JP5060917B2 - 什器の連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、オフィスなどの執務空間において使用される什器の連結構造に関する。
オフィスなどの執務空間にて複数の什器を使用する場合では、転倒防止など什器同士の安定性を確保する目的や、什器同士を的確な位置に配置して使い勝手を良好なものとする目的で、什器同士を連結して使用することが良く行われている。例えば、オフィス内で電源ケーブルやLANケーブルなどの配線を配設して電気製品を使用する場合には、什器として、配線を収納状態で所定位置に配設する配線ダクトと、電気製品を設置する机などとを使用し、配線ダクトに対して机を連結して使用する。
このような連結構造としては、より具体的には、配線ダクトに対して机を直接あるいは連結金具を介して、締結ボルトによって連結する。また、連結金具によって連結する構造としては、配線ダクトを机の長さと対応させて分割した構造とし、机の側面と配線ダクトの端面とに連結金具を取り付けて連結するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−289641号公報
しかしながら、特許文献1の連結構造によれば、連結した状態では、連結金具及び締結ボルトが露出してしまい、体裁が悪いという問題があった。また、被連結什器である配線ダクトに対して、連結什器となる机は、決められた位置だけでしか連結できない。被連結什器に対する連結什器の固定位置を自在に調整するには、被連結什器に連結金具または締結ボルトを接続する部材を、固定可能範囲に予め多数設けておく必要があるが、この場合体裁がさらに悪化してしまうという問題があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、横長の被連結什器に対して連結什器を、連結するための部材の露出を抑えつつ所望の連結位置に自在に連結することが可能な什器の連結構造を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、床面上で、横長に延設された被連結什器に対して連結什器を連結させる什器の連結構造であって、前記連結什器と対向する前記被連結什器の被連結面に長手方向に沿って延設され、内部に被連結側挿通孔が長手方向に沿って複数形成された取付用溝と、前記被連結什器に向かって突出して先端部が前記取付用溝に挿入されるように前記連結什器に設けられ、前記先端部に連結側挿通孔が形成された少なくとも一つの連結片とを備え、該連結片が、前記連結側挿通孔を前記取付用溝の前記被連結側挿通孔のいずれかに連通させて、互いに挿通された締結ボルトによって前記取付用溝の内部で締結されていることを特徴としている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、被連結什器において取付用溝の内部で長手方向に複数形成された被連結側挿通孔のいずれを選択して連結片の連結側挿通孔と連通させ締結ボルトで締結するかによって、被連結什器に対する連結什器の長手方向の位置を自在に変化させて連結することができる。また、連結した状態では、連結什器の連結片は先端部が取付用溝に挿入されて、取付用溝の内部で締結されることとなり、連結部分の露出を抑えることができる。さらに、被連結什器において、連結什器が連結されていない部分でも、連結什器を取り付ける被連結側挿通孔が取付用溝の内部であるため、被連結側挿通孔の露出を抑えることができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記被連結側挿通孔は、長手方向に延びる長孔であることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、被連結側挿通孔が長手方向に延びる長孔であることで、より自在に被連結側挿通孔と連結側挿通孔とが連通するように位置を合わせて、長手方向に位置を変化させて被連結什器と連結什器とを連結することができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記連結側挿通孔は、長手方向に二つ設けられていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、連結側挿通孔が長手方向に二つ設けられていることで、いずれかの連結側挿通孔を自由に選択して被連結側挿通孔と連通させることができ、これにより、より自在に