JP5060367B2 - ガス供給監視機能付きガスメータ - Google Patents

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本発明は、下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータに関する。
従来、ガス漏洩を監視する監視装置として、ガス流量の増加が生じたとき、その増加流量(発生流量と呼ばれる)を単位として、その継続使用時間を監視し、その継続使用時間が予め設定された所定の制限時間(安全継続使用時間と呼ばれる)を超えた場合に、ガス供給を遮断する遮断情報を生成するように構成されるものがある(非特許文献1)。この種の監視装置は、例えばガスを消費する家庭或いは事業所に設置されるガスメータに付属される。
ここで、制限時間は、図11に示すように、各発生流量のガス消費量(実質的に、各ガス機器が使用するガス流量区分)を基準として経験的に予め設定されているものであり、そのガス流量区分内の漏洩が継続的に発生しても、当該制限時間内では問題を起こさない時間とされている。従って、安全継続使用時間は、各ガス流量区分に従って、同図に示すように、ガス流量の増加に伴って階段的にその制限時間が短くなるものとされてきた。
また、この文献に開示の技術では、標準的な安全継続使用時間の系列(図11の右上の数表に「通常」と記載され、階段状の実線で示す)と、この系列に対して、それぞれのガス消費量区分に対して制限時間が長い側に設定される系統(図11の右上の数表に「延長」と記載され、階段状の破線で示す)とが用意されている。この「延長」側の系列は、例えば、「通常」の系列で、安全継続使用時間の運用を図った場合に、ガス遮断が頻繁に起こる等の状況が発生した場合に、「延長」側の系列を選択して運用するためのものである。
さて、このような安全継続使用時間を使用する技術として、ガスメータから供給しているガスの供給先(具体的なガス機器の種類)を判別して、そのガス機器に応じて適切な監視を実行しようとする技術が提案されている(特許文献1)。この文献に開示の技術では、パターン認識手法を使用して、ガス流量の変化パターンから、供給側(下流側)で使用されるガス機器の特定が行われる。従って、使用中にあるガス機器を特定しながら、安全継続使用時間を適切に運用できる。この特許文献1において、図11に示される処理フローは、発生流量があった場合に、その発生流量のパターンをパターン認識することで、ガス機器を判別(ガス機器の種類を特定)する。この判別においては、当該ガス機器が使用するガス流量を個別に知ることができる。図18に示される処理フローでは、稼動中のガス機器があり、流量増加が認められた(発生流量ありと認められた)場合に、その流量増加が他の特定種類の機器によるものであるか、稼動中のガス機器によるものであるかの判別をおこなう。さらに、図20に示される処理フローでは、稼動中のガス機器があり、流量減少が認められた場合に、その流量減少が、どの種類のガス機器の停止(OFF)か、あるいは、稼動中のガス機器の流量変化によるものかを判別する。
従って、この特許文献1に開示の技術を使用することで、各発生流量に関して、ガスを消費しているガス機器毎に、その発生、継続、停止までを、ガス流量の変化を監視しながら、判別して監視することができる。ここで、継続には、ガス機器がコンロである場合の火力調整も含む。
「都市ガス工業概要(供給編)」 発行所 社団法人 日本ガス協会(図3.11 安全継続使用時間設定値) 特開2003−194331公報
上記の使用機器判別の対象中に、所謂、コンロがある。コンロの場合、安全継続使用時間としては、普通、12Hr程度が採用されている。しかしながら、この種のコンロにあっては、その連続使用時間は、例えば、半日を超えることは少ない。一般家庭を対象として考えた場合、その連続使用時間は高々2Hr程度である。そこで、今日、上記の安全継続使用時間とは別に、コンロに対して、その最高継続使用時間を設定しておき、この最高継続使用時間を超えてコンロが使用された場合に、警報を発する、或いは、そのコンロへのガスの供給をガスメータで遮断する等の機能を設けることが考えられている。
この技術を採用すると、これまでより短い時間で警報が発せられたり、ガスメータ側でガス供給が遮断されることとなる。結果、遮断があまりに頻繁に起こるとコンロの使用者がわずらわしく思うこととなり易い。
本発明の目的は、コンロに対するガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する機能をガスメータに付加するに、できるだけ適切な状態で、これら情報を発生することができるガス供給監視機能付きガスメータを得ることにある。
上記目的を達成するための、下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータの特徴構成は、
前記使用機器判別手段が、コンロと他のガス機器との使用を判別可能に構成され、
前記制限時間として、コンロの使用が単独で継続される状態に対応する制限時間である第一制限時間前までのガス流量を経時的に記憶するガス流量記憶手段と、前記コンロの使用開始から当該コンロの継続使用を計時する第一計時手段とを備え、
前記第一計時手段により計時されるコンロの使用時間が前記第一制限時間を超えた場合に、前記ガス流量記憶手段に記憶されたガス流量の変化から、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されているか否かを判別する単独使用判別手段を備え、
