JP5066709B2 - 扁平管の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は扁平管の製造方法に関し、さらに詳しくは、たとえばカーエアコンのコンデンサおよびエバポレータ、自動車用ラジエータ、自動車用オイルクーラなどの熱交換器の熱交換管として使用される扁平管を製造する方法に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。なお、当然のことながら、元素記号で表現された金属には、その合金は含まれない。
近年、たとえばフロン系冷媒を使用するカーエアコン用コンデンサとして、図7に示すように、互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダ(50)(51)と、両端がそれぞれ両ヘッダ(50)(51)に接続された並列状のアルミニウム製扁平状熱交換管(52)と、隣り合う熱交換管(52)の間の通風間隙に配置されるとともに、両熱交換管(52)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(53)と、第1ヘッダ(50)の周壁上端部に接続された入口部材(54)と、第2ヘッダ(51)の周壁下端部に接続された出口部材(55)と、第1ヘッダ(50)の中程より上方位置の内部に設けられた第1仕切板(56)と、第2ヘッダ(51)の中程より下方位置の内部に設けられた第2仕切板(57)とを備えており、第1仕切板(56)よりも上方に配置された熱交換管(52)の本数、第1仕切板(56)と第2仕切板(57)の間の熱交換管(52)の本数、第2仕切板(57)よりも下方に配置された熱交換管(52)の本数がそれぞれ上から順次減少されて通路群を構成しており、入口部材(54)から流入した気相の冷媒が、出口部材(55)より液相となって流出するまでに、コンデンサ内を各通路群単位に蛇行状に流れるようになされているいわゆるマルチフロー型と称されるコンデンサが、従来のサーペンタイン型コンデンサに代わり、高性能化、低圧力損失および超コンパクト化を実現しうるものとして広く使用されている。
前記コンデンサの熱交換管(52)は、熱交換効率が優れていることはもちろんのこと、その内部に高圧ガス冷媒が導入されるため耐圧性が要求される。しかも、コンデンサのコンパクト化を図るため熱交換管(52)の管壁が薄肉でかつ管高さが低いことが要求される。
上述した熱交換管(52)に用いられる扁平管として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された扁平管は、互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁にまたがる両側壁と、両側壁間において両平坦壁にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁とを備えているとともに、内部に並列状の複数の流体通路を有しており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されるとともに、当該被覆壁が第2の側壁にろう付されたものである。
このような扁平管は、特許文献1に記載されているように、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結し、かつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から同一側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられ、かつ平坦壁形成部と同一厚みの被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を用意し、当該扁平管製造用板状体における側壁用凸条を含んだ両平坦壁形成部の上面と、被覆壁形成部の上面とに、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が各部で等しくなるように塗布した後、扁平管製造用板状体を連結部の両側においてヘアピン状に折り曲げて側壁用凸条の先端部どうしを突き合わせた後、被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面を覆って折り曲げ体をつくり、ついで両側壁用凸条の先端部どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とを同時にろう付することを含む方法で製造されている。
しかしながら、上述した扁平管の製造方法によれば、折り曲げ体をつくった後のろう付時に、被覆壁形成部における両側壁用凸条に接していた面に存在していたろう材層から溶け出した溶融ろう材の多くが、隙間を通って扁平管の内部に流入することがある。したがって、製造された扁平管の流体通路、特に、被覆壁側の端部の流体通路の通路断面積が、予め決められた大きさよりも小さくなることがある。
特開2006−78163号公報
この発明の目的は、前記問題を解決し、上述した扁平管を製造する際に内部へ流入するろう材の量を低減しうる扁平管の製造方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために以下の態様よりなる。
1)互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁どうしにまたがって設けられた2つの側壁とを備えており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されている扁平管を製造する方法であって、全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のアルミニウムブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を使用し、扁平管製造用板状体における側壁用凸条が隆起した側のろう材層面にフラックスの懸濁液を塗布した後、扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、折り曲げ体を所定温度に加熱し、両側壁用凸条の先端部どうしおよび被覆壁形成部と両側壁用凸条とをろう付することを含む扁平管の製造方法において、
