JP5090995B2 - ガス供給監視機能付きガスメータ - Google Patents

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Description

本発明は、下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータに関する。
従来、ガス漏洩を監視する監視装置として、ガス流量の増加が生じたとき、その増加流量(発生流量と呼ばれる)を単位として、その継続使用時間を監視し、その継続使用時間が予め設定された所定の制限時間(安全継続使用時間と呼ばれる)を超えた場合に、ガス供給を遮断する遮断情報を生成するように構成されるものが知られている(非特許文献1)。この種の監視装置は、例えばガスを消費する家庭或いは事業所に、そのガスの消費量を計測するために設けられるガスメータに装備される。
ここで、制限時間は、図11に示すように、各発生流量のガス消費量(実質的に、各ガス機器が使用するガス流量区分)を基準として経験的に予め設定されているものであり、そのガス流量区分内の漏洩が継続的に発生しても、当該制限時間内では問題を起こさない時間とされている。従って、安全継続使用時間は、各ガス流量区分に従って、同図に示すように、ガス流量の増加に伴って階段的にその制限時間が短くなるものとされてきた。
また、この文献に開示の技術では、標準的な安全継続使用時間の系列(図11の右上の数表に「通常」と記載され、階段状の実線で示す)と、この系列に対して、それぞれのガス消費量区分に対して制限時間が長い側に設定される系統(図11の右上の数表に「延長」と記載され、階段状の破線で示す)とが用意されている。この「延長」側の系列は、例えば、「通常」の系列で、安全継続使用時間の運用を図った場合に、ガス遮断が頻繁に起こる等の状況が発生した場合に、「延長」側の系列を選択して運用するためのものである。
さて、このような安全継続使用時間を使用する技術として、ガスメータから供給しているガスの供給先(具体的なガス機器の種別)を判別して、そのガス機器に応じて適切な監視を実行しようとする技術が提案されている(特許文献1)。この文献に開示の技術では、パターン認識手法を使用して、ガス流量の変化パターンから、供給側(下流側)で使用されるガス機器の特定が行われる。従って、使用中にあるガス機器を特定しながら、安全継続使用時間を運用できる。この特許文献1において、図11に示される処理フローは、発生流量があった場合に、その発生流量のパターンをパターン認識することで、ガス機器を判別(ガス機器の種類を特定)する。図18に示される処理フローでは、稼動中のガス機器があり、流量増加が認められた(発生流量ありと認められた)場合に、その流量増加が他の特定種類の機器によるものであるか、稼動中のガス機器によるものであるかの判別をおこなう。さらに、図20に示される処理フローでは、稼動流のガス機器があり、流量減少が認められた場合に、その流量減少が、どの種類のガス機器の停止(OFF)か、あるいは、稼動中のガス機器の流量変化によるものかを判別する。
従って、この特許文献1に開示の技術を使用することで、各発生流量に関して、ガスを消費しているガス機器毎に、その発生、継続、停止までを、ガス流量の変化を監視しながら、判別して監視することができる。ここで、継続には、ガス機器がコンロである場合の火力調整も含む。
「都市ガス工業概要(供給編)」 発行所 社団法人 日本ガス協会(図3.11 安全継続使用時間設定値) 特開2003−194331公報
上記の使用機器判別の対象の中に、所謂、コンロがある。コンロの場合、安全継続使用時間としては、普通、12Hr程度が採用されている。しかしながら、この種のコンロにあっては、その連続使用時間は、例えば、半日を超えることは少ない。一般家庭を対象として考えた場合、その連続使用時間は高々2Hr程度である。そこで、今日、上記の安全継続使用時間とは別に、コンロに対して、その最高継続使用時間を設定しておき、この最高継続使用時間を超えてコンロが使用された場合に、警報を発する、或いは、そのコンロへのガスの供給をガスメータから遮断する等の機能を設けることが考えられている。
この技術を採用しようとすると、これまでより短い時間で警報が発生されたり、ガスメータ側でガス供給が遮断されることとなる。結果、遮断があまりに頻繁に起こるとガスの使用者がわずらわしく思うこととなり易い。
本発明の目的は、コンロに対するガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する機能を付加するに、できるだけ適切な状態で、これら情報を発生することができるガス供給監視機能付きガスメータを得ることにある。
上記目的を達成するための、下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータの特徴構成は、
前記使用機器判別手段が、コンロとコンロ以外のガス機器との使用を判別可能に構成されるとともに、前記コンロにおける火力調整を検出する火力調整検出手段を備え、
前記使用機器判別手段によりコンロの使用が有ると判別され、さらに前記火力調整検出手段によりコンロにおける火力調整が検出された場合に、前記火力調整の時点を起点として前記使用時間を計時する第一計時手段を備え
前記制限時間を変更する第一制限時間変更手段を備え、前記火力調整検出手段により検出される火力調整が火力減少傾向である場合に、前記第一制限時間変更手段が制限時間を現状の制限時間より長く変更することにある。
このガス供給監視機能付きガスメータには、使用機器判別手段、火力調整検出手段、第一計時手段が備えられる。ここで、使用機器判別手段により、コンロの使用がされているか否かが判別され、さらに、コンロの火力調整が行われたか否かが、火力調整検出手段で検出の対象となる。そして、コンロが使用され、火力調整があった場合は、計時手段である第一計時手段は、その火力調整の時点を起点として計時する。この計時時間(使用時間に相当)は、ガス供給警報情報、ガス供給遮断情報の発生の判断時間となる。
