JP5066708B2 - 扁平管製造用板状体 - Google Patents

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Description

この発明は扁平管製造用板状体に関し、さらに詳しくは、たとえばカーエアコンのコンデンサおよびエバポレータ、自動車用ラジエータ、自動車用オイルクーラなどの熱交換器の熱交換管として使用される扁平管を製造するための扁平管製造用板状体に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。なお、当然のことながら、元素記号で表現された金属には、その合金は含まれない。
近年、たとえばフロン系冷媒を使用するカーエアコン用コンデンサとして、図10に示すように、互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダ(50)(51)と、両端がそれぞれ両ヘッダ(50)(51)に接続された並列状のアルミニウム製扁平状熱交換管(52)と、隣り合う熱交換管(52)の間の通風間隙に配置されるとともに、両熱交換管(52)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(53)と、第1ヘッダ(50)の周壁上端部に接続された入口部材(54)と、第2ヘッダ(51)の周壁下端部に接続された出口部材(55)と、第1ヘッダ(50)の中程より上方位置の内部に設けられた第1仕切板(56)と、第2ヘッダ(51)の中程より下方位置の内部に設けられた第2仕切板(57)とを備えており、第1仕切板(56)よりも上方に配置された熱交換管(52)の本数、第1仕切板(56)と第2仕切板(57)の間の熱交換管(52)の本数、第2仕切板(57)よりも下方に配置された熱交換管(52)の本数がそれぞれ上から順次減少されて通路群を構成しており、入口部材(54)から流入した気相の冷媒が、出口部材(55)より液相となって流出するまでに、コンデンサ内を各通路群単位に蛇行状に流れるようになされているいわゆるマルチフロー型と称されるコンデンサが、従来のサーペンタイン型コンデンサに代わり、高性能化、低圧力損失および超コンパクト化を実現しうるものとして広く使用されている。
前記コンデンサの熱交換管(52)は、熱交換効率が優れていることはもちろんのこと、その内部に高圧ガス冷媒が導入されるため耐圧性が要求される。しかも、コンデンサのコンパクト化を図るため熱交換管(52)の管壁が薄肉でかつ管高さが低いことが要求される。
上述した熱交換管(52)に用いられる扁平管として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された扁平管は、互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁にまたがる両側壁と、両側壁間において両平坦壁にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁とを備えているとともに、内部に並列状の複数の流体通路を有しており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されるとともに、当該被覆壁が第2の側壁にろう付されたものである。
このような扁平管は、特許文献1に記載されているように、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結し、かつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から同一側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられ、かつ平坦壁形成部と同一厚みの被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を、連結部の両側においてヘアピン状に折り曲げて側壁用凸条の先端部どうしを突き合わせた後、被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面を覆って折り曲げ体をつくり、ついで両側壁用凸条の先端部どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とを同時にろう付することを含む方法で製造されている。
上述した扁平管製造用板状体は、両面にろう材層が設けられるとともに両ろう材層のクラッド率が全体に均一であるアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を、側壁用凸条および補強壁用凸条を成形するための環状溝が全周にわたって形成された第1ワークロールと、周面が円筒面となされた第2ワークロールとを備えた圧延装置によって、被覆壁形成部を成形する部分の圧下率と平坦壁形成部を成形する部分の圧下率とが等しくなるように圧延することによって製造されている。したがって、図11に示すように、製造された扁平管製造用板状体(60)においては、一方の平坦壁形成部(61)の一側縁に一体に形成された被覆壁形成部(62)の両面には、平坦壁形成部(61)の両面のろう材層(61a)(61b)と同一厚みのろう材層(62a)(62b)が存在することは避けられず、上述した折り曲げ体をつくった後のろう付時に、被覆壁形成部(62)における両側壁用凸条に接していた面のろう材の多くが、隙間を通って内部に流入することがある。したがって、製造された扁平管の流体通路、特に、被覆壁側の端部の流体通路の通路断面積が、予め決められた大きさよりも小さくなることがある。