両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部を形成し、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部が上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようにしておき、
扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、上記一方の側壁用凸条の突出部を上記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部を上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせ、
ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を、扁平管製造用板状体の他の部分のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性よりも低下させた状態で、両側壁用凸条の先端部どうしおよび被覆壁形成部と両側壁用凸条とをろう付することを特徴とする扁平管の製造方法。
2)被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスの懸濁液を塗布することを特徴とする上記1)記載の扁平管の製造方法。
3)被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、混合物フラックスの懸濁液を、混合物フラックス付着量が1〜20g/mとなるように塗布する上記2)記載の扁平管の製造方法。
4)両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、両平坦壁形成部へフラックス付着量よりも少なくなるように塗布する上記1)記載の扁平管の製造方法。
5)両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、4g/m未満(但し、0g/mも含む)となるように塗布する上記4)記載の扁平管の製造方法。
6)全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のアルミニウムブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を使用し、扁平管製造用板状体における側壁用凸条が隆起した側のろう材層面にフラックスの懸濁液を塗布した後、扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせることにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法において、
扁平管製造用板状体の両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部を形成し、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部が上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようにしておき、
扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、上記一方の側壁用凸条の突出部を上記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部を上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせ、
ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置し、さらに折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入し、
折り曲げ体の被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を、扁平管製造用板状体の他の部分のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性よりも低下させた状態で、折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法。
7)被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスの懸濁液を塗布することを特徴とする上記6)記載の熱交換器の製造方法。
8)被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、混合物フラックスの懸濁液を、混合物フラックス付着量が1〜20g/mとなるように塗布する上記7)記載の熱交換器の製造方法。
9)両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、両平坦壁形成部へフラックス付着量よりも少なくなるように塗布する上記6)記載の熱交換器の製造方法。
10)両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、4g/m未満(但し、0g/mも含む)となるように塗布する上記9)記載の熱交換器の製造方法。
上記1)の扁平管の製造方法によれば、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を、扁平管製造用板状体の他の部分のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性よりも低下させるので、上述した扁平管製造時のろう付の際に、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の扁平管内部への流入量を低減することができる。
上記2)の扁平管の製造方法によれば、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスの懸濁液を塗布する場合、KAlFのみからなるフラックスの懸濁液を塗布する場合に比べて、上述した扁平管製造時のろう付の際に、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を低下させることができる。