したがって、この構成では、火力調整が計時の起点とされるため、コンロ特有の制限時間を設ける場合にあっても、ガス供給を長く継続する、換言すると情報の発生を遅らせることが可能となり、適正に情報発生を行うことが可能となる。
また、前記制限時間を変更する第一制限時間変更手段を備え、前記火力調整検出手段により検出される火力調整が火力減少傾向である場合に、前記第一制限時間変更手段が制限時間を現状の制限時間より長く変更するが、これは、火力調整が火力減少傾向である場合は、制限時間を長くしても問題をおこさず、ユーザの利便性を確保できるためである。
また、コンロにより使用されるガス流量を検出するガス流量検出手段と、制限時間を変更する第二制限時間変更手段とを備え、
ガス流量検出手段により検出されるガス流量に対応して、第二制限時間変更手段は、ガス流量が小さくなるに従って制限時間が長くなるように制限時間を変更する構成とすることも好ましい。
本来制限時間は、図11に示す例からも示すように、ガス流量に関係して設定されるべきであり、その流量が小さければ小さい程、制限時間としては、長い時間が許容される。そこで、ガス流量検出手段を設けるとともに、第二制限時間変更手段を設け、ガス流量の値に応じて、コンロのガス流量可変範囲内における位置(大小関係)に応じて制限時間を補正することで、ユーザの利便性を図ることができる。
また、制限時間を変更する第三制限時間変更手段を備え、
使用機器判別手段により、一のコンロの使用状態において、他のコンロ又は他のガス機器の使用が検出された場合に、第三制限時間変更手段が、制限時間を現状の制限時間より長く変更することが好ましい。
ガスメータの下流側で、更なるガス機器の使用が開始されたのであれば、ユーザが在宅していると考えられ、制限時間を現状の制限時間に対して延長しても問題ないためである。
また、上記目的を達成するための、下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータの特徴構成は、
前記使用機器判別手段が、コンロとコンロ以外のガス機器との使用を判別可能に構成されるとともに、前記コンロにおける火力調整を検出する火力調整検出手段を備え、
前記使用機器判別手段によりコンロの使用が有ると判別され、さらに前記火力調整検出手段によりコンロにおける火力調整が検出された場合に、前記火力調整の時点を起点として前記使用時間を計時する第一計時手段を備え、
前記使用機器判別手段によりコンロの使用が最初に有ったと判別された場合に、その判別された時点を起点とし前記第一計時手段による計時が始まるまで前記使用時間を計時する第二計時手段を備えたことにある
このように、第一計時手段、第二計時手段を備えることで、コンロの使用が開始された時点からの経過時間も考慮して、ガス供給の管理を行えるためである。先に説明した、安全継続使用時間による管理を、この第二使用時間に基づいて実行することが可能となる。
また、供給遮断情報あるいは供給警報情報が発生された場合に、これら情報に従って所定の動作を実行するか否かを選択可能な選択スイッチを備えることも好ましい。
この構成を採用することで、コンロの使用に対して、ガスメータの遮断を行ったり、警報を発したり等の所定の動作を行うか否かを、選択スイッチを使用して、ユーザが選択できる。
以下、図面に基づいて本願に係るガス供給監視機能付きガスメータ2について説明する。
図1は、ガス供給監視モジュール1を備えたガスメータ2が設備された家庭3(ガス使用施設の一例)の概略構成を示している。図2は、ガスメータ2の構成を示す説明図である。
家庭
各家庭3には引き込み管を介して都市ガスが引き込まれており、その各家庭3への入口位置にガスメータ2が設備される。ガスメータ2は、各家庭3に供給されるガス量の計測の用に供されるとともに、コンロ4の異常連続使用に対しては、これまで説明してきた制限時間に基づいて、コンロ4の使用状況の監視を行うように構成されている。そして、コンロ4が異常連続使用状態にあると判断した場合は、警報器5から警報を発したり、ガスメータ2において家庭3内へのガスの供給を停止するように構成されている。
ガスメータ
図2は、上記のガスメータ2の機能を簡略化して示したものである。
ガスメータ2には、都市ガスの流入部位に緊急遮断弁12が備えられるとともに、その下流側にガス計量部13が設けられている。前記緊急遮断弁12は、ガス供給監視モジュール1により発生されるガス供給遮断情報により遮断作動し、下流側へのガスの供給を遮断する。一方、各家庭の台所6には警報用の警報器5が備えられている。ガスメータ2からガス供給警報情報が発生された場合は、ガスメータ2からガス供給者が運営するセンター(図外)にガス供給警報情報が送られ、このセンターからガス使用者に何らかのアプローチを行うこととなる。ただし、ガスメータ2或いは警報器5に付属して設けられる選択スイッチ7により(図2は、警報器5側に選択スイッチ7を設けた例である)、上記のガス供給遮断情報あるいはガス供給警報情報が発生された場合にあっても、それら情報に連動した連動動作を行わないようにも選択できるように構成されている。即ち、選択スイッチ7において、動作を許容する選択が成されている状況では、ガス供給遮断情報の発生は遮断動作に繋がり、ガス供給警報情報の発生は警報動作に繋がるが、動作を禁止する選択が成されている場合は、いずれの動作も実行されることはない。
前記ガス計量部13は、このガス計量部13を通過するガスの流量を計測するように構成されている。そして、図2に示すように、ガス計量部13を通過したガスが、各ガス機器4、4´に送られる。