前記単独使用判別手段により、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別された場合に、前記情報発生手段が、前記ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する構成を採用することにある。
このガス供給監視機能付きガスメータには、ガス供給監視機能を発揮するために、使用機器判別手段、計時手段、ガス流量記憶手段、単独使用判別手段及び情報発生手段が備えられる。ここで、本願における第一制限時間は、先に説明した安全継続使用時間より短い、コンロに対して設定される特定の制限時間である。
さて、本願では、コンロの使用状態を問題とするため、使用機器判別手段の機能としては、コンロとコンロ以外のガス機器とを判別できればよい。そして、コンロと判別した場合は、その使用の開始から使用が継続している時間を第一計時手段で計時する。一方、ガス流量記憶手段は、上記計時時間中のガス流量を経時的に記憶する。そして、単独使用判別手段は、記憶されたガス流量の状態から、コンロが単独使用状態とみなすべき状態にあるか否かを判別し、単独使用状態と見なすべき状態で使用されていると判別された場合に、情報発生手段で情報発生が行われる。従って、単独使用状態と見なせない場合は、情報発生を行うことはなく、例えば、ガスの遮断等は行われない。ここで、採用している基本的な考えかたは、「他のガス機器を使用している場合に、安易に警報を発したり、ガス供給をメータ側で遮断することは好ましくない。換言すると単独使用状態とみなせるのであれば、使用者がコンロの管理を怠っている可能性もあるため情報発生が好ましい」とするものである。一方、「単独使用状態と見なせない場合は、使用者が在宅等し、他のガス機器も使用している可能性が高いため、第一制限時間で必ずしも情報を発生する必要はなく、より長い時間を制限時間としてもよいと考えられる。」との考えである。
よって、上記のようなガス供給監視機能を設けることで、ガス供給遮断情報あるいはガス供給警報情報の発生を、コンロが単独使用状態と見なせる状態で使用されている場合は第一制限時間で行い、見なせない場合は、少なくとも情報を短い側の時間である第一制限時間で発生しないようにすることができる。
さて、以下、単独使用判別手段による判別に関して説明する。
(1)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、第一制限時間前からコンロが単独使用されていると判別した場合に、単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この状態は、実際に第一制限時間にわたってコンロしか使用されていない状態に対応するものであり、確実に第一制限時間の単独使用があった場合に、必要な情報を発生できる。
(2)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、第一制限時間より短い第二制限時間前からコンロが単独使用され、且つ、第一制限時間前からの他のガス機器の使用時間が第三制限時間未満であると判別した場合に、単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この状態は、第一制限時間の完了から過去に辿って、第一制限時間にわたってコンロの使用がされ、その間に、他のガス機器の使用があり、且つ、同じく、第一制限時間の完了から過去に辿って、直近の第二制限時間前からはコンロしか使用されていない場合に相当する。この状態では、他のガス機器へのガスの供給を確保する必要がなく、且つ、コンロの管理が怠られている可能性もあるため、必要な情報を発生するのが好ましいとするものである。
(3)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、第一制限時間より短い第二制限時間前からコンロが単独使用され、或いは、第一制限時間前からの他のガス機器の使用時間が第三制限時間未満であると判別した場合に、単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この状態は、前記(2)の二つの判別要件を択一的なものとした場合であり、より安全側で、必要な情報を発生することができる。
(4)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、他のガス機器により使用される第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この判別要件は、他のガス機器の使用が第一制限時間内における総ガス流量からみて実質的にガス流量が所定量未満であることに基づいて判別するものであり、コンロにより使用されるガス流量の確定が十分でない場合、あるいは変動が見込まれる場合にも、的確に対応しようとするものである。従って、この手法に従っても、コンロの単独使用状態を適切に判別でき、第一制限時間の単独使用があった場合に、必要な情報を発生できる。
(5)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、第一制限時間より短い第二制限時間前からコンロが単独使用され、且つ、他のガス機器により使用される第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この状態は、先に説明した(2)の状態に対応するが、コンロの単独使用を他のガス機器により使用される第一制限時間内の総ガス流量に基づいも判別するものである。