特開2006−78163号公報
この発明の目的は、前記問題を解決し、上述した扁平管を製造する際に内部へ流入するろう材の量を低減しうる扁平管製造用板状体を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために以下の態様よりなる。
1)互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁どうしにまたがって設けられた2つの側壁とを備えており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されている扁平管を製造するための扁平管製造用板状体であって、全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体において、
両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部が形成され、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、前記他方の側壁用凸条の突出部が前記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようになされ、
被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みが、平坦壁形成部の側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みよりも薄くなっている扁平管製造用板状体。
2)被覆壁形成部の前記ろう材層の厚みが、平坦壁形成部の前記ろう材層の厚みよりも10%以上薄くなっている上記1)請求項1記載の扁平管製造用板状体。
3)被覆壁形成部における前記ろう材層の全厚に対する比率と、平坦壁形成部における前記ろう材層の全厚に対する比率とが等しく、被覆壁形成部の全厚が平坦壁形成部の全厚よりも薄くなっている上記1)または2)記載の扁平管製造用板状体。
4)被覆壁形成部の全厚が平坦壁形成部の全厚の0.5〜0.9倍である上記3)記載の扁平管製造用板状体。
5)上記3)または4)記載の扁平管製造用板状体を製造する方法であって、少なくとも一面にろう材層が形成されているとともに、当該ろう材層の厚みが全体に均一であるブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を製造する方法において、
被覆壁形成部を成形する部分の圧下率を、平坦壁形成部を成形する部分の圧下率よりも小さくしておくことを特徴とする扁平管製造用板状体の製造方法。
6)上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の扁平管製造用板状体を、連結部の両側においてヘアピン状に折り曲げて側壁用凸条の先端部どうしを突き合わせて、前記一方の側壁用凸条の突出部を前記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、前記他方の側壁用凸条の突出部を前記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせた後、被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面を覆うことにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法。
上記1)の扁平管製造用板状体によれば、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みが、平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みよりも薄くなっているので、上述した扁平管製造時のろう付の際に内部に流入するろう材の量を低減することができる。
上記2)の扁平管製造用板状体によれば、上述した扁平管製造時のろう付の際に内部に流入するろう材の量を、一層効果的に低減することができる。
上記3)および4)の扁平管製造用板状体によれば、被覆壁形成部のろう材層のの厚みを、上述した扁平管製造時のろう付の際に内部に流入するろう材の量を低減しうる上で効果的な厚みにすることができるとともに、被覆壁形成部の圧延による加工性が向上する。
上記5)の扁平管製造用板状体の製造方法によれば、上記3)または4)の扁平管製造用板状体を比較的簡単に製造することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1および図2はこの発明による扁平管製造用板状体を用いて製造された扁平管を示し、図3〜図5はこの発明による扁平管製造用板状体を示し、図6は扁平管製造用板状体を圧延により形成する装置を示し、図7は扁平管製造用板状体から扁平管を製造する工程の一部を示す。
なお、以下の説明において、図1〜図6の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
図1および図2において、扁平管(1)はアルミニウム製であり、互いに対向する平らな上下壁(2)(3)(1対の平坦壁)と、上下壁(2)(3)の左右両側縁どうしにまたがる左右両側壁(4)(5)と、上壁(2)の左側縁に一体に形成され、かつ左側壁(4)の外面全体を覆う被覆壁(6)と、左右両側壁間(4)(5)において上下壁(2)(3)にまたがるとともに相互に所定間隔をおいて設けられ、かつ長さ方向に伸びる複数の補強壁(7)とよりなり、内部に並列状の複数の流体通路(8)を有するものである。なお、図示は省略したが、全ての補強壁(7)には、隣接する流体通路(8)どうしを通じさせる複数の連通穴が、全体として平面から見て千鳥配置状となるようにあけられている。なお、図1の一部分を拡大して示す図2においても、ろう材の図示は省略されている。
