JP5065211B2 - 軸受装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のバタフライバルブを並列に保持する一つのシャフトのための軸受装置に関する。
従来、この種の技術して、例えば、下記の特許文献1及び2に記載される軸受構造等が知られている。特に、特許文献1には、4気筒エンジンの吸気マニホールドに設けられる可変吸気装置の軸受構造が記載されている。この軸受構造は、樹脂製の4つの可変吸気バルブ(バタフライバルブ)と、これら可変吸気バルブを保持するように一体的に形成された樹脂製の1つのシャフトと、このシャフトを回転可能に支持する樹脂製の複数の軸受部とを備える。軸受部は、壁部に固定された固定軸受半体と、この固定軸受半体と協働してシャフトを回転可能に挟持し、かつ、シャフトの径方向に移動可能に設けられた可動軸受半体とから構成される。このような軸受構造により、樹脂製の壁部に反り等の変形があっても、シャフトが円滑に回動できるようになっている。
特開2006−161885号公報 特開2006−57842号公報
ところが、特許文献1に記載の軸受構造では、シャフトの移動が径方向へのみ許容されるだけで、軸方向へは移動が許容されていなかった。このため、軸受部がシャフトの軸方向へずれた場合に、シャフトに無理な力がかかり、シャフトが円滑に回動できなくなるおそれがあった。特に、複数のバタフライバルブを一つの長尺なシャフト上に保持する構成では、複数の軸受部が必須となり、各軸受部の間で変形の態様が異なることがあり、各軸受部でのシャフトのずれがアンバランスとなり、シャフトの円滑な回動が阻害されるおそれがある。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のバタフライバルブを並列に保持する一つのシャフトにつき、そのシャフトが径方向又は軸方向へずれてもシャフトを円滑に回動させることを可能とした軸受装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数のバタフライバルブを並列に保持する一つのシャフトのために設けられ、シャフトを回転可能に支持する複数の軸受構造を備えた軸受装置であって、各軸受構造は、シャフトと一体回転可能に設けられた回動部と、回動部の周囲に設けられた固定軸受と、回動部と固定軸受との間に設けられた回動軸受とを含み、回動部と回動軸受との間及び固定軸受と回動軸受との間をそれぞれ方向自在に回動可能に構成し、回動部と回動軸受との間及び固定軸受と回動軸受との間の少なくとも一方をシャフトの軸方向へ摺動可能に構成したことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、各軸受構造において、シャフトと一体回転可能な回動部と回動軸受との間、固定軸受と回動軸受との間のそれぞれが方向自在に回動可能に構成されるので、シャフトと固定軸受が互いに半径方向へ軸ずれしている場合でも、回動軸受が回動部と固定軸受との間で方向自在に回動することで、上記半径方向の軸ずれが許容される。また、回動部と回動軸受との間及び固定軸受と回動軸受との間の少なくとも一方がシャフトの軸方向へ摺動可能に構成されるので、シャフトと固定軸受が互いにシャフトの軸方向へ軸ずれしている場合でも、回動軸受が回動部と固定軸受との間でシャフトの軸方向へ摺動することで、上記軸方向の軸ずれが許容される。従って、複数の軸受構造のそれぞれでシャフトに無理な力がかからない。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明において、回動部と回動軸受との間は、互いに凹曲面と凸曲面との係合関係により方向自在に回動可能に構成し、固定軸受と回動軸受との間は、互いに凸曲面と円筒曲面との係合関係により回動可能、かつ、シャフトの軸方向へ摺動可能に構成することが好ましい。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明において、回動部と回動軸受との間は、互いに凸曲面と円筒曲面との係合関係により回動可能、かつ、シャフトの軸方向へ摺動可能に構成し、固定軸受と回動軸受との間は、互いに凹曲面と凸曲面との係合関係により回動可能に構成することが好ましい。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明において、回動部と回動軸受との間、固定軸受と回動軸受との間のそれぞれを、互いに凸曲面形と円筒曲面との係合関係により回動可能、かつ、シャフトの軸方向へ摺動可能に構成することが好ましい。
上記目的を達成するために、請求項1乃至4の何れか一つに記載の発明において、回動軸受に固定軸受との間で回動を規制する回動規制部を設けることが好ましい。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4の何れか一つに記載の発明の作用に加え、回動部と固定軸受との間における回動軸受の過度な回動が規制され、シャフトに過度な荷重がかからない。
上記目的を達成するために、請求項1乃至5の何れか一つに記載の発明において、回動部は、バタフライバルブと一体に形成され、バタフライバルブと一体にシャフトに保持されることが好ましい。
上記発明の構成によれば、バタフライバルブをシャフトに保持するだけで回動部がシャフトと一体回転可能となり、回動部を別途シャフトに設ける必要がない。
請求項1乃至4の何れか一つに記載の発明によれば、複数のバタフライバルブを並列に保持する一つのシャフトにつき、そのシャフトが径方向又は軸方向へ軸ずれしてもシャフトを円滑に回動させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れか一つに記載の発明の効果に加え、シャフトの円滑な回動を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れか一つに記載の発明の効果に加え、軸受装置の製造を容易かつ簡易なものにすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の軸受装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。この実施形態では、エンジンの可変吸気装置に使用される4連バルブ装置に本発明の軸受装置を具体化して説明する。
