JP4675736B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関するもので、特に、ブロックパターンを有する空気入りタイヤに関する。
近年、車両の静粛化に伴って、タイヤに起因したノイズの自動車騒音に対する寄与が大きくなり、その低減が求められている。上記タイヤノイズの原因としては、タイヤが路面に接地する際に起こる接地摩擦振動音や、路面の凹凸に起因する路面騒音があるが、乗用車の場合には、特に、タイヤトレッド表面に形成されたトレッドパターンに起因するパターンノイズの割合が大きい。特に、ラグパターンやブロックパターンのように、トレッドパターンの不連続部が接地するとき路面と衝突して起こる打撃音は、ラグ溝やブロックのピッチ間隔と車速とに依存した周波数(パターンピッチ周波数)において特に大きくなることから、ピッチノイズとも呼ばれている。
このような打撃音によるタイヤ騒音を低減する方法としては、ピッチ間隔を複数にしたりなどして、単一周波数にピークを持たせないようにする方法などが提案されている。
また、ラグ溝については、タイヤ幅方向に対して角度を持ったラグ溝とすることにより、上記衝撃音を低減する方法が行なわれている。
ところで、ブロックパターンを有するタイヤにおいては、ラグ溝に角度を持たせると、ブロック形状が平行四辺形に近づくためブロック剛性が低下したり、偏摩耗が生じるなどの問題があることが指摘されていることから、図15(a)に示すように、ブロック50の周方向溝側に、当該ブロック50の最初に接地する側50Aでは幅がく、タイヤ周方向に沿ってその幅が次第にくなっている、その高さがタイヤクラウン部の仮想輪郭線よりも低い面取り部51を設けて、上記ブロック50が徐々に接地するようにすることにより、踏み込み、蹴り出しのタイミングをずらし、時間軸で上記ピッチノイズを分散させて、上記ピッチノイズを低減する方法や、図15(b)に示すように、ブロック60の踏み込み縁60Aから蹴り出し縁60Bまで、その高さがタイヤクラウン部の仮想輪郭線と等しく、その延長方向がタイヤ周方向に対して傾いた所定幅の平坦部61を設けるとともに、当該ブロック60の最初に接地する側60Aと最後に接地する側60Aには、周方向溝側に行くに従ってその高さが漸減する低地部62,63を設けて、上記ブロック60を徐々に接地させるようにするとともに、上記ブロック60が徐々に路面から離れるようにすることにより、踏み込み、蹴り出しのタイミングをずらして、上記ピッチノイズを低減する方法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−25810号公報
しかしながら、上記のようにブロック50,60に面取り部51や低地部62,63を設ける方法では、ピッチノイズを低減することは可能であるが、タイヤ金型の設計や製造工程が複雑になるため、必ずしも実用的な方法とはいえなかった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、トレッドパターンの基調を変更することなく、容易にピッチノイズを抑制して、車両の静粛性を向上させることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、上記ブロックの接地面当該ブロック最初に接地する側と最後に接地する側とを結ぶ帯状の領域である帯状部分を除く部分に多数の小穴を設けて、上記帯状部分では接地圧く、帯状部分を除く部分では上記接地圧低くなるようにすることにより、上記ブロックの踏み込み時と蹴り出し時のインパクトを上記帯状部分に集中させ、上記帯状部分以外の部分での騒音入力を減少させるようにすれば、トータルでの入力の集中を時間方向に分散させることができるので、上記ラグ溝に起因するピッチノイズを低減できることを見出し本発明に到ったものである。