左側壁(4)は、上壁(2)の左側縁より下方隆起状に一体成形された側壁用凸条(9)と、下壁(3)の左側縁より上方隆起状に一体成形された側壁用凸条(11)とが、先端どうしが相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。両側壁用凸条(9)(11)の先端部どうしは相欠き状に突き合わされている。すなわち、上壁(2)の側壁用凸条(9)の先端部は左半部が欠き取られたような形状となっているとともに、下壁(3)の側壁用凸条(11)の先端部は右半部が欠き取られたような形状となっており、上壁(2)の側壁用凸条(9)の突出部(9a)が下壁(3)の側壁用凸条(11)の欠き取り部(11b)内に嵌り、下壁(3)の側壁用凸条(11)の突出部(11a)が上壁(2)の側壁用凸条(9)の欠き取り部(9b)内に嵌っている。右側壁(5)は、上下壁(2)(3)と一体に形成されている。
被覆壁(6)は、上壁(2)の左側縁を左方に延長することにより形成された被覆壁形成部を折り曲げて左側壁(4)外面に沿わせることにより形成されており、その先端部が、下壁(3)の左側縁部の傾斜面(3a)に係合させられた状態で、左側壁(4)、すなわち両側壁用凸条(9)(11)の外面全体および下壁(3)の傾斜面(3a)にろう付されている。
補強壁(7)は、上壁(2)より下方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(12)(13)と、下壁(3)より上方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(14)(15)とが、先端どうしが相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。上壁(2)および下壁(3)には、それぞれ肉厚の異なる2種類の補強壁用凸条(12)(13)および(14)(15)が左右方向に交互に形成されており、上壁(2)における肉厚の厚い補強壁用凸条(12)と下壁(3)における肉厚の薄い補強壁用凸条(15)とがろう付され、上壁(2)における肉厚の薄い補強壁用凸条(13)と下壁(3)における肉厚の厚い補強壁用凸条(14)とがろう付されている。以下、上下両壁(2)(3)の肉厚の厚い補強壁用凸条(12)(14)をそれぞれ第1補強壁用凸条といい、同じく薄い補強壁用凸条(13)(15)をそれぞれ第2補強壁用凸条というものとする。上下壁(2)(3)の第1補強壁用凸条(12)(14)の先端面には、それぞれその長さ方向に伸びかつ他方の壁(3)(2)の第2補強壁用凸条(15)(13)の先端部が嵌る凹溝(16)(17)が全長にわたって形成されている。そして、上壁(2)の第1補強壁用凸条(12)の凹溝(16)内に下壁(3)の第2補強壁用凸条(15)の先端部が、下壁(3)の第1補強壁用凸条(14)の凹溝(17)内に上壁(2)の第2補強壁用凸条(13)の先端部がそれぞれ圧入された状態で、両補強壁用凸条(12)(15)および(13)(14)がろう付されている。
扁平管(1)は、図3〜図5に示す扁平管製造用板状体(20)を用いて製造される。
図3において、扁平管製造用板状体(20)は、全体が両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより形成されたものであり、上下壁(2)(3)を形成する相互に同幅および同肉厚の平らな上壁形成部(21)(平坦壁形成部)および下壁形成部(22)(平坦壁形成部)と、上下壁形成部(21)(22)どうしを一体に連結するとともに右側壁(5)を形成する連結部(23)と、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)における連結部(23)とは反対側の側縁より上方隆起状に一体成形されかつ左側壁(4)を形成する側壁用凸条(9)(11)と、上壁形成部(21)における連結部(23)とは反対側の側縁(右側縁)を左右方向外方(右方)に延長することにより形成された被覆壁形成部(24)と、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)にそれぞれ左右方向に所定間隔をおいて上方隆起状に一体成形された複数の第1および第2補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)とを備えており、上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)と下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)、および下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)と上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)とが、それぞれ連結部(23)の左右方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。扁平管製造用板状体(20)を形成するためのアルミニウムブレージングシートは、たとえばAl−Mn系合金製の芯材の両面にアルミニウムろう材層が形成されたものであり、上下両アルミニウムろう材層のクラッド率は同一である。