上記3)の扁平管の製造方法によれば、上述した扁平管製造時のろう付の際に、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を効果的に低下させることができる。混合物フラックス付着量が1g/m未満であると、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を効果的に低下させることができず、20g/mを超えると不経済になる。
上記4)の扁平管の製造方法によれば、両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、両平坦壁形成部へフラックス付着量よりも少なくなるように塗布するので、全部分におけるフラックス付着量が同一量となるように、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布した場合に比べて、上述した扁平管製造時のろう付の際に、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を低下させることができる。
上記5)の扁平管の製造方法によれば、上述した扁平管製造時のろう付の際に、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を効果的に低下させることができる。両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布するのは、フラックス付着量が過少であると溶融ろう材の流動性が十分ではなく、過剰になると不経済になるからである。また、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、4g/m未満(但し、0g/mも含む)となるように塗布するのは、溶融ろう材の流動性を確実に低下させるためである。
上記6)〜10)の熱交換器の製造方法によれば、熱交換器の製造の際に、それぞれ上記1)〜5)と同様の効果を奏する。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1および図2はこの発明による方法により製造された扁平管を示し、図3は扁平管を製造するのに用いられる扁平管製造用板状体を示し、図4〜図6は扁平管を製造する工程の一部を示す。
なお、以下の説明において、図1〜図6の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
図1および図2において、扁平管(1)はアルミニウム製であり、互いに対向する平らな上下壁(2)(3)(1対の平坦壁)と、上下壁(2)(3)の左右両側縁どうしにまたがる左右両側壁(4)(5)と、上壁(2)の左側縁に一体に形成され、かつ左側壁(4)の外面全体を覆う被覆壁(6)と、左右両側壁間(4)(5)において上下壁(2)(3)にまたがるとともに相互に所定間隔をおいて設けられ、かつ長さ方向に伸びる複数の補強壁(7)とよりなり、内部に並列状の複数の流体通路(8)を有するものである。なお、図示は省略したが、全ての補強壁(7)には、隣接する流体通路(8)どうしを通じさせる複数の連通穴が、全体として平面から見て千鳥配置状となるようにあけられている。なお、図1の一部分を拡大して示す図2においても、ろう材の図示は省略されている。
左側壁(4)は、上壁(2)の左側縁より下方隆起状に一体成形された側壁用凸条(9)と、下壁(3)の左側縁より上方隆起状に一体成形された側壁用凸条(11)とが、先端どうしが相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。両側壁用凸条(9)(11)の先端部どうしは相欠き状に突き合わされている。すなわち、上壁(2)の側壁用凸条(9)の先端部は左半部が欠き取られたような形状となっているとともに、下壁(3)の側壁用凸条(11)の先端部は右半部が欠き取られたような形状となっており、上壁(2)の側壁用凸条(9)の突出部(9a)が下壁(3)の側壁用凸条(11)の欠き取り部(11b)内に嵌り、下壁(3)の側壁用凸条(11)の突出部(11a)が上壁(2)の側壁用凸条(9)の欠き取り部(9b)内に嵌っている。右側壁(5)は、上下壁(2)(3)と一体に形成されている。
被覆壁(6)は、上壁(2)の左側縁を左方に延長することにより形成された被覆壁形成部を折り曲げて左側壁(4)外面に沿わせることにより形成されており、その先端部が、下壁(3)の左側縁部の傾斜面(3a)に係合させられた状態で、左側壁(4)、すなわち両側壁用凸条(9)(11)の外面全体および下壁(3)の傾斜面(3a)にろう付されている。
補強壁(7)は、上壁(2)より下方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(12)(13)と、下壁(3)より上方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(14)(15)とが、先端どうしが相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。上壁(2)および下壁(3)には、それぞれ肉厚の異なる2種類の補強壁用凸条(12)(13)および(14)(15)が左右方向に交互に形成されており、上壁(2)における肉厚の厚い補強壁用凸条(12)と下壁(3)における肉厚の薄い補強壁用凸条(15)とがろう付され、上壁(2)における肉厚の薄い補強壁用凸条(13)と下壁(3)における肉厚の厚い補強壁用凸条(14)とがろう付されている。以下、上下両壁(2)(3)の肉厚の厚い補強壁用凸条(12)(14)をそれぞれ第1補強壁用凸条といい、同じく薄い補強壁用凸条(13)(15)をそれぞれ第2補強壁用凸条というものとする。上下壁(2)(3)の第1補強壁用凸条(12)(14)の先端面には、それぞれその長さ方向に伸びかつ他方の壁(3)(2)の第2補強壁用凸条(15)(13)の先端部が嵌る凹溝(16)(17)が全長にわたって形成されている。そして、上壁(2)の第1補強壁用凸条(12)の凹溝(16)内に下壁(3)の第2補強壁用凸条(15)の先端部が、下壁(3)の第1補強壁用凸条(14)の凹溝(17)内に上壁(2)の第2補強壁用凸条(13)の先端部がそれぞれ圧入された状態で、両補強壁用凸条(12)(15)および(13)(14)がろう付されている。
扁平管(1)は、図3に示す扁平管製造用板状体(20)を用いて製造される。