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、トレッド表面に形成されたタイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と上記周方向溝と交差する横溝と、上記周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックを備えた空気入りタイヤであって、上記ブロックの接地面の、上記ブロックが最初に接地する周方向端部と最後に接地する周方向端部とを結んだ直線を中心とした2本の直線で囲まれた領域を帯状部分としたときに、上記ブロックの接地面の上記帯状部分以外の部分には多数の小穴設けられており、上記帯状部分の幅方向切片長である、上記ブロックが最初に接地する周方向端部または上記ブロックが最後に接地する周方向端部から上記周方向端部を含む横溝側の辺と当該帯状部分との交点までの距離のブロック幅方向の正射影の長さL3が、上記ブロックのタイヤ幅方向に沿った長さをL1としたときに、0.1≦(L3/L1)≦0.7の範囲にあり、上記帯状部分の周方向切片長である、上記ブロックが最初に接地する周方向端部または上記ブロックが最後に接地する周方向端部から上記周方向端部を含む周方向溝側の辺と当該帯状部分との交点までの距離のブロック周方向の正射影の長さL4が、上記ブロックのタイヤ周方向に沿った長さをL2としたときに、0.1≦(L4/L2)≦0.7の範囲にあることを特徴とするものである。
なお、ブロックの接地面に多数の小穴を設ける発明としては、図16(a),(b)に示すように、ブロック70の上面70Pの中央部Gから踏み込み端70Fまでの領域に、上記上面70Pに垂直な方向(ブロック深さ方向)に延長する深さHsがブロック高さHよりも浅い多数のたて穴(well)71を設けて、上記ブロック70の踏み込み端70F近傍の剪断剛性を低下させて、上記ブロック70の偏摩耗を低減する方法が提案されている(特開2002−248906号公報)が、ブロック上面70Pに設けられたたて穴71の分布が、上記のように踏み込み端70F側に偏った分布である場合には、インパクト入力の集中を時間方向に分散させることができないので、上記ラグ溝に起因するピッチノイズを低減することは困難である。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、上記小穴の深さ方向の断面積を変化させたものである。
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、上記小穴の深さを、上記帯状部分から離れるほど深くなるように上記小穴を形成したものである。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、その深さ方向がタイヤ接地面に垂直な方向と所定の角度を有する小穴を設けたものである。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、上記小穴の間隔が上記帯状部分から離れるほど狭くなるように上記小穴を形成したものである。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、上記小穴の開口部の大きさを、上記帯状部分から離れるほど大きくなるように上記小穴を形成したものである。
本発明によれば、複数本の周方向溝と上記周方向溝と交差する横溝とによって区画された複数のブロックを備えた空気入りタイヤにおいて、上記ブロックが最初に接地する周方向端部と最後に接地する周方向端部とを結んだ直線を中心とした2本の直線で囲まれた領域を帯状部分としたときに、上記ブロックの接地面の上記帯状部分以外の部分には多数の小穴設けて、上記ブロックの踏み込み時と蹴り出し時のインパクトを上記帯状部分に集中させ、上記帯状部分以外の部分での騒音入力を減少させるようにしたので、入力の集中を時間方向に分散させることができ、上記ラグ溝に起因するピッチノイズを低減することができる
このとき、上記小穴の深さを、上記帯状部分から離れるほど深くなるように上記小穴を形成したり、上記小穴の間隔が上記帯状部分から離れるほど狭くなるように上記小穴を形成したり、あるいは、上記小穴の開口部の大きさを、上記帯状部分から離れるほど大きくなるように上記小穴を形成するようにすれば、上記帯状部分から離れるほど接地圧が低下するので、踏み込み時と蹴り出し時のインパクトを上記帯状部分に確実に集中させることができ、上記ラグ溝に起因するピッチノイズを更に低減することができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の最良の形態に係る空気入りタイヤ10のトレッドパターンの一例を示す図で、同図において、11a〜11dはタイヤ周方向に沿って延びる周方向溝、12は上記周方向溝11a〜11dのうち、タイヤ幅方向中央に位置する周方向溝11b,11cからそれぞれタイヤ幅方向に対して所定の角度傾斜してタイヤ幅方向外側に延長するラグ溝、13はタイヤ幅方向の中央に位置する中央陸部、14は上記周方向溝11a,11bと上記ラグ溝12,12、もしくは、上記周方向溝11c,11dと上記ラグ溝12,12とにより区画された中央部のブロック、15は上記周方向溝11a,11dと横溝16,16とにより区画されたショルダーブロックである。