(6)ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、第一制限時間より短い第二制限時間前からコンロが単独使用され、或いは、他のガス機器により使用される第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する。
この状態は、先に説明した(3)の状態に対応するが、コンロの単独使用を他のガス機器により使用される第一制限時間内の総ガス流量に基づいても判別することができる。
さて、本願に係るガス供給監視機能付きガスメータにおいて、供給遮断情報あるいは供給警報情報が発生された場合に、これら情報に従って所定の動作を実行するか否かを選択可能な選択スイッチを備えることが好ましい。このようにすることで、コンロの単独使用に対して、ガスメータの遮断を行ったり、警報を発したり等の所定の動作を行うか否かを、選択スイッチを使用して、ユーザが選択できる。
以下、図面に基づいてガス供給監視機能付きガスメータ2について説明する。
図1は、ガス供給監視モジュール1を備えたガスメータ2が設備された家庭3(ガス使用施設の一例)の概略構成を示している。図2は、ガスメータ2の主要機能部の構成を示す説明図である。
家庭
各家庭3には引き込み管を介して都市ガスが引き込まれており、その各家庭3への入口位置にガスメータ2が設備される。ガスメータ2は、各家庭3に供給されるガス量の計測の用に供されるとともに、コンロ4の異常連続使用に対しては、これまで説明してきた制限時間に基づいて、コンロ4の使用状況の監視を行うように構成されている。そして、コンロ4が異常連続使用状態にあると判断した場合は、警報器5から警報を発したり、ガスメータ2において家庭3内へのガスの供給を停止するように構成されている。
ガスメータ
図2は、上記のガスメータ2の機能を簡略化して示したものである。
ガスメータ2には、都市ガスの流入部位に緊急遮断弁12が備えられるとともに、その下流側にガス計量部13が設けられている。前記緊急遮断弁12は、ガス供給監視モジュール1により発生されるガス供給遮断情報により遮断作動し、下流側へのガスの供給を遮断する。一方、各家庭の台所6には警報用の警報器5が備えられており、ガスメータ2からガス供給警報情報が発生された場合は、この警報情報がガス供給事業者の運営するセンター(図外)に報知され、このセンターから各家庭に何らかの警報を発することができる構成されている。ただし、ガスメータ2或いは警報器5に付属して設けられる選択スイッチ7により(図2は、警報器5側に選択スイッチ7を設けた例である)、上記のガス供給遮断情報あるいはガス供給警報情報が発生された場合にあっても、それら情報に連動した連動動作を行わないようにも選択できるように構成されている。即ち、選択スイッチ7において、動作を許容する選択が成されている状況では、ガス供給遮断情報の発生は遮断動作に繋がり、ガス供給警報情報の発生は警報動作に繋がるが、動作を禁止する選択が成されている場合は、いずれの動作も実行されることはない。
前記ガス計量部13は、このガス計量部13を通過するガスの流量を計量するように構成されている。そして、図2に示すように、ガス計量部13を通過したガスが、各ガス機器4、4´に送られる。これらガス機器に、本願が対象とするコンロ4及びコンロ以外の他のガス機器4´が含まれる。
さて、ガス計量部13としては、従来のガスメータで広く使用されていた一定の体積のガスが流れたときにパルス信号を出力する膜式流量計ではなく、2秒以下の間隔で瞬間的なガス流量を検出することができる流量計を採用する。例えば、ガス流路に沿って双方向に超音波を送出し、それぞれの伝播時間からガス流速を検出し、ガス配管の断面積との関係から瞬間ガス流量信号を出力する超音波流量計が好ましい。それ以外には、ガス流にフルイディック振動を発生させその振動周波数から流速を検出するフルイディックメータや、膜式流量計であってもパルス信号の間隔が従来よりも狭く2秒以下の間隔でパルス信号が出力されるものでも良い。或いは、熱線からの温度分布がガス流量に応じて変化したのを検出する熱線式流量計であってもよい。
上記のような、比較的短い間隔で瞬間的なガス流量を検出することができるガス流量計を使用することにより、時間に対するガス流量の波形をより正確に検出することができ、流量パターンを基準にしたガス機器の判定を可能にする。
ガス供給監視モジュール
ガス供給監視モジュール1はマイクロコンピュータから構成されており、その構成は、制御プログラムが格納されたROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、制御プログラムを実行する演算装置とからなる(図示せず)。従って、ハードウェアとそれに格納されるソフトウェアとの共働により、一定の機能を発揮できるように構成されている。
ガス供給監視モジュール1には、記憶部1a、流量積算部1b、監視部1c及び情報発生部1dが備えられている。
以下、流量積算に関与する部位とガス供給遮断情報あるいはガス供給警報情報の生成に関する部位の順に説明する。
流量積算関係
先にも説明したように、ガス計量部13からは瞬時的なガス流量がガス供給監視モジュール1に入力される。図3は、横軸に時間tを、縦軸に、それぞれ流量Q(a)及び、流量Q(b)を示している。ここで、(a)は発生流量の説明のための図であり、(b)は実際にガス計量部13を通過しているガス流量を示す図である。