図3において、扁平管製造用板状体(20)は、全体が両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより形成されたものであり、上下壁(2)(3)を形成する相互に同幅および同肉厚の平らな上壁形成部(21)(平坦壁形成部)および下壁形成部(22)(平坦壁形成部)と、上下壁形成部(21)(22)どうしを一体に連結するとともに右側壁(5)を形成する連結部(23)と、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)における連結部(23)とは反対側の側縁より上方隆起状に一体成形されかつ左側壁(4)を形成する側壁用凸条(9)(11)と、上壁形成部(21)における連結部(23)とは反対側の側縁(右側縁)を左右方向外方(右方)に延長することにより形成された被覆壁形成部(24)と、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)にそれぞれ左右方向に所定間隔をおいて上方隆起状に一体成形された複数の第1および第2補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)とを備えており、上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)と下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)、および下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)と上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)とが、それぞれ連結部(23)の左右方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。扁平管製造用板状体(20)を形成するためのアルミニウムブレージングシートは、たとえばAl−Mn系合金製の芯材の両面にアルミニウムろう材層が形成されたものであり、上下両アルミニウムろう材層のクラッド率は同一である。
下壁形成部(22)下面の左側縁部には、左方に向かって上方に傾斜した傾斜面(3a)が形成されている。上下壁形成部(21)の側壁用凸条(9)(11)は、それぞれ先端部に突出部(9a)(11a)および欠き取り部(9b)(11b)を有しており、上壁形成部(21)の側壁用凸条(9)の突出部(9a)と下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の欠き取り部(11b)、および上壁形成部(21)の側壁用凸条(9)の欠き取り部(9b)と下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の突出部(11a)とが、それぞれ連結部(23)の左右方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。また、両側壁用凸条(9)(11)の寸法、すなわち高さ、全体の肉厚および突出部(9a)(11a)の肉厚は同一である。上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)の先端面に下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)が圧入される凹溝(16)が形成され、下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)の先端面に上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)が圧入される凹溝(17)が形成されている。上壁形成部(21)の第1補強壁用凸条(12)および下壁形成部(22)の第1補強壁用凸条(14)の寸法、すなわち高さ、肉厚、凹溝(16)(17)の幅および凹溝(16)(17)の深さは同一である。また、上壁形成部(21)の第2補強壁用凸条(13)および下壁形成部(22)の第2補強壁用凸条(15)の寸法、すなわち高さおよび肉厚は同一である。
扁平管製造用板状体(20)は、両面にろう材層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を圧延することにより、上壁形成部(21)、下壁形成部(22)、連結部(23)、側壁用凸条(9)(11)、被覆壁形成部(24)、および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)が一体成形されていることにより、下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の外側面(左側面)、および被覆壁形成部(24)の先端面(右端面)を除いた全体がろう材層により覆われている。換言すれば、上壁形成部(21)および下壁形成部(22)の上下両面、連結部(23)の上下両面、連結部(23)における上下両壁形成部(21)(22)よりも上方に突出した部分の左右両側面、側壁用凸条(9)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)の先端面および左右両側面、第1補強壁用凸条(12)(14)の凹溝(16)(17)の内周面、側壁用凸条(11)の先端面および右側面、ならびに被覆壁形成部(24)の上下両面にろう材層が形成され、下壁形成部(22)の側壁用凸条(11)の左側面および被覆壁形成部(24)の先端面(右端面)にはろう材層は形成されていない(図示略)。ここで、扁平管製造用板状体(20)における被覆壁形成部(24)の肉厚は上下壁形成部(21)(22)の肉厚と同一になり、しかも被覆壁形成部(24)の上下両面のろう材層の厚みは、上下壁形成部(21)(22)の上下両面のろう材層の厚みと同一になっている。
上記においては、扁平管製造用板状体(20)は、両面にろう材層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を用いたつくられているが、これに代えて、Al−Mn系合金製の芯材の片面にろう材層が設けられ、他面にAl−Zn合金からなる犠牲腐食層が設けられたアルミニウムブレージングシートからなる圧延素板を用いたつくられていてもよい。この場合、ろう材層面が側壁用凸条形成面となり、この面に連結部(23)、側壁用凸条(9)(11)、および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)が一体成形される。