さて、ガス計量部13としては、従来のガスメータで広く使用されていた一定の体積のガスが流れたときにパルス信号を出力する膜式流量計ではなく、2秒以下の間隔で瞬間的なガス流量を検出することができる流量計を採用する。例えば、ガス流路に沿って双方向に超音波を送出し、それぞれの伝播時間からガス流速を検出し、ガス配管の断面積との関係から瞬間ガス流量信号を出力する超音波流量計が好ましい。それ以外には、ガス流にフルイディック振動を発生させその振動周波数から流速を検出するフルイディックメータや、膜式流量計であってもパルス信号の間隔が従来よりも狭く2秒以下の間隔でパルス信号が出力されるものでも良い。或いは、熱線からの温度分布がガス流量に応じて変化したのを検出する熱線式流量計であってもよい。
上記のような、比較的短い間隔で瞬間的なガス流量を検出することができるガス流量計を使用することにより、時間に対するガス流量の波形をより正確に検出することができ、流量パターンを基準にしたガス機器の判定が可能となる。
ガス供給監視モジュール
ガス供給監視モジュール1はマイクロコンピュータから構成されており、その構成は、制御プログラムが格納されたROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、制御プログラムを実行する演算装置とからなる(図示せず)。従って、ハードウェアとそれに格納されるソフトウェアとの共働により、一定の機能を発揮できるように構成されている。
ガス供給監視モジュール1には、記憶部1a、流量積算部1b、監視部1c及び情報発生部1dが備えられている。
以下、流量積算に関与する部位とガス供給遮断情報あるいはガス供給警報情報の生成に関する部位の順に説明する。
流量積算関係
先にも説明したように、ガス計量部13から瞬時的なガス流量がガス供給監視モジュール1に入力される。図3は、横軸に時間tを、縦軸に、それぞれ流量Q(a)及び、流量Q(b)を示している。ここで、(a)は発生流量の説明のための図であり、(b)は実際にガス計量部13を通過しているガス流量を示す図である。
図3(b)は、実線で流量が初期にQ1だけ流れ、次にQ2流れ、再度Q1に戻った状況を示している。ここで、Q2の発生時に流量変化は2段となっているが、このことは、使用が開始されるガス機器が緩点火で点火するガス機器であることを示している。従って、このガス機器はコンロ以外の他のガス機器である。さらに一点鎖線で、Q1がコンロの使用により発生する発生流量である場合に、その火力調整が行われ、流量がQ1´に増加した場合の状況を示している。
流量積算部1bでは、所定時間間隔で入力してくる流量情報を処理することで、所定の単位時間に流れるガス流量を積算検知することができる。この流量積算部1bでは、通常、分単位で、その時間に通過したガス流量を積算し、所定期間(例えば一ヶ月)の家庭でのガス使用量を知ることができる。また、分単位で積算流量を逐次、監視部1cに出力する。
監視関係
監視部1cには、図2に示すように発生流量検出手段X1、使用機器判別手段X2、火力調整検出手段X3,計時手段X4、制限時間管理手段X5が備えられている。
記憶部
記憶部1aには、図2に示すように、使用機器判別に使用するための情報である使用機器判別情報I1,I2、制限時間情報I3が記憶されている。上記使用機器判別情報としては、後に詳細に説明するようにガス流量パターン情報I1、部分流量パターン情報I2(点火時パターン(A),初期過渡期パターン(B),安定期パターン(C),及び流量制御パターン(D))が含まれている。
発生流量検出手段
この発生流量検出手段X1は、入力されてくる所定期間毎の流量を経時的にモニターしており、発生流量の発生を監視する。図3に示す例に基づいて説明すると、この例における流量変化は、ガスの使用がない(流量がない)状態から、最初、流量Q1の発生があり、その後、しばらくこの流量が継続された後、流量がQ2に増加し、再度流量がQ1に減少している。したがって、この状況は、流量Q1=ΔQ1を消費するガス機器4、4´が作動した後、そのガス機器4、4´が働いている状態で、流量Q2−Q1=ΔQ2を消費するガス機器4、4´が新たに作動を開始したことを示している。
従って、この発生流量検出手段X1では、最初のガス機器の作動開始を第一の発生流量として検出し、次に、発生するガス流量の変化を第二の発生流量として検出する。第二の発生流量に関しては、新たなガス機器の作動が開始された場合Q2と、作動しているガス機器の火力調整が成された場合Q1´がある。これら場合の判別に関しては、流量増変化時の判別の説明で詳述する。
使用機器判別手段
この使用機器判別手段X2は、ガスメータに対して、その下流側、即ちガス供給側において使用されているガス機器4、4´を、入力されてくるガス流量の変化パターンから判別するように構成されている。さらに具体的には、ガス機器4、4´として、コンロ4とコンロ以外のガス機器4´との使用を判別可能に構成されるとともに、一のコンロ4の使用状態において、他のガス機器4´の使用が開始されたか否か、さらにそのガス機器が停止されたかを判別するように構成されている。基本的には、ガス機器の停止は、発生流量の判別、流量変化の判別で判明しているコンロ4とコンロ以外のガス機器4´が使用している流量ΔQ1,ΔQ2、ΔQ1´の消滅で、そのガス機器4、4´が停止されたものと判別する。
判別手法の詳細は、先に示した先行技術に開示の手法と同じであるが、その概略を説明すると以下のような構成とされている。
前記記憶部1aには、使用機器判別情報として、ガス流量パターン情報I1、部分流量パターン情報I2(点火時パターン(A),初期過渡期パターン(B),安定期パターン(C),及び流量制御パターン(D))が記憶されている。
ここで、部分流量パターンは、燃焼制御に伴って発生する一連のガス流量パターンを分割した部分流量パターンを、制御ステップ毎に分類して格納したものであり、可能性のあるできるだけ多くのまたは全てのガス機器の部分流量パターンが、あらかじめ分析され、それらの部分流量パターンが、制御ステップ毎に分類され格納されている。即ち、点火時(A),初期過渡期(B),安定期(C),及び流量制御(D)に分類されている。