図3(b)は、流量が初期にQ1だけ流れ、次にQ2流れ、再度Q1に戻った状況を示している。流量積算部1bでは、所定時間間隔で入力してくる流量情報を処理することで、所定の単位時間に流れるガス流量を積算検知することができる。この流量積算部1bでは、通常、分単位で、その時間に通過したガス流量を積算し、分単位で積算流量を逐次監視部1cに出力する。
監視関係
監視部1cには、図2に示すように発生流量検出手段X1、使用機器判別手段X2、単独使用判別手段X3及び計時手段X4が備えられている。
記憶部
記憶部1aには、図2に示すように、使用機器判別に使用するための情報である使用機器判別情報I1,I2、コンロが単独使用されていると判別するために必要となる制限時間情報である制限時間情報I3、コンロが単独使用と判別するために必要となる第一制限時間内に他のガス機器での使用があるか否かを判別するための総ガス流量の閾値情報である所定量情報I4が記憶されている。上記使用機器判別情報としては、後に詳細に説明するようにガス流量パターン情報I1、部分流量パターン情報I2(点火時パターン(A),初期過渡期パターン(B),安定期パターン(C),及び流量制御パターン(D))が含まれている。一方、制限時間情報としては、第一制限時間情報、第二制限時間情報及び第三制限時間情報が含まれる。
さらに、記憶部1aには、現在から第一制限時間前までのガス流量を記憶するガス流量メモリmが設けられている。このガス流量メモリmは、所定間隔(先に説明した例では分間隔)で入力されるガス流量に関して、第一制限時間にわたり各ガス流量を記憶できる数のメモリ領域(第一制限時間が2Hr、所定間隔が1分の場合、120)を確保したものであり、時間の経過に従って、各ガス流量を、順次、先入れ先出し方式でメモリ領域に記憶することで、現在から第一制限時間前までのガス流量を記憶できるように構成されている。本願で示す例では、ガス流量としては、監視部1cに入力されるガス流量が記憶の対象となるとともに、各ガス機器別にそれらガス機器が使用しているガス流量も逐次、記憶するように構成されている。
発生流量検出手段
この発生流量検出手段X1は、入力されてくる所定期間毎の流量を経時的にモニターしており、発生流量の発生を監視する。図3に示す例に基づいて説明すると、この例における流量変化は、ガスの使用がない(流量がない)状態から、最初、流量Q1の発生があり、その後、しばらくこの流量が継続された後、流量がQ2に増加し、再度流量がQ1に減少している。したがって、この状況は、流量Q1=ΔQ1を消費するガス機器4、4´が作動した後、そのガス機器4、4´が働いている状態で、流量Q2−Q1=ΔQ2を消費するガス機器4、4´が新たに作動を開始したか、ガス機器4、4´の火力調整が成されたことを示している。
従って、この発生流量検出手段X1では、最初のガス機器の作動開始を第一の発生流量として検出し、次に、発生するガス流量の変化を第二の発生流量として検出する。第二の発生流量に関しては、新たなガス機器の作動が開始された場合と、作動しているガス機器の火力調整が成された場合がある。これら場合の判別に関しては、流量増変化時の判別の説明で詳述する。
使用機器判別手段
この使用機器判別手段X2は、ガスメータに対して、その下流側、即ちガス供給側において使用されているガス機器4、4´を、入力されてくるガス流量の変化パターンから判別するように構成されている。さらに具体的には、ガス機器4、4´の使用を判別可能に構成されるとともに、一のガス機器4の使用状態において、他のガス機器4´の使用が開始されたか否か、さらにそのガス機器が停止されたかをもガス流量から判別するように構成されている。
この種の判別手法は、先に示した先行技術に開示の手法と同じであるが、その概略を説明すると以下のような構成とされている。
前記記憶部1aには、使用機器判別情報として、図4に示すガス流量パターン情報I1、部分流量パターン情報I2(点火時パターン(A),初期過渡期パターン(B),安定期パターン(C),及び流量制御パターン(D))が記憶されている。
ここで、部分流量パターンは、燃焼制御に伴って発生する一連のガス流量パターンを分割した部分流量パターンを、制御ステップ毎に分類して格納したものであり、可能性のあるできるだけ多くのまたは全てのガス機器の部分流量パターンが、あらかじめ分析され、それらの部分流量パターンが、制御ステップ毎に分類され、格納されている。即ち、点火時(A),初期過渡期(B),安定期(C),及び流量制御(D)に分類されている。
ガス流量パターン情報I1は、ガスの使用が始まってから所定の時間が経過するまでの、点火時、初期過渡期、安定期までの、ガス機器別の流量パターンを分類した情報である。
図4(1)の給湯器(給湯)のガス流量パターンは、点火時Aは、点火に最適なガス流量に制御して緩点火が行われ、所定期間緩点火のガス流量を維持した後、最大ガス流量Qmax(または任意のガス流量)にしてフィードフォワード及びフィードバック制御に入る。やがて、ガス流量が収束しながらガス流量が一定の安定期Cになる。点火時Aと安定期Cとの間の初期過渡期Bでは、給湯器のフィードフォワード制御及びフィードバック制御に応じて、ガス流量の変化の仕方は異なるが、この例では、最大インプット量Qmax(または任意のガス流量)から上下に振幅しながら安定期の一定流量に収束していく第1のパターンである。それ以外には、最大インプット量Qmax(または任意のガス流量)から徐々に減少して安定期の一定流量に収束する第2のパターンや、最大インプット量Qmaxとは異なる任意のガス流量から徐々に増加して安定期の一定流量に収束する第3のパターンなどがある。