下壁形成部(22)下面の左側縁部には、左方に向かって上方に傾斜した傾斜面(3a)が形成されている。上下壁形成部(21)の側壁用凸条(9)(11)は、それぞれ先端部に突出部(9a)(11a)および欠き取り部(9b)(11b)を有しており、上壁形成部(21)の側壁用凸条(9)の突出部(9a)と下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の欠き取り部(11b)、および上壁形成部(21)の側壁用凸条(9)の欠き取り部(9b)と下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の突出部(11a)とが、それぞれ連結部(23)の左右方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。また、両側壁用凸条(9)(11)の寸法、すなわち高さ、全体の肉厚および突出部(9a)(11a)の肉厚は同一である。上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)の先端面に下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)が圧入される凹溝(16)が形成され、下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)の先端面に上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)が圧入される凹溝(17)が形成されている。上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)および下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)の寸法、すなわち高さ、肉厚、凹溝(16)(17)の幅および凹溝(16)(17)の深さは同一である。また、上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)および下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)の寸法、すなわち高さおよび肉厚は同一である。
扁平管製造用板状体(20)は、両面にろう材層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより、上壁形成部(21)、下壁形成部(22)、連結部(23)、側壁用凸条(9)(11)、被覆壁形成部(24)、および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)が一体成形されていることにより、下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の外側面(左側面)、および被覆壁形成部(24)の先端面(右端面)を除いた全体がろう材層により覆われている。換言すれば、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)の上下両面、連結部(23)の上下両面、連結部(23)における上下両壁形成部(21)(22)よりも上方に突出した部分の左右両側面、側壁用凸条(9)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)の先端面および左右両側面、第1補強壁用凸条(12)(14)の凹溝(16)(17)の内周面、側壁用凸条(11)の先端面および右側面、ならびに被覆壁形成部(24)の上下両面にろう材層が形成され、下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の左側面および被覆壁形成部(24)の先端面(右端面)にはろう材層は形成されていない(図4および図5参照)。
ここで、図5に示すように、被覆壁形成部(24)の肉厚(X)は上壁形成部(21)の肉厚(Y)よりも薄くなっている。被覆壁形成部(24)の肉厚(X)と上壁形成部(21)の肉厚(Y)との比X/Yは、0.5≦X/Y≦0.9であることが好ましい。X/Y<0.5の場合、扁平管製造用板状体(20)を製造するための圧延の際の被覆壁形成部(24)の加工が困難になるおそれがあり、X/Y>0.9の場合、後述する被覆壁形成部(24)上面のろう材層(24a)の厚み(X1)が厚くなりすぎるおそれがある。
また、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)の厚み(X1)は、上壁形成部(21)の上面のろう材層(21a)の厚み(Y1)よりも10%以上薄くなっていることが好ましい。また、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)の厚み(X1)における被覆壁形成部(24)の全厚(X)に対する比率と、上壁形成部(21)の上面のろう材層(21a)における上壁形成部(21)の全厚(Y)に対する比率とは等しくなっている。さらに、被覆壁形成部(24)の下面のろう材層(24b)の厚み(X2)は上面のろう材層(24a)の厚み(X1)と等しく、上壁形成部(21)の下面のろう材層(21b)の厚み(Y2)は上面のろう材層(21a)の厚み(Y1)と等しい。これは、以下にのびる方法により扁平管製造用板状体(20)がつくられることに起因する。なお、下壁形成部(22)の全厚および上下両面のろう材層の厚みは上壁形成部(21)と同一である。