ガス流量パターン情報I1は、ガスの使用が始まってから所定の時間が経過するまでの、点火時、初期過渡期、安定期までの、ガス機器別の流量パターンを分類した情報である。
図4(1)の給湯器(給湯)のガス流量パターンは、点火時Aは、点火に最適なガス流量に制御して緩点火が行われ、所定期間緩点火のガス流量を維持した後、最大ガス流量Qmax(または任意のガス流量)にしてフィードフォワード及びフィードバック制御に入る。やがて、ガス流量が収束しながらガス流量が一定の安定期Cになる。点火時Aと安定期Cとの間の初期過渡期Bでは、給湯器のフィードフォワード制御及びフィードバック制御に応じて、ガス流量の変化の仕方は異なるが、この例では、最大インプット量Qmax(または任意のガス流量)から上下に振幅しながら安定期の一定流量に収束していく第1のパターンである。それ以外には、最大インプット量Qmax(または任意のガス流量)から徐々に減少して安定期の一定流量に収束する第2のパターンや、最大インプット量Qmaxとは異なる任意のガス流量から徐々に増加して安定期の一定流量に収束する第3のパターンなどがある。
図4に戻り、(2)の排気筒を利用したCF式風呂釜や、排気筒を必要としないバランス型のBF式風呂釜の流量パターンでは、点火時Aは、パイロット点火のパターンとなり、その後初期過渡期を経ることなく、一定流量の安定期Cに移る。点火時Aにおいて、最初にパイロットが点火され、パイロットバーナー用にごく少量のガス流量が発生する。この少量のガス流量が継続する時間は約3秒以上であり、その後、ガス流量がバーナ数の面数に対応したガス流量になり、バーナーが点火する。CF式風呂釜やBF式風呂釜は、安定期Cでは、比例弁を利用した制御ではなく、バーナーの面切り替えによってその出力が制御される。従って、安定期Cでは、ガス流量は一定であるがバーナー面の切替により段階的に切り替えられる。図4(2)の例では、2面バーナーの例である。また、安定期Cの後でバーナーが消された後では、パイロット用口火のみのガス流量が消費される。更に、別のCF式風呂釜やBF式風呂釜において、点火時Aにダイレクト点火される場合もある。その場合は、点火時に直接最大ガス流量に立ち上がってしまう。
図4(3)の給湯器(風呂追焚)は、浴槽内のお湯を小型のバーナーで加熱循環する追い焚きバーナーが燃焼した時のガス流量パターンである。給湯器(給湯)と同様に、点火時Aでは緩点火用のガス流量パターンが発生し、その後追い炊きバーナの最大ガス流量Qmaxに維持される。
図4(4)のファンヒータは、点火時Aでは緩点火パターンである。その後、ガス流量は最大インプット量Qmaxでまたはそれ以上の流量で急速に暖房能力を上昇させ、部屋の温度を上昇させる。その後、部屋の温度が上昇するにつれて、ステップ式の比例制御により段階的にガス流量が減少し、一定流量Q3に達する。安定期Cでは、通常、部屋の温度に対してインプットガス量が決定されるステップ式の比例制御が行われ、一定流量Q3を中心として一定のガス流量だけ上下する。従って、このファンヒータの場合は、点火時Aは緩点火パターンA−1であり、初期化過渡期Bはステップ減少パターンB−4に該当し、安定期Cはステップ制御パターンC−3に該当する。
図4(5)のストーブは、点火時Aにおいて、最大ガス流量Qmaxにパイロット用ガス流量を加えたガス流量Q2で点火し、一定時間そのガス流量が維持される。やがて、パイロットバーナー用のガス流量ΔQだけ減少し、安定期Cになる。このパイロットバーナーは、点火時において一定時間燃焼するのみであり、点火時に燃焼側のバーナーが点火せずに立ち消えしてガスがそのまま流出するのを防止する立ち消え安全機能として設けられている。従って、安定期Cにおいてこのパイロットバーナーは燃焼しない。また、安定期Cでは、ガス流量は一定に維持され、大小2段階のガス流量の制御が行われるものも、その場合は、それぞれの段階内でガス流量は一定に維持される。
図4(6)のテーブルコンロでは、点火時Aでは、ダイレクト点火の流量パターン(固定流量着火パターンA−3)であり、その後の初期過渡期Bでは、ガス流量が大きく変動し、やがて安定期Cに至る。但し、安定期においても、調理によっては手動による流量調整が行われることもある。更に、別のテーブルコンロでは、点火時Aにおいて、立ち消え安全装置用口火パターンA−4になるものも存在している。
図5に示すように、点火時パターン(A)は、点火時のガス流量の変化挙動を分類したものである。この例では、緩点火パターン(A−1)、口火パターン(A−2)、固定流量着火パターン(A−3)及び立ち消え安全装置用口火パターン(A−4)に分類している。
図6に示すように、初期過渡期パターン(B)は、点火後の初期過渡期に起こる流量パターンを分類したものである。この例では、ハンチングパターン(B−1)、単調減少パターン(B−2)、単調増加パターン(B−3)、ステップ減少パターン(B−4)及びコンロ過度期パターン(B−5)に分類している。
図6の初期過渡期の部分流量パターンには、コンロ過渡期パターンB−5が含まれている。手動によるインプット調節であるので、点火時の最大ガス流量Qmax(または任意のガス流量Q2)から、数秒間(0.5sec≦t≦3sec)で不規則に上下してから、一定流量に至る。一定流量は、点火時の流量よりもΔQだけ低くなっている。従って、ΔQ<0である。
図7に示すように、安定期パターン(C)は、初期過渡期を過ぎた後に流量パターンを分類したものである。この例では、比例制御パターン(C−1)、一定パターン(C−2)及びステップ制御パターン(C−3)に分類している。
図8に示すように、流量制御パターン(D)は、流量制御が別途実行された場合に起こる流量パターンを分類したものである。この例では、比例制御パターン(D−1)とテーブルコンロパターン(D−2)に分類している。
