JP5059904B2 - 車載レーダ装置 - Google Patents
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Description
ている。前記用途の車載レーダ装置には、周波数変調連続波(FMCW:Frequency Modulated Continuous Wave)を多く利用している。このような従来の車載レーダ装置は、非
特許文献1や非特許文献2に記載されている。車載レーダ装置では、レーダ前面に設置されたカバー(以降レドーム:radomeと称す)に雨や雪又は汚れ等の電波を吸収・反射する付着物が付着した場合、レーダ性能が低下し、システムを正常に動作させることができなくなる。
とにより、様々なノイズなどによる誤検知を防ぐことが可能である。しかし一時的に付着物がレドームに付着し、すぐに風などで除去される場合、一時的な付着物による検知をしないようにするためには、判定時間を付着物がレドームに付着している時間よりも大きくする必要があるが、付着している時間は不定である。判定時間を大きくすればするほど、誤検知する確率を下げることができるが、真に検知すべき付着物においても、これを検知するまでの時間が長くなってしまう。
図1はこの発明の実施の形態1における車載レーダ装置を示す構成図である。図1にお
いて、1は車載レーダ装置、2は車載レーダ装置を制御し、信号処理を行うCPU、3はCPU2からの指令により、送信信号の周波数の上昇、下降を制御するVCO、4はVCOが発生した送信信号を送信アンテナ5とミキサ10へ分配する分配器、5は送信波を車載レーダ装置1の外部に放射する送信アンテナ、6は車載レーダ装置を覆い保護するレドーム、7はレドーム6に付着した雨滴や雪又は汚れなどの付着物、8は車載レーダ装置1が検出する対象物、9は対象物8で反射した反射波を受信する受信アンテナであり、ここでは2つの受信アンテナを持つ。
と第1の受信アンテナIで受信したレドームの付着物による反射波の周波数との周波数差
を持つビート信号の低周波成分の位相と、送信波の周波数と第2の受信アンテナIIで受信したレドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相との、位相差の時間的変動が小さくなる。
れぞれに基因した前記ビート信号の低周波数成分の各位相の位相差は反射波の到来方向に依存した値となるが、その位相差も図3のように安定した値をとることになる。
テナIで受信したレドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号
の低周波成分の位相と、送信波の周波数と第2の受信アンテナIIで受信したレドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相との、位相差の時間的変動が大きくなる。
それぞれに基因した前記ビート信号の低周波数成分の各位相の位相差は反射波の到来方向に依存した値となるが、その位相差も図4のように不安定な値をとることになる。
(領域)の受信レベルAmp[t]と、あらかじめ設定された閾値とを比較する。閾値より小さ
い場合、時刻tでの付着物検知処理は終了する。閾値以上の場合(レドームの付着物が検
出された場合)、ステップS102に進む。
AmpDiff[t] = | Amp[t] ― Amp[t-1] | ・・・(1)
次にステップS103で過去n回の測定周期における“低周波領域の受信レベルの変化量の平均”AmpDiffAve[t]を式(2)のように算出する。
閾値より大きくなったり、小さくなったりすることもあり得る。このような場合にも確実に反射の変動を検知するために、一旦閾値を超えた場合には一定時間は閾値より小さい場合にも変動が大きいとみなすようにしても良い。また、低周波領域の受信レベルの変化量の平均を閾値と比較するため、ノイズに対して強い。
また、実施の形態1では、アンプ11を一箇所のみ配置しているが、VCO3から送信アンテナ5間や、受信アンテナ9からA/D変換器13までの間にアンプをさらに配置しても良い。また、実施の形態1では、車載レーダ装置を利用したACCシステムについて記載したが、車載レーダ装置を利用した他の車両制御システムについても同様の方法をとっても良い。
着物を除去する通知はしないようにすることで、ユーザーのわずらわしさを軽減することができる。
図6は実施の形態2の車載レーダ装置における付着物検知手段16の付着物検知処理を示すフローチャートである。実施の形態2の車載レーダ装置を利用したACCシステムのブロック構成は実施の形態1と同様である。
領域)の受信レベルAmp[t]と、あらかじめ設定された閾値とを比較する。閾値より小さい場合、時刻tでの付着物検知処理は終了する。閾値より大きい場合(レドームの付着物が
検出された場合)、ステップS202に進む。
