JP5066464B2 - 制御機器、及びその動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、制御機器、及びその動作方法に関し、特に詳しくは、不揮発性メモリを有する制御機器、及びその動作方法に関するものである。
加熱処理炉などの温度を制御するために、調節計が利用されている。調節計においては、制御のために接続するセンサ、アクチュエータなどの種類及び動作条件に依存するパラメータ、制御設定値や調整係数などの制御演算に使用するパラメータ、など、制御に先立って保持する数値パラメータが存在する。例えば、PID制御を行う調節計では、PIDパラメータなどの多数のパラメータを設定する必要がある。調節計は、これらのパラメータの設定を利用して温度を制御する。すなわち、調節計は、温度センサでの計測値に基づいて、PID制御を行う。
調節計は、PIDパラメータを用いて、目標温度に設定された設定値と計測温度とに基づいた操作量を出力する。これにより、計測温度を目標温度に近づけることができる。ここで、調節計による制御では、PIDパラメータなどの制御パラメータの設定が必要となる。例えば、オートチューニングによって、PIDを最適化する方法が開示されている(特許文献1)。
このようなPIDパラメータは、メモリに書き込まれて、保持される。例えば、パラメータを保存するメモリ媒体としては、一般的にEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)が採用されている。EEPROMでは、書き込む回数が制限されている(特許文献2)。
特開平4−84201号公報 特開平5−73435号公報
制御結果情報(設定値到達時間やオーバーシュート量など制御応答における特徴量のデータ)は、制御の不具合状態の把握やPIDなどの制御パラメータを調整する際に、実際の制御対象に対する制御結果として有効な情報となる。しかし、制御に先立って予め不具合の発生を予測するのは困難な場合が多い。このため、昇温や降温などの一連の制御動作を実施しながら調節計内部で特徴量を算出し、制御パラメータ等の制御条件に関連するパラメータと共にEEPROMに保存しておくという機能が考えられる。ここで、EEPROMに対しては一連の制御動作(昇温や降温等)を行う度に上記制御結果情報の書き込みが発生する事となる。
一方、上記のように、EEPROMには書き込み回数の制限がある。これを超えて書き込みを実施するとEEPROMの動作不良や故障が発生する可能性が高く、これにより、制御動作が行えないという調節計の故障が発生する。この場合には、EEPROMの交換が必要となる。
特許文献2では、EEPROMへの書き込み回数を累積してカウントするカウンタ部を有している。そして、カウント値が所定の時間内で、基準異常値に達した場合に、警報を発している。これにより、設定ミスなどによる意図しない書き込みが頻繁に行われていないかどうかを確認することができ、ユーザが対処することが可能となる。しかしながら、制御応答毎に特徴量を算出して保持する機能を持つ調節計において、算出した特徴量データをEEPROMへ書き込む動作は、ユーザの設定ミスなどによる意図しない動作ではない。EEPROMへの特徴量データの書き込みは、制御の不具合状態の把握やPIDなどの制御パラメータを調整する目的でユーザが利用する正常動作である。つまり、調節計が制御応答毎に特徴量を算出して保持する機能を持つ場合には、正常動作の範囲において、EEPROMへの特徴量データの書き込み回数が増加してしまう。
EEPROMの書き込み回数制限を越えてしまうと、EEPROMが故障してしまう。このため、メモリの交換、修理が必要になってしまう。よって、調節計が正常に動作できる期間が短くなってしまうという問題点がある。なお、上記の問題点は、調節計に限らず、書換可能な不揮発性メモリを有する制御機器で生じる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、不揮発性メモリへの書き込みを制限し、書き込み回数制限により故障するまでの不揮発性メモリの正常動作期間を伸長する制御機器、及びその動作方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる制御機器は、計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器であって、前記計測値に基づいて制御応答の特徴量を算出する演算処理部と、前記演算処理部で算出された前記特徴量のデータが保持されるRAM領域と、前記RAM領域に保持されている前記特徴量のデータが書き込まれる書換可能な不揮発性メモリとを備え、前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するものである。これにより、不揮発性メモリの書き込み回数を抑制し、前記不揮発性メモリの書き込み回数制限により故障するまでの正常動作期間を伸長することができる。
本発明の第2の態様にかかる制御機器は、上記の制御機器であって、前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータとの差分値を前記特徴量毎に算出し、前記差分値に応じて前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するものである。これにより、簡便な処理で前記過去の特徴量のデータに対応する制御応答と前記新たな特徴量のデータに対応する制御応答との類似性を判定することができる。