従って、例えば、ガス機器としてコンロ4の例に関して説明すると、コンロ4の運転が開始されたか否かは、点火時、初期過渡期、安定期で見た場合に、固定流量着火パターン(A−3)に引き続いて、コンロ過度期パターン(B−5)が現れた場合に、コンロ4の運転が開始されたと判別する。一方、点火挙動が、固定流量パターン(A−3)でなく、あるいは、点火後の初期過渡期に、コンロ過渡期パターン(B−5)が現れない場合は、コンロ以外のガス機器4´の運転が開始されたと判別する。コンロの安定期における挙動は、一定パターン(C−2)であり、流量制御はテーブルコンロパターン(D−2)に従って起こる。
特定のガス機器が使用されている状態における流量増変化及び流量減変化
ガス機器(特にコンロ)の使用状態において流量増変化又は流量減変化が起こった場合は、ガス機器が、安定期Cの状態で稼働されている場合、ガス流量は必ずしも一定ではない。この場合、安定期Cの条件を満足する範囲内での流量変化と、その範囲外の流量変化(人の操作をトリガーにした流量変化やガス機器の稼働開始又は稼働停止による流量変化など)とを区別する必要がある。そのために、本実施の形態では、流量変化量ΔQとして、ΔQ=Q−Qaveを求め、Qaveに対するΔQの変化割合が例えばn(例えば3)%以上の場合、流量変化ありと判定する。もちろん、ΔQがプラスの場合は、流量増変化であって、ΔQがマイナスである場合は、流量減変化である。なお、Qaveは、今回のサンプリングタイミングにおける流量Qの前m(例えば3〜5)回のサンプリングタイミングにおける各流量Qの平均値である。
流量制御時Dは、ガス機器が、安定期Cのパターンで運転中に、例えば、人の操作などのトリガーによって、所定の流量変化を起こすときである。人の操作は、例えば、コンロを稼働中に火力を調節する操作、給湯器の設定温度を変化させる操作、給湯器からの水量を変化させる操作などである。このような操作が行われると、安定期C中に、例えば安定期Cの範囲を超える比較的大きな流量変化が生じる。
比例制御パターンD−1は、安定期Cが比例制御パターンC−1のガス機器(例えば給湯器)において、安定期中に上記人の操作などによる比較的大きな流量変化が起きる場合に発生するパターンである。比例制御パターンD−1の特徴データは、流量増変化においては、一旦、ガス流量ΔQ1の流量増変化が生じた次にガス流量ΔQ2の流量減変化が生じ、このガス流量ΔQ1とΔQ2が、ΔQ2>0.05×ΔQ1の関係を満足し、さらに、ΔQ2のガス流量減変化が生じる時間tが、約2秒以上5秒以内(2秒≦t≦5秒)に起きることである。比例制御における流量増変化は、流量増変化後に比較的小さな流量減変化が生じる、いわゆるオーバシュート現象が見られるので、これを、この特徴データにより捉えることで、比例制御における流量増変化を検出することができる。
一方、流量減変化における比例制御パターンD−1の特徴データは、ガス流量ΔQ3の流量減変化が生じた次に、ガス流量ΔQ4の流量増変化が生じ、このガス流量ΔQ3とΔQ4が、ΔQ4>0.05×ΔQ3の関係を満足し、さらに、ΔQ4のガス流量増変化が生じる時間tが、約2秒以上5秒以内(2秒≦t≦5秒)に起きることである。比例制御における流量減変化は、流量減変化後に比較的小さな流量増変化が生じる、いわゆるアンダーシュート現象が見られるので、これを、この特徴データにより捉えることで、比例制御における流量減変化を検出することができる。
テーブルコンロパターンD−2では、比例制御パターンD−1と同様に、流量増変化において、ガス流量ΔQ1の流量増変化後のガス流量ΔQ2の流量減変化(オーバーシュート)、流量減変化において、ガス流量ΔQ3の流量減変化後のガス流量ΔQ4の流量増変化(アンダーシュート)が生じる。さらに、比例制御パターンD−1と同様に、それぞれ、ガス流量ΔQ1とΔQ2は、ΔQ2>0.05×ΔQ1の関係を満足し、ガス流量ΔQ3とΔQ4が、ΔQ4>0.05×ΔQ3の関係を満足する必要がある。そして、比例制御パターンD−1と異なる点として、ガス流量ΔQ2、ΔQ4の継続時間tが、1秒未満(0<t<1秒)である。安定期における流量変化により、このパターンD−2が発生するガス機器は、主に、テーブルコンロである。
従って、コンロの使用状態にあって、流量増、流量減変化が発生した場合、その流量変化量ΔQ=Q−Qaveに基づいて、変化の有無の判定を行い、オーバーシュート、アンダーシュートの発生状況、特にその継続時間tおよびその流量変化量等から、コンロの火力調整が行われた否かを判別できる。そして、コンロの火力調整ではないと判別した場合は、他のガス機器の使用開始もしくは使用停止として、先に説明した流量パターンのパターン認識或いは、流量変化量が各ガス機器において予め決定している流量(最低流量、最高流量)との関係を比較検討することで、他のコンロ、他のガス機器の種類を判別できる。
火力調整検出手段
この火力調整検出手段X3は、現在使用中のコンロ4において、その火力調整が行われたか否か、さらに、その火力調整が、現在の火力に対して増加側か減少側かの検出を行う。
この検出も、上記した手法に従ってガス流量の変化パターンをみて行うが、先に説明したコンロ過渡期パターンのように、変化の前又は後で一定のオーバーシュートが発生することを前提として、ガス流量の変化範囲が、コンロ4のガス流量の変化域内であることに基づいて火力調整を判別する。即ち、変化の前又は後でオーバーシュートが認められ、さらに、そのガス流量の変化域がコンロ4に予定されるガス流量範囲である場合に、使用中のコンロ4において火力調整がされたものと判別する。この要件を満たさない場合は、使用機器判別手段X2による、他のガス機器4´の使用開始の判別に戻る。
結果、これまで説明してきた各発生流量に関して、その発生流量についてのガス流量の変化パターンを流量の絶対値との関係でパターン認識することで、コンロ4の使用が開始されたか否か、そのコンロ4の使用状態において火力調整が行われたかどうか、さらには、他のガス機器4´のガス使用が開始されたか否かを判別する。