次に、扁平管製造用板状体(20)を用いての扁平管(1)の製造方法を、図4〜図6を参照して説明する。
まず、図4に示すように、側壁用凸条(9)(11)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)を含んで上下壁形成部(21)(22)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が15〜20g/mとなるように塗布する。なお、フラックス付着量とは、塗布したフラックス懸濁液の水を除いたフラックスのみの量を表す。付着したフラックスを(25)で示す。また、図5に示すように、被覆壁形成部(24)の上面に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物からなる混合物フラックスを水に懸濁してなる混合フラックス懸濁液を、フラックス付着量が1〜20g/mとなるように塗布する。付着した混合物フラックスを(26)で示す。KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスにおいて、KAlFとその他のフッ化物との混合比は、その他のフッ化物を1重量部とした場合、KAlFを10〜15重量部とすることが好ましい。
ついで、ロールフォーミング法により、扁平管製造用板状体(20)を連結部(23)の左右両側で順次折り曲げていき(図6(a)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条(9)(11)の突出部(9a)(11a)と欠き取り部(11b)(9b)とを嵌め合わせるとともに、第2補強壁用凸条(13)(15)の先端部を第1補強壁用凸条(12)(14)の凹溝(17)(16)内に圧入する。
ついで、被覆壁形成部(24)を折り曲げていき、両側壁用凸条(9)(11)の外面に沿わせるとともに、その先端部を下壁形成部(22)の傾斜面(3a)に係合させて折り曲げ体(20A)を得る(図6(b)参照)。
その後、折り曲げ体(20A)を所定温度に加熱し、両側壁用凸条(9)(11)の先端部どうしおよび両補強壁用凸条(12)(15)および(13)(14)の先端部どうしを上記ろう材層を利用して相互にろう付することにより左側壁(4)と補強壁(7)を形成し、連結部(23)により右側壁(5)を形成し、さらに上壁形成部(21)により上壁(2)を、下壁形成部(22)により下壁(3)をそれぞれ形成する。また、被覆壁形成部(24)を左側壁(4)および下壁(3)の傾斜面(3a)にろう付することにより被覆壁(6)を形成する。こうして、扁平管(1)が製造される。
このろう付の際に、被覆壁形成部(24)の上面に形成されていたろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性が低下させられているので、溶融ろう材が大量に流体通路(8)内に流入することが防止される。
扁平管(1)が、たとえば図7に示すコンデンサの熱交換管(52)として用いられる場合、扁平管(1)の製造は、コンデンサの製造と同時に行われることがある。すなわち、コンデンサは次のようにして製造される。まず、複数の折り曲げ体(20A)を用意するとともに、複数の折り曲げ体挿入穴を有する1対のアルミニウム製ヘッダ(50)(51)と、複数のアルミニウム製コルゲートフィン(53)とを用意する。ついで、1対のヘッダ(50)(51)を間隔をおいて配置するとともに、折り曲げ体挿入穴と同数の折り曲げ体(20A)とフィン(53)とを交互に配置し、折り曲げ体(20A)の両端部をヘッダ(50)(51)の折り曲げ体挿入穴に挿入する。その後、これらを所定温度に加熱し、上述したようにして扁平管(1)を製造するのと同時に、扁平管(1)とヘッダ(50)(51)、ならびに扁平管(1)とコルゲートフィン(53)とを、それぞれ扁平管製造用板状体(20)のろう材層を利用して同時にろう付する。こうして、コンデンサが製造される。
上述した扁平管(1)を備えた熱交換器は、フロン系冷媒を使用し、かつ圧縮機、コンデンサおよびエバポレータを有する冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両、たとえば自動車において、上記冷凍サイクルのコンデンサとして用いられる。また、上記冷凍サイクルのエバポレータとして用いられる。さらに、上述した扁平管(1)を備えたオイルクーラやラジエータとして自動車に搭載されることもある。
なお、上述した扁平管(1)は、CO冷媒などの超臨界冷媒を使用し、かつ圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を有する超臨界冷凍サイクルが、カーエアコンとして搭載されている車両、たとえば自動車において、ガスクーラやエバポレータに用いられることがある。
次に、この発明による扁平管の製造方法の他の実施形態を示す。
この製造方法の場合、側壁用凸条(9)(11)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)を含んで上下壁形成部(21)(22)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布する。なお、側壁用凸条(9)の右側面にも上記フラックス懸濁液を塗布する。また、被覆壁形成部(24)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が4g/m未満(0g/mも含む)となるように塗布する。
その後は、上述した実施形態の場合と同様に折り曲げ体(20A)を得、当該折り曲げ体(20A)を所定温度に加熱し、両側壁用凸条(9)(11)の先端部どうしおよび両補強壁用凸条(12)(15)および(13)(14)の先端部どうしを上記ろう材層を利用して相互にろう付することにより左側壁(4)と補強壁(7)を形成し、連結部(23)により右側壁(5)を形成し、さらに上壁形成部(21)により上壁(2)を、下壁形成部(22)により下壁(3)をそれぞれ形成する。また、被覆壁形成部(24)を左側壁(4)および下壁(3)の傾斜面(3a)にろう付することにより被覆壁(6)を形成する。こうして、扁平管(1)が製造される。