本発明の第3の態様にかかる制御機器は、上記の制御機器であって、前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータを利用した評価関数の値を算出し、前記評価関数の値に応じて、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するものである。これにより、適切に判定することができる。
本発明の第4の態様にかかる制御機器は、上記の制御機器であって、前記過去の特徴量と前記新たな特徴量との差分に応じた値がしきい値を越えた場合に、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すことを特徴とするものである。これにより、前記不揮発性メモリへの書き込みを、前記過去の特徴量のデータに対応する制御応答と前記新たな特徴量のデータに対応する制御応答との類似性がしきい値の範囲を越えた場合に限る事で書き込み回数を制限することが可能となる。
本発明の第5の態様にかかる制御機器は、上記の制御機器であって、前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化することを特徴とするものである。これにより、制御対象の特徴に応じた前記しきい値を設定でき、前記不揮発性メモリへの書き込み回数を制限しながら、ユーザにとって有効と判断される特徴量のデータを保持することができる。
本発明の第6の態様にかかる制御機器の動作方法は、書換可能な不揮発性メモリを有し、計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器の動作方法であって、制御応答の特徴量を算出するステップと、前記特徴量をRAM領域に保持するステップと、前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するステップとを、備えるものである。これにより、不揮発性メモリの書き込み回数を抑制することができる。これにより、前記不揮発性メモリの書き込み回数制限による正常動作期間を伸長することができる。

本発明の第7の態様にかかる制御機器の動作方法は、上記の動作方法であって、前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータとの差分値を前記特徴量毎に算出し、前記差分値に応じて前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するものである。これにより、簡便な処理で前記過去の特徴量に対応する制御応答と前記新たな特徴量に対応する制御応答との類似性を判定することができる。
本発明の第8の態様にかかる制御機器の動作方法は、上記の動作方法であって、前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータを利用した評価関数の値を算出し、前記評価関数の値に応じて、複数の前記特徴量を用いた評価関数の値に応じて、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するものである。これにより、適切に判定することができる。
本発明の第9の態様にかかる制御機器の動作方法は、上記の動作方法であって、前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータとの差分に応じた値がしきい値を越えた場合に、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すことを特徴とするものである。これにより、前記不揮発性メモリへの書き込みを、前記特徴量間の類似性がしきい値の範囲を越えた場合に限る事で書き込み回数を制限することが可能となる。
本発明の第10の態様にかかる制御機器の動作方法は、上記の動作方法であって、前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化することを特徴とするものである。これにより、制御対象の特徴に応じた前記しきい値を設定でき、前記不揮発性メモリへの書き込み回数を制限しながら、ユーザにとって有効と判断される特徴量のデータを保持することができる。
本発明によれば、不揮発性メモリへの書き込みを制限し、書き込み回数制限により故障するまでの不揮発性メモリの正常動作期間を伸長する制御機器、及びその動作方法を提供することができる。
発明者は、上記制御結果情報をEEPROMに保存する場合において、書き込み回数制限により故障するまでのEEPROMの正常動作期間を伸長するために、以下の点に着目した。
上記制御結果情報が必要となる代表的なケースは、調節計が特定の制御対象に設置され制御対象の特性に合わせたパラメータの初期調整が必要な場合、また、初期調整実施後に、制御機器や制御対象の変更及び経時変化などにより制御結果が変化する場合である。いずれのケースも、上記制御結果情報の1つ以上の値に大きな変化が起きた場合である。(ここでは、調節計を制御対象に設置した初回の制御も上記制御結果情報が何も記録されていない状態から変化したケースと考えることとする)
つまり、調整作業を終えて例えば製造工程の通常運転などで同様の制御動作が繰り返され、制御関連機器の劣化や故障などによりその制御動作に変化が現れるまでの間においては、算出される制御動作毎の特徴量のデータはユーザにとっての重要度が低いと考えられる。
つまり、繰り返し行われる一連の制御動作において、1つもしくはそれ以上の上記制御結果情報に、ノイズ等を考慮した一定値以上の変化が現れない場合にEEPROMへの書き込みを行わないこととして書き込み回数を低減させる事が課題解決のために有効である事を想到した。