図1に、この実施形態の4連バルブ装置1を平面図により示す。図2に、4連バルブ装置1を図1のA−A線断面図により示す。図3に、4連バルブ装置1を右側面図により示す。この4連バルブ装置1は、並列に配置された4つの通路部2A,2B,2C,2Dを有する長尺なバルブボディ3と、各通路部2A〜2Dを貫通するようにバルブボディ3に回転可能に支持される一つのシャフト4と、各通路部2A〜Dのボア5にそれぞれ配置され、シャフト4上に保持された4つのバタフライバルブ6とを備える。シャフト4の一端はアクチュエータ(図示略)に連結される。このアクチュエータが動作することにより、シャフト4が正方向又は逆方向へ回動して4つのバタフライバルブ6が一斉に開閉動作するようになっている。図1,2において、各通路部2A〜2Dは、左から第1通路部2A、第2通路部2B、第3通路部2C及び第4通路部2Dと称する。
バルブボディ3は、各通路部2A〜2Dに共通の長尺なロアボディ7と、各通路部2A〜2Dに対応してロアボディ7に組み付けられた複数のアッパボディ8とを含む。ロアボディ7及びアッパボディ8ともガラス入りの樹脂により形成される。4つの通路部2A〜2Dのそれぞれには、シャフト4を回転可能に支持する一対の軸受構造9が設けられる。シャフト4は金属をより形成され、図3に示すように、6角棒状、すなわち軸断面が6角形状をなしている。各バタフライバルブ6は、樹脂より形成され、中央の筒部6aを中心に対称形状をなしている。筒部6aの空洞は、軸断面がシャフト4と同じ6角形状をなしている。従って、筒部6aをシャフト4上に嵌めることにより、シャフト4とバタフライバルブ6とが一体回転可能となる。筒部6aの両端には、フランジ6bが一体に形成される。これらフランジ6bが、各通路部2A〜2Dのボア5にて軸受構造9の内壁に当接している。
ここで、軸受構造9について説明する。複数の軸受構造9は全て同じ構成を有する。図4には、複数の軸受構造9のうち、図2の鎖線円S1の中の軸受構造9を拡大断面図により示す。図2において、鎖線円S1の中の軸受構造9を含む第1〜第3の通路部2A〜2Cの軸受構造9は、その軸線L1とシャフト4の軸線L2とが一致する状態を示す。
軸受構造9は、シャフト4と一体回転可能に設けられた回動部21と、回動部21の周囲に設けられた固定軸受22と、回動部21と固定軸受22との間に設けられた回動軸受23とを含む。回動部21は、略筒形をなし、バタフライバルブ6のフランジ6bに隣接して筒部6aと一体に樹脂により形成される。固定軸受22は、略円筒形をなし、その外周の一部に形成された突起22aがロアボディ7に係合する。回動軸受23は、略円筒形をなし、樹脂より形成される。回動部21と回動軸受23との間及び固定軸受22と回動軸受23との間は、それぞれ方向自在に回動可能に構成される。
この実施形態では、具体的には、回動部21は外側へ膨らんだ形状をなし、その外面が凸曲面21aとなっている。また、回動軸受23の内側一端寄り位置(図4の左寄り位置)には、縮径部に凹曲面23aが形成される。これら凹曲面23aと凸曲面21aとの係合関係により、回動部21と回動軸受23との間が、方向自在に回動可能に構成される。
また、この実施形態では、具体的には、固定軸受22の内側が円筒曲面22bをなし、回動軸受23の外周一端寄り位置(図4の右寄り位置)には、凸曲面23bが形成される。これら円筒曲面22bと凸曲面23bとの係合関係により、固定軸受22と回動軸受23との間が、回動可能、かつ、シャフト4の軸線L2の方向へ摺動可能い構成される。
ここで、回動軸受23の外周は、凸曲面23bから反対側の端へ向けて徐々に縮径するテーパ面23cをなしている。このテーパ面23cが固定軸受22の円筒曲面22bに当接する範囲で、回動軸受23が回動部21と固定軸受22との間で回動可能となっている。このテーパ面23cは、固定軸受22との間で回動軸受23の回動を規制する本発明の回動規制部に相当する。
一方、この実施形態では、図2に示すように、第4通路部2Dの部分でバルブボディ3に成形歪みが生じており、軸受構造9を構成する固定軸受22の軸線L1とシャフト4の軸線L2とがずれた状態となっている。図5には、図2の鎖線円S2の中の軸受構造9を拡大断面図により示す。図5には、固定軸受22の軸線L1とシャフト4の軸線L2との間で軸ずれDxがあることが分かる。第4通路部2Dの他方の軸受構造9についても同様に軸ずれDxがある。図5に示すように、軸受構造9に軸ずれDxがある場合は、回動軸受23が回動部21と固定軸受22との間で回動して傾いていることが分かる。この回動軸受23の傾きにより上記軸ずれDxが許容される。このため、図2に示すように、第4通路部2Dの2つの軸受構造9におけるシャフト4の軸線L2が、他の通路部2A〜2Cの各軸受構造9におけるシャフト4の軸線L1と一致している。
以上説明した本実施形態の軸受装置によれば、アクチュエータの動作によりシャフト4が回動するとき、シャフト4と共に各バタフライバルブ6と回動部21が回動する。このとき、各軸受構造9では、回動部21が回動軸受23との間で相対回動することで、シャフト4の回動が許容され、各バタフライバルブ6が一斉に開閉動作することになる。