図4に戻り、(2)の排気筒を利用したCF式風呂釜や、排気筒を必要としないバランス型のBF式風呂釜の流量パターンでは、点火時Aは、パイロット点火のパターンとなり、その後初期過渡期を経ることなく、一定流量の安定期Cに移る。点火時Aにおいて、最初にパイロットが点火され、パイロットバーナー用にごく少量のガス流量が発生する。この少量のガス流量が継続する時間は約3秒以上であり、その後、ガス流量がバーナ数の面数に対応したガス流量になり、バーナーが点火する。CF式風呂釜やBF式風呂釜は、安定期Cでは、比例弁を利用した制御ではなく、バーナーの面切り替えによってその出力が制御される。従って、安定期Cでは、ガス流量は一定であるがバーナー面の切替により段階的に切り替えられる。図4(2)の例では、2面バーナーの例である。また、安定期Cの後でバーナーが消された後では、パイロット用口火のみのガス流量が消費される。更に、別のCF式風呂釜やBF式風呂釜において、点火時Aにダイレクト点火される場合もある。その場合は、点火時に直接最大ガス流量に立ち上がってしまう。
図4(3)の給湯器(風呂追焚)は、浴槽内のお湯を小型のバーナーで加熱循環する追い焚きバーナーが燃焼した時のガス流量パターンである。給湯器(給湯)と同様に、点火時Aでは緩点火用のガス流量パターンが発生し、その後追い炊きバーナの最大ガス流量Qmaxに維持される。
図4(4)のファンヒータは、点火時Aでは緩点火パターンである。その後、ガス流量は最大インプット量Qmaxでまたはそれ以上の流量で急速に暖房能力を上昇させ、部屋の温度を上昇させる。その後、部屋の温度が上昇するにつれて、ステップ式の比例制御により段階的にガス流量が減少し、一定流量Q3に達する。安定期Cでは、通常、部屋の温度に対してインプットガス量が決定されるステップ式の比例制御が行われ、一定流量Q3を中心として一定のガス流量だけ上下する。従って、このファンヒータの場合は、点火時Aは緩点火パターンA−1であり、初期化過渡期Bはステップ減少パターンB−4に該当し、安定期Cはステップ制御パターンC−3に該当する。
図4(5)のストーブは、点火時Aにおいて、最大ガス流量Qmaxにパイロット用ガス流量を加えたガス流量Q2で点火し、一定時間そのガス流量が維持される。やがて、パイロットバーナー用のガス流量ΔQだけ減少し、安定期Cになる。このパイロットバーナーは、点火時において一定時間燃焼するのみであり、点火時に燃焼側のバーナーが点火せずに立ち消えしてガスがそのまま流出するのを防止する立ち消え安全機能として設けられている。従って、安定期Cにおいてこのパイロットバーナーは燃焼しない。また、安定期Cでは、ガス流量は一定に維持され、大小2段階のガス流量の制御が行われるものも、その場合は、それぞれの段階内でガス流量は一定に維持される。
図4(6)のテーブルコンロでは、点火時Aでは、ダイレクト点火の流量パターン(固定流量着火パターンA−3)であり、その後の初期過渡期Bでは、ガス流量が大きく変動し、やがて安定期Cに至る。但し、安定期においても、調理によっては手動による流量調整が行われることもある。更に、別のテーブルコンロでは、点火時Aにおいて、立ち消え安全装置用口火パターンA-4になるものも存在している。
図5に示すように、点火時パターン(A)は、点火時のガス流量の変化挙動を分類したものである。この例では、緩点火パターン(A−1)、口火パターン(A−2)、固定流量着火パターン(A−3)及び立ち消え安全装置用口火パターン(A−4)に分類している。
図6に示すように、初期過渡期パターン(B)は、点火後の初期過渡期に起こる流量パターンを分類したものである。この例では、ハンチングパターン(B−1)、単調減少パターン(B−2)、単調増加パターン(B−3)、ステップ減少パターン(B−4)及びコンロ過度期パターン(B−5)に分類している。
この初期過渡期パターン(B)中には、コンロに関して、コンロ過渡期パターンB−5が分類されている。コンロにおいては、点火が手動によるインプット調節に相当するので、点火時の最大ガス流量(または任意のガス流量)から、数秒間(0.5sec≦t≦3sec)で不規則に上下してから、一定流量に至る。一定流量は、点火時の流量よりもΔQ変化し、低くなっている。従って、ΔQ<0である。
図7に示すように、安定期パターン(C)は、初期過渡期を過ぎた後に流量パターンを分類したものである。この例では、比例制御パターン(C−1)、一定パターン(C−2)及びステップ制御パターン(C−3)に分類している。
図8に示すように、流量制御パターン(D)は、流量制御が別途実行された場合に起こる流量パターンを分類したものである。この例では、比例制御パターン(D−1)とテーブルコンロパターン(D−2)に分類している。
従って、例えば、ガス機器としてコンロ4の例に関して説明すると、コンロ4の運転が開始されたか否かは、点火時、初期過渡期、安定期で見た場合に、固定流量着火パターン(A−3)に引き続いて、コンロ過度期パターン(B−5)が現れた場合に、コンロ4の運転が開始されたと判別する。一方、点火挙動が、固定流量パターン(A−3)でなく、あるいは、点火後の初期過渡期に、コンロ過渡期パターン(B−5)が現れない場合は、コンロ以外のガス機器4´の運転が開始されたと判別することができる。コンロの安定期における挙動は、一定パターン(C−2)であり、流量制御はテーブルコンロパターン(D−2)に従って起こる。