以下に、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかる調節計の計装事例を示す図である。
調節計1は、加熱処理炉6内に設けられている被加熱物8の温度を制御する。加熱処理炉6内には、被加熱物8と、温度を測定するための温度センサ5と、加熱を行うためのヒータ4とが設けられている。調節計1には、目標温度となる設定値SPが設定されている。この設定値SPは、例えば、ユーザによって指定される。あるいは、PC(パーソナルコンピュータ)などから設定値SPを調節計1に転送しても良い。また、温度センサ5で計測された計測温度が制御量PVとして調節計1に入力されている。調節計1は、設定値SPと制御量PVとに基づいて、フィードバック制御を行う。すなわち、調節計1は、予め設定されている設定値SP(目標温度)に計測値PV(計測温度)を近づけるように制御を行う。
本実施の形態では、調節計1がPID制御を行う。この場合、PIDパラメータが前記制御パラメータに相当する。調節計1はPIDパラメータに応じた操作量MVを電力機器7に出力する。従って、調節計1は、予め設定されているPIDパラメータの値に応じて電力機器7を制御する。すると、電力機器7がヒータ4に供給する電力を調整する。すなわち、操作量MVに応じた電力が電力機器7からヒータ4に供給される。従って、操作量MVに応じた制御出力で、電力機器7がヒータ4に電流を供給する。これにより、加熱処理炉6内の被加熱物8が加熱され、温度センサ5で計測される制御量PVが設定値SPに近づくように制御される。すなわち、計測温度が目標温度に近づいていく。
次に、本実施の形態にかかる調節計1について、説明する。調節計1は、演算処理部11と、EEPROM12と、RAM13とを備えている。演算処理部11は、演算処理ユニットであり、EEPROM12やその他のROM(不図示)に格納されているプログラムを実行する。また、演算処理部11は、設定されているPIDパラメータを用いて演算処理を行う。RAM13は、演算処理部11の演算に必要な値や、演算処理部11の演算で求められた値を一時的に格納する。例えば、RAM13には、温度センサ5で計測された計測温度が制御量PVとして記憶される。また、RAM13には、制御応答に対する特徴量が保持される。
EEPROM12は、電気的に書換可能な不揮発性メモリであり、PIDパラメータや制御プログラム等を格納する。例えば、EEPROM12に既に書き込まれているデータを消去し、新たなデータを書き込むことで、データの書換が実行される。EEPROM12には、通常、書き込み回数に制限がある。演算処理部11は、EEPROM12やRAM13に対するデータの書き込みや読み出しを行う。
演算処理部11は、操作量MVを算出するためのプログラムを実行する。具体的には、演算処理部11がPIDパラメータを用いてPID演算を実施し、操作量MVを算出する。すなわち、設定値SPと制御量PVとから、適切と判断される操作量MVを求める。調節計1が操作量MVを電力機器7に出力すると、電力機器7がヒータ4にその操作量MVに応じた電力を供給する。これにより、加熱処理炉6内の被加熱物8が加熱される。よって、制御量PVが設定値SPに近づくように制御される。このように、制御量PVと設定値SPに基づいてPID演算を実行し、操作量MVを求めることで、フィードバック制御が行われている。
演算処理部11は、さらに、制御応答の特徴量を自動検出するためのプログラムを実行する。ユーザは、この特徴量を確認することで、PIDパラメータを調整することができる。すなわち、制御応答から、PIDパラメータを設定するために必要な特徴量が抽出される。そして、この特徴量をEEPROM12に書き込む。さらに、ユーザが特徴量を確認して、PIDパラメータを変更する。
より具体的には、演算処理部11で算出された特徴量が、逐次、RAM13に書き込まれていく。すなわち、制御動作中において、特徴量が抽出される毎に、その値がRAM13に書き込まれる。そして、特徴量がRAM13に一旦保持された後、EEPROM12に書き込まれる。すなわち、最新の制御応答に対する特徴量算出動作が終了した後、RAM13からEEPROM12に特徴量が書き移される。RAM13に書き込まれた特徴量を読み出して、EEPROM12に書き移す。ここでは、特徴量算出動作の任意の完了条件(例えば、制御応答に対する全ての特徴量が抽出された場合や、制御設定値SPへの整定判定条件を満たした場合など)を満たした後、EEPROM12に書き込まれる。すなわち、ある程度の期間、制御動作を行い、その制御動作中において、順次算出された特徴量がまず、RAMに書き込まれる。そして、特徴量の算出動作が終了した後、RAM13からEEPROM12への特徴量の書き込みが開始する。
なお、調節計1にはメモリの制約があるため、EEPROM12には、予め特徴量を書き込む領域を確保して、再利用する方法が現実的であり、EEPROM12の同じ領域に、特徴量が上書きされていくこととなる。RAM13に保持されている特徴量のデータがEEPROM12に書き込まれる直前にEEPROM12上の書き込み領域に保持されているのは、過去の制御動作において算出された特徴量のデータである。特徴量の算出動作が終了してから、RAM13に保持されている特徴量のデータがEEPROM12の書き込み領域に書き込まれるまでの間は、EEPROM12に保持されている特徴量のデータは、過去の制御応答に対するデータとなり、RAM13に保持されている特徴量のデータは、新しい制御応答に対するデータとなる。以下、EEPROM12に保持されている特徴量のデータを、旧データと称し、RAM13に保持されている特徴量のデータを新データと称することもある。