長手方向の位置を変化させて被連結什器に連結什器を連結することができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記被連結側挿通孔同士の間の離間寸法が、前記連結側挿通孔同士の間の離間寸法以下に設定されているとともに、前記被連結側挿通孔の長手方向の開口寸法が前記連結側挿通孔同士の間の離間寸法と二つの連結側挿通孔の径寸法との和以上に設定されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、連結側挿通孔の径寸法及び離間寸法、並びに、被連結側挿通孔の長手方向の開口寸法及び離間寸法が上記のように設定されていることで、被連結側什器に対して長手方向のいずれの位置に連結什器を配置したとしても、必ずいずれかの連結挿通孔が被連結挿通孔に連通し、締結ボルトで締結することができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記被連結側挿通孔は、前記取付用溝を構成する内面の内、下向きの面に形成されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、被連結側挿通孔が取付用溝の内面の内の下向きの面に形成されていることで、被連結什器において、連結什器が連結されていない部分で、被連結側挿通孔をより視認しづらくすることができ、体裁を良好なものとすることができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記被連結側挿通孔は、前記取付用溝を構成する内面の内、下向きかつ外向きに傾斜した面に形成されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、被連結側挿通孔が取付用溝の内面の内、下向きかつ外向きに傾斜した面に形成されていることで、被連結側挿通孔を視認しづらくすることができる。また、長手方向の位置を決定して連結片を取付用溝の内面に当接するまで挿入するのみで、連結側挿通孔と被連結側挿通孔とを位置合わせすることができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記被連結什器は、略箱状で、前記取付用溝を有する前記被連結面を対向させて対をなして有しており、該被連結面間に前記締結ボルトの締結作業を実施可能な連結作業用空間が形成されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、取付用溝を有する被連結面が対向して対をなしていることで、被連結什器に対して両側で連結什器を連結することができる。また、その際に被連結什器が略箱状で被連結面間を連結作業用空間としていることで、内部から連結作業を行うことができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記連結片は、前記連結什器に対して着脱可能に設けられていることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、連結片が着脱可能であることで、連結什器を被連結什器から取り外して使用する場合など、連結片が露出してしまう場合には取り外して体裁を良好なものとすることができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記連結什器は、異なる複数の側面に前記連結片を取り付け可能であることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、複数の側面のいずれかに連結片を取り付けて被連結什器と連結するかによって、連結什器を様々な向きとして被連結什器に連結することができる。
また、上記の什器の連結構造において、前記連結什器がデスクであるとともに、前記被連結什器が配線ダクトであることがより好ましいとされている。
この発明に係る什器の連結構造によれば、被連結什器である配線ダクトに対して、連結什器であるデスクの取り付け位置を自在に変更することができ、オフィス等におけるレイアウトの自由度を向上させることができる。また、デスク上に載置して使用される電子機器等の配線を配線ダクト内に収容させ、デスク周辺を、配線が露出してしまうこと無く、体裁良くすることができる。
本発明の什器の連結構造によれば、被連結什器が複数の被連結側挿通孔を有する取付用溝を備え、連結什器が連結側挿通孔を有する連結片を備えることで、横長の被連結什器に対して連結什器を、連結片や締結ボルトなど連結するための部材の露出を抑えつつ所望の連結位置に自在に連結することができる。