ここで、各軸受構造9において、シャフト4と一体回転可能な回動部21と回動軸受23との間、固定軸受22と回動軸受23との間のそれぞれが方向自在に回動可能に構成される。このため、シャフト4と固定軸受22が互いに半径方向へ軸ずれしている場合でも、回動軸受23が回動部21と固定軸受22との間で方向自在に回動することで、上記半径方向の軸ずれが許容される。また、固定軸受22と回動軸受23との間がシャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。このため、シャフト4と固定軸受22が互いにシャフト4の軸方向へ軸ずれしている場合でも、回動軸受23が回動部21と固定軸受22との間でシャフト4の軸方向へ摺動することで、上記軸方向の軸ずれが許容される。従って、各通路部2A〜2Dの複数の軸受構造9のそれぞれでシャフト4に無理な力がかからない。すなわち、各軸受構造9とシャフト4との間で、シャフト4の回動を阻害する抵抗が緩和される。この結果、4つのバタフライバルブ6を並列に保持する一つのシャフト4につき、そのシャフト4が径方向又は軸方向へ軸ずれしても複数の軸受構造9の間でシャフト4を円滑に回動させることができる。このため、4連バルブ装置1において、シャフト4上に保持された4つのバタフライバルブ6を一体的に円滑に開閉動作させることができ、各通路部2A〜2Dにて空気の流通を同時に円滑に制御することができる。
この実施形態の軸受構造9では、回動軸受23に、固定軸受22との間で回動を規制するテーパ面23cが設けられる。従って、回動部21と固定軸受22との間で回動軸受23の過度な回動が規制され、シャフト4に過度な荷重がかからない。この結果、シャフト4の円滑な回動を向上させることができる。
この実施形態の軸受構造9では、回動部21はバタフライバルブ6の筒部6aと一体に形成され、バタフライバルブ6に一体にシャフト4に保持される。従って、バタフライバルブ6をシャフト4に保持するだけで回動部21がシャフト4と一体回転可能となり、回動部21を別途シャフト4に設ける必要がない。この意味で、軸受装置の製造を容易かつ簡易なものとすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
図6に、この実施形態の軸受構造6を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動軸受23が円筒形をなし、その外周が円筒曲面23dとなっている。また、固定軸受22の内周の一部に縮径部22cが形成され、その縮径部22cの表面が凸曲面22dとなっている。そして、固定軸受22と回動軸受23との間が、互いに凸曲面22dと円筒曲面23dとの係合関係により回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。
この実施形態では、回動軸受23の円筒曲面23dの一端側(図6の右端側)が固定軸受22の凸曲面22dと係合することで、回動軸受23が回動可能となっている。回動軸受23の回動は、回動軸受23の円筒曲面23dの左端が固定軸受22の内面に当接することで規制されるようになっている。その他の構成は、第1実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図7に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21が円筒形をなし、その外周の一部に凹曲面21bが形成される。また、回動軸受23の内周一端寄り位置(図7の左寄り位置)には、縮径部23eが形成され、その縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。これら凹曲面21bと凸曲面23fとの係合関係により、回動部21と回動軸受23との間が方向自在に回動可能になっている。その他の構成は、第1実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図8に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動軸受23が円筒形をなし、その外周が円筒曲面23dとなっている。また、固定軸受22の内周に形成された縮径部22cの表面が凸曲面22dとなっている。そして、固定軸受22と回動軸受23との間が、互いに凸曲面22dと円筒曲面23dとの係合関係により回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。一方、回動部21の外周の一部に凹曲面21bが形成され、回動軸受23の内周一端寄り位置(図8の左寄り位置)に形成された縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。これら凹曲面21bと凸曲面23fとの係合関係により、回動部21と回動軸受23との間が方向自在に回動可能になっている。その他の構成は、第1実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図9に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21と回動軸受23との間が、互いに凸曲面21aと円筒曲面23gとの係合関係により方向自在に回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。ここで、凸曲面21aは、回動部21の外面に形成され、円筒曲面23gは、回動軸受23の内周に形成される。また、固定軸受22と回動軸受23との間が、互いに凹曲面22eと凸曲面23bの係合関係により方向自在に回動可能に構成される。ここで、凹曲面22eは、固定軸受22の内周の一部の縮径部に形成され、凸曲面bは、回動軸受23の外周の一部の拡径部23fに形成される。その他の構成は、第1実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第6実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図10に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21の外周が円筒曲面21cをなし、回動軸受23の内周の縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。