特定のガス機器が使用されている状態における流量増変化及び流量減変化
ガス機器(特にコンロ)の使用状態において流量増変化又は流量減変化が起こった場合は、ガス機器が、安定期Cの状態で稼働されている場合、ガス流量は必ずしも一定ではない。この場合、安定期Cの条件を満足する範囲内での流量変化と、その範囲外の流量変化(人の操作をトリガーにした流量変化やガス機器の稼働開始又は稼働停止による流量変化など)とを区別する必要がある。そのために、流量変化量ΔQとして、ΔQ=Q−Qaveを求め、Qaveに対するΔQの変化割合が例えばn(例えば3)%以上の場合、流量変化ありと判定する。もちろん、ΔQがプラスの場合は、流量増変化であって、ΔQがマイナスである場合は、流量減変化である。なお、Qaveは、今回のサンプリングタイミングにおける流量Qの前m(例えば3〜5)回のサンプリングタイミングにおける各流量Qの平均値である。
流量制御時Dは、ガス機器が、安定期Cのパターンで運転中に、例えば、人の操作などのトリガーによって、所定の流量変化を起こすときである。人の操作は、例えば、コンロ4を稼働中に火力を調節する操作、給湯器の設定温度を変化させる操作、給湯器からの水量を変化させる操作などである。このような操作が行われると、安定期C中に、例えば安定期Cの範囲を超える比較的大きな流量変化が生じる。
比例制御パターンD−1は、安定期Cが比例制御パターンC−1のガス機器(例えば給湯器)において、安定期中に上記人の操作などによる比較的大きな流量変化が起きる場合に発生するパターンである。比例制御パターンD−1の特徴データは、流量増変化においては、一旦、ガス流量ΔQ1の流量増変化が生じた次にガス流量ΔQ2の流量減変化が生じ、このガス流量ΔQ1とΔQ2が、ΔQ2>0.05×ΔQ1の関係を満足し、さらに、ΔQ2のガス流量減変化が生じる時間tが、約2秒以上5秒以内(2秒≦t≦5秒)に起きることである。比例制御における流量増変化は、流量増変化後に比較的小さな流量減変化が生じる、いわゆるオーバシュート現象が見られるので、これを、この特徴データにより捉えることで、比例制御における流量増変化を検出することができる。
一方、流量減変化における比例制御パターンD−1の特徴データは、ガス流量ΔQ3の流量減変化が生じた次に、ガス流量ΔQ4の流量増変化が生じ、このガス流量ΔQ3とΔQ4が、ΔQ4>0.05×ΔQ3の関係を満足し、さらに、ΔQ4のガス流量増変化が生じる時間tが、約2秒以上5秒以内(2秒≦t≦5秒)に起きることである。比例制御における流量減変化は、流量減変化後に比較的小さな流量増変化が生じる、いわゆるアンダーシュート現象が見られるので、これを、この特徴データにより捉えることで、比例制御における流量減変化を検出することができる。
テーブルコンロパターンD−2では、比例制御パターンD−1と同様に、流量増変化において、ガス流量ΔQ1の流量増変化後のガス流量ΔQ2の流量減変化(オーバーシュート)、流量減変化において、ガス流量ΔQ3の流量減変化後のガス流量ΔQ4の流量増変化(アンダーシュート)が生じる。さらに、比例制御パターンD−1と同様に、それぞれ、ガス流量ΔQ1とΔQ2は、ΔQ2>0.05×ΔQ1の関係を満足し、ガス流量ΔQ3とΔQ4が、ΔQ4>0.05×ΔQ3の関係を満足する必要がある。そして、比例制御パターンD−1と異なる点として、ガス流量ΔQ2、ΔQ4の継続時間tが、1秒未満(0<t<1秒)である。安定期における流量変化により、このパターンD−2が発生するガス機器は、主に、テーブルコンロである。
従って、コンロの使用状態にあって、流量増、流量減変化が発生した場合、その流量変化量ΔQ=Q−Qaveに基づいて、変化の有無の判定を行い、オーバシュート、アンダーシュートの発生状況から、特に継続時間tに注目して、コンロの火力調整が行われた否かを判別できる。そして、コンロの火力調整ではないと判別した場合は、他のガス機器の使用開始もしくは使用停止として、先に説明した流量パターンのパターン認識或いは、流量変化量が各ガス機器において予め決定している流量(最低流量、最高流量)との関係を比較検討することで、他のガス機器の種類を判別できる。
機器OFFも、以上の手法を踏襲して、流量の変化量と変化パターンから判別できる。
さて、図2に示すように、使用機器判別手段X2には、使用状態監視手段X2aが付属して設けられており、使用状態にある各ガス機器の使用状態が監視されるように構成されている。図3に示す例に関して説明すると、この例の場合、第一の発生流量、第二の発生流量が認められるため、使用状態監視手段X2aの監視対象は、ΔQ1、ΔQ2となる。そして、使用状態監視手段X2aは、第一の発生流量及び第二の発生流量に関して、夫々、その発生時点、使用機器、ガス流量を少なくとも記憶、監視するように構成されている。そして、対応する流量が消滅した場合に、監視の対象となっているガス機器の使用が終了されたと判別するように構成されている。さらに、各時点で、第二の発生流量のガス機器が使用しているガス流量を得ることが可能となっている。即ち、各時点で、ガスメータから供給されるガス流量Q2から第一の発生流量に係るガス流量Q1を減算することで、後に使用が開始されたガス機器に供給されるガス流量ΔQ2を求めるように構成されている。
このようにして求められる各ガス機器毎の使用流量が、先に説明したガス流量メモリに記憶されるのである。
単独使用判別手段