本例では、図2にも示すように、上記中央部のブロック(以下、ブロックという)14の上面14Pの、正転時に最初または最後に接地する周方向端部P1と、逆転時に最初または最後に接地する周方向端部P2とを結んだ直線を中心とし、この直線に平行な2直線で囲まれた帯状部分14a以外の部分14b,14bに多数の小穴14hを形成している。なお、上記小穴14hが設けられた部分14b,14bを、以下、小穴領域と呼ぶ。上記帯状部分14aは、具体的には、図3(a)に示すように、上記周方向端部P1から上記周方向端部P1を含むラグ溝側の辺X1と上記帯状部分14aとの交点Q1までの距離のブロック幅方向への正射影の長さ(以下、幅方向切片長という)がL3であり、上記周方向端部P2から上記周方向端部P2を含む周方向溝側の辺Y2と上記帯状部分14aとの交点Q2までの距離のブロック周方向への正射影の長さ(以下、周方向切片長という)がL4である、上記ブロック14の上面14Pをその対角線に沿って斜めに横切る帯状の領域で、上記周方向端部P1,P2以外の周方向端部P3,P3は、上記帯状部分14a以外の領域である上記小穴領域14b,14bの端部となる。以下、上記周方向端部P1,P2を接地端部、上記周方向端部P3,P3を領域端部という。
上記小穴14hは、基本的には、その周囲の接地圧を下げる方向に働く。その理由はゴムの非圧縮性にある。その結果、ブロック14の踏み込み時に最初に接地する点(例えば、上記接地端部P1)近傍と最後に接地する点(例えば、上記接地端部P2)近傍では、小穴14hがないので、上記ブロック14の中では大きな接地圧を負担することになる。一方、小穴14hが設けられている小穴領域14b,14bでは接地圧が低くなるので、例えば、図2中の断面指示線A−A(図3(a)のラインa−b)で示した部分の接地圧は、模式的に描けば、図3(b)に示すように、帯状部分14aから離れるに従って低下する曲線となる。
したがって、ブロックの踏み込み側エッジが路面に当たった際のインパクト入力は、小穴14hのない帯状部分14aに集中し、小穴領域14b,14bでは騒音入力が減少するので、踏み込み側エッジ(例えば、上記接地端部P1)と蹴り出し側エッジ(例えば、上記接地端部P2)にて、このインパクトが集中するタイミングをずらすことができる。その結果、トータルのインパクト入力の集中を時間的にずらすことができるので、上記ラグ溝15に起因するピッチノイズを大幅に低減することができる。
このとき、上記帯状部分14aの大きさとしては、上記ブロック14のタイヤ幅方向に沿った長さをL1としたとき、上記L1に対する上記幅方向切片長L3の比である幅方向切片長比を、0.1≦(L3/L1)≦0.7を満たす範囲に設定するとともに、上記ブロックのタイヤ周方向に沿った長さをL2としたとき、上記L2に対する上記周方向切片長L4の比である周方向切片長比を、0.1≦(L4/L2)≦0.7を満たす範囲に設定することが好ましい。
上記幅方向切片長比(L3/L1)と周方向切片長比(L4/L2)とが0.7を超えると、上記ブロック14の上面14Pに占める小穴領域14b,14bの割合が少なくなって、小穴14hを設けた効果が少なくなってしまい、ピッチノイズを十分には低減することができない。逆に、上記幅方向切片長比(L3/L1)と周方向切片長比(L4/L2)とが0.1未満であると、帯状部分14aのブロック上面14Pに占める割合が小さくなり、ブロック14の圧縮剛性差が発現されてないので、ピッチノイズを十分に低減することは困難である。したがって、上記幅方向切片長比(L3/L1)と周方向切片長比(L4/L2)とを、それぞれ、0.1〜0.7の範囲となるように上記各切片長L3,L4を設定することが好ましい。
このように、本最良の形態によれば、ブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいて、ブロック14の最初に接地する周方向端部P1と最後に接地する周方向端部P2とを結んだ直線を含む帯状部分14a以外の部分に多数の小穴14hを設けて、上記帯状部分14aには大きな接地圧を負担させ、小穴14hが設けられている小穴領域14b,14bでは接地圧が低くなるようにしたので、ブロック14へのインパクト入力の集中を時間的にずらすことができ、上記ラグ溝15に起因するピッチノイズを大幅に低減することができる。