着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相であり、θ2[t]は、送信波の周波数と受信アンテナIIで受信したレドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相である。
Δθ[t] = θ1[t] − θ2[t] ・・・(3)
因したビート信号の周波数成分の低周波領域の位相差から、位相差の変化量Δθdiff[t]
を式(4)のように算出する。
Δθdiff[t] = Δθ[t] − Δθ[t-1] ・・・(4)
動が大きいほど値が大きくなる。このとき雨や水分を含んだ雪又は汚れ等の付着物が一時的にレドームに付着している状態と推定される。
以上のように、実施の形態2における車載レーダ装置では、レドームの付着物が検出された場合に、レドームの付着物が定常的に付着しているときには、確実にACC制御を停止し、付着物を除去することをユーザーに通知し、雨や水分を含んだ雪又は汚れなどの付着物が一時的に付着しているときには、ACCなどのシステム動作を停止するのみで、付着物を除去する通知はしないようにすることで、ユーザーのわずらわしさを軽減することができる。
図7は実施の形態3の車載レーダ装置における付着物検知手段16の付着物検知処理を示すフローチャートである。実施の形態3の車載レーダ装置を利用したACCシステムのブロック構成は実施の形態1と同様である。
領域)の受信レベルAmp[t]と、あらかじめ設定された閾値とを比較する。閾値より小さい場合、時刻tでの付着物検知処理は終了する。閾値より大きい場合(レドームの付着物が
検出された場合)、ステップS402に進む。
つビート信号の低周波成分の位相の変化量Δθdiff[t]を式(6)のように算出する。
Δθdiff[t] = θ[t] − θ[t-1] ・・・(6)
が大きいほど値が大きくなる。このとき雨や水分を含んだ雪又は汚れ等の付着物が一時的にレドームに付着している状態と推定される。
以上のように、実施の形態3における車載レーダ装置では、レドームの付着物が検出された場合に、レドームの付着物が定常的に付着しているときには、確実にACC制御を停止し、付着物を除去することをユーザーに通知し、雨や水分を含んだ雪又は汚れなどの付着物が一時的に付着しているときには、ACCなどのシステム動作を停止するのみで、付着物を除去する通知はしないようにすることで、ユーザーのわずらわしさを軽減することができる。
図8は実施の形態4の車載レーダ装置における付着物検知手段16の付着物検知処理を示すフローチャートの前半であり、図9はその後半である。図8のaと図9のaを結ぶことにより、その全体を示すフローチャートとなる。実施の形態4における車載レーダ装置を利用したACCシステムのブロック構成は実施の形態1と同様である。
距離,速度,方位から今回すなわち時刻tでの検知物体の位置,速度,方位を予測する。
次にステップS302で、予測した距離と速度から、周波数上昇及び下降時のビート周波数を逆算する。次にステップS303で、予測した周波数上昇時のビート周波数が低周波成分(領域)と重なるかどうかを判定する。重なる場合はステップS304で周波数上昇時の付着物変動フラグ=OFF、周波数上昇時の付着物検知フラグ=OFFに設定してステップS321に進む、重ならない場合はステップS305に進む。
さらに、第1,第2受信アンテナを有し、レドーム反射変動検出部は、第1,第2受信アンテナでそれぞれ受信したレドームの付着物による各反射波の位相の位相差の時間的変動により、レドームの付着物による反射波の時間的変動を検出するようにするとよい。
3 VCO 4 分配器
5 送信アンテナ 6 レドーム
7 付着物 8 対象物
9 受信アンテナ 10 ミキサ
11 アンプ 12 ローパスフィルタ
13 A/D変換器 14 FFT処理部
15 対象物算出部 16 付着物検知手段
17 ACC処理部 18 ユーザーインターフェース装置
19 エンジン制御ECU 20 ブレーキ制御ECU
21 車内LAN
Claims (8)
- 送信波を放射し対象物で反射された反射波を受信することにより対象物を検知し、本体を保護するレドームの付着物で反射された反射波から付着物検知手段でレーダの付着物による性能低下を検知する車載レーダ装置において、
前記付着物検知手段は前記レドームの付着物による反射波の時間的変動を検出するレドーム反射変動検出部を備え、
前記付着物検出手段により反射波が所定値以上で前記レドームの付着物が検出された場合に、前記レドーム反射変動検出部により、前記レドームの付着物による反射波の時間的変動が大きいときは、前記レドームに一時的に付着物が付着したと判断し、前記レドームの付着物による反射波の変動が小さいときは、前記レドームに定常的に付着物が付着したと判断するようにしたことを特徴とする車載レーダ装置。 - 前記レドーム反射変動検出部は、前記レドームの付着物による反射波の受信レベル又は位相の時間的変動により、前記レドームの付着物による反射波の時間的変動を検出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車載レーダ装置。