図1から図6は、この発明に係る実施形態を示している。図1及び図2に示すように、連結体1は、被連結什器である配線ダクト10と連結什器である複数のデスク20、30とで構成され、配線ダクト10と複数のデスク20、30とのそれぞれは、本実施形態の連結構造40によって互いに連結されている。連結什器として使用されるデスク20、30としては、様々な形状及び構造のものが適用可能であり、本実施形態では大きさの異なる二種類のデスク20、30について説明している。ここで、デスク20、30は、構造としては同じものであるので、一方のデスク20のみについて構造を説明する。
図1から図3に示すように、デスク20は、略板状の天板21と、天板21を床Fに対して支持する脚体22と、脚体22同士を連結した断面略矩形筒状の連結杆23とで構成されている。脚体22は、天板21に対して左右一対設けられており、床Fに対して略水平に配設された床支持部24と、床支持部24の端部から立設された脚本体部25と、脚本体部25の上端から略水平に配設されて天板21を支持する天板支持部26とを有し、略コノ字形に形成されている。図2及び図3に示すように、デスク20の側部となる脚体22の上端後部側には、略矩形の凹部22aが形成され、凹部22a内には後述する第一の連結片41を固定ボルト41eで固定可能に第一のネジ穴22bが設けられている。一方、脚体22の上端前部側には、第一の連結片41の係合凸部41cを挿入、係合可能に係合凹部22cが形成されている。ここで、図1に示すように、凹部22a及び係合凹部22cは、第一の連結片41を接続しない時には略板状のキャップ22d、22eで覆われている。キャップ22d、22eは、例えばゴム材など形成されていて、着脱可能となっている。
また、図2及び図3に示すように、デスク20の後部となる連結杆23にも後述する第二の連結片42を接続可能に第二のネジ穴23aが設けられている。第二のネジ穴23aは、第二の連結片42を対をなして接続可能に、連結杆23上において左右二箇所に設けられている。この第二のネジ穴23aも、第二の連結片42を連結しない時には、図示しない略円柱状のキャップで覆われている。
また、図1に示すように、配線ダクト10は、横長に延設されていて、電源ケーブルや通信ケーブル等を内部に収容し配設するものであり、本実施形態では複数のユニット10aを一体に連結することによって構成されている。各ユニット10aは、略箱状で長手方向Xに延設されたダクト本体部11と、ダクト本体部11を床Fに対して支持する脚部12とを有する。図4に示すように、ダクト本体部11の上面には、蓋13で閉塞された開口部11aが形成されており、蓋13を取り外すことによって内部で後述する締結作業を行うことが可能な連結作業用空間14が形成されている。ここで、ダクト本体部11の互いに対向する両側面は、デスク20と対向して連結されることとなる被連結面11bとなり、各被連結面11bには、長手方向Xに沿って取付用溝15が延設されている。取付用溝15の内部には、連結作業用空間14と連通する被連結側挿通孔16が形成されている。より詳しくは、取付用溝15は、略水平である下向きの上面15a及び上向きの下面15bと、略鉛直である外向きの底面15cと、上面15aと底面15cとの間に形成され、下向きかつ外向きの傾斜面15dとを有し、被連結側挿通孔16は、傾斜面15dに形成されている。図5及び図6に示すように、被連結側挿通孔16は、長手方向Xに延びる長孔であり、長手方向Xに一定の離間寸法B16をもって複数形成されている。
そして、配線ダクト10と、デスク20とは、この被連結側挿通孔16を有する取付用溝15と、デスク20に着脱可能に取付られる第一の連結片41または第二の連結片42とによって連結されていて、すなわち、取付用溝15と第一の連結片41または第二の連結片42とによって連結構造40が構成されている。