この単独使用判別手段X3は、ガス流量メモリmに記憶されたガス流量から、現在使用中のコンロにおいて、その使用が単独使用とみなすべき状態にあるか否かの判別を行う。この手段における判別の最も簡単な例は、コンロが、点火、初期過渡期を経て、安定期に至った後、その後、ガス流量の変化が認められない場合に、コンロは単独で継続的にその火力で使用されている(即ち、単独使用状態にある)と判別できる。火力調整が認められる場合も同一のコンロが継続使用され、単独使用状態にあると判別する。
以下、この判別手段における判別の要件を、図9に基づいて説明する。
図9の横軸は時間を、縦軸は、他のガス機器のガス流量を示している。本願において、現在使用中のコンロの使用が単独使用とみなすべき状態にあると判別する6要件について、以下、箇条書きして説明する。横軸右端が現在である。
要件1 現在から第一制限時間前まで他のガス機器のガス使用がない(ガス流量が0)場合
要件2 現在から第二制限時間前まで他のガス機器のガス使用がなく(ガス流量が0)、現在から第一制限時間前まで他のガス機器のガス使用時間が第三制限時間未満である場合
要件3 現在から第二制限時間前まで他のガス機器のガス使用がないか(ガス流量が0)、現在から第一制限時間前まで他のガス機器のガス使用時間が第三制限時間未満である場合
要件4 現在から第一制限時間前までの他のガス機器が使用する総ガス流量が所定量未満である場合
要件5 現在から第二制限時間前まで他のガス機器のガス使用がなく(ガス流量が0)、現在から第一制限時間前までの他のガス機器が使用する総ガス流量が所定量未満である場合
要件6 現在から第二制限時間前まで他のガス機器のガス使用がないか(ガス流量が0)、現在から第一制限時間前までの他のガス機器が使用する総ガス流量が所定量未満である場合
結果、注目するコンロの第一制限時間に渡るガス使用において、このコンロが単独使用状態と見なすべき状態で使用されているか否かを、主には他のガス機器4´に供給されるガス流量から判別することができる。
計時関係
計時手段X4には第一計時手段X4aが備えられており、使用機器判別手段X2によりコンロ4の使用が有ると始めて判定された場合に、この使用開始時点を起点として使用時間を計時する。この使用時間が本願における第一使用時間である。
情報発生
この情報発生手段として働く情報発生部1dは、第一計時手段X4aにより計時される使用時間が制限時間を超えた場合で、先に説明した単独使用時間判別手段X3により、コンロ4が単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別された場合に、ガス供給警報情報もしくはガス供給遮断情報を発生する。
以上が本願に係るガス供給監視機能付きガスメータの構造の説明であるが、以下、図10に示すフローチャートに基づいて、その働きに関して説明する。図10に示すフローは、図3に示す例を想定した、コンロ4の使用が開始されるとともに、そのコンロ4の使用状態において他のガス機器4´の使用が行われた場合の情報発生に対応するフローである。
フロー
図10に示されるように、流量積算部1bから逐次、所定時間間隔のガス流量が取り込まれる(#1)。このようにして取り込まれたガス流量からガス流量に変化が発生しているか否かが、発生流量検出手段X1により判別される(#2)。発生流量の発生が認められない場合(#2:no)、ガス流量の監視を継続する。一方、発生流量の発生が確認された場合(#2:yes)、使用が開始されたガス機器が使用機器判別手段X3により判別される(#3)。
コンロの使用が認められない場合(#3:no)、ガス流量の監視を継続する。一方、コンロの使用が確認された場合(#3:yes)、計時手段による第一計時が開始される(#4)。そして、少なくとも他のガス機器に対応するガス流量メモリーmが全て0にリセットされる(#5)この状態で、順次、ガス流量が監視される(#6)。
この監視状態では、使用状態監視手段X2aでコンロが継続使用にあるか否かが監視され(#7)、コンロの継続使用が認められなくなった場合(#7:no)、ステップ#1のガス流量の監視に戻る。一方、使用状態監視手段X2aで、コンロの継続使用が確認されると(#7:yes)、第一計時手段X4aによる計時を継続する。この状態では、これまで説明してきたように、別途、他のガス機器の使用が発生・継続・停止される場合もある。
第一計時手段X4aにより計時されている第一計時時間が、第一制限時間を超えているか否かが判断される(#9)。第一制限時間を超えていない場合(#9:no)、ステップ#6のガス流量の監視に戻る。監視の継続状態で、ガス流量メモリのデータ更新を、単一ステップ分だけ行う(#8)。従って、処理が、このステップに到達する毎に、先入れ先出し方式で更新が単一回づつ進む。一方、第一制限時間を超えている場合(#9:yes)、情報発生要件、即ち、コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されているか否かが判別される(#10)。単独使用状態とみなすべき状態で使用されていない場合(#10:no)、情報の発生を伴うことなく単独使用状態とみなすべき状態に関する判定を終える。一方、使用されている場合(#10:yes)、ガス供給警報情報又はガス供給遮断情報が発生される(#11)。
以上のようにして、コンロの単独使用が継続されている状態と、コンロの使用に加えて他のガス機器の使用が始まり、或いは終了した場合に、適切な制限時間を採用して、コンロに対するガス供給管理を適切に行える。