さらに、演算処理部11は、特徴量のデータをRAM13からEEPROM12に書き移すか否かの判定をしている。すなわち、演算処理部11は、EEPROM12に既に書き込まれている過去の制御応答に対する特徴量のデータと、RAM13に書き込まれた最新の制御応答に対する特徴量のデータを比較して特徴量の類似性を判定し、その結果に応じて、特徴量のデータをRAM13からEEPROM12に書き移すか否かの判定をしている。具体的には、新データと旧データとの類似性が高い場合には、RAM13に書き込まれた特徴量のデータをEEPROM12に書き込まない。これにより、書き込み回数を抑制することができる。類似性判定の方法としては、例えば、演算処理部11は、新データと旧データとの差分を特徴量毎に算出し、差分値がしきい値を越えた場合にRAM13上の新データをEEPROM12の旧データが保持された書き込みメモリ領域へ上書きする。一方、差分値がしきい値を越えない場合には、前記上書きの処理を実施しない。よって、EEPROM12は、旧データが保持されているままとなる。演算処理部11は、所定の演算処理プログラムによって、上記の処理を行っている。
次に、自動検出される特徴量の一例について、図2を用いて説明する。図2は、調節計1によって制御を実施した場合の、制御応答波形の例を示している。すなわち、図2は、PID制御を実行した時の昇温特性を示す一例である。図2において、横軸は時間(sec)、縦軸は制御量PVである温度(℃)を示している。また、図2には、最新の制御動作による制御応答波形、及び、過去の制御動作による制御応答波形の例が示されている。
設定値SPが変更されると、昇温制御が開始される。図2では、昇温開始時間を0secとしている。昇温開始時間の制御量PVをPViとしている。例えば、設定値SPが室温20(℃)から100(℃)に設定変更されたとする。このとき、制御量PVが設定値SPよりも低くなっているため、調節計1は、高い値の操作量MVを出力する。すると、ヒータ加熱によって加熱処理炉6内が昇温して、やがて制御量PVが設定値SPに到達する。ここで、制御開始点から制御量PVと設定値SPが一致するまでの時間が設定値到達時間(sec)であり、この設定値到達時間が特徴量のデータの一つとなる。ここで、RAM13に保持されている設定値到達時間をArとし、EEPROM12に保持されている設定値到達時間をAeとしている。すなわち、設定値到達時間の新データをArとし、旧データをAeとしている。
その後、図2の事例においては、制御量PVが設定値SPに到達した後も、制御量PVが上昇を続ける。しかし、調節計1の制御動作により、設定値SPを超えた制御量PVの値はやがて上昇から下降に転じ、制御量PVは、再び、設定値SPに近づく。ここで、制御量PVの最大値と設定値SPとの差がオーバーシュート量(℃)であり、このオーバーシュート量が特徴量のデータの一つとなる。図2においては、RAM13に保持されているオーバーシュート量をBrとし、EEPROM12に保持されているオーバーシュート量をBeとしている。すなわち、オーバーシュート量の新データをBrとし、旧データをBeとしている。
さらに、図2の過去の制御動作による制御応答波形では、制御量PVは、オーバーシュートした後、周期的に上昇、下降を繰り返すハンチングという現象を示している。ここで、制御量PVの上昇、下降の繰り返しの周期がハンチング周期(sec)であり、このハンチング周期(sec)が特徴量のデータの一つである。ハンチング周期の算出方法としては、ハンチング中の制御量PVの極大点が現れる時間を求め、隣接する極大点間の時間を算出し、前記極大点間の時間の平均値をハンチング周期とする方法がある。ここで、RAM13に保持されているハンチング周期をCrとし、EEPROM12に保持されているハンチング周期をCeとしている。すなわち、ハンチング周期の新データをCrとし、旧データをCeとしている。なお、最新の制御動作では、ハンチング周期が長いか実質的に検出されていない(つまりハンチングが発生しない)ため、Crは検出されていない。
このようなオーバーシュート量、ハンチング周期、及び設定値到達時間が特徴量として算出され、PIDなどの制御パラメータの調整に利用される。例えば、理想的な昇温特性では、オーバーシュート量が少なく、ハンチング周期が長いか実質的に検出されなく(つまりハンチングが発生しない)、設定値到達時間が短くなる。従って、ユーザがこれらの特徴量を確認することで、PIDパラメータを調整することができる。なお、特徴量を用いることで、制御周期毎に計測される制御量PVの時系列データを大量に保持しなくてもよく、必要なメモリサイズを小さくすることができる。
このように検出した特徴量のデータを逐次、RAM13に保存する。そして特徴量の算出動作完了後、RAM領域の新データを、EEPROM領域に保存するかどうかのチェックを行う。EEPROM12には、オーバーシュート量、ハンチング周期、及び設定値到達時間を書き込むために必要なサイズが確保されており、過去の制御動作の特徴量データである旧データが書き込まれている。調節計1は、RAM13上の新データとEEPROM12上の旧データとに基づいて、類似性チェックを行い、その結果に応じて、RAM13上の新データをEEPROM12に書き込むかどうかを判断する。
