JP5065111B2 - 電子制御式無段変速機、それを備えたパワーユニット、およびそれを備えた車両 - Google Patents
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Description
(自動二輪車1の構成)
−自動二輪車1の概略構成−
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について、図1に示す自動二輪車1を例に挙げて詳細に説明する。図1に示すように、自動二輪車1は、車体フレーム(図示せず)を備えている。車体フレームには、パワーユニット2が懸架されている。パワーユニット2の後端部には、後輪3が配置されている。本実施形態において、この後輪3は、駆動輪を構成しており、パワーユニット2の動力で駆動される。
次に、図2および図3を参照しながら、パワーユニット2の構成について説明する。
図2および図3に示すように、パワーユニット2は、エンジン(内燃機関)10と、変速装置20とを備えている。本実施形態では、エンジン10は、強制空冷式の4サイクルエンジンとして説明する。しかしながら、エンジン10は、他の形式のエンジンであってもよい。例えば、エンジン10は、水冷エンジンであってもよい。エンジン10は、2サイクルエンジンであってもよい。
また、パワーユニット2には、動力伝達機構2aが設けられている。後述するように、パワーユニット2の変速装置20は、電子制御されるベルト式無段変速機である。動力伝達機構2aは、モータ30からベルト式無段変速機に駆動力を伝達する機構である。動力伝達機構2aは、少なくとも、モータ30とクランク軸11と一方向クラッチ31とが、互いに連動するように構成されている。動力伝達機構2aは、本実施形態においては歯車機構が用いられている。しかし、動力伝達機構2aは、歯車機構の他にリンク機構または油圧機構により作動する形態であっても良い。動力伝達機構2aの作動により、モータ30の駆動がクランク軸11に伝達される。モータ30は、変速装置20のアクチュエータとして作動するとともに、スタータモータとして作動することができる。
変速装置20は、図3に示すように、変速機構20aと、その変速機構20aを制御する制御部9とにより構成されている。制御部9は、演算部としてのECU7と、駆動部としての駆動回路8とにより構成されている。なお、本実施形態では、変速機構20aがベルト式のECVTである例について説明する。ECVTのベルトは樹脂ベルトであってもよく、金属ベルトであってもよく、その他のベルトであってもよい。また、変速機構20aは、ベルト式のECVTに限定されない。変速機構20aは、例えば、トロイダル式のECVTであってもよい。
図3に示すように、クラッチ25は、遠心プレート25aと、遠心ウエイト25bと、クラッチハウジング25cと、を備えた遠心クラッチである。遠心プレート25aは、セカンダリ固定シーブ体22aと一体に回転する。つまり、遠心プレート25aは、出力軸22dと共に回転する。遠心ウエイト25bは、遠心プレート25aに、遠心プレート25aの径方向に変位可能に支持されている。クラッチハウジング25cは、セカンダリシーブ軸27の一端に固定されている。セカンダリシーブ軸27には、減速機構28が連結されている。セカンダリシーブ軸27は、この減速機構28を介して車軸29に連結されている。減速機構28は、出力軸22dの回転速度を所定の回転速度に変更する。出力軸22dの回転は、減速機構28を介して車軸29へ伝達される。車軸29には、後輪3が取り付けられている。このように、クラッチハウジング25cは、セカンダリシーブ軸27、減速機構28および車軸29を介して駆動輪としての後輪3に接続されている。
次に、自動二輪車1の制御システムについて、図5を参照しながら詳細に説明する。
図5に示すように、ECU7には、シーブ位置センサ40が接続されている。シーブ位置センサ40は、プライマリシーブ21のプライマリ可動シーブ体21bの入力軸21dの軸上の位置を検出する。シーブ位置センサ40は、検出されたプライマリ可動シーブ体21bの位置をシーブ位置検出信号としてECU7に出力する。なお、シーブ位置センサ40は、例えば、ポテンショメータ等によって構成することができる。
次に、本実施形態における変速装置20の制御方法について説明する。変速装置20は、少なくとも通常制御と後述する更新制御とが実行可能である。通常制御は、自動二輪車1が走行する際に行われる制御である。一方、更新制御は、自動二輪車1の走行前に行われる制御である。
本実施形態において、変速装置20は、主電源32が入力された後で、かつ、エンジン10の始動前に更新制御を行う。言い換えると、変速装置20は、更新制御が完了するまではエンジン10の始動を許可しない。そのため、変速装置20は、確実に更新制御を行うことができる。したがって、変速装置20は、確実に経時変化の発生を未然に防止することができる。
前記実施形態において、更新制御は、主電源32が入力されるたびに実行される形態であった。しかし、更新制御は、所定の期間ごとに実行される形態であっても良い。この所定の期間は、変速装置20の機能を保つことが約束された期間である。そのため、更新制御が行われていない期間においても変速装置20に係る変速比の変更等の機能は失われない。
前記変形例1において、更新制御は、所定の期間ごとに実行される形態であった。しかし、更新制御は、所定の走行距離ごとに実行される形態であっても良い。この所定の走行距離は、変速装置20の機能を保つことが約束された距離である。そのため、更新制御が行われていない走行距離であっても、変速装置20に係る変速比の変更等の機能は失われない。
なお、本実施形態において、更新制御は、図9に示すとおり、原点位置P0と更新原点位置P0´との位置関係が所定範囲に満たない場合は、ステップS2へ戻る。また、原点位置P0と更新原点位置P0´との位置関係が所定範囲以上である場合は、ステップS51へ進む。しかし、ステップS21において、原点位置P0と更新原点位置P0´との位置関係が所定範囲以上である場合でも、ステップS2へ戻り、更新制御を続行させる形態であってもよい。