コンロに対するガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する機能をガスメータに付加するに、できるだけ適切な状態で、これら情報を発生することができるガス供給監視機能付きガスメータを得ることができた。
ガス供給監視機能付きガスメータの設置状況を示す説明図 ガス供給監視機能付きガスメータの機能を示す機能ブロック図 ガス流量、発生流量の関係を示す説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 単独使用状態と判別すべきガス流量の変化状態の説明図 ガスメータにおけるガス流量監視のフロー図 従来採用されてきた標準安全継続使用時間の系列と延長のための系列との一例を示す図
符号の説明
1 ガス供給監視モジュール
1a 記憶部
1b 流量積算部
1c 監視部
1d 情報発生部
2 ガス供給監視機能付きガスメータ
4 コンロ
4´ 他のガス機器
7 選択スイッチ
12 緊急遮断弁
13 ガス計量部
X1 発生流量検出手段
X2 使用機器判別手段
X2a 使用状態監視手段
X3 単独使用判別手段
X4 計時手段
X4a 第一計時手段

Claims (8)

  1. 下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
    前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータであって、
    前記使用機器判別手段が、コンロと他のガス機器との使用を判別可能に構成され、
    前記制限時間として、コンロの使用が単独で継続される状態に対応する制限時間である第一制限時間前までのガス流量を経時的に記憶するガス流量記憶手段と、前記コンロの使用開始から当該コンロの継続使用を計時する第一計時手段とを備え、
    前記第一計時手段により計時されるコンロの使用時間が前記第一制限時間を超えた場合に、前記ガス流量記憶手段に記憶されたガス流量の変化から、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されているか否かを判別する単独使用判別手段を備え、
    前記単独使用判別手段により、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別された場合に、前記情報発生手段が、前記ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生するガス供給監視機能付きガスメータ。
  2. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記第一制限時間前から前記コンロが単独使用されていると判別した場合に、
    前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  3. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記第一制限時間より短い第二制限時間前から前記コンロが単独使用され、且つ、前記第一制限時間前からの他のガス機器の使用時間が第三制限時間未満であると判別した場合に、
    前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  4. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記第一制限時間より短い第二制限時間前から前記コンロが単独使用され、或いは、前記第一制限時間前からの他のガス機器の使用時間が第三制限時間未満であると判別した場合に、
    前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  5. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記他のガス機器により使用される前記第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  6. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記第一制限時間より短い第二制限時間前から前記コンロが単独使用され、且つ、前記他のガス機器により使用される前記第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、
    前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  7. 前記ガス流量記憶手段に経時的に記憶されたガス流量に基づいて、
    前記第一制限時間より短い第二制限時間前から前記コンロが単独使用され、或いは、前記他のガス機器により使用される前記第一制限時間内の総ガス流量が所定量未満であると判別した場合に、
    前記単独使用判別手段が、前記コンロが単独使用状態とみなすべき状態で使用されていると判別する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  8. 前記供給遮断情報あるいは供給警報情報が発生された場合に、これら情報に従って所定の動作を実行するか否かを選択可能な選択スイッチを備えた請求項1〜7の何れか一項記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
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