新旧のデータが類似している場合、RAM13上の新データは、EEPROM12上に書き込まれない。新旧のデータが類似していない場合、EEPROM12に新データを書き込む。これにより、EEPROM12に新データが上書きされる。このように類似性を比較することで、ユーザにとって重要度が低いと判断される特徴量データの書き込みを制限することができる。すなわち、新データと旧データとで、特徴量のデータに大きな差が表れない場合は、例えば、制御パラメータ調整後の正常運転時などと同様にユーザが特徴量データを必要としないケースと判断してEEPROM12に新データを保存しない。よって、書き込み回数を低減することができる。これにより、書き込み回数制限により故障するまでのEEPROM12の正常動作期間を伸長することができる。一方、新データと旧データとで、特徴量に大きな差が表れた場合は、例えば、制御システムの導入時を含む制御パラメータの調整作業時、もしくは、制御関連機器の劣化や故障により制御動作に変化が現れた場合などの、ユーザが特徴量のデータを必要としているケースと判断して新データをEEPROM12に書き込む。これにより、ユーザにとって有効と判断される特徴量のデータをEEPROM12上に残しつつ、書き込み回数により故障するまでのEEPROM12の正常動作期間を伸長する。なお、制御パラメータ調整中に前記類似性が高くなる場合、つまり、制御パラメータを変化させても制御応答に大きな変化が現れない場合について記述する。この時、ユーザは制御応答が変化するまで(つまり、前記類似性が低くなるまで)、制御パラメータの変更と制御動作の実施を繰り返し、制御応答に変化が現れた時点で(つまり、前記類似性が低くなった時点で)、より調整目標に近い特徴量データを持つ制御応答のパラメータを選択する。この際に検出された特徴量データは前記類似性が低いため、EEPROM12上の旧データに上書きされ保持される。さらに制御応答を改善したい場合には、ユーザは同様に制御パラメータの変更と制御動作の実施を繰り返すが、制御パラメータの変更に対して制御応答に大きな変化が現れなくなると、やがて、実施済みの制御動作の中から、調整目標に最も近いと思われる特徴量データが検出された際の制御パラメータを選択して調整を完了する。これは、類似性の高い制御応答の特徴量データのセットが連続して検出される場合であり、新たな特徴量データをEEPROM12上に上書きして保持しておく重要度は低い。なお、類似性判定によってRAM13上の新データをEEPROM12への上書きしなかった制御応答に対応する制御動作の回数や類似性判定に使用した評価関数値などの情報をEEPROM12上の特徴量データと関係づけて記憶しておいてもよい。
このように、本実施の形態にかかる調節計の動作方法は、制御量の計測結果に基づいて制御応答の特徴量を算出するステップと、算出された特徴量をRAM領域に保持するステップと、RAM領域に新たに保持された特徴量のデータをEEPROM12に書き出す場合において、EEPROM12に保持されている過去の特徴量のデータとRAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、RAM領域からEEPROM12に書き出すか否かを判定するステップとを、備えている。例えば、EEPROM12に前回書き込まれた過去の特徴量のデータと、RAM13に保持された今回の特徴量のデータとの差分値に応じて、RAM13からEEPROM12に書き出すか否かを判定する。そして、差分値がしきい値を越えない場合、EEPROM12で特徴量のデータを保存する。
次に、類似性比較の実施例について説明する。なお、図2に示すような制御応答において、旧データとして、Ae=105sec、Be=10℃、Ce=20secが取得されていたとする。また、新データとして、Ar=100sec、Br=20℃、Cr=Nが取得されたとする。なお、ハンチング周期のNは、未検出を示す値とする。例えば、Nはハンチング周期が長すぎて、検出できない場合を示している。
(実施例1)
実施例1における処理について図3を用いて説明する。図3は、類似性を比較するための処理を説明するための図である。実施例1では、特徴量毎に、類似性を比較している。図3に示すように、EEPROM12には、旧データであるAe、Be、Ceが格納されている。一方、RAM13には、新データであるAr、Br、Crが格納されている。
本実施例では、検出対象となるすべての特徴量に対応する新旧データの類似性をSj、各特徴量に対応する新旧データの類似性をSja、Sjb、Sjcと記述する。各特徴量の類似性の記述は、各特徴量に対応する添え字(a,b,cなど)を付加して記述している。類似性Sjは特徴量毎の類似性Sja、Sjb、Sjcを利用して決定される。類似性Sj、Sja、Sjb、Sjcは0または1の値をとり、1の時、類似性が低く、0の時、類似性が高いことを示す。具体的には、1個以上の特徴量において、類似性が低い場合、つまり、類似性Sja、Sjb、Sjcのいずれかが1となる場合、類似性Sj=1と判定して、RAM13の特徴量のデータをEEPROM12に上書きする。一方、全特徴量において、類似性が高い場合、つまり、類似性Sja、Sjb、Sjcのいずれも0となる場合、類似性Sj=0と判定して、RAM13の特徴量のデータをEEPROM12に書き込まない。すなわち、1個以上の特徴量に対して変化が大きい場合、RAM13の特徴量のデータをEEPROM12に上書きする。