扁平管製造用板状体(20)は、以下に述べる方法でつくられる。
まず、Al−Mn系合金製の芯材の両面にアルミニウムろう材層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を用意し、この圧延素板を、図6に示すように、第1および第2ワークロール(25)(26)を備えた圧延装置を用いて圧延し、扁平管製造用板状体(20)をつくる。圧延素板の両面のろう材層の厚みは、相互に等しくかつそれぞれ均一になっている。
第1ワークロール(25)は、ロール本体(27)と、ロール本体(27)の両端に固定されかつロール本体(27)よりも大径のフランジ(28)とよりなる。ロール本体(27)の周面の軸方向の両端部にそれぞれ側壁用凸条(9)(10)を成形する第1の環状溝(29)が刻設され、ロール本体(27)の周面における両第1環状溝(29)間の左右方向中央部に連結部(23)を成形する第2の環状溝(31)が刻設されている。第1ワークロール(25)のロール本体(27)の周面における側壁用凸条(9)を形成する第1環状溝(29)と第2環状溝(31)との間の部分は上壁形成部(21)を成型するための第1円筒面(27a)となり、同じく側壁用凸条(11)を形成する第1環状溝(29)と第2環状溝(31)との間の部分は下壁形成部(22)を成型するための第2円筒面(27b)となっている。また、側壁用凸条(9)を形成する第1環状溝(29)よりも左側の部分は、被覆壁形成部(24)を成型するために第3円筒面(27c)となっている。上下両壁形成部(21)(22)を成型する第1および第2円筒面(27a)(27b)の直径は相互に等しく、かつ被覆壁形成部(24)を成型する第3円筒面(27c)の直径よりも小さくなっている。
第1ワークロール(25)のロール本体(27)の周面における第1および第2円筒面(27a)(27b)には、それぞれロール本体(27)の軸方向に間隔をおいて、第1補強壁用凸条(12)(14)を成形する第3の環状溝(32)、および第2補強壁用凸条(13)(15)を成形する第4の環状溝(33)が刻設されている。各環状溝(29)(31)(32)(33)の横断面形状は、側壁用凸条(9)(11)、連結部(23)、第1補強壁用凸条(12)(14)および第2補強壁用凸条(13)(15)の横断面形状に合致している。
第2ワークロール(26)の両端部に小径部(34)が設けられており、第2ワークロール(26)における小径部(34)を除いた大径部(35)は、第1ワークロール(25)の両フランジ(28)間に嵌り込んでおり、その周面が扁平管製造用板状体(20)の全体を成型する円筒面(35a)となっている。第2ワークロール(26)の円筒面(35a)の右端部に、軸方向外方に向かって徐々に大径となるように傾斜した傾斜面形成部(35b)が形成されている。
そして、圧延素板を、圧延装置の第1および第2ワークロール(25)(26)間に通し、圧延素板に、第1ワークロール(25)に形成された第1〜第4環状溝(29)(31)(32)(33)、および第2ワークロール(26)に形成された傾斜面形成部(35b)が転写されることにより、扁平管製造用板状体(20)が製造される。ここで、第1ワークロール(25)のロール本体(27)における被覆壁形成部(24)を成型する第3円筒面(27b)の直径は、上下壁形成部(21)(22)を成型する第1および第2円筒面(27a)(27b)の直径よりも大きくなっているので、第1ワークロール(25)のロール本体(27)の第3円筒面(27b)と、第2ワークロール(26)の大径部(35)における円筒面(35a)の左端部との間を通過する圧延素板に施される圧延の際の圧下率は、第1ワークロール(25)のロール本体(27)の第1および第2円筒面(27a)(27b)と、第2ワークロール(26)の大径部(35)の円筒面(35)における左端部を除いた部分を通過する圧延素板に施される圧延の際の圧下率よりも大きくなる。したがって、製造された扁平管製造用板状体(20)における被覆壁形成部(24)の肉厚(X)は上下壁形成部(21)(22)の肉厚(Y)よりも薄くなり、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)の厚み(X1)は、上下壁形成部(21)(22)の上面のろう材層(21a)の厚み(Y1)よりも薄くなる。
上記においては、扁平管製造用板状体(20)は、両面にろう材層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を用いたつくられているが、これに代えて、Al−Mn系合金製の芯材の片面にろう材層が設けられ、他面にAl−Zn合金からなる犠牲腐食層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を用いたつくられていてもよい。この場合、ろう材層面が側壁用凸条形成面となり、この面に連結部(23)、側壁用凸条(9)(11)、および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)が一体成形される。
次に、扁平管製造用板状体(20)を用いての扁平管(1)の製造方法を、図7を参照して説明する。