図3に示すように、第一の連結片41は、デスク20の側部側で配線ダクト10と連結する場合に使用されるもので、デスク20側に取り付けられる略板状の固定部41aと、固定部41aから折り曲げられて突出し、取付用溝15に挿入された状態で配線ダクト10側に取り付けられる略板状の連結部41bとを有する。固定部41aの一端側には、デスク20の係合凹部22cに挿入し、係合可能な係合凸部41cが設けられ、他端側には係合凹部22cと係合凸部41cとが互いに係合した状態で、デスク20の第一のネジ穴22bと連通する貫通孔41dが形成されている。そして、第一の連結片41は、係合凸部41cを係合凹部22cに係合させつつ、貫通孔41dに挿通させた固定ボルト41eを第一のネジ穴22bに螺合させることでデスク20に固定することができる。また、第一の連結片41の連結部41bは、固定部41aがデスク20に固定された状態で、固定部41aと接続する基端部が取付用溝15の上面15aと対応して略水平に配設されるとともに、突出した先端部が取付用溝15の傾斜面15dと対応して折り曲げられている。そして、デスク20に固定された状態で先端部の前部側及び後部側となるそれぞれの箇所で、二つ一組の連結側挿通孔43が形成されている。連結側挿通孔43には雌ネジが形成されている。そして、図4に示すように、デスク20に固定された第一の連結片41の連結部41bを取付用溝15に挿入した状態では、取付用溝15の上面15a及び傾斜面15dに密着し、連結部41bに形成された連結側挿通孔43は、取付用溝15の傾斜面15dに形成されたいずれかの被連結側挿通孔16と連通させることが可能である。そして、被連結側挿通孔16に挿通させた締結ボルト44を連結側挿通孔43に螺合させれば、配線ダクト10とデスク20とは、第一の連結片41を介して連結されることとなる。
ここで、図6に示すように、被連結側挿通孔16同士の間の離間寸法B16は、連結側挿通孔43同士の間の離間寸法B43以下に設定されている。このため、第一の連結片41の連結側挿通孔43の組の中心が隣り合う被連結側挿通孔16の間に位置するとしても、二つの内の少なくともいずれかの連結側挿通孔43が被連結側挿通孔16と連通し、締結ボルト44で締結することが可能となっている。また、被連結側挿通孔16の長手方向Xの開口寸法D16は、連結側挿通孔43同士の間の離間寸法B43と二つの連結側挿通孔43の径寸法D43との和W43以上に設定されている。このため、第一の連結片41の連結側挿通孔43の組の中心がいずれかの被連結側挿通孔16の中心付近に位置したとしても、二つの内の少なくともいずれかの連結側挿通孔43が対応する被連結側挿通孔16と連通し、締結ボルト44で締結することが可能となっている。
また、図3に示すように、第二の連結片42は、デスク20の後部側で配線ダクト10と連結する場合に使用されるもので、二つ一組となってそれぞれ連結杆23に固定されて使用される。各第二の連結片42は、同様に、デスク20側の連結杆23に固定される略板状の固定部42aと、固定部42aから折り曲げられて突出し、取付用溝15に挿入された状態で配線ダクト10側に取り付けられる略板状の連結部42bとを有する。また、固定部42aと連結部42bとの間にはそれぞれに略直交するように略板状の部材である控え部42cが溶接などによって接合されて、補強されている。固定部42aには、連結杆23に形成された第二のネジ穴23aと連通する貫通孔42dが形成されていて、貫通孔42dに挿通された固定ボルト42eを第二のネジ穴23aに螺合させることでデスク20に固定することができる。また、第二の連結片42の連結部42bは、固定部42aがデスク20に固定された状態で、固定部42aと接続する基端部が取付用溝15の上面15aと対応して略水平に配設されるとともに、突出した先端部が取付用溝15の傾斜面15dと対応して折り曲げられている。そして、先端部には、二つ一組の連結側挿通孔45が形成されている。連結側挿通孔45には雌ネジが形成されている。
そして、図4に示すように、同様に、デスク20に固定された第二の連結片42の連結部42bを取付用溝15に挿入した状態では、取付用溝15の上面15a及び傾斜面15dに密着し、傾斜面15dに形成された連結側挿通孔45は、取付用溝15の傾斜面15dに形成されたいずれかの被連結側挿通孔16と連通させることが可能である。そして、被連結側挿通孔16に挿通させた締結ボルト46を連結側挿通孔45に螺合させれば、配線ダクト10とデスク20とは、第二の連結片42を介して連結されることとなる。ここで、図6に示すように、第二の連結片42の連結側挿通孔45の離間寸法B45並びに二つの連結側挿通孔45の径寸法D45と離間寸法B45の和W45も、被連結側挿通孔16の長手方向Xの開口寸法D16及び離間寸法B16と、第一の連結片41同様の関係を有していて、いずれかの連結側挿通孔45がいずれかの被連結側挿通孔16と連通し、締結ボルト46で締結することが可能となっている。