これにより、回動部21と回動軸23○との間が、互いに凸曲面23fと円筒曲面21cとの係合関係により方向自在に回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。その他の構成は、第5実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第7実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図11に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動軸受23の外周に形成される拡径部23hに凹曲面23iが形成され、固定軸受22の内周に形成された縮径部22cの表面が凸曲面22dとなっている。これにより、固定軸受22と回動軸受23との間が、互いに凹曲面23iと凸曲面22dとの係合関係により方向自在に回動可能に構成される。その他の構成は、第5実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第8実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第8実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図12に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21の外周が円筒曲面21cをなし、回動軸受23の内周に形成された縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。これにより、回動部21と回動軸受23との間が、互いに凸曲面23fと円筒曲面21cとの係合関係により方向自在に回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。また、回動軸受23の外周に形成された拡径部23hに凹曲面23iが形成され、固定軸受22の内周に形成された縮径部22cの表面が凸曲面22dとなっている。これにより、固定軸受22と回動軸受23との間が、互いに凹曲面23iと凸曲面22dとの係合関係により方向自在に回動可能に構成される。その他の構成は、第5実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第9実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第9実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図13に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21と回動軸受23との間、固定軸受22と回動軸受23との間のそれぞれが、互いに凸曲面21a,23bと円筒曲面23g,22bとの係合関係により方向自在に回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。すなわち、回動部21の外面により凸曲面21aが形成され、回動軸受23の内面により円筒曲面23gが形成される。これら円筒曲面23gと凸曲面21aとの係合関係により、回動部21と回動軸受23との間が、回動可能、かつ、シャフト4の軸方向に摺動可能に構成される。また、固定軸受22の内側が円筒曲面22bをなし、略円筒形をなす回動軸受23の外周一端寄り位置(図13の右寄り位置)に凸曲面23bが形成される。これら円筒曲面22bと凸曲面23bとの係合関係により、固定軸受22と回動軸受23との間が、回動可能、かつ、シャフト4の軸方向に摺動可能に構成される。その他の構成は、第1実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第10実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第10実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図14に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21の外面が円筒曲面21cをなし、回動軸受23の内周に形成された縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。その他の構成は、第9実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第11実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第11実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図15に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、固定軸受22の内側の縮径部22cの表面が凸曲面22dをなし、回動軸受23の外周が円筒曲面23dとなっている。これら円筒曲面23dと凸曲面22dとの係合関係により、固定軸受22と回動軸受23との間が、回動可能、かつ、シャフト4の軸方向へ摺動可能に構成される。その他の構成は、第9実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第12実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第12実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図16に、この実施形態の軸受構造9を図4に準ずる拡大断面図により示す。この実施形態では、回動部21の外周が円筒曲面21cをなし、回動軸受23の内周に形成された縮径部23eの表面が凸曲面23fとなっている。その他の構成は、第11実施形態のそれと同じである。従って、この実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第13実施形態]