このとき、上記ブロック14のタイヤ幅方向に沿った長さL1に対する上記帯状部分14aの幅方向切片長L3との比を、0.1≦(L3/L1)≦0.7を満たす範囲に設定するとともに、上記ブロックのタイヤ周方向に沿った長さL2に対する周方向切片長L4の比を、0.1≦(L4/L2)≦0.7を満たす範囲に設定するようにすれば、上記ピッチノイズを確実に低減することができる。
なお、上記実施の形態では、小穴14hの断面積を深さ方向に一様にしたが、上記小穴14hは、上記ブロック14の接地圧を下げるために設けられるものであるので、その断面形状としては、必ずしも一様なものである必要はなく、図4(a),(b)に示すように、その断面積が深さ方向に変化したものであってもよい。
また、小穴14hの深さ方向についても、タイヤ接地面に垂直な方向に限るものではなく、図5(a),(b)に示すように、タイヤ接地面に対して傾斜させてもよい。特に、溝壁が角度を有している場合には、上記小穴14hの傾斜角を溝壁の角度に対応した角度とすることも有効である。また、傾斜させることで、ブロック14の厚さより深い穴を設けることも可能である。
また、小穴14hの深さは必ずしも同じである必要はなく、複数の異なる深さの小穴を設けるようにしてもよい。このとき、小穴の底のクラックを懸念した場合には、例えば、図6(a),(b)に示すように、1つの小穴14h(14H)の深さが周囲の小穴14H(14h)と異なるように、深さの異なる小穴14Hと小穴14hとを組合わせた分布とする方が、深さが全て同一の小穴を設けた場合に比べて有利である。
また、上記小穴14hの開口部の径、あるいは、断面積についても全て同じである必要はなく、例えば、図7に示すように、大小の開口部径を有する小穴14K,14kをランダムに組み合わせたものであってもよい。
また、図8(a),(b)に示すように、小穴14hの深さに分布を持たせるとともに、帯状部分14aから遠い側、すなわち、領域端部P3,P3側に位置する小穴14hの深さを深くすれば、帯状部分14aから遠い部分の接地圧を更に小さくできるので、ピッチノイズを更に低減することができる。
また、図9に示すように、小穴14hの密度を領域端部P3,P3側で高くしたり、図10に示すように、領域端部P3,P3側に開口部の径の大きな小穴14pを配置し、帯状部分14aには開口部の径の小さな小穴14qを配置するなどしても、帯状部分14aから遠い部分の接地圧を更に小さくでき、ピッチノイズを更に低減することができる。
なお、上記ブロック14の中央部に設けられた帯状部分14aは、最も圧縮剛性が大きくなる部分であるので、ブロック撓みを極力変えずに荷重負担するためには、上記小穴14hを空けずにおくことが望ましいが、図11(a)に示すように、帯状部分14aにも小穴14hを設けてもよい。但し、この場合には、上記帯状部分14aに設ける小穴14hの密度を、小穴領域14b,14bに設ける小穴14hの密度よりも小さくすることが肝要で、これにより、帯状部分14aには大きな接地圧を負担させ、小穴領域14b,14bでは接地圧を低くすることができるので、ブロック14へのインパクト入力の集中を時間的にずらすことができ、上記ラグ溝15に起因するピッチノイズを低減することができる。
また、帯状部分14aに小穴14hを設ける場合には、図11(b)に示すように、小穴14hを上記帯状部分14aの中央部に設けるようにすることが望ましい。このように、上記帯状部分14aのラグ溝12近傍に小穴14hを設けないようにすれば、上記帯状部分14aのラグ溝12近傍の圧縮剛性を大きくすることができ、これにより、上記帯状部分14aに大きな接地圧を負担させることができるので、ピッチノイズを更に低減することができる。この場合、ブロック14全体の圧縮剛性も下がるので、ピッチノイズを更に低減することができる。
図1及び図2に示した、本発明による多数の小穴14hが形成されたブロックを備えたトレッドパターンを有するタイヤ(実施例1)と、小穴が形成されていないブロックを備えたトレッドパターンを有するタイヤ(従来例)とについて、それぞれタイヤ騒音を測定して評価した。
なお、ブロックサイズは、いずれもL1=25mm、L2=30mmである。また、実施例1では、帯状部分の幅方向切片長はL3=7mm、周方向切片長はL4=7mmであり、小穴領域のみに、ほぼ等間隔で直径が1mm、深さが7mmの円形の小穴を44個/ブロック設けている。
タイヤサイズは195/65R15で、これを6Jのリムにそれぞれ組込んだ。なお、荷重は4kN、タイヤ内圧は210kPaとした。