- 第1,第2受信アンテナを有し、
前記レドーム反射変動検出部は、前記第1,第2受信アンテナでそれぞれ受信した前記レドームの付着物による各反射波の位相の位相差の時間的変動により、前記レドームの付着物による反射波の時間的変動を検出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車載レーダ装置。 - 上昇・下降を繰り返す周波数をもった変調波である送信波を放射し、対象物で反射された反射波を受信し、送信波の周波数と反射波の周波数との周波数差を持つビート信号から前記対象物の距離と相対速度を算出し、本体を保護するレドームの付着物で反射された反射波から付着物検知手段でレーダの付着物による性能低下を検知する車載レーダ装置において、
前記付着物検知手段は送信波の周波数と前記レドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の時間的変動を検出するレドーム反射変動検出部を備え、
前記付着物検出手段により反射波が所定値以上で前記レドームの付着物が検出された場合に、前記レドーム反射変動検出部により、前記ビート信号の低周波成分の時間的変動が大きいときは、前記レドームに一時的に付着物が付着したと判断し、前記ビート信号の低周波成分の時間的変動が小さいときは、前記レドームに定常的に付着物が付着したと判断するようにしたことを特徴とする車載レーダ装置。 - 前記レドーム反射変動検出部は、前記ビート信号の低周波成分の受信レベル又は位相の時間的変動により、前記レドームの付着物による前記ビート信号の低周波成分の時間的変動を検出するようにしたことを特徴とする請求項4記載の車載レーダ装置。
- 第1,第2受信アンテナを有し、前記レドーム反射変動検出部は、
送信波の周波数と前記第1の受信アンテナで受信した前記レドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相と、
送信波の周波数と前記第2の受信アンテナで受信した前記レドームの付着物による反射波の周波数との周波数差を持つビート信号の低周波成分の位相との、位相差の時間的変動により、前記レドームの付着物による前記ビート信号の低周波成分の時間的変動を検出するようにしたことを特徴とする請求項4記載の車載レーダ装置。 - 送信波の周波数上昇時と下降時のそれぞれにおいて、前記レドーム反射変動検出部は、
前回に算出した対象物の距離と相対速度から、今回において、前記対象物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致するかどうかを予測し、送信波の周波数上昇時と下降時の一方において、前記対象物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致すると予想される場合には、前記レドーム反射変動検出部を停止し、送信波の周波数上昇時と下降時の他方での前記レドーム反射変動検出部のみの判断で前記レドームの付着物による反射波の変動を求め、送信周波数上昇時と下降時の両方で前記対象物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致すると予想される場合には、両方での前記レドーム反射変動検出部の判断を停止するようにしたことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の車載レーダ装置。 - 送信波の周波数上昇時と下降時のそれぞれにおいて、前記レドーム反射変動検出部は、自車両の速度から、路側の停止物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致するかどうかを予測し、送信波の周波数上昇時と下降時の一方において、前記路側の停止物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致すると予想される場合には、前記レドーム反射変動検出部を停止し、送信波の周波数上昇時と下降時の他方での前記レドーム反射変動検出部のみの判断で前記レドームの付着物による反射波の変動を求め、送信波の周波数上昇時と下降時の両方で前記路側の停止物による反射波のビート信号の周波数と前記レドームの付着物による反射波のビート信号の周波数とがほぼ一致すると予想される場合には、両方での前記レドーム反射変動検出部の判断を停止するようにしたことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の車載レーダ装置。
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