さて、図3に示す例に戻って説明すると、この例の場合、第一の発生流量、第二の発生流量が認められるため、監視対象は、ΔQ1(ΔQ1´)、ΔQ2となる。そして、第一の発生流量及び第二の発生流量に関して、夫々、その発生時点、使用機器、ガス流量を少なくとも記憶、監視する。そして、対応する流量ΔQ1(ΔQ1´)、ΔQ2が消滅した場合に、監視の対象となっているガス機器の使用が終了されたと判別する。
このようにして求められる各ガス機器毎の使用流量が、先に説明したガス流量メモリに記憶されるのである。
計時関係
図2に示すように、計時手段X4としては、第一計時手段X4a及び第二計時手段X4bが設けられている。
第一計時手段
第一計時手段X4aは、使用機器判別手段X2によりコンロ4の使用が有ると初めて判定され、その後、さらに火力調整検出手段X3によりコンロ4における火力調整が検出された場合に、火力調整の時点を起点として使用時間を計時する。この使用時間が本願における第一使用時間である。従って、この第一計時手段X4aでは、火力調整の度毎に計時がリセットされて再開されるため、この第一計時手段X4aで計時される使用時間は、最後に火力調整が行われた時点から現在までの使用時間となる。
第二計時手段
この第二計時手段X4bは、使用機器判別手段X2によりコンロ4の使用が最初に有ったと判定された場合に、その判定時点(実質的にはコンロ4の使用が開示された時点)を起点として、先に説明した第一使用時間による計時が始まるまで使用時間を計時する。複数回の火力調整が行われた場合は、コンロの使用開始から最後の火力調整に至るまでの時間が、この第二計時手段による計時時間となる。この使用時間が本願における第二使用時間である。従って、この第二計時手段X4bでは、コンロ4の使用が始まってから、最後の火力調整が行われるまで、その使用が継続的に行われている状態における継続使用時間が計時されることとなる。
制限時間管理関係
図2に示すように、制限時間管理手段X5としては、制限時間取込手段X5a、第一制限時間変更手段X5b、第二制限時間変更手段X5c及び第三制限時間変更手段X5dが設けられている。
制限時間取込手段
この制限時間取込手段X5aは、使用機器判別手段X2により、発生流量の発生が判別された状態で、コンロ4に対して予め設定されている制限時間を記憶部1aに記憶された制限時間記憶情報から取り込む。記憶部1aに記憶されている制限時間は、コンロが使用される平均的な時間とされている。
第一制限時間変更手段
この第一制限時間変更手段X5bは、火力調整検出手段X3により検出される火力調整が火力減少傾向である場合に制限時間を現状の制限時間Tmaxより長く変更する(Tmax=Tmax+ΔT)、一方、火力調整検出手段X3により検出される火力調整が火力増加傾向である場合に制限時間を現状の制限時間より短く変更する(Tmax=Tmax−ΔT)。ここで、ΔTは予め定められている。
第二制限時間変更手段
この第二制限時間変更手段X5cは、流量積算部1b(ガス流量検出手段に相当)により出力されるガス流量に対応して、ガス流量が小さくなるに従って制限時間が長くなるように制限時間を変更する(Tmax=Tmax(1+α))。一方、ガス流量が大きくなるに従って制限時間が短くなるように制限時間を変更する(Tmax=Tmax(1−α))。ここで、αは0より大きく1未満で、予め流量に応じて定められている。即ち、実際の流量と予めコンロに定められている標準の流量である標準流量との偏差に応じて、偏差が大きい程αが1に近い値を取るように設定されている。
第三制限時間変更手段
この第三制限時間変更手段X5dは、使用機器判別手段X2により、一のコンロ4の使用状態において、他のガス機器4´の使用が検出された場合に、制限時間を現状の制限時間より長く変更する(Tmax=Tmax(1+β))。
ここで、βは0より大きく1未満で、予め定められている。
情報発生
この情報発生手段として働く情報発生部1dは、計時手段X4により計時される使用時間の内、早い方の使用時間(この実施形態の場合は第二使用時間)が制限時間を超えた場合にガス供給警報情報を発生し、早い方の使用時間より遅い使用時間(この実施形態の場合は第一使用時間)が制限時間を超えた場合にガス供給遮断情報を発生する。
以上が本願に係るガス供給監視機能付きガスメータの構造の説明であるが、以下、図9、図10に示すフローチャートに基づいて、その働きに関して説明する。図9に示すフローは、図3に示す状況での、コンロ4の使用が開始されるとともに、そのコンロ4の使用状態において他のガス機器4´の使用が行われた場合或いは火力調整の情報発生に対応するメインフローである。
一方、図10に示すフローは、図9に示すフローのステップ#10で実行される制限時間の変更処理の詳細を示すサブフローである。
メインフロー
図9に示されるように、流量積算部1bから逐次、所定時間間隔のガス流量が取り込まれる(#1)。このようにして取り込まれたガス流量からガス流量に変化が発生しているか否かが、発生流量検出手段X1により判別される(#2)。そして、発生流量の発生が認められない場合(#2:no)、ガス流量の監視を継続する。一方、発生流量の発生が確認された場合(#2:yes)、使用機器判別手段X2が、その発生流量がコンロ4の使用開始によるものか否かを判別する(#3)。コンロ4の使用開始でない場合(#3:no)は、さらにガス流量の監視を継続する。一方、コンロ4の使用が有ると最初に判別されると(#3:yes)、その時点で、制限時間取込手段X5aが、記憶部1aに記憶された制限時間を取り込む(#4)。この段階で、第一使用時間は0とセットされ、第二計時手段X4bによる計時(第二使用時間)が開始される(#5)。
その以降は、以下の3系統で並行して進められる。
その一系統の処理は、少なくとも本願が特徴とするコンロ4における火力調整の有無を監視し、火力調整があった場合は、その火力調整の時点を起点として第一計時を行い、計時される第一使用時間に従って、ガス供給遮断情報を発生する処理系統である。
その他の系統の処理は、従来型の処理系統であり、コンロ4の使用開始の時点を起点として第二計時を行い、計時される第二使用時間に従ったガス供給警報情報の発生を行う処理系統である。