このろう付の際に、被覆壁形成部(24)の上面に形成されていたろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性が低下させられているので、溶融ろう材が大量に流体通路(8)内に流入することが防止される。
以下、この発明による扁平管の製造方法の上述した2つの実施形態の具体的実施例を比較例とともに示す。
実施例1〜7
扁平管製造用板状体(20)における側壁用凸条(9)(11)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)を含んで上下壁形成部(21)(22)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が20g/mとなるように塗布した。また、扁平管製造用板状体(20)における被覆壁形成部(24)の上面に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物からなる混合フラックスを水に懸濁してなる混合フラックス懸濁液を、フラックス付着量が15g/mとなるように塗布した。混合フラックスにおけるKAlFと混合したフッ化物の種類、およびフッ化物を1重量部とした場合のKAlFの量を表1に示す。
ついで、上述した実施形態の方法と同様にして扁平管を製造した。
Figure 0005066709
実施例8
扁平管製造用板状体(20)における側壁用凸条(9)(11)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)を含んで上下壁形成部(21)(22)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が20g/mとなるように塗布した。また、扁平管製造用板状体(20)における被覆壁形成部(24)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が1g/mとなるように塗布した。ついで、上述した他の実施形態の方法と同様にして扁平管を製造した。
実施例9
扁平管製造用板状体(20)の上下壁形成部(21)(22)の上面へのフラックス付着量が15g/m、被覆壁形成部(24)の上面へのフラックス付着量が0g/mとなるように、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を塗布した他は、上記実施例8と同様にして扁平管を製造した。
実施例10
扁平管製造用板状体(20)の上下壁形成部(21)(22)の上面へのフラックス付着量がを25g/m、被覆壁形成部(24)の上面へのフラックス付着量が0.2g/mとなるように、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を塗布した他は、上記実施例8と同様にして扁平管を製造した。
比較例
扁平管製造用板状体(20)における側壁用凸条(9)(11)および補強壁用凸条(12)(13)(14)(15)を含んで上下壁形成部(21)(22)の上面、および被覆壁形成部(24)の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を、フラックス付着量が15g/mとなるように塗布した。ついで、上述した実施形態の方法と同様にして扁平管を製造した。
評価試験
上記実施例1〜10および比較例により製造された扁平管について、被覆壁形成部(24)の上面に形成されたろう材層からの溶融ろう材の流動性を、所定の部位のろう付後のろう材厚さを測定することにより調べた。また、製造された扁平管における左端の流体通路(8)へのろう材の流入の程度を調べた。これらの結果を表2に示す。表2の流動性の欄において、ろう材の流動性が良いものを○、若干悪いものを△、悪いものを×で示す。また、表2のろう材の流入の欄において、ほとんど流入しておらず、流体通路の断面形状の変化が少ないものを○、多くのろう材が流入しているものを×で示す。
Figure 0005066709
この発明の方法により製造された扁平管を示す横断面図である。 図1の部分拡大図である。 この発明の方法により扁平管を製造するのに用いられる扁平管製造用板状体を示す正面図である。 側壁用凸条および補強壁用凸条を含んで上下壁形成部の上面に、KAlFからなるフラックスを水に懸濁してなるフラックス懸濁液を塗布した状態を示す図3の部分拡大図に相当する断面図である。 被覆壁形成部の上面に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物からなる混合物フラックスを水に懸濁してなる混合フラックス懸濁液を塗布した状態を示す図3の部分拡大図に相当する断面図である。 この扁平管製造用板状体から扁平管を製造する工程の一部を示す図である。 カーエアコン用コンデンサを示す斜視図である。
(1):扁平管
(2):上壁(平坦壁)
(3):下壁(平坦壁)
(4)(5):側壁
(6):被覆壁
(9)(11):側壁用凸条
(20):扁平管製造用板状体
(21):上壁形成部(平坦壁形成部)
(22):下壁形成部(平坦壁形成部)
(23):連結部
(24):被覆壁形成部
(25):KAlFからなるフラックス
(26):混合物フラックス

Claims (10)

  1. 互いに対向する1対の平坦壁と、両平坦壁の両側縁どうしにまたがって設けられた2つの側壁とを備えており、第1の側壁が両平坦壁と一体に形成され、第2の側壁が両平坦壁の側縁に隆起状に一体成形された側壁用凸条の先端どうしが突き合わされてろう付されることにより形成され、一方の平坦壁の側壁用凸条側の側縁に、第2の側壁の外面を覆う被覆壁が一体に形成されている扁平管を製造する方法であって、全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のアルミニウムブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を使用し、扁平管製造用板状体における側壁用凸条が隆起した側のろう材層面にフラックスの懸濁液を塗布した後、扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、折り曲げ体を所定温度に加熱し、両側壁用凸条の先端部どうしおよび被覆壁形成部と両側壁用凸条とをろう付することを含む扁平管の製造方法において、