タイヤ騒音の評価は、試験タイヤを回転ドラム上で、速度80km/hrにて走行させるとともに、タイヤ横方向1m、高さ0.25mの位置に設置したマイクロフォンを使用して、上記タイヤの発生する音圧レベルを測定し、その音圧レベルを従来例を100とした指数で評価した。このとき、希求水準は実車試験でも効果が見込める値として、指数で10以上の改善(削減)としている。
試験の結果、実施例1の本発明のトレッドパターンを有するタイヤの音圧レベルの指標は82であった。これにより、本発明のトレッドパターンを有するタイヤは、従来のタイヤに比べてタイヤ騒音が大幅に改善されていることが確認された。
次に、帯状部分の周方向切片長をL4=7mmに固定し、幅方向切片長をL3=1.25mm〜20mmまで変化させて音圧レベルを測定した結果を図12(a),(b)に示す。小穴は、上記実施例1と同様に、直径が1mm、深さが7mmの円形のものとし、小穴の密度についても実施例1と同じ密度とした。なお、図12(b)の横軸は幅方向切片長比(L3/L1)、縦軸は従来例の音圧レベルを100としたときの音圧レベルの指数(結果指数)Kである。
図12(a),(b)から明らかなように、結果指数は(L3/L1)が0.28である実施例1がK=82と最も良いが、(L3/L1)の値が0.1〜0.7である実施例2〜6においても、指数で10以上の改善が見られ、実車試験でも効果が見込める値となることが確認された。
一方、(L3/L1)の値が0.050と小さな比較例1では、K=94とあまり改善効果が見られなかった。また、(L3/L1)の値が0.8と大きな比較例2でも、K=92とあまり改善効果が見られなかったことから、(L3/L1)の値としては、0.1〜0.7とすることが好ましいことが確認された。
また、帯状部分の幅方向切片長をL3=7mmに固定し、周方向切片長をL4=1.50mm〜24mmまで変化させて音圧レベルを測定した結果を図13(a),(b)に示す。小穴は、上記実施例1と同様に、直径が1mm、深さが7mmの円形のものとし、小穴の密度についても実施例1と同じ密度とした。
図13(a),(b)から明らかなように、結果指数は(L4/L2)が0.233である実施例1がK=82と最も良いが、(L4/L2)の値が0.1〜0.7である実施例7〜11においても、指数で10以上の改善が見られ、実車試験でも効果が見込める値となることが確認された。
一方、(L4/L2)の値が0.050と小さな比較例3では、K=96とあまり改善効果が見られなかった。また、(L4/L2)の値が0.8と大きな比較例4でも、K=95とあまり改善効果が見られなかったことから、(L4/L2)の値としては、0.1〜0.7とすることが好ましいことが確認された。
また、帯状部分の寸法を固定し、小穴の穴深さ、密度分布、開口部の大きさなどを変化させたトレッドパターンを有するタイヤ(実施例12〜実施例18)を作製して、音圧レベルを測定した結果を図14に示す。
実施例12は、図8(a),(b)に示したような、小穴の深さを3mm〜9mmの間で分布させ、かつ、帯状部分から遠い、領域端部P3,P3側に位置する小穴の深さを深くしたもので、結果指数はK=78と、穴深さが全て7mmと一様な実施例1よりも騒音低減効果が更に向上していることが分かった。
実施例13は、図9に示したような、領域端部P3,P3側に近い程小穴の密度を高くしたもので、結果指数はK=78と、小穴の密度分布が一定な実施例1よりも騒音低減効果が更に向上していることが分かった。
実施例14は、図10に示したような、開口部の穴径を0.8mm〜3mmに分布させ、かつ、領域端部P3,P3側に位置する小穴ほどその開口部の径を大きくしたもので、結果指数はK=76と大幅な改善が見られた。
実施例15は、図7に示したような、開口部の穴径を大小ランダムに組合わせたものとし、かつ、穴の総面積を実施例1と同じくしたもので、結果指数はK=81と実施例1とほぼ同等の改善が見られた。
実施例16は、小穴の密度を帯状部分側で大きくしたもので、結果指数はK=83と、密度が均一な実施例1よりは劣るものの、従来例よりも結果指数は17も小さく、十分に騒音を低減できることが確認された。
実施例17は、図11に示すように、帯状部分にも小穴を設け、かつ、帯状部分における小穴の密度を小穴領域の密度よりも小さくしたもので、結果指数はK=84と、小穴領域のみに小穴を設けた実施例1よりは劣るものの、十分に騒音を低減できることが確認された。