次に、本発明の軸受装置を具体化した第13実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図17に、この実施形態の2連バルブ装置11を平面図により示す。図18に、2連バルブ装置1を図17のB−B線断面図により示す。この実施形態では、特に、通路部2A,2Bとバタフライバルブ6の数、軸受装置を構成する軸受構造9の数、バルブボディ3の長さの点で前記第1実施形態と構成が異なる。この2連バルブ装置11は、2気筒エンジンの可変吸気装置に使用される。従って、この実施形態の2連バルブ装置11でも、特に軸受装置については第1実施形態と同等の作用効果が得られる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
例えば、前記各実施形態では、回動部21をバタフライバルブ6の筒部6aと一体に形成した。これに対し、図19に示すように、回動部21をバタフライバルブ6と別体に形成してシャフト4上に固定してもよい。
第1実施形態に係り、4連バルブ装置を示す平面図。 第1実施形態に係り、4連バルブ装置を示す図1のA−A線断面図。 第1実施形態に係り、4連バルブ装置を示す右側面図。 第1実施形態に係り、図2の鎖線円S1の中の軸受構造を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図2の鎖線円S2の中の軸受構造を示す拡大断面図。 第2実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第3実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第4実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第5実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第6実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第7実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第8実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第9実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第10実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第11実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第12実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。 第13実施形態に係り、2連バルブ装置を示す平面図。 第13実施形態に係り、2連バルブ装置を示す図17のB−B線断面図。 別の実施形態に係り、軸受構造を示す図4に準ずる拡大断面図。
符号の説明
4 シャフト
6 バタフライバルブ
9 軸受構造
21 回動部
21a 凸曲面
21b 凹曲面
21c 円筒曲面
22 固定軸受
22b 円筒曲面
22d 凸曲面
22e 凸曲面
23 回動軸受
23a 凹曲面
23b 凸曲面
23c テーパ面(回動規制部)
23d 円筒曲面
23f 凸曲面
23g 円筒曲面
23i 凹曲面

Claims (6)

  1. 複数のバタフライバルブを並列に保持する一つのシャフトのために設けられ、前記シャフトを回転可能に支持する複数の軸受構造を備えた軸受装置であって、
    前記各軸受構造は、前記シャフトと一体回転可能に設けられた回動部と、前記回動部の周囲に設けられた固定軸受と、前記回動部と前記固定軸受との間に設けられた回動軸受とを含み、
    前記回動部と前記回動軸受との間及び前記固定軸受と前記回動軸受との間をそれぞれ方向自在に回動可能に構成し、前記回動部と前記回動軸受との間及び前記固定軸受と前記回動軸受との間の少なくとも一方を前記シャフトの軸方向へ摺動可能に構成した
    ことを特徴とする軸受装置。
  2. 前記回動部と前記回動軸受との間は、互いに凹曲面と凸曲面との係合関係により方向自在に回動可能に構成し、前記固定軸受と前記回動軸受との間は、互いに凸曲面と円筒曲面との係合関係により回動可能、かつ、前記シャフトの軸方向へ摺動可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記回動部と前記回動軸受との間は、互いに凸曲面と円筒曲面との係合関係により方向自在に回動可能、かつ、前記シャフトの軸方向へ摺動可能に構成し、前記固定軸受と前記回動軸受との間は、互いに凹曲面と凸曲面との係合関係により方向自在に回動可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  4. 前記回動部と前記回動軸受との間、前記固定軸受と前記回動軸受との間のそれぞれを、互いに凸曲面と円筒曲面との係合関係により方向自在に回動可能、かつ、前記シャフトの軸方向へ摺動可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  5. 前記回動軸受に前記固定軸受との間で回動を規制する回動規制部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の軸受装置。
  6. 前記回動部は、前記バタフライバルブと一体に形成され、前記バタフライバルブと一体に前記シャフトに保持されたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の軸受装置。
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