2 パワーユニット
3 後輪(駆動輪)
7 ECU(制御装置)
7a CPU
7b メモリ(記憶部)
8 駆動回路
9 制御部
10 エンジン
18a スロットル開度センサ
20 変速装置
20a 変速機構
21 プライマリシーブ
21a プライマリ固定シーブ体
21b プライマリ可動シーブ体
21c ベルト溝
21d 入力軸
22 セカンダリシーブ
22a セカンダリ固定シーブ体
22b セカンダリ可動シーブ体
22c ベルト溝
22d 出力軸
23 Vベルト(ベルト)
25 クラッチ
25a 遠心プレート
25b 遠心ウエイト
25c クラッチハウジング
27 セカンダリシーブ軸
30 モータ(アクチュエータ)
32 主電源
40 シーブ位置センサ
41 セカンダリシーブ回転センサ(出力軸回転速度センサ)
42 車速センサ
43 プライマリシーブ回転センサ(入力軸回転速度センサ)
50 スロットル開度
121 原点位置移動部
122 原点位置設定部(原点位置設定部)
124 異常報知部(異常報知手段)
125 異常表示部(異常表示手段)
126 モータ駆動信号検出部(エンジン始動禁止部)
127 期間算出部(期間算出手段)
128 走行距離算出部(走行距離算出手段)
Claims (10)
- ベルトと、
主電源と、
エンジンの回転に伴って回転する入力軸と、
前記ベルトにより前記入力軸の回転が伝達される出力軸と、
前記入力軸の軸心周りに回転し、前記入力軸に対して変位不能に設けられたプライマリ固定シーブ体と、前記入力軸の軸方向において前記プライマリ固定シーブ体に対して変位可能に対向し、前記入力軸と共に回転しかつ前記入力軸の軸方向に移動自在であるプライマリ可動シーブ体と、
前記プライマリ可動シーブ体を前記入力軸の軸方向に移動させるように駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、
前記プライマリ可動シーブ体の位置を検出するシーブ位置センサと、
を備える電子制御式無段変速機であって、
前記制御装置は、
前記プライマリ可動シーブ体の原点位置を記憶する記憶部と、
前記主電源が入力された後に前記プライマリ可動シーブ体を前記原点位置まで移動させる原点位置移動部と、
前記シーブ位置センサによって検出された今回の原点位置を新たな原点位置として前記記憶部に記憶させる原点位置設定部と、
前記主電源が入力された後かつ前記原点位置設定部が前記原点位置の確認を終了するまで前記エンジンの始動を禁止するエンジン始動禁止部と、
を備えた、
電子制御式無段変速機。 - 前記制御装置の前記原点位置移動部は、前記プライマリ可動シーブ体を前記原点位置まで一定速度で移動させる
請求項1に記載の電子制御式無段変速機。 - 前記原点位置設定部は、前記プライマリ可動シーブ体が前記原点位置まで移動すると、前記シーブ位置センサによって検出される今回の原点位置と前記記憶部に記憶されている前回の原点位置とを比較し、それら原点位置のずれが所定量以内であることを確認し、前記原点位置のずれが所定量以内の場合には、前記シーブ位置センサによって検出された今回の原点位置を新たな原点位置として前記記憶部に記憶させる
請求項1に記載の電子制御式無段変速機。 - 前記制御装置は、前記原点位置のずれが所定量を超えている場合に異常を報知する異常報知手段をさらに備えている、
請求項3に記載の電子制御式無段変速機。 - 前記異常報知手段は、異常を表示する異常表示手段を備えている、
請求項4に記載の電子制御式無段変速機。 - 前記制御装置は、経過時間を算出する期間算出手段をさらに備え、
前記原点位置設定部は、前回の確認時から所定の経過時間が経過した後の前記主電源の入力時に前記確認を行う、
請求項1に記載の電子制御式無段変速機。 - エンジンと、
請求項1に記載された電子制御式変速装置と、
を備えたパワーユニット。 - 前記出力軸の回転に伴って回転する駆動輪と、
前記出力軸に接続され、前記出力軸と前記駆動輪との間の回転を断続するクラッチと、
請求項7に記載のパワーユニットと、
を備えた車両。 - 前記制御装置は、走行距離を算出する走行距離算出手段をさらに備え、
前記原点位置設定部は、前回の確認時から所定の走行距離を超えた後の前記主電源の入力時に前記確認を行う、
請求項8に記載の車両。 - 鞍乗型車両である請求項9に記載の車両。
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JP2008066464A JP5065111B2 (ja) | 2008-03-14 | 2008-03-14 | 電子制御式無段変速機、それを備えたパワーユニット、およびそれを備えた車両 |
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JP2009220687A JP2009220687A (ja) | 2009-10-01 |
JP5065111B2 true JP5065111B2 (ja) | 2012-10-31 |
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JP2008066464A Active JP5065111B2 (ja) | 2008-03-14 | 2008-03-14 | 電子制御式無段変速機、それを備えたパワーユニット、およびそれを備えた車両 |
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-
2008
- 2008-03-14 JP JP2008066464A patent/JP5065111B2/ja active Active
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