より具体的には、特徴量毎にしきい値Tsを設定し、特徴量毎のデータ差の絶対値がしきい値Tsを越えた場合に、類似性が低いと判定する。本実施例では、各特徴量に設定されたしきい値Tsを、各特徴量に対応する添え字(a,b,cなど)を付加して、Tsa、Tsb、Tscと記述する。例えば、設定値到達時間の場合、(Ae−Ar)の絶対値と設定値到達時間のしきい値であるTsaとを比較する。そして、(Ae−Ar)の絶対値がしきい値Tsaを越えた場合、Sja=1とし、しきい値Tsa以下の場合、Sja=0とする。なお、Sjaは設定値到達時間における類似性を示す値である。設定値到達時間では、Sja=1の場合、新旧のデータの類似性が低く、Sja=0の場合、新旧データの類似性が高い。
同様に、オーバーシュート量の場合、(Be−Br)の絶対値としきい値Tsbとを比較する。そして、(Be−Br)の絶対値がしきい値Tsbを越えた場合、Sjb=1とし、しきい値Tsb以下の場合、Sjb=0とする。なお、Sjbはオーバーシュート量における類似性を示す値である。オーバーシュート量では、Sjb=1の場合、新旧のデータの類似性が低く、Sjb=0の場合、新旧データの類似性が高い。
同様に、ハンチング周期の場合、(Ce−Cr)の絶対値としきい値Tscとを比較する。そして、(Ce−Cr)の絶対値がしきい値Tscを越えた場合、Sjc=1とし、しきい値Tsc以下の場合、Sjc=0とする。なお、Sjcはハンチング周期における類似性を示す値である。ハンチング周期では、Sjc=1の場合、新旧のデータの類似性が低く、Sjc=0の場合、新旧データの類似性が高い。
なお、特徴量が未検出の場合、例えば、新旧データの一方が未検出で、他方が検出の場合、類似性が低いとする。すなわち、特徴量が未検出から検出に切り換わった時、又は検出から未検出に切り換わったときは、類似性が低いとする。ハンチング周期を例に取ると、Sjc=1となる。新旧データともに未検出の場合には、類似性が高いとする。つまり、ハンチング周期を例に取ると、Cr=Ce=Nの場合、Sjc=0とする。
そして、Sja、Sjb、Sjcのいずれか1つでも1になる場合、Sj=1とする。すなわち、一つ以上の特徴量の類似性が低い場合、新旧データが類似していないと判断して、EEPROM12のデータを上書きする。また、全ての特徴量の類似性が高い場合、EEPROM12への書き込みを行わない。これにより、EEPROM12への書き込み回数を低減し、書き込み回数制限による正常動作期間を伸長することができる。
もちろん、各特徴量に対するしきい値は異なるものを設定できる。さらに、EEPROM12に格納されている値に応じて、しきい値Tsを設定することができる。例えば、しきい値Tsを可変にし、Tsa=Ae×10%、Tsb=(SP−Pvi)×5%、Tsc=Ce×3%とする。このようにEEPROM12に格納されている特徴量のデータを利用して各しきい値を設定してもよい。こうすることで、各々の特徴量のデータに対して分解能を考慮したしきい値Tsの設定が可能となる。もちろん、しきい値Tsの設定は、上記の例に限られるものではない。また、しきい値Tsには各々の特徴量に影響するノイズを考慮した値を用いてもよい。
前記可変のしきい値を実施例1の新旧データに適用して類似性を判定する場合を考えると、Ae=105sec、Ar=100secを利用して、Tsa=10.5secとなる。この場合、|105−100|≦10.5となり、Sja=0となる。よって、設定値到達時間では、新旧データの類似性が高い。
また、Be=10℃、Br=20℃、SP=100℃、PVi=20℃とすると、Tsb=4℃となる。この場合、|10−20|≧4となり、Sjb=1となる。よって、オーバーシュート量では、新旧データの類似性が低い。
また、旧データでは、ハンチング周期が未検出であったが、新データでは検出されている。よって、ハンチング周期では新旧データの類似性が低く、Sjc=1となる。以上のSja、Sjb、Sjcの値より、Sjは1となり、類似性が低いと判定される。これにより、RAM13の新データがEEPROM12の旧データに上書きされ、特徴量のデータが、更新される。また、上記の例のように、特徴量のデータの差分値としきい値の比較結果を用いているため、簡便に判定することができる。なお、上記の例では、1つの特徴量に対して、つまり、Sja、Sjb、Sjcのいずれかに対して類似性が低いと判定された時点で、EEPROM12にRAM13の新データを上書きしてもよい。これにより、速やかに判定することができる。
(実施例2)
実施例2における処理について図4を用いて説明する。図4は、類似性を比較するための処理を説明するための図である。実施例2では、評価関数を用いて、類似性を比較している。図4に示すように、EEPROM12には、旧データであるAe、Be、Ceが格納されている。一方、RAM13には、新データであるAr、Br、Crが格納されている。なお、新旧データの値(Ae、Be、Ce、Ar、Br、Cr)は実施例1と同じ値とし、実施例1と同様の処理については、説明を省略する。
本実施の形態では、類似性Sjを時間のディメンジョンの類似性Sjtと、温度のディメンジョンの類似性Sjpとに基づいて決定し、EEPROM12にRAM13の新データを上書きするか否かを判定している。ここで、時間のディメンジョンの類似性Sjtは、設定値到達時間とハンチング周期を用いて記述された評価関数の値である。設定値到達時間とハンチング周期は、時間のディメンジョンで表される特徴量である。温度のディメンジョンの類似性Sjpは、オーバーシュート量を用いて記述された評価関数の値である。オーバーシュート量は温度のディメンジョンで表される特徴量である。このようにディメンジョン別に評価関数を設定する。そして、ディメンジョン別に評価関数を用いて算出した類似性Sjp、Sjt、のうち、1つ以上のディメンジョンの類似性がしきい値を越える場合、新旧データに対応する制御応答は類似していないと判定する。