上記#5の処理段階に到達すると、流量積算部1bで積算されるガス流量を順次取り込みながら(#6)、発生流量検出手段X1により、ガス流量の変動である発生流量が有ったか否かの判断を伴った形態で行われる(#7)。
ガス流量に変動が起こっていると判別された場合(#7:yes)で、さらにその発生流量がコンロの火力調整である場合は、その発生流量の検出で、第一計時手段X4aによる計時がリセットされ、開始される(#8)。一方、第二計時手段X4bによる計時が終了される(#9)。さらに、このガス流量の変動が起こった場合は、ガス流量の変化傾向、ガス流量の絶対値及び他のガス機器の運転が開始されたか否かに従って、制限時間が変更される(#10)。制限時間の変更に関しては、図10に示すサブフローで、その詳細を説明する。そして、逐次、計時が進められる。
一方、発生流量が検出されずガス流量の変動が起こっていない場合(#7:no)は、第一使用時間、第二使用時間が計時されるが、監視の継続に従って、第一使用時間とその時点の制限時間とが比較され(#11)、第一使用時間が制限時間に到達した場合(#11:yes)は,ガス供給遮断情報が生成される(#12)。また、第二使用時間とその時点の制限時間とが比較され(#13)、第二使用時間が制限時間に到達していない場合(#13:no)は、計時を繰り返す。一方、第二使用時間が制限時間に到達した場合(#13:yes)は,ガス供給警報情報が生成される(#14−2)。このガス供給警報情報の発生は、一度だけ発生される(#14−1)。
サブフロー
図10に示すこのサブフローでは、ガス流量の変化傾向、ガス流量の絶対値及び他のガス機器の運転が開始されたかに従って、制限時間が変更される(メインフローの#10)。
図10に示されるように、現在の制限時間がTmaxとして登録される(#21)。そして、使用機器判別手段X2及び火力調整検出手段X3の判別・検出結果から、発生しているガス流量の変化が現在使用中のコンロの火力調整によるものか否かが判別される(#22)。そして、他のガス機器4´の運転開始による場合(#22:no)、他のガス機器4´の使用増加を伴う分だけ、Tmaxの延長(×(1+β):ここでβは正の値)が計られる(#23)。一方、火力調整であると判別された場合(#22:yes)、火力調整が、火力の減少側か増加側かの判断が成される(#24)。減少側でない場合(火力の増加側である場合 #24:no)は、所定量ΔTだけ、Tmaxの短縮が計られる(#25−1、)。減少側の場合(#24:yes)は、所定量ΔTだけ、Tmaxの延長が計られる(#25−2)。
さらに、現在のガス流量が確認され(#26)、そのガス流量が予め設定されている標準的なガス流量との関係で、その大小関係が比較される(#27)。そして、大きい場合(#27:no)は、その分に見合っただけのTmaxの短縮(×(1−α):ここでαは0以上1未満の正の値)が計られる(#28−1)。小さい場合(#27:yes)は、その分に見合っただけのTmaxの延長(×(1+α):ここでαは0以上1未満の正の値)が計られる(#28−2)。
そして、上記のようにして変更された制限時間が、メインフロー側に戻される(#29)。
以上のようにして、制限時間がコンロ4の使用状態に対応されて設定され、コンロ4の異常継続使用と、ガスメータ2における不必要な遮断の回避との両立を図ることができる。
〔別実施形態〕
(1) 上記の実施の形態では、計時用に、コンロの火力調整時点を起点とする第一計時手段と、コンロの使用開始時点を起点とし、火力調整が行われた場合に計時を完了をする第二計時手段とを設け、第二計時手段に計時される使用時間である第二使用時間を、ガス供給警報情報の発生に係らしめ、第一計時手段に計時される使用時間である第一使用時間を、ガス供給遮断情報の発生に係らしめた。
しかしながら、計時用に、第一計時手段により計時される使用時間である第一使用時間、第二計時手段により計時される使用時間である第二使用時間について、第一使用時間と、第二使用時間に0以上1未満の係数を乗算した時間との合算時間を第三使用時間として求める第三計時手段を設けておき、この計時手段により計時される第三使用時間を、情報発生に使用する使用時間としても良い。この場合、コンロの使用開始から火力調整までの使用時間も加味した状態で、情報の発生を行うことができる。
(2) 上記の実施の形態では、計時用に、コンロの火力調整時点を起点とする第一計時手段と、コンロの使用開始時点を起点とし、火力調整が行われた場合に計時を完了をする第二計時手段とを設け、第二計時手段に計時される使用時間である第二使用時間を、ガス供給警報情報の発生に係らしめ、第一計時手段に計時される使用時間である第一使用時間を、ガス供給遮断情報の発生に係らしめた。
しかしながら、第二計時手段により計時される、コンロの使用が最初に有ったと判別された時点から現在までの経過時間である使用時間を第四使用時間として、
前記第一使用時間に対してその比較対象となる第一制限時間と、前記第四使用時間に対してその比較対象となる第二制限時間とを別個に備え、
前記情報発生手段が、
前記第一使用時間及び第四使用時間の内、それぞれ対応する制限時間との関係で、対応する制限時間に早く到達した使用時間が出現した場合に前記供給警報情報を発生し、前記供給警報情報の発生の後、遅く到達した使用時間が出現した場合に前記供給遮断情報を発生する構成としてもよい。
このようにすることで、火力調整があってから現在までの使用時間、コンロの使用開始から現在までの使用時間のそれぞれに対して、適切な制限時間を設けておいて、早く満了する使用時間が出現した場合に供給警報を発生し、遅く満了した使用時間が出現した場合に遮断情報を発生でき、適切なガス供給管理を行える。
コンロに対するガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する機能を付加するに、できるだけ適切な状態で、これら情報を発生することができるガス供給監視機能付きガスメータを得ることができた。