すなわち、ロールフォーミング法により、扁平管製造用板状体(20)を連結部(23)の左右両側で順次折り曲げていき(図7(a)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条(9)(11)の突出部(9a)(11a)と欠き取り部(11b)(9b)とを嵌め合わせるとともに、第2補強壁用凸条(13)(15)の先端部を第1補強壁用凸条(12)(14)の凹溝(17)(16)内に圧入する。
ついで、被覆壁形成部(24)を折り曲げていき、両側壁用凸条(9)(11)の外面に沿わせるとともに、その先端部を下壁形成部(22)の傾斜面(3a)に係合させて折り曲げ体(20A)を得る(図7(b)参照)。
その後、折り曲げ体(20A)を所定温度に加熱し、両側壁用凸条(9)(11)の先端部どうしおよび両補強壁用凸条(12)(15)および(13)(14)の先端部どうしを上記ろう材層を利用して相互にろう付することにより左側壁(4)と補強壁(7)を形成し、連結部(23)により右側壁(5)を形成し、さらに上壁形成部(21)により上壁(2)を、下壁形成部(22)により下壁(3)をそれぞれ形成する。また、被覆壁形成部(24)を左側壁(4)および下壁(3)の傾斜面(3a)にろう付することにより被覆壁(6)を形成する。こうして、扁平管(1)が製造される。
このろう付の際に、被覆壁形成部(24)の上面に形成されていたろう材層(24a)から溶け出したろう材が、大量に流路内に流入することが防止される。
扁平管(1)が、たとえば図10に示すコンデンサの熱交換管(52)として用いられる場合、扁平管(1)の製造は、コンデンサの製造と同時に行われることがある。すなわち、コンデンサは次のようにして製造される。まず、複数の折り曲げ体(20A)を用意するとともに、複数の折り曲げ体挿入穴を有する1対のアルミニウム製ヘッダ(50)(51)と、複数のアルミニウム製コルゲートフィン(53)とを用意する。ついで、1対のヘッダ(50)(51)を間隔をおいて配置するとともに、折り曲げ体挿入穴と同数の折り曲げ体(20A)とフィン(53)とを交互に配置し、折り曲げ体(20A)の両端部をヘッダ(50)(51)の折り曲げ体挿入穴に挿入する。その後、これらを所定温度に加熱し、上述したようにして扁平管(1)を製造するのと同時に、扁平管(1)とヘッダ(50)(51)、ならびに扁平管(1)とコルゲートフィン(53)とを、それぞれ扁平管製造用板状体(20)のろう材層を利用して同時にろう付する。こうして、コンデンサが製造される。
上述した扁平管(1)を備えた熱交換器は、フロン系冷媒を使用し、かつ圧縮機、コンデンサおよびエバポレータを有する冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両、たとえば自動車において、上記冷凍サイクルのコンデンサとして用いられる。また、上記冷凍サイクルのエバポレータとして用いられる。さらに、上述した扁平管(1)を備えたオイルクーラやラジエータとして自動車に搭載されることもある。
なお、上述した扁平管(1)は、CO冷媒などの超臨界冷媒を使用し、かつ圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を有する超臨界冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両、たとえば自動車において、ガスクーラやエバポレータに用いられることがある。
図8は扁平管製造用板状体の他の実施形態を示す。
図8に示す扁平管製造用板状体(40)の場合、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)の厚み(X1)のみが上壁形成部(21)の上面のろう材層(21a)の厚み(Y1)よりも薄くなっており、下面のろう材層(21b)の厚み(X2)は下面のろう材層(21b)の厚み(Y2)と等しくなっている。すなわち、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)の厚み(X1)のみが上壁形成部(21)の上面のろう材層(21a)の厚みよりも10%以上薄くなっており、被覆壁形成部(24)の下面のろう材層(24b)の厚み(X2)は、上壁形成部(21)の上下両面のろう材層(21a)(21b)の厚み(Y1)(Y2)と等しくなっている。その他の構成は、図3〜図5に示す上述した実施形態の扁平管製造用板状体(20)と同じである。
この扁平管製造用板状体(40)は、以下に述べる方法でつくられる。
すなわち、第1ワークロール(25)のロール本体(27)として、上下壁形成部(21)(22)を成型するための第1および第2円筒面(27a)(27b)の直径と、被覆壁形成部(24)を成型する第3円筒面(27c)の直径とが同一であるものを用いることを除いては、上述した実施形態の扁平管製造用板状体(20)を製造する圧延装置と同じ圧延装置を使用し、上述した実施形態の扁平管製造用板状体(20)をつくるのに用いたのと同じ圧延素板に圧延加工を施す。この場合、第1ワークロール(25)のロール本体(27)の第3円筒面(27b)と、第2ワークロール(26)の大径部(35)における円筒面(35a)の左端部との間に通される圧延素板に施される圧延の際の圧下率は、第1ワークロール(25)のロール本体(27)の第1および第2円筒面(27a)(27b)と、第2ワークロール(26)の大径部(35)における円筒面(35a)における左端部を除いた部分を通過する圧延素板に施される圧延の際の圧下率と等しくなる。したがって、製造された扁平管製造用板状体(40)における被覆壁形成部(24)の肉厚は上下壁形成部(21)(22)の肉厚と同一になり、しかも被覆壁形成部(24)の上下両面のろう材層(24a)(24b)の厚みは、上下壁形成部(21)(22)の上下両面のろう材層(21a)(21b)の厚みと同一になる(図8鎖線参照)。最後に、被覆壁形成部(24)の上面のろう材層(24a)を、所要の厚み(X1)になるように削り取る。こうして、扁平管製造用板状体(40)が製造される。