時間のディメンジョンの類似性Sjtは、以下に示す評価関数で表される。
Sjt=α×|Ae―Ar|+β×|Ce―Cr|
なお、α、及びβは重み係数である。すなわち、各特徴量において、新旧データの差分値の絶対値に重み係数をかける。そして、それらの和が類似性Sjtとなる。時間のディメンジョンの類似性Sjtとしきい値Tstとを比較する。このように時間のディメンジョンの類似性Sjtは、設定値到達時間とハンチング周期を変数とする評価関数によって表される。
温度のディメンジョンの類似性Sjpは、|Be―Br|となる。すなわち、オーバーシュート量における、新旧データの差分値の絶対値が温度のディメンジョンの類似性Sjpとなる。そして、温度のディメンジョンの類似性Sjpとしきい値Tspとを比較する。
算出された各ディメンジョンの類似性のうち、1つ以上のディメンジョンの類似性が、対応するしきい値を越えていた場合、新旧データが類似していないと判定する。すなわち、あるディメンジョンの類似性がしきい値を越える場合、新旧データが類似していないと判定して、Sj=1とする。これにより、EEPROM12にRAM13の新データが上書きされる。ユーザにとって有効と判断される特徴量のデータをEEPROM12上に残すことができる。一方、Sjt≦Tstとなり、かつSjp≦Tspとなった場合に、新旧データが類似していると判定して、Sj=0とする。つまり、全てのディメンジョンの類似性がしきい値を越えない場合に、新旧データが類似していると判定して、Sj=0とする。この場合、EEPROM12へのRAM13の新データの上書きを実行しない。これにより、EEPROM12への書き込み回数を制限し、書き込み回数制限により故障するまでのEEPROM12の正常動作期間を伸長する。もちろん、各ディメンジョンの評価関数に対するしきい値は異なるものを設定できる。
なお、本実施例で用いた特徴量のデータの様に、類似性Sjを求める評価関数で利用される任意の特徴量について、新旧データの一方が未検出で、他方が検出の場合は、類似性が低いとする。すなわち、前記特徴量が未検出から検出に切り換わった時、又は検出から未検出に切り換わったときは、類似性が低いと判定して、Sj=1とする。ここで、前記特徴量のデータが新旧ともに未検出だった場合には、新旧データが任意の同じ値であったと同様の処理を行う。例えば、実施例2において、ハンチング周期の新旧データがともに未検出だった場合を考えると、Ce=Cr=0などとし、評価関数の値である類似性Sjtを算出する。ここで、設定値到達時間についても新旧データともに未検出だった場合には、Ae=Ar=0として、時間のディメンジョンの類似性Sjtは0となる。
もちろん、各特徴量に対するしきい値は異なるものを設定できる。さらに、EEPROM12に格納されている値に応じて、しきい値Tsを設定することができる。すなわち、しきい値Tsを可変にする。例えば、Tst=Ae×10%、Tsp=(SP−Pvi)×5%とする。このようにすることで、分解能を考慮した判定が可能になる。もちろん、各しきい値Tsの設定は、上記の例に限られるものではない。また、各ディメンジョンに影響するノイズを考慮した値を用いてもよい。
実施例1は、特徴量の新旧データの間で、ハンチング周期が未検出から検出に変わっている例である。よって、新旧データが類似していないと判定される。よって、EEPROM12にRAM13の新データが書き込まれ、EEPROM12の特徴量のデータが更新される。なお、上記の例で、1つの評価関数がしきい値を越えた時点で、EEPROM12にデータを書き込むようにしてもよい。
このように、ディメンジョン別に評価関数を設定することで、各ディメンジョンに関連する特徴量について総合的な判定が可能になる。もちろん。評価関数の設定は、ディメンジョン別でなくてもよい。この場合、各特徴量を最大値などで規格化した値を用いることが好ましい。また、評価関数の設定は上記の例に限られるものではない。評価関数の算出に利用する特徴量のデータは、調節計1が算出対象とする複数の特徴量種類のすべてでも良く、また、重要度の高い特徴量の種類を選択してもよい。
なお、制御応答の特徴量は、ハンチング周期、オーバーシュート量、及び設定値到達時間に限られるものではなく、例えば、これら以外の、アンダーシュート量、加熱時傾きなどであってもよい。さらに、実施例1及び2においては類似性を0、1の2値によって判定したが、類似性に2つ以上の段階を設け、その値に応じてメモリの操作方法や保持の方法を変化させても良い。さらには、PIDパラメータや他の制御パラメータに対して特徴量と同様の取り扱いをしてもよい。また、EEPROM以外の不揮発性メモリを用いてもよい。さらに、調節計1以外の制御機器に利用してもよい。すなわち、計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータを用いて求められた操作量を制御対象に出力する制御機器であれば利用可能である。さらに、調節計1が制御を行うのは、温度以外の物理量、例えば、流量、圧力等であっても、もちろん構わない。
本実施の形態にかかる調節計の構成、及びその計装事例を示す図である。 典型的な制御応答波形を示す図である。 実施例1にかかるデータ書き込み処理を説明するための図である。 実施例2にかかるデータ書き込み処理を説明するための図である。
符号の説明
1 調節計
4 ヒータ
5 温度センサ
6 加熱処理炉
7 電力機器
8 被加熱物
11 演算処理部