ガス供給監視機能付きガスメータの設置状況を示す説明図 ガス供給監視機能付きガスメータの機能を示す機能ブロック図 ガス流量及び発生流量の関係を示す説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 使用機器判別情報の説明図 ガス供給監視機能付きガスメータにおけるガス流量監視のメインフロー図 ガス供給監視機能付きガスメータにおけるガス流量監視のサブフロー図 従来採用されてきた標準安全継続使用時間の系列と延長のための系列との一例を示す図
符号の説明
1 ガス供給監視モジュール
1a 記憶部
1b 流量積算部
1c 監視部
1d 情報発生部
2 ガス供給監視機能付きガスメータ
4 コンロ
4´ 他のガス機器
7 選択スイッチ
12 緊急遮断弁
13 ガス計量部
X1 発生流量検出手段
X2 使用機器判別手段
X3 火力調整検出手段
X4 計時手段
X4a 第一計時手段
X4b 第二計時手段
X5 制限時間管理手段
X5a 制限時間取込手段
X5b 第一制限時間変更手段
X5c 第二制限時間変更手段
X5d 第三制限時間変更手段

Claims (8)

  1. 下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
    前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータであって、
    前記使用機器判別手段が、コンロとコンロ以外のガス機器との使用を判別可能に構成されるとともに、前記コンロにおける火力調整を検出する火力調整検出手段を備え、
    前記使用機器判別手段によりコンロの使用が有ると判別され、さらに前記火力調整検出手段によりコンロにおける火力調整が検出された場合に、前記火力調整の時点を起点として前記使用時間を計時する第一計時手段を備え
    前記制限時間を変更する第一制限時間変更手段を備え、前記火力調整検出手段により検出される火力調整が火力減少傾向である場合に、前記第一制限時間変更手段が制限時間を現状の制限時間より長く変更するガス供給監視機能付きガスメータ。
  2. 前記コンロにより使用されるガス流量を検出するガス流量検出手段と、前記制限時間を変更する第二制限時間変更手段とを備え、
    前記ガス流量検出手段により検出されるガス流量に対応して、前記第二制限時間変更手段は、ガス流量が小さくなるに従って制限時間が長くなるように前記制限時間を変更する請求項1記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  3. 前記制限時間を変更する第三制限時間変更手段を備え、
    前記使用機器判別手段により、一のコンロの使用状態において、他のコンロ又は他のガス機器の使用が検出された場合に、前記第三制限時間変更手段が、制限時間を現状の制限時間より長く変更する請求項1又は2記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  4. 下流側に供給するガス流量の変化パターンから、下流側で使用されるガス機器の種類を判別する使用機器判別手段と、
    前記ガス機器によるガスの使用が継続される使用時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時される使用時間が制限時間を超えた場合に、ガスの供給遮断情報あるいは供給警報情報を発生する情報発生手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータであって、
    前記使用機器判別手段が、コンロとコンロ以外のガス機器との使用を判別可能に構成されるとともに、前記コンロにおける火力調整を検出する火力調整検出手段を備え、
    前記使用機器判別手段によりコンロの使用が有ると判別され、さらに前記火力調整検出手段によりコンロにおける火力調整が検出された場合に、前記火力調整の時点を起点として前記使用時間を計時する第一計時手段を備え、
    前記使用機器判別手段によりコンロの使用が最初に有ったと判別された場合に、その判別された時点を起点とし前記第一計時手段による計時が始まるまで前記使用時間を計時する第二計時手段を備えたガス供給監視機能付きガスメータ。
  5. 前記供給遮断情報あるいは供給警報情報が発生された場合に、これら情報に従って所定の動作を実行するか否かを選択可能な選択スイッチを備えた請求項1〜の何れか一項記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  6. 前記制限時間を変更する第一制限時間変更手段を備え、前記火力調整検出手段により検出される火力調整が火力減少傾向である場合に、前記第一制限時間変更手段が制限時間を現状の制限時間より長く変更する請求項4記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  7. 前記コンロにより使用されるガス流量を検出するガス流量検出手段と、前記制限時間を変更する第二制限時間変更手段とを備え、
    前記ガス流量検出手段により検出されるガス流量に対応して、前記第二制限時間変更手段は、ガス流量が小さくなるに従って制限時間が長くなるように前記制限時間を変更する請求項4又は6記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
  8. 前記制限時間を変更する第三制限時間変更手段を備え、
    前記使用機器判別手段により、一のコンロの使用状態において、他のコンロ又は他のガス機器の使用が検出された場合に、前記第三制限時間変更手段が、制限時間を現状の制限時間より長く変更する請求項4、6又は7記載のガス供給監視機能付きガスメータ。
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