次に、配線ダクト10とデスク20とを連結する作業手順の詳細について説明する。まず、図3に示すように、配線ダクト10に連結するためのデスク20を用意する。ここで、本実施形態のデスク20は、配線ダクト10と連結するための連結片が着脱可能とされており、非連結時は取り外されて、固定するための第一のネジ穴22b及び第二のネジ穴23aも前述したキャップに覆われているので、単体としても体裁良く使用できるものである。
そして、図3に示すように、用意したデスク20に連結片を固定する。この際、デスク20では、側部側に設けられた第一のネジ穴22bと、後部側に設けられた第二のネジ穴23aと、連結片を固定可能なネジ穴が複数の側面に設けられていることで、いずれを選択して配線ダクト10と連結するかによって、配線ダクト10に対するデスク20の向きを様々として連結することができる。ここでは、例えば、第二のネジ穴23aを選択して、デスク20の後部側で配線ダクト10と連結するものとする。このため、対応する第二の連結片42を連結杆23に設けられた二組の第二のネジ穴23aのそれぞれに固定させる。
次に、図4に示すように、配線ダクト10において、デスク20を連結する位置を決定する。ここで、配線ダクト10は、対向して被連結面11bを有しているので、両側面いずれにもデスク20を連結することができる。また、被連結面11bには、長手方向Xに複数の被連結側挿通孔16が形成されているので、長手方向Xにデスク20の位置を自在に選択して連結可能である。そして、長手方向Xの位置を決定したら、デスク20の後部側を被連結面11bにつき合わせるようにし、これによりデスク20に固定された第二の連結片42の連結部42bは、取付用溝15に挿入されることとなる。ここで、被連結側挿通孔16が形成されているのが、取付用溝15の内部において、外向きの傾斜面15dであり、第二の連結片42の連結部42bが対応して折り曲げられているので、第二の連結片42を取付用溝15の内部に当接するまで挿入するだけで、第二の連結片42を挿入する方向で、連結側挿通孔45と被連結側挿通孔16の位置合わせをすることができる。
また、被連結側挿通孔16は、長手方向Xに延びる長孔であり、また、連結側挿通孔45は、二つ一組で設けられている。このため、いずれかの連結側挿通孔45が長手方向Xに選択した位置と対応する被連結側挿通孔16と連通しやすくなる。さらに、連結側挿通孔45の径寸法及び離間寸法、並びに被連結側挿通孔16の長手方向Xの開口寸法及び離間寸法が上記のように設定されていることで、配線ダクト10に対するデスク20の長手方向Xの位置がいずれであっても、組をなす連結側挿通孔45の少なくともいずれか一つは被連結側挿通孔16と連通することとなる。このため、配線ダクト10に対してデスク20の長手方向Xの位置を自在に変化させることができる。そして、配線ダクト10の蓋13を取り外し、配線ダクト10内部の連結作業用空間14において、連通している被連結側挿通孔16に締結ボルト46を挿通させて、対応する連結側挿通孔45に螺合させることで、配線ダクト10とデスク20とは締結ボルト46及び第二の連結片42を介して連結されることとなる。ここで、被連結側挿通孔16が取付用溝15において下向きの傾斜面15dに形成されていることで、連結作業用空間14から締結ボルト46を挿通させる際には、開口部11aがある上方から挿入させることができ、締結作業を好適に行うことができる。
連結作業が完成すると、図1に示すように、配線ダクト10とデスク20との連結は、取付用溝15の内部でなされているので、連結部分の露出を抑えることができる。さらに、配線ダクト10において、デスク20が連結されていない部分でも、被連結側挿通孔16が取付用溝15の内部であるため、被連結側挿通孔16の露出を抑えることができ、全体として体裁を良好なものとすることができる。特に本実施形態では、被連結側挿通孔16は、取付用溝15の内部において、下向きの傾斜面15dに形成されていることから、外部から被連結側挿通孔16をより視認しづらくすることができ、体裁をより良好なものとすることができる。
以上のように、連結体1では、配線ダクト10に対してデスク20の取り付け位置を自在に変更することができ、オフィス等におけるレイアウトの自由度を向上させることができる。また、デスク20上に載置して使用される電子機器等の配線を配線ダクト10内に収容させ、デスク20周辺を、配線が露出してしまうこと無く、体裁良くすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、本実施形態では、被連結什器として配線ダクト、連結什器としてデスクを例に挙げたがこれに限るものでは無く、様々な什器同士を連結する場合において適用可能である。