12 EEPROM
13 RAM
SP 設定値
MV 操作量
PV 制御量

Claims (4)

  1. 計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器であって、
    前記計測値に基づいて制御応答の特徴量を複数算出する演算処理部と、
    前記演算処理部で算出された前記特徴量のデータが保持されるRAM領域と、
    前記RAM領域に保持されている前記特徴量のデータが書き込まれる書換可能な不揮発性メモリとを備え、
    前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発性メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定し、
    前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータとの差分値を前記特徴量毎に算出し、
    前記特徴量毎に、前記差分値をしきい値と比較して、類似性を求め、
    1つ以上の前記特徴量の類似性が低い場合に、複数の前記特徴量のデータを前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出し、
    前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化する制御機器。
  2. 計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器であって、
    前記計測値に基づいて制御応答の特徴量を複数算出する演算処理部と、
    前記演算処理部で算出された前記特徴量のデータが保持されるRAM領域と、
    前記RAM領域に保持されている前記特徴量のデータが書き込まれる書換可能な不揮発性メモリとを備え、
    前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発性メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定し、
    ディメンジョン別に設定された前記評価関数の値を前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータを利用して算出し、
    ディメンジョン別に設定された前記評価関数の値を類似性として、しきい値と比較し、
    1つ以上のディメンジョンの類似性が低い場合に、複数の前記特徴量のデータを前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出し、
    前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化する制御機器。
  3. 書換可能な不揮発性メモリを有し、
    計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器の動作方法であって、
    制御応答の特徴量を複数算出するステップと、
    前記特徴量をRAM領域に保持するステップと、
    前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発性メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するステップとを、備え、
    前記判定するステップでは、
    前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータとの差分値を前記特徴量毎に算出し、
    前記特徴量毎に、前記差分値としきい値とを比較して、
    1つ以上の前記特徴量について、前記差分値がしきい値を越えて、1つ以上の前記特徴量の類似性が低い場合に、複数の前記特徴量のデータを前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出し、
    前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化する制御機器の動作方法。
  4. 書換可能な不揮発性メモリを有し、
    計測値を設定値に近づけるように、制御パラメータに応じた操作量を制御対象に出力する制御機器の動作方法であって、
    制御応答の特徴量を複数算出するステップと、
    前記特徴量をRAM領域に保持するステップと、
    前記RAM領域に新たに保持された前記特徴量のデータを前記不揮発性メモリに書き出す場合において、前記不揮発性メモリに保持されている過去の特徴量のデータと前記RAM領域に保持された新たな特徴量のデータを利用して、前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出すか否かを判定するステップとを、備え、
    前記判定するステップでは、
    前記過去の特徴量のデータと前記新たな特徴量のデータを利用して評価関数の値を算出し、
    ディメンジョン別に設定された前記評価関数の値を類似性として、しきい値と比較し、
    1つ以上のディメンジョンの類似性が低い場合に、複数の前記特徴量のデータを前記RAM領域から前記不揮発性メモリに書き出し、
    前記しきい値が前記不揮発性メモリに記憶されている値に応じて、変化する制御機器の動作方法。
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