図9は扁平管製造用板状体のさらに他の実施形態を示す。
図9に示す扁平管製造用板状体(45)の場合、被覆壁形成部(24)の上面にはろう材層は存在せず、被覆壁形成部(24)の肉厚(X)は、上面にろう材層が存在しない分だけ上下壁形成部(21)(22)の肉厚(Y)よりも薄くなっている。その他の構成は上述した他の実施形態の扁平管製造用板状体(40)と同じである。
この扁平管製造用板状体(45)は、以下に述べる方法でつくられる。
すなわち、図8に示す扁平管製造用板状体(40)と同様にして、上述した実施形態の扁平管製造用板状体(20)をつくるのに用いたのと同じ圧延素板に圧延加工を施した後(図9鎖線参照)、得られた扁平管製造用板状体(45)の被覆壁形成部(24)の上面に存在していたろう材層をすべて削り取る。こうして、扁平管製造用板状体(45)が製造される。
この発明による扁平管製造用板状体を用いて製造された扁平管を示す横断面図である。 図1の部分拡大図である。 この発明による扁平管製造用板状体の実施形態を示す正面図である。 図3の部分拡大断面図である。 図4とは異なる部分を示す図3の部分拡大断面図である。 この発明による扁平管製造用板状体を形成する圧延装置を示す垂直断面図である。 この発明による扁平管製造用板状体から扁平管を製造する工程の一部を示す図である。 この発明による扁平管製造用板状体の他の実施形態を示す図5相当の断面図である。 この発明による扁平管製造用板状体のさらに他の実施形態を示す図5相当の断面図である。 カーエアコン用コンデンサを示す斜視図である。 従来の扁平管製造用板状体の一部分を示す図5相当の断面図である。
(1):扁平管
(2):上壁(平坦壁)
(3):下壁(平坦壁)
(4)(5):側壁
(6):被覆壁
(9)(11):側壁用凸条
(20):扁平管製造用板状体
(21):上壁形成部(平坦壁形成部)
(21a):ろう材層
(22):下壁形成部(平坦壁形成部)
(23):連結部
(24):被覆壁形成部
(24a):ろう材層

Claims (6)

  1. 互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁どうしにまたがって設けられた2つの側壁とを備えており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されている扁平管を製造するための扁平管製造用板状体であって、全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体において、
    両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部が形成され、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、前記他方の側壁用凸条の突出部が前記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようになされ、
    被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みが、平坦壁形成部の側壁用凸条が隆起した側の面に形成されたろう材層の厚みよりも薄くなっている扁平管製造用板状体。
  2. 被覆壁形成部の前記ろう材層の厚みが、平坦壁形成部の前記ろう材層の厚みよりも10%以上薄くなっている請求項1記載の扁平管製造用板状体。
  3. 被覆壁形成部における前記ろう材層の全厚に対する比率と、平坦壁形成部における前記ろう材層の全厚に対する比率とが等しく、被覆壁形成部の全厚が平坦壁形成部の全厚よりも薄くなっている請求項1または2記載の扁平管製造用板状体。
  4. 被覆壁形成部の全厚が平坦壁形成部の全厚の0.5〜0.9倍である請求項3記載の扁平管製造用板状体。
  5. 請求項3または4記載の扁平管製造用板状体を製造する方法であって、少なくとも一面にろう材層が形成されているとともに、当該ろう材層の厚みが全体に均一であるブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を製造する方法において、
    被覆壁形成部を成形する部分の圧下率を、平坦壁形成部を成形する部分の圧下率よりも小さくしておくことを特徴とする扁平管製造用板状体の製造方法。
  6. 請求項1〜4のうちのいずれかに記載の扁平管製造用板状体を、連結部の両側においてヘアピン状に折り曲げて側壁用凸条の先端部どうしを突き合わせて、前記一方の側壁用凸条の突出部を前記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、前記他方の側壁用凸条の突出部を前記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせた後、被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面を覆うことにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法。
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