耗が効果的に低減される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能がより顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、主サイプ41および補助サイプ42を有する陸部がタイヤ周方向に延在するリブであることが好ましい(図1参照)。このような陸部33(リブ)のエッジ部には、偏摩耗が発生し易い。したがって、かかる陸部33に主サイプ41および補助サイプ42が配置されることにより、陸部33の偏摩耗が効果的に低減される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能がより顕著に得られる利点がある。
[適用対象]
また、この空気入りタイヤ1は、重荷重用ラジアルタイヤを適用対象とすることが好ましい。かかる空気入りタイヤでは、タイヤの偏摩耗が増加し易い傾向にある。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、タイヤの耐偏摩耗性能の向上効果がより顕著に得られる利点がある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)耐ティア性能および(2)耐偏摩耗性能に関する性能試験が行われた(図6参照)。この性能試験では、タイヤサイズ295/80R22.5の空気入りタイヤがJATMA規定の適用リムに組み付けられ、この空気入りタイヤに規定内圧および規定荷重が負荷される。また、この空気入りタイヤが2−D4の試験車両の前輪に装着される。
(1)耐偏摩耗性能にかかる性能試験では、試験車両が所定のテストコースを80[km/h]にて6万[km]走行する。その後に、ショルダーリブに発生した偏摩耗量が測定されて、評価が行われる。評価は、従来例の空気入りタイヤを基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
(2)耐ティア性能に関する性能試験では、試験車両がテストコース内に設けられた段差に対して一定角度で進入退出する。そして、進入退出が10回繰り返された後に、ショルダーリブに発生したティアの数が観察されて、評価が行われる。評価は、従来例の空気入りタイヤを基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
従来例の空気入りタイヤは、4本の周方向主溝とこれらの周方向主溝により区画されて成る5本のリブとをトレッド面に有している(リブパターン)。また、トレッド部ショルダー領域のリブのエッジ部に複数のサイプが形成されている。また、これらのサイプは、いずれも同一のサイプ幅およびサイプ深さを有する。
発明例の空気入りタイヤは、4本の周方向主溝21〜23とこれらの周方向主溝21〜23により区画されて成る5本のリブ(陸部)31〜33とをトレッド面に有している(図1参照)。また、トレッド部ショルダー領域のリブ33のエッジ部に複数の主サイプ41および複数の補助サイプ42が形成されている。また、隣り合う主サイプ41の間に少なくとも一本の補助サイプ42が配置されている。また、主サイプ41のサイプ深さDがD=10[mm]に設定されている(図3参照)。また、隣り合う主サイプ41、41間のサイプ間隔PbがPb=10[mm]に設定され、隣り合う主サイプ41と補助サイプ42とのサイプ間隔PsがPs=5[mm]に設定されている。また、主サイプ41および補助サイプ42のサイプ幅Wが4[mm]に設定されている。
試験結果に示すように、発明例1〜6の空気入りタイヤ1では、タイヤの耐偏摩耗性能が維持されつつタイヤの耐ティア性能が向上していることが分かる(図6参照)。また、Pb/D、Ps/dおよびd/Dが適正化されることにより、タイヤの耐ティア性能がさらに向上することが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつタイヤの耐ティア性能を向上できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのショルダー陸部を示す拡大平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのショルダー陸部を示すA−A視断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
21、22 周方向主溝
31、32 センター陸部
33 ショルダー陸部
4 サイプ群
41 主サイプ
42 補助サイプ

Claims (9)

  1. タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝により区画されて成る複数の陸部とをトレッド部に有する空気入りタイヤであって、
    前記陸部のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に複数の主サイプおよび複数の補助サイプが配列されると共に、隣り合う前記主サイプの間に少なくとも一つの前記補助サイプが配置され、前記主サイプのサイプ深さDと前記補助サイプのサイプ深さdとが0.3≦d/D≦0.5の関係を有し、且つ、
    前記主サイプおよび前記補助サイプから成るサイプ群のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと前記主サイプのサイプ深さDとが0.2≦Ps/D≦0.5の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 隣り合う前記主サイプのタイヤ周方向のサイプ間隔Pbがタイヤ全周にて略均一化される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 隣り合う前記主サイプと前記補助サイプとのタイヤ周方向のサイプ間隔Psがタイヤ周方向に向かうに連れて変化する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 隣り合う前記主サイプの間に配置された前記補助サイプの配置数n、隣り合う前記主サイプのタイヤ周方向のサイプ間隔Pbと前記主サイプのサイプ深さDとのアスペクト比Pb/D、ならびに、前記主サイプおよび前記補助サイプから成るサイプ群のタイヤ周方向のサイプ間隔Psと前記補助サイプのサイプ深さdとのアスペクト比Ps/dが、0.5≦Pb/D≦1.0かつ(2/(n+1))×Pb/D≦Ps/d≦1.0の関係を有する請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記主サイプのサイプ深さDと前記周方向主溝の溝深さGDとが0.5≦D/GD≦1.0である請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記陸部の踏面における前記主サイプおよび前記補助サイプのタイヤ幅方向のサイプ幅Wと、前記陸部のタイヤ幅方向の陸部幅WLとが0.1≦W/WL≦0.2の関係を有する請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記主サイプおよび前記補助サイプがトレッド部ショルダー領域の前記陸部に配置される請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記主サイプおよび前記補助サイプを有する前記陸部がタイヤ周方向に延在するリブである請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 重荷重用ラジアルタイヤに適用される請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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