実施例18は、図6に示したような、穴深さが5mmと9mmの小穴をタイヤ幅方向に交互に設けたもので、この場合も、結果指数はK=82と実施例1とほぼ同等であった。
このように、本発明によれば、トレッドパターンの基調を変更することなく、ラグ溝に起因するピッチノイズを抑制することができるので、車両の静粛性を容易に向上させることができる。
本発明の最良の形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。 本最良の形態に係る小穴を設けたブロックの斜視図と断面図である。 本最良の形態に係る小穴を設けたブロックの接地圧分布を示す図である。 本発明による小穴の形状を示す図である。 本発明による小穴の他の形状を示す図である。 本発明による小穴の形状とその分布を示す図である。 本発明による小穴の形状とその分布を示す図である。 本発明による小穴の形状とその分布を示す図である。 本発明による小穴を設けたブロックを示す図である。 本発明による小穴を設けたブロックを示す図である。 本発明による小穴を設けたブロックを示す図である。 小穴領域の幅方向切片長と音圧レベルとの関係を示す図である。 小穴領域の周方向切片長と音圧レベルとの関係を示す図である。 小穴のパターンによるノイズ低減効果を比較した図である。 従来のブロックパターンを有する空気入りタイヤのブロックの構成を示す図である。 ブロックの接地面に小穴を設けた従来例を示す図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ、11a〜11d 周方向溝、12 ラグ溝、13 中央陸部、
14 中央部のブロック(ブロック)、14P ブロック上面、14a 帯状部、
14b 小穴領域、14h 小穴、15 ショルダーブロック、16 横溝。

Claims (6)

  1. トレッド表面に形成されたタイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と上記周方向溝と交差する横溝と、上記周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックを備えた空気入りタイヤであって、
    上記ブロックの接地面の、上記ブロックが最初に接地する周方向端部と最後に接地する周方向端部とを結んだ直線を中心とした2本の直線で囲まれた領域を帯状部分としたときに、
    上記ブロックの接地面の上記帯状部分以外の部分には多数の小穴設けられており、
    上記帯状部分の幅方向切片長である、上記ブロックが最初に接地する周方向端部または上記ブロックが最後に接地する周方向端部から上記周方向端部を含む横溝側の辺と当該帯状部分との交点までの距離のブロック幅方向の正射影の長さL3が、
    上記ブロックのタイヤ幅方向に沿った長さをL1としたときに、0.1≦(L3/L1)≦0.7の範囲にあり、
    上記帯状部分の周方向切片長である、上記ブロックが最初に接地する周方向端部または上記ブロックが最後に接地する周方向端部から上記周方向端部を含む周方向溝側の辺と当該帯状部分との交点までの距離のブロック周方向の正射影の長さL4が、
    上記ブロックのタイヤ周方向に沿った長さをL2としたときに、0.1≦(L4/L2)≦0.7の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ
  2. 記小穴の深さ方向の断面積を変化させたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記小穴の深さを、上記帯状部分から離れるほど深くなるように上記小穴を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. その深さ方向がタイヤ接地面に垂直な方向と所定の角度を有する小穴を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記小穴の間隔が上記帯状部分から離れるほど狭くなるように上記小穴を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記小穴の開口部の大きさを、上記帯状部分から離れるほど大きくなるように上記小穴を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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