本発明の実施形態の連結体の全体を示す斜視図である。 本発明の実施形態の連結体を構成する配線ダクトとデスクとの分解斜視図である。 本発明の実施形態のデスクの分解斜視図である。 本発明の実施形態の配線ダクトとデスクとの連結構造の詳細を示す部分断面図である。 本発明の実施形態の配線ダクトの下方からの斜視図である。 図4における切断線A−Aでの断面図である。
符号の説明
10 配線ダクト(被連結什器)
11b 被連結面
14 連結作業用空間
15 取付用溝
15d 傾斜面
16 被連結側挿通孔
20、30 テーブル(連結什器)
40 連結構造
41 第一の連結片(連結片)
43 連結側挿通孔
44 締結ボルト
42 第二の連結片(連結片)
45 連結側挿通孔
46 締結ボルト
B16 被連結側挿通孔の離間寸法
D16 被連結側挿通孔の長手方向の開口寸法
B43、B45 連結側挿通孔の離間寸法
D43、D45 連結側挿通孔の径寸法
W43、W45 和
F 床
X 長手方向

Claims (10)

  1. 床面上で、横長に延設された被連結什器に対して連結什器を連結させる什器の連結構造であって、
    前記連結什器と対向する前記被連結什器の被連結面に長手方向に沿って延設され、内部に被連結側挿通孔が長手方向に沿って複数形成された取付用溝と、
    前記被連結什器に向かって突出して先端部が前記取付用溝に挿入されるように前記連結什器に設けられ、前記先端部に連結側挿通孔が形成された少なくとも一つの連結片とを備え、
    該連結片が、前記連結側挿通孔を前記取付用溝の前記被連結側挿通孔のいずれかに連通させて、互いに挿通された締結ボルトによって前記取付用溝の内部で締結されていることを特徴とする什器の連結構造。
  2. 請求項1に記載の什器の連結構造において、
    前記被連結側挿通孔は、長手方向に延びる長孔であることを特徴とする什器の連結構造。
  3. 請求項2に記載の什器の連結構造において、
    前記連結側挿通孔は、長手方向に二つ設けられていることを特徴とする什器の連結構造。
  4. 請求項3に記載の什器の連結構造において、
    前記被連結側挿通孔同士の間の離間寸法が、前記連結側挿通孔同士の間の離間寸法以下に設定されているとともに、前記被連結側挿通孔の長手方向の開口寸法が前記連結側挿通孔同士の間の離間寸法と二つの連結側挿通孔の径寸法との和以上に設定されていることを特徴とする什器の連結構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の什器の連結構造において、
    前記被連結側挿通孔は、前記取付用溝を構成する内面の内、下向きの面に形成されていることを特徴とする什器の連結構造。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに什器の連結構造において、
    前記被連結側挿通孔は、前記取付用溝を構成する内面の内、下向きかつ外向きに傾斜した面に形成されていることを特徴とする什器の連結構造。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに什器の連結構造において、
    前記被連結什器は、略箱状で、前記取付用溝を有する前記被連結面を対向させて対をなして有しており、該被連結面間に前記締結ボルトの締結作業を実施可能な連結作業用空間が形成されていることを特徴とする什器の連結構造。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに什器の連結構造において、
    前記連結片は、前記連結什器に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする什器の連結構造。
  9. 請求項8に記載の什器の連結構造において、
    前記連結什器は、異なる複数の側面に前記連結片を取付可能であることを特徴とする什器の連結構造。
  10. 請求項1から請求項9に記載の什器の連結構造において、
    前記連結什器がデスクであるとともに、前記被連結什器が配線ダクトであることを特徴とする什器の連結構造。
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