    両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部を形成し、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部が上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようにしておき、
    扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、上記一方の側壁用凸条の突出部を上記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部を上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせ、
    ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を、扁平管製造用板状体の他の部分のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性よりも低下させた状態で、両側壁用凸条の先端部どうしおよび被覆壁形成部と両側壁用凸条とをろう付することを特徴とする扁平管の製造方法。
  2. 被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスの懸濁液を塗布することを特徴とする請求項1記載の扁平管の製造方法。
  3. 被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、混合物フラックスの懸濁液を、混合物フラックス付着量が1〜20g/mとなるように塗布する請求項2記載の扁平管の製造方法。
  4. 両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、両平坦壁形成部へフラックス付着量よりも少なくなるように塗布する請求項1記載の扁平管の製造方法。
  5. 両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、4g/m未満(但し、0g/mも含む)となるように塗布する請求項4記載の扁平管の製造方法。
  6. 全体が少なくとも一面にろう材層が形成された1枚のアルミニウムブレージングシートを圧延することにより形成されており、2つの平坦壁形成部と、両平坦壁形成部を一体に連結しかつ第1の側壁を形成する連結部と、両平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁に、それぞれ平坦壁形成部から前記ろう材層が形成された側に隆起するように設けられた側壁用凸条と、いずれか一方の平坦壁形成部における連結部とは反対側の側縁を延長することにより設けられた被覆壁形成部とを備えている扁平管製造用板状体を使用し、扁平管製造用板状体における側壁用凸条が隆起した側のろう材層面にフラックスの懸濁液を塗布した後、扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせることにより、複数の折り曲げ体を形成すること、複数の折り曲げ体挿入穴が間隔をおいて形成されている1対のヘッダ、およびフィンを用意すること、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置すること、折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入すること、ならびに折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法において、
    扁平管製造用板状体の両側壁用凸条の先端部にそれぞれ突出部および欠き取り部を形成し、一方の側壁用凸条の突出部が他方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部が上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌るようにしておき、
    扁平管製造用板状体を連結部の両側でヘアピン状に折り曲げて両側壁用凸条どうしを突き合わせ、上記一方の側壁用凸条の突出部を上記他方の欠き取り部内に嵌め合わせるとともに、上記他方の側壁用凸条の突出部を上記一方の側壁用凸条の欠き取り部内に嵌め合わせ、
    ついで被覆壁形成部を折り曲げて両側壁用凸条の外面に沿わせて折り曲げ体を得た後、1対のヘッダを間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体とフィンとを交互に配置し、さらに折り曲げ体の両端部をヘッダの折り曲げ体挿入穴に挿入し、
    折り曲げ体の被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性を、扁平管製造用板状体の他の部分のろう材層から溶け出した溶融ろう材の流動性よりも低下させた状態で、折り曲げ体の両側壁用凸条どうしおよび両側壁用凸条の外面と被覆壁形成部とをろう付して扁平管を製造すると同時に、扁平管とヘッダ、および扁平管とフィンとをそれぞれ同時にろう付することを特徴とする熱交換器の製造方法。
  7. 被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFと、LiF、KZnFおよびZnFのうちの少なくともいずれか1種との混合物フラックスの懸濁液を塗布することを特徴とする請求項6記載の熱交換器の製造方法。
  8. 被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、混合物フラックスの懸濁液を、混合物フラックス付着量が1〜20g/mとなるように塗布する請求項7記載の熱交換器の製造方法。
  9. 両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、両平坦壁形成部へフラックス付着量よりも少なくなるように塗布する請求項6記載の熱交換器の製造方法。
  10. 両平坦壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が4〜30g/mとなるように塗布し、被覆壁形成部における側壁用凸条が隆起した側の面のろう材層に、KAlFからなるフラックスの懸濁液を、フラックス付着量が、4g/m未満(但し、0g/mも含む)となるように塗布する請求項9記載の熱交換器の製造方法。
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